- 323 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:38:55.47 ID:67i0D3Yt0
無駄な時間を多少過ごしたものの、無事平和的に図書館内に入ることが出来たドクオたちは、館内の様子などを弟者に聞いていた
館内には20人ほどが避難していて、地下の書庫に立てこもっているらしい
('A`)「なるほど、地下書庫とは盲点だったわ」
(´<_` )「けっこうこの図書館には通ってたからな、知っていただけさ」
確かに地下の稀少本の書庫ならば入り口は厳重にガードされているし、構造も頑丈だろう
地下に入ると、本の隙間で人が何人か寝転がっているのが見える
本棚の間を歩いていると、寝ていた一人がふと起き上がり、声をかけてきた
( ´∀`)「ドクオ!久しぶりだモナ!」
- 332 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:45:02.87 ID:67i0D3Yt0
- ( ´∀`)「生きてたかモナ!さすがドリンク系能力者!」
('A`) 「お、モナーじゃねぇか」
( ^ω^)「おwwwモナーかおwww」
( ´∀`)「内藤も生きてたかモナwww」
(´<_` )「モナー君にはここの生活用水全般を供給してもらっているんだ、水道は止まっちゃったからな」
( ´∀`)「モナの能力大活躍だモナ!昔のお茶汲みモナとは違うモナ?」
ξ゚听)ξ「あ、モナー君」
从 ゚∀从「モナーじゃねーか」
( ´∀`)「モナモナ、ツンデレさんとハインリッヒさんも無事かモナ、お茶どうぞだモナ」
そういいながら左手から冷茶を出す
ξ;゚听)ξ「あ、どうも」
从;゚∀从「わ、悪いな」
- 337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:52:48.56 ID:67i0D3Yt0
- 一同モナーからお茶を受け取り一息つく
('A`)「外の状況はどうなってるか分かるか?」
(´<_` )「うむ、ラジオから聞いた限りではわけの分からない事になっているらしい」
ξ゚听)ξ「わけのわからない?」
(´<_` )「うむ、まず「敵」はどうやら土や水のある所でしか発生できないらしい」
( ^ω^)「なるほどだお、どうりで道中敵がいなかったお」
(´<_` )「二つ目は「敵」は目下合体して巨大化中らしい」
( ^ω^)「巨大化・・・かお?」
ブーンがいぶかしげに尋ねる
(´<_` )「うむ、数自体は減っているのだが、戦力が減っているわけではないらしい」
(´<_` )「合体し、合体したもの同志が合体し、それがまた合体し、で倍々で大きくなっているらしい」
从;゚∀从「うわぁ・・・・」
- 340 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:02:40.21 ID:67i0D3Yt0
- (´<_`;)「ついに1時間ほど前、市営体育館サイズの物が誕生したとか」
ξ;゚听)ξ「そんなのに襲われたらひとたまりもないわね」
( ´_ゝ`)「幸い今は山に居てこっちには来ないらしい」
そういいながら兄者が階段を下りてきた
( ´_ゝ`)「だがまた合体しそうだとさ」
やれやれ、といった手振りをする
从;゚∀从「こりゃーとうとうヤバイな」
(´<_` )「ここも素直姉妹のおかげで昨日は乗り切ったんだが、いよいよ危険だな」
( ´∀`)「モナーの功績も忘れるなモナ」
( ´_ゝ`)「何かより強力な対抗手段があればいいんだが」
( ^ω^)「強力な・・・」
ブーンがドクオのほうに目線をチラリとやる
('A`)「おっとそうだった、本を探しに来たんだった」
ドクオが勢いよく立ち上がる
