14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/26(火) 00:37:38.20 ID:Ku8eJAc+0






   
                  ('A`)ドクオが聖杯戦争を戦うようです





 
17 :>>16訂正:2008/08/26(火) 00:40:16.16 ID:Ku8eJAc+0









川 ゚ -゚)「『一点突破<ゴー・マイ・ウェイ>』!!」


(*゚―゚)「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」



   ♪ タタタタータータータッタター ♪

  キャスターを倒した!
  ブーンたちは経験10000を獲得!
  ブーンはレベル18になった!
  ブーンは『ハートオブボンバー』を覚えた!
  ブーンはエリクシャーを手に入れた!


19 :その1:2008/08/26(火) 00:41:30.96 ID:Ku8eJAc+0


(*゚―゚)「そ……そんな……」


 地面に倒れ伏すキャスター。右腕から腹部にかけてえぐりとられ、立ち上がる事もできない。
魔力は急激に霧散し、誰の目にも彼女の遠からぬ消滅は明らかだった。


(*゚―゚)「こんな……嘘……」

川 ゚ -゚)「ビーワン、ブーンを頼む」


 ビーワンから下り、『突撃槍<ランス>』をレイピアに持ち替え、クーがキャスターに迫る。



20 :その1:2008/08/26(火) 00:44:20.34 ID:Ku8eJAc+0

川 ゚ -゚)「……安らかにお眠りください」


 レイピアを儀礼的に立て、払い、そのまま切っ先をキャスターの心臓めがけて──


(* ― )「……マダ……コノママデハ……」




 正確に、キャスターの心臓へ突き刺した。




(* ― )「      」



 キャスターの体から小さな魔力の珠が放出され、彼女の体と精神は消滅した。



21 :その1:2008/08/26(火) 00:46:15.80 ID:Ku8eJAc+0

川 - )「……………………」





( ^ω^)「クー…………」

▼・ェ・▼< おん…………


 レイピアをしまって、そのまま動かない。
そんなクーを、一人と一匹は遠くから見つめていた


( ^ω^)「(やっぱり……辛いんだお……)」


( ^ω^)「…………」

                   ガラガラガラ


( ^ω^)「お?」



22 :その1:2008/08/26(火) 00:47:38.34 ID:Ku8eJAc+0

川 ゚ -゚)「……何だ……」


 天井からの音に俯いていたクーが顔をあげる。
ブーンが作り出したほのかな明かり。サーヴァントたる彼女の目はその僅かな光源の下、歪みを見つけ出す。

 染みひとつなく真っ白だった遥か高くの天井には、蜘蛛の巣状の亀裂が幾重にもなって走っていた。


川;゚ -゚)「ッ! これは……!」






 すぐに足元の床が。

 いや。
 城全体が振動をはじめた。


23 :その1:2008/08/26(火) 00:49:04.35 ID:Ku8eJAc+0

( ゜ω゜)「うわっ!」

▼;・ェ・▼< おんおんっ?!

川;゚ -゚)「ブーン、ビーワンに捕まれ、決して私がいくまでその手を離すなよ。この城は……いや」



川 ゚ -゚)「この空間は、まもなく消滅する」


 その言葉と同時に、ブーン達のちょうど真上が崩壊、落下をはじめた──


…………
……


25 :その1:2008/08/26(火) 00:51:15.95 ID:Ku8eJAc+0


 ちょうどその頃、外の4人も同じように突如発生した地震に翻弄されていた。


从;'ー'从「きゃー」

ξ゚听)ξ「地面に伏せるのよ、アヤカ!」


 普通の土地とは違い、そこは次元の隙間。しかも屋外。
通常の街のように落下物に気をとられる必要もない。

 両手を地面について揺れに供える二人をサーヴァント達がまわりをかこむ。
その存在特殊性故だろうか、ゆれる地面をものともせず阿部とショボンは直立しまままあたりを見渡していた。

阿部「綺麗に崩れていくな。普通の発破じゃこうはいかないぜ、こいつは」

(´・ω・`)「城が崩壊していく……あのロボも……」



 ショボンの言うとおり、ガットゥーゾも攻撃をやめ、あたりを囲んでいた死霊兵も揺れに翻弄されている。
そして自然に彼らは消滅をはじめ、その数をみるみるうちに減らしていった。

