50 名前: :2006/12/28(木) 22:03:18.46 ID:SXu5hwZt0
第13話 


(ふぁぁぁ…ぁぁっと、よく寝た…)

大きく空気を吸い込んで立ち上がる
清々しい朝の空気はまるで昨日の事が嘘のように感じさせる

窓の外には昇りたての太陽が部屋を明るく照らし出す
その光は世界の全てを輝かせ、この世の何より気高く…美しい

ミ,゚Д゚彡(うーん…早く起きすぎたな…)

ふと壁に立てかけた剣を見る

ミ,゚ー゚彡(行こうぜ、相棒)
手に取ると、太陽光が反射しまるで返事をする様に輝く

ミ,゚ー゚彡(…ふっ、今日も頼むぜ?)

ミ,゚Д゚彡(とか言ってみたりしてwwうはwwwww)
一人きりの部屋でニヤニヤと妄想街道まっしぐら
浮かれ調子付く今の彼の行動は人が他人に見られたくない時ベスト3に入るだろう

ミ,゚Д゚彡(さて…報告とか色々あるし先に城に行くかな)

ミ,゚Д゚彡(とその前に…)


51 名前: :2006/12/28(木) 22:04:13.66 ID:SXu5hwZt0
出かける前に何かつまみ食いして行こう、フサはそう思いそのドアを開ける

悲劇はそこで起きた

ミ, Д 彡 ゚ ゚

ドアの向こうにあったそれは

(……ん?)

上半身裸のギコ

そして

(……ん…)
シャツのボタンを全部外し覗く二つの膨らみ
極めつけに ぱ ん つ は い て な い

しぃさんの姿だった

二人はテーブルの横で二人は抱き合っている

俺の目線はもう色々お構いなしにしぃさんに釘付けだ

゚ ゚(おお…これは何という白い素肌、見ただけで分かってしまった
   これは間違いなくさっきの清々しい太陽の光より眩しい)

(;゚Д゚)(ふ、ふふふフサ!?ってちょwwおまwww目www!!)

53 名前: :2006/12/28(木) 22:05:30.02 ID:SXu5hwZt0

ギコを見て気がついた

゚ ゚(これはどうみても事後だろ…常識的に考えて…)

ミ,;Д;彡(うわああああああああん!!!!!!)

泣きながら家を飛び出し木の影に隠れるようにしゃがみ込む

ミ,;Д;彡(ぐすぐすぐすぐす……)

ああ太陽が目に染みる、目の前の現実に打ちのめされもう泣く事しかできない

ミ,;Д;彡(ちくしょう…あんな…あんな…)

先程の光景を思い出す
そして嫉妬の言葉を吐き出しつつ手を組み何度も願う

ミ,;Д;彡(呪いあれ呪いあれ)

目を閉じるとはっきりとそれが浮かんでくる
それは白い肌と二つの膨らみ

(でも…いい物を見たよね)

自然と言葉が零れ口元が歪む

54 名前: :2006/12/28(木) 22:06:32.46 ID:SXu5hwZt0

何だか元気が湧いてくる、どこからか立ち上がる意思を感じて俺は歩き出す
どこかは言わないけれど、どことは

ミ,゚Д゚彡(もう、あそこへ帰れない…マジで…)

一度だけ後ろを振り返りそっと心の中で告げた
(バイバイ)

そして城に戻ってきた俺が一番に見たのは兵棟の方
中庭に何かが見えて、気になってそこに向かう

ミ;゚Д゚彡(……これは…)

そこに横たわる人が綺麗に列を作り並ぶ

ミ,゚Д゚彡(皆…昨日の戦いの…)

30人以上…顔に布を被せ地面にそのまま横たわっている
中にはいつから居るのだろう、それに覆いかぶさり泣いている人が何名か

胸が痛み、昨日の事を思い返す

ミ,゚Д゚彡(俺も…あそこで寝ていたのかもしれない…)
実際、紙一重だった…それに敵の方はもっと酷いはずだ


55 名前: :2006/12/28(木) 22:07:18.74 ID:SXu5hwZt0

ミ,゚Д゚彡(覚えておこう…)

再びそれを思う、忘れちゃいけない…そんな気がする

あの醜い戦いを…今のこの光景を

そして、ミルナと言う人の事を
手を下したのがギコだったおかげで意識が薄いけれど
あの人を殺したのは…俺だ

これから先がどうなっていくのかは分からないけれど
誓いがあるから、戦うと決めた以上…
きっとこれからもこういった光景を繰り返すだろうから

胸にそっと覚悟を置いて
その場所に背を向けて歩き出す

ミ,-Д-彡(…重いなぁ……)

腰に下がる剣は、何故か昨日よりも重く感じた…





56 名前: :2006/12/28(木) 22:08:15.38 ID:SXu5hwZt0







『それから』

…………

………

……





57 名前: :2006/12/28(木) 22:10:08.89 ID:SXu5hwZt0

川*゚-゚)(おにいちゃん!)

