- 1
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 19:53:48.64 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)「…」
ξ ゚听)ξ「…」
放課後の校舎裏
そこにいるのは、ボクとツン
夕日を背にして立つ彼女の表情は分からない
ξ ゚听)ξ「こんなところに呼び出して何の用?」
( ^ω^)「…」
彼女をここに呼び出した理由
それは
ξ ゚听)ξ「…?」
( ^ω^)「…」
(;^ω^)「あ、ぇ…」
ξ ゚听)ξ「何? 用がないなら帰るわよ?」
(;^ω^)「――!」
- 3
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 19:55:10.60 ID:xKuJH0DO0
-
(;^ω^)「す…」
ξ ゚听)ξ「す?」
(;^ω^)「す、好きです!! ボボボクと付き合ってください!! …だぉ」
告白だ
ξ ゚听)ξ「…」
ξ ゚ー゚)ξ「いいわよ」
- 4
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 19:56:39.44 ID:xKuJH0DO0
-
(;^ω^)「…」
(;^ω^)「はぁ…」
(;^ω^)「緊張しすぎて死ぬかと思ったお」
ξ ゚听)ξ「バーカ。 このくらいで死ぬわけないでしょ」
(;^ω^)「そうだけど…」
パチパチパチ
('A`)「おー、上出来上出来」
(´・ω・`)「まぁ、雰囲気は出てたよね」
- 5
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 19:59:41.18 ID:xKuJH0DO0
-
(;^ω^)「そ、そうかお!?」
('A`)「ま、確かに緊張しすぎだけどな」
(´・ω・`)「ドクオはいつも上から目線だよね、童貞のくせに」
(#'A`)「お前に言われたくはねーよ!」
ξ ゚听)ξ「まぁ、最初よりは大分マシになったんじゃないの?」
(;^ω^)「最初はひどいもんだったお」
放課後の校舎裏
そこにいるのは、ボクとツンと、ドクオにショボン
仲良し4人組
- 9
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:01:05.56 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)「ツンのおかげで大分上達したお!」
ξ --)ξ「ま、当然ね」
ξ ゚听)ξ「あとで、パフェな」
(;^ω^)「またかお!?」
ボクが彼女を呼び出した理由は
告白…――の練習だ
ξ ゚听)ξ「当たり前でしょ」
ξ ^ー^)ξ「誰のおかげで練習できてると思ってるのかな?」
(;^ω^)「ツ、ツンさんのおかげです」
ξ --)ξ「分かりゃよろしい」
- 11
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:03:04.94 ID:xKuJH0DO0
-
ξ ゚听)ξ「ほりゃ、いくわよー」
(;^ω^)「わ、分かったお」
(#'A`)「ショボン、つーかお前は――…!」
(´・ω・`)「あ、待って、ボクも行くー」
(#'A`)「シカトすんなぁ!!」
県立VIP高校1年
内藤ホライゾン
好きな食べ物は、たまごかけご飯
好きな漫画は、動物のお医者さん
好きな人は、
――まぁ、すぐに分かると思う
- 12
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:04:25.89 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)ブーンが告白するようです
- 15
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:06:08.04 ID:xKuJH0DO0
-
川 ゚ -゚)
('A`)「素直クール」
('A`)「容姿端麗、才色兼備、文武両道、東方不敗」
('A`)「冷ややかな視線に射殺された男子は数知れず」
('A`)「VIP高校の暗殺者、スナイパーオブVIPとも呼ばれる、最大最強の相手だ」
('A`)「そんな奴に勝負を挑もうかというのかね、ん?
内藤くん」
(;^ω^)「自信なくなってきたお」
(´・ω・`)「ドクオ、変なプレッシャー与えちゃダメじゃないか」
ヒョイパクッ
(;'A`)「あ、おま! それオレの苺だぞ!?」
(´・ω・`)「ペナルティ」
(#'A`)「ざけんな!!」
ξ ゚听)ξ「パフェうまー」
- 16
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:07:42.28 ID:xKuJH0DO0
-
(;^ω^)ジュルルルルル
つ白
ここは近くのファミレス
学校の帰りにここで駄弁るのが、ボク達の日課だ
もっとも、最近は作戦会議中心だけど
(´・ω・`)「しょうがないなぁ、じゃあボクの白玉あんみつの小豆をあげるよ」
(#'A`)「いらねぇよ!! しかも、小豆って粒かよ!
