('A`)が異世界で出会うようです
- 1 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:47:36.41 ID:CW2xQYnn0
- 小説なんて初めての俺が
こんな時間に投下してみる
第一話「ドクオとギコ」
長身の男が三人、長い棒状の物を手に山を登っている
「見ろ、あそこだ」
「なんだよあれは…あれじゃ、まるで…」
「まるであの時の再現だな」
「………………。」
「…おい、見ろ!何か居るぞ」
- 2 名前:VIP足軽zip :2006/11/24(金) 11:48:04.12 ID:ndFLveuE0
- 鳥だ!
- 3 名前:VIP神 :2006/11/24(金) 11:48:25.99 ID:0zrsPhIl0
- いやちがう!
- 4 名前:VIP村人u :2006/11/24(金) 11:48:48.30 ID:yKrNad010
- 今のうちにやめとけ
- 5 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:49:13.40 ID:CW2xQYnn0
- そのあそこでは地面から光が溢れ、その中心にはまだ幼さの残る青年が座り込んでいる
(;'A`)「えーと…?」
辺りを見渡し、思案
ここは山の中腹あたりだろうとか、どうにもチカチカして見辛いけど遠くに明かりが見える事は分かる
変に温い風が吹き、思わず歯がカチカチと鳴る
今は夜なのだろう、辺りは暗いが空には月が輝きそれに照らされて白い雲が浮かぶのが見えた
そして足元には小さな光が漂っている
('A`)「うわ、すげぇ…!」
それらが空に舞い上がると、辺りが昼間の用に明るく照らされる
そのまま光は空に浮かぶ雲に吸い込まれるように消えていった
思わず自分の置かれた状況さえ忘れて見入ってしまう
- 6 名前:VIP足軽zip :2006/11/24(金) 11:50:38.03 ID:ndFLveuE0
- そのあそこ って初めて聞くフレーズだ
- 7 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:51:26.06 ID:CW2xQYnn0
- ふと気がついた
すぐそこに人が居るっぽい
いや居る
何だか見られてない?
うん、すごく見られてる。
しばし静寂 風がぴゅ〜ぅと吹いた気がした
(;'A`)「あ、す、すいません…」
思わず謝ってしまったけど、これがまずかったのだろうか?
この後冷静になれたのは、知らない部屋に閉じ込められた後だった
- 8 名前:VIP村人XL :2006/11/24(金) 11:51:45.43 ID:ZKtz1zdIO
- ワク
- 9 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:53:28.51 ID:CW2xQYnn0
- ―――数時間前
朝のあまり人も通らない時間
自転車で通いなれた道を歩いている
今日はさ、たまにはこれも新鮮でいいと思ったから歩いて行く事にしたんだ
けど…それがいけない、ついつい足が寄り道したがるから困る。
………………
……………
…………
………
……
…
- 10 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:55:26.03 ID:CW2xQYnn0
- ふぅ、と呼んでいた本を閉じると顔を上げる
さっきまでちらほらとしか人が通らなかったはずの道
だがそこは今や沢山の人で賑わっていた
見た事無い人、見た事ある人…でもそれを気にする事はないけどね
(;'A`)「あ…あれ?」
結局太陽が真上に上がるまで寄り道していた彼はドクオ
登校中に本屋に立ち寄る悪い子だ
ふと時計を見ればちょうど針が12で重なろうとしていた
(;'A`)「うわっ…遅刻ってレベルじゃねえぞ!!」
イヤホンを耳につけると大音量で再生する
「今 にも 飛び抜ける 駆ける想いは ダテじゃな い」
流れる音楽に背中押されるように人波を走り出す
あー気持ちいい。
- 11 名前:高校の女教師 :2006/11/24(金) 11:57:42.12 ID:CW2xQYnn0
- 遠くからでも分かる4階建ての校舎の中の教室、そこで暖気の中楽しそうに笑い合っている人達
ここはVIP市にある平凡な高校で、ドクオが通う学校であった
('A`)「腹減ってきたなぁ…」
帰りたいよー、とか思いながら階段を上がる
2年生であるドクオは何故か4階まで登らなければならない
理由は何でも「中間が大事な時だ!駆け上がる気持ちを忘れてはならない」かららしい
…俺には死ねと言われている様にしか思えないんだけどね
