529 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:29:14.58 ID:DCgHWcJk0
 

  思い出すのは、過去の記憶

  彼と会った、あの日の記憶


  泣いていた私

  困っている彼



  私は昔から泣き虫だった

  それは今も変わらない

537 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:32:26.26 ID:DCgHWcJk0
 

  ただ、私は自分に約束をした

  自分と向き合うことを


  過去と向き合い

  現在を見据え

  未来を掴み取ることを



  弱くても、泣き虫でも、私には譲れないものがある




538 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:34:40.80 ID:DCgHWcJk0



川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −第三十九話:譲れないモノ(後編)−


542 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:37:20.72 ID:DCgHWcJk0
 
川;- ゚)「……ぐっ」

川;- ゚)「この化け物……」



(`Дメメ##)『おぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!』




…―ッン!!




川;- -)「……!!」



―赤く、鮮血が散った


―しかし

―衝撃はいつまでも襲ってこなかった


545 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:39:09.09 ID:DCgHWcJk0
 
川;- ゚)「…?」

川;゚ -゚)「なっ……」


≫ (メ)'Aメ) ≪「はー…、はー…」

≫ (メ)'Aメ) ≪「おー、痛ぇ…、お手々痛いよー…」




川;゚ -゚)「ドクオ!!?」

川;゚ -゚)「な、なんで…?」


≫ (メ)'Aメ) ≪「…なんでって、決まってんだろ」

≫ (メ)'Aメ) ≪「約束したんだよ」

≫ (メ)'Aメ) ≪「絶対守るって」

≫ (メ)'Aメ) ≪「ギコさんと、それに……昔のオレとな」


川;゚ -゚)「いや、そうじゃなくて」
549 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:42:00.32 ID:DCgHWcJk0
 
川;゚ -゚)「…」

川;゚ -゚)「お前、死んだんじゃなかったのか…!?」


≫ (;)'Aメ) ≪「勝手に殺すなよ!!」

≫ (メ)'Aメ) ≪「ちょっと休むって言ったろ」


川;゚ -゚)「休むって、…さして時間は経ってないぞ?」


≫ (メ)'Aメ) ≪「ジョブジョブ大丈夫、ほら、オレってこういうの慣れてるから」

≫ (メ)'∀メ) ≪「血がドクドクでもドックン元気!!」

≫ (メ)'∀メ) ≪・∴ ゴフゥ

≫ (;)'Aメ) ≪「ごほっ、げほっ!!」


川;゚ -゚)「冗談を言ってる場合か!!」
552 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:43:19.08 ID:DCgHWcJk0
 
(`Дメメ##)『かぁ…』

(`Дメメ##)『なめてんじゃねーノ!!!?』


―シラネーヨが吼える


川;゚ -゚)「…っ!!」

川;゚ -゚)「ドクオ、つかまれ!!」

(;)'Aメ >「うおっ!?」



 、.,  …――ッキン




―消えると同時に

―先程までクーたちのいた空間が食い割かれた

554 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:46:03.31 ID:DCgHWcJk0
 
ヒュパッ

川;゚ -゚)「…っ」

(;)'Aメ)「おぉ!?」



(`Дメメ##)『がっ!?』

(`Дメメ##)『そこかぁぁぁぁっ!!!』



川;゚ -゚)「…ちっ」

川;゚ -゚)「一々反応が早い…!!」

(;)'Aメ)「おい、クー。今のは?」

川;゚ -゚)「説明してる暇は……」

556 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:47:26.06 ID:DCgHWcJk0
 
(`Дメメ##)『がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』



川;゚ -゚)「ぐっ…!!」

(;)'Aメ)「お、おい!?」


 、.,  ッキン




(`Дメメ##)『―――っ!!』

(`Дメメ##)『ちょこまかと逃げるなぁぁぁ!!!!』



川;゚ -゚)「…っ!!」

(メ)'Aメ)「お、おい、クー…」


 、.,  ッキン

559 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:49:28.16 ID:DCgHWcJk0
 
(`Дメメ##)『あがぁっ!!!!』


川;゚ -゚)「しつこい…!!」

川#゚ -゚)「少し黙って――…ろっ!!」


ドゴン!!!


(`Дメメ##)『ぐっ……、ぐがががががががっ!!!』


ドゴ!!!
ゴゴン!!!


川#゚ -゚)「そのまま沈んでろ!!!」


ドゴォン!!


―叫びと共に

―巨大な岩がシラネーヨを押しつぶした
562 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:52:05.15 ID:DCgHWcJk0
 
川;゚ -゚)「はぁ…はぁ……」


【  (`Дメメ##)『っが……ぁ……』


川;゚ -゚)「こんな状態でも、シールドを張るか…」

川 ゚ -゚)「しかし、このまま押せ――…」


ズキッ!!

