3 名前: :2006/12/05(火) 18:03:47.18 ID:MsXpDthS0

第7話 「ドクオとフサギコ」


アスカロン

またの名を聖(セント)ジョージの剣

その剣を帯びている限り
いかなる暴力にもさらされない、希有なる徳を秘めると言われている


(;゚Д゚)(随分と…大物が出てきたな…)

アスカロンの事は聞いた事がある

神教国が持つ神具、とんでもない能力を秘めているとは聞いていた

だが…その管理者の話は聞いた事が無い、最近になって現れたとでも言うのか?

5 名前: :2006/12/05(火) 18:04:28.12 ID:MsXpDthS0
いや、違うか…恐らく

ずっと、準備していたのだろう…この時の為に

(,,゚Д゚)(それでも…)

それでも、負けられない

相手が真の管理者だとしても

負ける訳にはいかない

守ると決めたのだから

俺の大事な場所を

その命と引き換えにVIP国を救ってくれた…あいつの為に!



(,,゚Д゚)「はあああっっっ!!!!!」

剣を振る

薙ぎる

その度に炎が踊り、大地を焦がす


6 名前: :2006/12/05(火) 18:06:04.69 ID:MsXpDthS0
しかし、炎は届かない

なら…もっとだ…もっと力を

「フサ…力を貸してくれ…今だけでいい、こいつを」

刀身の赤い発光が強くなり、炎を纏う

「こいつに…勝つ!!」

剣を上に掲げ
(,,゚Д゚)「ぅおおおおおおぁぁ!!!」
全力で振りぬいた


一際大きな炎が相手を飲み込む

(,,゚Д゚)「はあっ、はあっ、はっ……いっつ…」

手を休めて初めて、自分の手が焼かれている事に気付いた

だがそんな事に構っていられない…必死に正面を睨む

相手の姿は見えない、炎は既に目の前を覆っていた


7 名前: :2006/12/05(火) 18:07:59.26 ID:MsXpDthS0



一方では、それぞれが武器を持ち、相手を殺す為前進する

進めば、接続者達の攻撃を受ける

風に吹き飛ばされ、火に焼かれ、雷に打たれ次々と誰かが倒れていく

水溜りは紅く染まり、空気は異臭を放つ


そんな中にドクオは居た

水の壁の前に、火は消え、風は反れ、雷は散った

そんな状況に困惑しきった神教国の兵達は次々に倒れ

消耗戦だったはずの戦いは…一部の崩れからバランスを失った

状況は、VIPの優勢となっている


8 名前: :2006/12/05(火) 18:09:20.86 ID:MsXpDthS0
…………・・・・・・・・・・・・・・・

(;'A`)「………くっ」

頭がぼうっとしてくる
目の前で起きているのは本当に現実?

腹から何かが突き出ている人 顔が無い人 腕が無い人 体がくぁwせdrftgyふじこlp


正視できない、したくない、でも耳に入ってくる断末魔は止められない


わかっているつもりで居た

戦争と聞いて、争いがどういうものか…分かったつもりでいたんだ

でも分かっていなかった

考えもしなかった

こんなに



ひd簡単だったなんて
10 名前: :2006/12/05(火) 18:11:07.39 ID:MsXpDthS0
「はっ、ははっ」

(……?)

誰かが笑ってる


ヤメロ


「ははははっ」


ヤメロヤメロ!


「フヒッ…はハハは!!」


笑っていたのは

( ∀ )

他ならぬ俺だった

11 名前: :2006/12/05(火) 18:12:16.39 ID:MsXpDthS0
正気を保てない


  (変な奴)    (頭おかしいんじゃない?)

      (そんな事もわからないの!?)   

( キ チ ガ イ ) 


違う、俺は…俺は!狂ってなんかいない!

こんなの嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!!!!!


助けて、誰か…助けて

   (そん…!…た……お)

13 名前: :2006/12/05(火) 18:14:12.44 ID:MsXpDthS0

救いを求める脳裏に

     (そんな…お!僕から…たら………だお!)

「……ブーン?」


親友の顔が、言葉が…はっきりと浮かんだ


( ^ω^)(そんな事ないお!僕から見たら、ドクオは「普通」だお!)


・・・・・・・・・・・・・・・………

(;'A`)「や……やめろおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!!

