川 ゚ -゚)エスパークーのようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:20:33.20 ID:zv025TMO0
-
初めての人のための三行紹介
大日本エスパープロジェクトことダイプロに所属するクー
組織目的は新規エスパーの発掘とその管理、国からの依頼も受けます
そろそろ本格的に話展開させろよ、この野郎
日曜の朝から重めじゃねーかの第二十一話
まとめ
Apple−ブーン系小説まとめサイト−さん
http://applevip.web.fc2.com/espc/espc.html
ブーン芸VIPさん
http://boonsoldier.web.fc2.com/esp.htm
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:24:24.31 ID:azoGQ/O10
- キター!
- 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:26:00.89 ID:zv025TMO0
-
エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ!
という人のための登場人物紹介
川 ゚ -゚) もう新人じゃないね。物を呼び寄せる超能力
(,,゚Д゚) 先輩。超脚力の超能力
(*-ー-) 身体が不自由。人の内面の色を視る
( ><) これでも高1。千里眼
ξ*゚听)ξ クソガキ。記憶を刈り取る
( ゚∀゚) 貧乏大学生。物の価値を操れる
( ・∀・)プロジェクト補佐。テレパシー能力
从'ー'从 アイドル。嫌でも人目を惹いてしまう
('A`) クーの幼馴染。ダイプロでアルバイト中
('、`*川 *(‘‘)* 仲良し女子高生
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:31:25.63 ID:zv025TMO0
-
―この世で一番怖いもの
それを目の当たりした時に、貴方はどのような行動を取るだろうか
背を向けて逃げだすか
震えてその場に立ちすくむか
それとも、勇気を振り絞って立ち向かうか
人は、弱く、強く、脆くて、逞しい
人は、“見かけによらない”
もし
友人が何かに怯えている時に、貴方はどのような行動を取るだろうか
- 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:32:07.36 ID:1TvKC/IP0
- エスタークじゃないのか
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:32:38.76 ID:zv025TMO0
-
―県立VIP高校2年教室
キーンコーンカーンコーン
ガヤガヤ
バイバイー
ウン、ジャーネー
オイ、ハヤク イコウゼ
('、`*川「う〜ん」
('、`*川「さて、さっさと帰りますかね」
「ペニちゃーん」
('、`*川「んー?」
*(‘‘)*「一緒に帰ろ!」
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:34:51.16 ID:zv025TMO0
-
('、`*川「…」
('、`*川「今度はどんな店を見つけたのかしら?」
*(‘‘)*「へっへっへっへ〜w さすがペニちゃん分かってる〜」
*(‘‘)*「最近、ワンコカフェっていうのが流行ってるみたいなの!」
('、`*川「へ〜」
*(‘‘)*「ワンコがメニューとか持って来るみたいで、メチャクチャ可愛いらしよ!」
('、`*川「へ〜」
*(‘‘)*「…」
*(‘‘)*「何、その興味なさ気な反応」
('、`*川「興味ないもん」
('、`*川「さぁ、帰ろう」
*(‘‘)*、「えー、待ってよー! 行こうよー!」
- 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:36:34.32 ID:zv025TMO0
-
―靴箱前
*(‘‘)*「ねー行こうよー」
('、`*川「あんた一人で行きなさいな」
('、`*川「私は忙しいの」
*(‘‘)*「忙しいって、ペニちゃん、生徒会の仕事とかほとんどやってないじゃん」
('、`*川「17歳の乙女をそんなものに縛り付けようとするのは良くないわよ」
*(‘‘)*「生徒会長の発言じゃないよ、それ」
―カタン
川 ゚ -゚)
*(‘‘)*「あ、あの人。いつかの―」
('、`*川「あぁ、クールさんだっけ?」
('、`*川「この前の文化祭で頑張ってたみたいね」
*(‘‘)*「へー、そうなんだ」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:38:00.91 ID:4nPsAoFDO
- スレタイが
エスパークス
に見えた俺はどう見てもおっさん
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:38:31.65 ID:zv025TMO0
-
―ガチャ
川 ゚ -゚)ノ[|= |
川 ゚ -゚)ノ |= |
川 ゚ -゚) |= |
川 ゚ -゚) |= |
つ□
*(‘‘)*「ん? あれは――」
('、`*川「手紙?」
*(‘‘)*「手紙って……ラヴ(LOVE)レターっすか!?」
('、`*川「あんた、ウルサイ。…それっぽいね」
*(‘‘)*「会長会長! これは生徒会決済の必要性があるであります!」
('、`*川「ねーよ」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:40:30.43 ID:zv025TMO0
-
('、`*川「ほらほらジロジロ見ないの」
('、`*川「人の色恋沙汰なんて腹の足しにもならないし、帰るよ」
*(‘‘)*「人の色恋沙汰が、三度のご飯より大好きな場合はどうすれば…」
('、`*川「人は完全には分かり合えないものなの」
('、`*川「ほら、一年の靴箱はあっちでしょ。さっさと行きなさい」
*(‘‘)*「あぅ〜」
川 ゚ -゚)「…」
つ□
川 ゚ -゚)「…」
つ√」 ペラッ
川 ゚ -゚)「…」
つ√」
川 ゚ -゚)「…果たし状?」
つ√」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:41:18.38 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
−第二十一話:恐怖を打ち破れ!−
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:42:53.36 ID:zv025TMO0
-
―素直クールさま
いきなり、こんな手紙を送ってごめんなさい
ちょっと話したいことがあるので
明日の放課後、屋上に来てもらえませんか?
