- 355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:09:14.42 ID:aMfis93D0
-
…
……
………
「ねぇ!」
「あ、あんたの名前は?」
「ないとう、…ほら…?」
「わかんね」
「そうだ」
「ブーン! ブーンがいいわ!」
「だって、よくブーンって言ってるじゃない」
「ち、ちがうし」
「まえから声かけようなんて思ってないし」
- 356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:10:53.09 ID:aMfis93D0
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「ま、いいわ」
「わたし?」
「わたしはツン!」
「チョンじゃねぇよ、なぐるぞ」
「ほら」
「あくしゅだよ、あくしゃ」
「あ、手ふいてね」
「えへへ」
「またいっしょに、遊ぼうね」
「イヤそうな顔すんな」
- 357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:12:52.90 ID:aMfis93D0
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……パチッ
[(*´ω`*)]「…」
随分と昔の夢を見た気がする
未だ熱っぽい身体を動かして、横を見ると
川*゚ -゚)「でな…、実は…、まだ2つも変身を残してて…」
(ヽ'∀`)「凄いっすね」
熱く人形について語る素直さんと、やつれた姿のドクオがそこにいた
- 362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:15:09.21 ID:aMfis93D0
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[(´ω` *)]「…」
[(^ω^ *)](よし、もう一回寝よう!)
そう決めて、再び布団に身を沈めると…
*(‘‘)*「にぃにぃ、ごはんだよー!!」
悪魔がやってきた
- 363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:16:51.55 ID:aMfis93D0
-
*(‘‘)*「あれ、ツンちゃんにまゆげの人、ここで何やってるの?」
ξ;゚听)ξ「ん? あぁ、いや、ちょっとタオルを取りにね」
(´・ω・`)(眉毛の人…)
*(‘‘)*「ふ〜ん」
*(‘‘)*「にぃにぃ、今日のごはんは、お赤飯のおかゆだよ〜!」
[(^ω^;)]「せ、赤飯のお粥!?」
しまった
寝たふりをしなきゃいけなかったのに
ξ;--)ξ「おばさま…、確かにお粥だけど…」
(´・ω・`)「うん、どろっとしてて実に生々しいね」
- 364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:18:32.24 ID:aMfis93D0
-
*(‘‘)*「あ、ドクちゃん、こんばんわー」
(ヽ'∀`)「おぉぅ、相変わらず可愛いね」
*(‘‘)*「やっだー、そんな本当のこと♪」
[(^ω^;)]「ドクオ、死にそうな顔で人ん家の妹口説くの止めてくれるかお?」
*(‘‘)*「んと…?」
川 ゚ -゚) 「どうも」
つ( ∵)ノシ
――*(‘‘)*―ヘ√v―
― そのとき、ヘリカルは確信した!!
この女は危険だと!!
今のうちに排除しなければ、足元を掬われるのは自分だと!!
ヘリカルは確信したのだっ!!!(
ナレーション:( ・∀・) ) ―
- 369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:22:26.66 ID:aMfis93D0
-
*(‘‘)*「ふぅ…ん」
*(‘‘)*「まぁまぁ、いいおんなね」
川 ゚ -゚)「どうも」
*(‘‘)*「でも…」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*「にぃにぃに、手を出すのだけは、やめてもらえるかしら?」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*「これは、わたしの、お・と・こだから」
[(;^ω^)「ちょっ、待て!! お前何言ってんだ!!!
バカ!!!」
*(‘‘)*「いやん、にぃにぃ、もっといつもみたいに、くちきたなくヘリカルをののしっていいよ」
[(;^ω^)「おま!? ざけんな!!
あぁ、違うんです!!
この子、ちょっと脳がビックバンアタックしてて…」
(ヽ'∀`)「…」ユラリ
[(;^ω^)「ド、ドクオ?」
- 373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:25:03.53 ID:aMfis93D0
-
(ヽ'∀`)「…内藤」
(ノA; )「もう、お前とは絶交だ!!!