ちなみに1年は1階で3年は3階だ
どう見ても嫌がらせです本当にありがとうございました。
- 12 名前:だんご屋のはる :2006/11/24(金) 11:58:28.71 ID:KZ2TAC5KO
- ( ゚д゚ )様子見
- 13 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:00:20.44 ID:CW2xQYnn0
- せめてもの救いは、階段上がった目の前が自分の教室である事か
ふらふらと教室に入っていくと、奥で誰かが手を振っている
( ^ω^)「ドクオー!遅いお!もう学食行っちゃったお」
(´・ω・`)「やあ、そろそろ来る頃だと思ってたよ」
この高校に入って仲良くなった二人だった
遅刻は俺の得意分野だったから、二人は特に気にした様子もなく挨拶してくる
とりあえず俺は二人の隣の席に座った
ふと時計を見れば昼休みになって20分程過ぎた頃だった
(´・ω・`)「ご飯は持ってきたのかい?」
('A`)「いや、もう食ってきたよ」
本当はまだ、だけどそう答えた
そうしないとすぐ気を使われるからだ
- 14 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:01:25.81 ID:CW2xQYnn0
- (´・ω・`)「そうか、じゃあこのコーヒーとパンはサービスだから(ry」
…ばれていた、彼の名はしょぼくれ
あだ名が先行するタイプでショボンと呼ばれてる
2年に上がってから知り合い、気がつけば3人組の一人だ
やたらと鋭いというか気が回る奴で、俺は何度も色んな意味で助けられた
いい人の典型的な感じで、周囲の信頼も厚い
何故そんな奴が俺達とつるんでるのかは分からないがとにかくいい奴だ
('A`)「マジか」
とりあえず受け取る
(;^ω^)「ちょ、それを買いに行ったのは僕一人だお!!」
もう一人はブーン、ブーンてのもあだ名だ
この高校に来て最初に仲良くなったのがこいつ
毎日の様に一緒に帰ってるし遊んでる…のだが
ブーンとしか呼ばないもんだから
未だに本名を覚えてない、確か内藤…ホウレン草?
人に話しかけるのが苦手な俺をいつも引っ張ってくれる奴で俺の親友だ
- 15 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:03:15.57 ID:CW2xQYnn0
- (´・ω・`)「でもお金は僕じゃないか、3人分」
そう言って笑いながら言い合っている、そんな二人を見ていると時折思う
ここは暖かい場所だ、当たり前の様に誰もが持ってる自分の居場所、俺の居場所
- 16 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:04:12.01 ID:CW2xQYnn0
- …だから思う
自分の今の状況が信じられない、この暖かい空間に自分が居る違和感
本当に絶望を知ったあの日
一人寒空の下自転車を漕いだ、あの日に見た星空があまりにも綺麗だった事
…消えたいって願tt――( ^ω^)「ォ……ドクオ!」
ハッとする、ああー…また思考に溺れてしまった
(;^ω^)「スルーはひどいお…」
(´・ω・`)「相変わらずすぐぼーっとするね、君は。」
どうにも俺は考え事をしていると自分の世界に入ってしまうらしい
だから謝る代わりに笑顔で答えた
('∀`)「ああ、ありがとな助かったよブーン、ショボン」
- 17 名前:VIP村人o :2006/11/24(金) 12:04:26.93 ID:p1DmXnOt0
- 読んだ
- 18 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:05:33.14 ID:CW2xQYnn0
- その後はまあ、特に何事も無く過ぎて放課後になった
帰りにどっかに行くかと話も出たけど
今日はショボンが用事あるとかで真っ直ぐに帰る事になった
(´・ω・`)「もうあそこへ帰れないマジでバイバイ」
( ^ω^)('A`)「バイ・バイ・マタネ」
ブーンの家は俺の家から学校までの直線状にある、だから帰りはいつもブーンと一緒だ
いつもの川沿いの道でまた、他愛の無い会話を繰り返す
こんな日々が続けばいい
- 19 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:06:23.47 ID:CW2xQYnn0
- いや、まあ
そりゃあ変化とか刺激も欲しいとは思う、彼女とかだって欲しいよ
(;^ω^)「お?」
……いやいやいや、別にそんなもんいらないもの、いらないんだもの
(;^ω^)「・・????あれは・・・?」
…本当だよ?