川;゚ ゚)「……っ!?」

川;゚ -゚)「ぐっ…、は……」

(メ)'Aメ)「おいってば!!」

川;゚ -゚)「ぐっ……、やはり無理が…」

川;゚ -゚)「ドクオ……、お前だけでも逃げて…」


(メ)'Aメ)「こんのぉ…」

(#)゚Aメ)「人の話を聞けぇ、アホ―――!!!!!!!」

川;゚ -゚)「……!!」
565 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:54:01.69 ID:DCgHWcJk0
 
(メ)'Aメ)「はー…、ちっとは落ち着けよ、お前」

川;゚ -゚)「………ぁ」


(メ)'Aメ)「…」

(メ)'Aメ)「何か知らねぇけど、無理したな」

(メ)'Aメ)「馬鹿やろう」

川;゚ -゚)「え、いや…」

(メ)'Aメ)「血、出てるぞ」

(メ)'Aメ)「ほれ、ハンカチ」

川;゚ -゚)「いや、ドクオ、早く…」

(メ)'Aメ)「いいから」

(メ)'Aメ)「泥だらけじぇねぇかよ」

(メ)'Aメ)「まったく」

川;゚ -゚)「…う、うん、すまない」
569 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:56:11.29 ID:DCgHWcJk0
 
川;゚ -゚)「って、何をのんびりしてるんだ!!」

川;゚ -゚)「奴を倒したわけじゃない、どうにか動きを止めてるだけだ…!!」

川;゚ -゚)「それに、お前のほうが重症じゃないか!!」

(メ)'Aメ) 「いいんだよ、気にすんな」

(;)'Aメ)「……ごほっ、げふ!!」

川;゚ -゚)「ほらっ!!」

(メ)'Aメ)「はー…、はー…」

(メ)'A⊂)「気にすんな、っての」 ゴシッ


(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「クー」

川;゚ -゚)「な、なんだ…?」

(メ)'A`)「オレは、もう逃げない」

(メ)'A`)「絶対に」

川 ゚ -゚)「…」
572 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/11(土) 23:58:18.46 ID:DCgHWcJk0
 
(メ)'A`)「言ったろ?」

(メ)'A`)「“オレが守ってやる”ってな」

川 ゚ -゚)「…」

(メ)'A`)「お前は、弱っちぃんだから…」

(メ)'A`)「全部オレに任せてりゃいいんだよ」

川 ゚ -゚)「私が弱い…?」

(メ)'A`)「…あぁ」

(メ)'A`)「随分と変わったと思ったけどよ」


(メ)'A`)「……やっぱ、お前は、お前だわ」

(メ)'A`)「………あのときから変わっちゃいねぇ」

川 ゚ -゚)「……ドクオ」

576 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:00:19.33 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)'A`)「そうだな…」

(メ)'A`)「たぶん、オレは…」

(メ)'A`)「あのときからずっと……」

(メ)-A-)「…」

川 ゚ -゚)「ずっと…?」


(メ)'A`)「…」


バシッ

> (メ)'A`) <


バチチチチチッ

≫ (メ)'A`) ≪

≫ (メ)'A`) ≪「……後で言うわ」

川 ゚ -゚)「…そうか」
579 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:02:12.25 ID:q/C9jZhZ0
 
川 ゚ -゚)「…」

川 - -)「…」

川 ゚ -゚)「…」


川 ゚ -゚) スッ…


≫ (メ)'A`) (゚- ゚ 川


≫ (メ)'A`)「…ちょっ? 近づきすぎだ、クー」

≫ (メ)'A`)「危ないから、下がってろって」


(゚- ゚ 川 「ドクオ…」


≫ (メ)'A`)「…え?」

≫ (メ)'A`)「…」

≫ (メ)'A`)「(こ、これは…!!)」

≫ (メ)'A`)「(…ま、まさか……!!!)」
587 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:04:02.20 ID:q/C9jZhZ0
 
≫ (メ)'A`) (゚- ゚ 川 「…」



≫ (*)'A`)「(チューフラグっすかー!!!?)」



≫ (*)'A`)「(ちょっ、おま…、待てよ、こんな緊急事態に)」

≫ (*)'A`)「(いや、だからこそ…!?)」

≫ (*)'A`)「(こういう場面での、チュー、そしてバトル)」

≫ (*)'A`)「(まさに、王道じゃないか!!)」

≫ (*)'A`)「(やっぱりこの物語の主人公は、このオレ!? エスパードクーだったのか!!)」


(゚- ゚ 川 「…」


> (メ)'A`) フッ…

(メ)'A`)「…分かったよ、クー」

(メ)'A`)「オレも男だ、腹を括ろう」

(メ)'A`)「心の準備はできておるぞ」
592 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:06:10.12 ID:q/C9jZhZ0
 
