－番外編第三話：バック・グラウンド・ガールズ

379 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:09:59.86 ID:WIKsk3ey0: 　
エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ！
という人のための登場人物紹介

*(‘‘)*

('、`*川

(´･ω･`)　　　　　　　NowLoading...

(　＾Д＾)

(＾o＾)

385 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:16:13.97 ID:WIKsk3ey0: 　
―BAR：バーボンハウス

―閑古鳥の鳴く店内に、ドアベルの音が軽やかに響いた

ｶﾗﾝｶﾗﾝ

(´･ω･`)「おや、いらっしゃい」

*(‘‘)*「へへっ、いらっしゃいましたー」

('、`*川「お腹減った～…」

(´･ω･`)「カウンターへ」

*(‘‘)*「はーい」

('、`*川「土曜の夜だっていうのにガラガラね」

(´･ω･`)「世知辛い世の中でね」

(´･ω･`)「それでもやっていけるのは、キミたちみたいな常連さんがいるお陰かな」

('、`*川「商売上手だこと」

(´･ω･`)「とんでもない」
386 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:17:42.60 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「さて、ご注文は？」

*(‘‘)*「モスコミュール！」

(´･ω･`)「アルコール抜きね」

*(‘‘)*「えぇ～」

('、`*川「私は、ペペロンチーノと、ほうれん草のカルボナーラ」

('、`*川「それに、茄子とベーコンのミートパスタかな」

(´･ω･`)「うん、パスタ頼みすぎだよね」

*(‘‘)*「…ペニちゃん、相変わらずだね」

('、`*川「だって、お腹すいたんだもん」

(´･ω･`)「まぁ、ウチとしては構わないけど」

(´･ω･`)「飲み物は？」

('、`*川「大ジョッキ」

(´･ω･`)「だから、ダメだって」

―本日のお客は、女子高生二人組
387 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:18:53.87 ID:WIKsk3ey0: 川ﾟ -ﾟ)エスパークーのようです

　　　　－番外編第三話：バック・グラウンド・ガールズ－

389 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:19:45.39 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川ｶﾞﾂｶﾞﾂ

('、`*川ﾑｼｬﾑｼｬ

('、`*川ｽﾞﾙｽﾞﾙ

*(‘‘)*「…ペニちゃん、汚い」

('、`*川「ふぁに、いっへんのよ」

('、`*川「おいひいものをいきよひよくたへる！こへがわたひのポヒヒーよ！！」

*(‘‘)*「何言ってんのか分かんねーよ」

(´･ω･`)「相変わらずいい食いっぷりだね」

(´･ω･`)「お陰で、ウチの食材庫はすっからかんだよ」

*(‘‘)*､「…ごめんなさい」

(´･ω･`)「あ、ごめん、そういう意味じゃなくてね」

(´･ω･`)「嬉しい悲鳴ってことさ」
390 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:20:55.66 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川ﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸ

*(‘‘)*「私もお腹すいてきたなぁ…」

(´･ω･`)「何か食べるかい？」

*(‘‘)*「そうだなぁ…」

*(‘‘)*「新作デザートとか？」

(´･ω･`)「あるよ」

*(‘‘)*「え、何々！？食べたい！！」

(´･ω･`)「フルーツタルトだよ」

(´･ω･`)「昔からの常連が、柑橘系のフルーツタルトが食べたいって、うるさくてね」

(´･ω･`)「試しに作ってみたんだ」

(´･ω･`)「食べてみるかい？」

*(‘‘)*「食べる！！」

(´･ω･`)「そうかい。じゃ、切ってくるよ」
391 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:21:33.89 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*「…」

('、`*川ﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸ

*(‘‘)*「ねぇ、ペニちゃん」

('、`*川「…へぅ？」

*(‘‘)*「ショボンさんって、カッコいいよねぇ」

('、`*川「……ふぉう？」

*(‘‘)*「飲み込んでから、しゃべってね」

('、`*川「…んっく」

('、`*川「そう？」

*(‘‘)*「大人の魅力ってヤツかな」

('、`*川「…」

*(‘‘)*「奥さんとかいないのかな」

*(‘‘)*「そもそも、何歳かも分かんないけど」

('、`*川ﾓｸﾞﾓｸﾞ

*(；‘‘)*「シカトっすか！？」

393 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:22:56.29 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川ﾁｭﾙﾝ

