188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 14:20:42.07 ID:67i0D3Yt0
グラウンドの土の上に黒い染みが出来始めた、

よく見ると円状に広がっていくその直径1メートルほどの染みから、真っ黒な煙が立ち上り、円の上で形を作っていく

はじめは不明瞭だったその黒いもやは、次第に輪郭をはっきりさせていき、「敵」を出現させた

何処を見ても真っ黒でつやが無い、巨大な虫のような姿をもった怪物

その怪物が数十体出現していた

ξ;゚听)ξ「・・・・・・」

『敵』は少しの間辺りを見回すと、手近なところに獲物を見つけ、いっせいに襲い掛かる
193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 14:29:33.58 ID:67i0D3Yt0
从;゚∀从「ウヒョー!きたきたきたきたきたきたああああああああ!!!!!!!」

从;゚∀从「こういう展開を生まれて17年間待ってたんだよ!」

一斉に自分に襲い掛かってくる「敵」を見据えながら叫ぶ

从#゚∀从「アイアムア・ヒーロー!!!!!!!」

その瞬間、あたりは白い閃光に包まれた

ドクオとブーンが思わず閉じた目をあけると、そこには地面に転がった数体の「敵」の姿と、残る敵に電撃を浴びせ続けるハインの姿があった

从#゚∀从「くらえ!必殺10万ボルトおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

強烈な電流が敵に流れ、発生した電熱が漆黒の体をはじけさせる

从#゚∀从「アタシはポケモンじゃねえええええええええええ!!!!!」

さらに電撃。
197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 14:36:45.45 ID:67i0D3Yt0
(;^ω^)「ハイン・・・敵を倒しまくりだお」

(;'A`) 「ああ、なんだあいつ・・・ポケモンじゃねぇって、自分で10万ボルトとか言ってんじゃねぇか」

その光景にしばし呆然としてしまう


(;'A`)「って見てる場合じゃねぇ!」

(;^ω^)「そうだったお!」

(;'A`)「ハイン何やってんだー!戻って来いバカヤロー!」

(;^ω^)「そうだおー!」

ξ;゚听)ξ「ちょっとあの子なにはじめてんのよ!」

声に振り返ると、ツンが息を切らせて階段を下りてきたところだった

ξ;゚听)ξ「ハインー!戻りなさいよ!」




204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 14:43:34.58 ID:67i0D3Yt0
从*゚∀从「ダイジョブダイジョブ!こいつらけっこうざこっちいぜー!」

ハインが電撃を繰り出しながら答えてみせる

(;'A`)「そういう問題じゃねーんだよ!」

从*゚∀从「コーヒーの達人は黙って見てろって、ハインちゃんがばっちし守ってやっからよwww」

(;'A`)「なっ・・・!」



そのとき、再びグラウンドに黒い円が浮かび上がった、最初のよりずっと大きい、直径5メートルほどのものが。

同時に校舎からも悲鳴が沸きあがる



208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 14:50:55.09 ID:67i0D3Yt0
振り返ると、いつの間にか校舎の周りには、薄い羽の生えた「敵」が飛び回り、窓を割り砕いて中に侵入し始めていた

グラウンドからはさっきの5倍はありそうな敵が出現し、ハインに向かいつつある

从;゚∀从「こんのっ!」

ハインが電撃を浴びせる、怪物の脚が爆ぜる、しかし歩みは止まらない

脚の表面を吹き飛ばしただけで、歩行に障害はないようだ

从;゚∀从「これでもか!」

ハインがこれでもかと追加の電撃を浴びせるが、こうかはいまひとつのようだ



(;'A`)「だから逃げろっつてんだろー!」

(;^ω^)「あれじゃ自力で逃げるのは無理だお!ブーンが飛んで行くお!」
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:01:41.66 ID:67i0D3Yt0
たまらずブーンが飛び出す

(#^ω^)「おおおおおおおおお!」

数体の飛行型の敵が反応し、ブーンの方に頭を向ける

鎌のような腕が振り回され、近づくことが出来ない

(;^ω^)「まずいお!このままじゃハインが!」

ξ#゚听)ξ「ああああああああああああ!!!!」

(;'A`)「ツンさん!?」

突如グラウンドに手のひらを向けて、叫びだすツン

それと同時にグラウンドに大きなつむじ風が巻き起こった、

( ^ω^)「チャンスだお!」

敵が風に煽られている隙にハインのもとに到達し脇に抱えて離脱する

从;゚∀从「おわあぁ!」
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:14:27.62 ID:67i0D3Yt0
ξ;゚听)ξ「なんとか・・・成功したみたいね・・・」