うわーんっ!!!」
[(;^ω^)「ちょっ、ドクオ!!?」
(´・ω・`)「…全く、めんどくさい奴だなぁ」
(´・ω・`)「そろそろボクらもお暇しようかな」
(´・ω・`)「ね、ツン、クーさん」
ξ;゚听)ξ「あ…、うん」
川 ゚ -゚)「そうだな、随分と遅くなってしまった」
- 374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:26:33.35 ID:aMfis93D0
-
(´・ω・`)「それじゃあ、帰るよ」
(´・ω・`)「お大事にね、内藤」
[(;^ω^)「ちょっ!!!」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*ノシ「バイバーイ♪」
結局、ボクは次の日も休んだ
- 379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:28:14.45 ID:aMfis93D0
-
川 ゚ -゚)「それじゃあ、私はここで」
ξ ゚听)ξ「…じゃあ」
(´・ω・`)「また明日」
ξ ゚听)ξ「…じゃ、私の家すぐそこだから」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚听)ξ「…」
(´・ω・`)「…宣戦布告はしないの?」
ξ;゚听)ξ「は!? なんでよ」
(´・ω・`)「なんで、ってこのままじゃ、内藤取られちゃうよ?」
(´・ω・`)「下手すりゃ妹さんに」
ξ ゚听)ξ「…」
ξ --)ξ、「別に、興味ないもの」
- 380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:29:59.10 ID:aMfis93D0
-
(´・ω・`)「本当に?」
ξ ゚听)ξ「くどい」
(´・ω・`)「じゃあ、ボクも狙っちゃおうかなぁ」
ξ;゚听)ξ「え゛」
(´・ω・`)「ははっ、冗談だよ冗談」
゚)ξ「…」
(´・ω・`)「…冗談だってば」
- 382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:31:44.43 ID:aMfis93D0
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ξ --)ξ、「と、ともかく私は関係ないの!」
ξ ゚听)ξ「勝手に決め付けないんでくれる?」
(´・ω・`)「何を?」
ξ;゚听)ξ「…わ、私がブーンのこと、…好き、だって…」
(´・ω・`)「自信あるんだけどなぁ」
ξ;゚听)ξ「どっからその自信はくるのよ!」
(´・ω・`)「よく見てるからさ」
ξ ゚听)ξ「何をよ?」
(´・ω・`)「秘密」
ξ ゚听)ξ「ちょっと、言いなさいよ、気になるじゃない」
(´・ω・`)「そうだね、そのうち言うよ」
(´・ω・`)「じゃ、また明日ね」
ξ ゚听)ξ「…」
ξ ゚听)ξ「…なんなのよ、もう」
- 388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:35:24.46 ID:aMfis93D0
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翌々日
すっかり熱は冷め、清々しい気分で学校へと向かう
授業は終わり
いつもの場所、いつもの面子で
いつもの練習が始まる
ξ ゚听)ξ「こんなところに呼び出して何の用?」
( ^ω^)「…」
ξ ゚听)ξ「何? 用がないなら帰るわよ?」
(;^ω^)「…」
( ^ω^)、「…」
ξ ゚听)ξ「…」
( ^ω^)「好きです! ボクと付き合ってください!!」
ξ ゚听)ξ「…」
ξ;゚听)ξ「…ぅ」
- 390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:37:16.13 ID:aMfis93D0
-
('A`)「へぇ、上手くなったじゃねぇか」
ξ ゚听)ξ「…!」 ハッ
('A`)「なぁ、ショボン」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「うん、そうだね」
( ^ω^)「ツン、どうかしたお? 顔色が悪いお?」
ξ;゚听)ξ「…っ」
ξ;--)ξ「どうもしないわよ! 顔が悪いのはあんたでしょ、失礼ね!」
( ;ω;)「おぅ…、またハートブレイクショットな一撃を…」
ξ;゚听)ξ「…ぁ」
- 391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:38:53.58 ID:aMfis93D0
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(´・ω・`)「ははっ、相変わらずだね」
(´・ω・`)「内藤、それぐらいで傷ついてたら本番はもっとヘコむことになるかもしれないよ?」
( ;ω;)「ショボンまで!?」
( ;ω;)「オロローン、ボクの味方はドクオだけだお〜」
(;'A`)「えぇい、寄るな!! 気持ち悪い!!」
ξ;゚听)ξ「…」
ξ --)ξ、「…」
(´・ω・`)「…」
- 394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:40:40.83 ID:aMfis93D0
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なんだろう
なんだか違和感を感じる
結局、その日はそれを引き摺ったままの解散となり
なんともいえない感じになってしまった
(´・ω・`)「じゃ、ボクとドクオはここで」
('A`)「また明日なー」
( ^ω^)ノシ「バイブー」
ξ ゚听)ξ「…」
( ^ω^)「…?」
- 398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:43:27.61 ID:aMfis93D0
-
やっぱり変だ
特にツン
いつもなら、パフェをがっつり食う彼女だが
今日はチーズケーキを半分ぐらい食べたところで、フォークが止まっていた
( ^ω^)「…」
ξ ゚听)ξ「…」
( ^ω^)「…」
ξ ゚听)ξ「…」
( ^ω^)(はっ!! ……もしかして?)