('、`*川「…」

('、`*川「下手すると火傷じゃすまないわよ？」

*(‘‘)*「火傷？」

('、`*川「…そ」

*(‘‘)*「何が？」

('、`*川「別に」

*(‘‘)*「…？？」

('、`*川「ま、私は旨いご飯を作ってくれれば、なんでもいいけどね」

*(‘‘)*「ペニちゃんは、絶対専業主婦にはなれないよね」

('、`*川「失礼ね」

('、`*川「これでも、料理は得意なのよ」

('、`*川「料理は」

395 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:23:44.03 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*「他のスキルが絶望的に不足してそうだけど」

('、`*川「別にいーのよ」

('、`*川ﾓｸﾞﾓｸﾞ

*(‘‘)*「…はぁ」

*(‘‘)*「乙女心ってのがないの、ペニちゃん？」

('、`*川「…はんははあるふぉ？」

*(‘‘)*「何？」

('、`*川「……あんたはあるの？」

*(‘‘)*「…」

*(‘‘)*「そ、そりゃあ――…」

(´･ω･`)「はい、タルトお待たせ」

*(；‘‘)*「へぅ！？」
396 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:24:39.67 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「ん？どうかしたかい？」

*(‘‘)*「いえ、なんでもないです、なんでも」

*(‘‘)*「あはははははははっ」

(´･ω･`)「そう？」

*(‘‘)*「えぇ、えぇ、勿論」

*(‘‘)*「わぁ、タルト美味しそうだなぁ」

('、`*川「…」

('、`*川ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

(´･ω･`)「ちょっと大きく切りすぎたかな」

(´･ω･`)「残しても構わないよ」

*(‘‘)*「いえ、滅相もございません！」

(´･ω･`)「そうかい？無理はしなくていいから、感想を聞かせてもらえると嬉しいな」

*(‘‘)*､「は、はい」

('、`*川ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

402 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:32:07.29 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*「じゃあ、いただきまー…す」

*(‘‘)* ﾊﾟｸｯ

―ﾍ√*(‘‘)*ｖ― 「はぅ！？」

*(‘‘)*「…これは」

*(‘‘)*「初めに気付くのは、タルトの歯応え」

*(‘‘)*「羽根のようにように軽く、サクサクと口の中を羽ばたいていく」

*(‘‘)*「軽い食感とともに、進入してくるのは蜜柑」

*(‘‘)*「爽やかな香りと芳醇な甘さのドッキングが……

('、`*川「おかわり」

(；´･ω･`)「おかわり！？」

('、`*川「うん、おかわり」

*(；‘‘)*「ちょっとペニちゃん」

('、`*川「何？」

408 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:37:37.41 ID:WIKsk3ey0: 　
*(；‘‘)*「人のセリフの途中で割り込まないでよ」

('、`*川「ふん、そんなん『旨い』でいいのよ」

('、`*川「長々うんちくを垂れ流すことに意味はないわ」

('、`*川「この人の料理は旨い」

('、`*川「てなわけで、おかわり」

(´･ω･`)「ははっ、光栄だね」

(´･ω･`)「次は何を作りましょうか、グルメさん」

('、`*川「これね、海老ときのこのクリームパスタ」

*(‘‘)*「またパスタかよ」

(´･ω･`)「はいはい、ちょっと待っててね」

*(‘‘)*「…むぅ」

*(‘‘)* …ﾓｸﾞ

('、`*川「あ、それちょっと頂戴」

*(‘‘)*「ダーメー！」

409 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:39:45.51 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「なんでよ、フォーク止まってるじゃない」