あ、告白とかそういうのじゃないです
ちょっと可愛いからって調子のんなよ
ごめんなさい
武器とかを持ってきても可です
どうせ無駄だから
それでは、明日待ってます
―PG
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:43:45.21 ID:zv025TMO0
-
―ダイプロミーティングルーム
(,,゚Д゚)(*-ー-)「……」(゚∀゚ )(>< )
ξ*゚听)ξ「なにこれ?」
川 ゚ -゚)「…果たし状、かな?」
ξ*゚听)ξ「はたしじょう?」
( ><)「決闘を申し込むってヤツなんです」
ξ*゚听)ξ「けっとう!? クー、ケンカするの?」
川 ゚ -゚)「いや、別に行くというわけじゃ…」
(,,゚Д゚)「よし、オレが行ってぶっ飛ばしてくる!」
川 ゚ -゚)「やめてくれ、話がややこしくなる」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:45:50.10 ID:zv025TMO0
-
( ゚∀゚)「PG……女の子かなぁ」
( ゚∀゚)「女の子ならオレが優しく諭してあげるのに」
( ゚∀゚)「『やめるんだ、決闘なんて野蛮な真似は君には似合わない』」
(゚∀゚ )「『お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!』」
( ゚∀゚)「『どかないよ、二人とも大事なオレの恋人だ』」
( ゚∀゚)「『どうしてもと言うなら、俺の屍を越えていけ…!』」
(゚∀゚ )「『…駄目……駄目だよ。私にはお兄ちゃんを殺すなんて出来ない…!!』」
( ゚∀゚)「『そうか、……良い子だ。なら、お兄ちゃんの大事な彼女も殺さないでくれ』」
(゚∀゚ )「『……うん』」
( ゚∀゚)「『ふぅ…』」
( ゚∀゚ )「『クーちゃん、もう大丈b』」
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:46:45.46 ID:zv025TMO0
-
ヒュ
パッ
ゴズッ!!
( ∀ ) ゚ ゚ 「モツニ!!」
川 ゚ -゚)「…ビロード」
(;><)「はいなんです!」
川 ゚ -゚)「生ごみ用の袋を持ってきてくれ」
(;><)「はいなんです」
(,,゚Д゚)「バカだな」
ξ*゚听)ξ「あんたは人のこと言えないでしょ」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:47:52.48 ID:azoGQ/O10
- モツニ! 支援っ!
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:48:08.40 ID:zv025TMO0
-
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「…ん〜」
ξ*゚听)ξ「どうしたの?」
(*-ー-)ノ√」 「いや、この手紙なんだけどね」
(*-ー-)「微かに視えるのよねぇ…」
川 ゚ -゚)「何がです?」
(*-ー-)「超能力の残渣(ざんさ)、残りかすみたいものが視えるのよ」
ξ*゚听)ξ「――!」
(,,゚Д゚)「つーことは…」
(*-ー-)「うん。これを書いた人は、エスパーかもしれないわね」
川 ゚ -゚)「なんと」
(*-ー-)「あくまでも可能性だけどね」
(,,゚Д゚)「確認の必要があるな」
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:51:26.08 ID:zv025TMO0
-
(*-ー-)「そうね」
(*-ー-)「明日の放課後、会ってみてもいいかもしれないわね」
川 ゚ -゚)「ふむ」
川 ゚ -゚)「手紙の文面から察するに、あまり好意的ではないと思うんですが」
(*-ー-)「うん、クーちゃん一人で行くのは危険かもしれないから…」
(*-ー-)「ギコくん、一緒に行ってもらえるかしら」
(,,゚Д゚)「最初からそのつもりだぜ!」
(*-ー-)「それと――」
(*-ー-)「ここにはいないけど、ドクオくんにも行ってもらおうと思ってるわ」
川 ゚ -゚)「…!」
(,,゚Д゚)「…」
川 ゚ -゚)「ドクオ、ですか?」
(*-ー-)「えぇ」
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:53:08.12 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「危険、じゃないか?」
(*-ー-)「あら、そんなことないわよ」
(*-ー-)「今までずっとカウンセリングを続けてきたけど、随分と成長したわよ」
川 ゚ -゚)「へぇ…」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「まぁ、いつかは能力(ちから)を使いこなせるようになって欲しいし、色々経験も必要だと思うの」
(*-ー-)「本人には適当に言っておくから、よろしくお願いね」
川 ゚ -゚)「はぁ…」
(,,゚Д゚)「…」
(;><)「はぁはぁ、クーさん、ごみ袋持ってk…」
( ><)「…」
( ><)「なんですか? この空気は?」
ξ*゚听)ξ「さぁ?」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:53:28.19 ID:c0jkdVEXO
- 支援
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:54:09.84 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:54:37.28 ID:zv025TMO0
-
※
―夜
薄暗い部屋に、一人の男
部屋には紙くずが散乱しており、随分と汚い
( )「…」
この部屋の主である彼は、昨日まで執筆活動に勤しんでいた
それはラブレターという名目の果たし状
( )「…」
( Д )「…」
( Д )「素直クール」
( Д )「いや、エスパークーか」
( Д )「やっと、見つけたぜ」
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:55:16.53 ID:zv025TMO0
-
( Д )「…」
( Д )「手紙なんて普段書かねーから大分苦労しちまったが」
( Д )「作戦は完璧だ」
( Д )「くっくっくっく」
( Д )「…明日が楽しみだぜ」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:55:21.66 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:58:25.96 ID:zv025TMO0
-
※
―翌日、VIP高校校門前
(,,゚Д゚)「ふ…」
(,,゚Д゚)「黒を基調とした、落ち着いたフォーマルウェア」
(,,゚Д゚)「しかし、あくまでカジュアルに」
(,,゚Д゚)「外しで、白いスニーカーをもってきて」
(,,゚Д゚)「男の中にある自然な無邪気さを演出…」
(,,゚Д゚)「ふ…」
(,,゚Д゚)「…決まってる」
川 ゚ -゚)「おい」
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 09:59:07.08 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「あ、クーちゃん」
川 ゚ -゚)「誰が校門の前で変なポーズをしながら待てと言った」
(,,゚Д゚)「えー、キマってるだろ?」
川 ゚ -゚)「あぁ、キマってるぞ」
川 ゚ -゚)「薬物的な意味で」
「あ、あの」
('A`)「どうも」
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「おう」
('A`)「…」
('A`)「(やっぱり怖いよ、この人)」
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:01:42.94 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:02:05.19 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「さて、行くか」
(,,゚Д゚)「…なぁ、オレが言うのもあれなんだけど、部外者が勝手に入ってもいいのか?」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「いいんじゃないか?」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「いざとなれば跳んで行けばいい」
(,,゚Д゚)「いざってときには、なりたくないなぁ」
川 ゚ -゚)「まぁ、捕まったら保護者とでも説明するさ」
(,,゚Д゚)「え? オレそんなに老けてる?」
川 ゚ -゚)「よし、行こう」
('A`)「あ、はい」
(,,゚Д゚)「いや、ちょっと待ってよ」
从 从「ん?」
从 从「あれは…」
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:03:10.66 ID:azoGQ/O10
- 支援支援っ
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:03:31.67 ID:zv025TMO0
