154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:08:39.15 ID:ShTM8SSI0


お助けは3度。
一回はショボン君のために。
もう一回はクーさんのために。
残りはあと一回。
でも、でもあなたは。

( ゚∀゚)「もう、私は必要ないのでしょうか。」


161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:15:51.49 ID:ShTM8SSI0


それからも三人の生活は続いていた。
ショボンがいろんな言葉を覚えたり、泣いたり、怒ったり。
大変だけど、それ以上に毎日が楽しかった。
でもなぜだか、あたしは心配だった。
時折見せる、ジョルジュの不自然な笑顔が。

ξ゚听)ξ「そういえばアンタ、最近お助けしましょうかwwとか言わなくなったわね。」

やっぱりあと一度だから、慎重になれということなのだろうか。
するとジョルジュは普段とは違うやわらかい笑顔で答えた。

( ゚∀゚)「それはツンさんが変わったからですよ。」

ξ゚听)ξ「?」

( ゚∀゚)「さーそんなことより今はショボン君が全部出しちゃったティッシュをどうにかしますかww」

ξ;゚听)ξ「え!?」

163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:16:44.56 ID:ShTM8SSI0

ジョルジュの視線の先には真白な床があった。
まだ雪が積もるには早いというのに・・・。
仕方ないので二人で片付け、もう一箱あけようとするショボンを必死で止めた。

日の沈みが早くなり、秋の終わりも近づく。
さっとカーテンをしめたあたしは、外からこちらを見つめる視線には気付かなかった。

('、`*川「・・・。」



164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:18:01.56 ID:ShTM8SSI0


(´・ω・`)「ひゃーーーww」

ξ;゚听)ξ「これが遊び食べ、ってヤツなのね・・・。」

成長の過程として嬉しく思う一方、やっぱり黙って食べてくれないことはツライ。
途中で飽きたり、はたまた急に食事を欲しがったり。

( ゚∀゚)「びゃあ゛ぁ゛゛ぁww」

ξ#゚听)ξ「笑ってないで手伝いなさい!」

( ;゚∀゚)「びゃあ゛ぁ゛゛ぁ!」

そして今日もいつもと変わらず、なんとか食事を終える。
小さいテレビを囲んだ、食後の時間が始まる。

166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:19:16.55 ID:ShTM8SSI0

ξ゚听)ξ「はぁ、あと2年で見れなくなっちゃうのね、このテレビ。」

( ゚∀゚)「電気会社の陰謀ですよ。」

('、`*川「まぁ綺麗に見れるようになるのならしかたないとは思いますが。」

ξ゚听)ξ( ゚∀゚)「「ですよねーww」」

・・・ちょっとまって。
あれ?あれ????

ξ゚听)ξ「あ、あなただれーーー!?」

('、`*川「私は毎度おなじみ、あなたのペニサスです。」

ξ;゚听)ξ「知らんよーーー!!」

( ゚∀゚)「・・・ペニサス・・・。」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:20:31.60 ID:ShTM8SSI0

あたしはジョルジュのほうを勢い良く振り返った。
ジョルジュは彼女、ペニサスを知っているのか。
落ち着いてよく見ると、彼女にもジョルジュと同じような羽根が生えていた。

('、`*川「そろそろ、タイムリミットです。」

( ゚∀゚)「・・・。」

二人は見つめあったまま動かない。
状況が良く飲み込めなかった。
タイムリミットとはなんなのだろうか。
171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:21:16.05 ID:ShTM8SSI0