*(‘‘)*「ゆっくり食べるの！」

('、`*川「…あっそ」

*(‘‘)* ﾓﾑﾓﾑ

('、`*川「…」

('、`*川「ねぇ…」

*(‘‘)*「あげないよ？」

('、`*川「いらんっての」

('、`*川「あんた、惚れた？」

*(‘‘)*「へ？」

('、`*川「あの人にさ、惚れたって聞いてんの」

*(；‘‘)* ･∴　ﾌﾞ――ｯ！！

*(；‘‘)*「んなっ！？」

('、`*川「汚い」

411 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:42:26.43 ID:WIKsk3ey0: 　
*(；‘‘)*「な、何言ってるの、ペニちゃん！？」

*(；‘‘)*「そんなわけないじゃん！！」

('、`*川「本当？」

*(‘‘)*「本当」

('、`*川「じゃ、聞いてみましょうよ」

*(‘‘)*「何を？」

('、`*川「覚えてる？あんた、前に言ったじゃない」

('、`*川「ここのマスターには“嘘がつけない”って」

*(；‘‘)*「う…っ、それはただの噂で」

('、`*川「そうね、それなら大丈夫でしょ？」

*(；‘‘)*「…ぁぅ」

('、`*川「…」

(´･ω･`)「はい、クリームパスタお待ち」

(´･ω･`)「…って、どうしたの？」

413 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:45:12.23 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「マスター、ちょっと聞いてもいいかな？」

(´･ω･`)「なんだい？」

('、`*川「マスターには、“嘘がつけない”って聞いたんだけど」

('、`*川「それって本当？」

*(；‘‘)*「ちょっと、ペニちゃん、止めようよ…」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「そうだね、限定条件下で、というなら本当かな」

*(‘‘)*「…マジ？」

('、`*川「ふぅ…ん」

(´･ω･`)「それがどうかしたのかい？」

('、`*川「いやね、実はこの子が…」

*(；‘‘)*「ダメぇ！！」

('、`*川「…実は」

*(#‘‘)*「ダメやと言うとんじゃろがぁ！！！」

415 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:48:02.91 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「怖いわねぇ…、分ぁかった、言わないわよ」

*(；‘‘)*「はぁ、はぁ…」

('、`*川「…」

('、`*川「それじゃあさ、マスター」

('、`*川「私に、“それ”やってみてくんない？」

(´･ω･`)「キミに？」

*(；‘‘)*「…え？」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「まぁ、常連さんのお願いだし、別に構わないけど」

(´･ω･`)「何を聞くんだい？」

('、`*川「そうね…」

('、`*川「私がマスターのこと好きかどうか、ってのはどう？」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「ふむ」

417 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:50:55.01 ID:WIKsk3ey0: 　
*(；‘‘)*「ちょっと、ペニちゃん！？」

('、`*川「なんであんたが慌ててんのよ？」

*(；‘‘)*「え、いや、だって…」

('、`*川「興味あるでしょ？」

*(；‘‘)*「そりゃ、そう…だけど…」

('、`*川「どぉ、マスター？」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「分かった、それでいいならやってみるよ」

*(；‘‘)*「えぇっ！？」

('、`*川「さっすが、話せるわね」

*(；‘‘)*「……ぅぅ」
418 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:52:52.31 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「じゃあ、ボクの目を見てね」

('、`*川「へぃへぃ」

*(；‘‘)* ﾄﾞｷﾄﾞｷ

(´･ω･`)『キミはボクのことが好きかな？　ＹＥＳｏｒ　ＮＯ？』

ｷｨｨｨｨﾝ

('、`*川『……―――ＹＥＳ』

*(；‘‘)*「――っ！！？」

*(；‘‘)*「え！？えぇ！！？ちょっと、ペニちゃん！！？」
419 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:56:40.13 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「う～ん」

(´･ω･`)「ちょっと切り口を変えてみようか」

(´･ω･`)『キミはボクのことを恋愛対象として見てるかな？　ＹＥＳｏｒ　ＮＯ？』

ｷｨｨｨｨﾝ

('、`*川『ＮＯ』

*(；‘‘)*「あれ…？」

(´･ω･`)「…なるほど」

421 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 00:59:26.44 ID:WIKsk3ey0: 　
ﾊﾟﾁﾝ