-
※
―校舎内
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
―周囲の視線を気にせず、ずんずん進む三人組
―目指すは、屋上
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…ツラ」
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:06:40.44 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「ん? どうした、ドクオくん?」
(;'A`)「い、いえ」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「今回、キミは“慣らし”のようなものだ」
川 ゚ -゚)「気をつけてはもうらうが、必要以上に緊張しないようにな」
('A`)「はぁ…」
('A`)「…」
('A`)「オレなんかで大丈夫ですか?」
('A`)「場所の調査とサンプル採取」
('A`)「デミタスさんや先輩方に任せておけば、心配もないと思うんですけど」
(,,゚Д゚)「“慣らし”だと言ったろ?」
(,,゚Д゚)「いつまでも雑用というわけにはいかない、つーことだ」
(;'A`)「あ、あぁ、そうなんすけど……あの、すいません」
- 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:07:38.33 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「(随分と成長した、ね)」
(,,゚Д゚)「(どうにも、そうは思えねぇな)」
(,,゚Д゚)「(――こいつに、クーちゃんは任せれねぇ)」
「――コ」
川 ゚ -゚)「ギコ」
(;,゚Д゚)「ぉ、おぉ。何?」
川 ゚ -゚)「どうした? ボーっとして」
(,,゚Д゚)「…いや、なんでもない」
川 ゚ -゚)「もうすぐ屋上だ、大丈夫か?」
(,,゚Д゚)「あぁ」
- 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:08:31.57 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「―ドクオ」
Σ('A`;)「ふぁい!」
(,,゚Д゚)「まぁ、…頑張れよ」
('A`)、「う、うっす!」
川 ゚ -゚)「――着いたぞ」
川 ゚ -゚)「屋上だ」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:08:35.69 ID:UrT/Dee/0
- しえん
- 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:08:41.73 ID:k/V3GVhuO
- 支援
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:09:54.52 ID:zv025TMO0
-
※
―屋上
勢い良く扉を開ける
扉から一直線上、夕日をバックに立っている人物がいた
( ^Д^) 「よぉ」
( ^Д^) 「待ってたぜ」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
- 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:10:44.32 ID:UrT/Dee/0
- 支援
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:10:59.43 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「仲間、連れて来やがったな」
( ^Д^) 「まぁ、関係ねぇけどな」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
( ^Д^) 「…?」
( ^Д^) 「なんだよ、何か言えよ」
川 ゚ -゚)「えっと…」
(,,゚Д゚)「そうだな…」
('A`)「…うん」
- 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:11:53.61 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「PGさん、でいいのかな?」
( ^Д^) 「あぁ、オレの名前はプギャーだ」
( ^Д^) 「会いたかったぜ、素直クール」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「すまんが、どちら様だ?」
(,,゚Д゚)「つーか男かよ」
('A`)「(プギャーでPG……)」
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:12:12.61 ID:UrT/Dee/0
- 支援
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:12:55.67 ID:ESHydxRhO
- http://mm.decomerry.com/j/?p=29120
- 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:13:22.51 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「何…だと…」
( ^Д^) 「…オレのこと、覚えてないのか?」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「あぁ」
('A`)「(読者も覚えてないだろうなぁ…)」
( ^Д^) 「おい、待てや」
( ^Д^) 「オレに“あんなこと”しておいて、忘れたつーのかよ」
川 ゚ -゚)「?」
(;,゚Д゚)「えぇ!? クーちゃん、そんな!! ウソだよね!?」
(;'A`)「あんなこと…?」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:13:59.17 ID:UrT/Dee/0
- なんという403
- 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:15:36.63 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「いや、待て。物凄く誤解を招いているぞ」
川 ゚ -゚)「覚えが無いものは覚えが無い」
( ^Д^) 「…」
( ^Д^) 「素直クール」
( ^Д^) 「いや、エスパークー」
川 ゚ -゚)「――!」
( ^Д^) 「なんだ? その名を言われるのは意外か?」
川 ゚ -゚)「いや」
川 ゚ -゚)「以前、名刺をばら撒いたコトがあるからな」
(,,゚Д゚)「(そういえばそんなコトあったな)」
- 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:16:28.57 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「あぁ、その名刺のお陰でこの学校の生徒だって分かったんだ」
( ^Д^) 「忘れたとは言わせねぇ」
( ^Д^) 「――オレの額に落書きしやがったことを!!」
川 ゚ -゚)「…」
(,,゚Д゚)「…」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「あぁ…!」
(,,゚Д゚)「つーが暴れたときのことか」
('A`)「(詳しくは第十五話を参照ですよ)」
- 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:16:53.24 ID:UrT/Dee/0
- ちょっと15話見てくるwww
- 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:17:44.20 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「記憶が曖昧でよく覚えてねぇが」
( ^Д^) 「誰かにぶっ倒された後、油性マジックで額に落書きをされた」
( ^Д^) 「『参上、エスパークー』ってな」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「あぁ、そうか。つーのことは覚えてないのか」
(,,゚Д゚)「しかし、それで女を呼び出して何をするつもりだったんだ?」
(,,゚Д゚)「随分と肝っ玉の小せぇことだな」
( ^Д^) 「うるせぇよ」
( ^Д^) 「男を病院送りにする女に遠慮なんてしねぇよ」
( ^Д^) 「そう」
( ^Д^) 「遠慮せずにぶちのめしてやるぜ」
( ^Д^) 「エスパーだかなんだか知らねぇけどな」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:19:13.97 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「やったのは私じゃないんだが…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「あれだけやられても懲りないのか」
