4 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 17:57:16.06 ID:aBCYCFG70
  _
(;゚∀゚)「ドチクショー!!」
  _、_
( ゚∀゚)「なんじゃ、結局三振か。やっぱアイツに野球なぞ無理だ」

VIPは青ざめた表情で守備に着いていく。
本当に青白い事この上なし。
しつこいようですが、本当に青いのです。
どれくらい青いかというと、前回の最後らへんで、
ツーアウトを間違えてツーストライクと書いた事に、スレが落ちてから気付いた私のように青いのです。

888
888
888                     に|
888|\_/ ̄ ̄\_/|          __|_
888\_|  ▼ ▼|_/ .    に|   ┌’‘┐  に|
=||    \  皿 /   ___|__| :。。  |___|____
  ||.   /    \  | E EEEEEEE! ’    EEEEEEEEE.|
_||._ | |     | |__|   EEEEEEE! ===    … .  …  |___
| |関西学院大学| | NEC |.| E EEEEEEE! EEE!   。。。。。。。 |KONAMI|
三三三三三三三三三|―――――――――――――― |三三三
三三三三三三三三三| 三塁への送球に御注意ください |三三三
三三三三三三三三三|_______________|三三三
三三三三三三三三三 /l  |                   |  |i三三三三
三三三三三三三三三/_|_|__________|_|,l三三三三

      ( ^ω^)ブーンが甲子園の魔物を狩りに行くようです

            第二十歩『汚れだした』


5 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 17:58:59.93 ID:aBCYCFG70
三回裏、ダークネスコマンドの攻撃。
打順は九番・スーパーゼウスから。

「ファール!!」

(´<_` )(今のはマズかったぞ民名……王子フォークのキレが落ちている)

( ゚д゚ )(それだけじゃない……読まれてきている!
      悲しいが、向こうには良い頭脳がいる……)

ξ゚听)ξ「いい?無敵とかほざいてる半ケツ王子だけど、実はクセがあるわ」

ゼウス(直球では尻の左側を、変化球は尻の右側を触る事が多い!!)

見えた。
真っ直ぐ飛んでくるボールを真芯で打ち返す。
強烈なピッチャー返しが民名に迫った。

( ゚д゚ )「ぐぐっ!!」

6 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 18:00:33.07 ID:aBCYCFG70
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「捕ったか。まぁその辺は伊達にエースやってねぇな」

ξ゚听)ξ「まだまだ……見方、打ち方を覚えたら次は……殺し方よ」

⌒*(・∀・)*⌒「ぬぅぅん!!」

一番・照美の打球は民名の太腿にヒットした。

( ゚д゚ )「ぐああああああああ!!!」

それでも執念の送球で、見事ランナーを出さずに済ませた。
しかし、続く二番・照子のピッチャーライナー。

( ゚д゚ )「ぐおおおおおおおお!!!」

7 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 18:03:51.18 ID:aBCYCFG70
打球が民名の顔面に炸裂。
鼻は折れ、前歯が根こそぎ持っていかれた。
今度ばかりは耐え切れず、一塁を俊足の照子に奪われた。

( ^ω^)「王子……酷い顔だお(元からだけど、それにも増して)」

(〃※д※メ)「クソ……目が霞んできやがった」

三番・サバスチャン小林相手に全くストライクが入らない。
しかもそれだけではない。

⌒*(・ω・)*⌒「もらい!」

簡単に盗塁を許してしまう始末。
三回にしてもう限界である。しかし、ブーン達仲間は、
本人が降りると言うまで、投げさせてやるつもりだった。

8 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 18:07:11.99 ID:aBCYCFG70
「ボール!フォアボール!!」

ツーアウト・一、二塁の場面でバッターはキャプテン渋澤だ。
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「そろそろ楽にしてやろう」

(〃※д※メ)「チックショオオオオオ!!!」

最後の力を振り絞り、放った球は王子フォーク。 のはずだった。

(´<_`;)(変化してない……しかも、このコースは……)

ド真ん中スローボールが叩き潰される。
潰されたのはボールだけじゃない。民名の、王子の睾丸が玉砕した。
そう、打球はピッチャーの大事な象さんを直撃したのだ。

ξ゚听)ξ「あら、傑作ね」

(〃※д※メ)「ウオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
18 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 19:59:59.52 ID:aBCYCFG70
急いで自分の玉と球を確認する。
球は目の前に落ちていた。しかし玉の感覚がない。
股間は赤く染められ、叫びと共に血が噴射しだす。

