从゚∀从は鋼鉄の処女のようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 22:53:06.88 ID:K/xJKUVY0
- 代理でございます
- 2 名前:あんどぅ ◆qhG8z.OhHc :2008/10/04(土) 22:53:54.79 ID:k4ncn/vY0
- あいあんめいでん
- 3 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 22:56:43.80 ID:LEciuvdAO
- >>1乙です
マト#>д<)メ「まとめサイト様」
http://boonsoldier.web.fc2.com/maiden.htm
第二話、導入編です。ほのぼの殺伐とした空気をお楽しみください
- 4 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 22:57:46.93 ID:LEciuvdAO
- disc 2. Holiday in the bomb
“僕は電話かけてみた もちろん誰もでない
何度も鳴らしてみたけど 君はもういないんだ
Tシャツのロックスターは 昔よりずっと 疲れた顔で今日も汗ばんでる”
……スガシカオ/午後のパレード
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 22:59:15.83 ID:ss8wvXM6O
- 処女か…破瓜はもちろんあるよねー
- 6 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:01:29.04 ID:LEciuvdAO
- prologue
━━どうしようもなく絶望しても、どうしようもなく八方塞がりでも、どうしようもなく雁字搦めで身動きがとれなくっても、それでも日は昇る。
何もかもが嫌になって生きていたくなくなっても、何もかもが上手くいかなくて死んでしまいたくなっても、明日はやってくる。
希望がなくても、前に進む力が残っていなくても、明日はやってくる。
世界は優しくない。
そんな甘ったれた言葉を、オレはこの先何度吐き出せば気が済むのだろう。
ただ、たまには息抜きしたい。この煙草を吸い終えるまでの間だけでいい。
なぁ、それぐらいは許して下さいよ神様。
- 7 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:04:22.86 ID:LEciuvdAO
- track-α
━━少女だ。銀髪赤眼の少女がベッドに寝かされている。
( @ゝ@)「さぁて……どこか悪いとこがないか、おじちゃんが見てあげましょうねぇ」
男だ。中年で小太りの男が、少女の寝かされたベッドへと近付いていく。
从゚∀从「……ゃ」
少女はベッドの上で身じろぎする。
彼女が着ているのは入院患者が着るような白い薄手のワンピースだけ。
そこから覗く白磁の足が、もじもじと躊躇うように動いた。
( @ゝ@)「大丈夫。どこも…はぁはぁ…痛く、しないから……」
- 8 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:06:13.58 ID:LEciuvdAO
- 男の手が、彼女の衣服にかかる。
彼女は反抗するが、その動きはどこか弱々しい。
从;゚∀从「あっ…!」
ゆっくりと、まるで愛でるように、しかし、大胆に。
白布で覆われた少女の肌が露わになっていく。
(*@ゝ@)「はぁはぁ…やっぱり、お嬢ちゃんは若いねぇ。ふひひ、は、肌の張りが……」
太ももへ、手を伸ばす男。
蛇が如き指は這い、一点を目指す。
从;゚∀从「そこは!」
指が目指す一点は暗黙の秘所。
少女の顔が、桜色に色付いていく。
- 9 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:07:29.37 ID:LEciuvdAO
- (*@ゝ@)「おや?どうして…はぁはぁ…こんな所が…濡れて…はぁ…いるんだろう。びょ、病気かな?はぁ…はぁ…おじちゃんが、見てあげるよ」
从* ∀从「だ…め……」
(#'A`)「いつまでやってるかー!!」
(#)@ゝ@)「あぺっ!?」
オレの鉄拳が忌むべきペドフィリアの横っ面にクリーンヒット。
(#'A`)「こぉの生き恥野郎ぉぉお!」
よろけた隙を逃さず、スーパーアーツを発動。
(#'A`)「母さんに謝りながら死んでいけぇえぇえ!」
ゲージを丸ごと一本消費したオレのスーパーアーツにより、少女の操は守られた。
- 10 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:09:05.67 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「真面目に仕事しろ」
( @ゝ@)「つい出来心で……」
('A`)「ついじゃねぇよ。つうかこいつは濡れないの。わかる?」
从゚∀从「わからないな」
(#'A`)「だぁー!君もいいようにされてるんじゃありません!変なとこだけノリがいいんだから……」
从゚∀从「なんだ、ジェラシーか?機械にジェラシーを抱くとは、貴様も酔狂な……」
(#'A`)「いいからさっさとメンテナンスしてもらっちゃいなさーい!」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:09:53.71 ID:d9GwY+h3O
- 支援
- 12 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:11:13.12 ID:LEciuvdAO
- ……。
ふぅ。お見苦しいところをお見せしましたね。さて、皆さん元気でしょうか。今日は、ドクオです。今日は相棒の定期メンテナンスということで、行き着けのサイバネ技師の所にやって来ました。
('A`)「……よし、爽やかなモノローグ。これでイメージも回復だ」