(;^ω^)「ドクオ!見るお!」
('A`)「え?」
思わずブーンを見つめる
(♯^ω^)「僕じゃないお!」
- 20 名前:VIP村人m :2006/11/24(金) 12:06:32.60 ID:URXvvkP+0
- http://mbga.jp/AFmbb.TMIA276ef4/
- 21 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:08:23.08 ID:CW2xQYnn0
- ブーンが指をさす方向…土手のすぐ下では水面が夕日に照らされてキラキラとしてる
('A`)「ああ、綺麗だねブーン…」
もっと見つめる
(;^ω^)「ドクオ・・・わざとやってるお?」
('A`)「はいはい、…んー?」
魅入られる、というのだろうか
(;'A`)「あれ…わ?なんだ?」
( ^ω^)「だから言ってるお!!・・・ドクオ?」
ふらりと体が自然とそこに向かう
(;^ω^)「ドクオ?聞いてるかお?ドクオ!!」
それは土手を降りたすぐにあった
- 22 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:09:30.88 ID:CW2xQYnn0
- (;^ω^)「ドクオ、どうしたんだお!ちょっ、待つお!」
ブーンが止めようとする、何故だろう止まれない
(♯^ω^)「待てお!!!」
地面が光っている、まるでそこだけスポットライトで照らしたように
そっと触れてみた
( ^ω^)「ド―――――。」
指先から腕へ、ゆっくりと光になって消えていく
振り向くとブーンはまるで石にでもなったかのように動かない
('A`)「…ブーン?」
そして、目の前が完全に真っ白になった。
- 23 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:10:40.88 ID:CW2xQYnn0
- ―――現在 ???の家
ここに放り込まれてからどれくらい時間が経ったろうか
どうやら外はすっかり明るくなっているようで窓っぽい所からは光が射している
さて、困った事になったけど、逃げ出したい思いは無い、何故なら逃げた方が怖いから
元居た場所も、もうわからない、連れて来られる時なんて正直緊張と不安でそれ所じゃなかったし
('A`)「あー…牢屋ってやつなのかね、一応」
周囲は壁と鍵のかかったドアと、窓…というか四角い穴、それにかかる鉄格子
ここに来るまでも、縛られた時も
特別暴力は受けなかった、ただ妙に脅えていたように思える
そして、やたらと俺の持ち物を気にしていた
話してるのを聞いてて言葉も分かる、でも言ってる事がわからない
とりあえず「せつぞく」だの「かんり」だかを繰り返してたと思う
('A`)「…なんのこっちゃ」
- 24 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:11:56.82 ID:CW2xQYnn0
- わからない事を考えても仕方が無い…分かる事を考えよう
(;'A`)(ここは一体どこなんだよ!!ここから出せ!!家に帰してくれぇ!!)
……なんてね
きっとここは俺の居た世界じゃないんだろうな、とは漠然と思う
まだ現実味が足りてないだけかもしれないが…それよりどうしてこんな事に?
………そうそう思い出した、あの変な光に触ったら…凄く暖かくなって
ふと手のひらを見る、ちゃんとある、大丈夫。
('A`)「そうだ、ブーンは…」
一緒に居たんだ、もしかしたら
('A`)「あいつもこの辺に居るのかな」
不謹慎なのかもしれないがそうであるように願った
- 25 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:13:44.50 ID:CW2xQYnn0
- けれどドクオは気づいていない 自分が消える間際 振り向く先に居たブーンが言葉も途中に動かなくなった事を
横を流れる川 その上空を飛ぶ鳥 川を越えた向こうを走る自転車も 全てが動いていなかった事
その瞬間 振り向き世界を見ていたのはドクオ一人だった事に 気づいていなかった
カチャ、キィィ
ついでにドアが開いた事にも気づかなかった
('A`)(ああー…どうなるんだろ俺)
(,,゚Д゚)「失礼するぞ」
(;'A`)「え…」
振り向くと、そこには男が立っていた
(,,゚Д゚)「ふむ…本当に普通の子供のようだな」
- 26 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:14:59.02 ID:CW2xQYnn0
- ('A`)「あー…と、あの」
男は戸惑うこちらの様子もお構いなしに話を続ける
(,,゚Д゚)「率直に聞くがお前は接続者なのか?昨夜の光はお前が?」
だから何を言ってるのかわかりません………ネット接続?うちは光じゃないよ?