それは、誰に向けたものか、ドクオが叫んだ直後、地面に亀裂が走る


15 名前: :2006/12/05(火) 18:18:40.25 ID:MsXpDthS0
そのまま、どこまでも広がっていく

「ああああああああああああ!!!!!」

まるでドクオに応えるように亀裂からは水が溢れ出し

一気に噴射した

噴き出た水は空たかく上がり…雨になって、未だ殺し合う兵達に降り注ぐ



「「あっ…熱ーーーーーーーーーーー!!!」」

出たのは熱湯だった、皆の動きが止まる

凄惨な戦場は変わる

吹き出した熱湯が降りかかり、戸惑い逃げ惑う人々


そんな様子に戸惑うドクオ
(;'A`)「…あ、あれ?って……熱ーーーーーーー!!!」

16 名前: :2006/12/05(火) 18:22:11.15 ID:MsXpDthS0
死屍累々の場でシュールな光景が繰り広げられるそれは
まるでコントのようだ

「全く、戦争は地獄だぜ!フゥーハハー」


そして、声が響いた……「撤退だ!!」と

一斉に、神教国の兵士達が散っていく

そんな様子に気付いた味方の兵達から、歓喜の声があがる

「勝った!勝ったぞーーー!!熱っ」

そしてドクオの周りに人が集まってくる

「お前、凄いじゃないか!熱っ」

「とんでもない奴が来たもんだぜ!熱っ」

「ていうか何だ?お前水の接続者なのか?熱っ」

「あ、じゃあ例の噂はマジだったんdあちっ」


(;'A`)「は、ははは」

(;'A`)(…勝ったの?)

17 名前: :2006/12/05(火) 18:23:02.03 ID:MsXpDthS0

何が何やらわからない

けれどふいんき(ryは喜びに満ちている


そして、吹き上がる湯は収まり、雨が止み


一人が、何気なく、そちらを見た

兵士「ん……?…………な!!」


「うわああああ!!」

('A`)「?」
奥の方で声が聞こえた…たくさんの人の焦り、騒ぐ声


18 名前: :2006/12/05(火) 18:24:26.18 ID:MsXpDthS0

「応急処置は!?」

「そんな!?嘘だ!嘘だ!」

「そっと運べ、だが急げ!」

「おい、何だって?」

「何があったんだよ」

「な、何?ギコさんが?」

その言葉が聞こえた瞬間、心臓が跳ね上がるのが分かった

('A`)「ギコさんが………負けた?」

19 名前: :2006/12/05(火) 18:27:08.31 ID:MsXpDthS0
俺はその場に向けて走った、でも…既に運び出された後

そこにギコさんの姿は無い

代わりに、いつか見た剣が見える


(;'A`)「………そ」
剣は…血の海に沈んでいた

「ん…な…」
眩暈がする…目の前が………白く……


…………………・・・


この瞬間より数日後、世界中にこの事は知れ渡る事になる


破壊の管理者は、居亡くなった…と

聖徳の管理者の名と共に


20 名前: :2006/12/05(火) 18:28:05.97 ID:MsXpDthS0
――――VIP国



…………?

川 ゚ -゚)「ドクオ!目を覚ましたのか…良かった…」

…クー?あれ…?俺は…?
俺はベッドに横になっているようだ

('A`)「え…と、ここは?」

川 ゚ -゚)「仮眠所だ…城の中のな」

仮眠所?何で俺はそんな所で寝てるんだ…?

