19 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:42:40.10 ID:TqiHHlaJ0
888
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888                     に|
888|\_/ ̄ ̄\_/|          __|_
888\_|  ▼ ▼|_/ .    に|   ┌’‘┐  に|
=||    \  皿 /   ___|__| :。。  |___|____
  ||.   /    \  | E EEEEEEE! ’    EEEEEEEEE.|
_||._ | |     | |__|   EEEEEEE! ===    … .  …  |___
| |関西学院大学| | NEC |.| E EEEEEEE! EEE!   。。。。。。。 |KONAMI|
三三三三三三三三三|―――――――――――――― |三三三
三三三三三三三三三| 三塁への送球に御注意ください |三三三
三三三三三三三三三|_______________|三三三
三三三三三三三三三 /l  |                   |  |i三三三三
三三三三三三三三三/_|_|__________|_|,l三三三三

      ( ^ω^)ブーンが甲子園の魔物を狩りに行くようです

            第十歩『愛犬ロシナンテの祭壇』


時刻は八時過ぎ。
高校生の通学時間だ。
だるそうに自転車を漕ぐ者、食パン咥えて走る者、勉強しながら歩く者。
登校の仕方は様々だが、一番多いパターンは……

20 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:43:23.82 ID:TqiHHlaJ0
(-_-)「ふぁぁ……」

眠そうに、欠伸をしながら歩く者。

o-o、
('A`)ノシ「おーっすヒッキー」

(-_-)「あ、うん。おはよう」

他愛も無い話をしながら学校へ向かうと、暇な教師陣が服装、頭髪の指導をしていた。

('e')「貴様は何じゃ、その髪型は!!」


21 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:44:33.56 ID:TqiHHlaJ0
      `` ‐- 、l'          |  ||| |       l,:-‐'"
                       |. ||| .|
                 ,へ.     |. |||  |    ./゙l     ./
``‐ 、_       .iヽ  .l   \   |    |   /  .| /l/
、   ` ‐、    .|. \l    \  |     .| ./    |/  .|〃〃
. ゙ヽ、   `゙‐;l\|.  │      \|    .l/      .| ||| |〃./
\  ゙ヽ、  ミ l.  | ||| .| |||     ヽ.   /     ||| |. ||| .l/
  \   ゙ヽ、.l ||| | ||| .| |||  |ミヾ丶 ヽ /,,",- '"´| . ||| . l. ||| .l
    \,  `| ||| | ||| .| |||  |:: `゙`‐-、V〃" :::::::::l . ||| . l.   l
""´~ ̄   _| |||..|   ./.   │::          :::::l、   l.   l__   .∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
,,.: -‐''"´ ̄   ./  /   ./::          ::::::::l、  .|____ .<                >
  三三三  /  /   . ∠_::          ::::::::::::::l、         <             >
────/ヽ/   | ||| |ー-`ニ::、、_:::::::::::::::::::::::::::::_;;ニ-\____  <               >
゙ヽ、   //ヽ| ||| | ||| |、 ○ ノ  i`‐、::::::::::,:‐''/ !、○  ノ /::;l/‐゙iヽ < 大目に見ろ!!  >
  ゙ヽ. l l/ゝ| ||| |...||| | `‐-‐'´   l::  :::  /   `ー-'" /::::l/ / l. ) <                >
.    \\ー,| ||| |.   `iヽ--──-  :::::::::::::::::ー─---一丶i‐-,"///<        >
.      \\|   | .   |::      ::::::::: |〉:::::::::::::: :::::::::::::::;l ),ノ/   <    >
、 ̄ ̄ ̄ ̄   |   |   |::                 :::::::;l-‐'´ ̄ ̄ <                 >
. `` ‐ 、      l   |.   |:       ,.-─‐-、      :::;l         ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨
     `` ‐、  l  ||   |        i' ̄ ̄ ゙̄i     ::::;!
        ゙ヽl.  |.l.  |、       l,.-─‐-、l     ./   .,. ‐'´
           l. |、!. | `‐:、      ヽ、_,,ノ   ,.‐"   , ‐'´
        .i--─l.│.l . |、. |`゙ ‐、       .,.‐´|  ,‐'"─‐--i
         | |   l | . l. | `‐,|.    ``ヽ、.__,. ‐'´  .|,/     | |