(;'A`)「いや何の事か…」
混乱してきてそれだけ言うのにやっとだった、そんな様子を察したかどうかはわからないが
(,,゚Д゚)「そうか、なら…少し待ってろ」
そう言うと彼は背負っていたでかい箱を床に置いた
その箱には九つの鍵穴があり男はそれを慣れた様子で開けていく
(,,゚Д゚)「これに見覚えは?」
('A`)「これ…剣?」
中にあったそれは巨大な刀の様な形をした剣。
炎のような波状の片刃、柄は妙に長くいわゆる両手持ちの剣だ
初めて見るそれに思わず見とれてしまう
- 27 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:17:03.58 ID:CW2xQYnn0
- (,,゚Д゚)「その様子じゃあ知らないようだな…」
('A`)「……」
男は蓋を閉じるとまた鍵を閉めはじめる
何となくその人に危険は無さそうに感じたから、意を決して聞いてみる事にした
('A`)「あ、あの…いいですか?」
(,,゚Д゚)「ああ、何だ?」
('A`)「ここはどこなんですか?」
聞いてから、しまったかな…と思う
思いっきり怪しんだ目で見られたからだ
(,,゚Д゚)「ここはVIPだが……お前、何だ?記憶喪失にでもなったのか?」
(;'A`)「違うんです!俺は…」
ドクオは話した、自分が帰り道で変な光を見つけた事、それに触れたら光が溢れ気づいたらここに居た事など
その間男は黙って聞いていたが、話が終わると
_,
(,,-Д-)「……」
うーんと何か考え込んでしまった
- 28 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:18:41.57 ID:CW2xQYnn0
- しばし沈黙
(,,゚Д゚)「…まあいいか、とにかくお前は迷子で行くあてが無いんだな?」
顔を上げると、急に明るく話し出した
何だかすごく適当な解釈をされた気がする
('A`)「あー、と…そう…なりますね」
(,,゚Д゚)「そうかそうか…なら何か分かるまではここに住むといい、うんそれがいい」
…へ?なんて顔をしてる内にどんどん話が進んで行く
(,,゚Д゚)「部屋はここでいいだろう、中は好きにしてくれていいからな!」
何でしょうこのトントン拍子、強引ってレベルじゃ(ry
(,,゚Д゚)「そうそう忘れてた俺はギコ、ここの家主だ…君の名は?」
(;'A`)「…ドクオです、でもあの俺…!」
(,,゚Д゚)「ドクオか、ははは気にすることは無いぞちゃんと俺も帰る方法は探してやるから」
(,,゚Д゚)「さて、そろそろ昼飯でも作るか!ちょいと材料でも買ってくるかぁ…
じゃ用意できたら呼んでやるから大人しく待ってろ」
そういうとギコはさっさと部屋から出て行ってしまった
- 29 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:22:43.47 ID:CW2xQYnn0
- (;'A`)「えぇぇー…?」
なんか強制的にここに住むことになってしまった、開いた口が塞がらないとはこの事か
でも…
('A`)「そうするしかない…のかなぁ?」
ハァと溜息が出た、本当になんでこんな事に…
- 30 名前:VIP皇帝 :2006/11/24(金) 12:25:08.75 ID:CW2xQYnn0
- ―――屋外
家から少し離れた場所、ギコはドクオが居る部屋を見ている
(,,゚Д゚)「次元空間へのアクセス…実在したのか…?」
「それとも、やはりあの剣が呼んだのか?お前のように…フサギコ…」
…誰かに語りかけるように呟くと、ギコはその場を立ち去った
一話終
- 31 名前:VIP村人XL :2006/11/24(金) 12:28:02.92 ID:4fb1s7O4O
- 今北
ワクテカ私怨
- 32 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:29:36.56 ID:CW2xQYnn0
- でとりあえず1話
読んでくれた人が居たらありがとう
実は2話までは出来てるんだけどこのまま投下しちゃってもいいかな
- 33 名前:籠屋の銀二 :2006/11/24(金) 12:31:58.25 ID:KZ2TAC5KO
- wktk中
- 34 名前:VIP勇者 :2006/11/24(金) 12:34:50.31 ID:E6mSiOok0
- 木更津ネタワラタ
- 35 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:35:42.96 ID:CW2xQYnn0
- 第二話「ドクオとクー」
さて、ギコさんが出かけてしまって暇を持て余すので…家の中を見て回る事にした
我ながらいい適応力をしているね
とりあえず見渡すと
それほど家の内装などの違いは無い、構造は玄関から入ってすぐに廊下が伸びていて、そこにドアが6つ程並んでいる
ちなみに玄関から入ってすぐ右がトイレだった……よく憶えておこう、きっと大事な事だから
トイレの前でそんな事を考えていると、コンコンと玄関を誰かが叩いた
(;'A`)「ギコさん?…いや違うよね、どうしよう行った方がいいのかないやでも」
- 36 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:37:37.64 ID:CW2xQYnn0
- トイレの前でブツブツ悩んでいるとドアが開いた
ガラッ(AA略
ガチャッ!バタン!!
