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( ^ω^)は、水も酸素もなくては生きられないようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:08:52.34 ID:ds7mFBP30
続きが見たいから立てた
後悔はしていない

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:17.60 ID:ds7mFBP30
作者降臨するまで保守

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:28.51 ID:7HGbBHDe0
お前は死ぬほどいい仕事をした。
俺が誉める。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:31.06 ID:+Li1YV3r0
鯖が急に移転しやがった

5 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:09:46.95 ID:k1OIowCt0
軽く死にたくなったんですが……

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:47.49 ID:+Li1YV3r0
とりあえずハインwwwwwwwwwwwwwww

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:49.76 ID:YBKbKTw40


乱立じゃないの?

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:09:53.52 ID:ds7mFBP30
保守

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:10:16.54 ID:YBKbKTw40
前スレ
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1195539679/

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:10:32.77 ID:ds7mFBP30
>>5
時間掛かってよければさっきの分うpするぜ?

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:10:49.22 ID:+Li1YV3r0
>>5
58回にも及ぶ投下が吹き飛んだんだしな( ´・ω・)
どうする? 頭からやるんかい?

12 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:11:19.20 ID:k1OIowCt0
すいません、お膳立てしていただきまして
ギコナビの設定、今終わりました。

2〜3レス遡って、また投下していきますね……

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:11:50.30 ID:ds7mFBP30
支援するぜ

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:11:57.45 ID:mfcC9YFR0
産業で今まで書くと

ショボンが
大空に
羽ばたこうとしています

でOk?

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:12:21.49 ID:Nah9Y9hz0
ハインかわいそすwwwwwからきました

16 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:12:54.85 ID:k1OIowCt0
とりあえず続きから、やります。もうすぐ終わるし。

>>10
というのは、datでうpでしょうか。
まとめていただいてるしなぁ……できれば、お願いします OTZ

17 名前:勝手に前スレの最後コピペ :2007/11/20(火) 19:13:00.66 ID:YBKbKTw40
(´・ω・`)  「まぁ、操縦棹の操作なんかは、こっちでもできるからね。気楽に行こう」

(; ^ω^) 「『そうしてくれないと困る。操舵輪だけで4つもある。ワケが分からない』」

(´・ω・`)  「はっはっは、そうだろうね。何しろ平行可動翼32枚、独立可動翼32枚のトリだ」

从 ゚∀从 「でも、そんかしすげーぞ! 奇跡のレイノルズ数! 極限まで昇りつめた揚抗比!」

(´・ω・`)  「うん、分かるけど、そういうマニアックな話はまた今度にしようね。――それより、ブーン」

( ^ω^) 「『なに?』」

(´・ω・`)  「見ての通り、こいつは複座だ。もう一人要るんだよね、タガを持ったコ・パイが」


そんなこと、何をわざわざ尋ねることがあるんだろう、と思った。


从 //゚∀//从 「あっ、あのなっ、それでなっ、アタシがパートナーでっ、」

( ^ω^) 「『ツン、いっしょに行こう?』」

ξ;゚听)ξ 「え!? わたしなの!?」


ツンは戸惑い気味に答えて、チラ、と高岡に視線を投げる。
ああそうか、キミはやっぱり、自分とコンビを組んで空に上がっていた人間のツンとは違うんだな。


( ^ω^) 「『不安? 大丈夫、ぼくがいる。空を飛ぶのは楽しい』」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:13:37.62 ID:3dzKQC030
( ^ω^)「ここは天国なのかお?なんでまた体があるんだお?」

('、`*川「ここは天国じゃないし、それは正確にはあなたの体ではないわ」

( ^ω^)「お?」

僕は手のひらを見た。少し小さくなっている気がする。
体全体を見回すとやはり全体的に縮んでいる。

( ^ω^)「これなんてバーロー?」

着ている服も最期に着ていた服と違い、白いワイシャツに白いスカーフ黒いスラックスだ。

(;^ω^)「どうなってんだお……」

('、`*川「貴方は人形になったのよ」

さて、この人は何をいっているんだろうか。
僕の知っている人形は決して動いたり喋ったりするものではない。
しかし僕は動けるし喋れる。
よって僕は人形ではないはずだ。