(-_-)「何やってんすかブーンさん……」


22 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:46:12.32 ID:TqiHHlaJ0
≪‖‖^ω^‖‖≫「寝癖だっていうのに、このジジイが分かってくれないんだお!!」

('e')「どんな寝方をすると毛色が「金」「赤」「黒」に分かれるんじゃ!!!」

この場合、教師が正しい。
しかしブーンは一歩も退こうとしない。

≪‖‖#^ω^‖‖≫「んもう!この寝癖の為に何本のスプレーを犠牲にしたと
           思ってるんだお!!ケチつけんなお!!」

(:::::::::::::::)「まあまあ、それくらい許してあげてもいいじゃないか」

('e')「インキン肉棒ぺにす丸先生……しかしですね……」

o-o、
('A`)「いいじゃん、本人も反省してるようだし」

≪‖‖#^ω^‖‖≫「死ねお!んで火葬の時に息を吹き返せ!!」

('e')「ぐぐぐ……明日は直してこいよ!!」

悔しさを顔に刻みながら、生徒指導のセントジョーンズは去っていった。全裸で。

≪‖‖^ω^‖‖≫「やーいザマーミロ!(ミロうまい)おまんまんびろーん!!」

23 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:47:13.07 ID:TqiHHlaJ0
(-_-)「インキン肉棒ぺにす丸先生、ありがとうございます」

(:::::::::::::::)「まぁヤンチャしたい年頃だろうからな、
           せいぜいやり過ぎには気をつけるこった」

          トv'Z -‐z__ノ!_
        . ,.'ニ.V _,-─ ,==、、く`
      ,. /ァ'┴' ゞ !,.-`ニヽ、トl、:. ,
    rュ. .:{_ '' ヾ 、_カ-‐'¨ ̄フヽ`'|:::  ,.、
    、  ,ェr<`iァ'^´ 〃 lヽ   ミ ∧!::: .´
      ゞ'-''ス. ゛=、、、、 " _/ノf::::  ~
    r_;.   ::Y ''/_, ゝァナ=ニ、 メノ::: ` ;.
       _  ::\,!ィ'TV =ー-、_メ::::  r、
       ゙ ::,ィl l. レト,ミ _/L `ヽ:::  ._´
       ;.   :ゞLレ':: \ `ー’,ィァト.::  ,.
       ~ ,.  ,:ュ. `ヽニj/l |/::
          _  .. ,、 :l !レ'::: ,. "
              `’ `´   ~

(-_-)「それはヤムチャです」


24 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:47:49.64 ID:TqiHHlaJ0
一学年教室――――

o-o、
('A`)「そういや(´・ω・`)の約束とか普通に忘れてたな」

(-_-)「うん、てか僕、一応朝の五時過ぎに港に行ったんだ。
    そしたらあのオッサン仁王立ちして待ってたよ。
    その時僕、建物の陰から見てたんだけど、何か泣いてたと思う」

(*'ω' *)「声は掛けたのかっぽ?」

(-_-)「いいや……誰か声掛けるまでずっと仁王立ちしてるつもりだよアレ。
    RPGのイベントだよきっと……喋らないと進まないんだと思う」

o-o、
('∀`)「ぎゃははははwwwwwじゃあ俺らが放っといたらオッサン死ぬまで
    港で仁王立ちかよwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

(*'ω' *)「今日は昼過ぎから季節はずれの吹雪になるっぽ」

o-o、
('∀`)「おけけけけけけけけけけけwwwwwwwwwwwwwwww」

(-_-)「設定は四月のはずじゃ……」

(*'ω' *)「中々難しいんだよ……リアルの季節とコレのズレが生じて……」

25 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:48:41.40 ID:TqiHHlaJ0
昼休み 部室(便所)にて

(-_-)「あれ?今日兄者さんいないんですか?」
  _
( ゚∀゚)「今朝、馬と交尾してたら運悪くポリスに見つかってな。
     それで書類送検されてやがんのwwwwwwwww」