27 :その1:2008/08/26(火) 00:52:54.60 ID:Ku8eJAc+0

ξ゚听)ξ「キャスターが倒れたのね…」

(´・ω・`)「ああ。ブーン達がやったんだな」


 大きな音をたて、ガットゥーゾが地面に倒れる。
その衝撃が最後の一押しになったのか、これまで以上の揺れとともに古城シィナ城は完全に崩れ落ちた。


阿部「終わり、だな」


 城の跡の粉塵と地面の揺れが収まり、ガレキの山を見ながら阿部が静かにつぶやいた。



ξ゚听)ξ「えぇ……」

从'ー'从「……」

ξ;゚听)ξ「……って、アヤカどこ行くの?! 待ちなさい!」



28 :その1:2008/08/26(火) 00:54:32.27 ID:Ku8eJAc+0

(´・ω・`)「ガットゥーゾが止まり、敵軍団は消えたとはいえ、崩れたばかりの建物は危ないよ」

从;'ー'从「だ、だって……」



从;'ー'从「ブーン君達、まだ城から出てきてないんだよぉ!」

ξ゚听)ξ「!」

(´・ω・`)「!」

阿部さん「そういえば……」


 再び走り出すアヤカスフィールに3人も続く。












   「『一点突破<ゴーイング・マイ・ウェイ>』!」
31 :その1:2008/08/26(火) 00:56:50.98 ID:Ku8eJAc+0
从;'ー'从「わっ!」


 瓦礫の山の中から魔力が膨れ上がり、山頂近くが吹っ飛んだ。


阿部「今のは……」





川 ゚ -゚)「なんとかなったな」

( ^ω^)「助かったお」

 瓦礫が吹き飛び、ぽっかりと開いた山腹の穴からブーン達が這い出した。

ξ゚听)ξ「ブーン! クー!」

从*'ー'从「ブーン君!!」

(´・ω・`)「ブーン!」

阿部さん「……ふふふ」


( ^ω^)「ただいま、だお!」

34 :その1:2008/08/26(火) 00:58:51.13 ID:Ku8eJAc+0


( ^ω^)「いやぁ、死ぬかと思ったお……ビーワンに感謝だお」

川 ゚ -゚)「ビーワンが身を呈して守らなければ、今ごろブーンは生きてなかった」

从'ー'从「そっかぁ。わんちゃん偉いよぉ」

▼・ェ・▼< オンッ


 ボロボロな体のビーワンが弱弱しくもきっちり返事を返す。
使い魔的に召還されたわけではないビーワンはサーヴァントと違い、通常の魔力供給では
傷を癒すことができない。
ショボンとアヤカスフィールの治療をうけている今もひと声鳴いて、そのまま目を閉じてしまった。


ξ゚听)ξ「キャスターが倒れた今、この空間はそろそろ自然崩壊して元の世界に戻るわ。
   まずは帰ってシャワーあびて、それからご飯にしましょう」

( ^ω^)「賛成だお」



35 :その1:2008/08/26(火) 01:00:03.58 ID:Ku8eJAc+0

从'ー'从「お腹すいたよぉーペニサス、何作ってるかなぁ」

(´・ω・`)「街の被害を調べ、情報操作……しばらくは眠れないな。
   ブーン、ワタナベルン。という事でこれからボクは新たな戦闘を隠蔽する余裕がない
   すまないが極力戦闘は避けてくれ」

( ^ω^)「了解だお」

阿部「やれやれ、また決着が延びたな」

川 ゚ -゚)「貴方求めるのなら、今ここで勝負をうけてもいい。今の私に、迷いはないぞ」

阿部「……やめておこうか。お互い、些か消耗しすぎている。それに、ほら……」



阿部さん「世界が崩れる瞬間なんて、貴重なモノを見逃す手はないだろう」
37 :その1:2008/08/26(火) 01:01:15.62 ID:Ku8eJAc+0

 景色が歪んでいく。
 マーブル色の空が暗転し、一瞬の闇の後、彼らは元いた街の一角へと戻っていた。
空は青く、森は緑。キャスター空間の瓦礫の山や濁った魔力はすでにはない。

 異次元での戦闘で疲れ果てたブーン達と……

















────ゆっくり起き上がろうとするガットゥーゾが、VIP町に出現した。


【その1・終了】
                 →その2へ続く

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