(´･ω･`)「ま、こんな感じだね」

('、`*川「――ん？」

('、`*川「んん…、目がチカチカする」

('、`*川「で、どうだった？」

*(‘‘)*「…好きだけど恋愛対象じゃないってさ」

('、`*川「あら、残念」

('、`*川「料理美味しいし、旦那には持ってこいなんだけどね」

*(；‘‘)*「…ぅぐ」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「（なんとも微妙な気分だね）」

422 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:01:56.70 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「ね、ヘリカルもやってみなよ」

*(；‘‘)*「えぅっ！？い、嫌だよぉ！！」

('、`*川「え～、私はやったのに～？」

('、`*川「どうして嫌なのかなぁ？」

*(；‘‘)*「むぎっ！？」

*(；‘‘)*「（は、はめられた…！！）」

(´･ω･`)「ははっ、変わらないと思うけどね」

('、`*川「いやいや、分かりませんよ～」

*(；‘‘)*「…！！（こいつ…）」

*(；‘‘)*「…」

*(‘‘)*「い、いいですよ、やってもらおうじゃないですか」

('、`*川「いよっ、大統領！やるねぇ！！」

*(#‘‘)*「…」

424 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:04:27.12 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「本当にやるのかい？」

*(#‘‘)*「お願いします！！」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「うん、じゃあ、ボクの目を見てね」

*(‘‘)*「…」

(´･ω･`)「…」

*(；‘‘)* ﾄﾞｷﾄﾞｷ

(´･ω･`)『キミはボクのことが好きかな？　ＹＥＳｏｒ　ＮＯ？』

ｷｨｨｨｨﾝ

*( ////)*「…っ」

(´･ω･`)「…？」

428 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:06:56.69 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)『キミはボクのことを恋愛対象として見てるかな？　ＹＥＳｏｒ　ＮＯ？』

ｷｨｨｨｨﾝ

*( ////)*「…え、あぅ」

*( ////)*「その、……実は私――…」

(´･ω･`)「待った」

*(；‘‘)*「…へい？」

430 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:08:49.43 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「う～ん」

(´･ω･` >⊂ ﾑｨﾑｨ

*(；‘‘)*「ど、どうしたんですか？」

(´･ω･`) ∩ ﾊﾟﾁﾝｯ

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「いや、どうも調子が悪いみたいだ」

(´･ω･`)「ヘリカルちゃんは、また今度にしてもらえるかな」

*(；‘‘)*「え！？」

*(‘‘)*､「そ、そう…ですか」

('、`*川「あら、残念」

*(#‘‘)*「ペニちゃん！！」
431 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:10:54.81 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「（ふぅむ…）」

(´･ω･`)「（受け答えは、ＹＥＳかＮＯ以外ありえないんだけど…）」

(´･ω･`)「（調子が悪いのか、それとも…）」

(´･ω･`)「（……）」

(´-ω-`)「（いや、考えすぎかな）」

('、`*川「ねぇ、おかわりー」

(；´･ω･`)「早いよ！？」

433 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:12:48.14 ID:WIKsk3ey0: 　
―――
――
―

―VIP繁華街

('、`*川「ふぅ、食べた食べた」

*(‘‘)*「食べすぎだから…」

*(‘‘)*「ショボンさん、苦笑いしてたよ」

('、`*川「一々旨いあの店が悪い」

*(‘‘)*「無茶苦茶な言い分だね」

('、`*川「…」

*(‘‘)*「…」

('、`*川「んで、どうなの？」

*(‘‘)*「…何が？」

('、`*川「マ・ス・ター」

437 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:14:04.29 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*「…だから、別に好きとかじゃないって」

('、`*川「じゃあ、嫌いなんだ？」

*(‘‘)*「違うー…、ペニちゃん、意地悪過ぎ」

('、`*川「そうねぇ、私は意地悪よねぇ」

*(‘‘)*「…むぅ」

　「あ、すいませーん」

('、`*川「…ん？」

*(‘‘)*「…へ？」

(　＾Д＾) 「キミたち、ヒマ？」

（＾o＾）「ボクたちとミッドナイトランデヴーと洒落込みませんか？」
438 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:15:42.32 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「…あー…」

