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( ^ω^)が競輪に挑戦するようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:14:38.07 ID:6PIJrhMz0
まとめサイト様
 http://boonsoldier.web.fc2.com/keirin.htm

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:15:59.57 ID:6PIJrhMz0
登場人物

( ^ω^) 内藤:陸上の400mで県で一位を取るほどの猛者。怪我により陸上を引退し、競輪選手を目指す。

('A`) 毒男:内藤の中学時代の友人で、現競輪選手。なりたてで、実力はまだまだ。
   高良:毒男の師匠

J( 'ー`)し 母親:内藤の母親、ギャンブルが嫌いで競輪を良く思っていない。目下、競輪を目指す内藤とは対立したまま。
(*ノωノ) 風羽:陸上部のマネージャーで内藤の元彼女。すれ違いにより別れる。
(,,゚Д゚) コーチ:大学陸上部のコーチで、レースの度に怒鳴りあげた。内藤と仲違いの上、意思疎通が計れずに終わる。

ミ,,゚Д゚彡 布佐:万夫不当の競輪選手だった。
ξ゚听)ξ 津出:内藤の師匠で、ロードバイクを乗りこなす女性。

(´・ω・`) 所歩:師匠の怪我で布佐の元に来るが、津出と決裂。群を抜いた実力の持ち主。

( ゚∀゚) 長岡:毒男の尊敬する競輪選手。おどけた言葉が多い。
   高岡:S級1班の競輪選手である長岡の弟子。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:19:00.23 ID:6PIJrhMz0
     第十九レース「思惑と交差」


その日は冬に似つかわしくないほど眩しい太陽が、トラック全体を強く照りつけていた。
それでも満足いく温かさなど微塵と顔を見せず、風はしっかりと吹き荒び、凍りつく寒さが健在なのは季節柄いたしかたないことだろう。

陽が落ちるまで然程時間はかからないだろう赤みを帯びた世界で、所歩は勇み立つ内藤に向かった。

(´・ω・`)「今日はよろしく、こっちも本気で走ることにはならないだろうし、おてやわらかに頼むよ」

( ^ω^)「……」

所歩とまっとうに話をしても無駄だ、ならば無視に限る。
内藤は目もくれずに、最終アップとして競輪場でピストを走らせた。

風はいつもより強いか、しかしそれは好都合だ、相手を風除けにした時のアドバンテージが大きくなる。
寒さからすぐにも体が冷えてしまうのは何ともいただけないが、条件は相手も同じだ。
しっかりとアップをして、体を芯から温めておく必要がある。

( ^ω^)「……」

体調は悪くない、体はここ数日の例に漏れず筋肉痛に苛まれているが、よく動くしキレもいい、実力は十分に出せる。
そして走りたい気持ちも十分だ、自分自身でも期待できるほどに高揚している。

人の疎らな客席を目端に捉えながらトラックを走っていると、バックストレートの終わりに布佐と長岡の影を見つけた。
二人の隣には見た事のない人がもう一人いる、三人してわざわざ内藤と所歩のレースに足を運んだようだ。

しかしすぐに目線を進行方向へと戻した。
特に何も考えない、今、この勝負に彼らは関係ない。
黙々とアップをこなし、目前に迫った戦いにだけ集中した。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:19:21.97 ID:RlGCAhR8O
尊敬してる支援

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:21:01.84 ID:6PIJrhMz0
 


ミ,,゚Д゚彡「ほぉ、見違えたな……悪くはない、いい走りだ。
  あれを一カ月で仕込んだのか……」

布佐は目を丸くして内藤の走りに見入り、津出の師匠としての力量を見直した。
肉体としては勿論、乗車フォームも基礎は盤石といえるほど、十分に安定した乗りこなしだった。
体が左右にぶれる事もなければ、際立って上下することもない、立派にバイカーと名乗れるだろう綺麗な走りだ。

( ゚∀゚)「それだけじゃないぜ、肉体が全体的に彫り深くなっているの分からないか?
  走り方だけじゃないだろう、ちゃんと実力も備わってんじゃないだろうか。
  嬢ちゃんも立派だな、これだともうお前以上かもなw」

ミ,,-Д-彡「まったく、知らん間に立派に独り立ちしていやがる」

布佐は長岡の毒のある言い回しも心地よく思えるほど喜んでいる自身に驚いた。
津出は巣立ちを迎えた雛なのだ、どこか悲しく感じるのは嫁いでいく娘を見送る父親さながらの心境なのだろう。