ミ,゚Д゚彡(やあっ、くーちゃん)

王様との謁見を終え、剣も返してしまうとすっかりする事が無くなってしまう
とりあえず少女が居るかを確認しにいつもの場所へ向かうと、案の定そこで少女に出会う

川゚-゚)(やっぱり、まもってくれた!ありがとう!)

ミ;゚Д゚彡(ははは…う、うん…)

俺の力じゃないよ、そう言おうとして止めた…不毛だから

川*゚-゚)(おにいちゃん、これからもずっといっしょだよ)

ミ,゚Д゚彡(もちろんだよくーちゃん!)

今日、一つの家を失った…俺はもはやここにしか居場所はないんだ
そんな事を考えると泣けてくる

ミ,;Д;彡(ぅぅぅ…)

川*゚-゚)(?)


58 名前: :2006/12/28(木) 22:10:49.17 ID:SXu5hwZt0







『それからの日々は』









59 名前: :2006/12/28(木) 22:11:20.02 ID:SXu5hwZt0

図書室ではいつも通りつーちゃんに出会う

(*゚∀゚)(フサギコ君…いらっしゃい…)

(*////)(い、いらっしゃい…)

ミ,゚Д゚彡(やあ!って……しぃさん?)

今朝の二つの…ああもういいやおっぱいを思い出す

ミ*゚Д゚彡(あー…その…)

(*////)(見たの?)

ミ*゚Д゚彡(うn)

(*////)(〜〜〜〜〜!!!!)

(*゚∀゚)(?)



60 名前: :2006/12/28(木) 22:12:14.12 ID:SXu5hwZt0








『それからの日々は、本当に』









61 名前: :2006/12/28(木) 22:13:24.50 ID:SXu5hwZt0

お昼を過ぎれば兵棟での特訓

ミ,゚Д゚彡(はぁ!!)

(,゚Д゚)(ほっ!)

ミ,>Д<彡(いぎゃ!!)

兵士(おーおー、またやってるぞあいつら)

兵士(こりねえなぁあいつも…ギコに勝てる訳ないだろうに)

ミ,;Д;彡(うぅぅ…ちくしょう、ちくしょう!!負けるかああああ!!!)

(;゚Д゚)(な、何か嫌な殺意を感じる…)



62 名前: :2006/12/28(木) 22:13:53.29 ID:SXu5hwZt0









『それからの日々は、本当に幸せな』











63 名前: :2006/12/28(木) 22:14:23.80 ID:SXu5hwZt0

おやつの時間は図書室で過ごした

ミ,゚Д゚彡(そのミルナって相手がまた凄い奴でさ!ギコなんか手も足も出なくて)
(*゚∀゚)(へぇ…)

ミ,゚Д゚彡(そこで管理者である俺が登場したわけだよ、その炎の剣でそいつを)

(♯゚Д゚)(好き勝手言いやがって…)

(*゚ー゚)(うん!うん!それでその剣はどんな形なの!?どうだった!?詳しく!より詳しく!!)

(;゚Д゚)(し、しいさん?)


この一日は今でもはっきり思い出せる
あの戦いの翌日


ああ、そういえば…一つ大事な事があった…
どうしよう…まだ何もしてあげてないのに…これだけは心残りだ…


64 名前: :2006/12/28(木) 22:15:09.68 ID:SXu5hwZt0
(*゚−゚)(あの…フサギコ…君…あの…あの、私…)

ミ,゚Д゚彡(うん、何?)

(*゚−゚)(あなたが…好き…です)

ミ,゚Д゚彡(え゛!?あ、あ、ありがとう)

(*゚∀゚)(うん…えへへ…)

ミ,゚Д゚彡(あはは…)

(*゚∀゚)(…じゃあ、今日はどうするの?)

ミ,゚Д゚彡(え…うん、また『クララ〜チャンピオンロード〜』でも読もうかな…)

(;゚ー゚)(え、あれで終わり?)
(;゚Д゚)(駄目だこいつら)


走馬灯…驚くほど、頭をめぐる記憶達


65 名前: :2006/12/28(木) 22:16:04.14 ID:SXu5hwZt0



川゚-゚)(おにいちゃん)


(*゚∀゚)「フサギコ君」


(*゚ー゚)「フサ君」


(,゚Д゚)「フサ」






『それからの日々は本当に幸せな物だった』



66 名前: :2006/12/28(木) 22:17:12.24 ID:SXu5hwZt0

思い返す今までの日々…感謝してもしたりないくらい

本当に充実した日々だった

「ありがとう」

心から思える…だからこそ今この足を踏み出せる

ミメ゚Д゚)「俺が…守る…から」



昨日までの日々を背負って

明日からの日々を手放す


手放した日々は、きっと…


きっと…誰かの今日になるよね


67 名前: :2006/12/28(木) 22:17:46.93 ID:SXu5hwZt0





     だから







    さようなら






第13話 「フサ ギコ」

3 名前: :2006/12/31(日) 03:41:25.06 ID:WPOKVfyo0
あの勝利を飾った日から2週間、アース国がVIP打倒を宣言
全面戦争となった

既に将を欠いてしまった敵国

戦況は言うまでも無く、VIP側の優勢だ


そして俺の心は…荒んでいた


ミ,゚Д゚彡「はああ!!!」

剣から溢れた炎が目の前に居る何十もの人間を焼き
幾重にも重なった呻き声が聞こえる

その内の一人が俺の足元に転がった

「も…やめ…てく」

ミ;゚Д゚彡「う…ぁ…」


(うわああああああ!!!!!!)

