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名前:幕間 :2008/04/02(水) 01:37:12.74 ID:pQWn01qD0
???「……何をしているの」
(´・ω・`)「見てのとおりだよ。このままだと君も痛いだろう」
ブーンが貞操の危機に瀕し、ツン達がアヤカスフィール邸に向かっている時点からさかのぼることおよそ半刻。
いつものように人通りの少ない『バーボンハウス』前の道路で、ショボンは愛用のシティサイクルと格闘していた。
???「……急いだほうがいい。じきに、辺り一体枯渇する。普通の人間ならともかく、貴方は只じゃすまない。
存在が消滅する可能性も十分」
ショボン「その辺りは僕が一番よくわかってるさ……よし、と」
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名前:幕間 :2008/04/02(水) 01:39:11.43 ID:pQWn01qD0
後輪部に元から備え付けられていた買い物籠を取り外し、無骨な金属部にクッションをあててビニールテープで縛り付ける。
ハンドルにかけておいたヘルメットを手に取り、ショボンは傍らに立っていた少女に手渡した。
この界隈では見慣れない、水色基調のセーラー服。手元のヘルメットを見つめ、少女は視線を上げた。
???「……これは」
(´・ω・`)「見ての通り、ヘルメットさ。万が一転んだ時危ないからね。蛍光テープもあるから夜道でも安心だ」
???「…………ユニーク」
(´・ω・`)「さぁ、乗ってくれ。正直、イヤな予感がしてならない」
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名前:幕間 :2008/04/02(水) 01:40:16.23 ID:pQWn01qD0
- サドルに腰を下ろしてショボンが振り返る。
???「……わかった」
(´・ω・`)「そんな所に立ったら危ないよ。パンツがみえちゃう」
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名前:幕間 :2008/04/02(水) 01:42:01.84 ID:pQWn01qD0
物静かな少女を後部座席に乗せてショボンは自転車を漕ぎ出す。
しばらくして、今年はじめての雪が降りはじめる。
誰の目にとまることもなく、雪は家の屋根へと積もりはじめる。
街は白く染まる。街に住む生物の精神も、街と同じように漂白されていった────
…………
……
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