≪‖‖^ω^‖‖≫「それより部員集めだお!
          期限は過ぎても九人揃えれば校長だって認めてくれるお」
o-o、
('A`)「やっぱさ、今運動部に所属してる奴を引っこ抜くしかないんじゃね?」

購買の馬刺しをがっつく男子生徒四人。
ブーンの部屋(使用禁止の個室)は使い勝手のいいように改良されているので
男四人でも全く狭さを感じられない。

26 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:49:42.26 ID:TqiHHlaJ0
≪‖‖^ω^‖‖≫「ヒッキー、冷蔵庫から水取って」

(-_-)「はいはい……」

ペットボトルに入った水。
実はこれ非売品の『内藤の聖水』と呼ばれるミネラルウォーターで、
まぁ便所水を掬った物である。お食事中の方すいません。

≪‖‖^ω^‖‖≫「プハ――――」

≪‖‖^ω^‖‖≫「ピッチャー無理」


\_WW/ |WWWWWWWWWWWWW/
) あまりにも唐突――――!!!!                
MMMMMMMMMMMMMMMMM、\
//////////_---―――――---_\  /////////////////
// // ///:: <   _,ノ , 、ヽ、_ ノ  ;;;ヽ  /////// //// ///
///// /::::   (y○')`ヽ) ( ´(y○')    ;;|  // ////// // /
// //,|:::     ⌒ /    ヽ⌒      ;|   ///// // ////
/ // |:::         |~ ̄ ̄~.|        ;;;|   //// ////// ////
/// :|::        | |||! i: |||! !| |       ;;;|   ////////// ///
////|::::       | |||| !! !!||| :| |      ;;;;;;|  /// ///// /////
////|:::::      | |!!||l ll|| !! !!| |     ;;;;;;|  /// // // // /////
// / ヽ:::::       | ! || | ||!!|     ;;;;;;//////// ///// /// //


27 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:50:46.86 ID:TqiHHlaJ0
(;-_-)「いきなり何を言い出すんですか!」

≪‖‖^ω^‖‖≫「おっちゃん気づいたんだ……エースで四番なんて無理だという事を……」
o-o、
('A`)「四番は譲らないんだ……この前のマモノ戦ノーヒットだったくせに……」

≪‖‖#^ω^‖‖≫ビキビキ

≪‖‖^ω^‖‖≫9m「闇のゲーム!!」ドーン
  _
( ゚∀゚)「ドーンは喪黒さんだ」

≪‖‖^ω^‖‖≫「そういう訳で投手を優先的に探すお。
          ピッチングの出来る人間が居なけりゃ試合は始まんないお」
  _
( ゚∀゚)「ピッチングねぇ……ドクオがさっき言ったみたいに、
     他の部で「投」に秀でた奴はいないかねぇ……」

川 ゚ -゚)「そう思うなら、ここでだべってないでチャッチャとビュルビュル勧誘しろボケ共」

o-o、
('A`)「ムムッ。監督よ、いつから居たんだ?」

28 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:51:16.80 ID:TqiHHlaJ0
甲子園――――――高校球児達が目指す夢の舞台

そこは夏の汗と涙と血が詰まった聖域、故に誰が支配する場所でも無い……



筈であった。

川 ゚ -゚)「↑辺りからだ」

(-_-)「それ第一話じゃね?」

≪‖‖^ω^‖‖≫「監督の言う通りだお、口よりも腰を動かすお!」

川 ゚ -゚)「だがまだ昼休みだ。それに外を見ろ、どう考えても部活をする日じゃないぞ」

お外はどう見ても猛吹雪だ。
例えるならスーパードンキーコングの『再び吹雪の谷』くらい吹雪だ。
31 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:51:47.82 ID:TqiHHlaJ0
川 ゚ -゚)「最後にタル投げてくるマンキーうざくね?」

(-_-)「確かに気づかなかったけどスゲー吹雪っすね。
    何か外で野犬が暴れてるしwwwwwwwwww」
o-o、
('A`)「うはwwwwwwケーニッヒケルベロスwwwwwwwwww」

≪‖‖^ω^‖‖≫「何で球が二発出てるんや――――――!!」

後のダブルバーストである。
  _
( ゚∀゚)「それとちぇんちぇい……土曜の午後……うちに来てくれませんかね?
     もしかしたら俺野球出来なくなるかもしれないんですよ……」