(ぁ…あ?…夢?)

4 名前: :2006/12/31(日) 03:41:57.00 ID:WPOKVfyo0

(大丈夫?)


この言葉を何度聞いただろう


『大丈夫、心配しないで』

定型レス

でも実際そうなのだ、何も問題は無い
俺は順調に人殺しに慣れていく


アース国は不定期に小規模な部隊を送ってくる

完全な消耗戦
打つ弾が無くなるのが先か、こちらの息が上がるのが先か

そんな戦いになる…はずだった………


5 名前: :2006/12/31(日) 03:42:33.95 ID:WPOKVfyo0

(,゚Д゚)(フサ!!)

(死ねえええええええ!!!!!!)

ミ;゚Д゚彡(わ!!)

俺に襲い掛かる敵の剣、それをどうにか俺は受け止めようとする
剣と剣が重なり合った瞬間

(ぎゃああああ!!)

爆風と共に敵が吹き飛ばされた

ミ;゚Д゚彡(これは……)

どうやらこの剣は燃えている最中に衝撃を与えると爆発を起こすらしい
当然、それは下手すればこちらにも牙を剥くので風での防御が必要だが

攻撃時には相手に命中さえさせれば勝て
防御時には自分が受け止めさえすれば勝てる

更に距離があるならその炎が敵を焼く

ミ;-Д-彡(………)
管理者がどうしてあんなに畏怖されてたのか分かった
こんなのは…人間が相手できるレベルじゃない


6 名前: :2006/12/31(日) 03:43:52.57 ID:WPOKVfyo0

事実…前線に出るようになった俺の存在は敵にとって脅威意外の何者でもなく
その炎が起きた場所では、必ず風が吹く
『炎と風』の噂は広まり
小規模な部隊ではVIPに大したダメージを与える事は出来ず
戦局というバランスを粉々に打ち砕いた

そして俺は英雄扱いを受けていく


(お前のお陰で助かった)


そんな言葉が嬉しくて


(次も頼むぜ)


そんな言葉が辛かった



7 名前: :2006/12/31(日) 03:45:09.31 ID:WPOKVfyo0

(,゚Д゚)(酷い顔してるな…)

(え…そうかな…)

(,゚Д゚)(たまには…休んだらどうだ、毎回出撃してるじゃないかお前…)

(そうもいかないよ…俺が行かないと)

(,゚Д゚)(そうか…)

いつしか、責任が生まれた
俺が戦えば犠牲者は減る、戦わなければ犠牲者が増える
そんな図式が出来てしまった今
逃げる事は出来ない

『お前が戦ってくれなかったせいだ』

そう言われるんじゃないか、誰かが泣くんじゃないか
それが怖くて…もう逃げられない

(, Д )(…〜〜〜っ………すまん、俺は…)

(いいんだよ…ギコ…)



8 名前: :2006/12/31(日) 03:46:16.23 ID:WPOKVfyo0
分かってる、ギコはああ言ったけど気休めだ
ギコだって分かってるんだろう…俺が戦わなきゃいけないって事を

(ありがとう)

俺が苦しんでる事を分かってくれて
ギコ、お前に会えて…よかった


それでも尚続く戦火
そんな中で俺は一つ気がついた

放った剣の炎が相手を焼く

(ぐあああああ!!)

(………)

以前は火の接続者に返された攻撃が、今は通じる

…心配事、恐怖する事が増えた

自分の持つこの剣

今は風で抑える事で使用できるこの炎は

どこまで……


9 名前: :2006/12/31(日) 03:48:33.44 ID:WPOKVfyo0
(俺…変わりましたか…?)

(*゚ー゚)(え…うーん…)

最近はいつも胸が苦しい
そのせいか…つい変な事を聞いてしまった

(*゚ー゚)(えい!)
(わぷ!!)
しぃさんに抱きしめられ、そのままじっと見つめられる

(*゚ー゚)(フサ君…)

(え!えええーー!?!?)

(*゚ー゚)(ぷっ、あはははははは)
(*゚ー゚)(動揺しすぎwwwwあはははっ)

(うう…ひどい…)

(*゚ー゚)(ほーら、凹まないの!男の子でしょ)

(ですよね)

(*゚ー゚)(……変わらないねw)

(え…?)