从゚∀从「相変わらず誰と話してるんだ?」
彼女の名前はハインリッヒ。大ざっぱに言えば、ロボットでおてんばな我らがヒーロー(誤植では無い)です。
僕達は何でも屋。世界制服を企む悪の組織から台所に現れたゴキブリまで、幅広い悪者を相手に戦う正義の味方をやっております。
从゚∀从「金の味方の間違いであろう」
(#'A`)「だぁー!やかましいな!君は黙ってメンテナンスを受けておりなさい!」
止めよう。なんかもう、オレってばいつも心の中を読まれっぱなしよね。どうしよう。プライバシーとか全く無いよ。この際モノローグとか徹底的に排除してみようか。うん。いいね。
( @ゝ@)「さて、と。じゃあまず、腕の稼働部からチェックするから万歳して」
- 13 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:13:12.16 ID:LEciuvdAO
- 从゚∀从「華道部?私に和の心があると?世辞はいらんぞ」
( @ゝ@)「随分と冗談のレベルが低いなぁ。AIにガタが来てるのかな」
从゚∀从「貴様、今の言葉はしかと記録したぞ」
ごちゃごちゃやりながらも、両腕を上げるハインリッヒ。
圧縮空気が解放される音と共に表皮が割れ、両腕の接合部が露わとなる。
( @ゝ@)「ふんふん……」
灰褐色の人工筋肉と配線が絡まり合うそこを眺めながら、技師は唸り声を上げた。
( @ゝ@)「こりゃまた随分と痛んでるね。人工筋肉の繊維が二、三本切れてるよ。一体どんな運転をしたの」
('A`)「いやぁ、特に思い当たる節は……」
( @ゝ@)「そう?でもおかしいなぁ。普通に過ごしてちゃこんな痛み方はしないよ。義体相手にドンパチやったって、ここまでは……」
('A`)「と言われましても……」
嘘でーす。本当は心当たりが有り過ぎて検討が付かないだけでーす。
( @ゝ@)「最後に僕が診たのはいつだっけ?」
モルタルの壁にかかったカレンダーに、技師が目を移す。
<( '3`)>〜♪
オレは口笛でドナドナを演奏していた。
- 14 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:15:33.81 ID:LEciuvdAO
- ( @ゝ@)「まぁ、腕だけでもここまで痛んでるんだから、他の稼働部も大変な事になってるんだろうねぇ。取りあえず、全身の人工筋肉を交換しなきゃいけない覚悟はしててね」
にっこりと、技師が笑う。
('A`)「……お金」
有るかなぁ。
从*゚∀从「……私、また剥かれちゃうの?」
口座の番号、何番だっけ。
从*//∀从「初めてだから…その…優しく……」
オレは久し振りに通帳とにらめっこを始めた。
从゚∀从「突っ込まないのか」
('A`)「え?あ、うん」
お金……。
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:15:47.54 ID:d9GwY+h3O
- ドナドナドーナ
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:16:25.48 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 17 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:18:10.65 ID:LEciuvdAO
- ※ ※ ※ ※
━━財布を振ると、そこから札束が落ちてきました。
(*'A`)「リッチ!超リッチ!アイアムブルジョア!アイキャンビーアブルジョアジー!さぁこれで今日はレッツGO-YOUだぁ!」
目の前に桃源郷が広がる。純白のメルセデス、プール付きのマンション、最高の女とベッドでドンペリニヨン。
从゚∀从「昔の人は言いました。欲しいものは全てブラウン管の中。まるで悪夢のように…と」
(;'A`)「ハマショーらめぇぇえ!」
途端、遠のいていくエルドラド。消失する札束。我に帰れば目の前に広がるニーソクのごみごみした雑踏。舞い落ちた五枚の一万円。さらば、オレのマハラジャライフ。
こんにちは、健気な倹約ライフ。
从゚∀从「さて、金もおろした事だし買い出しといくか」
アクティブに雑踏へと踏み出していく彼女のアグレッシブさは言わずもがな。
メンテナンスのつもりが全身の人工筋肉を取り替えてもらった為、いつもより数段動きがシャープかつ高機動だ。
おかげで財布の中はすっからかん。だからこうして貯金をおろさにゃあかんというわけだったのさ。
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:19:47.25 ID:d9GwY+h3O
- 支援
- 19 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:20:45.87 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「先ずは食料からかね」
呟き、雑踏に目を向ける。
ただでさえ毎日がお祭り騒ぎのようなニーソクの目抜き通りは、休日という事もあってかいつもの倍以上の人で溢れかえっていた。
('A`)「歩くのだりぃよお。ママおんぶぅ」
从゚∀从「しょうがないな。今回だけだぞ」
オレに背を向けしゃがみ込む鬼子母神。
(;'A`)「いやいや冗談!冗談っすから!」
从゚∀从「そうか。残念だ」
本当に残念そうにする気紛れ鬼子母神。人工筋肉を新調した事でそれをテストしてみたいのだろうが、流石におんぶは恥ずかしい。
('A`)「今度二人きりの時にじっくりと乗ってやるから、な」
从゚∀从「二人きりになる機会は未来永劫来ないと思え」
阿呆な会話をしながら、メインストリートを歩いていく。
電気店や庶民派ファーストフード店の看板の下、出店の幌が軒を連ねるここはニーソクの中でも比較的治安のいい通りだ。
道を歩く人々も義体化率が低く、アニメキャラのプリントされたTシャツや擦り切れたジーンズを履いていたりとカタギの人間が多い。