その間に照子は三塁を蹴る。
不屈のピッチャーであるそいつは、自分の身より野球を優先。
ボールを握り、投げようとするが肩が動かない。
ならば自分が走ってホームまで持っていくまでだ。
周りの「俺にボールを貸せ」という言葉は全く聞こえていない。

俊足と言っても所詮は子供、ガチで勝負したら高校生のが速いに決まっている。
しかし現状は元気な餓鬼と、息子が死んだ男だ。
まもなく照子がホームに到達する。
一方、王子はスピードじゃ勝てないと考え直し、力いっぱい腕を振る。
だが無情にもボールは飛んでいかない、手から落下し、その場で力なくバウンドする。

ブーン ⊂二二二(#^ω^)二⊃ その魂……無駄にはしないお――――!!

弱々しく跳ねたボールは右から飛んできた男が素早くキャッチ。
そのまま空中で投げるモーションを作る。

19 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:01:15.12 ID:aBCYCFG70
(#^ω^)「このボールはまだ、生きてるお!!」

ブーンが放った想いは届いた。

「アウトー!スリーアウトチェンジ!」

紙一重で返球の方が速かった。
どうせ間に合うだろうという、照子の油断もあったのかもしれない。

本来なら、このスーパープレーで喜びの雄叫びがあがる所だが、
VIPはお通夜状態だった。

20 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:02:34.38 ID:aBCYCFG70
四回表、VIPの攻撃。

(´<_`;)「民名はもう駄目だ……脈のリズムがおかしい上に出血が止まらない」

( ≡)
('A`)「ホラ、俺の作ったお粥だ。食べられるか?」

(〃※д※メ)「ギギギ……」

(´・ω・`)「四番・サード、内藤ホライゾン」

(  ω )「……」

(#´・ω・`)「四番・サード、内藤ホライゾン!!」

( ≡)
('A`)「ブーンがまだ食べてるでしょうが!!!」

( ^ω^)「ハムッハフハフハフッ!!」

(;-_-)「何でアンタが食ってんの――――――!!?」

ξ゚听)ξ「トロトロトロトロしてんじゃないわよ!!
      四番のアンタも半ケツ王子のように、無様に潰してやるわ」

( ^ω^)「無様だと……王子が……必死で戦った王子が無様だと……?」

21 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:05:08.92 ID:aBCYCFG70
      /´〉,、     | ̄|rヘ
  l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/(^ーヵ L__」L/   ∧      /~7 /)
   二コ ,|     r三'_」    r--、 (/   /二~|/_/∠/
  /__」           _,,,ニコ〈  〈〉 / ̄ 」    /^ヽ、 /〉
  '´               (__,,,-ー''    ~~ ̄  ャー-、フ /´く//>
                               `ー-、__,|         
      /⌒ヽ
     ( ^ω^) 「許さないお……撤回しろお!!」
    ,/;/⌒/)
  //;: /;:: /./
  (;::::|;:: (;: (/
  \);;:::.\;\
   (;:: ( (<<<ヽ
    .|;●|\;::::\
    ●:: |  );:::: )
    /;: / /;::: /
  /;: /   |;:: /
 /;:: /   /;:: /
(;:●ボトつ (;::::::`つ

ξ゚听)ξ「ヒ、ヒェェ〜貴殿には敵わないでヤンス!!」


22 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:07:08.87 ID:aBCYCFG70
  _、_
( ,_ノ` )「確かにあのピッチャーの闘志は素晴らしいものだ。
      尊敬に値する。女、それ以上半ケツ王子を馬鹿にする事は俺が許さん」

ξ--)ξ(はいはい……)

実に下らない。
勝負に青春ドラマなんて誰も求めていないのに。
  _、_
( ,_ノ` )「いざ尋常に勝負だ」

( ^ω^)「望むところだお……逃げたりすんなお」
  _、_
( ,_ノ` )「ああ、三球で片付けてやるよ」

ξ--)ξ(馬鹿……それは私が決める事でしょーが……)
  _、_
( ,_ノ` )「この回は全球ストレートで行くぞウォラララ!!!」

ξ;゚听)ξ(このバカチーン!!せめて心の中に留めといてよ!!)