('、`*川「生憎お腹いっぱいだから用はないわね」

*(；‘‘)*「…お腹減ってたらついて行くの？」

(　＾Д＾) 「まぁまぁ、そう言わずにさ」

（＾o＾）「ボクと一緒にティウンティウンしようぜ」

('、`*川「いやだっつーの」

('、`*川「…」

('、`*川「ってか、あんたどっかで見た顔ね」

(　＾Д＾) 「…？」

(　＾Д＾)「そういうあんたも……」
439 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:18:31.25 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「…」

(　＾Д＾) 「…」

(；＾Д＾) 「…！！」

(；＾Д＾) 「ま、まさか……魔王ペニサス！！？」

（＾o＾）「マーラーですね、分かります」

('、`*川「何よそれ、ペニサス生徒会長と呼びなさいよ」

*(‘‘)*「ペニちゃん、すごい二つ名を持ってるんだね…」

(；＾Д＾) 「VIP高校を統べる、魔王ペニサス」

(；＾Д＾) 「その戦闘能力はすさまじく、近隣の大手フードチェーン店を悉く潰したという」

（＾o＾）「なんでこの町にマックがないのか、長年の謎が解けました」

*(‘‘)*「高校生の敵だよ、ペニちゃん」

('、`*川「私は悪くないわよ」

442 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:20:00.08 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「…あ」

('、`*川「思い出したわ、あんた確か、プギャーだったけ？」

('、`*川「確かこの前まで入院してた」

(；＾Д＾) 「…！！」

（＾o＾）「特定されますた」

('、`*川「ふぅん」

('、`*川「こんな遅くまで、随分と遊んでるみたいねぇ」

*(‘‘)*「人のこと言えないよ、ペニちゃん」

('、`*川「私は生徒会長だからいいのよ」

*(‘‘)*「理不尽…」

(；＾Д＾)「…っ」

(＾o＾)「あれ、ボクは？シカトっすか？」

445 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:22:27.89 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「さて、どうするプギャーくん？」

('、`*川「大人しく、そこの定食屋でご飯奢ってくれるなら見逃してもいいわよ？」

*(；‘‘)*「は！？さっきお腹いっぱいって言ってなかった！？」

('、`*川「話してたらお腹減ってきたのよ」

*(；‘‘)*「どんだけ消化早いの！？」

(　＾Д＾)「…」

(　＾Д＾)「くっくっくっく」

(＾o＾)「…？」

('、`*川「…なにが可笑しいのかしら？」
446 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:23:50.95 ID:WIKsk3ey0: 　
(　＾Д＾)「くっく、そうだなぁ」

(　＾Д＾)「ちょっと前までのオレなら、さすがに生徒会長様に楯突こうとは思わなかった」

(　＾Д＾)「だけど、残念だったなぁ」

(　＾Д＾)「今のオレには力がある」

(　＾Д＾)「あんたを屈服させ、従えるだけの力がなぁ」

(＾o＾)「相方が厨二病にかかってしまいました」

(；＾Д＾)「うるせぇ！！」

('、`*川「…ふぅん、面白いじゃない？」

('、`*川「これでも、腕っ節には自信あるのよ？」

*(；‘‘)*「ペニちゃん、何かヤバいよ。逃げよう」

('、`*川「いやよ、大戸屋ランチが私を待ってるもの」

*(；‘‘)*「大戸屋なの！？しかも、ランチなの！？」

('、`*川「バカねぇ…、大戸屋ランチは、夜でも頼めて、リーズナブルで、ボリュームもそこそこあるのよ」

*(；‘‘)*「そんなんどうでもいいよ！！」

451 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:30:39.86 ID:WIKsk3ey0: 　
(＾o＾)「なめられてますね」

(　＾Д＾) 「…」

(　＾Д＾)「ふ、ふん、余裕かましてるのも今のうちだぜ」

(　＾Д＾)「大体、オレの“恐怖”から――…」

(　＾Д＾)「逃げることはできねぇからなぁ！！！」

――ｺﾞｫﾝ

('、`；川「…！？」

*(；‘‘)*「何！？何々！？」

＼(＾o＾)／「あれ――…」
452 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:32:49.11 ID:WIKsk3ey0: 　
※