('、`*川「私が貴方を作ったの。死した魂を使ってね」

何から質問しようかと考えていると彼女は壁に掛かった時計を見、

('、`*川 「ごめんなさい、5時から会議があったんだわ。けど貴方をここに放置しとくのは気が引けるし…
      他にも人形はいるからその子に貴方の案内をさせるわ」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:13:49.29 ID:+Li1YV3r0
ハイン可愛いなぁ

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:13:52.99 ID:ds7mFBP30
>>16
前スレの話の部分だけをコピペなんだぜ

21 名前:1@コピペありがとう :2007/11/20(火) 19:13:54.07 ID:k1OIowCt0
从 ゚∀从 「…………」

ξ;゚听)ξ 「あ、あのねブーン、そういうことじゃなくって……工場長?」

从 ゚∀从 「――だぁーよなぁー!」

ξ゚听)ξ 「……はい?」

从 ゚∀从 「ったりめーだぞツン。アタシはほら、地上班で観測データの収集とかやらなきゃなんねーしよ!」

ξ゚听)ξ 「こっ、工場長、でも、」

从 ゚∀从 「おら、分かったらさっさと乗り込めよ。タガのポートは右側だぞ!」


高岡に背中を押されるようにして、戸惑い気味なツンが、コ・パイシートに滑り込んでくる。
懐かしい。この眺め。
自分はパイロットシートで。ツンをガンナーシートに乗せて。

これから、また、飛ぶんだ。自分は。


(´・ω・`)  「……よかったのかい?」

从 ゚∀从 「おめーまで何言ってんだよ、ツンなんかに任せられるか! ブーンの帰ってくるところを守んだよ!」

(´・ω・`)  「……そうか。なら、これ以上は何も言わない」

从 ゚∀从 「そーだそーだ。ウダウダ言ってねーで、さっさとエンジンに火ぃ入れっぞ!」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:14:02.74 ID:LOXVdhmL0
パートスレ死ね

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:14:45.19 ID:YBKbKTw40
>>18
てっめwwwwwwww

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:15:43.19 ID:+Li1YV3r0
ハインはブーンに惚れてるのかねぇ

25 名前:1@あ、コピペでしたら、終わってから自分でやりますOTZ :2007/11/20(火) 19:15:56.94 ID:k1OIowCt0
【エンジン起動】


合成音声の声とともに、ヒィィィィィ、と聞きなれた音が響き始める。
いい気持ちだ。
この時代に来てから、ずっと地上から眺めるだけだったこの音を、今は、自分のものにできるんだから。


(´・ω・`)  「じゃあ、2人はシートベルトを締めて。工場長は白線の内側に下がってお待ちください」

ξ゚听)ξ 「タガって……ここで、いいのかな、っと」

(´・ω・`)  「……ん。データリンク確立。キミの演算素子を借りて、航法や索敵をするからね」

ξ゚听)ξ 「りょ、りょーかい、です……いいのかなぁ、こんなことして」

( ^ω^) 「『大丈夫。行こう、空へ』」


エアインテークの呼吸音が、エンジンの鼓動音が、段々と高くなっていく。
チョークが外れる。がくり、と、機体が自由になる。


( ^ω^) 「『……そう言えば、機体強度とかのテストは?』」

(´・ω・`)  「うん、するよ。これから」

(; ^ω^) 「(ホントに大丈夫かお……)」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:17:01.18 ID:7HGbBHDe0
俺はこのスレさえ見れればそれでいい。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:17:07.12 ID:ds7mFBP30
とりあえず作者の投下が終わったら、前スレの投下分コピペすんぜ
支援

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:17:15.48 ID:mfcC9YFR0
死亡フラグ

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:18:05.25 ID:5ZKuoL+T0
今北千行

30 名前:1 :2007/11/20(火) 19:18:27.14 ID:k1OIowCt0
ういいい、という音とともに、アクチュエータに支えられたキャノピーがゆっくりと下りる。

機体正面に、高岡が立った。
――うん、そうだ。自分のためにこのカラスを仕上げてくれた、彼女の腕を信じよう。

叫んだ。


从 ゚∀从 「行ってこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!」


叫んだ。


(´・ω・`)  「エンジン出力、ピークへ! カラス、クリア・トゥ・テイクオフ! 行くよ!」


叫んだ。


ξ゚听)ξ 「うあああ、やっぱり怖いですぅぅっ!」


叫んだ。


( ^ω^) 「行こう、ツンっ!」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:18:33.90 ID:ds7mFBP30
支援