川 ゚ -゚)「邪魔するぞ…ん、ギコ?」
思わずトイレに隠れてしまった
(;'A`)「いや隠れてどうするの俺」
川;゚ -゚)「どうしたんだ、慌ててトイレに駆け込んで…腹でも壊したのか?」
これは困った…何で隠れちゃったんだろう、出辛い、激しく出辛い
川 ゚ -゚)「ギコ…?」
不審に思ったのか彼女はドアの前に立って、返事をしろ、大丈夫か?とドアを叩いてきた
とりあえずドアを開けられると困るので鼻をつまんで声色を変えて返事をした
('つA`)「大丈夫」
- 37 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:42:56.46 ID:CW2xQYnn0
- 川 ゚ -゚)「そうか…じゃあ上がっているぞ?」
なんと通じた!
('つA`)「ああ」
川 ゚ -゚)「……ずいぶん今日は無口なんだな、何かあったのか?」
ふと考えた
このまま俺の事を紹介しつつ,この場をやり過ごせば何とかなるんじゃね?
|
\ __ /
_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ `´ \
('A`)
ノヽノヽ
くく
「天才!」
- 38 名前:VIP村人XL :2006/11/24(金) 12:43:18.75 ID:4fb1s7O4O
- 4円
- 39 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:45:10.17 ID:CW2xQYnn0
- ('つA`)「実は今日からこの家にドクオって奴が住む事になったんだ」
川 ゚ -゚)「ドクオ・・・聞いたこと無いな、VIPの人間なのか?」
('つA`)「そう、VIP市って所から……ん?VIP?」
そういえばギコさんもそう言っていたじゃないか、何故その時気づかなかったんだ
('つA`)「ここも、VIPっていうのか…?それとも、もしかしてここってVIP市なのか?」
川;゚ -゚)「ギコ…一体どうしたんだ?まるでお前じゃないみたいだぞ?」
('A`)「これは…確かめてみる価値あり!!」
川 ゚ -゚)「・・・誰だ、お前は?」
- 40 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:47:39.92 ID:CW2xQYnn0
- しまった!指を離してしまった!くそ、ばれちまっただ!
……っていうかマジだったの!?ギコさんの知り合いとかじゃ
川 ゚ -゚)「・・・・・・悪いが、出てきてもらう」
('A`)「え゛・・・?」
外からの声が聞こえたかと思った瞬間、突然トイレの水がゴボゴボと増えていく
川 ゚ -゚)「さあ、早く出て来い、さもなくばトイレの水が溢れ返すぞ…!!」
何がどうなってるのかは分からないがこの水が今俺の足を襲おうとしているのは分かる
それにここは人の家だ、こんな事で人の家を汚す訳にはいかない
('A`)「………く」
諦めて鍵を開け、ドアをゆっくりと開いていく
川 ゚ ー゚)「ふふふ…そうだ、観念したか」
- 41 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:49:57.12 ID:CW2xQYnn0
- ガラッ
「ただいま帰ったぞー」
その時、ちょうどギコが帰ってきた
「おぉ、来てたのかク」まで言いかけたギコがその場で固まった
(;゚Д゚)「お前ら……何やってるんだ?」
ギコの居る位置からちょうど見えるのは、トイレのドアを挟んで睨み合う若い男女の姿だった
川 ゚ ー゚)「待っていろギコ、今不審者を燻り出してやる!」
ごぼごぼごぼごぼg
「アッーーーー!!」
(♯゚Д゚)「やめんかいゴルァーーーー!!!