口に出たのかはわからないが彼女が答えた


川 ゚ -゚)「医療所は他で一杯でな、お前はどうやら接続の疲労だけだったからここに連れてきたんだ」
すまないな、とつけて

('A`)「医療所…?……ギコさんは…?」

('A`)「ギコさんはどうなったの!?ク」

21 名前: :2006/12/05(火) 18:30:00.70 ID:MsXpDthS0
彼女の名を口にしようとした瞬間

彼女は俺の胸に飛び込んできた

「…ギコは…生きているよ…どうにかな」

('A`)「どうにか…?」

「ああ、まだ…意識が戻らない…」

('A`)「どこに居るの?クー…」

案内して、と言いかけて、やめた

身体の震えが伝わってきたから


「……………もう少し、こうさせてくれ…」

俺は彼女を抱きしめた

「…っ…うぅ…・・・」


22 名前: :2006/12/05(火) 18:31:10.55 ID:MsXpDthS0
必死で泣くのを我慢しているのが分かる

こんな時…何て言えばいいんだろう

言葉が見つからない、それが悔しかった

悔しくて、見てられなくて


俺は彼女の体を離した


川 - )「…ぅ…ドク…オ?」

クーと目が合う

真っ赤な、潤んだ瞳

不安そうな表情


23 名前: :2006/12/05(火) 18:33:17.97 ID:MsXpDthS0
こらえきれず

もう一度、肩を抱き寄せる


そして、見つめ合ったまま


彼女の唇にそっと…キスをした


「………!!!………んっ…」


クーが、一瞬目を見開いて…ゆっくりと目を閉じると

俺の鼻先に……涙が触れた


どれくらい…そうしていただろうか

25 名前: :2006/12/05(火) 18:35:03.88 ID:MsXpDthS0
川 ////) 「その…もう、大丈夫だ…」

(//A//)「あ、う…うん」

二人して真っ赤な顔で見つめ合う

川 ////) 「あ、じゃあ!案内するぞ」

クーが慌てて立ち上がる


「わあっ!」


('A`)「!?」

ベッドから降りたと同時に、クーの姿が消えた…

「いたた…」

覗くと、下に倒れこんでいる

(;'A`)「だ、大丈夫?」

川 ////) 「ああ!もちろんだぞとも」

(;'A`)(言葉変だよ?)
27 名前: :2006/12/05(火) 18:39:04.16 ID:MsXpDthS0
川 ////) 「さあ、行こうか」

クーはそう言って入り口に立つとドアを必死に押し始めた

「む…?くそっ…この」


(;'A`)「…引くんじゃない?」


川 ////) 「あ、ああ!はい、その通りです」

(;'A`)(何で敬語…)

川 ////) 「で、じゃあ、先に行っていますね?」

(;'A`)「え゛?ちょ…」

フヒヒwwサーセンwwwwと言い残し、ドアを閉めた


('A`)「……行っちゃった…」


それにしても…

(*'A`)(萌え死ぬかと思った)
31 名前: :2006/12/05(火) 18:42:26.42 ID:MsXpDthS0
その後…少し時間を置いてから部屋を出ると、バツが悪そうにクーが居た

川 ////) 「す、すまん」

('∀`)「落ち着いた?」

川;゚ -゚) 「む…」


川*゚ー゚)「馬鹿」


これじゃあこっちが照れてる暇がない
33 名前: :2006/12/05(火) 18:43:41.47 ID:MsXpDthS0
川 ゚ -゚)「ここだ」

クーに案内されて部屋の前に立つ

中から誰かの泣き声が聞こえてきた

「ううぅ…ギコ………」

('A`)「…誰か…居るの?」

クーの表情が曇る
川 ゚ -゚)「ああ…しいだ」

…しい?ああ、あの双子の司書さんの…

川 ゚ -゚)「しいとギコはな…恋人同士なんだ…」

('A`)「え……?」

川 ゚ -゚)「いや…だった…か」

だった…?恋人同士だった…って事?


34 名前: :2006/12/05(火) 18:44:59.84 ID:MsXpDthS0
(*゚∀゚)「あれ…?クー様、ドクオ君…」

どこから出て来たのか…つーさんが居た

川 ゚ -゚)「つー、ギコは…どうだ?」

(*゚∀゚)「うん、とりあえず命に別状はないみたいだよ」

('A`)「本当ですか?…良かった…」


(*゚∀゚)「で、さ…来てくれて悪いんだけど…今は…その、ね?」

俺は黙って頷いた

(*゚∀゚)「ありがとう…」



35 名前: :2006/12/05(火) 18:46:01.25 ID:MsXpDthS0
('A`)(つーさん…の方は、割と大丈夫そうだ)
そう思っていたけど

クーが言った

川 ゚ -゚)「つー……無理をするな」

「今は…今なら、しいは見てないんだぞ?」

クーが彼女の手を両手で包むように持つ


(*;∀;)「……っっ!クー様ぁ…しいちゃんが…しいが…」

つーさんは、その手にすがる様にしゃがみ込む…

「ぅぁぁぁぁぁぁぁ…」



36 名前: :2006/12/05(火) 18:48:13.91 ID:MsXpDthS0
('A`)「…………」
そうだ…大丈夫なんて事、あるわけない

きっと彼女は…しいさんの為にああやって振舞っていたんだ
胸が…痛い…

こんな時でも…俺は、涙一つ出やしない

(普通だお!)

