- 81 : ◆t47SwsVd1k :2006/10/07(土)
18:09:55.49 ID:sfR05tbr0
- イギリス、アスコット競馬場。
ヨーロッパの上半期の最強馬決定戦、キングジョージ。
正式名称、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス
ブーンとフェラーリヴイはその舞台に立つ。
( ^ω^)「日本と違い、静かだお」
(F)「でも、ひしひしとプレッシャーを感じるな」
( ^ω^)「今年は、去年のこのレースの覇者で、凱旋門賞馬でもあるニューソック
が出るから余計にプレッシャーだお。でもヴイは強いお」
(F)「うむ。頼んだぞ」
- 82 : ◆t47SwsVd1k :2006/10/07(土)
18:17:07.86 ID:sfR05tbr0
- パドックを離れ、本馬場に入るブーンとヴイ。
大本命のニューソックとアニージャが近づいてきた。
( ´_ゝ`)「オマエ、強いみたいだな」
意外にも日本語だった。
( ^ω^)「強いお・・・今日は勝ちに来たお」
( ´_ゝ`)「ソウカ、いいレースをしよう」
そう言って、走り去った。
( ^ω^)「オーラがあったお」
- 3 :
◆t47SwsVd1k :2006/10/08(日)
22:56:26.48 ID:kn6yjTi10
- (穴)「日本中央競馬の歴史に新たな1ページが刻まれようとしています。
今、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステーク
スタートします」
( ^ω^)(日本の馬だって欧州の大レースで勝つことはできるんだお)
(ヴイ)「ぶるるるるるる」
先ほどまでおとなしかったフェラーリヴイ。
気合がのってきたようだった。
( ^ω^)「お前もやる気が出てきたかお?いくお!」
ゲートに入るフェラーリヴイ。
そして、ゲートが開き、その瞬間、フェラーリヴイは飛び出す。
これ以上無い抜群のスタートであった。
そしてそのままのスピードを維持し、二番手でレースを進める。
ニューソックはフェラーリヴイの後ろ、三番手だった。
( ^ω^)(後ろ、圧力を感じるお)
- 5 :
◆t47SwsVd1k :2006/10/08(日)
22:58:03.69 ID:kn6yjTi10
- ( ´_ゝ`)(イイウマダナ。飛ぶように走る)
(穴)「フェラーリヴイいい感じで進んでいます」
( ^ω^)(・・・直線入ってから仕掛けるお)
( ´_ゝ`)(・・・サテ、どこでしかけようか?)
(穴)「さあ、3コーナーに入り、・・・4コーナー・・・直線に入りました!!
動いた!フェラーリヴイ!先頭に立ちました!!
それに続いてニューソック、動きました、さあ、射程圏に捉えた!
並んだ!二頭が並んだ!」
( ^ω^)(まだまだ!ここからがヴイの見せ所だお)
(穴)「さらに加速、フェラーリヴイ!それでもついてきているニューソック!!」
- 6 :
◆t47SwsVd1k :2006/10/08(日)
22:58:40.41 ID:kn6yjTi10
- ( ^ω^)(まだまだ!)
鞭を入れるブーン。
さらに加速するフェラーリヴイ。
宝塚記念で見せた、飛ぶ走りの領域に達した。
(穴)「ギア全開フェラーリヴイ!突き放しにかかるが、
突き放せない!ニューソックは突き放せない!
世界最強は伊達じゃない!」
( ^ω^)(まだまだ!さらに上の走りを見せるお!)
( ´_ゝ`)(クッ!なかなかヤル!だがな!負けるわけには!)
- 7 :
◆t47SwsVd1k :2006/10/08(日)
23:01:37.22 ID:kn6yjTi10
- フェラーリヴイは極限のスピードで走っていた。
その極限のスピードを生み出す筋肉に、骨はついてこられなかった。
歓声が悲鳴にかわった。
ブーンはフェラーリヴイから投げ出され、地面に落ちた。
( ^ω^)(ああ、ヴイ・・・)
ブーンの意識は遠くなっていった。
フェラーリヴイは立ち上がることができずにもがいていた。
ブーンが見た、生きているフェラーリヴイの最後の姿だった。
フェラーリヴイはまさに流星だった。
- 8 :
◆t47SwsVd1k :2006/10/08(日)
23:03:08.10 ID:kn6yjTi10
- (F)「内藤、次は○○○の調教頼む」
( ^ω^)「わかりましたお」
ブーンの怪我は二週間程度で治った。軽い怪我であった。
落馬の後遺症も無く、すぐ馬に乗れた。
だが、笑顔は嘘にしか見えなかった。
(F)「内藤・・・ピザノブーンの次走だが・・・フォワ賞にすることにしたよ」
( ^ω^)「なっ!何故!?」
(F)「Iさんと話し合ったところ、どうしても凱旋門賞に出したいと」
( ^ω^)「んな馬鹿な!何の冗談ですお?」
(F)「内藤・・・冗談ではない・・・そして、出るからには勝ちにいく」
( ^ω^)「・・・」
(F)「騎手はお前でいく予定だ。乗るか?」
( ^ω^)「・・・乗りますお・・・でも」(勝てるわけないお)