('、`*川「…ん」

('、`*川「ここは…？」

('、`*川「…」

('、`*川「真っ暗ね…」

('、`*川「ヘリカルー？ヘリカルどこー？」

ﾍﾘｶﾙｰﾍﾘｶﾙｰﾄﾞｺｰ

('、`*川「…」

('、`*川「繁華街とは違う場所みたいだけど…」

('、`*川「…はぁ」

('、`*川「めんどくさいなぁ」

54 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:34:50.28 ID:WIKsk3ey0: 　

ｶｻｯ

('、`*川「ん？」

ｶｻｶｻｯ

('、`*川「んん…？」

ｶｻｶｻｶｻｯ

('、`*川「…」

('、`；川「…」

('、`；川「…まさか、この不吉な音は」

ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｯ

　

ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｯ

('、`；川「…」

('、`；川「……」

('、`；川「………」

ｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｶｻｯ

('、`；川「（見るな、足元は見ちゃダメだ…、ダメだ、ダメだ）」

('、`；川「（見ちゃダメ見ちゃダメ見ちゃダメダメダメダメダメダメ……）」

ｶｻｶｻｶｻ……、ﾌﾞｰ…ﾝ

　ｖ
((:)、`*川　ﾋﾟﾀｯ

462 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:40:27.09 ID:WIKsk3ey0: 　

　ｖ
((:)、`*川

　ｖ
((:)、`*川「…」

　ｖ
((:)、`*川「…こ、この、黒くて、ぬらぬらとしたのは…」

　ｖ
((:)、`*川「…やっぱり」

　「あぎゃあああああああああああああああああああ！！！！！！！！！」

465 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:43:24.94 ID:WIKsk3ey0: 　
※

(＾o＾)「うっ…」

(＾o＾)「ここは……？」

(＾o＾)「真っ暗ですね……」

(＾o＾)「…」

(＾o＾)「誰かいないんですか？」

(＾o＾)「…」

(＾o＾)「…むぅ」

(＾o＾)「とりあえず、先に…」

…ｶﾁﾝｯ

467 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:46:27.95 ID:WIKsk3ey0: 　
(＾o＾)「ん…？」

(＾o＾)「何か踏んだ…？」

　　　ごどぉぉぉぉぉぉん！！！！

　　　　　　　　　§
　　　　　　　　　§
　　　　　　　　　§　　　　　　　　ﾃｨｳﾝﾃｨｳﾝﾃｨｳﾝﾃｨｳﾝﾃｨｳﾝ
　　　　　　　　　§
　　　　　　◎　 §　◎　　◎
　　◎　◎　　　§◎　　　　◎
　｜｜｜｜｜ §　｜｜｜｜｜　　　「ｵﾜﾀｯ！！！！！」
　　　　　◎　　 §　◎
　|￣￣￣￣￣◎￣￣￣￣￣￣|
　|＿＿◎＿◎＿＿◎＿◎＿＿|
　 ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

471 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:48:55.29 ID:WIKsk3ey0: 　
※

(-、-；川「う、う～ん、…いや、ゴキジェット…ゴキジェットはどこ…」

(；-o-)「もうやめて…、オワタの残機は０よ…」

(　＾Д＾)「くっくっくっく」

(　＾Д＾)「他愛もねぇな…」

(　＾Д＾) 「やっぱりオレの“恐怖”は最強だ」

(　＾Д＾)「…なんでオワタまでかかってるのかは知らねーが」

*(；‘‘)*「ちょっと、ペニちゃん！？どうしたの！！？」

(；＾Д＾)「！！？」

473 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:51:40.67 ID:WIKsk3ey0: 　
*(；‘‘)*「ペニちゃん！ペニちゃん！！」

(；＾Д＾)「ど、どういうことだ…！？」

(；＾Д＾)「このガキ、何で！？」

*(；‘‘)*「ペニ――…」

*(‘‘)*「……」

*(‘‘)*「………ガキ？」

*(‘‘)*「おい、てめぇ」

(　＾Д＾)「は？」

*(‘‘)*「てめぇ、さっきガキだとぬかしやがったな？」

(　＾Д＾)「んだよ、ガキにガキって言って悪いかよ」

476 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:54:46.01 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*「…」