なあ、ブーン…それでも俺は…普通なのか?



川 ゚ー゚)「落ち着いたか?」

(*゚∀゚)「……………クー様、よく見ると目が赤い…」

川;゚ -゚) 「む…?」


(*゚∀゚)「ドクオちゃんに慰めてもらったんですか?」

川;゚ -゚) 「んなっ…!!」

二人でドクオの方を見る

37 名前: :2006/12/05(火) 18:50:01.50 ID:MsXpDthS0

('A`)「…………」


……………


(*゚∀゚)「……あれー?」

川;゚ -゚) 「………ドクオ?」

('A`)「………………」


(*゚∀゚)「えいっ」
(;'A`)「…うわっ!な、何!?」


川;゚ -゚) 「!?」


ふと気付くと、つーさんに正面から抱きつかれていた

39 名前: :2006/12/05(火) 18:52:10.87 ID:MsXpDthS0
(*゚∀゚)「どーしたのー?ドクオちゃん?ぼーっとして〜」
(;'A`)「いや、ちょっと考え事を…」


川#゚ -゚) 「…………」


(*゚∀゚)「ドクオちゃん…辛いなら…私が、慰めてあげるよ…?」
(;'A`)「え?…えーと…」



( ? )「 はなれろ 」



(;゚∀゚)(;'A`)「「ひっ!?」」

慌てて離れる、今のは…クーさん?

何か髪の毛が逆立って見えたのは気のせいでしょうか?

川;゚ -゚) 「はっ…いや、何でもないぞ?」


40 名前: :2006/12/05(火) 18:53:35.94 ID:MsXpDthS0
つーがニヤニヤしている


('A`)(からかわれまくってるな…)


…その時、ドアが開いた

(* ー )「……クー様、ドクオさん……つー…」

川 ゚ -゚)「大丈夫か…?しい…」

(* ∀ )「…ぁ…………」

('A`)「?」

何だろう、つーさんが隠れるように俺の後ろに来た


(*゚−゚)「…つー…さっきは…その…ごめんなさい…」


(*゚∀゚)「ううん…いいんだよ…」

川 ゚ -゚)「どうか…したのか?」

(*゚−゚)「その…さっき…

41 名前: :2006/12/05(火) 18:55:01.36 ID:MsXpDthS0

…………・・・・・・・・・・・・・・・・・・



(*゚∀゚)(しいちゃん!元気だして!)

(* - )(…………)


(*゚∀゚)(この人がそう簡単に死ぬ訳ないでしょ!大丈夫だから、ね?)

(*゚∀゚)(ほらぁ…しいちゃんってば!)


そう言って肩に置かれた手を、しいが思い切り振り払った


(*゚∀゚)(い、たぁ……)

43 名前: :2006/12/05(火) 18:57:04.75 ID:MsXpDthS0
(何よ!さっきからへらへらへらへら!!!放っといてよ!)

(*゚∀゚)(し、しいちゃ…)

(あんたはいいわよね!自分が平気だからって……!!)

(*゚∀゚)(しいちゃん…ごめん…ごめんね…)

(出てってよ!!あんたの顔なんて見たくない!!)

(*゚∀゚)(しいちゃん…ごめんね?わかったから、だから…泣かないで…)

(*;- ;)(…………)

(*゚∀゚)(すぐ…出て行くから…)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・…………


川 ゚ -゚)「…そうか…そんな事が…」
('A`)(それでつーさん…外に…)