- 343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:06:38.30 ID:67i0D3Yt0
- ('A`)「ちょっと本探してくるわ」
ドクオはそういい残して階段を登っていく
(´<_` )「本?何の本だ?」
ξ゚听)ξ「対抗手段を見つけるための本よ」
(;´_ゝ`)「そんなもん本に載ってるんだったら人類はとっくに勝ってるとおもうんだがなぁ」
从 ゚∀从「まぁ、やらないよりはマシってこった」
( ^ω^)「今はともかくじっと待つしかないみたいだお」
( ´∀`)「そうだモナ、みんなでお茶のんでるモナ」
- 346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:17:16.93 ID:67i0D3Yt0
ドクオは薄暗い図書館の2階で、真剣に本を読んでいた
('A`)「なるほど・・・こういう原理で・・・」
川 ゚ -゚)「随分難しそうな本を読んでいるんだな?趣味か?」
突然背後から声をかけられた
('A`)「あー、必要になってやむおえず、というか、まぁ嫌いではないけど」
川 ゚ -゚)「しかしそういうのは普通大学でやるものだろう?よく分かるな」
青みがかった長い黒髪の少女は続ける
('A`)「なんとなく分かればいいんだよ、えーと、素直さん、だっけ?」
川 ゚ -゚)「ああ、3組の素直クールだ、あっちに居るのが妹のヒート、一個下だ」
指差されたほうに視線を向けると、赤髪の少女が外を見張っているようだった
しばらく見ていると、こちらに気づいたのか軽く手を振ってきた
ノパ听)ノシ
- 350 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:21:33.89 ID:67i0D3Yt0
- ドクオはそれに手を振り返すと、本に目を向けながら目の前の少女に話しかけた
('A`)「昨日はあの子と二人で「敵」を撃退したんだって?すごいな」
川 ゚ -゚)「なんてことは無いさ、連携がうまくいったのと、運よく敵の数か少なかったからさ」
川 ゚ -゚)「今夜にでもまた敵襲があれば、二人では防げないだろう、そのときはよろしく頼む」
('A`)「ああ、全力をつくすよ」
川 ゚ -゚)「じゃあ、私は見張りがあるのでな」
そういうと素直クールはどこかへ歩いていってしまった
('A`)「連携・・・ふむ・・・」
- 360 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:33:57.85 ID:67i0D3Yt0
- 夕方、ドクオが一通り本を読み終えて地下に降りると、流石兄弟が深刻な面持ちで話をしていた
('A`)「どうしたんだ?」
(;´_ゝ`)「無線とラジオによると、敵の一団がこちらに向かっているらしい」
(´<_`;)「時間的な余裕もあまりなさそうだ」
('A`)「・・・そうか、じゃあしょうがないな」
川 ゚ -゚)「敵が来るのか?」
ノパ听)「くるのかあああああ!!!」
( ´_ゝ`)「ああ、おそらく数分後にはな!全員持ち場についてくれ!」
ガンガンと鉄の扉が打ち鳴らされ、敵襲が図書館に居る全員に知らされる
(´<_` )「戦闘向きでない能力のものは地下で待機だ!」
( ´∀`)「モナ!モナにどーんと任せるモナ!」
(;^ω^)「お?モナーはどう考えても戦闘向きじゃないお?」
从 ゚∀从「茶でどーすんだよ、茶で」
( ´∀`)「クックックモナ・・・モナはもはやただのお茶汲みではないといったはずだモナ・・・w」
ξ;゚听)ξ「はぁ?」
- 369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:37:47.06 ID:67i0D3Yt0
- ( ´∀`)「モナの活躍を目に焼き付けるといいモナ!」
