500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:06:10.63 ID:GPr1/6/I0
 

(;メ^ω^)「……おぉう」

(;メ^ω^)「まさか、ぶん投げられるとは…」

(;メ^ω^)「……予想外です」


投てき点からおおよそ300m
体育倉庫のマットレスの上で、ボクは覚醒した

よかった、マットの上で本当によかった


(;メ^ω^)「…」

(メメ ^ω^)「…ボクは」

(メメ ^ω^)「……フラれたのかお」


返事は聞けていないから、よく分からないけど
ぶん投げてOKなんて話は聞いたことがない

…やっぱりフラれたのかな
そう考えるとちょっと涙目になってきた

503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:07:46.35 ID:GPr1/6/I0
 
(メメ ;ω;)「…おっ」

(メメ ;ω;)「…」

ダメだ
泣きそう

(メメ ∩ω∩)「おおっ!!!」

(メメ ^ω^)「泣かないお、まだ断られたわけじゃないお」

(メメ ^ω^)「また素直さんに聞いてみるお」


よし、決めた
でも今日は無理、身体が痛い

顔を拭いて、痛む腰を引きずりながら体育倉庫を出た


( ^ω^)「…ん?」




そんなとき

視界の隅に、見慣れた後ろ姿が映った


504 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:09:11.18 ID:GPr1/6/I0
 
( ^ω^)「……ツン?」


泣いてた
後ろ姿だけど、分かった

確かに、ツンは泣いていた


(;^ω^)「ちょっ、ツン!!」

ξ  )ξ「…っ!?」


(;^ω^)「おっ? 逃げるなお!!」

ξ  )ξ「…こっち来んな!!」

(;^ω^)「いや、そう言われましても…」

ξ  )ξ「あっち行け!!」

(;^ω^)「やだお!!」

ξ  )ξ「なんでよ!!」

(;^ω^)「ツンが、泣いてるからだお!!!」

ξ  )ξ「…――っ」
508 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:10:23.36 ID:GPr1/6/I0
 
(;^ω^)「つ、捕まえたお…」

ξ  )ξ「…」

(;^ω^)「ツン、一体どうしたんだお?」

ξ  )ξ「…」

(;^ω^)「…ツン?」

ξ  )ξ「…ッィ」

( ^ω^)「お?」

ξ#゚听)ξ「うっさいわね!! 気安く名前を呼ばないでよ!!」


(;^ω^)「お…、す、すいません」


泣いてたと思ったツンは怒ってた
しかも、ものすごく

513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:12:46.18 ID:GPr1/6/I0
 
ξ#゚听)ξ「大体、全部あんたが悪いのよ!」

ξ#゚听)ξ「告白するのに友達に協力してもらおうだなんて、それでも男か!!」

(;^ω^)「おぉ…、一応男でごめんなさいだお…」

ξ#゚听)ξ「いつまでもウジウジしてさ、小さい頃からちっとも変わってない!!」

ξ#゚听)ξ「でっかいガキよ!!」

(;´ω`)「……返す言葉もありません」

ξ#゚听)ξ「あんたが……」

ξ  )ξ「……あんたが全部悪いのよ…」


(;^ω^)「…ツン? どうしたお?」

(;^ω^)「お腹痛いのかお? 生理かお?」


(;^ω(メ)「ツン? 黙ってちゃ分かんないお…」

ξ  )ξ「…」

515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:14:07.60 ID:GPr1/6/I0
 
ξ  )ξ「……ショボンから告白されたの」

ξ  )ξ「好きだって」

( ^ω^)


(;^ω^)「えええええええええ!!!?」

ξ  )ξ「…うるさいわね」

(;^ω^)「え、ちょっと…、そんな、ショボンが!? 」

(;^ω^)「なんで!?」

ξ  )ξ「知らないわよ、そんなの」

(;^ω^)「あ、え……、それで、ツ、ツンは?」

ξ  )ξ「断ったわよ」

(;^ω^)「ちょっ、なんで!?」

(;^ω^)「ショボンはすごい良い奴だお! ツンも知ってるお!?」

(;^ω^)「いや、そりゃあ、ちょっと変な性癖持ってたりするけど
      そんなのチャラにするぐらい良い奴だお!」

(;^ω^)「何か嫌なことされたのかお!?」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:15:33.50 ID:GPr1/6/I0
 
ξ  )ξ「そんなことあるわけないでしょ」

(;^ω^)「じゃあ、どうして、断ったんだお!?」

ξ  )ξ「……どうしてって」




ξ#゚听)ξ「あんたが好きだからに決まってんでしょ!!!」





( ^ω^)