熱血スポ根なんて誰も求めていないんだっつーの。
キャッチャーマスクの裏で、少女の顔はムジュラの仮面で出てくるアレの仮面みたいに。忘れた。

23 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:10:33.97 ID:aBCYCFG70
私怨に燃えるブーンだったが、渋澤の気迫が勝り、ツーストライク。
ブーンの大振りは豪快だが、如何せん掠りもしていない。
  _、_
( ,_ノ` )「くらえ!!『怪力』!!」

最後の一球は秘伝、極端に重く、固い球だ。
ブーンは急いで筋トレを始めるが間に合うはずも無い。
何せ小学生時代、跳び箱2段を飛べない程、非力なブーンには逆立ちしたって打てない球である。

だが渾身のスイングはその球を確かに捉えた。
瞬間、走る電流。筋肉が硬直するようだ。

最後まで力が入らず、結局ボールは真上に飛んでいく。

24 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:11:02.65 ID:aBCYCFG70
ξ゚听)ξ「キャッチャーフライね……はいアウt

フライを捕ったその直後。

( ^ω^)「バルス!」

ブーンがフライと一緒にすっ飛ばしたバットが、津出の顔面に落下した。
同時にグシャリと何かが砕ける音。

ξ゚听)ξ「目が、目がぁ!!」

( ^ω^)「おっおっおwwwwwざまぁwwwwwwww」

25 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:13:46.58 ID:aBCYCFG70
 ↓包帯
ξ///听)ξ「おのれVIP……許さん……許さんぞおおおお!!!」

続く五番、ちんぽっぽの打席でも悲劇が起こった。

(*'ω' *) 「バルス!!」

ξ///听)ξ「ぐあああああああああ!!目が、目がぁ!!」

ちんぽっぽがキャッチャーフライと一緒にすっ飛ばしたバットが、津出の顔面に落下した。
同時にグシャリと何かが砕ける音。

 ↓包帯
ξ//////)ξ「おのれVIP……殺す、絶対殺すわ……」
    ↑包帯

(-_-)(チャンスだ……目が見えてない今なら……)

ヒッキーのバントは、上手くキャッチャー前に転がった。
目が利かない津出には有効かと思われた……が、

ξ//////)ξ「目が駄目なら、鼻でボールを追うまでよ!!」


26 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:16:06.82 ID:aBCYCFG70
匂いを嗅ぎ分け、見事ボールに手が触れる。
野生の勘がファーストの位置を導き出した。

ヒッキーの走りは微妙に届かない。響く「アウト!」の声。
続いて四回裏、ここからが正念場である。

(〃※д※メ)「ハァ……クソ、ボールが上手く持てねぇ」

(´・ω・`)「無理をするな、これ以上は君の選手生命に関わるぞ。
       てかもう手遅れ臭いぞ!!」

(〃※д※メ)「るせぇ……男は一度始めた勝負を捨てるなんて……」

(´・ω・`)(´・ω・`)「もういい加減にするんだ。そもそも君はマモノの選手で、
            VIP野球部にそこまで一生懸命になる必要は無い!!」

(〃※д※メ)「な……?」

世界がブレて見えた。
そして何もかも霞んで映る光景。

27 名前: 建設作業員(福島県) :2007/03/14(水) 20:17:05.69 ID:aBCYCFG70
(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」
(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」
(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「王子!」(´・ω・`)「玉子!」

(〃※д※メ)「うぎゃああああああミシュガルドだああああああああ!!!」

王子はそのまま失神した。
口からは泡、耳からも泡、もう身体中至る所から泡が漏れ出してる。グロ。

(´<_` )「もうピッチャーがいない。ゲームオーバーだ」

( ^ω^)「バーロー、ウチには最強の化学生物がいるのを忘れたのかお?」

【 ´_ゝ`】「俺だy(*'ω' *) 「そう、私こと、ちんぽっぽだっぽ!!」

弟者は思い出した。
あの雨の日の決戦を。化物染みた投球を見せたあの女を。
大波乱の幕が開ける。

第二十歩『汚れだした』完

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