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:21:51.09 ID:d9GwY+h3O
- 俺もハインたんにおんぶされたい
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:22:44.10 ID:S2uqXwfQ0
- まってたよおおおおおお
- 22 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:22:53.66 ID:LEciuvdAO
- (;'A`)「いや、ある意味カタギの人間じゃないか……」
从゚∀从「おいナメクジ、萌え萌えモエピーとは何だ?」
イノセンスなガイノイドが道行く玄人の紙袋から覗く可憐な偶像を指差し、オレに問う。
('A`)「知らん。オレは断じて知らん。絶対に知らん」
从*゚∀从「……嘘つき」
('A`)「魔法少女ものに手を出したら負けかな、と思っている」
俗に言うオタク文化に彼女を近付ける訳にはいかない。彼女にはいつまでもオレの良き罵倒者であって欲しいから。
('A`)「とは言っても、たまにディープなネタにまで突っ込んでくるからな……」
どこで勉強してるんだ?
从゚∀从「おい豆モヤシ、ここじゃないのか?」
('A`)「ん?ああ」
考え込んでいる内に、随分と歩いていたようだ。オレたちは合成食材店の前に差し掛かっていた。
技術革新が続く昨今。料理は人間の手を離れつつある。
大抵の人間の家庭では、食材を入れるだけで調理用機械が全てをこなしてくれるので、今では調理師免許なんかを持っている人間は、金剣突撃勲章を胸にぶら下げた軍人よろしく尊敬される程だ。
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:23:51.55 ID:d9GwY+h3O
- 支援
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:24:42.94 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 25 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:25:16.44 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「例に漏れずオレも出された飯を食らう人々の一人な訳だが」
从゚∀从「働かずに食う飯は旨いか?」
(;'A`)「働いてるよ?オレ働いてるよ!?」
从゚∀从「どうだか。今月、何件の依頼がうちにあった?」
(;'A`)「ぐっ……」
从゚∀从「今日のように私がメンテナンスを受けられる日がまた来るのか。私はそれだけが心配だ」
クソミソに言ってくれるが、今のところ食う飯に困ってはいない。
天然食材だとかに拘らない限り、オレが餓死するルートは今回の人生に組み込まれてはいない筈だ。そう、信じたい。
('A`)「しかし、君が料理が出来たらまたちょっと違って面白いんだけどなぁ」
从゚∀从「必要とあらば覚えるが、それには手本となる資料の存在が不可欠だ」
('A`)「君を調理師学校に通わせるだけの金があれば、って話になっちまうな」
一応衛生的な合成食材店の中を、カートを押して食材を吟味して歩く。
どれを選んでも結局は味気ない贋作料理を食う事になるのだが、まぁそこは買い物の雰囲気を味わうという事で。
- 26 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:27:11.75 ID:LEciuvdAO
- 从゚∀从「ふむ。しかし何故そんなにも食の道に金が掛かるのか、私は今だに理解出来ぬ。一般家庭レベルでの料理ならば、そこいらに教本の一つや二つ売っていても不思議ではなかろう」
('A`)「んー、職人保護法…的な?確かそんな法律だかで規制されてるんだよ。素人は大人しく機械飯で我慢しろって事だ」
大気汚染やら海洋汚染やらで天然物の食材が枯渇して以来、それらの物価はかつてない高騰を見た。
希少価値によって高級なものとなったものは、同じく一流の腕前を持つ料理人に調理されてこそ。
そんな社会の風潮もあったのだろう。時代と共に少なくなっていく料理人の立場を守る為にもという事で、料理を学ぶ為には行政管轄下の専門学校へ通わなければならない。
そんな訳で、希少価値の看板を守る為に料理の技術を紹介した書籍なんかも規制され、今じゃ一般人で手料理なんかが出来る奴は一人も居ないのだ。
('A`)「お、今日はジャガイモが安いな。よし、今月はジャガイモマンスリーだ」
从゚∀从「貴様のウレタン性脳核には、バランサーだとか天秤だとかの類は無いのか」
('A`)「ジャガイモ舐めんな。デンプンとか凄いんだぞ。デンプンとか」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:29:02.28 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 28 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:29:06.86 ID:LEciuvdAO
- 買い物を終え、合成食材店を後にする。
出不精というわけではないのだが、細々とした買い物がオレは苦手なので、今の買い物で1ヶ月分の食材を一気に購入したオレの手荷物は飽和状態だ。
勿論、隣に百万馬力の鉄腕処女がいるのに自分でそれら全部を持つハズもなく。
('A`)「荷物持ちがいる生活マンセー」
从゚∀从「……貴様の為に言うが、男として情けなくないのか」
彼女の両腕は、米俵程もある合成ジャガイモの袋で埋まっているのであった。
('A`)「はっ!意地もプライドもとうの昔にドブに捨てたわっ!」
从゚∀从「ワラジムシ風情が偉ぶるな」
