278 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 19:32:23.26 ID:ndFHJSTO0
《エピローグ バーボンハウス》

ξ゚听)ξ「意外と近くにあったのね……」
疲れたようにツンが呟いたのは、バーボンハウスの扉を潜った丁度その時だった。
お? と首をかしげる僕に何でもないわよ、とツンは呟く。
カランカラン、と渇いた鐘の音。

(´・ω・`)「いらっしゃい」

正装したショボンが開口一番そう向かえる。

(  ^ω^)「おー」
ξ゚听)ξ「うわ、マスターっぽい」
(´・ω・`)「マスターだよー?」
昔ぶりのやり取りに僕は息をつく。カウンターの隅にはぐだぐだになっているドクオの姿があった。

(  ^ω^)「ドクオにお酒飲ませたのかお……」
(´・ω・`)「一応止めたんだけどね」
ショボンがその精悍な顔つきを崩した。
キュッ。タオルとグラスの間で気持ちいい音がなる。

(´・ω・`)「さて、来てないのはクーちゃんだけか……」
ξ゚听)ξ「私連絡つけてみようか?」
(´・ω・`)「いや、大丈夫だよ」

279 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 19:34:19.26 ID:ndFHJSTO0
ツンとショボンの会話をぼう、と観ていたら、


(´・ω・`)「今来たから」


ショボンの言葉の直後、腰当りに激痛が走った。

(  ゜ω゜)「ぬほぉっ!?」
川 ゚ -゚)「あ、悪い」
何で僕の周りにはこうも悪びれのない連中ばかりが集まるのだろう。
開いた扉が凶器になり僕に襲い掛かったのだ!
そして飛んだ唾液が掛かったのか、今度はツンが正面からみぞおちパンチ。

クリティカルヒット! なんて凶悪なコンボだ!

(  ゜ω゜)「ぬっほぅぅ!?」
ξ゚听)ξ「ごめん」
周知のとおりだろうけれど、まったく悪びれてない。

川 ゚ -゚)「仲いいな」
ξ゚听)ξ「……クー、なんか上機嫌ね?」
川 ゚ -゚)「ん? ばれたか。やっと入稿が出来たんだよ」
クーが笑う。

280 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 19:34:53.14 ID:ndFHJSTO0
ξ゚听)ξ「…………あれ?」
川 ゚ -゚)「ああ」
ん? 男二人を置いてけぼりに、ツンとクーが話を進める。
アレってなんだお? 訊こうとすればツンの拳が再度締まった。


(  ゜ω゜)「みぞおちだけは、みぞおちだけはァ……!」


川 ゚ -゚)「恋愛小説だよ。ノンフィクションのな」
ξ゚听)ξ「クー!」
川 ゚ -゚)「本人からは了解取ってるぞ?」
なんなら証拠のメールみるか?
あいかわらず僕の目の前で繰り広げられる謎の会話。

(  ゜ω゜)「だ、だだ、題名だけでも教えてくれお」
もしかして美味しいカルピスの入れ方、続編?
地雷踏まないように訊いた僕に、クーがやんわりと首を横に振って否定した。

それからツンを見やる。

287 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 20:46:11.27 ID:Zhpyg8s20
川 ゚ -゚)「ツン」
ξ゚听)ξ「……っ」


川 ゚ ー゚)「ほら」


やがて恐る恐ると言った感じに、ツンが僕が何度も繰り返していた言葉を呟くのと、
酔いつぶれていたドクオがアーッ! とか言う奇声を発するのは同じタイミングだった。


ような気がする。



         《エピローグ バーボンハウス》 終!
          ご愛読ありがとう御座いました!

 

 

 

 

292 :愛のVIP戦士:2007/02/12(月) 20:50:33.29 ID:Zhpyg8s20
《あとがき》
ということで、長くなりましたブーンが初恋の夢はこれにて幕となります。
うざったい程繰り返して来ました『ハルシオンデイズ』はコンセプトでもあり、物語の根幹でした。
ここまで読んで下さった方々には御の字です。ありがとう。本当にありがとう。

・夏から見てくれていた方々へ
半年もまたせてすまなすwwww きっと全員が思っているに違いないですね。むしろ俺自身も思ってます。
『まさか戻ってくるとは思わなかった』
それでも祖母の言い付け通り、なんとか完結できたことが嬉しいです。支えてくれて有難う。長い道のりだったwww

・鏡合わせの似たもの同士
ハルシオンデイズの次に意識したのは、これでした。
ツン編、ブーン・ツン編の題名が微妙にシンクロしているのはこのせい。
クーとドクオのアドバイスが真反対なのも、これが原因な訳ですが、
気づいた方はいらっしゃるでしょうか。あからさまだったかもしれなす。


気づいた方もそうでなかった方も、ご愛読ありがとうございました。
長かったようで短かい月日でしたがこの上なく楽しかったです。

最後に皆さんヘ。 長いあとがきここまで読んでくれてあざーしたァ!

 作者 敬具

 

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