感慨深く息を吐いた布佐をニヤニヤと見守る長岡に、隣から声がかかる。

从 ゚∀从「それでよ、師匠。
  そんなに面白いもんが見れんのか?」

( ゚∀゚)「高岡、お前はあの所歩ってやつを見とけ。
  かなり面白いだろうよ」

从 ゚∀从「あいつがねぇ……」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:22:59.71 ID:6PIJrhMz0
長岡に話しかけたのは、競輪界で僅か18名のみが選出される最上位ランク、S級S班の選手である高岡だ。
オリンピックのケイリン種目への出場も内定しており、布佐と長岡なき競輪界を牽引する最も期待される選手の一人とされている。
若干25歳と若く、おちゃらけた部分も持ち合わせた彼は、取材陣からももっぱらの好評だ。

布佐・長岡・高岡、傍から見ればオールスターのようなメンバーがそろい踏みとなっていた。
そして何をするのかというと、内藤と所歩の戦いを見るのだからてんで不可思議な話だ。

从 ゚∀从「ってことは、師匠は所歩って方が勝つと思ってんのか?
  なんだよ、もう一人を応援するって言ってたから、てっきりそっちが実力あるんだと思ったのによ」

( ゚∀゚)「負けるだろうから応援してやろうっていう、武士の情けだよ」

从 ゚∀从「うっわぁ……相変わらずえぐいことするわぁ、俺が口悪くなったのも絶対師匠のせいだ、断言できる」

( ゚∀゚)「お前のは元々だろ」

そんなやり取りをしている間にも、着実に準備は進められていく。
スタート地点に発射台が設置され、内藤と所歩はそれぞれピストをセットしに向かった。

ミ,,゚Д゚彡「……本当見違えたな」

ピストを手早く設置すると、内藤は手、肘、肩の順に体をほぐして、気持ちを落ち着けてからバイクにまたがった。
以前所歩と戦った時の内藤は、ピストが安定しているか心配になったり、その後の展開を考える事で目いっぱいだったのだろう、
集中しているように見えながらも、心は焦り体が強張っていたのは一目瞭然だった。

それが今回は違う、「今」だけを見据え、心を落ち着けていることを何度と確認できている。
勇み立ってピストに跨り、集中しながら今現在をしっかりと見つめられている。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:23:15.16 ID:0s/IiBPHO
支援

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:24:59.22 ID:6PIJrhMz0
(´・ω・`)(ほう、確かに些かの進歩はあったようだ、サボっていたわけでなく安心したよ)

内藤の隣に並びながら、所歩もそれに気付いた。
以前の戦いでは、集中力こそ大したものだったが、それは「スタートの合図」ではなく「これから先の懸念」に向けられていた。
あれではスタートの合図音に対して、反射的に飛び出すことなどできっこない。

だが今は違う、彼も一人の選手となったようだ。

(´・ω・`)(さてさて、どう仕掛けてくるんだろうね……ま、考えるだけ無駄か)

まずは相手よりも自分のことか、所歩も一つ息を吐いて、「今」に集中する。


ξ;゚听)ξ(内藤……頑張って)

津出は見守りながら、同時に目を背けたいほどの戦慄に苛まれていた。

内藤をめいっぱい頑張らせたのは他の誰でもない、津出なのだ。
本当に練習しただけの結果は出るのだろうか、これで結果が出なかったら彼はどう思うだろうか。

これが弟子を持つということなのだろう、自分ごとでないだけに、結果を危ぶみながら過程を見守り続けるのがより怖かった。

自身のことであれば、悔しいのは自分自身だ。
結果が散々だろうと、自分の蒔いた種だと思えば泣こうと喚こうとも悔しさも、すべては自分に跳ね返ってくるだけだ。
だが今回は違う、結果が悪ければ悔しいのは弟子である内藤だ、きっと津出に謝ってもくるだろう、安易に想像できる。

良い結果を望みながらも目を背けたい思いはその恐怖からくるのだろう、誰しも希望より懸念が先んじる。
試合となってしまっては泣いても笑っても弟子の勝負だ、肝心のレースに師匠が介入する余地などない。
だからこそ、ハラハラしながらずっと見るくらいならひと思いに結果だけ教えて欲しい、そんな風に思えてしまうのだ。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:25:20.75 ID:fVnSb/JyO
こんな時間に

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:27:04.98 ID:6PIJrhMz0
ξ;゚−゚)ξ「……」

そんな切迫を携えるということなのだ、弟子を持つということは。
当然目を背けるわけにはいかない、口元を引き締めて、津出は見守る。


構える内藤と所歩の前に、スターターとなる人間が歩き、その手に電子ピストルを構えた。




静寂。




そして鳴り響く乾ききった砲音が、スタートを合図した。




運命の戦いは始まった。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:28:58.55 ID:6PIJrhMz0
所歩のスタートは、やはり比類なく美しいものだった。
まるで機械であるかのように、音と同時にするりと発射台からピストが抜けて、流れるように走りだした。


从;゚∀从(……ウメぇ!)