- 42 名前:VIP村人XL :2006/11/24(金) 12:52:27.90 ID:4fb1s7O4O
- 私怨だゴルァ!(,,゚Д゚)
- 43 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:53:33.34 ID:CW2xQYnn0
- …と、まあそんなこんなで俺は彼女と運命的な出会いを果たした
(,,゚Д゚)「ドクオ、こいつはクー、よく飯を食いに来るからこれからもよく会うと思うからな、よろしくしてやってくれ」
長い黒髪に細身の綺麗な女性、こんな出会いじゃなければ正直惚れてたと思う
川 ゚ ー゚)「ドクオ、か…すまなかった、実は空腹で苛立ってたんだ」
('A`)「そ、そうですか…」
あー…どうだろう
その後、ギコさんは紹介を終えるとさっさと飯を作りに行き、クーも逃げるようにそれについていった
……そして残ったのは水びたしのトイレ
それが…見知らぬ場所に突然住み込む事になったドクオの最初の仕事だった
- 44 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:55:27.49 ID:CW2xQYnn0
- (*'∀`)「ふぅ…っ」
水浸しになった床を磨いている内についつい掃除に夢中になってしまった
ピカピカになった便器についうっとりしちゃう
川 ゚ -゚)「ドクオ、用意できたぞ」
('A`)「あ、今行くよ」
川 ゚ ー゚)「ギコの料理は絶品だぞ、ここに住める事を感謝するといい」
クーに促され、一番奥の部屋で3人、料理で埋め尽くされたテーブルを囲んで昼食にありついた
('A`)「これって全部ギコさんが?」
川 ゚ -゚)「がつがつがつがつがつ
(,,゚Д゚)「ん?ああ、美味いだろ?今日は得意な物ばかり用意したからな!」
ふふん、と少し自慢げに言う
川 ゚ -゚)「ずずずずずずずず
- 45 名前:はぐれVIPPER :2006/11/24(金) 12:58:09.94 ID:CW2xQYnn0
- そう、本当に美味しかった、ご飯の炊き加減からどの料理も
ただほとんどクーに食べられてしまったのはきっと気のせいじゃない
………オノレ
そうそう、クーといえばさっきのトイレの事を思い出した
('A`)「あの、ところでさっきの水が溢れたのは…」
(,,゚Д゚)「ああ、こいつも接続者だからな」
またそれだ
('A`)「……接続者…って何ですか?ここに連れて来られる時にも言われたんですけど…」
(,,゚Д゚)「うーん、こういう事が出来る奴だな」
そう言うとギコはマッチに火を点け、それに手をかざした
そして次の瞬間にはその手の上で炎が燃え上がった
(;゚A゚)「……………………………………え?え!?」
目の前でファンタジーが起きている、思わず視線が泳ぐ
そんな様子をクーは楽しそうに見ている
川 ゚ ー゚)「ふふっ」
- 46 名前:VIP村人XL :2006/11/24(金) 12:58:23.95 ID:4fb1s7O4O
- 川 ゚ー゚)この顔で目と口の間にスペースあると変に見える
- 47 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:03:32.27 ID:CW2xQYnn0
- (,,゚Д゚)「ふむ、やはりわからないか……接続者ってのは世界が持つ能力にアクセスできる者の事でな
つまり世界が起こす力、代表的には火や水、風や雷
それらに自分を接続して操る事が出来る人間を接続者と呼ぶ
(,,゚Д゚)「んで、俺はこの通り火の接続者ってわけだが…
好き放題にできる訳ではなく
先ほどギコがやったようにまずその接続先が自分の範囲内になければならない
そして距離が離れれば離れるほどアクセスできるまで時間がかかる
(,,゚Д゚)「って所だ」
('∀`)「へえぇぇ……すげえ、すげえよ!」
まるで魔法を見せられているようだった
('∀`)「ね、ねえギコさん、俺も出来るのかな!?」
(,,゚Д゚)「まあ、無理だな」
言い切られてしまった
('A`)「…ソウナノ?」
- 48 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:05:49.41 ID:CW2xQYnn0
- (,,゚Д゚)「ああ、これはいわゆる一子相伝というか…自分の持つアクセス権を人に完全に譲ることで使用できる物でな
だから別に誰でもできる事じゃないし、それを譲ろうなんて奴はそう居るもんじゃない」
('A`)「なるほど……」
そりゃ皆が皆そんな事できたらカオスだよね
('∀`)「でもやっぱいいなぁー…クーも水を操れるんだろ?」
川 - )「え…?あ…あぁ、まあ、な」
俺が興奮してクーに話しかけると、何故か急に表情を曇らせた
川 - )「水の…私の力なんてあったところで…」
('A`)「…クー?」
何となく変な空気になってしまった…
川;゚-゚)「いや、なんでもない」
(,,゚Д゚)「………さて、そろそろ片付けるか…クー手伝ってくれ」
川 ゚-゚)「わかった」
- 49 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:09:55.71 ID:CW2xQYnn0
- 二人が席を立ってしまい俺はまた残されてしまった、しかもちょっと何だか気まずい
少しはしゃぎすぎたのだろうか?
