426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:08:39.14 ID:aMfis93D0
 
翌日、びっくりすることがあった

素直さんから手紙をもらったのだ


(; ゚ω゚)「…」


しかも、古風なことに下駄箱に投函されてた
内容は『クー キトク スグカエレ』

全くもって意味不明である


(;^ω^)「危篤って、病院とかなのかお?」

( ^ω^)「…まぁ、一応、教室に行ってみるかお」

( ^ω^)(ショボンからクラスは聞いてるんだけど、行くのは初めてだお…)

( ^ω^)「えっと…、ここかお」

( ^ω^)「失礼しますー」
429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:10:41.24 ID:aMfis93D0
 
( ´_ゝ`)「はいはい?」

( ^ω^)「あのぅ、ここに素直クールさんは?」


( ´_ゝ`)「っ!!」


男の顔が一瞬で強張る
ヤバイ、これはプロの目つきだ


( ´_ゝ`)「クー様に何の様だ?」

(;^ω^)「ひぃ…」

(;^ω^)(クー様?)


そういえば、ドクオが最初の方で…

>>('A゚)「聞いた話だと……、奴の周りには…親衛隊がいるらしい……」

あぁ、思い出した、あれだ

431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:12:48.98 ID:aMfis93D0
 
(;^ω^)「い、いや、何でもないですお−」

(;^ω^)「ほなさいなら」

( ´_ゝ`)つ「待て」

<; ^ω^)「いやぁぁぁぁ!!」


<  ^ω^)「…」

( ´_ゝ`)「…?」


<  ^ω^)「てか、弟者 (´<_` )? こんなところで何してるんだお?」

( ´_ゝ`)「…ん? なんだ、お前、弟者の知り合いか」

( ^ω^)「お? おぉ??」

( ´_ゝ`)「オレは兄者、あいつの双子の兄だ」

(;^ω^)「兄ちゃんなんていたのかお!?」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:17:05.32 ID:aMfis93D0
 

そんなわけで


( ´_ゝ`)「へぇ、なんだあんたが『ブーン』かい」

( ゚∋゚)「思ったよりも、小さいわね」

( ^Д^) 「こんな奴がクー様のお気に入り…」


(;^ω^)「は、はぁ…」


秘密倶楽部『クー様愛好会』に拉致られてしまったわけです

弟者の兄貴、筋骨隆々の男に、あと…
あれ、こいつどっかで見たことあるな



434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:18:39.98 ID:aMfis93D0
 
( ^ω^)「あ、あのぉ…」

( ´_ゝ`)「なんだい?」

( ^ω^)「素直、いや、クー様はボクのことをなんと…?」

( ゚∋゚)「いい友人、だそうよ」

( ^ω^)、「あ、はぁ」


やっぱ、そうっすよねー


(# ^Д^) 「んだてめぇ、不服なのかよ!?」

(;^ω^)「い、いえ、決してそういうわけじゃ」



( ゚∋゚)=つ     )Д^)・∴


436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:20:50.88 ID:aMfis93D0
 
( ゚∋゚)「客人に失礼よ」

<す、すいませんでした…


(; ゚ω゚)「…」


今、壁をぶち抜いて廊下まで突き抜けましたよ?


(; ゚ω゚) ガクガクブルブル

( ´_ゝ`)「おい、クックルやりすぎだ。怯えてるじゃないか」

( ゚∋゚)「あら、ごめんなさい」

( ゚∋゚)「でも、クー様が認めた御仁でしょう?」

( ゚∋゚)「きっと腕も立つんでしょうね」

(; ゚ω゚)「え? あ、いや、ボクは…」

( ´,_ゝ`)「…ふっ」 ニヤリ

( ´_ゝ`)「そりゃそうさ、お前が束になっても敵わんぞ」


うぇぇぇっ!? 何言い出すのこの人!!?
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:27:22.07 ID:aMfis93D0
 
(;^ω^)「あはっ、あはははははっ」

(;^ω^)「やだなぁ、なに言ってるんですか、2人ともw」

( ゚∋゚)

( ´_ゝ`)

( ^ω^)「うわぃ、目がマジだ」


死ぬな、そう諦めかけたそのとき
勢いよく扉が開いた



川 ゚ -゚)「…」


<きゃー、バトル展開よバトル展開!!

<能力ものかしら!? それとも現代バトル!?

<まさかの学園もの!? 鉄拳で殴られたいわぁ!!



そこに現れたのは、素直さんと、きゃいきゃい やかましい女達だった


442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:29:04.96 ID:aMfis93D0
 
(;´_ゝ`)「っ!? クー様!!」

(;゚∋゚)「…!?」


川 ゚ -゚)「女どもが騒いでいるから何かと思えば…」


川 ゚ -゚)「さて…」

川 ゚ -゚)「兄者、ブーンに何をするつもりだったのかな?」

(;´_ゝ`)「…」

(;´_ゝ`)「ナニをするwww なんちゃって」


川 ゚ -゚)つ´_ゝ`) ガシッ


              + <あすべるっ !!?