*(‘‘)*「ほぉ…」

*(‘‘)*「このヘリカルさまに向かって、キャラが薄けりゃ胸も薄いチビ猿たぁ、言ってくれるじゃねぇか…」

(；＾Д＾)「そこまでは言ってねーよ！！」

*(#‘‘)*「うるせぇ、クソジャリが！！」

*(#‘‘)*「早くペニちゃんを戻さんと、尻の穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わすぞ！！！」

(；＾Д＾)「はぁ！！？何言ってんだ、お前！？」

*(#‘‘)*「早よせんかい！！」

*(#‘‘)*「こんボケナスがぁ！！！」
　⊂彡

○)＾Д＾)･∴「げふっ！？」

479 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:56:33.33 ID:WIKsk3ey0: 　
*(#‘‘)*つ「ボケっ！ボケっ！！ヴォケっ！！！」
　 ⊂彡

○○○)Д＾)･∴「あぶっ、ぐぇふっ！！？」

＜死ね！！タコ！！ナス！！

＜おぼっ、おぼぼっ……

＜消えろ！！カス！！バルス！！

＜あばっ…、ぐべ…、やめ……

(-、-*川「……うっ」

('、`*川「…ん」
480 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 01:59:18.81 ID:WIKsk3ey0: 　

＜キャー、ウチの看板がー！！

＜おい、誰か止めろ！！

＜ひぃぃぃ！？

('、`*川「…」

('、`*川「…えっと」

('、`*川「なんなのかな、この修羅場は…」

(＾o＾)「うっ…」

(＾o＾)「…」

(＾o＾)「…」

(＾o＾)「これは、オワトル」

(＾o＾)「逃げ……」

('、`*川「待ちなさい」

482 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:01:18.66 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「あんた、プギャーの仲間でしょ？」

('、`*川「あのバカ止めるの、手伝いなさいな」

(＾o＾)「…」

(＾o＾)「これが魔王か」

('、`*川「アホなこと言ってんじゃないわよ」

ｲﾔﾔｰ
ｼﾈｺﾗｰ

ﾔﾒ……ﾃｨｳﾝﾃｨｳﾝ

ｼﾈｺﾗｰ

ﾎﾗﾎﾗﾔﾒﾝｶｲ､ﾊﾞｶﾀﾚ

484 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:03:15.01 ID:WIKsk3ey0: 　
※

―後日

―BAR：バーボンハウス

(´･ω･`)「ははっ」

(´･ω･`)「それは、大変だったね」

*(‘‘)*「笑い事じゃないですよぉ」

*(‘‘)*「乙女の危機だったんですから…」

('、`*川ﾁｭﾙﾝ

('、`*川「ま、どっちかというと…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

('、`*川「相手のほうが可哀相だったけどねぇ」

(´･ω･`)「話を聞く限りはそうだね」

*(；‘‘)*「なんでですか！」

('、`*川「あんたねぇ…」

('、`*川「ナンパしてきた男を病院送りにする女子高生なんて、そういないよ？」

487 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:06:14.63 ID:WIKsk3ey0: 　
*(；‘‘)*「えぅ…」

*(；‘‘)*「だってぇ…」

('、`*川「だってじゃないっての」

('、`*川「そのキレる癖、治したほうがいいわよ」

('、`*川「彼氏出来ないわよ？」

*(；‘‘)*「うっ……」

*(‘‘)*「…………別にいいもん」ﾎﾞｿﾘ

('、`*川「ん？」

*(；‘‘)*「なんでもない！」

(´･ω･`)"「…」

(´･ω･`)「…ふむ」

489 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:07:45.87 ID:WIKsk3ey0: 　
*(‘‘)*､「…」

*(‘‘)*「それにしても、あいつ、変なことしてきたよね…」

*(‘‘)*「あれ、何だったんだろ？」

('、`*川「さぁ？ ……思い出したくもないわね」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「ヘリカルちゃんだけ無事だったんだっけ？」