そういい残すとモナーは素直姉妹と一緒に最前線へ飛び出していってしまった。
(;'A`)「なんだあいつ、カテキンで殺菌でもする気か?」
从;゚∀从「わからねぇ」
ξ゚听)ξ「それよりドクオ、アンタのほうはどうなったのよ」
( ^ω^)「そうだお、必殺技は完成したのかお」
('A`)「・・・多分、数回練習すれば」
从;゚∀从「ぶっつけ本番か、しゃあねぇな、とりあえず行くぞ!」
( ^ω^)「ほいきただお!」
ξ゚听)ξ「分かったわ!」
('A`)「任せろ!」
次々に飛び出していくドクオたち
- 373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:45:13.33 ID:67i0D3Yt0
- ドクオたちが配置につき終わると、ちょうど図書館向かいの建物の影から「敵」の大群がこちらへ向かってガサガサと這い出してきた
从;゚∀从「うっはー大きさは5〜6メートルサイズ・・・合体はしてない奴か」
視界の中央、敵のまん前にモナーを真ん中に左にクール、右にヒートが並んで立っているのが見えた
从;゚∀从「あいつ・・・あんなところに居てマジで大丈夫なのか?」
( ´∀`)「ククククク、虫けらども、モナの前にひれ伏せモナ」
(#´∀`)「モナの力はこのためにあったに違いないモナ」
(#´∀`)「行くモナ!トライアングルフォーメーション!」
川 ゚ -゚)「行くぞ!」
ノパ听)「行くぞオオオオオオオオ!!!!!!」
- 384 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:55:22.24 ID:67i0D3Yt0
- モナーの合図でクールとヒートが前に飛び出す、同時にモナーの両手、合わせて10本全ての指から噴出すすさまじい量の緑茶。
左手から噴出した極低温の緑茶はクールのところに飛んで行き、鋭い無数の氷の刃になった
右手から噴出した極熱々の緑茶はヒートのところへ飛んで行き、超高温のスチームになった
川 ゚ -゚)「クール・アイスエッジ!」
ノパ听)「ヒート・スチーム!」
無数の氷の刃が雨あられと左翼の「敵」を襲い
高温のスチームは右翼の敵を完全に包み込む
川 ゚ -゚)「私たちの能力は水の低温、高温での自由操作!」
ノパ听)「しかし水が無ければ使えない!」
(#´∀`)「モナの両手は無尽蔵に緑茶を吐き出し、さらに低温、高温を左右で出し分けるモナ!」
川 ゚ -゚)「それによって水は無限!」
ノパ听)「温度はそれぞれ増強!」
( ´∀`)「三人力を合わせれば!」
ノハ#゚听)(#´∀`)川#゚ -゚)「 ま さ に 無 敵 !!!!!」
- 389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 17:58:51.14 ID:67i0D3Yt0
- (;^ω^)「おー・・・モナーノリノリだお・・・w」
( ^ω^)「ブーンも負けてらんないお!」
(#^ω^)「おおおおおおおお!!!!」
(;^ω^)「あ、ブーンに攻撃手段はよく考えたらなかったお・・・」
- 406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:05:15.65 ID:67i0D3Yt0
- (;^ω^)「なにか、なにか役に立つ方法はっ・・・!」
( ´_ゝ`)「そんなきみにこれを貸してあげよう、てれれれってれ〜ん、きーんーぞーくーばーっと〜〜〜」
金属バットを差し出す兄者
( ^ω^)「・・・・殴ってこいと?」
( ´_ゝ`)「・・・・ごめん」
(´<_`;)「兄者!遊んでないでバリケード直すなりなんなりしろよ!」
( ´_ゝ`)「・・・・ごめん」
※ちなみに弟者の能力は兄者に変身する能力だけど兄者に変身してもあんまりいい事が無いので意味が無いね!