(*゚ー゚)(あなたはあなただよ、フッサール君)

11 名前: :2006/12/31(日) 03:50:38.73 ID:WPOKVfyo0

うん

(ありがとう)

俺は…怖かった、人殺しが日常になりかけた今の自分が
しぃさん…本当は一つ伝えたかったよ…


そんな日々にも…とうとう終わりが見える

アース国は全戦力を投入し、総力戦を挑んできたからだ

これに勝てば…


12 名前: :2006/12/31(日) 03:51:20.12 ID:WPOKVfyo0

川゚-゚)(これでさいごなんだよね?)

(そうだよ…)

川*゚-゚)(…えへへ)

少女が寄り添う

(どうしたの?)

川*゚-゚)(わたしね、さいきんいろいろきいたんだ)

(へえ…なにを?)

川*゚-゚)(おにいちゃんがすごいだいかつやくだって!)

(…うん)

川*゚-゚)(そんなはなしをきくとわたしもうれしいの)

(あはは…)

川゚-゚)(でも…これが終わったら)

(…?)

川゚-゚)(もう…どこにも行かないでね?)


13 名前: :2006/12/31(日) 03:53:11.87 ID:WPOKVfyo0

そうだね…そうだよ…俺は守るんだ
この子を笑わせたいから


(ごめん)

俺は君に救われたんだ…だから
だから君を…助けたかったよ







(*゚−゚)(フサギコ君…どうしても…行くの?)

(…うん、ようやく見えたんだ…終わらせなきゃ)

(*゚−゚)(やだ…)

(つーちゃん……)

(*゚−゚)(やだよ…もう…そんなフサギコ君見たくないよ…)

(つーちゃん…分かって…俺が行かなきゃ…)


14 名前: :2006/12/31(日) 03:54:08.86 ID:WPOKVfyo0

(*゚−゚)(…何で…そんなに辛そうなのに…)

彼女は俺の腕にしがみついて離そうとしない

(*゚−゚)(今だって…笑ってくれないのに……)

(…!)
衝撃が走った…俺……そういえば笑ってないな…

(*゚−゚)(まるで…このまま…)

(つーちゃん)

(*゚−゚)(…)

(大丈夫だよっ、俺は…必ずここに帰ってくるから!)
俺は快心の笑顔でそう答えた

(*;∀;)(……ずるいよ……そんなの…)

うん、全くだ


(ごめんね)


15 名前: :2006/12/31(日) 03:55:38.49 ID:WPOKVfyo0
そうして、戦いは始まった

VIP優勢と思われたその戦いは、二つの要素により長引いた
単純な数と敵管理者の存在だった

(;゚Д゚)(な…なんなんだこいつは!?)

(火の…接続者…?)

(;゚Д゚)(いや…違う)

俺が放った炎を気にもせず優々と歩いてこちらに向かって来る敵

アース国王にして黄金の管理者
その手には輝く剣と不気味に鎖で繋がれた鞘


( ∵)(我が名アース国王…ビコーズ、あなたが管理者ですか…)

優しげな…透き通った声
その穏やかさとは裏腹に、妙な威厳を感じる声だった

(そ…そうだよ!)

( ∵)(そうですか…なら、あなたの相手は私がさせてもらいましょう
    私とこの…エクスカリバーで)


16 名前: :2006/12/31(日) 03:56:59.24 ID:WPOKVfyo0
(え…エクスカリバー!?)

(;゚Д゚)(何だ、知ってんのか?)

(いや、詳しくは知らないけど…)

(;゚Д゚)(そうかい…)

『エクスカリバー』
その剣を持った者は疲れを知らず、鞘を持った者は血を流さないと言われる
王の証たる剣…


それを持つ王の実力の程は…弱かった

( ∵)(はっ!)

(,゚Д゚)(遅い!!)

上に構えたまま走り込んでくるピコーズに
高速の一突き
剣がビコーズの腹部に突き刺さる

( ∵)(ぐっ…)
腹に剣を刺したままふらふらと後退していくと

そのまま倒れた


17 名前: :2006/12/31(日) 03:58:06.64 ID:WPOKVfyo0
(;゚Д゚)(え…)

(え…終わり?)

あまりにあっけない管理者の最後に唖然

(;゚Д゚)(ま、まあいいか…とりあえず剣を)

そうしてギコが近づいたとき、ギコに向けて刃が襲った

(;゚Д゚)(ぐ…!?)
ギコは下から真っ直ぐに突き出された剣をどうにか避け下を睨む
そこには姿も表情も、何も変わらないビコーズが居た

( ∵)(む…避けましたか…)

淡々とそう語り何事も無かったようにお腹の剣を抜き
何も無かったかのように立ち上がると、また感情の感じられない口調で言葉を出す

( ∵)(武器を奪えただけでもよしとしましょう
    ああ…あなたの事も知っていますよ?誓約の騎士団の隊長さん…でしたか)


(;゚Д゚)(な…)

驚くギコ…当然だ、普通腹に穴を空けられたら死ぬ
なのに目の前のこいつは平然としているのだ


18 名前: :2006/12/31(日) 03:59:08.64 ID:WPOKVfyo0
(なんだ…この感じ…)

けど、俺はこの時…それとはまた違った違和感を感じていた

(この人…何か…何かが変だ…)

( ∵)(さて…丸腰のあなたから死んでもらいましょう)

棒読みの台詞と共にギコに歩み寄る
それを見た瞬間、背筋を強烈な寒気が襲う…全身が放つ危険信号

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい

(ギコ!!下がれ!!!)