観戦する者は皆、その華麗なスタートに目を釘付けにされた……津出以外。


ξ;゚听)ξ(……よし、悪くない!)

津出だけが内藤を見ていた。
内藤は所歩を意識することなく、自分のできうる最高のスタートをきる。
所歩と比べるとロスがあり、完全に出遅れたと思えるものではあったが、津出は構わずに小さくガッツポーズをした。


(;^ω^)(いけたお、……おおッ!?)

内藤自身もスタートの手ごたえとしては良いものを感じたが、顔を正面向けた瞬間にスタートの出遅れ、そして所歩のスピードに思わず目を疑った。
すでに大きく距離が開こうとしている、所歩は本気で走ろうとしている。

(;^ω^)(スピードの乗り方が半端ないお……!)

慌てて内藤もスピードをつけようとするが、加速も所歩に遠く及ばない。
しかしここで差をつけられてしまっては元も子もない、無理やりにでも勢いをつけると、なんとか所歩に食らいつこうとする。

明らかなオーバーペース、それでもここで置いて行かれてはいけない。
もとより希望など一縷、多少の無茶やリスクなくしてまっとうに戦える相手ではない。
必死に足を回転させ、前へ前へと積極果敢に近付こうとする。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:31:09.73 ID:6PIJrhMz0
(´・ω・`)(……)

所歩はちらりと振り返ると内藤を視界にとらえ、抵抗の意思を感じ取るとペースを若干抑えた。
そしてわざと内藤に近づかせると、後ろにつかせる。

(;^ω^)(余裕かお……!!)

所歩がわざと力を抜いたことは明白だ、確認する必要など無い。
いちスポーツマンとして、その余裕はいやに鼻についた。

とはいえここで躍起に勝負をしてはいけない。
所歩に追いつこうと無理なダッシュをかけたことで、腿の筋肉内部には、早くも乳酸が無数に蠢いていた。
こんな足で仕掛けても勝ち目はない、うまくペースをコントロールして乳酸を落ち着かせ、最低限の疲労でラストまで持っていかなくてはいけない。

そして一周目、400mを終える。
内藤は完全に所歩の後ろについたことで、予定通り、うまく相手を風除けにしていた。
所歩は別段それを気にとめるでもなく、ペースをキープして二周目へと入っていく。


ξ;゚听)ξ(よし、悪くない……。
  内藤、悔しいでしょうが、まだ我慢よ。
  それらは全て、ラストスパートにぶつけなさい……!)

所歩のその余裕が、間違いなく足をすくうことになる。
最後のスパート勝負、ラストの攻防、それらにすべてがかかっている。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:33:01.42 ID:6PIJrhMz0
(;^ω^)「フゥッ……フッ、ヒュッ……!」

風除けは想像以上の効力があった。
練習でも何度か津出の後ろを走行したが、実際にハイスピードでおこなったことは数えられるほどしかなかった。
試合で体がいつも以上に動くこともあるのだろうが、スピードが出ているにもかかわらず、疲労は極めて少なかった。

速度が45km/hを超えれば感じる風も想像だにしない激烈なものとなる。
風の妨害を受け、内藤ではそのスピードを維持することは生半可ではないはずだ。
風除けはかなり上手くいっているのだろう、そうでなければまだ余裕をもってこの速度に挑めるはずがない。

所歩がちらりと後ろを振り返り、内藤と目が合った。
やはり彼は風除けしていることを分かっている、分かっている上でこのように先導をかってでているのだ。

(´・ω・`)「内藤、君は相当変わったね」

所歩の声が風に流れ、轟音と共に僅かに耳に入り込んでくる。

(´・ω・`)「ああ、分かっているさ、津出だろうそうだろう。
  彼女の走りであれば、基礎を埋めこむくらいどうとことないのかもしれない。
  しかし何というか、君のように初心者でなければ、たとえば僕ならもっとそれを活かせるというのに」

(;^ω^)「……?」

内藤には所歩の言わんとしている事が分からなかった。
津出を褒めているようにしか感じ取れないが、所歩がそんな事をするとは思い難い。
遠まわしに内藤を否定しているのだろうか、それにしては津出を持ち上げるあたり所歩らしくない。