等価交換しろよ!!」
(´・ω・`)「じゃあ、白玉いる? 口の中だけど」
(#'A`)「死ね、氏ねじゃなくて死ね」
( ^ω^)「はぁ…」
ξ ゚听)ξ「なによ、ため息なんかついて…、不景気だから息吸うの止めてくれる?」
(;^ω^)「なんでため息ついただけで、そこまで言われなきゃいけないんだお!?」
- 17
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:09:48.03 ID:xKuJH0DO0
-
(´・ω・`)「ツンは相変わらずだよね」
('A`)「…普通に流しやがった」
('A`)「まぁ、こいつはツンデレつーか、アバズレだな」
( 'A∋― = ドスッ
('A゚)「ぐぎゃああああああああ!!?」
(´・ω・`)「オゥ、ドメスティック」
ξ ゚听)ξ「ブーン、フォークちょうだい。私のどこかいっちゃったみたい」
(;^ω^)「おぉ…」
いや、作戦会議って言わないな、これ
- 18
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:11:40.48 ID:xKuJH0DO0
-
(´・ω・`)「で」
(´・ω・`)「内藤的には、今後どうするつもり?」
(;^ω^)「お?」
(´・ω・`)「素直さんに告白するんでしょ?」
(´・ω・`)「最近は練習の成果も出てきたし、そろそろって感じ?」
(;^ω^)「う、…う〜ん」
(;^ω^)「ま、まだ自信ない、かな」
(´・ω・`)「…そう」
(´・ω・`)「まぁ、自分のことだからね、ゆっくりやるといいさ」
( ^ω^)、「…う、うん」
ξ -〜-)ξ「…」モグモグモグ
- 20
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:13:42.57 ID:xKuJH0DO0
-
('A゚)「ふっ…」
('A゚)「内藤…、気をつけろよ……」
('A゚)「聞いた話だと……、奴の周りには…親衛隊がいるらしい……」
( A )「ぐふっ」
ガシャン
(´・ω・`)「あ、死んだ」
ξ ゚听)ξ「すいませーん、空いた皿とそこのでかい生ゴミ片付けてもらっていいですかー?」
( ^ω^)「…」
正直な話、先のことなんてあまり考えてなかった
元々、ボクに好きな人がいると知った悪友2人
('A`)ノシ (´・ω・`)ノシ が
無理やりに告白の練習をさせているに過ぎず
素直さんが好きなのは確かなんだけど
告白するヴィジョンなんていうのは、全然頭の中に出てこなかった
( ^ω^)ズー…
つ白
- 21
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:15:09.09 ID:xKuJH0DO0
-
結局、何の進展もないままファミレスを出た
まぁ、いつものことなんだけど
ξ ゚听)ξ「ねぇ、ブーン」
ξ ゚听)ξ「あんた、素直さんのどこが好きなの?」
(;^ω^)「ぶっ!?」
家への帰り道
ツンとボクは家が近いせいもあって、途中まで一緒だ
その途中、彼女がとんでもないことを言い出した
ξ ゚听)ξ「別に驚くことはないでしょ」
( ^ω^)「い、いや、だって」
ξ ゚听)ξ「生物学的好奇心ってやつよ、内藤ホライゾンってアホな生き物の生態を知りたいだけ」
(;^ω^)「酷い言われようだお…」
- 23
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:16:51.95 ID:xKuJH0DO0
-
ξ ゚听)ξ「何よ、あんたの告白練習に付き合ってるはどこの誰かしら?」
(;^ω^)「毎回、パフェを要求してるくせに…」
ξ ゚听)ξ「あ?」
( ^ω^)「なんでもないですすいません」
( ^ω^)、「…」
( ^ω^)「軽く話すだけだお?」
ξ ゚听)ξ「いいわよ、重い話なんて聞きたくないし」
てなわけで、モノノローグに入る
ボクが彼女に、素直クールさんに会ったのはちょうど1ヶ月前のことだ…――
- 24
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:19:01.32 ID:xKuJH0DO0
-
「やめて!」
「やめてください!!」
「へっ、いいじゃねーかよ、減るもんでもあるまいし」
「いや!! らめぇ!!!」
川 ゚ -゚)「待てぃ!!!」
( ^Д^) 「あ?」
(メメ;ω;)「め、女神さまかお…?」
ξ ゚听)ξ「おい、カメラ止めろ」
- 26
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:22:04.05 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)「?」
( ^ω^)「どうしたんだお? これから、素直さんの七転八倒の活躍が…」