<( '3`)>〜♪
从゚∀从「“ウザい”という言葉はこの時の為にあるような気がする」
('A`)「そんな事より買い物だぁ買い物ぉ。次は何買うよぉ」
我が家の日用品の脳内備蓄リストをざっと眺めてみる。
歯ブラシ…は毛先が折れてるがまだまだ使える。
歯磨き粉…もチューブを限界まで巻けば捻り出せるから大丈夫。
ティッシュは…駅前で姉ちゃんから貰えばいい。
- 29 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:30:51.50 ID:LEciuvdAO
- 服は論外。アパレルな空気はオレとは共存不可能だ。しまむらで買ったシャツを着まわしすれば最低限モーマンタイ。
('A`)「んー…他のも足りてるかな」
从゚∀从「ならば今すぐ帰って仕事だな。と言っても依頼が無いから、ビラでも作って配るしかないが」
('A`)「いやいや、せっかく街に出たんだから。依頼が無い時ぐらい、息抜きしようぜ」
从゚∀从「私もメンテナンスを受けた。貴様の健康状態も良好だ。休養を取る必要は無いと思われるが」
('A`)「バカ、わかってねぇなぁ。心の休養だよ心の。メ・ン・タ・ル・ヘ・ル・ス・!ザッツオーケー?」
从゚∀从「……精神病?貴様が患っているというのか?」
(;'A`)「しまったー!賢しげに英語使ってみたら墓穴掘ったー!」
从゚∀从「…確かに、一度専門家に診てもらった方がいいかも知れぬ」
(;'A`)「かんにん!かんにんしてぇやぁ!」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:32:01.30 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 31 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:33:20.92 ID:LEciuvdAO
- ※ ※ ※ ※
━━日光気持ちいいぃぃ!
('A`)「最高のデート日和ですね!」
痰を吐き捨ててやる。
从゚∀从「そう自虐的になるな。たまにはいい事があるさ」
('A`)「オレは魔法を使えるその日まで、負けはしない」
買い物らしい買い物を終えたオレ達は、息抜きという事で再びニーソクの目抜き通りへと繰り出した。
雑居ビルの麓に出店なんかが幌なんかを張り出していると、いつもはそんなものが無いからか俄然お祭りムード満点だ。
从゚∀从「何だアレは?」
目を皿のようにした相棒が、出店の方へかけていく。
外的知識の収集は彼女に取って優先順位が高いらしく、その様はまるで無邪気な子供のようだ。
('A`)「あぁ、それはタトゥー屋だよ」
立ち止まった彼女の目の前、様々な模様を描いた人工表皮が並べられている。
( ´_ゝ`)「おう姉ちゃん!どうだい一枚!」
威勢のいい声の売り子のあんちゃんは、一枚の人工表皮を摘み上げた。
( ´_ゝ`)「そこはかとなく神秘的でミステリアスな彼女には、こんなのどうだい?」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:33:40.83 ID:d9GwY+h3O
- し・え・ん
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:34:21.65 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 34 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:35:25.56 ID:LEciuvdAO
- そう言ってあんちゃんが突き出した人工表皮に描かれていたのは、湖上で踊るニンフのイラスト。
从゚∀从「タトゥー?入れ墨の事か?」
( ´_ゝ`)「いやいや!うちのは見ての通り全部人工表皮だから、面倒で痛い手術は要らないの!ペタっと肌に張るだけ!どうだいこの手軽さ!」
商魂逞しく解説をいれるあんちゃんの横で、オレはブルーシートの上に並べられた人工表皮を眺める。
('A`)「なぁあんちゃん、オレってどんなのが似合うと思う?」
( ´_ゝ`)「おっ?彼氏もうちのタトゥーに興味もっちゃった?オーケー!兄者がピッタリなのをチョイスしてやるぜ!」
('A`)「わくわく」
( ´_ゝ`)「これなんてどうだ!テーマは漢の情熱!天をも突かん勢いで伸びる松茸が、漢のアグレッシヴさを表現してるだろうがぁ!」
どう見ても生殖器です本当に有り難うございました。
(#'A`)「こんなん恥ずかしくてつけられるかぁ!」
( #´_ゝ`)「うっせーバーカ!お前なんかこれつけてセクハラ魔神とか言われてふられっちまえ!」
从゚∀从「追加装甲…としてはこの薄さでは心許ないか。おい、主人。もっと分厚いのは無いか?」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:37:02.51 ID:d9GwY+h3O
- 支援
- 36 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:37:33.17 ID:LEciuvdAO
- ……そんな事があり、オレ達はタトゥー屋を後にした。
ふぅ。男のジェラシーはみっともないぜ。
('A`)「次はどこ行くぅ?」
从゚∀从「家来るぅ?」
(*'A`)「行く行くぅ!」
从゚∀从「はい、ダメ人間一匹お帰りでーす」
(;'A`)「待って待ってぇ!まだまだ太陽は沈んで無いわ!もちょっと見ていこうよぉ!」
駄々をこねたら可哀想な目で見られました。
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:39:13.71 ID:zyGdlVuy0
- いいね近未来
- 38 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:39:17.36 ID:LEciuvdAO
- ……。