(,,゚Д゚)「バカなのか、それとも相応の力があるのか」
(,,゚Д゚)「まぁ、エスパーに対する認識はあるみたいだな」
( ^Д^) 「ふぅん…」
( ^Д^) 「お前ら、全員“そう”なのか?」
( ^Д^) 「まぁ、何人いようと関係ないけどな」
( ^Д^) 「三日三晩。生死の境を彷徨ったんだぜ」
( ^Д^) 「それなりのお返しはしとかないとなぁ…」
川 ゚ -゚)「…それで目覚めたのか」
(,,゚Д゚)「厄介なこった」
- 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:20:41.05 ID:zv025TMO0
-
川 ゚ -゚)「しかし、大した自信だな」
川 ゚ -゚)「3対1で勝てるとでも思っているのか?」
('A`)「…」
('A`)「(え、オレも頭数に入ってるの?)」
( ^Д^) 「くっくっく」
( ^Д^) 「そう言ってられるのも、今のうちだぜぇ」
( ^Д^) 「…」
( ^Д^) 「オレは誰にも負けねぇ」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:20:51.74 ID:UrT/Dee/0
- 支援
- 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:21:10.62 ID:msIDG/wBO
- 支援
- 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:21:46.05 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「お前らが人間である以上――」
( ^Д^) 「“恐怖”から逃れることは出来ねぇんだよ…!」
プギャーの影が、ぐにゃりと動く
次の瞬間、それは弾けるように辺りに散らばった
オレンジ色の空と地面が、黒く染まっていく
('A`)「――!!」
川 ゚ -゚)「…!?」
(,,゚Д゚)「…これは!?」
- 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:22:48.23 ID:zv025TMO0
-
闇が空間を侵食していく
視界が閉ざされ、全てが黒く塗り潰されていく
―ゴゥン
彼らの目に映るのは、プギャーの姿のみ
しかし、それはプギャーであってプギャーではなかった
その姿は――
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:23:27.47 ID:7M4yMIN7O
- 支援
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:25:15.43 ID:5tYUavJlO
- 支援
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:25:50.50 ID:6kNGxQ1eO
- 支援
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:26:04.72 ID:zv025TMO0
-
※
川 ゚ -゚)「――ここは?」
プギャーの影が周囲を覆っていくところまでは見えていた
しかし、影が風景を食い尽くしてしまい、今は全く視界が効かない
ドクオ、ギコ
二人の安否も分からない
近くにいたはずだが、今は気配すら感じなかった
いや
気配は感じる
何者かの息遣い
私はそちらに顔を向けた
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:28:28.70 ID:zv025TMO0
-
|゚ノ^∀^)
一人の女の子がこちらを見ていた
何も見えない暗闇の中で彼女の姿だけは、確認できた
彼女はにっこりと笑い、こちらに手を伸ばしている
衝撃と動揺
自分がうろたえているのが、手に取るように分かった
― クーちゃん、大丈夫?
その少女は、手をのばしたままこちらへ近づいてくる
私は一歩、後ずさる
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:29:13.54 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:29:53.22 ID:zv025TMO0
-
― ホント、男子って子供よね
そう言いつつ、どんどん近づいてくる
私は気圧されるように、後退していく
― 私達、友達でしょ?
ふらふらとした足取りだった私は足を縺れさせて躓き、尻餅をついた
はっ、と顔を上げると
少女はすぐ近くまで来ていた
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:31:02.71 ID:zv025TMO0
-
― え? う、ううん。違うよ、違う違う。ちょっと話す程度だよ
あぁ
いやだ
思い出したくない
変わったのに
変われたと思ったのに
所詮、見せかけだけなのか
やっぱり、私は弱いままなのか
――私は、絶叫した
- 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:31:48.06 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:33:34.30 ID:zv025TMO0
-
※
(,,゚Д゚)「…なんだこれは?」
オレは辺りを見渡す
周囲は真っ暗で何も見えない
すぐ傍にいた、クーちゃんとドクオの姿さえ確認できない
全てが闇に包まれていた
いや
少し離れたところで、明るく輝いているモノがあった
まるで炎のようにゆらゆらと蠢いている
目を凝らしてよく見ると
それは人の形をしていることが分かる
こちらに向かって歩いて来てるようだ
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:34:49.92 ID:zv025TMO0
-
―ドクン
心臓が大きく跳ね上がる
なんだ?
なんだ、この感覚は――?
もう一度、光源に目を向けると
それは先程よりも接近していた
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:35:45.67 ID:zv025TMO0
-
それは大男だった
身体はオレンジ色に染まり、周囲が燃えるようにしてぼやけている
( ゚∋゚)
“そいつ”はどんどん近づいてくる
- 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:35:57.20 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:36:38.81 ID:G0q1wqZOO
- 支援
- 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:37:58.86 ID:zv025TMO0
-
―ドクン!!
先程よりも更に強く心臓が跳ねた
駄目だ
逃げないと駄目だ
早く逃げないと
全く覚えがない大男に恐怖する自分に驚く
逃げようにも、その場から全く動けない
まるで地面に固定されているかのように、自慢の足はビクともしなかった
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:38:45.08 ID:zv025TMO0
-
なんだ???
なんでこんなに怖いんだ???
顔の痺れが全身に広がる
喉はからからで、声も出ない
――オレは、声にならない悲鳴を上げた
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:40:49.08 ID:zv025TMO0
-
※
―屋上
依然、赤く夕日が照らす世界
プギャーは、にやにやと笑っていた
( ^Д^) 「くっくっくっく」
川 - )
(,, Д )
( A )
素直クール他二人は、完全に彼の術中にあった
顔は揃ってプギャーの方を向いているが、その目は虚ろで身体はがたがたと震えている
- 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:41:25.92 ID:zv025TMO0
-
( ^Д^) 「はっ」
( ^Д^) 「エスパーってのも大したことねぇんだな」
( ^Д^) 「つーか、オレが強すぎるのか」
( ^Д^) 「くっく、オレ最強ー」
( ^Д^) 「…」
( ^Д^) 「さて――」
川 - )
( ^Д^) 「男共は置いておいて」
( ^Д^) 「先にこいつだな」
( ^Д^) 「こいつには世話になったしなぁ…」
( ^Д^) 「たっぷり可愛がってやるかねぇ」
- 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:42:21.56 ID:zv025TMO0
-
※
('A`)「…ぅわぉ」
なんだこれ
いきなりの真っ暗闇
オレの仕事は安全じゃなかったのか
モロに死亡フラグが立ってますよ、えぇ
―パチッ
何かがはじける様な音が響く
なんだ?
不思議に思い、そちらに顔を向ける
そこには――
- 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:43:15.57 ID:zv025TMO0
-
≫( A )≪
―オレがいた
は?
何これ、ドッキリ?
