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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/25(水) 23:58:31.62 ID:+KaoDkIC0
- ブーンは大図書館からの道を歩いていく。
そんなとき、ドクオから声をかけられる。
('A`)「ダメだったのか?」
( ^ω^)「符が燃え尽きちゃったお・・・」
('A`)「そうか・・・」
符が燃え尽きるというのはそう頻繁に起こることではないにしろありえることである。
自分の魔力が制御できずに符の許容量を超えてしまえば燃え尽きることもある。
仮に魔力が制御できたとしても、召喚士としての精神力が無ければ召喚は出来ない。
試験で落ちるものは大体後者である、精神力が足らず、符に認められないということだ。
('A`)「まぁ、落ち込むなって、お前は元々魔力だけはバカみたいにあるんだからさ」
( ^ω^)「魔力だけあってもダメだお・・・」
('A`)「でもおかしいよな、ケンタウロスヘルやカメポポンなんかは普通に使役できるのに」
そうである。
本来魔力が制御できなければ初級のモンスターですら使役出来ない。
だが、ブーンはそれが出来ている、だが中級に一度上がると先ほどのようになってしまう。
('A`)「もしかしてお前は特別な人間でしたとか?」
( ^ω^)「え?」
('A`)「冗談冗談! お前も俺も同じ召喚士だよ」
( ^ω^)「そうだお・・・」
それだからこそ、今回の試験でドクオが上に行くことが怖かったりするのである。
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:08:01.18 ID:xOP1Hqwx0
- そして、学生が集まるホールへと向かうブーン。
そこにはツンともう一人学生が座って話していた。
ξ゚听)ξ「あら、長かったわね」
( ^ω^)「落ちちゃったお・・・、クーはどうだったお?」
川 ゚ -゚)「私は合格だ、中級召喚士になれたぞ」
( ^ω^)「おめでとうだお」
黒い髪の少女、クー・ルー。
彼女はまだここにきて1年と少し、才女と言われ有名である。
だが、来る前に独学で勉強していたというので学年はブーン達と同じだ。
ブーン達の学年は3年、それより上に行くには中級召喚士以上の資格が必要だ。
そのため、ブーンは今年中に中級召喚士の資格と取らないとツン達より1つ下になる。
この学校は7学年まであり、早ければ8歳程度から、遅くとも16歳程度から入学できる。
ブーンは13歳の時に入学し今は17歳、ツンとクーは16歳でドクオは18歳。
学年が一緒でも年齢が違う人間なんてたくさん居る。
過去、35歳で入学した生徒も居るらしい。
と、ドクオがブーン達の座る机に向かって歩いてくる。
( ^ω^)「おつかれだお、どうだったお?」
('A`)b「ばっちり合格したぜ」
( ^ω^)「おめでとうだお」
('A`)「お前が符を燃やしたせいで別の符になってたけどな」
( ^ω^)「うっ・・・」
- 20
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:13:23.03 ID:xOP1Hqwx0
- ふと、さっきまで受付をしていた人がこちらに歩いてくる。
(゚Д゚)「ブーン・アルイ君だね?」
( ^ω^)「そうですお?」
(゚Д゚)「良かったまだ帰ってなかったか、君だけ試験のやり直しらしいから、試験会場に戻ってくれるかい?」
( ^ω^)「分かりましたお?」
何が何だかといった様子で席を立ち上がる。
ξ゚听)ξ「チャンスよブーン! せっかくの再試験なんだから受かってきなさいよ!」
川 ゚ -゚)「頑張るんだ」
('A`)b「Good Luck!」
( ^ω^)「ドクオだけムカツクお・・・」
そんなわけで大図書館の前にたどり着くブーン。
( ^ω^)(でも、なんでブーンだけ再試験なんだお・・・?)
そんなことを考えていると中から教師が出てくる。
/ ,' 3「ブーン君、中に入りなさい」
( ^ω^)「分かりましたお」
そして、大図書館の中へとブーンは入った。
- 22
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:19:27.51 ID:xOP1Hqwx0
- 中に入ると先ほど同様ショボンが魔法陣の奥に立っていた。
しかし、先ほどと違い魔法陣の形が違っていた。
だが、ブーンがそれに気づくわけもなくその真ん中に立つ。
/ ,' 3「先ほどは手違いで違う符を渡してしまったようだ、今度こそ間違いないからの」
そういわれ符を渡される。
しかし、その符は先ほどよりボロボロで名前も見えないほどであった。
( ^ω^)「これ、大丈夫なのですかお?」
/ ,' 3「大丈夫だ、さぁ先ほどと同じように始めてくれるか」
そういうと教師は陣から離れる。
ブーンは先ほどと同じように符に魔力を流し込む。
( ^ω^)(・・・何だかスムーズに魔力が入っていくお)
そして、しばらくのちブーンは叫んだ。
( ^ω^)「召喚!」
符から赤い焔が噴出す。
そして、焔が形を作っていき、少しの時間のあと赤眼の竜が現れた。
( ^ω^)「・・・レッド・アイズ!?」
- 23
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:25:42.82 ID:xOP1Hqwx0
- / ,' 3「合格!」
( ^ω^)「え、えっえっ!?」
目の前に現れた【レッド・アイズ】はブーンのことを見下ろしている。
/ ,' 3「ショボン殿、貴方が居なければで貴重な才能ある生徒をみすみす逃してしまうところでした」