('A`)「おっ、あそこに見えるはアクセサリーショップではありませんか!」
从゚∀从「アクセサリィ?」
胡散臭気なハインの声を背中に駆け出すオレ。
出店の軒先、アタッシュケースの中に詰まった宝石達とこんにちは。
(*'A`)「わぁ綺麗……!でも…ちょっと私には似合わないかな……」
('A`*)「そんな事無いよかおりちゃん。かおりちゃんなら、何をつけたって…」
(*'A`)「ドクオ君……」
(*'A`*)「なんつって!なんつって!ギャハハハ!」
マト#>д<)メ「何こいつ…キモッ」
从゚∀从「うちの猿がご迷惑をおかけしました。…ほら、行くぞ便所に吐き捨てられた痰滓」
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:41:20.71 ID:uKDLkMJs0
- Aces Highに狂おしく同意しつつ支援
だがFear Of The Darkも忘れるべきではないとだけ
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:41:23.88 ID:d9GwY+h3O
- マトメちゃん結婚して
- 41 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:41:58.23 ID:LEciuvdAO
- (#'A`)「えぇー!まだ見てない!見てない!」
マト#>д<)メ「早く消えろよ……」
从゚∀从「しようがない奴だ。じゃあ五分だけな」
マト#>д<)メ「あーもー常識の無い保護者だなぁ!」
(*'A`)「わーい!どれにしようかなー」
アタッシュケースの中を物色するオレ。
ピアスやリング、チョーカー、アンクレットにブレスレット。金銀パールの紛い物。千差万別に並ぶ宝石(仮)達。
(*'A`)「目移りしちゃ〜う」
从゚∀从「しかし意外だな。貴様にアクセサリーを着ける趣味があったとは」
('A`)「は?いや、オレが着けるんじゃなくて……」
从゚∀从「プレゼントか?貴様にそのようなものを贈る相手など……」
マト#>д<)メ「いねぇだろ」
(#'A`)「黙れ黙れ黙らっしゃい!ばばば馬鹿にするな!オレだってそういう甘酸っぱい桃色珊瑚の…ゴニョゴニョ」
マト#>д<)メ「ゴニョゴニョとか…発音すんなよきめぇ……」
(;'A`)「と、ところでハインリッヒ君。参考までに聞くが、君ならばどのようなアクセサリーが好みかな?」
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:43:04.78 ID:d9GwY+h3O
- 支援
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:43:07.02 ID:j2et7N8V0
- しえん
- 44 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:44:16.02 ID:LEciuvdAO
- マト#>д<)メ「うわ、露骨」
从゚∀从「私か?」
(;'A`)「あ、あぁ。うん。さささ参考までに、聞いてみたくてね」
マト#>д<)メ「バレバレ愉快」
(#'A`)「さっきから五月蝿いなぁ!つうかお前は誰だよ!何様だよ!」
マト#>д<)メ「店主様だこの野郎」
…さて。気を取り直して。
('A`)「で?ど、どうなのよ」
从゚∀从「…ふむ。と言っても残念だが、私に装飾品の好みを聞いたところで、全く参考にならないのを貴様は知っていると思ったのだが」
('A`)「へ?」
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:44:50.44 ID:uKDLkMJs0
- 支援
- 46 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:45:50.94 ID:LEciuvdAO
- 从゚∀从「私にとって装飾品の類は無駄以上の何ものでもない。金の無駄、積載量の無駄、スペースの無駄。美点らしい美点が一つも見つからぬ」
('A`)「……あぁ」
从゚∀从「人間の女性ならまだしも、私はアイアンメイデン。ガイノイドだ。そういう訳であるから、貴様の装飾品選びに対して私が意見を挟む事は出来ない。すまないな」
('A`)「そっか」
そうだよな。
よく考えてみれば、こいつはアイアンメイデンだったな。
こいつにしてみれば、アクセサリーを着ける人間ってのは“無駄”な事をして喜ぶ不思議なものに見えるのだろう。
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:46:59.60 ID:8GHA8mImO
- 支援
- 48 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:48:04.80 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「……んーじゃ、自分で選びますかね」
適当に、似合いそうなチョーカーを選び店主に渡す。
マト#>д<)メ「……ドンマイ」
('A`)「いや、別に……」
マト#^д^)メ9m「とか言うと思ったかバーカ!金渡してさっさと消えろや!」
(#'A`)「全力で氏ねぇぇぇ!!」
……。
そんな調子で昼過ぎまで街をぶらぶらしていたオレ達。
从゚∀从「おい、ボウフラ」
鉄壁の処女がオレを見ずに呟いた。
('A`)「ん?」
从゚∀从「さっきのアクセサリーショップで買ったアレは、誰に贈るのだ?」
- 49 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:49:27.65 ID:LEciuvdAO
- 時たま、こいつは凄く答えづらい質問を平気でしてくる。
対人コミュニケーション用インターフェイスには所謂“エアーリーディング”機能も備わってはいるのだが、こいつはしばしばそれを無視してくれたりだ。