川 ゚ -゚)
 ⊂ 彡


さようなら兄者さん


445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:30:48.60 ID:aMfis93D0
 
川 ゚ -゚)「クックル…、お前は?」

(;゚∋゚)「…」

(;^∋^)「わたし、分かんなーい☆」


川 ゚ -゚)つ゚∋゚) ガシッ



              ++ < とるめきあっ!!?

川 ゚ -゚)
 ⊂ 彡


さようならクックルさん
2人とも綺麗なお星様になりました



446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:34:52.89 ID:aMfis93D0
 
川 ゚ -゚)「ブーン、大丈夫か」

(;^ω^)「おっおっ、助かりましたお」


<えぇ!? なになにどーゆーこと!?

<きぃぃ、そこのぷよまん! クー様から離れなさいよ!!

<クー様ぁ! そいつは一体どこのどいつなんですか!?


川 ゚ -゚)「ブーンか? ブーンは――…」

川 ゚ -゚)「私の大切な人だ」


( ^ω^)


ぷよまんとか言われたけど、そんなことはどうでも良かった

え、何これ
愛の告白? 告白しちゃう前に、されちゃったとか?

いやいやいやいや、かゆ…うま?



448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:37:23.98 ID:aMfis93D0
 
ガバッ

(;^ω^)「…っ」

( ^ω^)「おっ? おぉ!?」


川 ゚ -゚)「起きたか?」


(;^ω^)「……素直さん?」


目が覚めたのは、保健室
ベットに寝かされていた


川 ゚ -゚)「急に倒れたからびっくりしたぞ」

川 ゚ -゚)「もう一度聞くが、大丈夫か?」

(;^ω^)「…大丈夫ですおー」


頭がクラクラする
全然大丈夫じゃなかった

それもこれも、素直さんの科白のせいだ

452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:39:42.86 ID:aMfis93D0
 
( ^ω^)「あの、素直さん」

( ^ω^)「手紙なんですけど…」

( ^ω^)「『クー キトク スグカエレ』って…」

川 ゚ -゚)「あぁ、あれか? 『私が (ブーンの家に)着とくから すぐ帰れ』って意味なんだが」

川 ゚ -゚)「分かりづらかったかな」

(;^ω^)「分かりづらいというか、なんで電報形式なんですお?」

川 ゚ -゚)「味があるかなと、思って」

(;^ω^)「確かに味がある、うん、味はあるよ、味は」

川 ゚ -゚)「まぁ、いいさ」

川 ゚ -゚)「出掛ける前に騒ぎに気づいて良かった」

川 ゚ -゚)「入れ違いになるところだったな」

( ^ω^)、「…」


453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:42:10.76 ID:aMfis93D0
 
( ^ω^)(――はっ!?)

( ^ω^)(やけに静かだと思ったら、先生はいないのかお?)

(;^ω^)(って、ことは今、保健室に2人っきりなのかお!?)

(;^ω^)(…これは)


これは


(;^ω^)「…」

( ^ω^)「素直さん」

川 ゚ -゚)「ん、なんだ?」




――チャンスだ



455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:43:39.06 ID:aMfis93D0
 
なんのために今まで練習してきたのか

なんのために恥を忍んで友人に協力してもらったのか


( ^ω^)「…」

(;^ω^)(やべぇ)

(;^ω^)(声が出ねぇおwwww)

川 ゚ -゚)「…?」

(;^ω^)(頑張れ、頑張れ、ボク)

(;^ω^)(気合だ!! 気合だ!! 気合だー!!!)