(*゚∀゚)「しいちゃん……もう、怒ってない?」

44 名前: :2006/12/05(火) 18:58:02.73 ID:MsXpDthS0
(*゚ー゚)「うん…つー…許してくれる…?」

(*;∀;)「うん…うん!!」

「ぅぁぁぁ……」
「っー……ぅぅ」



…しいさん…もしかして、さっきの会話…聞いてたのかな

('A`)「……クー、行こう」

川 ゚ -゚)「…ああ、ギコも心配だが…あの二人に任せておけば大丈夫だろう…」


しばらく、二人で歩いた
城の中は不気味なくらい静まり返っている

皆…わかってるんだ…ギコさんが負けたという事がどういう事か

思えばあの時、敵があんなにあっさり引いて行ったのは…そういう事だったのだろう


45 名前: :2006/12/05(火) 19:00:12.86 ID:MsXpDthS0
ふと考える

…運命は、ちょっとした事で変わってゆくと聞いた

なら…もし、あの時俺がついて行ったりしなければ…違う未来があったのだろうか…

そんな事を考える自分が嫌だった…

後悔はしないって…決めたはずなのに



「ドクオ」

('A`)「…!…何?」

川 ゚ -゚)「…話がある、来てくれ」

そう言ったクーについて行くと、以前上った螺旋階段についた

47 名前: :2006/12/05(火) 19:01:59.19 ID:MsXpDthS0
……城のてっぺん……もう一度来たいとは思ってたけど

こんな形で来る事になるなんて思わなかった


('A`)「うわ………」

相変わらず…凄い眺めだ…

自分が辛い時、どうしてこういうものに感動するんだろう?


('A`)(きっと、綺麗だからだ)

(それが綺麗だから、憧れに近い感情が湧くんだ)

何故か俺は自問自答する


48 名前: :2006/12/05(火) 19:03:26.48 ID:MsXpDthS0
下には町が見える……けど、人は見えない

もう避難が始まったのか、家に篭っているのかは…分からない


川 ゚ -゚)「ドクオ…話というのはな…フサギコ、いや」

川 ゚ -゚)「フッサールと言う男の事だ」


('A`)「………うん、俺も…聞きたかった」

それがきっと…色々な事の鍵なんだと思うから

川 ゚ -゚)「そうか……なら、座ろうか…少し、長くなる」

壁際に二人、寄り添うように
50 名前: :2006/12/05(火) 19:06:01.15 ID:MsXpDthS0
川 ゚ -゚)「あれは…もう7年も前になる…」



「私は、まだギコの事も知らず、まだ何の責務もない子供だった」



ギコは、その頃…しいと二人、あの家で暮らしていた




そして…お前と同じように、ある日突然…あいつが現れた…
52 名前: :2006/12/05(火) 19:07:58.42 ID:MsXpDthS0
……………………………………………………………………………………



…………………………………………………………………



……………………………………………



………………………



……え?


53 名前: :2006/12/05(火) 19:09:06.75 ID:MsXpDthS0
光が飛んで行ったその場所で

一人の青年が平原に立ち尽くす

ミ,゚Д゚彡「ええええーーーー!!??」

おかしい、おかしいぞ?俺は確か…?

いかん、思い出せない


ミ;゚Д゚彡「どこだよ…ここぉ…」

辺りは山の中?林の中?…しかし暗い

暗くて怖い

やばい、泣きそうだ


こんな時はどうするんだっけ…

54 名前: :2006/12/05(火) 19:11:13.03 ID:MsXpDthS0
ミ,゚Д゚彡「そうだ、素数を数えよう」

「一、十、百、千、万、十万、百万…一千万…一億、十億、百億、千億!」

違う、違うぞ俺!

しかし、一千万の部分だけ読み辛いってレベルじゃねえぞ!



……俺はもしかしてかなり余裕なんだろうか?

大物の予感?ワクテカ!

んな事ぁない、…今にも泣きそうだし


そういえば昔何かの漫画で読んだな

もしも山で迷ったら高い所から見渡して、光に向かって歩けってな!

サンキュー死神くん、君の漫画から得た物は大きいよ、涙なくして読めない、超オススメ


55 名前: :2006/12/05(火) 19:13:05.24 ID:MsXpDthS0
ミ,゚Д゚彡「あ、本当だ…見えた」

山を降りてすぐの辺りだ…町っぽいのが見える

ミ,゚Д゚彡「よし、すぐ行こう!」

正直それも怖いけど、こんな所に一人で居るよりずっとマシだ!!

そうして彼は山のふもとに向けて走り始めた


つづく

57 名前: :2006/12/05(火) 19:15:20.23 ID:MsXpDthS0
…のつづき

そこは山であり、当然ながら、斜面が多い

ミ;゚Д゚彡「ちょwwwww止まらないんですけどwwwうぇww」

ずるっ

「アッーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」



ティウ…

つづく

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