*(‘‘)*「うん」

*(‘‘)*「よく分かんないですけど」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「なるほどね」
490 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:09:38.75 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「何事もなくて良かったわ」

*(；‘‘)*「何事もなかったって言うのかなぁ…」

('、`*川「ま、そんなことよりさ…」

('、`*川「この前言ってた、“あれ”やりましょうよ」

*(‘‘)*「あれ？」

('、`*川「マスターのこと好きかどうか判定」

*(；‘‘)*「ぶっ！？」

*(；‘‘)*「…な、なっ！！？」

('、`*川「覚えてるわよね、マスター」

(´･ω･`)「あぁ、あったね」

*(；‘‘)*「ないない、なかったよ！！」

('、`*川「あったでしょうが」

('、`*川「丁度いいし、やってもらいましょうよ」

*(；‘‘)*「何が丁度いいの！？」

493 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:11:26.39 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「どう、マスター？」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「まぁ、構わないよ」

('、`*川「ほらほら」

*(；‘‘)*「いやぁ！！」

(´･ω･`)「まぁまぁ、怖いことはないさ」

(´･ω･`)「“正直”に答えてくれればいいから」

*(；‘‘)*「えぅ……」

*(；‘‘)*「はい…」

(´･ω･`)「それじゃあ、いくよ」

*(；‘‘)* ﾄﾞｷﾄﾞｷ

(´･ω･`)『――“キミが好きなのは、誰かな？”』

494 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:13:24.65 ID:WIKsk3ey0: 　
*( ////)*「…ぁ」

*( ////)*「……あの、私は」

('、`*川「…」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

*( ////)*「私は…」

*( ////)*「…―――ペ」

*( ////)*「ペペペペペペペ…っ！！」

('、`*川「…」ﾁｭﾙ

('、`*川「何言ってんの、あんた？」

('、`*川「呪文？ペルソナでも召喚するの？」

*(；‘‘)*「違うっ！！」

497 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:15:05.29 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「まさか、私とか言うわけじゃないでしょうね？」

*(；‘‘)*「うぐっ！？」

('、`*川「そんな言い逃れ、通用しないわよ？」

*(；‘‘)*「違うもん！私は本当に…！！」

(´･ω･`)「…ふっ」

(´･ω･`)「やっぱり上手くいかないみたいだね」

(´･ω･`)「また、いつか日を改めてにしようか」

*(‘‘)*「は、はい…」

('、`*川「つまんなーい」

*(；‘‘)*「つまんなくない！！」

(´･ω･`)「…」

(´･ω･`)「（恋と友情は似たものだと言うけれど…）」

(´-ω-`)「（微笑ましいものだね）」

499 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:16:37.44 ID:WIKsk3ey0: 　
('、`*川「だって、あんた、マスターのことが…」

*(；‘‘)*「わー！！違うって何度言えば分かるの！！」

(´-ω-`)「…」

(´-ω･`)「（…しかし）」

(´･ω･`)「（考えられるのは…）」

(´･ω･`)「（“超能力を無効化する力”とかかな？）」

(´･ω･`)「（……まさかね）」

(´･ω･`)「（……………………まさかねぇ）」

*(；‘‘)*「だから、私が本当に好きなのは……って聞いてる？」

('、`*川「ん？聞いてなかった」

*(；‘‘)*「うぉい！！」

501 ： ◆SEOMSVVqUg ：2009/03/11(水) 02:18:25.30 ID:WIKsk3ey0: 　
(´･ω･`)「（この様子じゃ、気付いてないみたいだけど）」

(´･ω･`)「（…まぁ、ごたごたに巻き込まれるより）」

(´･ω･`)「（知らないまま、静かに過ごしてた方がいいのかもしれない）」

(´-ω-`)「（……選択は、本人次第だけどね）」

('、`*川「ん？」

('、`*川「マスター、何か言った？」

(´･ω･`)「…いや」

(´･ω･`)「友情は美しいなぁ、と」

*(；‘‘)*「悟りきった感じで言わないでください！！」

('、`*川「あ、おかわりー」

*(；‘‘)*「もぉー！！」

番外編第三話了

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