川 ゚ -゚)「??どうゆうことだ、聞かせろ」


32 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:52:38.47 ID:TqiHHlaJ0
丁度その頃、ニート港である事件が起きていた。

ビョオオオオオオオオオオオオオオ……
                     :::
                 (´・ω・`)マジ寒いんだけど
                / 丶'  ヽ:::::
               / ヽ    / /::::
              / /へ ヘ/ /:::::
              / \ ヾミ  /|:::
             (__/| \___ノ/::::::
                /    /::::::::
                / ∩   ):::
               / /  /:::
             /  /::::
            /  /:::::
          (  く::::::::
           |\  ヽ:::::
            |  .|\ \ :::::
      \    .|  .i::: \ ⌒i::
       \   | /::::   ヽ 〈::
          \ | i::::::   (__ノ:
         __ノ  ):::::
         (_,,/\

吹雪の中、全裸で部員を待つマスターことショボン。
朝五時という約束を誰も守っていないのに、まだ待ち続けるとは可愛い所もある。

33 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:53:24.39 ID:TqiHHlaJ0
(´・ω・`)「うわ……アナル凍ってる……」

穴が無いと思いきや、尻汗が冷えて凍りつき、門を塞いだのである。

(´・ω・`)「春爛漫だってのに……あ〜やっべえコレ、溶かさなきゃ」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「マッチいかがっすか〜」

(´・ω・`)「アッー、マッチ売りのオヤジだ!
       ライターくれwwwwwwwwwww」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「それは全国マッチ売り協会ニュー速支部に対する宣戦布告か?
          あと、アッシはこれで高校生なんだぜ?」

(´・ω・`)「老けてますね」
  _、_
( ,_ノ` )y━・ω・`;)「おめめが――――――――!!!」
    ジュゥゥゥゥゥ


34 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:54:28.05 ID:TqiHHlaJ0
(´Δω・`)「すまなかった……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「それより前方から襲ってくる野犬達を見てくれ、
          あの集団をどう思う?」

(´Δω・`)「すごく……凶暴です……」

,(・)(・), 「バウバウ!」
,(・)(・), 「ガルルルルルル……!!」
,(・)(・), 「ヒヒーン!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「待ってたぜ……」

     /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、    晩飯ktkr
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄
  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ

35 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:54:55.56 ID:TqiHHlaJ0
説明しよう!
彼、マッチ売りの渋澤おいなり(17)は極度の貧乏故、見るもの全てがエサなのだ。
コンクリートジャングル東京も、彼から見ればお菓子の家・食べ放題ツアーである。
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「ウガアアアアアアア!!」

(´Δω・`)「コ、コイツ……!!」

鮮やかなアンダースローから放たれる包丁。
スピードは並ではなく、野犬の一匹は回避も出来ずに脚を貫かれた。

,(・)(・),「痛ぇ!!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「まず一匹」

すかさず二本目の包丁を用意する。
同様のフォームで二匹目の犬を狙う……が、二匹目は学習したのか
両足に鉄板を装着している。どこで着けたんだ。

36 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:55:28.06 ID:TqiHHlaJ0
,(・)(・),「甘かったな人間!!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「悪いが狙ったのは脚じゃなく……喉さ」

包丁は低い弾道を描いていた。
しかし次の瞬間、確かにそれは浮き上がったのだ。

(´Δω・`)「ホ、ホップしやがった!!」

,(・)(・),「ちょwwwwwww駆けろ大空っすかwwwwwwwwwwwww」

直撃。
真っ白な粉雪に紛れ、飛び散る真紅。(厨臭い表現)

37 :愛のVIP戦士:2007/02/03(土) 20:55:57.00 ID:TqiHHlaJ0
( ,_ノ` )y━・~~~「二匹目」

,(・)(・),「俺……これから真面目に働いて生きるよ……謙虚に……」

三匹目のその言葉は「降参」の意味を表していた。
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~「そうか……がんがれよ」

(´Δω・`)「ナイフのような鋭さの中に隠された母親のような優しさ!
       コイツは間違いなくスターの素質を持っている!!」

第十歩『愛犬ロシナンテの祭壇』 カンタ

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