ツンが息を荒くしているへたり込んでいる

敵が砂埃で視界を奪われている間に、ブーンたちは転がり込むようにドクオたちの所に帰ってきた

( ;^ω^)「た、助かったおツン・・・」

从;゚∀从「スマン、調子に乗った・・・」

ξ;゚听)ξ「まったくよもう・・・寿命が縮んだわ・・・」

(;'A`)「無茶しやがって・・・!心配したぞ」

从;゚∀从「ごめん」

ξ;゚听)ξ「それはもういいから早く戻らないと____」

ツンが言いかけたそのとき、ドクオたちのいる渡り廊下の壁をぶちやぶって、大型の敵がなだれ込んできた

(;'A`)「に、逃げろ!」

(;^ω^)「そっちに逃げたら学校から出ちゃうお!」

(;'A`)「逃げなきゃ今死ぬんだよ!」




226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:18:30.06 ID:67i0D3Yt0
なりふり構わず学校から飛び出す四人

(;'A`)「走れ走れ走れえええええええええ!」

住宅街を疾走する。

(;^ω^)「ぶーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!」

从;゚∀从「わあああぁああ!!」

ξ;゚听)ξ「きゃあぁあああぁ!」

ちらりと学校振り返ったとき見えたのは、校舎が黒い蠢きに飲み込まれていく様子だった。
235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:27:31.55 ID:67i0D3Yt0
ひたすら走り続けた4人は、マンションの非常階段に身を隠していた

ξ;゚听)ξ「も、もう走れないわよ・・・」

(;'A`) 「同じく・・・」

(;^ω^) 「以下同文・・・」

从;゚∀从 「ry・・・」

息も絶え絶えの四人は思い思いに転がったりしている


寝転がったまま、ツンが呟いた

ξ゚听)ξ「学校・・・どうなったかな」
240 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:32:26.70 ID:67i0D3Yt0
('A`)「・・・」

( ^ω^)「・・・」

从 ゚∀从「・・・」

だれもそれに答えようとはしない


从 ゚∀从「・・・あんとき、敵を全部倒せてればな・・・」

(;^ω^)「それは・・・」

ξ;゚听)ξ「アンタはがんばったわよ」

从 ゚∀从「いや、アタシの力がもっと強力だったら・・・」

ξ;゚听)ξ「ハイン・・・」



('A`) 「・・・・・・」
247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:43:21.97 ID:67i0D3Yt0
('A`) 「・・・なぁ」

( ^ω^)「なんだお」

('A`) 「実はな・・・、俺の能力って、コーヒー名人じゃねぇんだ」

(;^ω^)「お!?」

从;゚∀从「あぁ?」

('A`) 「んで、あんな敵なんか、軽く消せちゃうような能力なんだ」

(;^ω^)「おぉ!?」

ξ゚听)ξ「ちょっと・・・じゃあなんで使わなかったのよ、なんで隠してたのよ!」

('A`) 「俺の思いつく使い方じゃ・・・多分」

('A`) 「学校周辺全部まとめて吹き飛ばしてた」

从;゚∀从「は、はぁ?」

253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:46:28.87 ID:67i0D3Yt0
ξ;゚听)ξ「な、なによその力って・・・」

(;^ω^)「おいしい紅茶達人とかだったらぶっ飛ばすお・・・」

('A`) 「それはな・・・」

**************************
260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:52:25.79 ID:67i0D3Yt0
*********************************

从;゚∀从「なるほど・・・それは確かに使えないな・・・」

(;^ω^)「学校どころかVIP市全部吹き飛ばしかねないお」

ξ;゚听)ξ「それじゃあしかたないわよね・・・・」

('A`) 「そういうことだ、騙してて悪かったな」

ドクオがうつむきながら言う


( ^ω^)「でも、なんで秘密にしてたんだお?そんなすごい能力、ハインみたいに自慢したらいいお?」

从 ゚∀从「そーだよなー?」

(;'A`) 「・・・お前らに、人間兵器扱いされるかと思って」

ξ;゚听)ξ「はぁ?」

(;^ω^)「ニンゲンヘイキ?」




265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 15:57:26.20 ID:67i0D3Yt0
从;゚∀从「おいおい、そんなわけないにきまってんだろ?」