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:19:35.48 ID:ds7mFBP30
支援

33 名前:1 :2007/11/20(火) 19:19:47.54 ID:JqITXkBo0
------
---
--

バタンという音とともに扉が閉まった。
それとともに私は息をつく。

('、`*川(また……会えたね)

蘇るのは幼いときの記憶。
彼はまだ赤ん坊で、私は物心がついたあたりだった。

そして悲しい別れ。

二年前に彼が死んだというのを聞いたときは驚き、
悲しみにくれた。

また会いたいという想いだけで彼を生き返らせてしまった。
それは私のエゴなのだろうか。

しかも生前とはまったく勝手の違う人形の姿で。

人形になった時点で彼には重くつらい運命が架せられるだろう。

(;、;*川(……)

自然に涙が溢れ出す。
私は初めて後悔したのだった。

34 名前:1 :2007/11/20(火) 19:21:01.44 ID:k1OIowCt0
車輪のブレーキが外れる。
エンジンの出力に後押しされて、最初はゆっくりと、しかしどんどん速度を増していく。

機械の墓場の中を、ガタガタ揺れながら、カラスは疾る。

速度が上がっていく。
狭いコックピットの中で、誰かが何かを叫んでいる。
と思ったら、それは自分の雄たけびだった。

速度が上がっていく。
脳ミソが耳からハミ出しそうなくらいの激震。
こんなに揺れていいのか? という疑問がよぎる。

速度が上がっていく。
エンジンの轟音が、その音量を増す。
滑走路の終点が見えてくる。距離が足りない。まだ、速さが足りない。

振り向いたツンの不安げな視線。
そんな顔をしないでくれ、自分だってめちゃくちゃ不安なんだ。


速度が、上がっていく。
――祈るように、操縦棹を、引いた。


ふわり、と、重力から脚が離れる感覚。
振動が、止む。


(´・ω・`)  「――ナイステイクオフ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:21:08.92 ID:7Tt1jXJV0
>>27
.txtか何かでうpすればいいと思うんですが
支援

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:22:34.51 ID:Hoe4xjyg0
支援

37 名前:1 :2007/11/20(火) 19:23:32.95 ID:k1OIowCt0
ショボンの言葉を聞いても、まだなんだか実感がわかなかった。


(; ^ω^) 「『飛んだ』……のかお……?」

(´・ω・`)  「というか、飛んでるね。ちなみに高度がちょっと高い。もう少し抑えて。方位210へ転舵して」

(; ^ω^) 「……『うん』」


空っぽの思考のまま、ショボンに言われるままに、操縦棹を操る。

キャノピーの外を見る。
真っ黒な中、相変わらず鈍い月の輝きは、地上で見るのと何も変わらない。

真南に向いた機を転進させるために、操縦棹を倒す。
傾斜計が傾き、視界がぐるりと回って、地上の灯りが見えた。

灯りは、ものすげぇスピードで飛び去っていった。


いや違う。だから、そうだ。


( ^ω^) 「飛んでるお――っ!」


カラスは、真っ黒な機体を、確かに空に浮かべていた。

38 名前:1 :2007/11/20(火) 19:24:02.02 ID:Sp5SrFnU0
-完-

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:24:58.30 ID:KmyEJHuj0
>>1
乙!

VIPで泣いたのこのスレが初めてだよ…

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:25:29.76 ID:r/AZC32qO
しえん

41 名前:1 :2007/11/20(火) 19:25:35.70 ID:k1OIowCt0
从 ゚∀从 【あーあーあー。こちら286TWR。工場長だぞー、カラス、応答どうそ】

(´・ω・`)  「感度良好。離陸はうまくいったよ」

从 ゚∀从 【ったりめーだ、あたしのカラスだぞ】

ξ;゚听)ξ 「あわわわわ……飛んじゃった、っていうか飛んでるの? 何? わたしはどこですか?」

从 ゚∀从 【お前も壊れてんじゃねーよ。キアイだキアイ。ブーンに笑われっぞ】

( ^ω^) 「『高岡! 飛んだ!』」

从 ゚∀从 【あっはっは、ブーン、なかなかロックな離陸だったぜ】

(; ^ω^) 「『……ごめん、意味が、』」

(´・ω・`)  「いい離陸だったよ、ってさ」


動揺して上の空のツンの代わりに、ショボンが通訳してくれる。


( ^ω^) 「お。『高岡、ありがとう!』」


ホントは、そんな言葉だけじゃ足りないんだろうけど。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:25:41.91 ID:fIxdW8fm0
え?これ本物なの?
かなり評判良かったから初遭遇やったぜって思ってたんだが・・・

この程度だったのか?