真意は分からない、もう考えるのは後回しだ。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:34:58.40 ID:6PIJrhMz0
(;^ω^)(もうすぐ、もうすぐだお……)

呼吸は安定している、疲労も想像を遥かに超えて溜まっておらず、余裕がある。
スパートは十分にかけられる。

問題は一つだ、そのスパートでどれだけ速度が出せるのか。

スパートで所歩の前に出れば、今度は内藤が風を直に受ける事となる。
果たしてその状況で一体どれだけの速度を出し、スプリントで全国優勝の経歴を持つ所歩とどれだけ戦うことができるだろうか。

(;^ω^)「絶対勝つお、寄せ付けないお……」

所歩は内藤がスパートしない限り仕掛けてこないに違いない。
だからこそギリギリまで待つ、そして一気に抜き去る。


そして内藤は、ラストの250mに差し掛かった。

瞬間、踏み込む足に、爆発しそうなほどの力を一気に込めた。
体が大きくぶれたが、それはこの期に及んで問題ではない、気にせず足への力をより一層強くした。

所歩の隣に並びかける、同時に風圧というぶ厚く強大な壁と正面衝突した。

(;゚ω゚)(なんだお、所歩はこんな風の中ずっと……ッ!)

今日のものはまた特段だ、風の吹きすさぶ中で必死に足を動かすが、バイクは思うようにその推進力を保ってくれようとしない。
なんと強烈な風なのだ、だがこれしきに怯んでいてはいけない。

更に力を振り絞って踏み込み、内藤はかろうじて所歩の前に出た。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:36:52.73 ID:6PIJrhMz0
ξ;゚听)ξ(悪くない、だけど……)

しかし風の妨害によって加速はままならず、二人の距離は思うほど大きく開かない。
それでも内藤が必死にもがくことで、じわじわと距離は開いていく。


ξ;゚听)ξ(……っ?)


そして誰もが違和感に気付く。


ξ;゚听)ξ(え、ちょっと……いくらなんでも……)


津出も、あまりの演出に不気味さを覚えた。


从;゚∀从「……おいおいおい!」

(;゚∀゚)「アイツ、まだいいのかよw」

ミ;゚Д゚彡「いくらなんでも……」

高岡、長岡、布佐をはじめとして、観戦者も皆して同じことを思ったことだろう。


(;゚ω゚)(このまま勝てるんじゃないかお……?)

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:38:26.76 ID:6PIJrhMz0
所歩は余裕面で、未だもってスパートをかける素振りすら見せない。
ピストでは急な加減速はままならない、少しずつでも速度を上げて準備を整えねば、相手に追いつくことも簡単にはいかない。
内藤との差はじわりじわりと開き、今ではピスト一台半ほど差がついている、それでもまだ動かない。

いくらスプリントに自信があるとはいえ、どこからそれほどの余裕がくるのだろうか。
それとも風の中走ったことで予想以上に疲弊させられ、スパートをかける余力がないのだろうか。

内藤にとっては悪い展開ではないというのに、思わず相手の心配をしてしまうほど奇妙に所歩は動かなかった。

(´・ω・`)(……)

振り向いた内藤が見たのは、後方で不敵に微笑む所歩の顔だった。
特に激しい疲労を見せることもない、まだスパートをかける余力が十分に残っているだろうことは分かった。

(;゚ω゚)(まだなお……勝てる気でいるのかお……)

同時に激しい悪寒。
所歩はまだ、にやりと憎い笑みを浮かべるだけだった。




17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:39:56.68 ID:6PIJrhMz0
これにて第十九レースは終了です、少し開けて第二十レースを投下します。
二十レースで、また一区切りになりますので、こんなお時間ですが、よろしくお願いします。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:43:01.56 ID:fVnSb/JyO
ざわざわする

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:46:35.82 ID:6PIJrhMz0
     第二十レース「勝負の行方」


最後の何十メートル、それは疲労も伴って、時の流れや距離の進みを異常に遅く感じる。

所歩から早く逃げ切りたい、その一心でゴールへと焦点を合わせるも、一向に距離は縮まらない。

(;゚ω゚)「早く……くそ、早く……っ!!」

後方に控える所歩は、やはり何を考えているのか読めない顔で内藤を見ていた。

まだ勝てる気でいるのか、それともスパートをかけられない理由があるのだろうか。
所歩は動かない。

だったらこのまま逃げ切るしかない、しかし内藤の足は早くも小刻みに震えだした。
体の感覚が鈍くなる、神経が疲労ばかりを感知し、足を動かすという命令が脳から体へとうまく伝達しない。