ξ ゚听)ξ「…」
(^ω^ )「…ツン!!」
ξ;゚听)ξ「は、はぃ!!?」
- 401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:45:14.66 ID:aMfis93D0
-
(^ω^ )「…」
ξ;゚听)ξ「…っ」
(^ω^ )「ダイエット、かお?」
ξ#--)ξつ)ω^)・∴
ツンは階級を上げたほうがいいと思う
これは2階級制覇を狙える
- 404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:48:18.83 ID:aMfis93D0
-
ξ#゚听)ξ「なに? 最近、太ったって言いたいわけ?」
(;^ω^)「ち、違うお!!」
(;^ω^)「何か今日、ツンの様子が変だから…」
(;^ω^)「パフェも食べてなかったし…」
(;^ω^)「階級を落とすのかなって…」
ξ ゚听)ξ「…階級?」
( ^ω^)「いや、なんでもないです」
ξ ゚听)ξ「…」
ξ ゚听)ξ「そんなに変だった、私?」
( ^ω^)「いや、ドクオとかは気づいてなかったと思うお」
ξ ゚听)ξ「…そう」
( ^ω^)「でも、やっぱり変だお」
( ^ω^)「知ってるお〜、こーゆーときのツンは何か隠し事をしてるんだお〜」
ξ;゚听)ξ「んな!? べ、別にしてないわよ!!」
- 405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:50:29.62 ID:aMfis93D0
-
( ^ω^)「怪しいお〜」
( ^ω^)「見える〜見えるお〜」
ξ;゚听)ξ「…何がよ」
( ^ω^)「今日のパンツは、水色と白のボーダーだお!」
ξ;///)ξ「!! なんでそれ知ってんのよ!!!」
( ^ω^)「さっき倒れたときに見たお」
( ^ω^)「ほら、ツンのことはなんでも分かるお?」
( ^ω^)「隠し事は良くないお、話すお」
ξ - )ξ「……ィ」
( ^ω^)「お? 聞こえないお」
ξ - )ξ「…この」
ξ#゚听)ξ「変態がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
内藤ホライゾン享年16歳
その日、ボクは輝くお星様になりました
- 408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:52:17.33 ID:aMfis93D0
-
+ キラッ
('A`)「お、流れ星……かな」
(´・ω・`)「随分と大きいけど」
('A`)「お祈りしとこう」
(´・ω・`)「ヒート先生が振り向いてくれますように、かい?」
('A`)「…」
('A`)「嫌な奴だね、ホント」
(´・ω・`)「まぁね、性格ひん曲がってるから」
('A`)「詐欺だよな」
(´・ω・`)「何が?」
('A`)「オレ悪い人、お前良い人って構図が」
(´・ω・`)「外面はいいからね」
('A`)「自分で言うなよ」
- 413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:55:53.53 ID:aMfis93D0
-
('A`)「…」
(´・ω・`)「…」
('A`)「お前は願掛けしなくていいのか?」
(´・ω・`)「何が?」
('A`)「とぼけんなよ」
(´・ω・`)「そうだね」
(´・ω・`)「ボクは臆病だから」
(´・ω・`)「願掛けなんかじゃ安心できないのさ」
('A`)「…」
('A`)「いくらデータを集めても、人の気持ちなんて分かりゃしねぇぞ」
(´・ω・`)「いいこと言うね、ドックン」
(´・ω・`)「ボクもそう思う」
('A`)「ドックン言うな」
- 417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:58:36.29 ID:aMfis93D0
-
(´・ω・`)「ボクはさ、そうしないと不安でしょうがないんだ」
(´・ω・`)「ボクは周りを囲って囲って囲って、相手を燻りだす」
(´・ω・`)「そういうスタンスだから」
('A`)「ふー…ん」
(´・ω・`)「期待外れだった?」
('A`)「別に…」
('A`)「オレは頭が悪いから、データ集めたり出来ないけどよ」
('A`)「あの人の気を引くためだったら何でもするぜ」
(´・ω・`)「…わざと授業中に居眠りしたり?」
(´・ω・`)「逆効果な気がするけどなぁ」
('A`)「うるせー」
('A`)「ある日、いつも居眠りしてるオレに対して言うんだ
『おい、ドクオ、お前は居残りだ!!
先生が……手取り足取り教えてあげるぞ♪』ってな」
(´・ω・`)「最後のほうは妄想入ってるよね、確実に」
('A`)「うるせー、つーの」
- 420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:00:39.92 ID:aMfis93D0
-
('A`)「…おぅ、家だ」
(´・ω・`)「何だかんだで結構話しちゃったね」
('A`)「…」
('A`)「なぁ、ショボン」
(´・ω・`)「ん?」
('A`)「やっぱさ、好きな女には好きって言ったほうがいいぞ」
(´・ω・`)「…」
('A`)「スタンスが云々とかじゃなくてさ」
('A`)「そっちのほうが、男らしいじゃん」
(´・ω・`)「…」
(´-ω-`)「はぁ…、まったくこの男は…」
(´・ω・`)「勝ち目のない戦いを挑んでどうなるっていうんだい」
(´・ω・`)「ボクはできる限り勝率を上げたいだけさ」
- 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:04:36.96 ID:aMfis93D0
-
('A`)「勝率ね…」
('A`)「でも、それは“いい人”を演じるってことじゃねぇだろ?」
(´・ω・`)「…」
('A`)「かっこ悪くたって、意地汚くたっていいさ」
('A`)「好きなんだろ?」
(´・ω・`)「…」
('A`)「…」
(´-ω-`)「さぁ……、どうだろうね」
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