110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:32:51.43 ID:S7R1gvyq0
川 ゚ -゚)「……これは不味い」

クラス委員のクーさんが立ち上がった。
この人も同じ……。僕のいじめに、関与しなかった人。

彼女は、他の先生を呼ぶつもりだろう。
教室のドアに向かい、外に出ようとしていた。

( ゚∀゚)「やーだーなー。クーさん。もうちょっと楽しむお?」

川 ゚ -゚)「ジョルジュ……?」

( ゚∀゚)「僕だお」

川 ゚ -゚)「……ないt( ゚∀゚)「お邪魔します」

───……・・・
─……・・・
……
・・

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:36:00.33 ID:S7R1gvyq0
( ^ω^)「おー!流石クーさんの部屋だお!」

かなり整理された部屋だった。
きちんと、引き出しまで用意されている。

( ^ω^)「かなり几帳面みたいだおw」

引き出しを開けてみると、それは個人によって仕分けされた感情のようだった。
親、兄弟、クラスメイト、友達──

( ^ω^)「僕の引き出しはどこだおー?」

これだけ数があるなら、僕の引き出しもあるのだろう。
感覚を頼りに探してみると、なんとなく感じる引き出しがあった。
恐らく、ここが僕の引き出し。

( ^ω^)「どんな感情だおー?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:37:37.43 ID:S7R1gvyq0
引き出しを開け、中を見る。
出てきた感情を手に取り、それを感じ取ってみた。

( ^ω^)「……」

何だ、この感情。
よく分からない物だが……?


──悲しみと、怒り?


( ^ω^)「……なんで悲しみと憎しみだお」

意味が分からない。
僕に同情していたとでも言うのか?
なら、何故助けなかった。



119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:39:41.43 ID:S7R1gvyq0
彼女は、僕へのいじめを知っていたハズだ。
それなのに、いじめを止めようとはしなかった。
助けてくれなかった。

( ^ω^)「……ちょっと、過去にお邪魔するお」

何人も部屋に入ったおかげで、大分この部屋の操作に慣れてきた。
人の過去に、"なりすます"こともできるらしい。

( ^ω^)「……」

彼女の過去に。
彼女が、僕のいじめを知ったときの気持ちに。

僕は、なりすます。
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:41:13.53 ID:S7R1gvyq0
───………・・・
──……・・
─……
…・・
・・






・・
…・・
─……
──……・・
───………・・

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:43:55.70 ID:S7R1gvyq0
(;^ω^)「馬鹿にするんじゃないお!!!」

彼女の記憶から帰ってきた僕は、とっさにそう叫んだ。
ふざけるんじゃない。
僕の気持ちなんか、彼女に理解されるハズが無かった。

(;^ω^)「やり返せるなら……とっくにやり返しているお!!」

それが出来ないから、どれだけ悩んだか。
この万能の女に分かるはずが無い。

(;^ω^)「僕は……必死だったんだお……」

誰かが助けてくれるまで。
ずっと耐えていた。
いつかは、救われるんだと。

でも……。

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:45:31.69 ID:S7R1gvyq0
( ^ω^)「……僕は、救われたんだお」

我慢し続けたおけげで、僕はこの力を手に入れた。
救われたのだ。

( ^ω^)「ふん……この糞女にも、抵抗できない悔しさを味合わせてやるお」

もうそろそろ、ジョルジュの体にも飽きたところだ。
ちょうどいい機会であると考えた僕は、
この部屋の奥へ、更に足を進めていった──。

129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:49:19.58 ID:S7R1gvyq0
川 ゚ -゚)「……」

目の前で、ジョルジュが倒れこんでいた。
いいさ、どうせ教室は混乱状態。
後数分もすれば、"元の"意識も戻るだろう。

(´・ω・`) 「ほらっ!ここがっ!いいんだろうっ!?」

(///*川 「んぁっ!ふぁぁ……そっこです……ッッ!」

ショボンが、相変わらず腰を振り続けていた。
馬鹿らしい。
女となった今の僕に、あまり性欲はないようだ。

川 ゚ -゚)「馬鹿馬鹿しい」


131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:52:34.29 ID:S7R1gvyq0
混乱した生徒が、教室から出ようとしていた。
僕はそれを、とりあえず止める。
これ以上騒ぎが広がったら、色々と面倒くさそうだ。

(´<_`;)「クーさんッ!早く先生を呼ばなければ……」

川 ゚ -゚)「安心しろ。ぼ……私が何とかする」

(*´_ゝ`)「そうだぞ弟者!ペニサスたんのエッチシーンを目に焼き付けるんだ!」

色々変態がいるようだ。
もし、僕が普通どおりの生活をしていたら、そこそこ話が噛み合ったかもしれない。
そう考えると、少しだけブーンを懐かしく思った。

川;゚ -゚)(ん……僕がブーンだお?)