(;゚ω゚)「……カフッ!!」

口を大きく開け、小咳きをした。
それだけで体は派手に揺れ、重心が大きく動いてバランスを崩す。
慌てて持ち直すも、やはりゴールまでの距離は依然ゆっくりとしか接近しない。

呼吸一つが重苦しく、長い。
体の小さな震えまでもが数えられるほどに、時の流れはだんだんと遅くなっていく。
スローモーションな世界で、早送りの思考ばかりがもう駄目だとしつこいまでに諦念を反芻する。

腹筋は上げ下げする太ももにより、捩じ切られそうなほど収縮していた。
その太ももは筋肉がすべて無くなって鉛と化したかと思えるほどに力の伝導を拒み、足を重くした。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:49:22.86 ID:6PIJrhMz0
そして白黒に映る視界が、端から真黒く浸食され始める。
酸欠の兆候だ、体の細胞は次々に剥離し、脳の細胞が酸欠で死滅していくのが感じ取れる。

今にも崩れ落ちそうな体、関節は皮一枚でかろうじて繋がっている錯覚が起きるほど頼りなかった。
ゴールへと意識を向ける内藤に反して、身体はバラバラに砕け散りそうだった。


まだ駄目だ、こんなスピードでは前回の所歩の力にすら及ばない、勝てない。
逃げなくてはならないのに、このまま逃げ切らなくてはいけないというのに。


もう後ろを振り返る余裕などない、応援席からの声も聞こえない。

所歩がどこにいるのか知らない。

彼がスパートをかけたのかも知らない。

彼が今、隣に並んでいるのかどうかも知れない。

それらを認知できる余裕は、内藤の精神に残っていなかった。


黒一色に塗りつぶされようとする世界の一抹で、僅かに見えるゴールまでをひたすらにこぎ続ける。


疲労も感じなくなった、ただ息苦しさだけが感情を支配した。

どうやって足を動かしているのだろう、本当に今バイクをこいでいるのだろうか?

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:50:45.29 ID:fVnSb/JyO
支援

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:50:52.89 ID:6PIJrhMz0
ただ苦しさだけを感じながら、視界は黒に染まった。

構うものか、まっすぐに進み続けた。




そして一瞬、疲労がすべて無となった瞬間、内藤はかろうじて、倒れ込む自分の意識だけを感じた。



(  ω )(ゴール……超えられたのかお……)



勝敗を考える余裕もなく、ただゴールできたかどうか、それだけが気がかりだった。


体が地面に接する寸前、意識がなくなった。


思考は途絶えた。




23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:53:16.76 ID:6PIJrhMz0
 


  「内藤、……内藤!」


(;´ω`)「……うぉぉ……お」

目が覚めると、汗を書いた体に厳しい冬の夕風が吹きつけられ、擦りキズから焼けるような痛みを感じた。
一瞬にしてクリアになる世界、激しい体への疲労が頭痛も招いた。

口に当てられたマスクは小型ボンベに繋がっており、酸素を補充されているのが分かる。
少しずつ意識は鮮明となり、痛みを感じるとともに疲労がわずかに取り払われていくのを感じた。

酸素によって意識は明瞭になったところで、さすがに痛みばかりは取り払われないようだ。

ξ;゚听)ξ「大丈夫?」

ミ;゚Д゚彡「おお、良かった、意識は持っているようだな」

(;´ω`)「……勝負は……どうなった、お?」

内藤が聞くと、ツンは優しく微笑みを返してくれる。


(;´ω`)「……勝ったの、かお?」

声が震えたのは疲労からではない、津出の表情が内藤の想いを沸き立たせたからだ。
信じられない結果を引き出すかのように、内藤は正直に聞き返した。
そしてその返答が、津出の口から放たれる。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:53:39.29 ID:HDFD5Amv0
支援

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:54:52.80 ID:6PIJrhMz0
ξ゚听)ξ「ええ」

(;^ω^)「僕は……勝ったのかお!?」

慌ててボンベを取り払って叫ぶと、とたんに頭が重くなり、神経が途切れそうになる。
膝がガクンと折れた内藤を津出は慌てて支え、無理やり口にボンベを当てた。

(;^ω^)「でも、僕はやったんだお、所歩に追いつかれなかったんだお……」

ゴールしていたのかどうかも分からないほどに限界まで力を出し切ったのだ、満足の笑顔を浮かべたが、津出は納得いかなそうな難しい顔をしていた。


(;^ω^)「どうしたのかお、僕は……勝ったんだお?
  所歩に抜かれていないんだお?」

ξ゚听)ξ「所歩は、ラストスパートをかけなかったわよ」

(;^ω^)「おっお!?」

どういうことだ、内藤も所歩がやけに余裕面で彼のスパートを見送ったことは覚えている、それで相手がラストスパートをかけなければ勝ってしかるべきだ。
途端に勝利という二文字が安っぽいブリキ板に書かれたような、錆ついた情けない看板のように思えた。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:56:15.33 ID:6PIJrhMz0
内藤はマスクを口にあてたまま立ち上がり、周囲を見渡して所歩を探す。
遠目に、赤いピストを持って内藤の方へと歩いてくる彼が見えた。