(,゚Д゚)(!?)

(うおおおお!!!)

放たれた炎と共にビコーズに向けて駆け出す
迫る炎を前にしても、やはり彼に何一つ変化は見られなかった


19 名前: :2006/12/31(日) 04:00:15.54 ID:WPOKVfyo0
(おらあ!!)
炎がビコーズを包み、それに向けて渾身の一撃を放つ
爆音と共にその体が空を舞い地を転がるが
すぐにまた立ち上がった

( ∵)(確かにこれは厄介だ)

(ぐ…)

俺の心に違和感の正体が恐怖になって押し寄せる
(怖い…こいつ、こいつは本当に生きてるのか?)
まるで暗い密室で幽霊に出会ったような恐怖感

言葉を出すだけの口調、変わらぬ表情
動き出したマネキン人形が自分を殺しに来たような…そんな印象だった

やがてその恐怖は激情へと変わる

(こいつは…ここで殺さなきゃ駄目だ…絶対に!!)

(おおおおあああ!!!!)
湧き上がる恐怖を振り払おうと、俺は叫ぶ

そして先の攻防、いや攻撃を繰り返すが
目に映るのはやはり先程と変わらない敵の姿


20 名前: :2006/12/31(日) 04:01:54.26 ID:WPOKVfyo0

(,゚Д゚)(おい!落ち着け馬鹿!)

(……く…そっ)
呼吸が荒い、心臓が大きく脈打つ

目の前の敵は、それでようやく変化を見せた

( ∵)(こうまで何も出来ないのでは…あまり意味は無さそうですね)

仕方ない、むこうからにしましょう
そう言い残すと、ビコーズは突然駆け出し兵達が乱れ争う戦場に突っ込んでいく

(待て!!)
(,゚Д゚)(…ったく!!)

奴はかなり足も遅く、俺は容易に追いつくとビコーズの背に向けて剣を振り下ろした
(♯゚Д゚)「馬鹿野郎!!!」
同時に後ろを走るギコが叫ぶ

(し…しまっ!!)

吹き飛ばされたビコーズが落ちていくのは群れの中
そしてすぐに聞こえ始める恐怖の声達

VIP兵(な、なんだこいつ!?)

VIP兵(ぎゃああああ!!!!)

(,゚Д゚)(…ちぃ!)

21 名前: :2006/12/31(日) 04:03:44.27 ID:WPOKVfyo0

俺達はその場に向かおうとするが、それは他の兵達によって阻まれた

アース兵「うおおおお!!!」

(く…くそ!!)

(邪魔するなああああああ!!!!!!)

周りには味方も居るせいで、相当な加減をせざるを得ず
ビコーズに追いつくのにはかなりの時間を要してしまう

追いついては逃げられを繰り返す戦い

いや、そもそも…追いついた所で何も出来ない
ビコーズの通った後には屍の道が伸びて行く
俺達はそれを追いかける事しか出来なかった

(;゚Д゚)(どうすりゃいいんだよ…)

(………)
23 名前: :2006/12/31(日) 04:04:42.22 ID:WPOKVfyo0

周りの目が…痛い…

血を流し寝転ぶ人たちが俺を見ているような気がする

『なにやってるんだよ…』

『お前のせいで殺されたんだ!』

(も…もう…嫌だ…)

(メ゚Д゚)(…?)


気付けば
VIPの戦力の半数は既に崩されてしまった


(メ゚Д゚)(撤退だ!!)

ギコは一時撤退を指示するが、敵の追撃は止まらない


24 名前: :2006/12/31(日) 04:05:43.63 ID:WPOKVfyo0

逃げる最中…ギコともはぐれ、俺は一人になった
皆が俺を見ているのが分かって

『逃げるな、戦え』

頭の中にはそう声が響く



………もう、嫌だ



分かったよ…戦えばいいんだろう

そう決めて俺が


足を止めるよりも先に

俺を見ていた人たちが足を止めた


25 名前: :2006/12/31(日) 04:07:08.57 ID:WPOKVfyo0
(……?え?)

VIP兵(このままじゃ逃げ切れん!)

VIP兵(俺達が足止めをする!お前等は行け!)

VIP兵(絶対に管理者を死なせるな!!)





    あれ?





そうして兵達は足を止めていく

VIP兵(後は…頼みます)

VIP兵(俺等じゃ壁くらいにしかなれませんけど…いつか仇を討ってくださいね!)