いや、ドッキリはねぇだろ
常識的に考えて
ノリ突っ込みをしながら考える
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:44:59.47 ID:zv025TMO0
-
若干スパーク気味だが、これはオレだ
いつも鏡で見てるし、間違いない
なんでオレの目の前に、オレがいるんだろうか
ドッペルゲンガーとかいうヤツですかね
見ると死ぬとかいう
でも、生憎見ても死んでない
じゃあ違うのかな
いや、近い将来に死ぬんだったけ?
そんなことを考えていると、目の前にいるオレが口を開いた
- 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:45:12.74 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:45:57.41 ID:vFwrbReu0
- エスパークスじゃないのかよって言いに来ました
- 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:46:45.93 ID:zv025TMO0
-
―オクビョウモノ
何?
『臆病者』
そう言ったのか?
―オマエハ カワラナイ
『お前は変わらない』
何言ってんだ、コイツは
オレは反論をしようと口を開く
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:47:40.61 ID:zv025TMO0
-
―オマエハ カワレナイ
『お前は変われない』
開いた口からは、何の言葉も出ることはなかった
既にオレは、“そいつ”の言葉に囚われていた
『変わることが出来ないくせに』
『変わった気になって』
『結局自分も相手も傷つける』
『お前は、臆病で最低だ』
やめろ
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:49:02.03 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:49:23.12 ID:k/V3GVhuO
- 支援
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:52:12.33 ID:zv025TMO0
-
片言だったそいつの声は、いつの間にかはっきりと聞こえていた
『おいおい、目を背けるなよ』
『お前は、オレだよ』
『お前が最も怖いと思っているのは』
『“変われない自分だよ”』
近づくだけで何もしてこない
ただ言葉だけが、容赦なくオレの胸に突き刺さった
――やめてくれ、オレは腹の底から叫んだ
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:55:35.32 ID:zv025TMO0
-
※
川- -)
昔、私はイジメられていた
きっかけはとっても些細なことだったのだろう
非社交的で気が弱い私はターゲットされた
男子のからかい、女子の冷笑
とても辛くて、いつも泣いていた
ドクオと過ごす外の世界は楽しく、心が安らいだが
学校は苦痛の象徴だった
一日の半分は学校で過ごすのである
朝が憂鬱で仕方なかった
登校拒否寸前の私だったが
それでも、学校に行き続けたのは一人だけ友達がいたからだ
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:56:19.39 ID:zv025TMO0
-
|゚ノ^∀^)
彼女の名前はレモナ
クラス委員を務め、勉強もできて、先生からもよく褒められていた
彼女は、優等生だった
誰にでも優しく、気が利いた
私にも対等に接してくれた
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:56:35.81 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:57:59.45 ID:zv025TMO0
-
|゚ノ^∀^)、「クーちゃん、大丈夫?」
|゚ノ-∀-)「ホント、男子って子供よね」
|゚ノ^∀^)、「私達、友達でしょ?」
そう、友達だと思っていた
しかし、私はここで気付くべきだった
彼女は決してイジメを止めようとはしてくれなかったことを
かけてくれる言葉は全て事後であったことを
一方的な友達感覚は、私が4年生になるまで続いた
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 10:59:14.20 ID:zv025TMO0
-
4年生の秋
私は具合が悪くて、保健室で休んでいた
換気のために窓は開けてあり、そこから心地の良い風が入ってきていた
―あの時
窓が閉まっていれば
いや、自分が寝ていれば
未来は違ったのかもしれない
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:00:01.83 ID:zv025TMO0
-
しかし、私は聞いてしまった
風とともに話し声が流れてくる
「あー、体育だるいねー」
「そう? 私は好きだけど」
「レモナは何でも出来るじゃん。私もレモナぐらいの運動神経があればなぁ」
「そんなことないよ」
「はいはい」
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:02:06.84 ID:zv025TMO0
-
「そういえば、またアイツ休み?」
「アイツって、クーちゃん?」
「それ以外に休んでるヤツいないじゃんー、ずりーなぁー私も病弱になりたーい」
「健康なほうがいいと思うけど」
「そおー?」
「うん」
「ふ〜ん。…ねぇ、レモナさ」
「何?」
「アイツと仲良いの?」
「…え?」
「結構、話してるじゃん」
「そう、かな…?」
「そーだよ。まぁ、レモナは誰にでも優しいから、しょうがないと思うけど」
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:02:44.96 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:03:33.47 ID:zv025TMO0
-
「アイツ、気味悪いから、あんまり近づかないほうがいいよ」
「…うん」
「レモナもさ、アイツと仲良くしてたら良いことないよ。友達ってわけじゃないんでしょ?」
「…」
「え、まさか友達なの?」
「え? う、ううん。違うよ、違う違う。ちょっと話す程度だよ」
「そうy
後は、もう聞こえなかった
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:04:16.30 ID:25QiQT3z0
- 支援
- 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:04:53.59 ID:zv025TMO0
-
何かが音を立てて崩れていくのが分かった
それは
仮初めの友情か
喜び、笑うといった感情か
そういったものが、涙と一緒にぼろぼろと落ちていった
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:05:09.17 ID:p5uuPLWXO
- エスタークだと思って来てみれば
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:08:47.07 ID:zv025TMO0
-
あぁ、そうだ
これからだ
“変わろう”と決心したのは
レモナとの関係を絶ち
ドクオとの関係を薄め
依存を止め、人に頼らず
後ろを振り返らないで、前だけを見ることにした
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:10:13.75 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:10:28.20 ID:zv025TMO0
-
でも、結局は過去から逃げ出しただけに過ぎなかった
後ろを見るが怖くて、前に向かって逃げ出したのだ
―だから
―こんなにも
|゚ノ^∀^)
―過去が怖い
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:13:52.95 ID:zv025TMO0
-
私は弱いままだった
ドクオの一件で自覚はしていた
それを思い出す
表情の抜け落ちた顔の下には、泣き虫のままの自分がいる
助けて欲しかった
今すぐここから抜け出したかった
泣き虫の私は、精一杯の力を振り絞って言う
それは普段決して口にすることはない言葉だった
「助けて―― ォ」
声は、細く小さい
それは闇に溶けるようにして消えていった
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:14:58.26 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:15:51.58 ID:zv025TMO0
-
※
――!