- 424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:14:41.73 ID:67i0D3Yt0
- 从;゚∀从「いやー・・・しかし出番ないですねぇ」
ξ;゚听)ξ「あの3人だけで全部倒しちゃいそうよ?」
前衛3人が敵にすさまじい攻撃をくわえているので、
図書館入り口とモナーたちの中間地点に居るハインとツンのところにはほとんど敵が来なくなっていた
たまに隙間をすり居ぬけてくる敵を、ツンが足止めし、ハインが電撃でいたぶる、といった形になっていた
入り口を守るドクオにいたっては、敵が一体も来ないので割と暇を持て余していた
('A`)「スピンで試すか・・・ピクノで試すか・・・うーん・・」
- 430 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:23:08.75 ID:67i0D3Yt0
- ('A`)「よし、そっちはやばそうだから今回はやっぱりやめて、必殺技の名前を・・・」
( ´∀`)「ドクオ、片付いたモナ」
(;'A`)「え?」
ふと視線を上げると、あたりは一面敵の死骸で埋め尽くされていた
( ´∀`)「ドクオ、あとでおいしいコーヒーでも淹れてくれモナw」
モナモナモナ、と笑いながらモナーは図書館の中に消えていった
( ^ω^)「・・・ドクオ、ドンマイだお」
从 ゚∀从「まぁ、勝てたからいいんじゃね?」
ξ゚听)ξ「次に備えましょ」
川 ゚ -゚)「お疲れ」
ノパ听)「おつかれえええ!!」
('A`)「え?」
- 438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:28:02.15 ID:67i0D3Yt0
図書館でのはじめての戦闘を終え、ドクオたちは再び地下に潜っていた
('A`)「結局出番が皆無だった件」
( ^ω^)「ブーンも荷物運びに終始していたお」
从 ゚∀从「いやーあいつら頼もしいなーwww」
ξ゚听)ξ「モナー君キャラ変わりすぎじゃない?」
( ´∀`)「ククククク モナ」
(´<_` )「安心しているところ悪いが、さっきのはどうやら無線で言ってた敵じゃあないらしいんだ」
(;´∀`)「モナ?モナが蹴散らしたのはザコモナ?」
( ´_ゝ`)「うん、ザコ」
- 444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:36:43.73 ID:67i0D3Yt0
- (´<_` )「目標は正面からゆっくり接近中、とは聞き取れたんだが、そんなもの見当たらないんだがなぁ?」
( ´_ゝ`)「まぁなんにせよ警戒はつづけなくちゃならん」
(´<_` )「なので交代で見張りに立とうと思う」
( ´_ゝ`)「順番はドクオ、ブーン、俺、弟者、ハイン、ツン、クー、ヒート、モナーで30分交代」
(´<_` )「ということで一つよろしくたのむ」
('A`)「俺がトップバッターか、まぁ疲れてないからいいけど」
ドクオが見張りのために正面玄関に出ると、空はすっかり茜色に染まっていた
('A`)「・・・力を手に入れて、3日も経ってないんだよなぁ」
感慨深げに山に沈んでいく夕日を眺める。
('A`)「この先人類はどうなるのか、壮大すぎるテーマだよな・・・」
ドクオは見張りの間中、ずっと夕日を眺めていた
- 451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:47:02.51 ID:67i0D3Yt0
- その後、ブーン、兄者、弟者と見張りが続いたが、やはり異常は見つからない
図書館の前には何の異常も感じられなかった
从 ゚∀从「異常なし!何もなし!」
ハインが見張りをしていると、暇を持て余したドクオが本を片手に様子を見に来た
('A`)「ういすー」
从 ゚∀从「おう」
('A`)「なんか、あったか?」
本を読みながら尋ねる
从 ゚∀从「別にー」
暇を持て余していたハインは逆にドクオを観察していた、割と真剣な表情で本を読んでいる
そのままぼーっとドクオを眺めていると、ドクオが不意に視線を上げて、ハインのほうを真剣な目で見つめてきた
しばらくの間、ドクオとハインの目と目が合う
- 453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:49:15.17 ID:67i0D3Yt0
- 从*゚∀从「な、なんだよ・・・」
思わずハインが照れて赤くなる
しかしこのときドクオの視線はハインではなく、その頭の後ろの山に向かっていたのだ
(;'A`) 「あれ?山でかくなってない?」
从 ゚∀从 「へ?」
- 456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 18:51:40.92 ID:67i0D3Yt0
- (;'A`) 「いや・・・絶対でかくなってる・・・さっきはあの木のてっぺんくらいまでしか・・・」
(;'A`) 「と、とりあえず弟者呼んでくるわ!」
図書館の中へ走り出すドクオ
从 ゚∀从 「 へ? 」
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