(;^ω^)「一体どういうことなんだお、スパートしなかったって……」

从 ゚∀从「あーあ、なんだよがっかりだぜ、せっかく見に来てやったのによ。
  勝負にはうるさいのかと思ったが、同情なんてするヤツだったのか、興ざめだよ」

( ゚∀゚)「すまんな高岡、せっかく呼んだけどアイツは大した奴じゃなかったわ」

从 ゚∀从「ホントっすね、さっさと自分たちも帰りましょう」

長岡と高岡は聞えよがしに会話を済ませると、向かってくる所歩とは入れ違いに競技場を後にした。
そして所歩は内藤の前に立つと、赤く真新しいピストを彼に差し出した。

(´・ω・`)「ほら、約束だっただろう」

(#^ω^)「……どういうつもりだおッ!」

内藤は叫んだ途端、痛烈な偏頭痛に意識が飛びそうになったが、かろうじて持ちこたえるとまた所歩に向かって吼えた。

(#^ω^)「同情かお、お前にだけは同情される覚えなんてないお!
  ふざけるなお、僕が頑張ってこうも練習して力を使いきったのに、おまえはそれを馬鹿にする気かお!
  本当のお前はもっと強いはずだお、もう一回、勝負するお!」

慌てて制止しようとする津出と布佐を振り切り掴みかかった内藤に、所歩は無表情なまま答えた。

(´・ω・`)「そんなにせっつかないでくれよ、本気で走らないだろうとは事前に言っただろう、聞いていなかったのかい?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:56:19.25 ID:fVnSb/JyO
壊すつもりか

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:58:12.02 ID:6PIJrhMz0
そうだ、所歩はこういうヤツだった。
津出の時もそうだった、他人の頑張りや存在をあざ笑うかのように振舞っては、すべてをくだらないものへと変貌させる。
内藤と津出の師弟関係もそうだ、そんなものに何一つと価値を感じていないのだろう、彼にとって内藤と津出の努力など嘲笑うために存在しているのだろう。

(´・ω・`)「それにもう一回と言わずとも、これからいつでも何回と勝負できるだろう?」

(#^ω^)「……お?」

いきなりの意図できぬ受け答えに、内藤の勢いは中断させられた。
相変わらず毒のある言葉だったが、それにしてはどこか他人任せな、親密さが垣間見えた。

あの所歩が?

考えれば考えるだけあり得ないだろう話だ、競輪選手になればまた戦えるというニュアンスを含んだのだろうか。
いや、それなら「これから」や「いつでも」などと表現せず、選手になればと明示するだろう。

思考のフリーズは依然誰一人として解けなかった。

(´・ω・`)「いつものアホ面に、間抜けが加わったような顔だね。
  どうしたんだい?」

(;^ω^)「これからって、また……勝負してくれるのかお?」

(´・ω・`)「ん? そういう約束だろう?」

約束なんていつしただろうか。
所歩が負ければピストを返してくれることは条件として提案したが、それ以外に何か取り決めがあった覚えはない。

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 02:59:20.94 ID:6PIJrhMz0
依然拭えない疑問符に、所歩はやれやれと息をひとつ吐いた。

(´・ω・`)「僕が負けたら津出の弟子になる、違ったかな?
  だから師匠の津出がそう命じれば、いつでも対戦してあげるよ」

ξ;゚听)ξ「え……私、が……?」

指名された当の津出は素っ頓狂な声を上げて、上ずりながら確認を取る。

(´・ω・`)「ああ、君だよ。そういう約束だったよね、内藤?」

(;^ω^)「あー、言われるとそんな約束をしたような……」

興奮していた手前記憶に乏しいが、一度目に所歩と戦う取り決めを交わした際、そんなやり取りがあったことはおぼろげに思い出せる。
そう言われるとそういった内容の約束だった気がしないでもない。
いや、確かに初めの戦いではそれに近い取りきめを交わしたのだ、しかしそれはあくまで一度目のレースでだ。