何か、聞こえた気がした
それは何よりも大事なモノ
助けを呼ぶ、彼女の声
('A`)
('A`)「何だ……?」
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:17:13.34 ID:zv025TMO0
-
そこで、やっと我に返る
目の前にはオレがいる
オレが最も怖いと思う、オレ自身
恐怖に囚われ、しっかりと見ていなかったが
その表情は暗く、瞳は淀んでいる
我ながら中々酷い面をしている
('A`)「変われない自分か」
確かに自分は変われない
そんな自分が嫌いだ
- 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:18:06.54 ID:zv025TMO0
-
変われないことへの劣等感
置いていかれる孤独感
伝えられない焦燥感
感じるのは締め付けられるような胸の痛み
この感情が何に対するものなのかは、分からない
('A`)「でも――」
自己嫌悪の渦の中、ひとつ気付いたことがある
それは、変わらない自分を求めてくれる人がいるということ
自分は大嫌いだ
でも
- 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:18:35.57 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:19:09.56 ID:zv025TMO0
-
誰かは分からないけど
自分に助けられる人がいる
それなら
('A`)「“とりあえず”は、それでいいんじゃね?」
――オレは、もう一人の自分を思い切り殴りつけた
- 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:19:27.76 ID:T0IO5VNWO
- 胃炎
- 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:20:05.61 ID:zv025TMO0
-
※
( ^Д(#「ふぇぶっ…!?」
―プギャーは盛大に吹っ飛んで、地面に転がった
(;^Д-メ)「??」
(;^Д-メ) 「はぁぁ?」
('A`) !
('A`)「お、元に戻った」
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:20:44.53 ID:zv025TMO0
-
川 )「――ガハッ」
(,, Д )「――ッッ!!」
川;- -)「はっ…はっ…」
(;,゚Д-)「……ぐ」
('A`;)「素直さん、ギコさん!」
('A`;)「大丈夫ですか!?」
川;゚ -゚)「あ、あぁ…」
(,,゚Д-)「…なんとか、な」
- 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:21:37.37 ID:zv025TMO0
-
(;^Д-メ)「くそっ!! どんな手品使いやがった?」
(;^Д-メ)「オレの“恐怖”から逃れるなんて…!」
('A`)「…」
('A`)「さぁ?」
川;゚ -゚)「ドクオ…くんがやったのか?」
(;,゚Д゚)「…」
- 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:22:18.96 ID:azoGQ/O10
- 支援
- 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:22:52.14 ID:zv025TMO0
-
(;^Д-メ)「まぐれに決まってる…!!」
( ^Д-メ)「また恐怖のどん底に落としてやるぜ…」
―その時
ガチャリと屋上の扉が開いた
从'ー'从「あー、やっぱりクーちゃん達だ」
从'ー'从「久しぶりー」
川;゚ -゚)「渡辺…!?」
(;,゚Д゚)「なんでこんなとこに」
( 'A`)「…」
('A` )「…」
(;'A`)「ほほほほほんものだ!!」
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:24:19.29 ID:m/5ajLXkO
- ドックンカッコヨス
- 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:26:58.58 ID:zv025TMO0
-
从'ー'从「やぁやぁ、元気にしてたー?」
从'ー'从「ん――?」
(;^Д-メ)
从'ー'从「誰?」
( ^Д-メ)「プギャーだよ! てめぇも恐怖に震えやがれ…!!」
―ゴゥン
川;゚ -゚)「あ、しまった」
(;,゚Д゚)「ちょ…!」
―隙をついて、プギャーの影が渡辺に伸びる
―止める間もなく、闇がその場を包み込んだ
- 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:28:24.67 ID:zv025TMO0
-
※
从'ー'从「?」
ん〜
ここはどこだろう
真っ暗で何にも見えない
きょろきょろと辺りを見回すと、少し離れたところに
何かいるのが分かった
なんだろう?
- 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:29:37.56 ID:zv025TMO0
-
それは
大きくて
ごつごつしていて
鐘のような形をしている
緑色の苦いヤツ
υ
〔||〕
ピーマン
この世の物とは思えないほど巨大なそれが、そこに鎮座していた
- 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:31:01.17 ID:azoGQ/O10
- ちょwww
- 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:31:02.72 ID:zv025TMO0
-
从;'ー'从「はわわわわ、ピ、ピーマンだ」
私はピーマンが大嫌いなのだ
小さい頃から苦手で、見るだけで気持ちが悪くなってくる
チンジャオロースに入ってる細かいのもはひとつひとつ除くし
肉詰めは外側を剥がして食べるものだと思っている
その時
私の方へと、ピーマンが近づいてきていることに気付いた
ずりずりとその巨体を揺らしながら近づくその姿は、圧倒的な威圧感を持っている
- 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:31:10.10 ID:0LWRpYzA0
- おまwwww
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:31:51.25 ID:wgCB5EG8O
- 平和だな
- 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:32:12.01 ID:zv025TMO0
-
ピーマンが近づいてくる
从;'ー'从「は、早く逃げないと……」
ピーマンから逃げ出そうと、身構える
もうすぐ近くまで迫ってきている
身を反転させ、駆け出そうとした時
――ピーマンが泣いているのが分かった
- 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:32:36.48 ID:hfNsajUxO
- なんかなごむw
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:32:39.91 ID:DWXwfcpqO
- 神展開すぐるwwwww
- 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:32:52.03 ID:frpAhP3EO
- ハリーポッターでこういうのあったな
- 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:33:36.27 ID:zv025TMO0
-
υ
〔||〕 しくしくしく
从'ー'从「?」
どうしたのだろう?