(;^ω^)「……!!」

川 ゚ -゚)「大丈夫か、顔真っ赤だぞ?」


458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:45:23.72 ID:aMfis93D0
 

なんのために


それは



(;^ω^)「…素直さん」

(;^ω^)「…ボクは、今から、すごぉく大事な話をしますお」

川 ゚ -゚)「そうか、ならば心して聞こう」

( ^ω^)「スー…ハー…」

( ^ω^)「…」

( ^ω^)「素直さん!」

川 ゚ -゚)「だから、なんだつ−の」

( ^ω^)「ボクは、あなたが――!!」



このときのために


461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:47:50.36 ID:aMfis93D0
 


ξ ゚听)ξ「ブーン、遅いわね」

('A`)「何やってんだろうなぁ」

(´・ω・`)「…」

ξ ゚听)ξ「なんだかさぁ…」

ξ ゚听)ξ「もうあの2人もいい感じだし」

ξ ゚听)ξ「この特訓必要ない気がするのよねー」

('A`)「…そうかねぇ」

(´・ω・`)「…」

ξ ゚听)ξ「そーよ」

(´・ω・`)「ツンは、それでいいのかい?」

ξ ゚听)ξ「…何が?」

(´・ω・`)「内藤と素直さんが、くっ付いてもいいのかい?」

ξ ゚听)ξ「…」

465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:49:44.03 ID:aMfis93D0
 
ξ --)ξ、「別に、私は関係ないし」

ξ ゚听)ξ「好きなもん同士くっ付くことに、何の不都合があるのよ」

(´・ω・`)「…」

ξ ゚听)ξ「言っとくけどね」

ξ ゚听)ξ「ブーンはただの幼馴染、何も思ってないから」

ξ ゚听)ξ「じゃなきゃ、こんな馬鹿げたこと付き合うわけないでしょ」

(´・ω・`)「本当に?」

ξ ゚听)ξ「本当よ」

(´・ω・`)「……そっか」

(´・ω・`)「なら、その言葉を信じるよ」

('A`)「…」


ξ ゚听)ξ「…?」

466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:51:27.43 ID:aMfis93D0
 
(´・ω・`)「内藤、来ないねぇ」

ξ ゚听)ξ「…そうね」

('A`)「…」


(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「ツン、お願いがあるんだけど、いいかな」

ξ ゚听)ξ「え? う、うん、別にいいけど」

(´・ω・`)「実は、ボクにも好きな人がいてね」

(´・ω・`)「その人に告白しようと思うんだ」

ξ;゚听)ξ「うぇ!? そうなの!?」

ξ ゚听)ξ「誰、ウチの子?」

(´・ω・`)「うん、ウチの子」

ξ ゚听)ξ「へぇ…」

(A` )「…」

474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:56:17.81 ID:aMfis93D0

(´・ω・`)「それでさ、ボクも内藤みたいに告白の練習をしたいんだ」

ξ ゚听)ξ「え?」

(´・ω・`)「付き合ってくれないかな」

(´・ω・`)「後で、パフェおごるからさ」

ξ;゚听)ξ「…いいけど」

(´・ω・`)「ありがとう」

ξ ゚听)ξ、「ショボンは、そんなタイプじゃないと思ってたけど」

(´・ω・`)「人は見かけによらないんだよ」





477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:57:33.81 ID:aMfis93D0
 
(´・ω・`)「…」

ξ;゚听)ξ(成り行きでこうなっちゃったけど…)

ξ;゚听)ξ(まぁ、ショボンがやりたいって言うならしょうがないか…)

ξ ゚听)ξ(あれ……、ドクオは?)

(´・ω・`)「…ツン」

ξ;゚听)ξ「あ、ごめんごめん」


ξ ゚ -゚)ξ、「…」

ξ ゚听)ξ「こ、こんなところに呼び出して何の用?」

(´・ω・`)「…」


ξ ゚听)ξ「…何? 用がないなら帰るわよ?」

(´・ω・`)「…」


(´・ω・`)「…」

(´-ω-`)「…」


478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:58:48.81 ID:aMfis93D0
 

(´・ω・`)「好きです。…ボクと、付き合ってください」



ξ ゚听)ξ「…」

ξ;゚听)ξ(なんだかやけに真剣で……、ドキドキするなぁ)

(´・ω・`)「…」

ξ ゚听)ξ、「…」

ξ ゚ー゚)ξ「いいわ…」


(´・ω・`)「返答は、ツン自身の言葉で頼むよ」


ξ ゚听)ξ「…え?」

ξ ゚听)ξ「……どういう意味?」
482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:00:13.53 ID:GPr1/6/I0
 
(´・ω・`)「そのままの意味だよ」


ξ;゚听)ξ「……え?」


(´・ω・`)「キミはいつも内藤を見てたから、気付かなかっただろうけど」

(´・ω・`)「ボクは、ずっとキミを見てた」





(´・ω・`)「好きだ、―――ツン」




486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:01:31.41 ID:GPr1/6/I0
 


言え

言え


言うんだ、ボク!!




( ^ω^)「ボクは、あなたが――!!」


( ^ω^)「好きです!! ボクと…、ボクと付き合ってください!!」




川 ゚ -゚)「…」



( ^ω^)「…」

川 ゚ -゚)「…」
492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:03:22.68 ID:GPr1/6/I0
 
( ^ω^)「あ、あの…、素直さん…?」


川;゚ -゚) ダラダラダラダラ


川;゚ -゚)つ^ω^;)「おぁ!?」 ガシッ




              + < ばるすっ!!?

川;゚ -゚)
 ⊂ 彡




川;゚ -゚)「…はっ!?」

川;゚ -゚)「あ、あれー…?」



ボクの初めての告白は、大空へと消えた

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