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:26:20.96 ID:ds7mFBP30
乙!

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:26:27.48 ID:mfcC9YFR0
>>42
はじめから見ないと面白く無いからこれ

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:26:44.30 ID:ds7mFBP30
アッー!/(^o^)\

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:27:16.62 ID:r/AZC32qO
しえん

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:27:22.83 ID:7HGbBHDe0
>>45
お前大好き過ぎだろwwwwwwwwww

48 名前:1 :2007/11/20(火) 19:28:05.25 ID:k1OIowCt0
从 ゚∀从 【そのまま200キロ飛べ。速力90ノーティカルマイルで1時間ちょいだ】

(´・ω・`)  「りょーかい」





プロペラで飛ぶレシプロ機のようなゆっくりとした速度で、カラスが夜を飛んでいく。
こんな速度で飛べるのは、64枚もある翼が生み出す莫大な揚力のおかげだ。


(´・ω・`)  「うん、それが第1エレベーター。第2エレベーターは、今手動管制にするからね」

( ^ω^) 「おっおー……『うん、分かった』」


200キロの地点までの1時間と少しは、カラスの試験も兼ねた、実機演習をした。
バカみたいに多い操舵輪や操縦棹をひとつひとつ動かして、空を切って飛ぶ感覚を思い出していく。

空気に機体を乗せる方法を思い出す。空気の壁の厚さを、それを乗り越える方法を。
芽吹くように、空を飛ぶ技術が手の中に帰ってくる。


( ^ω^) 「『ツン、空を飛ぶのは、どう?』」

ξ゚听)ξ 「こ…わ…い…」

( ^ω^) 「お?」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:28:13.91 ID:ds7mFBP30
支援

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:29:41.67 ID:mfcC9YFR0
>>48
高所恐怖症フラグ

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:29:45.92 ID:ds7mFBP30
支援

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:29:52.81 ID:zLYAUWcqO
支援

53 名前:1 :2007/11/20(火) 19:30:06.50 ID:k1OIowCt0
(´・ω・`)  「あー、機体の管制をツンに回してるからね。かなりリソースを食ってるし、実行速度が遅くなってるな」

ξ゚听)ξ 「そ…う……重…い…」

(´・ω・`)  「我慢してくれ、何しろキミがいないと飛べないんだから」

ξ゚听)ξ 「分……かっ……」

( ^ω^) 「『ツン、ありがとう』」

ξ///)ξ 「べっ……別……に……」





(´・ω・`)  「しかし、目論見どおりだね。ここまで来てもトリが飛んでこない」

( ^ω^) 「おー……『ビックリしてて、忘れてた』」

(´・ω・`)  「ん? なんだい?」

( ^ω^) 「『ショボンが生きてて、よかった』」

(´・ω・`)  「はっはっは、ぼくは諦めが悪いからね。――さぁて、200キロの地点、どうやら来るよ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:31:41.55 ID:ds7mFBP30
支援

55 名前:1 :2007/11/20(火) 19:32:12.51 ID:k1OIowCt0
(´・ω・`)  「ブーン、キミ、左右どっちの視力がいい?」

( ^ω^) 「『左』」

(´・ω・`)  「なら左旋回だな。螺旋状に、5万フィートまで駆け上がる」

( ^ω^) 「『了解』」


スロットルを開けた。

操縦棹を握る手に、力を込める。
わずかに左に倒して、手前にゆっくりと引いていく。
南西を向いていた機首が、何かから剥がれるように、段々と上を向いていく。

機首の、剣型のポールが、挑むように空を睨む。
ずるり、と、体の中を、Gが這う。


(´・ω・`)  「なかなかいい腕だ」

( ^ω^) 「『ありがとう。でも、ショボンとツンのサポートのおかげ』」

(´・ω・`)  「そう謙遜することもないよ」

ξ゚听)ξ 「ブ…ーン、曲が……ってる…」

( ^ω^) 「『大丈夫、安心して』」

ξ゚听)ξ 「う……ん……」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:32:12.96 ID:r/AZC32qO
しえん

57 名前:1 :2007/11/20(火) 19:34:13.95 ID:k1OIowCt0
カラスが、夜の空を舞い上がっていく。
ずっとずっと高くへ。
わずかな気流の変化を捉えて、身にまとった翼を、精密に躍らせながら。