普通に見れば、この上なく不気味な光景だ
実際、私も「ひぃ…」と軽く悲鳴をあげてしまった
早く逃げないといけない
でも
- 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:34:23.02 ID:zv025TMO0
-
υ
〔||〕 しくしくしく
从'ー'从「もしかして…」
υ
〔||〕 しくしくしく
从'ー'从「食べてもらえなくて悲しいの?」
υ
〔||〕 しくしくしく
ピーマンは答えない
ただ、しくしくと泣くばかり
- 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:35:03.32 ID:azoGQ/O10
- ……今日、ピーマン食べよう。
- 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:35:25.35 ID:zv025TMO0
-
しかし、私は確信した
このピーマンは私が食べなかった、ピーマンの集合体みたいなものだ
だからこんなにも大きくて、悲しそうなんだ
私は思う
ピーマンも好きでこんな風に生まれてきたんじゃない
私だって好きでエスパーになったわけじゃない
ちょっと他とは違うだけで、根本的なものは一緒のはず
少し個性が強いだけ
そうしたら、ピーマンに対して親近感が湧いてきた
それと同時に、申し訳ないという気持ちにもなってきた
- 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:36:09.35 ID:Kv1aAlJiO
- しくしくwwwwwwワwwwwロwwwwスwww
- 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:36:38.04 ID:aJPUPrN0O
- 支援
- 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:40:37.43 ID:dYyh+bl8O
- 急にメルヘンチックになったwwwww
- 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:41:02.87 ID:zv025TMO0
-
从'ー'从「…」
υ
〔||〕 しくしくしく
从'ー'从「…ごめんね」
υ
〔||〕 しくしくしく
ピーマンに対し、頭を下げる
今まで逃げてて、ごめんなさい
給食のとき残してて、ごめんなさい
残せないときは、窓から外に捨てて、ごめんなさい
- 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:42:27.24 ID:zv025TMO0
-
そこで私は気付く
彼(?)は食物だ
謝る前にやることがあるんじゃないか
それが一番の謝罪になるのではないのか
从'ー'从「そっか、そうだね」
――私は いたただきます を言うと、勢い良くピーマンに齧り付いた
- 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:43:04.06 ID:frpAhP3EO
- 窓から投げるなよ
- 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:44:57.49 ID:zv025TMO0
-
※
「ぷぎゃ―――――!!!!」
目覚ましの音は、男の絶叫
闇が晴れ、周囲が再び夕日に照らされる
川 ゚ -゚)「――!!」
(,,゚Д゚)「――っ!」
('A`)「おっ」
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:45:59.99 ID:zv025TMO0
-
次の瞬間、三人の視界に入ってきたのは――
( ;Д-メゝ皿'从
プギャーに噛み付く渡辺の姿だった
- 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:46:12.36 ID:6KfLkiXWO
- おっ更新来たか
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:46:17.07 ID:hfNsajUxO
- ( ;∀;)イイハナシダー
- 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:48:06.57 ID:zv025TMO0
-
※
(*-ー-)「大変だったみたいね」
川 ゚ -゚)「えぇ」
―ダイプロミ−ティングルーム
川 ゚ -゚) ('A`) (,,゚Д゚) ξ*゚听)ξ 从'ー'从 (*-ー-) ( ゚∀゚) ( ><) ( ・∀・)
ξ*゚听)ξ「人、多っ」
( ><)「しょうがないんです」
('A`)「オ、オレもここにいて良いんでしょうか?」
(*-ー-)「もちろん」
(*-ー-)「話、聞きたいしね」
('A`)「はぁ…」
(,,゚Д゚)「…」
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:48:16.42 ID:umiRse/z0
- なんとゆう展開wwwwwwww
- 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:51:10.34 ID:X1mB4Cy7O
- 支援
- 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:52:20.28 ID:iaw/HdzT0
- おいついた。支援
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:53:07.74 ID:zv025TMO0
-
( ・∀・)「私は当初席を外していたので、よく分からんのだが」
( ・∀・)「結局、その彼の能力は何だったのかな?」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「『オレは、相手にとって一番怖いものに見える』」
川 ゚ -゚)「『ごめんなさい、もうしませんいやぁ噛まないで』」
川 ゚ -゚)「…本人はそう言ってましたね」
(*-ー-)「うーん」
(*-ー-)「それは……ヒュプノシスかしら」
( ゚∀゚)「…ひゅぷの…しす…?」
( ><)「hipnosis、催眠能力って意味なんです」
( ゚∀゚)「ほぉ〜、よく知ってんな」
( ><)「この前、しぃさんから教えてもらったんです」
( ゚∀゚)「へ〜」
- 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:54:44.75 ID:zv025TMO0
-
( ><)「ちなみにジョルジュさんもヒュプノシスなんです」
(;><)「自分の能力ぐらい把握しといて下さいなんです」
( ゚∀゚)「お前が知ってるなら、別にいいじゃん」
(;><)「何でですか」
(*-ー-)「“一番怖いもの”か…」
(*-ー-)「また厄介な能力ね」
川 ゚ -゚)「…えぇ」
ξ*゚听)ξ「よく無事だったね」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「ドクオくんと渡辺のお陰だ」
('A`)「いや、オレは別に…」
('A`)「何か、よく覚えてないですし」
(,,゚Д゚)「…」
- 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:58:36.41 ID:Il+a0gDSO
- wktk
- 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 11:58:49.94 ID:DWXwfcpqO
- 確かに登場人物多いよな
- 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:03:47.06 ID:zv025TMO0
-
从'ー'从「私もピーマンとお話してただけだよ〜」
( ゚∀゚)「…」
( ><)「…」
( ゚∀゚)「(なぁ、これって営業用か?)」
( ><)「(たぶん素だと思うんです)」
( ゚∀゚)「(そっかぁ……ジュルリ)」
(;><)「(あんた、何考えてるんですか)」
- 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:09:15.33 ID:zv025TMO0
-
ξ*゚听)ξ「で、そのプギャーって人はどうなったの?」
('A`)「あ…」
('A`)「あの後、存分に咀嚼されて、病院に運ばれました」
('A`)「精神的なダメージが酷く、怖い怖いってうわ言を言ってるそうです」
( ・∀・)「再起不能ということかね?」
('A`)「いえ。でも、しばらくは入院しなきゃいけないみたいですね」
( ・∀・)「そうか」
( ・∀・)「あとで病院に行こう。直接、本人に聞きたいこともある」
( ・∀・)「(咀嚼、か)」
( ・∀・)「(……万死に値する)」
('A`)「(同行します)」
( ・∀・)「(あぁ、更なる恐怖を植えつけてやる)」
('A`)「(御意)」
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:10:22.04 ID:iaw/HdzT0
- ドクオと補佐仲いいなw
- 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:11:18.71 ID:XECI9kw8O
- 咀嚼されたことに対して嫉妬すんなwww
- 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:11:35.29 ID:OtBJ2QU10
- こいつらwww
- 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:13:00.78 ID:zv025TMO0
-
(;-ー-)「色々、危険な“色”が混ざってるんだけど…」
从;'ー'从「寒気がします〜」
ξ*゚听)ξ「そういえば、なんでナベちゃんは学校にいたの?」
从'ー'从「あ、それはね。この前の文化祭でやったライブが割と好評で〜」
从'ー'从「来年も って話があったから、見学ついでにマネージャーに付いてきたの」
ξ*゚听)ξ「それでクー達を?」
从'ー'从「うん。何だろうと思って」
( ><)「放課後で良かったんです」
( ><)「下手すると大騒ぎになってたんです」
从'ー'从「どう隠れても目立っちゃうから、結構大変だったんだよ」
ξ*゚听)ξ「アイドルも大変だね」