(´・ω・`)「いや、それにしても赤符だけに特化した召喚士も珍しいものだ」
( ^ω^)「どういうことですかお?」
ショボンがブーンに向かって歩く。
そして、近くまで来たところで符を5枚取り出した。
(´・ω・`)「分かるかい、それぞれ符の上の紋章が違うだろ?」
( ^ω^)「はい」
(´・ω・`)「符にはそれぞれ赤、青、緑、黄、そして白の種類があるんだ」
( ^ω^)「授業ではそんなこと習いませんでしたお」
(´・ω・`)「学生にはなにぶん必要ない話だからね、実際モンスターを使役するにはほとんど関係ないんだ」
そして、ショボンは1枚の符を残して残りをしまう。
(´・ω・`)「そして、君は赤符に特化しているんだ、だから黄符であるライフルーツを召喚しようとした時失敗したんだ」
( ^ω^)「・・・」
ブーンが過去に試験を受けた時、全て赤符以外の符であった、それがブーンの不幸なところだったのだ。
- 27
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:34:40.69 ID:xOP1Hqwx0
- (´・ω・`)「そして、赤符は龍族の符でもあるからね、攻撃に特化しているんだ」
( ^ω^)「あの、ショボンさん・・・」
(´・ω・`)「そんな硬くならなくいいよ、どうしたんだい?」
( ^ω^)「少し、符のことを教えてもらっていいですかお?」
(´・ω・`)「そうだね、この際だから良いよ」
大図書館の一部を借りてショボンの講義を受ける。
赤符、龍族や戦人族が多く、攻撃に特化した種族が多い。
青符、巨人族や精霊などが多く、能力増強を主として得意とする。
緑符、珍獣や亜竜などが多く、増殖や能力増強を得意とする。
黄符、精霊が特に多く、空間移動に特化している。
白符、これはモンスターをサポートするもので、様々な効果をモンスターに与える。
(´・ω・`)「と、こんなところかな」
( ^ω^)「そうだったんですかお」
(´・ω・`)「さっきのレッド・アイズは中級でも上位に位置付けされてるけど、赤符に特化してるならもしかしてと思ったんだ」
( ^ω^)「でも、初級のモンスターはほとんど使えますお?」
(´・ω・`)「符の色が関係してくるのは主に中級からなんだ、特に能力が高い君みたいな学生はね」
能力が高いというのは世辞でもなんでもなく事実なのである。
ショボンからすれば、ブーンは学生にしておくのはおしいぐらいの人材なのである。
(´・ω・`)「あと、そのレッド・アイズは僕からのプレゼントだ、大切にしてくれよ」
( ^ω^)「ほ、本当に良いんですかお!?」
(´・ω・`)「あぁ、君なら上手く使ってくれそうだからね」
( ^ω^)「大切にしますお!」
- 32
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:41:06.53 ID:xOP1Hqwx0
- / ,' 3「ブーン・アルイを中級召喚士として任命する、これからも頑張るように」
( ^ω^)「はいだお!」
数日後、昇級した召喚士の任命式があった。
今回は多数の生徒が試験に参加した割りには受かったのはごく一部だった。
(゚Д゚)「中級試験に受かった人はパートナーを選んでね」
受付のテーブルには様々なモンスターの符が置かれている。
中級になった召喚士はそこから1枚の符を選びパートナーとして使役する。
パートナーとなったモンスターは他の符よりも能力が高くなる。
当然、召喚士の力量次第なのだが。
あと、別にここで選ばなくても自ら持っている符をパートナーにすることも出来る。
ツンはそれを利用し【バルキリー雀】を選んだのだ。
そして、ブーンはというと。
(゚Д゚)「選んだ人はこっちで登録してねー」
( ^ω^)「いいですかお?」
(゚Д゚)「はいはい、で、モンスターの名前は?」
( ^ω^)「レッド・アイズですお」
(゚Д゚)「レッド・アイズね、随分難しいの持ってきたね」
( ^ω^)「ある人から貰ったんですお」
(゚Д゚)「そう、じゃ次の人待ってるからどいてね」
そんなわけで、中級召喚士ブーンはパートナーとしてレッド・アイズを選択したのだった。
- 34
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/26(木) 00:47:33.72 ID:xOP1Hqwx0
- ('A`)「お前、いつの間にレッド・アイズなんか・・・」
( ^ω^)「ここだけの話、ショボンさんに貰ったお」
('A`)「なにぃ!? あのショボ・・・モフォモフォ!?」
( ^ω^)「声がでかいお!」
ドクオの口を塞ぐブーン。
周りの学生が何事かとブーン達の方を向く。
ブーンはなんでもないですよーとアピールをして周りの学生が別のほうを見るのを待つ。
('A`)「ゲホッゲホッ、それにしてもうらやましい、あの特級魔術師のショボンさんから符を貰うなんて」
( ^ω^)「自分でも予想外だお」
('A`)「俺なんかサーペントだぜ、いいなぁ・・・」
と、何時の間にかツンとクーが二人の目の前に居た。
( ^ω^)「どうしたお?」
ξ゚听)ξ「聞いたわよ、アンタがレッド・アイズね、使いこなせるの?」
( ^ω^)「それは分からないお」
ξ゚听)ξ「模擬戦でもしてみる?」
( ^ω^)「でも、失敗したら」
ξ゚听)ξ「大丈夫大丈夫、やるのはドクオだから」
('A`)「俺かよっ!?」
川 ゚ -゚)「すまないが」
('A`)「ん?」
川 ゚ -゚)「私にやらせてもらえないか?」
( ^ω^)ξ゚听)ξ「え?」
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