何かを確かめるような、ゆっくりとした上昇。
それは、人が空を飛ぶようになった奇跡をかみ締めているようでもある。








長い長い螺旋階段を抜けた先には、1000年前と同じ、満天の光があった。

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:34:35.71 ID:r/AZC32qO
しえん

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:34:51.81 ID:+Li1YV3r0
支援

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:35:41.31 ID:7Tt1jXJV0
支援

61 名前:1 :2007/11/20(火) 19:35:44.76 ID:k1OIowCt0
ξ゚听)ξ 「これが、空。ブーンの好きなもの……なんだ」

( ^ω^) 「『そうだよ、それから――』」


この高度にいたってようやく、わずらわしい計算から解放されたツンを導くように。
キャノピーの外、頭上を指差す。――ごらん、あれが星空だ。

見上げたツンは、あられもなく驚いた。


ξ゚听)ξ 「なに!? 何あの光!?」

( ^ω^) 「『ツン、ぼくがこの前言った。あれが、星』」

ξ゚听)ξ 「ホシ……そっか。空の上には、こんなものがあるんだ!」

(´・ω・`)  「ホシ、というのは見たことなかったな。なんというか――、」

ξ゚听)ξ 「綺麗!」


じわり、と。
高度5万フィートの、防護服がなければ凍え死ぬような極寒の中、暖かい物が広がる。


( ^ω^) 「『――そう言ってくれて、嬉しい』」


オリオン座の瞬く、冬の空だった。自分は、今が冬だということも知らなかった。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:35:46.34 ID:ds7mFBP30
支援

63 名前:1 :2007/11/20(火) 19:35:55.86 ID:9qbFwr2t0
@←マンコ

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:36:05.23 ID:C/fa03qZ0
藤本拓
〒063-0040
北海道札幌市西区西野10-8-2-13
011-595-7733
1759@ezweb.ne.jp


65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:36:57.96 ID:zLYAUWcqO
支援

66 名前:1 :2007/11/20(火) 19:37:15.74 ID:k1OIowCt0
高度5万フィート。
地上の、どんな光も追いつけないこの高さの、衛星も恒星も、1等星も2等星も3等星もそれ以下も、ごちゃまぜの。
圧力すら感じるような星空だ。


――ありがとう、高岡。

そう、改めて思う。





真っ暗な空の中。
あの『塔』よりも、雲よりも。
この星の何よりも高いところを。

キャノピーに、圧巻の星空と、地上よりもよほど強烈な月光を反射させながら。
カン高い音を立て、薄い空気を切り裂いて。


カラスが、悠々と飛んでいる。

67 名前:1 :2007/11/20(火) 19:37:48.30 ID:k1OIowCt0
空を飛ぶことは、昔からの夢でした。

もう失くしてしまったはずのその機会を、ぼくの友だちが与えてくれました。


ヒトと人とは、同じ星空を見て、同じように綺麗だと言えるのだと知りました。

それで充分なのではないかと、思います。


ぼくは、ブーン。

今はもう、たった一人の人間らしいけれど。

けっして、一人ぼっちではないようです。





   ( ^ω^)は、水も酸素もなくては生きられないようです
           2話 散開星団  おしまい


(; ^ω^) 「『……そういえば、着陸は?』」

(´・ω・`)  「はっはっは、キアイだね」

Σξ;゚听)ξ 「はい!?」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:38:22.85 ID:o7eSde0h0
乙!

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:38:34.43 ID:xWNX0Bae0
乙ァー

70 名前:1 :2007/11/20(火) 19:38:46.36 ID:k1OIowCt0
えー、そういうわけで、( ^ω^)は水も酸素もなければ生きられないようです第2話でした。
正直、自分好みの展開にしすぎて、wktkに答えられる仕上がりになっているかどうかは自信がありません。
あと、割と最初からそうでしたけど、水も酸素も言うほど関係ないじゃん、とか言わないでください。手前も分かってます。



……死にたい……。





あ、このお話は、次でおしまいです。
3話もどうか、よろしくお願いします。


――で、これからどうしましょうかねぇ……

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:39:00.16 ID:fwuChlhbO
乙!