はぁ、と溜息一つ、とりあえず部屋から出る事にした
('A`)「さて、どうしようかな…」
そういえば一つ気になる事があったのでした
ここはVIPだと二人が言った、そして俺が住んでいた場所もVIPだ…外に出れば何か分かるかもしれない、と
未知への喜びと、少しの恐怖を胸に、玄関のドアを開けた
目の前には一戸建ての家が並び、普通の住宅街を思わせた
だけど最初に目についたのは
円錐型に細長い屋根が何本か生えた家…家?
いやあれは
(;'A`)「お…お城?」
- 50 名前:VIP村人Ecup :2006/11/24(金) 13:14:56.28 ID:4fb1s7O4O
- 紫煙
- 51 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:16:14.22 ID:CW2xQYnn0
- 立ち並ぶ民家はどれも見た事のあるような形ばかりだった
でもあの正面に見えるあれは何だ?まるで某ネズミ王国じゃないか
高さは精々3階建て程度なんだろうが何せ回りは一階建ての家しかない、余計に目立つ
いかん、wktkしてきた
(*'A`)「見に行こう!すぐ行こう!!」
とりあえず城に向けて走り出した
通り過ぎる人はその城の事を、そして俺の事も気にした様子は無い
でも俺は気になる、それが何だかおかしくて、嬉しい
何だか不思議な感覚だった
ハッとした、そういえば出かける事言わずに出ちゃった…
…うん平気だよね、すぐ戻れば!
とりあえず深い事は考えない事にした
- 52 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:23:13.57 ID:CW2xQYnn0
- (*'A`)「うわあ!うわあすげえやこれ」
もっとこう、近づけなかったりするかも…と思っていたが
割とあっさり目の前まで来れた
そびえる壁を見上げる
何だろうこの壁…コンクリートでできているのだろうか?
(*'A`)「お、見張りの人まで居る!本物だよこれ」
最早馬鹿丸出しのドクオ
そんな様子を門らしき所で立っている一人が見つめていた
('A`)「あ…目があっちゃった…」
その見張りの一人がドクオの事をじっと見つめている
そして「あーっ」とこちらに駆けよってきた
??「何だ?逃げ出したのかぁ?よくギコさんを出し抜いたもんだ!」
(;'A`)「あ、あの…?」
??「いや、冗談だよwwwそんな困った顔するなって!」
??「……あれ?もしかしてわからない?昨日の夜に…いや今日の朝方か?お前をギコさんの家に連れて行った奴だって!」
(;'A`)「あ、あーあー……」
3人居たから誰だかは分からないけど、とりあえず身構える、いつでも逃げられるように
- 53 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:24:58.90 ID:CW2xQYnn0
- ??「聞いたよ、本当に何てこと無い普通の人間だっ…てなw」
('A`)「はぁ……そうですか」
何だろう、何かされる様子は無いようだ
……少し話を聞いてみようか
('A`)「あの、聞いてもいいですか?」
??「ああ、なんだい?」
('A`)「え、と……
とりあえず気になることを片っ端から尋ねる事にした
自分の居た場所を知っているか、自分が来た場所に誰か居たかどうか
大体の質問はわからないと言われ、俺がこの世界のVIPじゃないVIPから来たと言った時は大いに笑われた
けれど、最後に聞いた事には答えが出た
- 54 名前:VIP村人Ecup :2006/11/24(金) 13:24:59.59 ID:4fb1s7O4O
- スマン>>46は ー の口を使ってるときだけのことだ
- 55 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:28:08.99 ID:CW2xQYnn0
- >>54
いやこちらこそスマン度々忠告ありがとう
今実は夜勤明けで頭があまり回ってないから適当に脳内でよろ
- 56 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:30:37.00 ID:CW2xQYnn0
- ('A`)「何故俺を捕まえるような事を?」
??「ああ、それはなギコさんの命令だったからさ」
「え?」と声が漏れる
ギコさん?命令?