从*゚∀从「ど、ドクオは、あたし達の・・・な、仲間なんだからよ?」

(*^ω^)「そうだお!ドクオは大事な仲間だお!」

ξ*゚听)ξ「そうよ!あたし達を見くびらないでよ?」



('A`) 「お、お前ら・・・・」



('∀`) 「よくそんなくせぇ事言えるなwwwwwww」





(#^ω^)
从#゚∀从
ξ#゚听)ξ




(##)A`###)「ズイマゼンデヂダ・・・・」
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:06:39.04 ID:67i0D3Yt0

ドクオたちがマンションに隠れてから10時間ほどたつと

すっかり日も暮れてあたりも暗くなりってしまった。

どうやら電気の供給は完全にストップしたらしく、町には一つも明かりを見つける事ができない。

きっとあの暗闇の中では漆黒の「敵」どもが蠢いているのだろう

4人はボイラー室を見つけ、その中で息を潜めていた

 从 ゚∀从「しっかし、ドクオの能力、ほかにやり方はないもんかね?」

('A`) 「ん〜・・・図書館か何かに行けば分かると思うが」

( ^ω^) 「確かこのマンションは市立図書館のすぐ傍のだお」

ξ゚听)ξ「じゃあ、夜が明けたら図書館へいってみましょ!」

('A`)「そうしてもらえると助かる、俺もまともに戦いたいからな」

从 ゚∀从「それにしても外はどうなってんだろうなー」

( ^ω^)「ラジオなんかも誰も持ってないお」

('A`)「それも明日の話だ、今日はとにかく休もう」

4人は黴臭いボイラー室で、いつしか折り重なるように眠りについた
305 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:14:29.17 ID:67i0D3Yt0

明けて7月20日、日の出とともにドクオたちは行動を開始した

市街地の中では意外なほど「敵」の姿は見つからなかった

途中、無人のコンビニなどから食料を調達しつつ、ドクオたちは市立図書館に無事たどり着くことが出来た。


('A`)「入り口にバリケードが張ってある・・・だれか居るぞ」

( ^ω^)「誰でもいいお、人間なら」

ξ゚听)ξ「どこから中に入ればいいのかしら」

从 ゚∀从「ぶっ壊せばいいんじゃねーの?」

そういいながらハインが右手に電荷を貯めていき、バチバチと放電がおきる

从 ゚∀从「いっせーの」

ハインがバリケードを吹き飛ばそうとした瞬間


  「まてぃ!」
  「まてぃ!」

どこからか揃った声が聞こえた
311 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:20:32.83 ID:67i0D3Yt0
(;´_ゝ`)「流石な兄弟が作ったこの要塞図書館!」

(´<_`;)「壊してもらっちゃあこまるんです!」

屋根の上からそっくりな双子が現れた


(;^ω^)「お、となりのクラスの流石兄弟だお」

('A`)「あー・・・・あの、    ヘンタイの」

从 ゚∀从「ああ、ヘンタイの」

ξ゚听)ξ「変態の」



(;´_ゝ`)「変態とはなんだ変態とは!」

(´<_`;)「そうだぞ!変態は兄者だけだぞ!」



(;^ω^)「お?」



319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/05 /11(火) 16:29:47.78 ID:67i0D3Yt0
(;´_ゝ`)「なんだと弟者!裏切ったか!ならばこれでどうだ!」

( ´_ゝ`)「能力!弟者変化!」

ぼわん、という音とともに兄者が妙な煙に一瞬包まれる

( ´_>`)「こんにちは、弟者です、エロゲーとかダイスキです。とくに触手物が好きです」

(´<_`; )「な、人の姿でなんという事実無根な事を!なんて外道!」

( ´_>`)「ハァ〜ッハッハッハァ〜!弟者デース!8〜12歳がストライクゾーンデース!」

(´<_`; )「や、やめろぉ!人の姿で!」

( ´_>`)「フアハハハハ!何を言う!俺が弟者だ!」

(´<_`;)「な、なんだと?じゃあ俺は何者だ?」

( ´_>`)「フアハハハハ!お前などコワレモノでじゅうb」

('A`)「あのー、いい加減にしないとバリケードごと吹き飛ばされますよ」

从 ゚∀从ノ*

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