6 名前:第13話『束の間の安寧』 :2007/11/20(火) 00:30:14.36 ID:1lOh9YyH0

( ;ω;)「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!」

(=゚ω゚)ノ「ブーンの体、すごく硬いよぅ」

( ^^ω)「お酢を飲んだらやわらかくなるホマよ」


 アーチャーとの戦いから一週間。屋上壊滅の話題はとうに下火になり、VIP学園全体が来たる文化祭の話で持ちきりになっている。
それは、先週から(自称)病欠で担任不在の中等部2年A組も例外ではない。

 運動部の練習が終了した後のグラウンドでブーン達は舞台でやるパフォーマンスの練習をしていた。
地面に座って開脚し、いよぅに手伝ってもらいながら前屈するも、胸が地面に触れそうな気配は全然ない。


( ;ω^)「痛かったお……全く、何てことするんだお。いよぅは絶対Sだお」

( ^^ω)「体柔らかくしておかないと本番までに足が上がらないホマ。我慢するホマ」

(=゚ω゚)ノ「風呂上りにやるのが効果的らしいけど……っと。委員長が呼んでるよぅ」



7 名前:第13話『束の間の安寧』 :2007/11/20(火) 00:33:23.84 ID:1lOh9YyH0

 眼鏡をかけた委員長がクラスメイト達をみわたす。帰宅部は学生服、運動部の生徒はその活動着のままなのだが
彼女だけは屋外練習初日から本番用の衣装を着て汗を流していた。


委員長「それじゃあ今日はこれで終わり。隊形移動は始めたばかりだから仕方ないけど、配ったプリント見て
   明日からはもっと上手くできるようにがんばろう。それじゃ、今日はこれでおしまい」

全員『お疲れ様でしたー』


 時刻は午後7時。校内放送が一斉下校を告げている。眼鏡をかけた委員長の号令で生徒達が散会する。
脇にかためてあった荷物を取り、ブーンもいよぅやマルタニスムとともに校門をくぐった。



( ^^ω)「文化祭まであと二週間。これから放課後は毎日練習かホマ……」

(=゚ω゚)ノ「大変だよぅ」

( ^ω^)「帰宅部なのに帰れないのはなんか損してる気がするお」

( ^^ω)「でもちゃんとやらないと委員長に怒られてしまうホマ。じゃあ、オイラはここでバイバイだホマ。バイブー」

(=゚ω゚)ノ「「バイブー」」(^ω^ )
10 名前:第13話『束の間の安寧』 :2007/11/20(火) 00:35:34.60 ID:1lOh9YyH0

 駅のある市内へとむかうマルタニスムと別れて、家路につくサラリーマンたちとともに二人は住宅街へと歩いていく。
住宅街を抜け、いつもの三叉路でいよぅと分かれる。ここから家まではのんびり歩いても10分程度。

 ところどころに小さな店や家があり、時間柄人通りも皆無というわけではない。いきなり敵に襲われるという可能性は低かった。


( ^ω^)「(今日から文化祭終わるまではずっと遅くなるお…ちゃんとクーやツンにも断っておくお)」









( ^ω^)「……ん?」

15 名前:第13話『束の間の安寧』 :2007/11/20(火) 00:38:27.33 ID:1lOh9YyH0

 ふと、道に面した公演に顔を向けた。古びたブランコがきぃこきぃこと揺れている。
木造りの台には小さな女の子がひとり座っている。他には誰の姿もない。



( ^ω^)「あれは……」



 真新しい濃紺のコート、雪のように真っ白な髪をした幼女。アーチャー戦の後、涙を両目に溜めて静かに立ち去って以来
学校はおろか、街中でも見かけることのなかった2年B組担任にして『セイバー』のマスター。
魔術士、アヤカスフィール・フォン・ワタナベルン。近くにはサーヴァント・セイバーの姿はない。


( ^ω^)「(ワタナベ先生……こんなところで何してるんだお…)」



 
@話しかける
 
A逃げる


( ^ω^)「(
>>19さん、どうするかお?)

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