( ^ω^)「…は?」



527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:17:34.00 ID:GPr1/6/I0
 

 
ξ ゚听)ξ



ξ;゚听)ξ「…はっ!?」


(;^ω^)「えっとツンさん、……何かな……ドッキリ?」

ξ;゚听)ξ「あ、いや…」

ξ;゚听)ξ「嘘! 嘘、嘘、嘘!! 今のなし!!!」

(;^ω^)「いや、なしって言われても…」

ξ;゚听)ξノシ「わー!! 忘れろー!!! 忘れろー!!!」

533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:18:52.21 ID:GPr1/6/I0
 
(;^ω^)「…ボクのことが、……好き?」

ξ;///)ξ「……っ!!」


ξ;///)ξ「う、うるさぁぁぁぁぁい!!!」



 「がはぁっ!!!?」







結局のところ

告白しても、告白されても
ボクは空の旅に出かけることになるみたいだ


537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:20:49.50 ID:GPr1/6/I0
 


('A`)「よっ」

( メ)ω・`)「やぁ」

('A`)「…うわぁ、ひでぇな」

( メ)ω・`)「うん、すごく痛い」

('A`)「んで、結果は?」

( メ)ω・`)「…見ての通りさ」

('A`)「…はっw」

('A`)「情けねぇな」

( メ)ω・`)「そだね」

('A`)「…」

('A`)「…なんで告白することにしたんだ?」

( メ)ω・`)「酷いなぁ、ドクオがやれって言ったんじゃないか」

('A`)「そうだけどよ」

545 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:23:56.39 ID:GPr1/6/I0
 
( メ)ω・`)「…」

( メ)ω・`)「なんでだろうね」

( メ)ω・`)「自分でもよく分からないや」

( メ)ω・`)「…まぁ、得てしてそういうもんじゃないのかな」

('A`)「…」

('A`)「かもな」

( メ)ω・`)「…データ、役に立たなかったなぁ」

('A`)「オレに譲ってくれれば、有効活用してやるぜ?」

( メ)ω・`)「200万」


(;'A`)「高すぎだろ!?」

547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:25:50.36 ID:GPr1/6/I0
 
自室の机に向かい、頭を抱え込む

ボクは、悩んでいた

いや、悩むというのも変な話だと思う
ボクは素直さんが好き
告白までした、それだけは間違いない


(;^ω^)「う〜…ん」


ただし、その正式な返事は受けていない
そして、ボクもツンに返事はしていなかった


(;^ω^)「…」

(;^ω^)「こんなこと日記に書けないお…」


551 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:28:48.32 ID:GPr1/6/I0
 
色々な考えが頭の中をぐるぐると駆け巡る
素直さんに断られたら…
ツンの申し出を受けたら…

その中に、狡賢い考えも浮かんでくる


(;^ω^)「ダメだお、そんなこと…」

(;^ω^)「そんなの最低だお……」

(;^ω^)「…」


でも

別に、今すぐ返事をしなくてもいいかな…


( ^ω^)「…」


素直さんの返事を聞いたあとにでも…


555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:30:03.87 ID:GPr1/6/I0
 
バタン!!


*(‘‘)*ノ「にぃにぃ、あそぼ!!」



(;^ω^) ビクッ!!

(;^ω^)「ヘリカル…、にぃにぃは忙しいから自分の部屋で」

=*(ノ‘‘)*ノ「どすこいきっさ!!」


*(‘‘)*)ω^)・∴「じゅでーむっ!?」


ヘリカルのバンザイアタックが決まり
ボクは本棚へ頭から突っ込んだ


(;^ω^)「おま……、下手すりゃ死んでたお?」

*(‘‘)*「んもぅ、にぃにぃったらソーローなんだから」

( ^ω^)「うん、それ使い方違うから」

559 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:31:31.14 ID:GPr1/6/I0
 
パサッ

( ^ω^)「…うん?」


衝撃のせいか本棚から、一冊の古びたノートが落ちてきた


( ^ω^)「…」

( ^ω^)「…これは」

( ^ω^)「……昔の日記かお」

*(‘‘)*「きちゃない字〜」

(;^ω^)「うるさいお!!」

( ^ω^)「日付は、ちょうど7年前……小学生の頃かお」

561 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:32:55.62 ID:GPr1/6/I0
 

……
………


 「はい、これ」

 「何って、日記よ、日記」


 「日記しらないの?」

 「…」

 「…いい?」

 「これに、その日にあったことを書くのよ。分かる?」

 「なんで…って」


 「…なんでだろ?」

 「うっさい笑うな」

563 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:34:35.83 ID:GPr1/6/I0
 

 「あれよ、きっとあとで読むのよ」

 「ふーん、こんなことがあったんだー」

 「へー、なつかしなー……って、なにニヤニヤしてんのよ」


 「だから、はい」

 「あした、書いて持ってきなさいよ」

 「これはこうかん日記っていって、書いたあとこうかんするのよ」

 「だれと、って…」


 「わたしよ!! わたし!! こ・の・まんじゅう顔が〜!!!!」




564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:36:04.89 ID:GPr1/6/I0
 

( ^ω^)「…」

*(‘‘)*「にぃにぃ、なに笑ってるの?」

( ^ω^)「いや、ちょっと昔を思い出してただけだお」


( ^ω^)(…そうだったお)

( ^ω^)(元々はツンとの交換日記として始めたんだお)

( ^ω^)(ボクの字も汚かったけど、ツンも相当なものだったお)

( ^ω^)(最初交換したとき、ノートが開かないと思ったら糊付けされていたこともあったお)

( ^ω^)(見せたくないなら、交換しなきゃいいのに…)


( ^ω^)(ツンは口下手だけど…)

( ^ω^)(日記の中では割と素直で……)


( ^ω^)「…」


572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:38:16.59 ID:GPr1/6/I0
 
( ^ω^)(いつだったけな、交換しなくなったのは…)

( ^ω^)(中学に上がった頃だったかお)

( ^ω^)(なんだかお互いに気恥ずかしくなって、止めたんだお…)

( ^ω^)(……)

( ^ω^)(あの頃はツンのこと、気になってたかもしれないお…)

( ^ω^)(……)


じゃあ、今は?



( ^ω^)「…」

*(‘‘)*「にぃにぃ?」

( ^ω^)「ちょっと、出かけるお」

*(‘‘)*「どこに?」


( ^ω^)「ツンのところ」


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