27 名前: :2006/12/31(日) 04:09:07.54 ID:WPOKVfyo0
(な!ちょっと待ってよ!)

VIP兵(逃げてください…俺達のことを思うなら)

次々と俺に声をかけて足を止めていく

俺は立ち止まり振り返った

集団が迫り来るのが見える
背中からは尚、人が通っていく

VIP兵(何してんだ!早く行け!!)

VIP兵(俺達の事なんか気にするな!)

(そ……そんな!!……う…く)

涙が溢れてきた

VIP兵(生きてください…そして…VIPを、お願いします)

(だって…俺は…っ…ひぐ…俺はずっと…)

死ねと言われてるんだと思っていたんだよ?


28 名前: :2006/12/31(日) 04:10:24.11 ID:WPOKVfyo0
(何で…うっ…何で…)

『今まで…ありがとうございました』







      嫌だ







俺は流れ続ける涙も構わず走り出した


29 名前: :2006/12/31(日) 04:12:29.22 ID:WPOKVfyo0
(…再接続…!!)

追い風と共に、俺の前で壁になろうとしている人達を通り抜けて

「―――――!!」

「―――――!?」

呼ばれる声も聞かずに
敵陣に切り込み一気に突っ切る

敵の刃が俺に届くよりも早く、一つの事を済ませるだけ
…簡単なことだ

(全接続…解除…)

巻き起こったのは吹き荒れる熱風

その中心で剣を掲げるとリング状の炎が瞬く間に周囲を焼き尽くした

風の封印を解き放ったその炎の剣が、真の姿を現す


30 名前: :2006/12/31(日) 04:13:46.21 ID:WPOKVfyo0


それは太陽の光


( ∵)(なんだあれは…何も…見えない…)
彼のその手に輝く光など太陽の下のロウソクでしかない


光照らす炎の究極の姿


VIP兵(うおっまぶし!)
(メ゚Д゚)(あ…あれは…?)


(熱い…)
腕をゆっくりと下ろす、その剣は眩しくて見えないけれど
少しだけ自分の腕が視界に入った

(ああ…やっぱりなぁ…)

その腕は…燃えていた

これからどうなるのか…その全てを悟る

足が前に進まない…体中が痛い

31 名前: :2006/12/31(日) 04:15:09.31 ID:WPOKVfyo0

怖い…思い出がどんどん蘇ってくる

これは…もしかしたら人間が持つ死から逃れようとする防衛本能が生み出すのかもしれない
だって、こんなに死にたくないから

走馬灯…驚くほど、頭をめぐる記憶達

でもだからこそ前に進む力が湧く


ミメ゚Д゚彡「…ありがとう…」


早く…行かなきゃ、この体が…動かなくなる前に


ミメ゚Д゚)「俺が…守る…から」


弱く踏み出す一歩目、強く踏み出だせたニ歩目



32 名前: :2006/12/31(日) 04:17:20.40 ID:WPOKVfyo0
この一歩が、誰かを救う

この二歩が、誰かが笑う

ミメ゚Д 「きっと…誰かの」


敵は目の前だ、振り上げた光を


ミメ  「だから…」


精一杯振り下ろす


   「さような――」

閃光が広がり辺りを収容していく


33 名前: :2006/12/31(日) 04:18:53.22 ID:WPOKVfyo0



いたい



34 名前: :2006/12/31(日) 04:20:10.65 ID:WPOKVfyo0

いたい いたい い

あたまが

みみなり が  する 

いしきが おもいでが なくなる
 

まえ が みえ な い   

 こ    わ    い

こわい こわい こ わいよ

い た い よ ぉ

しに たく ない よ

う う ぅ 


お も い で  が

あ   あ    ああああ


 そう  だ


35 名前: :2006/12/31(日) 04:21:41.68 ID:WPOKVfyo0


 (* ∀ )    つ う

 きみ に し て あげ たこと は きず つけ たことばかり だっ た

でも  ほん  とうに かえる  つも り だっ たん だ

ご めん ほん とう に ごめん  それ で も   おれ は 


もう 

かな し い   な 





36 名前: :2006/12/31(日) 04:22:34.32 ID:WPOKVfyo0





川* )   く  う   

 もう き みを  ま  もれ な い みたい だ 

 で も だい じょ う ぶ  だよ   

   き み  は  もう   わ ら える  か ら
 
 だか ら
  
もう そ の えが お を   わ す れ た  りしな  いで


38 名前: :2006/12/31(日) 04:23:35.13 ID:WPOKVfyo0


あ  あ も う

だ  めだ

し    ぬ




や  だ




まっ  て



  まっ て もう すこし   だけ 



お ね が い  つ たえ た い こと が あ るんだ


39 名前: :2006/12/31(日) 04:24:32.48 ID:WPOKVfyo0

(* ー )   し ぃ   さ


   お   れ   ほん と は

はじ  め  て  あな たを み  た とき から

ずっ  と   ずっ      と


す  き  でし た   ごめ  ん なさ い




40 名前: :2006/12/31(日) 04:25:18.78 ID:WPOKVfyo0



 (, Д )         ぎ    こ

す ぐ    な く やつ  だっ  て 


 めめ しいって  よく いった よ ね


  でも い まは お とこ ら しく なっ たろ  だって

だ っ    て

 
 こん な に 

 つ   ら い のに


こん  な   に

 く   る     し      の に


41 名前: :2006/12/31(日) 04:25:56.95 ID:WPOKVfyo0





         