ξ ゚听)ξ「七転八倒の使い方違うから、てか、何これ、あんた助けられた側なの?」
(* ^ω^)「そうだお!! あのときの素直さんのカッコ良さといったらなかったお」
ξ ゚听)ξ「…」
>>「やめて!」
>>「やめてください!!」
>>「へっ、いいじゃねーかよ、減るもんでもあるまいし」
>>「いや!! らめぇ!!!」
ξ ゚听)∩「ここは何?」
( ^ω^)「不良がボクを財布をとろうとしたから、必死で抵抗したんだお」
( ^ω^)「どう考えても減るもんだお」
ξ ゚听)ξ「…」
ξ;--)ξ「はぁぁぁぁぁぁ〜…」
- 28
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:24:05.11 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)「なんだお? そんな深いため息ついて」
ξ ゚听)ξ「別に」
(;^ω^)「何か、変なところでもあったお?」
ξ ゚听)ξ「いーえ、相変わらずのバカさ加減にむしろ安心したところよ」
ξ ゚听)ξ「ま、頑張りなさいな」
ξ ゚听)ξ「希望なんて、これっっっっっっっぽっちもないだろうけど、私は応援してるわよ」
( ^ω^)「…本当に応援する気あるのかお?」
ξ ゚听)ξ「パフェさえもらえればね」
( ^ω^)「すごく現物支給です…」
そんなわけで、ツンと別れて家に帰る
ボクが素直さんと出会ったあの日
不良を千切っては投げ、引き裂いては引ん剥く、そんな彼女は美しかった
まさに一目惚れというやつだ
- 29
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:25:38.08 ID:xKuJH0DO0
-
友人に相談して、クラスを調べてもらい、色々と手ほどきを受け……
今に至る
正直、どうしたものk――
=*(ノ‘‘)*ノ「にぃにぃ、おかえりー!!」
*(‘‘)*)ω^)・∴「べふっ!?」
(;^ω^)「…ヘ、ヘリカル」
(;^ω^)「あれほどバンザイアタックごっこは止めろと…」
*(‘‘)*「ちーがーうー!」
*(‘‘)*「帰ってきたら!?」
(;^ω^)「…ただいまだお」
*(‘‘)*「よくできました!!」
お団子ヘアーがゆっさぷりんと揺れる
この子はヘリカル、マイシスター
可愛さ全開小学4年生だ
- 30
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:27:37.75 ID:xKuJH0DO0
-
*(‘‘)*「おしょくじにします?
おふろにします? それとも、わ・た・し?」
(;^ω^)「お風呂に……、って、どこでそんな言葉を覚えたお!?」
*(‘‘)*「え? にいづまごっこ」
(;^ω^)「一体、何をしてるんだお」
<あら、ホライゾン、帰ったの? ご飯は?
( ^ω^)「お風呂入ったあとに食べるおー」
*(‘‘)*「にぃにぃ、いっしょに入ろ!」
( ^ω^)「ヘリカル…、もう10歳なんだからお風呂ぐらい1人で入らないとダメだお」
( ^ω^)「なんていうか…、描写的に」
*(‘‘)*「えぇー」
- 32
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:29:08.48 ID:xKuJH0DO0
-
<ヘリカルー、ちょっと手伝ってー
*(‘‘)*「ぬっ?」
*(‘‘)*「じゃまが入ったね」
(;^ω^)(怖い!! 実の妹がすごく怖い!!!)
*(‘‘)*「いま行くー」
<だいしょうは高くつくわよー
<何言ってるのこの子は…
- 34
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:30:37.33 ID:xKuJH0DO0
-
( ^ω^)「今日も疲れたおー…」
食事を終えて、自室へと向かう
机の中から取り出したのは一冊の大学ノート
( ^ω^)「えっと、○月□日、と」
日記を書く
飽きっぽいのボクだが、これだけは欠かさずに続けている
書き始めたのは……いつだったけかな、覚えちゃいない
( ^ω^)「まぁ、書くことなんて大してないんだけど」
( ^ω^)「〜♪」
と言いつつも、この自分ノリノリである
コンコン
<にぃにぃー
( ^ω^)「お? ヘリカルかお」
- 35
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/11(水) 20:33:42.70 ID:xKuJH0DO0
-
ガチャッ
*(‘‘)*「いっしょに、ね・よ」
(;^ω^)「変な溜めを作るな、変な溜めを!!」
( ^ω^)「にぃにぃは身体大きいから、ヘリカルがベットで寝る隙間はないお」
( ^ω^)「ね、良い子だから部屋に帰るお」
*(‘‘)*「ヤだ」
( ^ω^)「…」
こうして夜は更けていく
結局、ボクが寝たのは3時間後だった
戻る