- 20 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:10:45.68 ID:5QSbXLxw0
- 再確認
一番・センター:⌒*(・∀・)*⌒ 津印照美……尊敬する人『チャン・ツイー』
二番・ショート:⌒*(・ω・)*⌒ 津印照子……尊敬する人『朝のコンビニ店員』
三番・セカンド:⌒゜(・ω・)゜⌒
サバスチャン小林……尊敬する人『サイバイマン』
四番・ピッチャー:( ,_ノ` )y━・~~~
渋澤おいなり……尊敬する人『曙の子供』
五番・キャッチャー:タケシ……尊敬する人『自分』
六番・ファースト:( ・ e ・)のんぱい……尊敬する人『土井先生』
七番・レフト:聖天使タケル……尊敬する人『巻戻死神』
八番・サード:カリスマデビルX……尊敬する人『電撃ピカチュウの作者』
九番・ライト:スーパーゼウス……初めてのオカズ『霧崎マイ』
- 21 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:11:41.98 ID:5QSbXLxw0
- 888
888
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に|
888|\_/ ̄ ̄\_/| __|_
888\_| ▼ ▼|_/ . に| ┌’‘┐
に|
=|| \ 皿 / ___|__|
:。。 |___|____
||. / \ | E EEEEEEE! ’
EEEEEEEEE.|
_||._ | | | |__| EEEEEEE! ===
… . … |___
| |関西学院大学| | NEC |.| E EEEEEEE! EEE! 。。。。。。。 |KONAMI|
三三三三三三三三三|――――――――――――――
|三三三
三三三三三三三三三| 三塁への送球に御注意ください |三三三
三三三三三三三三三|_______________|三三三
三三三三三三三三三 /l |
| |i三三三三
三三三三三三三三三/_|_|__________|_|,l三三三三
( ^ω^)ブーンが甲子園の魔物を狩りに行くようです
第十五歩『君が教えてくれた事』
- 22 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:12:35.37 ID:5QSbXLxw0
- _、_
( ゚∀゚)「何だ、あれだけ威勢の良い事をほざいといてその程度か」
_
( ゚∀゚)「んだと糞親父……そのホバークラフトだってばんそうこうで直した奴だろ!」
それはドンキーコング3〜謎のクレミス島〜だ。
バロンクルールが電撃で痺れてる所をポーズして、レントゲンを撮るな。
( ゚д゚ )「悲しいが、親父さんは何も間違ってはいない。
認められたければ勝て。罵られたくなければ死んでも負けるな」
_、_
( ゚∀゚)「流石、スターは言う事が違うね。何するにしても実力が伴うのさ」
(;^ω^)「トシちゃん……あたい……あたい……」
VIP連合軍が守備に着いていく。
即興で決めたようなポジションで、どこまで粘れるかが鍵だ。
バッテリーがいかに一流でも、それを支える守備陣がいない現状。
練習嫌いなVIP野球部の方々は、とにかく自分の所に球が飛んで来ないようにと、
聖母マリオに祈るだけであった。ヒッヒー、アイスコーヒー。
- 23 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:13:38.08 ID:5QSbXLxw0
- 「プレイ!」
( ゚д゚ )「しゃぁ!相手がどんな餓鬼だろうと手加減はしないぞ!」
⌒*(・∀・)*⌒「わーいwwwww王子のボールが間近で見れるですぅ!」
(´<_` )「小便ちびるなよ小娘」
ブーン始め、守備の連中がデジカメを用意した。
一方、一番・津印照美が取り出したのは、可愛らしいピンクのバット。
ペタペタと隙間無く、少女向けアニメ『プリキュア55』のシールが張られている。
正直、女が五十五人も集まれば、大抵の生物はリンチで殺されるだろう。
- 25 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:16:20.68 ID:5QSbXLxw0
- >>24ありえないミス
(´<_` )(民名、所詮チビッコだ。自慢の剛速球で戦意喪失させてやれ)
クレしんで出てくる、本屋並のブロックサインに把握して民名は頷いた。
放たれた第一球。
油断も余裕も無く、無心で投げた渾身のストレートは、爽快にかっ飛ばされた。
( ゚д゚ )「――――――――――――――」
(´<_`;)「ライトォ――――!!!」
王子が打たれる訳無い。そう考えてた時期が奴らにはありました。
思わぬ不意打ちに、ライト・ジョルジュの反応はコンマ一秒遅れていた。
_
(;゚∀゚)「クソッ、クソォ――!!」
無情にも手元でバウンドするボール。
その間にも照美は軽快な走りで一塁を蹴る。
慌てて捕球をするも、ジョルジュの手は明らかに震えていた。
- 26 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:19:21.33 ID:5QSbXLxw0
- _
(;゚∀゚)(ボールが手から離れない……!!)
今にも泣き出しそうな顔。
誰が見ても無様な格好だ。勿論自分から見ても。
(*'ω' *) 「そいつを貸せぇぇぇ!!」
_
(;゚∀゚)「ぎゃあああああああああ!!!」
迫り来る筋肉がジョルジュの恐怖を倍増させた。
その金剛君(♀)は強引にボールを奪うと、セカンドに投げ……否、発射した。
(;-_-)「この送球はッ――――――!」
⌒*(・∀・)*⌒(馬鹿な!)