         もう、涙は流れない









42 名前: :2006/12/31(日) 04:28:08.01 ID:WPOKVfyo0



閃光が空に昇っていく…
小さな火の粉が空を覆い、静かに消えていった


(メ゚Д゚)「あ…ああ…あ…っ」


ギコの視界に移ったのは綺麗な円状に焼き払われた黒き荒野

所々から黒い煙があがり見えるのは大量に転がる黒い塊と黒い大地

その中心には不気味なくらい綺麗なまま地に刺さる紅き剣

その剣から生える黒い塊、それは人の形をしていた


(,;Д;)「ふさあああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


「うわあああああああああああああああああああああああああああ」



43 名前: :2006/12/31(日) 04:29:44.21 ID:WPOKVfyo0
そうして間もなく…アース国との戦いに終止符が打たれ

VIPは残ったアース兵から接続の力を奪い、国ごと傘下に…いや吸収した

(* - )「……ほんとう…なの?」

(,゚Д゚)「……ああ…外に他の『人達』と一緒に居るよ」

――中庭

たくさんの数の人が寝そべり、ピクリとも動かない

その中の一つ、横たわる黒い人の形をしたもの

その顔は赤黒く変色し爛れ変形し汚れ穴が空き

それは最早異臭を発する汚物でしかなかったが

僅かに残る面影が…証明してしまう


44 名前: :2006/12/31(日) 04:31:20.24 ID:WPOKVfyo0
(*゚−゚)「ぇ……ぁ…ぁ             

ぃ……いや゛あああああああああああああああああああああああ゛あああ゛あ゛」

「つー!おちついて…」

「やあああああああああああああああああ」

「つう……おちつ゛ぃ…ひっく…」

「あ゛っ……あっ…は、は…」

「うっ…ひっく…つ…つう?」

「あはっあははっアはあはははあひはあはあひあはははは!!」

「つう!やだ…やだよ!しっかりして!つぅー――――


彼の埋葬は他の誰よりも丁重に扱われた



45 名前: :2006/12/31(日) 04:33:20.71 ID:WPOKVfyo0
――「では、よいのだな?」

(,゚Д゚)「はい」

「ならば今からお前がその剣の管理者だ…」

(,゚Д゚)「はい、では…失礼します」

そこには国王とそれを囲む4人そしてギコ
彼はただただ寡黙に肯定を繰り返し、その箱を持ち…静かにその部屋を出て行った

「…生意気な奴じゃな、気に食わん」

「うむ、不気味な奴だ…死刑宣告も同然であろうに、何故あやつはこんなにすんなり了承したのか…」

「いいではないか…何の報酬も選ばず受け入れると言っているのだからな」

「報酬はあの剣…と言ったところか」

「それにしても…誓約の騎士団に、あの剣…あの男は素晴らしい働きをしてくれたものですな」

「そうそう、その剣ですが…どうやら良い名がつきそうですよ」

「ほう…何と?」

「その名も無き炎の剣は相手も、そして使用者をも…全てを壊し災いをもたらす、そう…」

「破壊の剣…と」
「ふっ…はははっ!良い名だ!」

46 名前: :2006/12/31(日) 04:36:56.89 ID:WPOKVfyo0
ギコはある決意を抱いた

(,゚Д゚)「お前…いや、君がくー?」

川゚-゚)「ん…だれ?」

川゚-゚)「…あれ、おにいちゃん…ううん…違う」

(,゚Д゚)「どうした?」

川゚-゚)「おにいちゃんに…ふさぎこおにいちゃんにそっくり」

(,゚Д゚)「ああ…そうらしいな…」

川*゚-゚)「ねえ、おにいちゃんしってるの?せんそうはおわったのにどこにもいないの!」

(,゚Д゚)「あいつは…………」

フッサール…安心してくれ、お前の誓いは…誓約は…俺が、必ず――



47 名前: :2006/12/31(日) 04:38:02.70 ID:WPOKVfyo0

こうして…ギコは剣も預かり、破壊の管理者を名乗り英雄となった

上からの命によりフサギコの存在は無かった事にされ
それに対し抵抗しようとする者がほとんどだったが

ギコの発言によりその辺りは収まったようだ
『誓約とは彼の事』

(,゚Д゚)「我らが心は!」
その剣を掲げギコが叫ぶ

「「誓約(フサギコ)の下に!!」」

そして…ギコはそれからの事を考えると自分の側に誰かが居るのは危険だと思い
しぃを自分の家から追い出した

…だが彼女の方もギコに言われるまでもなく城に住むつもりだったらしい
というのも……

(*゚∀゚)「あ、おはようっ!しぃちゃん!」

狂ったように声を張り上げ続けたつーはその場で意識を失い翌日、何事も無かったように目を覚ました