('、`*川「それにあなた自身、もうこれ以上ここにいてもお助けすることはないとわかっているのでは?」

( ゚∀゚)「確かに、それは感じていました。ツンさんはこれ以上は私の手を借りないだろうと。」

彼女は強くなった。
そういったジョルジュの表情が陰になって、なぜかあたしには見えなかった。
それはいっそう、不安を煽った。

('、`*川「ツンさん、でしたか。このたびはジョルジュがおそらく必要以上に迷惑をおかけしまして。」

深々と頭を下げられ、あたしもつられておじぎをする。

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:24:01.12 ID:ShTM8SSI0

('、`*川「ですが今回のお助け期間は、早めに切り上げて終わりにしようと思っています。」

お助け期間、っていうのは多分ジョルジュのいうお助けのことだろう。
でも呪文は三回だけ、と言うことしか聞いていなかった、そしてまだ2回しか、使っていないはず。

ξ゚听)ξ「ジョルジュ、どういうこと??」

そうたずねると、いいにくそうにジョルジュは切り出す。

( ゚∀゚)「たいていの人は、お助け期間中のことを言わなくてもすぐに3回、お助け機能を使ってしまいます。」

( ゚∀゚)「でもツンさん、あなたは違った。そして刻々と、期間の終わりは近づいていた。」

( ゚∀゚)「これ以上助けを求めない相手の所に居続けるより、かえって次の相手を見つけたほうがいい、上はそう判断したんでしょう。」

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:25:34.40 ID:ShTM8SSI0

それに、とジョルジュは続ける。

( ゚∀゚)「ツンさんは、本当に強くなりました。きっともう私に頼らなくてもしっかりやっていける。」

なかなか帰ってこないジョルジュの様子を見に、ペニサスはやってきていた。
彼女はあたしにはもうお助けは必要ないと判断したのだという。

('、`*川「それにもともと、ジョルジュが助けようとしたのはあなたではないのです。」

ξ゚听)ξ「え・・・?」

口を挟んだペニサスの言葉に、あたしはすぐに反応できなかった。
ジョルジュが助けようとした?
どういうことだろうか、彼は偶然、ここに来たといっていたのに。

184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:27:22.74 ID:ShTM8SSI0
('、`*川「彼が救おうとしたのは、そこの子供、ショボン君なんです。」

( ゚∀゚)「・・・。」

ジョルジュは何も言わなかった。
ただ、ペニサスのほうだけを見ていた。
本来、偶然お助けの相手を選ぶことなどないのだと言う。
ではジョルジュはなぜここに来たのだろうか。

('、`*川「自分のことを思い出したのでしょうね。理不尽に親に殺される子供の気持ちを、彼は・・・。」

( ゚∀゚)「それ以上は!!・・・それ以上は必要ないのでは?」

突然声を荒げるジョルジュ。
普段のおどけた彼しかしらない私は驚いてしまった。
ショボンが驚いて泣き出すかと思ったが、案外落ち着いているようだ。
反応が鈍いだけかもしれないが。

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:28:34.41 ID:ShTM8SSI0

('、`*川「そうですね、これ以上は知っても仕方のないことですから。それに途中からは本当にあなたを助けることにしたようですし。」

そこでようやく、ジョルジュはこちらを振り返る。

( ゚∀゚)「だますようなことを言ってしまい、申し訳ないです。」

そういって神妙に頭を下げるジョルジュ。
それは先ほどのペニサスの言葉を肯定することだった。

ξ゚听)ξ「・・・そう、別にいいわ。」

( ゚∀゚)「へ?」

顔を上げたジョルジュは珍しく本気で驚いた顔をしていた。

ξ゚ー゚)ξ「あなたがあの時来てくれたから、ショボンは生きてる。だから。」

( ゚∀゚)「・・・。」


187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:30:07.23 ID:ShTM8SSI0
('、`*川「・・・やっぱり。」

ペニサスはそうつぶやき、一度下を向いてから顔を上げた。
目が合ったあたしはなんとなく、いや、確実に彼女の言うことがわかった。

彼らは、帰るのだろう。

('、`*川「あなたにはこれ以上、助けは必要ない。私の決定は変わりません。いいですね。」

( ゚∀゚)「・・・はい。」

(´・ω・`)「うう?」

ショボンもようやくこの普通ではない空気を感じたのか、ジョルジュを見つめ首をかしげる。

( ゚∀゚)「ショボン君・・・。」

ジョルジュもショボンを見つめ、寂しそうにつぶやく。
それ間にもペニサスは空に浮かび上がる。
名残惜しげに、ジョルジュもそれに続いていく。
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:30:44.98 ID:ShTM8SSI0
ξ゚听)ξ「ジョルジュ!」