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:39:04.98 ID:3oz54UgoO
明確な敵とか目標のいないSFって終わらせ方が難しい気がする。
でもこの話は最後まで期待してます

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:39:27.16 ID:+Li1YV3r0
乙!
ショボンここにきての投げやりw

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:39:49.18 ID:WaMDDmzG0
>>70
乙です。
なんか本文コピペされてましたね。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:40:11.94 ID:a0lNtRfx0
http://polpe.com
(PC不可)

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:40:24.03 ID:+Li1YV3r0
俺たちが前スレの分落とすから、作者は第三話に向けて英気を養っていてくれ

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:41:11.39 ID:ds7mFBP30
乙!
とりあえず二話の前スレの分持って来たぜ


ttp://www.uploda.org/uporg1121438.txt.html
パスはいつものな

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:42:07.16 ID:r/AZC32qO
乙!

79 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:42:14.08 ID:k1OIowCt0
>>76
マジっすか……本気でどうすればいいのか分からない……。
甘えていいのかなぁ……正直ご飯食べたいとか色々……OTZ

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:42:45.74 ID:YBKbKTw40
乙!



人間のツンはどうしたんだろう

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:44:38.19 ID:7Tt1jXJV0
>>79
作者が読者の考えに合わせる必要はないんじゃね
飯でも何でもいってくればいいと思う

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:45:18.20 ID:ds7mFBP30
>>77のが不要なようだったら削除するぜ?

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:45:34.11 ID:3oz54UgoO
>>79
謙虚だなーウザいなー
とっととご飯たべてあったかくして寝て第三話をまったりと書けばいいのにー

84 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:46:15.14 ID:k1OIowCt0
>>81
まぁ、そうなんですけどね……
いかんせん、まさかの鯖移転がね、もうね……

でもまぁ、テキストファイルにまとめて下さった人もいるし、いいの、かな?

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:46:42.31 ID:+Li1YV3r0
>>79
作者に任せるぜ
まぁとりあえず飯食って来い 話はそれからだ( ^ω^)

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:46:47.47 ID:Bn/864iw0
作品は面白いが作者がウザいな・・・

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:47:55.04 ID:ds7mFBP30
作者よ。とりあえず飯食ってくるんだ。


時間はあるんだから焦る必要は無いんだぜ?

88 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:48:49.56 ID:k1OIowCt0
はい、すいません。ちっと動転してました。
テキストファイルも投下ありましたので、すみません、そっちで見てください。



とにかく、今日もありがとうございました。
次回で最終話です。
どうぞよろしくお願いします。


89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:48:57.58 ID:7Tt1jXJV0
確かに鯖移転は急だったなw
つーかそこまで焦る理由は何なんだ?
3話が書きあがってないなら今日はとりあえずこのスレ落として次また立てればいいと思うし、
もう書きあがってるなら保守するとか色々あると思う

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:49:14.49 ID:r/AZC32qO
>>88
乙!

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:49:33.39 ID:7Tt1jXJV0
おおなんというりろーどわすれorz

92 名前:1 ◆JTDaJtyHNg :2007/11/20(火) 19:50:55.46 ID:k1OIowCt0
>>89
アクシデントに弱いんです。でも立ち直りました、すみません。
次回の話ができているワケではありませんので、今日はここまでです。


保守してくれた方、面白いと言ってくれた方、ありがとうございます。

それでは名無しに戻ります。失礼します。

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:52:28.95 ID:WdKz6dtw0
otu

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:55:03.72 ID:Aby5ZwbaO


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:55:08.84 ID:YBKbKTw40
もしかして、途中で出てきた神様?がツンかなーとか思ったり

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:56:03.28 ID:ds7mFBP30
改めて乙!
次も楽しみにしてるぜ!

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:57:22.48 ID:fdKoVFVmO
>>95
落ち着け予想厨

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:57:27.40 ID:gXNsIG4C0
現行に立ち会えるとは思わなかったw
作者乙!!

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:57:53.69 ID:o7eSde0h0
http://boooonbouquet.web.fc2.com/o2h2o/mokuji.html

まとめました

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:58:03.56 ID:Bn/864iw0
作者もいなくなったし、今の内に予想でもしようぜ

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 20:00:34.74 ID:0Bx7zu3+0
支援

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 20:09:27.34 ID:PhltMUuf0
乙!

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 20:17:00.73 ID:Th/muX9T0
更新してやっと追いついた!

>>1乙!!!

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 20:29:32.25 ID:dQoZotS7O
オツカレ〜ション!!久しぶりに良い長編な予感な作品を見た!!期待!


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