134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:55:48.32 ID:S7R1gvyq0
他人の体を使いすぎたせいか、頭が混乱してきた。
僕はブーンであり、クーである。
それを、もう一度確認する。

川 ゚ -゚)(よし……そろそろ動くか)

僕は教壇の上に立ち、大きな声を出す。

川 ゚ -゚)「えー。みなさん静かにしてくださいー」

そこで、混乱していた生徒がこちらを向く。
取り残されたのは、腰を振るショボンと喘ぐペニサスだけ。

川 ゚ -゚)「キモショボンと、ビッチペニサスがセックスをしていますが、気にしないようにするおー」

みんなが、僕の話を聞く。
今まで僕に振り向きもしなかった人々が、僕を見る。

136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:57:59.66 ID:S7R1gvyq0
川 ゚ -゚)「二人は性欲に溺れてしまったんだおwwww」

笑顔を作ろうとしたが、いかんせん顔が動かない。
どうやら、クーはあまりに無表情すぎて顔が固まってしまっているようだ。

ミ,,゚Д゚彡「おいおい……どうしちまったんだよみんな!」

フサギコが叫ぶ。
ほんとうに、面倒くさい奴だ。

ミ,,゚Д゚彡「ニダーも朝からおかしい……ジョルジュも、意識がねぇ!!
      先生もペニサスも、クーだっておかしいぞ!!」

川 ゚ -゚)「そうだなぁ」

ここでは何というのがベストなのだろうか。
考えた結果、私はこう答えることにした。

140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 22:59:43.04 ID:S7R1gvyq0





川 ゚ -゚)「今からお前も、おかしくしてやるお」




145 :訂正:2008/01/26(土) 23:07:09.76 ID:S7R1gvyq0
僕は、彼の部屋に入った。
ジョルジュやニダーと同じ、少し汚れた部屋。

だが、よく見ると部屋は斜めに傾いている。
恐らく、彼の「混乱」を現しているのだろう。

( ^ω^)「さーて、どうやって壊すかおー」

性欲に溺れさせようか。
だが、それももう面倒くさい。

( ^ω^)「……んー」

部屋を見回すが、面白そうな物は何もない。
それならば……

( ^ω^)「逆転の発想、だお」


146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 23:08:06.87 ID:S7R1gvyq0
彼の部屋から出て、クーの体に戻る。
彼には、ちょっとした細工をした。

(*゚ー゚)「ねぇ、フサギコ君?」

フサギコの彼女、しぃ。
童顔で、胸も大きい。
ツンの次に恋愛感情を抱いていたのが、彼女だった。

(*゚ー゚)「フサギコ君!どうしたの!?」

ミ,,゚Д゚彡「んばぁ?」

(;*゚ー゚)「ふ、フサギコ君?ふざけないでよ!!」

ミ,,゚Д゚彡「うぉーうぉー」
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 23:10:28.93 ID:S7R1gvyq0
彼の部屋から、全て消し去った。
転がっていた道具や感情を、一気に取り除いた。

彼は今、何も知らない。
何も感じたことの無い赤ん坊だ。

ミ,,゚Д゚彡「んばぁーる!」

(#*゚ー゚)「クー!あなたフサギコ君に何したの!?」

しぃが僕を睨みつける。
中々勘のいい女のようだ。
他の生徒は、既に、教室から出て行っている。

川 ゚ -゚)「ちょっと部屋の片付けを。
     と言っても、全て捨てただけだお」

152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 23:13:07.09 ID:S7R1gvyq0
(#*゚ー゚)「はぁ?何?早く戻してよ!!」

川 ゚ -゚)「んー。捨てたからもう元に戻んないおww
     それより、しぃちゃんそんな怖い顔辞めるお?しわ増えるおw」

(#*゚ー゚)「何よ!もう……意味が分からない!」

川 ゚ -゚)「……あんまりうるさいと、君にもお邪魔することになるお?」

(#*゚ー゚)「わ、私に何するつもり……?」

川 ゚ -゚)「出来れば、君には入りたくないんだお。
     君は、唯一僕を助けようとしてくれたから」

(;*゚ー゚)「何を言ってるの……?」
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/26(土) 23:16:16.66 ID:S7R1gvyq0
川 ゚ -゚)「君だけが、僕を一度助けようとしてくれたお」

(;*゚ー゚)「だから、何の話?クー!」

川 ゚ -゚)「僕はクーじゃないお」

(;*゚ー゚)「意味分からない……。誰なのよ……?」

川 ゚ -゚)「それを聞いちゃうと、僕は君の部屋も改造しなくちゃいけなくなるんだお?」

(;*゚ー゚)「意味が分からない!あなたは誰!何をしているの!助けてよ!!」

川 ゚ -゚)「僕は、内藤ホライゾン。
     みんなの心に入って、部屋を改造したんだお」

最後の質問には、答えられそうに無い。

川 ゚ -゚)「お邪魔します」

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