どうして所歩はその一度目の取り決めを、わざわざこの場で掘り起こし、あえて自ら承諾してくるのか。

考えれば理由は一つしかない、所歩が津出を認めたのだ。
津出を師匠として、適当であると判断したのだ。

ξ;゚ー゚)ξ「ふ、ふん、私がアンタのね……勿体ないくらいだわ。
  でも悪くはないかもね、まずはその減らず口から、叩き直してあげましょうか?」

(´・ω・`)「お互いさまじゃないか、君もちょっとは女性らしくたおやかに振舞ってみてはどうだい?」

ξ#゚听)ξ「余計な御世話よ!」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:00:14.96 ID:HDFD5Amv0
支援

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:01:07.30 ID:6PIJrhMz0
ミ,,゚Д゚彡「……」

一部始終のやり取りを、布佐は心ここにあらずといった感じで聞いていた。
内藤は無事成長をして、津出を師匠として信頼をしている。
そして一体何があったか知れないが、所歩までがこうして津出を師匠と認めている。

津出、彼女はいつの間にか師匠としての一番大切なものを手にしていたのかもしれない。
真に信頼される心を。


(;^ω^)「ちょちょちょちょっと待つお、どういうことだおそれっておかしくないかお!
  所歩、おまえはどうしていきなり……津出なんかのどこに惹かれたんだお!」

ξ#゚听)ξ「なんか……ですって?」

(;^ω^)「おおおお言葉のあやですお……」

内藤の失言はさておいて、所歩はその質問を待っていましたとばかりに声を高らかにした。


(*´・ω・`)「ああそうさ、僕たちの出会いは運命だったのだろう、いずれは惹かれ合うべきだったのさ、間違いない!」


(;^ω^)ξ;゚听)ξミ;゚Д゚彡「……」

突然の熱弁に、三人は口を開けて唖然とした。
しかしそれすら構わずに所歩はこぶしを握り締め、言葉を繋ぐ。

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:02:49.38 ID:6PIJrhMz0
(*´・ω・`)「一目惚れとでも言おうか、その美しさやどんな偉人の芸術作品だって敵わない、至宝かつ屈指の芸術!
  僕も見た瞬間に虜になったよ、心臓を鷲掴みにされた、体が火照り心臓が高鳴って興奮冷め止まなかったことを今なお鮮明に覚えている!
  そうさ、僕は素直に見惚れたのさ、津出、君の美しいライディングフォームに!」

ξ;゚听)ξ「ってフォームかい!」

(´・ω・`)「笑えない冗談は止めてくれよ、それ以外君の何に惚れるところがあるんだい?
  ああ、あの美しきフォーム、この世のものとは思えないほど艶めかしい足の回転。
  僕はあのフォームの下にならつける、師匠として崇められる、あのフォームであれば!」

ξ#--)ξ「わざわざフォームって付けて強調してくるあたりすごくムカつくんですが!
  っていうか正直気持ち悪いわ、何その私自身との扱いのギャップ!?」

(*´・ω・`)「ああ分かるよ、その対応はツンデレというやつだね、甘んじて受けとめるよあのフォームを持つ君だからこそ。
  僕は全然堪えないさ、だから何も気にせずに君はそのフォームを存分僕にみせてくれればいい」

ξ;--)ξ「何言っているのかと。
  いや、頼むからちょっとは堪えて欲しいのですが、切実な心の悲鳴を厳粛に受け止めていただきたいのですが」

(;^ω^)ミ;゚Д゚彡(駄目だコイツ、早くなんとかしないと……てかキャラ変わり過ぎだろ何この変態……)

内藤と布佐が三歩ほど引いていることもお構いなしに、所歩は津出のフォームの魅力について次々に語り出す始末だ。
必死に食らいついて文句を言っている津出を、二人は心から尊敬した。

所歩は生意気を言いながらも実力の伴う、クールなキャラじゃなかったのか。
どうして今、彼は目を見開いては鼻息を荒くして興奮気味に早口で言葉を捲し立てているのだろう。
これが本当の所歩なのだろうか、だとしたらこいつはとんでもない変態だ。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:04:17.41 ID:6PIJrhMz0
(*´・ω・`)「そう、忘れもしないあの身が引き裂かれそうなほどしばれる冬の日に、橋の袂で君の走りに出会ったあの時を。
  僕はそれ以来寝ても起きても君の下半身が頭から離れずに悶々とした毎日を過ごしてきた。
  もう一度その美しきフォームを見たい、堪能したい、目の前で、じっくりと!」