('A`)「いや…それは…な……」
そういう場合は、こうやって曖昧に答えてやればオーケー。
从゚∀从「あぁ……」
('A`)「……」
从゚∀从「まだ、あの事を悔やんでるのか?」
相変わらず、彼女はオレの顔を見ようとはしない。
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:50:01.63 ID:hL8CTmoG0
- ttp://www.panda-panda.jp/justice/keika.htm
真性の基地外発見したお( ^ω^)
田代打つと訴えるらしいお( ^ω^)
訴えられてみたいお( ^ω^)
参考
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1223127776/l50
- 51 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:50:57.63 ID:LEciuvdAO
- 彼女は、自分の顔が人間のそれと同じ役割を持つと分かっている。
分かっているから、オレの為を思って目線を合わせないようにしているのだろう。
機械に気を使わせるなんて、なんだか情けない話だ。
('A`)「……どう、なんだろうな」
自分でも、分からない。
オレは悔やんでいるのか、そうじゃないのか。
('A`)「ただ、縛り付けられてるかって言われれば……」
从゚∀从「貴様は、悪くは無いだろう。少なくとも、アレは仕方ない事だ。事故、だったんだ……」
('A`)「……」
空を見上げる。
珍しく曇り無い今日の空は、高く見えて。
('A`)「わりぃ、ちょっと野暮用があるんだ。一人に、してくれないか」
从゚∀从「……」
何も言わず、背を向ける彼女に向かって心の中で謝罪する。
済まない。オレはまだ……。
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:53:03.98 ID:2tgXAuyc0
- 支援
- 53 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:53:15.32 ID:LEciuvdAO
- ※ ※ ※ ※
ヽ(*'A`)ノ「なーんてね!なーんてね!本当はただエロゲが買いたかっただけなんだよーん!」
目抜き通りから伸びる脇道をちょいと行った先、薄暗い路地に居を構えるエロゲ屋の中、オレは自らが上げた選果に一人小躍りしていた。
('A`)「だってあいつ、オレがエロゲを買おうとするといつも全力で止めるんだ」
从'A从「おいカトンボ、金の無駄遣いもいい加減にしろ。たかが性欲処理にいくら金を使えば気が済むのだ」
(#'A`)「とか何とか言っちゃってむきーっ!エロゲ馬鹿にすんな!エロゲ舐めんな!日本人が生み出した誉れ高い現代の文化遺産を何だと思ってやがるんだ!ファッーク!ガッデーム!」
爪'ー`)y‐「おい、店内では静かにしろや」
('A`)ゞ「はっ!これは長官!お見苦しい所をお見せしました!」
びしぃっと敬礼するオレを煙草片手に睥睨するこいつはFOX。
ここ、エロゲショップ“狐の穴”の店長にして、オレの十年来の知り合い。いわば腐れ縁だ。
爪'ー`)y‐「うちのお客様はみんな繊細なんだよ。てめぇみてぇな珍獣が居ると怯える」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:53:21.64 ID:uKDLkMJs0
- 支援
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:54:13.78 ID:d9GwY+h3O
- しえん
- 56 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:54:59.68 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「誰が小猿だ狐野郎」
爪'ー`)y‐「まぁ取りあえず黙れ。営業妨害で摘み出すぞ」
('A`)「あいあい……で、最近どうよ。儲かってんの?」
爪'ー`)y‐「お前んとこよりはな」
嘘つけい。オレ以外にここに客が着てるのを、未だに見たことが無いぞ。
('A`)「だったらこんなところでオレと立ち話してないで、カウンターでマスかいてろよ」
エプロン姿で煙草を吹かす奴に、嫌みを込めた眼差しをプレゼント。
爪'ー`)y‐「お前と違ってオレは性欲をコントロール出来るんでね。こんな所でおっぱじめたりはしねぇよ」
(#'A`)「き、貴様ぁぁぁあ!?それは言わない約束だぞぉぉお!」
爪'ー`)y‐「さてね、そんな約束があったっけ?」
こいつはいつもこんな感じで飄々としていて掴めない。
中学校時代、いじりのドクオと詠われたオレですらこいつの前では釈迦の手のひらの孫悟空になってしまう。
余談だが、チチはオレの嫁な。
爪'ー`)y‐「…しっかし、相変わらずお前はエロゲばっかやってんのな。たまには外に出ろよ?」
- 57 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:56:35.61 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「だからこうして今外に出て来てるだろーが」
爪'ー`)y‐「お前は中学生か。オレが言いたいのはだな……」
('A`)「わかってる!わかってるまし!」
爪'ー`)y‐「あ、今咬んだでしょ」
(#'A`)「……」
エロゲのパッケージを掴む手に、憎しみと握力を込めた。
爪'ー`)y‐「どうどう。落ち着け。商品を傷つけたら警察を呼ぶぞ」
('A`)「ちぇっ。……はいはいはいはい、どうせオレは二次コンですよどうせオレは脳内義妹と毎晩バーチャルセクロス三昧ですよそれがどうした何か悪いかこの野郎」
やけっぱちになって自らの性癖を赤裸々に告白するオレ。悔しい…でも口がすべっちゃうっ!