( ゚∀゚)「!」

ξ゚听)ξ「いままで、ありがとう。それと最後に一つ。」

(´・ω・`)「ジョージュー!!」







狭い部屋の中には、ショボンの声だけが響いていた。


191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:31:46.33 ID:ShTM8SSI0



('、`*川「実は始めあたりからあなた方を観察していたのですが。」

( ゚∀゚)「ちょww除き魔ww」

('、`*川「あなたは良く自分の命日をあんなに笑って過ごせますね。」

( ゚∀゚)「過ぎてしまえば命日だって記念日ですよ。それにショボン君にとっても、大切な記念日ですし。」

('、`*川「まぁそれでいいなら。それにしても、最後の一言。」

( ゚∀゚)「ふふ、ツンさんらしくて素敵でしたww」



192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:32:37.50 ID:ShTM8SSI0

『お助けなんかいらないわ!だからまたいつでも遊びにきなさい!これは命令よ!』

( ゚∀゚)「わたしツンさんの命令には逆らえないんですよねww」

( ゚∀゚)「仕事の合間の休憩なら、かまいませんよねww」

('、`*川「そこは私が口を出す所ではない。」

( ゚∀゚)「フヒヒwww・・・ありがとうございます。」

('、`*川「ただし!」

( ゚∀゚)「?」

('、`*川「私もあの肉じゃがは食べたい。」

( ゚∀゚)「一緒に行きますかww」

('、`*川「把握w」


193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:33:24.48 ID:ShTM8SSI0


( ^ω^)「ドクコ、僕たちもう別れるお。」

('A`)「はぁ〜?何言ってんの?それよりこの間ほしいって言ってたバッグ、買ってきた?」

( ^ω^)「僕は!ドクコにたくさんプレゼントしてドクコに喜んでもらえるのが好きだったお!」

(;'A`)「な、なによ。いきなり声荒げちゃって・・・。」

( ^ω^)「でも、僕が本当に好きだったのは、ドクコを満足させる自分だったんだお・・・。」

('A`)「・・・。」

( ^ω^)「僕は変わりたいお・・・僕を信じてくれた人のために、僕を待ってくれている人のために。」


194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:34:36.82 ID:ShTM8SSI0
( ^ω^)「・・・。」

( ;^ω^)「?」

('A`)「ツマンネ」

( ;^ω^)「お??」

('A`)「あたしは言うこと聞いてくれる男しか要らないの。あんたなんかこっちから別れてやるわよ。」

( ^ω^)「ドクコ・・・。」

('A`)「じゃぁね。」



( ^ω^)「・・・今まで、ありがとうだお。」


196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:35:21.59 ID:ShTM8SSI0
川 ゚ -゚)「ツン、狭い所だがまぁくつろいでくれ。」

ξ゚听)ξ「いや・・・これで狭いとか・・・」

あたしはいま、クーの家に来ている。
クーは一児の母親になっていた。

(´・ω・`)「ひゃーーww」

前の誕生日の日から、嫌に連呼するその言葉はショボンの口癖になってしまっているようだった。
おそらくはあの虫を真似ているのだろう。



197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:35:53.50 ID:ShTM8SSI0
( ゚∀゚)「かわいいこですね〜〜こりゃ将来が楽しみですwwクーさんの遺伝子を引き継いでいるならなおさらww」

そして。
変わらずあいつは遊びに来ていた。
仕事の合間だといっていたが、こんなに頻度が高いのでは本当に仕事をしているのか怪しいものだ。

( ゚∀゚)「さあ、未来のこの子の成長を願って!皆さんご一緒に!」

( ゚∀゚)o彡「おっぱいおっぱいww」

(´・ω・`)o彡「おっぱっwwおっぱww」

ξ#゚听)ξ「人の家で何してるのーーー!!」

川 ゚ ー゚)「ふふふ・・・。」

('、`*川「あら、このチンジャオロース・・・本格的ですね。」



まだまだ、3人+ペニサスの生活は続きそうである。




<終わり>

 

 

 

 

 

 

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/11(木) 23:39:53.79 ID:ShTM8SSI0
皆さん読んでくれてありがとうでしたー!
文章やっぱり読みづらいところ多かったと思いますが、とりあえず投下しきれてよかったです!
支援本当にありがとう!

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