ヒッキーのグローブにバズーカが撃ち込まれた。
思わず身体ごと持っていかれそうになるが、踏ん張って耐え切る事に成功。
足はしっかりとベースを踏んでいる。
照美の方は玉砕覚悟でヘッドスライディングしたが、その表情は険しかった。
- 27 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:20:50.60 ID:5QSbXLxw0
審判「アウトッ!」
審判「アウト!!」
審判「アウトだな……」
審判「アウトでしょう」
(;-_-)「審判多っ!」
_、_
( ゚∀゚)「女の子(?)に助けられてやがるwwwwww」
_
(;゚∀゚)「畜生……」
遅れてグローブから、『ズパァン』という音が鳴り響く。
恐らくちんぽっぽの送球に音が追いついていなかった為、今頃音がしたのだろう。花火かよ。
(;´・ω・`)(しかし、まずいなぁ……戦意喪失したのは長岡よりも民名の方だ……)
( ゚д゚ )
凍りついたエースの元に、キャッチャーの弟者、そしてサードのブーンが寄って来た。
- 28 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:22:20.23 ID:5QSbXLxw0
- ( ^ω^)「どどんまい!暫くベンチで休めお」
(´<_`;)「ちょwwwww何言ってるのこの人wwwwww
気にするなよ、あんなんマグレだから。あの子は一生分の運使い果たしたから」
当てたのは運が良かったとしても、外野まで運ぶ力はマグレで片付けられない。
これ以上の失態は、他のメンバーを不安にさせる。
ピッチャーは仲間に背中を預けて戦う。本当の敵はプレッシャーだ。
( ゚д゚ )(打たれちゃ駄目だ打たれちゃ駄目だ打たれちゃ駄目だ打たれちゃ駄目だ)
⌒*(・ω・)*⌒(王子の必死な顔ワロスwwwwww)
「ボール!フォアボール!」
( ゚д゚ )「ああ……っ」
(´<_`;)(餓鬼に打たれたくらいで……どんだけ小心者なんだよ……)
ストライクが入らない。
民名は『真っ直ぐ球が投げられない症候群』にかかっていた。
タミフル飲んどけ。
- 29 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:24:23.39 ID:5QSbXLxw0
- ( ゚д゚ )「こうなったら発想の転換!半ケツ投法だァァァ――――!!」
ボールを思い切り尻に詰めると、それを勢いよく噴射した。最悪の画だ。
(´<_`;)(転換されてNeeeeeeeeee!)
⌒゜(・ω・)゜⌒「貰ったわさ!」
当然の如く、ヒョロヒョロ球はバットの餌食にされた。
三番・サバスチャン小林の打球は強烈なサードライナー。
普通に考えれば、そのまま取ってしまえば良いが、忘れてならないのが今日の三塁手。
主人公、ブーンはポケモンピンボールに夢中で、全く打球を見ていない。
直撃は避けられなかった。
- 30 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:25:13.10 ID:5QSbXLxw0
- (;´・ω・`)「ブ――――――――ン!!!」
( ゚д゚ )(俺のせいだ……俺の球がしょぼいばっかりにブーンの命が……」
⌒゜(・ω・)゜⌒「わーいwwwwww殺したわさwwwwwwww」
_、_
( ,_ノ` )y━・~~~「……いや、やられたなサバスチャン」
「皆、何を心配してんだお?」
全員が葬儀の準備をしていたその時、我等が内藤ホライゾンの声。
ざわめきが止まらない。死者蘇生だ。魔法カードって相手のターンに使えるの?
「民名、お前打たれない事ばっか考えるなお……誰がバックについてると思ってんだお?」
立ち込める砂埃(何故出る)が晴れ、男の姿が露となった。
( ^ω^)ノ○「安心して打たれろお、どんな打球も僕達が通さないお」
(´<_`;)「とっ……」「た……!」(
゚д゚ )
- 31 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:26:12.13 ID:5QSbXLxw0
- ( ≡)
('A`)「やりやがった……初めて主役らしい事やりやがった……」
【 ´_ゝ`】「しかもグローブを使わないで、生の手で……大丈夫なのか?」
(;-_-)「大丈夫な訳が無い……けど、けど!」
歓声。
そしてブーンの胴上げ。
恒例のビールかけまでも始まった。
しかし彼らは気づいた。まだ一回ウラのツーアウトだという事を。
そう、次に立ちはだかるバッターは、敵の首領・四番の渋澤だ。
『安心して打たれろお、どんな打球も僕達が通さないお』
( ゚д゚ )(マモノに……あんな事言ってくれる奴いなかった……)
(´<_` )(ここだ!)
力強い直球がミットに吸い込まれた。
王子にもう迷いは無い。貞操はあるけど。
- 32 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:27:13.99 ID:5QSbXLxw0
- 「スッテゥォルァーイク!!」
( ゚д゚ )「まだまだこんなもんじゃねーぞ!!」
_、_
( ,_ノ` )y━・~~~(内角低目――――!)
バットに当てたのは酸素と二酸化炭素と窒素とその他諸々の気体。
ボールはしっかりと弟者の手の中に。
ツーストライク。もうここまで来たら勝負だろう。
三球でケリを着ける気だ。それが王子のプライド、下手に外すなどありえない。
第三球。
(#^ω^)「殺せお!!」
( ゚д゚ )「把握した――――――!!」
天が味方したのはVIP。
渋澤のフルスイングは虚しく空振りに終わった。
急降下する球、伝家の宝刀『王子フォーク』が炸裂したのだ。
- 33 : ◆R38CE/IWYU :2007/02/28(水)
18:28:56.21 ID:5QSbXLxw0
- 「スリーアウトチェンジ!」
不器用でも、全員でもぎ取ったスリーアウト。
今のVIPには追い風が吹いている。
⌒*(・ω・)*⌒「どどんまい!どうせあいつらも兄ちゃんの球は打てないよ」
_、_
( ,_ノ` )y━・~~~「…………」
少しだけ「あいつらと一緒に野球がしたい」という感情が生まれた。
しかし、すぐに振り切って子供達の顔を見た。
自分の居場所だけは見失ってはいけない。
路線を見失っているこの作品のように。
第十五歩『君が教えてくれた事』完
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