爪'ー`)y‐「……まぁ、初めから女にゃ興味無いってんならオレもお前の事には口出しせんよ。だけど、お前は違うだろ?」
('A`)「……」
爪'ー`)y‐「まだ、吹っ切れねぇのか?」
('A`)「あぁー……」
参った。これには参った。なんか、結局シリアスを回避出来てないのは困る。
爪'ー`)y‐「まぁ聞け。いいか、女なんてお前が考えてる以上に単純だ。ただの人間。ちんこが付いてないだけだ。な?」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/04(土) 23:58:03.90 ID:d9GwY+h3O
- しえぬ
- 59 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/04(土) 23:58:55.40 ID:LEciuvdAO
- ('A`)「……」
爪'ー`)y‐「そんな妙にビクつかなくていいんだよ。お前が遭遇した奴のが稀なんだよ」
こいつが必死にオレの事を想いやってくれるのは、凄く嬉しい。
こんな殺伐とした個人主義の世の中、オレみたいなダメ人間に干渉してくれるのはこいつくらいだから。
爪'ー`)y‐「そうさね、あれはモンスターだ。お前はモンスターとエンカウントした。そう解釈すれば……」
でも。
('A`)「わりぃ、また今度な」
爪;'ー`)y‐「おいドクオ!」
エロゲを棚に戻し、立ち上がる。
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:00:00.21 ID:u+Ep6NsjO
- 支援
- 61 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:00:19.49 ID:qiqHHzggO
- ('A`)「外に相棒置き忘れてたんだったわ」
爪'ー`)y‐「……ハインリッヒ、とか言うアイアンメイデンか」
('A`)「あぁ。オレがいねぇとすぐ迷子になっちまうもんでな」
後ろも見ず、出入り口まで歩くオレを奴は無理に止めようとはしない。
何から何まで、オレにお誂え向きな親友で本当に有り難い。
爪'ー`)y‐「……なぁ、そんなに絶望的になる事もないだろ」
奴が最後に言った言葉。
('A`)「……わりぃな。今度、奢るよ」
それに無責任な再会の約束をして、オレは店を出た。
- 62 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:02:34.85 ID:qiqHHzggO
- ※ ※ ※ ※
( ><)「……」
('A`)「……」
从゚∀从「……」
( ><)「……」
('A`)「……」
誰だこいつ。
( ><)「お姉ちゃん……」
(;'A`)「ほわぁぁー!?まさかの超展開ぃぃい!!」
ハインリッヒのワンピースの裾を掴んだ少年(推定年齢12歳)の口から放たれた言葉は、オレの予想を遥かに超越していた。
从゚∀从「迷子、だそうだ」
( ;><)「ち、違うんです!ま、迷子なんかじゃ……」
('A`)「違うのか?」
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:03:46.69 ID:8CyhzDu+0
- 支援
- 64 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:04:18.94 ID:QXa7TbayO
- 違う筈がねぇだろ。久し振りの休日、主人公と美少女ヒロインのデートの最中、ヒロインの服の裾を掴むガキと言ったら十中八九迷子の迷子のお猿さんだと相場が決まってる。
('A`)「それとも何か?実はハインには生き別れの弟がいて、それが何の偶然かこんな東の最果ての掃き溜めの地で再会それでも運命は兄弟を引き裂こうと…とか、そんな展開か!はっはっはぁ、だが残念だな!こいつはガイノイド!兄弟なんてものは……」
从゚∀从「いいから少し黙れ、ミノフスキー粒子」
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:04:36.52 ID:1g0iOnH8O
- お、おねいちゃんだと……
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:05:02.28 ID:RfqNSVZ+0
- 支援
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:06:13.77 ID:g1o1ScgN0
- 色々想像させられるぜ
メタルヘッドのルールブック読みたくなった
- 68 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:07:10.51 ID:QXa7TbayO
- ('A`)「それは、オレがミノフスキー粒子みたいに煩わしいという事を遠回しに表現した高等技術ですね!わかります!」
从゚∀从「……で、君、名前は?」
( ><)「ワカンナインデス……」
(;'A`)「待ってぇぇえ!置いてかないでぇぇえ!」
从゚∀从「貴様が出て来ると話がややこしくなる。少し、この少年から事情を聞くまでの間でいいから黙っていてくれないか?」
('A`)「……はい」
珍しく、突っ込みに愛が感じられなかったのでマジな話なんだと納得。お口にチャックするオレ偉い。