ξ;゚听)ξ「止めて、本当止めてちょっと卑猥だから、さすがの私でもちょっと付いていけないから」

(*´・ω・`)「照れることはない、僕はただ事実を客観的に述べているだけさ、君は自信を持っていいんだよ、そのフォームだけは!」

ξ#゚听)ξ「オイコラ今フォームだけっつったよな、だけって。
  いい加減にしろよ」

(´・ω・`)「普通の津出には興味ありません。
  その中でもロード、ピスト、クロスバイクをこいでいるあなたと合体したい……」

ξ;゚听)ξ「しかも実はアニメオタクときた!
  ええい、あんたの師匠なんてお断りよ、そんな約束私はしていないんだから!
  却下よ、むしろ金輪際半径100m以内に近づいてくるな!」

言い放って振り返ると、内藤をすぐに立ち上がらせて帰る準備をしろと急かした。
意識が戻ったばかりの内藤は、応急手当のみの痛々しい体でたどたどしくも迅速に動く。
津出のイライラが何を対象にすればいいのか、行き場を失っていて、いつ飛び火が来るか分からない。

軋む体に鞭打ち、靴を脱いではピストを抱える。

(;´・ω・`)「ち、ちょっと待ってくれよ、そんな、君の走りをもう見れなかったなら、僕は明日からどうやって快眠をすればいいんだい!?」

ξ#゚听)ξ「知るか、低反発枕でも使ってろ!
  内藤、準備遅い!」

(;^ω^)「おお、はいですお……」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:05:10.44 ID:fVnSb/JyO
ペロ、これは孔明の罠!

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:05:59.05 ID:6PIJrhMz0
びくびくと涙目で片づけする内藤の肩を、布佐の手が優しく叩いた。

ミ;-Д-彡(俺だけはお前の仲間だからな、辛くなったらいつでも来いよ……)

( ;ω;)(布佐さん……)

内藤は布佐に支えられながら、ボロボロの体を立ち上げると両手にそれぞれピストを持ち、涙目で歩きだした。


この日の試合結果は勝利に終わった。
上辺だけだった勝利にどれだけの価値があるのか、それは分からない。
それでも師弟関係を結び、初めての戦いだ、その真価を図ろうという方が無理というものか。

一方で、得られたものは非常に多かった。
そして確実な心境の変化と確実な一歩を踏み出したのだ。
それだけは彼自身自負ができる、今日この瞬間、内藤はいっぱしの自転車競技選手となったのだ。


次に見据える先は、いよいよ競輪学校の入学試験だ。

内藤は明日から始まるだろう試験への猛練習に向け、気分を一新した。




36 名前:omake:2008/08/22(金) 03:07:33.41 ID:6PIJrhMz0
 


ξ#゚听)ξ「ああ、内藤、遅い!
  ほらそこに私のバイク用具も置いてあるからちゃんと持ってきなさいよ!」

(*´・ω・`)「こ、これがあの日、津出がロードバイクをこいでいたバイクシューズか……ハァハァ」

ξ;凵G)ξ「いやああああああああああもう止めて、気持ち悪い触れないで!
  この変態、変態、変態っ!!」

(*´・ω・`)「変態、か……。……ふふっ、うふふ」

ξ;凵G)ξ「ひいいいいいいい!」



(;^ω^)(うっわぁ……)




37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:08:59.22 ID:6PIJrhMz0
と、以上にて第二十レースも終わりになります。
これにてまた一区切りです、一区切り前に期間空けてしまいすみませんでした。
そして報告職人の本気を垣間見ました、報告ありがとうございます。

また、こんな夜中まで付き合っていただけ本当にありがとうございました。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:09:45.35 ID:fVnSb/JyO
キャラ変わりすぎてこっちも反応に困るよwwww

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:10:25.62 ID:HDFD5Amv0
おいついた作者さん乙です。
ショボなんなのwwww

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:10:40.00 ID:aMw9EJIvO
なんか親しめるいつもの(´・ω・`)になったな

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:12:21.48 ID:6PIJrhMz0
そしてまとめサイト様、すみませんがまた訂正箇所を発見してしまいました……
9話7レス目でドクオがA級3班になっておりますので、それをB級に変えて頂けませんでしょうか?
途中から設定を変えたために、いろいろと訂正箇所多くて申し訳ないです。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:14:56.35 ID:x0TOpJQ3O
いちおつ

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:16:24.96 ID:NltElxJXO
やべえショボうめぇwww


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:17:56.09 ID:0s/IiBPHO
乙!

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 03:25:14.09 ID:52CzdNNYO
煮えきらねえぇぇえ!
ショボンかわいいなオイ


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