5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:42:27.74 ID:SPTXA5EUO





0年目『Dear wonderful world』
“この醜くも美しい世界”




――この世界に、ある時から『瘴気』と呼ばれる毒素のような気体が広がり始めた。
いつ広がり始めたかは諸説あるが、ここではあえて取り上げない。

瘴気の濃度にもよるが、体力を回復する術が無ければ、人間はこの空気の中では1分として生きることを許されない。
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:43:45.39 ID:SPTXA5EUO
また、瘴気が広がるにつれて『魔物』と呼ばれる存在が各地に現れるようになった。

彼らは、瘴気の中でも生存でき(あるいは瘴気の中だからこそ生存できるのかもしれないが。)、それらは共通して人間を襲うという習性を持っていた。
見た目は、いかにも化物という者から二足歩行を行う亜人のような者まで多種多様である。

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:45:52.87 ID:SPTXA5EUO
人間は、この二重に訪れた危機により、壊滅的な打撃を受けた。

かくして、人間は瘴気と魔物により絶滅してしまう、かに思えた。
その危機を救ったのが、各地に点在していた大クリスタルである。

当時の学者により、クリスタルには瘴気を払う力があるということが発見されたのだ。

こうして人間は安息の地を手に入れた。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:47:29.59 ID:SPTXA5EUO
かくして当面の所の危機は去った。
大きなクリスタルであるほどその力は大きく、それだけ広い範囲の瘴気を払ったため、人間は大クリスタルの大きさに見合った大きさの都市を作り、それは村や町、国となった。

都市間の移動という問題もクリスタルが解決した。
クリスタルの欠片を懐に入れておくことで、大クリスタルの力の範囲が及ばない、都市の外まで出られるようになったのだ。

とはいえ魔物から身を守る術は、護身用の武器等に頼るしかないのが現状であるが。
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:51:37.51 ID:SPTXA5EUO
しかし数十年後、また問題が発生した。次第に大クリスタルの力が衰え始めたのだ。
長年に渡って瘴気の侵入を防いできたことで、その力が磨耗されていったのが原因だった。

ところが、人間はその危機を回避する術を既に見つけていた。『命の水』こと『ミルラの雫』である。

各地に点在する、独特な形をした『ミルラの木』。これから数年に一度、僅かにとれるミルラの雫を『クリスタルケージ』と呼ばれる器一杯に溜めて、大クリスタルを浄化するのである。
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:52:57.24 ID:SPTXA5EUO
浄化されたクリスタルは、再びその力を発揮した。
しかし、一年後にはその力を失ってしまう。

そのため、人間はまた雫を集め、毎年クリスタルを浄化する作業をしているのである。

つまるところ、クリスタルと人間は互いに生かし、生かされている、という事だろうか。

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:54:06.63 ID:SPTXA5EUO
だが、ミルラの木は辺境にしか生えず、未だに魔物も多く存在しているため、雫を取りに行くには危険が伴う。
それゆえ、今では『クリスタルキャラバン』と呼ばれるキャラバンが各都市に置かれ、それぞれの都市における雫集めの役目を担っている。

――ブーム=クン 著『世界のすがた』第一章より
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:55:18.28 ID:SPTXA5EUO
〜〜〜〜〜



さて。

あなたはこれから、その『クリスタルキャラバン』の一人となって、村を守る為の旅に出ます。
その旅路は、決して楽なものではありません。
辛い事、苦しい事。時には泣きそうになる出来事に出会うことになるかもしれません。
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:56:24.20 ID:SPTXA5EUO
しかし、それだけの喜びや幸せも、見つけることができるでしょう。

その全てに一切の無駄なものは無く、それらはあなたの人生における大切な『思い出』として、あなたの記憶に刻まれてゆくはずです。

『旅に出よ。命の水を求めて。』

クロニクル(冒険記)に新たな1ページを刻むのは、あなたです。



〜〜〜〜〜
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:58:33.65 ID:SPTXA5EUO
――キャラクターを設定してください

( ・∀・):モララー(16)
クラヴァット、男。農家の息子。
主人公。温和な性格で人当たりがよいため、村の人々から信頼されている。
しましまリンゴが好物。

( *゚ー゚):シィ(15)
クラヴァット、女。牛飼いの娘。
明るい性格で、年下の面倒見がよい。モララーとギコとは幼なじみ。
にじいろブドウが好物。

(=゚ω゚)ノ:ィョゥ(18)
リルティ、男。鍛冶屋の息子。
村で一番の力持ち。しかし、とても臆病で争い事が大の苦手。
にくが好物。

ノハ ゚听):ヒート(14)
リルティ、女。こなひきの娘。
強さに憧れる活発な少女。キャラバンに入るのをとても楽しみにしている。
ひょうたんいもが好物。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 00:59:47.15 ID:SPTXA5EUO
(´・ω・`):ショボン(15)
ユーク、男。錬金術師の息子。
性格は悪いが、村一番の知識の持ち主。戦闘の技術もあり、魔法の腕もたつ。
すずなりチェリーが好物。

(゚、゚トソン:トソン(16)
ユーク、女。さいほう屋の娘。
生まれつき体が弱く、あまり村から出してもらえない。機転がよくきく。
ほしがたにんじんが好物。

(,,゚Д゚):ギコ(17)
セルキー、男。商人の息子。
腕っぷしが強く、ぶっきらぼう。父の仕事ゆえ、村に居ないこともしばしば。
まんまるコーンが好物。

从 ゚∀从:ハイン(13)
セルキー、女。漁師の娘。
人付き合いが苦手で、友人を作りたがらない。少し強気な性格。
さかなが好物。



――村の名前を決めてください。

『ヴィップ』

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/26(日) 01:01:58.29 ID:SPTXA5EUO
〜〜〜〜〜

【ヴィップ村】



……小鳥のさえずりが聞こえる。

朝日の温もりを感じ、僕は薄く目を開いた――



( ・∀・)クリスタルクロニクルのようです





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