48 名前: :2006/12/31(日) 04:39:20.73 ID:WPOKVfyo0

(;゚ー゚)「え…!?つ…つー?」

(*゚∀゚)「あははっ、どうしたの?」

つーが喋る変な口調は…

(*゚∀゚)「元気出さなきゃ…駄目だよっ」

ふぁさっと自分の髪を払う仕草は

そうだ   

(*;ー;)「う、うんそうね…そうだね…ぅぅっ」

(*;ー;)(この子……この口調…フサ君の…)

「!?泣かないで、しいちゃん!元気出して!」

(一緒に…居るのね、つー…彼と)


つーのそれが…壊れてしまったのか、苦しみから逃れる術なのか、わざとやっているのか
それは分からない…だがしぃはそんなつーを放っておけないと城で一緒に生活すると決めた


49 名前: :2006/12/31(日) 04:41:39.75 ID:WPOKVfyo0


私が…彼を縛ったから

助けてと言った言葉でがんじがらめにして

ほどけば…そこに彼はもう見当たらないばかりか

…今度は他の誰かを縛り付けてしまった

川;-;)「わた…しが…わたしの…せいで…」

「全部私が悪いんだ…私が…弱くて…愚かだったせいだ」

('A`)「……」
俺はそんな彼女の独白を外を見つめたまま聞いていた

川;-;)「私がその業に気付けたのはそれよりずっと後の事だ
     愚か過ぎる自分が嫌になる…だがギコもしぃもつーも…
     誰一人私を攻めようとはしなかった」

('A`)「うん」

川;-;)「だから私は決めたのだ…私も…王として、この国を守ると」
クーはそう言うと涙を拭い、真っ赤な目で続ける

川 ゚ -゚)「今はまだ何も知らず、無知なお飾りの王かもしれない
     だが…いつか必ず私が………そう、誓ったんだ」


50 名前: :2006/12/31(日) 04:43:10.98 ID:WPOKVfyo0

('A`)「……クー」

川 ゚ -゚)「…これが、フッサールと言う人物と…この国の本当の過去だ」

('A`)「一つ…聞きたいんだけど
   クーはそのフサギコって人が自分のせいで死んだと思ってるんだよね?」

川 - )「そういう話はいい…」

('A`)「どういうこと?」

川 - )「私のせいじゃないっ言いたいんだろ?…そんなのは
     もう嫌になるほど言われたよ…」

('A`)「…いや?そんな事言うつもりはないよ
   俺は責任の在り処は本人が決めるものだと思ってる…
   クーが自分のせいだと言うんならクーのせいだ」


('A`)「ただ責任を感じるなら、何で
   …何故…その責任を果たさないの?」

川;゚ -゚)「な……なんだ…と?」


51 名前: :2006/12/31(日) 04:44:32.20 ID:WPOKVfyo0

('A`)「だってクーはさっきから泣いてばかりじゃないか
   フサギコさんはそんなのを望んで君を守ると言ったの?」
    
川;゚ -゚) 「そ…それは…」

('A`)「…そりゃあ、俺とクーの立場じゃ辛さも何もかも違うし
    俺にはクーが感じる苦しみの半分も分からないと思う
    …でもこれだけは分かる、君が背負わなきゃいけないのは…」

川 - )「そう…だ…」

川*;ー;)「そうだ…な…私が笑ってなきゃ…意味がないんだな」

('∀`)「うん…」

川* ー )「私は…駄目だな…これじゃいつまで経ってもあの頃の…弱いままだ」

('A`)「いいんだよ…一人じゃ分からなかったり、一人じゃ出来ないことがある
    けどそれは弱いからじゃない……それがきっと…生きる意味なんだから」

川*;ー;)「ふふ…随分大きく出たな、生きる意味か」


52 名前: :2006/12/31(日) 04:47:36.21 ID:WPOKVfyo0

('A`)「…まあ」

('∀`)「俺が勝手に思ってるだけなんだけど…俺もさ、昔いろいろあって
    もう人生オワタ\(^o^)/って時があってさ
    でもそんな時…ある奴にあったんだよ」

('∀`)「で俺はそいつにものすげー救われた…それでさ、思ったんだ
    人は皆誰かと出会う事で生きていけるんだ…って」

('∀`)「運命を切り開くってのは…その人との出会いを自分で作る物なんだって…」

川゚ー゚) 「だから…人との出会いが、人の生きる意味…か」

川*゚ー゚)「そうだな…私は…私も、おにいちゃんに会えて…本当に」

川*;ー;) 「ほん…とに…っく…よかったよ…」



くーちゃん…君は笑顔でいてくれてるかい?


うん…おにいちゃん…

守ってくれて…『ありがとう』

つづく

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