从゚∀从「迷子じゃないというのは?」
( ;><)「……」
- 69 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:08:14.08 ID:QXa7TbayO
- ぷるぷると小刻みに震えながら、唇を咬む少年。
畜生!なんだか、嗜虐心を擽られる。
('A`)「どうせ迷子なんだろうが坊主。早くゲロっちまいな」
( ;><)「ち、違うんです!僕はただ……」
('A`)「で、坊主、名前は?」
( ><)「だからワカンナインデスって……」
('A`)「てめぇの名前もわからないのか。こりゃ重傷だな。おいハイン、ダメだ。こいつはオレらの手に負えない」
( ;><)「だ、だからワカンナインデスって名前なんです!」
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:09:02.40 ID:1g0iOnH8O
- 支援
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:10:43.87 ID:8CyhzDu+0
- 支援
- 72 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:10:51.18 ID:QXa7TbayO
- ('A`)「はぁ?大人を舐めんなよガキ。いいか、りんごってのはな……」
从゚∀从「いいから黙れミノフスキー。本当に貴様はミノフスキーだなミノフスキー」
ぐぅ……。
从゚∀从「済まなかった。こいつはまだちょっと地球の空気に慣れてなくてな。ここが木星だと勘違いして、木星流の挨拶をしてしまったみたいだ」
( ;><)「そ、そうなんですか…よくわかんないんですけど……」
('A`)「…ヘリウムうめぇ」
从゚∀从「で、さっき言いかけてた事なんだが……」
( ;><)「は、はい…僕、ちんぽっぽちゃんとはぐれちゃって…」
('A`)「おっと、もうこんな時間だ!すまないな!ジュピトリスがオレを待ってるぜ!また来週!」
从゚∀从「おい」
(;'A`)「また来しゅきゃぁぁあぁぁあ痛い痛い痛い痛いぃいい!?シロッコ様ぁぁあ!シロッコ様ぁぁあ!」
……やれやれ、面倒ごとの予感がするぜ。
next track coming soon...
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:15:13.59 ID:HBjY12MVO
- 乙
- 74 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:15:43.41 ID:QXa7TbayO
- メッサーラの如き速さで今回の投下は終了!
支援して下さった皆さん、読んでくれた皆さん有り難うございました&乙!
いつも通り、次回投下は一週間以内になると思います。
質問意見批評なんかがあればご自由にドゾー
さて、久し振りにN◎VAのルルブでも引っ張り出すかな……
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:16:49.76 ID:1g0iOnH8O
- うんこ行ってる間に終わってた
投下乙乙
次回も楽しみに待ってる
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:18:07.85 ID:8CyhzDu+0
- 乙
まぁHallowed Be Thy Nameも捨てがたいわけだが
- 77 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:21:58.19 ID:QXa7TbayO
- >>76
メタラー人口が意外に多い事を、僕はブーン系で学びましたまる
たまにでいいから…ポール・ディアノの事、思い出して上げて下さい
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:22:58.34 ID:g1o1ScgN0
- 質問は我慢して今回のように本編中で描写されるのをwktk待つ事にする
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:37:13.69 ID:Q6GxIpSiO
- 乙 このタイトルを見る度に戸川純のロリータ108号を思い出す
从゚∀从 http://imepita.jp/20081005/020970
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/05(日) 00:48:11.64 ID:F/EINDJgO
- 今おいついた乙
わたなべちゃんねるみたいなの、今日はやらんの?
- 81 名前: ◆cnH487U/EY :2008/10/05(日) 00:53:59.37 ID:QXa7TbayO
- >>79
うひょー!絵だよ絵!有り難うございます有り難うございます有り難うございますぅ!
嬉しいよ…パパ嬉しいよ…
>>80
マト#>д<)メ「パクりって言うなぁ!」
このお話の完結編で、彼女↑にまた会えますよ
後二、三週間の辛抱です
全部
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