从'ー'从「でも、好きだから」
ξ*゚听)ξ「そっか」
- 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:13:35.58 ID:c0jkdVEXO
- 支援
- 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:14:06.30 ID:zv025TMO0
-
( ・∀・)「(―よし)」
( ・∀・)「(『でも、好きだから』、録音に成功した)」
('A`)「(さすが、補佐! 僕たちにできないことを平気でやってのける! そこにしびr)」
( ・∀・)「(伊達に信者を名乗ってはいないさ)」
- 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:14:14.51 ID:RaIVS4Z80
- 支援
- 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:14:59.51 ID:RaIVS4Z80
- 補wwwww佐wwwwwwww
- 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:15:55.48 ID:Vb/OCmoJO
- やはり共通点はそこか!w
- 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:16:31.56 ID:+h6YzNcwO
- 支援
- 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:18:02.73 ID:zv025TMO0
-
(;-ー-)「何やってんだか…」
(*-ー-) "「…」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「ギコくん」
(,,゚Д゚)「…なんだ?」
(*-ー-)「何かあったの? 様子が変だよ?」
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「“一番怖いもの”を見せられたんだ」
(,,゚Д゚)「まだビビってるのかもな」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「何を、見たの?」
(,,゚Д゚)「…」
- 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:18:42.12 ID:XECI9kw8O
- ( ・∀・)「ワタナベ! 私に構っていると死んでしまうぞ! 早く逃げろ!」
『でも、好きだから』
(*ー∀ー)
- 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:19:25.12 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「別に。大したものじゃない」
(*-ー-)「そう…」
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「……ドクオは」
(*-ー-)「ん?」
(,,゚Д゚)「あいつは、成長したみたいだな」
(*-ー-)「うん。言ったでしょ」
(;-ー-)「まぁ、普段を見る限りじゃ、まだちょっとアレだけど…」
(,,゚Д゚)「…」
(,,-Д-)「…いや、そうでもないさ」
- 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:19:55.38 ID:zv025TMO0
-
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「(オレの一番怖いもの…)」
(,,゚Д゚)「(あれは……)」
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「(少し、調べてみた方が良さそうだな)」
- 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:24:57.59 ID:zv025TMO0
-
※
―夜、クーの部屋
月明かりだけが照らす部屋の中
クーはベットに寝転がり、枕へ顔を沈めていた
[ 川川 ) ]「…」
[ 川川-) ]「…」
[ 川川-) ]「なんで今頃、あんなことを…」
[ 川川-) ]「一番、怖いもの…か」
[ 川川-) ]「…」
- 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:27:02.60 ID:Vb/OCmoJO
- この連中、結構病院送りやってるよな
- 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:30:43.96 ID:azoGQ/O10
- そういえばww
- 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:32:41.88 ID:zv025TMO0
-
[ 川川-) ]「レモナのことも、ドクオのことも…」
[ 川川-) ]「…結局、逃げっぱなしのままだな」
[ 川川゚) ]「…」
壁に掛かっている鏡を見る
そこにあるのは、普段と変わらない自分の顔
[ 川川゚) ]「…」
[ 川川゚) ]「…何が“変わった”んだか」
[ 川川-) ]「…」
[ 川川-) ]「…強く、なりたいな…」
―そう呟き、再び目を閉じる
―月明かりに照らされた彼女の横顔は、まるで泣いているかのようだった
第二十一話了
- 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:34:50.26 ID:X1mB4Cy7O
- 乙
- 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:35:01.42 ID:azoGQ/O10
- 乙っ
- 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:35:41.08 ID:Ev04dibX0
- 乙
- 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:35:58.08 ID:frpAhP3EO
- 乙
- 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:36:47.32 ID:yU0Bt/hPO
- 乙!
- 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:39:13.82 ID:zv025TMO0
- 第二十一話はここまでです
年内に終わらせる予定が全くもってムリくさい
トマトは嫌いですが、ピーマンは好きです
ちなみにトマトは教室の窓から投げてました
ごめんなさい
それでは支援ありがとうございました
また来週ー
- 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:39:35.18 ID:OtBJ2QU10
- 乙
- 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:40:15.78 ID:qInxC9oA0
- 乙でした!
- 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:43:26.80 ID:DWXwfcpqO
- ぉっ
- 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:46:29.82 ID:G9WQoHcu0
- 乙
- 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:47:50.78 ID:b7Xwa9KnO
- 乙!
- 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 12:50:13.70 ID:RaIVS4Z80
- 乙!!
- 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:04:19.16 ID:hBcG6mINO
- 乙!
いつも楽しませてもらってます!!
- 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:06:00.67 ID:dF+RHfHP0
- 読んだ!
乙
- 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:17:32.45 ID:+h6YzNcwO
- 乙!!無理して年内に終わらせなくてもいいからな頑張ってくれ!!
- 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:38:07.90 ID:goBVfgOxO
- 乙!
- 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:40:38.57 ID:5dHugK0IO
- 大好き!乙
- 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 13:48:44.36 ID:OFEUmogNO
- 乙でした!
- 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 14:20:51.77 ID:gnujpJbUO
- ゆっくりでもイインダヨー
乙!
- 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 14:52:37.84 ID:VqsjjEdkO
- ちょっと読むほ
- 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 15:22:12.68 ID:VqsjjEdkO
- 読むほ
- 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 15:44:04.52 ID:VqsjjEdkO
- 乙
- 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/09(日) 15:45:29.72 ID:1DKvcCTBO
- おつ
全部
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