??「見張りの奴が裏山にあの変な光があるのを見つけて、それをギコさんに知らせたんだ
そしたらすぐに調査に行け、何か居たり、発見したりしたら可能ならば俺の所に持ってくるようにってな」
(;'A`)「いや・・・!ちょ、あの!ギコさんが命令…って…?」
??「はは、そりゃあ上の人間が部下に命令するのは当たり前だろう?」
(;'A`)「上の…まさかこの城の王様…とか?」
男はわざとらしく吹き出すような仕草をする
(;'A`)「はは、流石にそれはないですよねww」
すると今度は誇らしげに語りだした
??「本当に知らないのか?あの人は――――」
- 57 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:35:24.05 ID:CW2xQYnn0
- ――――ギコの家 正面
('A`)「…ふぅ…」
俺は今、本当に異世界に居るんだ、現実がようやく見えた気がする
そう、合点がいった
最初に説明したとき、違う世界から来たと聞いても何の反応も無かった事
そしてすぐにここに居ていいと言い出した事
間違いなく何か知っているんだ、ちゃんと話をしよう、きっと答えてくれる…そんな気がする
- 58 名前:VIP村人Ecup :2006/11/24(金) 13:39:17.74 ID:4fb1s7O4O
- 支援…('A`)
- 59 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:39:27.53 ID:CW2xQYnn0
- ??(あの人は―――――)
('A`)(…VIP国が誇る誓約の騎士団?…の……リーダー?)
??(あの人の名を知らない奴なんてそうは居ないだろうな)
??(接続者にして管理者、そして二度に渡りこの国を護った英雄として)
??(ん?ああ、管理者ってのは神具クラスの武器や道具を扱える者の事さ)
??(んで大抵管理者はその武器の二つ名で呼ばれるようになる)
??(あの人は―――
('A`)「破壊の…管理者…」
二話 終
- 60 名前:愛のセーラー戦士 :2006/11/24(金) 13:45:55.77 ID:CW2xQYnn0
- で、ここまで
支援してくれた人本当にありがとう
基本的に夜勤だから次も朝方からになると思うけど
もしよければまた読んでくれ
- 61 名前:VIP足軽roop :2006/11/24(金) 13:47:34.69 ID:bjqCTyuT0
- まあ無理せずがんばれよ
気長に待っとく
- 62 名前:VIP村人Ecup :2006/11/24(金) 13:47:34.99 ID:4fb1s7O4O
- 乙!
- 63 名前:VIP下手人 :2006/11/24(金) 13:48:41.27 ID:xMvzLmgp0
- 悪くはない。乙
- 64 名前:VIP村人y :2006/11/24(金) 13:52:32.11 ID:9fbBtOpS0
- wktkして待機中
- 65 名前:暴れん坊VIPPER :2006/11/24(金) 13:59:31.38 ID:Ml+cU9ua0
- 肉便器一覧
http://skyst.net/a/src/sky0788.bin
- 66 名前:悲しい一人暮らし :2006/11/24(金) 16:12:52.28 ID:IlHCxZoIO
- 保守
- 67 名前:VIP足軽ktkr :2006/11/24(金) 16:13:42.55 ID:i/VSGlSA0
- これは期待。
頑張れ。
- 68 名前:VIP村人z :2006/11/24(金) 16:47:19.07 ID:EtpfTLB3O
- 面白かった
乙
wktkするよ
ちなみに>>54辺りだが
川 ゚ -゚)
川 ゚ー゚)
の使い分けだと思われ
- 69 名前:VIP下手人 :2006/11/24(金) 18:03:53.89 ID:1ZA/9GHk0
- hosyu
- 70 名前:VIP盗賊 :2006/11/24(金) 19:43:56.21 ID:4fb1s7O4O
- 明日も投下あるのかね
ほっしゅ
- 71 名前:VIP村人x :2006/11/24(金) 20:19:18.06 ID:U80pfdVI0
- し
- 72 名前:VIP皇帝 :2006/11/24(金) 21:15:20.91 ID:ANiIBK2I0
- ほ
- 73 名前:VIP足軽gif :2006/11/24(金) 21:55:24.63 ID:5RslSqVc0
- し
- 74 名前:牛のふん :2006/11/24(金) 22:26:30.73 ID:ANiIBK2I0
- ほ
- 75 名前:壷ふりお京 :2006/11/24(金) 22:39:05.61 ID:pxy2p4jm0
- し
- 76 名前:牛のふん :2006/11/24(金) 22:56:34.19 ID:ANiIBK2I0
- の
- 77 名前:VIP商人 :2006/11/24(金) 23:14:55.52 ID:IlHCxZoIO
- あ
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