(゚- ゚ 川 「私もだ」


(*)'A`)「(キタ―――――――ッ!!)」


(*)'A`) (゚- ゚ 川 ドクン、ドクン

(*)'A`)(゚- ゚ 川 ドクンドクンドクン

(*)'A`(゚- ゚ 川 ドクンドクンドクンドクン



(*)' 3`)ノ「ジューデム、クー!!!」






 (*)' 3`)ノ    スカッ
    (゚- ゚ 川ヾ


(*)' 3`)ノ「…………」

(*)' 3`)ノ「…………あれ?」
595 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:09:00.94 ID:q/C9jZhZ0
 
(゚- ゚ 川「手、貸せ」

(*)' 3`)「……うぃ?」


(メ)'A`)(゚- ゚ 川
    人     キュッ


(゚- ゚ 川「守るのは、私もだ」

(゚- ゚ 川「私も、お前を守る」

(゚- ゚ 川「もう二度と、お前を失いたくはない」

(゚- ゚ 川「弱くても、泣き虫でも、それだけは譲れない」

(- - 川「“約束”だ」


(メ) A )「…」

(メ) A )「……」


(゚- ゚ 川「…?」

(゚- ゚ 川「どうした、ドクオ?」

598 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:11:17.55 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ);A;)「……うぅ」

(゚- ゚;川「泣いとる!?」


(メ);A;)「くそぉ、くそぉ……、そりゃねぇよぉ……」

(゚- ゚;川「お、おい、大丈夫か? ドクオ」


(#);A;)「大丈夫だよ!! 馬鹿やろう!!!」

(゚- ゚;川「なんで怒る!?」


(メ);A;)「………期待したオレがバカだった。バカバカバカ、ドックンのお馬鹿」

(゚- ゚;川「…あ、う、何か悪いことしたか?」


(メ);A;)「…いや、もういい」

(゚- ゚;川「そうか?」

603 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:13:24.29 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)-A-)「はぁ…」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「……約束、な」


(゚- ゚ 川「うん」

(゚- ゚ 川「約束だ」


(メ)'A`)「けっ…」

(メ)'A`)「まぁ、こんなこったろうと思ってたよ」


(゚- ゚ 川「?」


(メ)'A`)「…手、離すなよ」

(メ)'A`)「少し痺れるぞ」
605 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:15:24.61 ID:q/C9jZhZ0
 

パリッ


バチチチチチチッ

≫ (メ)'A`)(゚- ゚;川 ≪



(メ)'A`)「…大丈夫か?」

(゚- ゚;川「あががっ、結構、くるななななっ」

(;)'A`)「…うー…ん」

(;)'A`)「離すか?」

(゚- ゚;川「イヤだ」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「……そっか」
608 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:17:17.15 ID:q/C9jZhZ0
 
(`Дメメ##)『――――…』

(`Дメメ##)『…―――がぁぁぁぁぁっ!!!』



(゚- ゚ 川「……復活したな」

(メ)'A`)「空気読んでくれて、ありがとさん」



(゚- ゚ 川「…」

(メ)'A`)「…」


(- - 川「…」


川 ゚ -゚)「やるか」

(メ)'A`)「おう」

611 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:19:27.55 ID:q/C9jZhZ0
 


(メ)'A`)川 ゚ -゚)
   人     ギュッ



(メ)'A`)「オレは、お前を守る」

川 ゚ -゚)「私は、お前を守る」



 「…――だから」




≫ (メ)'A`)川 ゚ -゚) ≪「絶対に、負けはしない!!!!」



615 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:22:14.25 ID:q/C9jZhZ0
 
(`Дメメ##)『がががががっ…!!!』

(`Дメメ##)『死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!』


―シラネーヨが、殺意をぶつける様に叫ぶ

―繰り出されるのは、十を超える破壊の力場



川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「面倒だ」

川 ゚ -゚)「――まとめて、飛べ!!!」


―その全て

―クーが、彼方へと吹き飛ばす



(`Дメメ##)『がっ……!!?』
620 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:24:48.04 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)'A`)「よそ見してる暇はねぇぞ!!」

(メ)'A`)「落ちろ!!!」


―極大の落雷が地を穿つ

―シールドが反射するが、それに被せるように、更に撃つ


バチバチバチバチバチ!!!!

(`Дメメ##)『がぁぁぁぁ……っ!!』


―電流が大気を焦がし、大地を削る



―が、しかし


(`Дメメ##)『あ…がががっ………!!!』


―シラネーヨは崩れない

626 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:27:05.57 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)'A`)「うげぇ、守り堅すぎだろ…」

川 ゚ -゚)「それなら、一気に決めるまでだ」

(メ)'A`)「どうやんだよ…?」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「ちょっと耳を貸せ―――…」

(メ)'A`)「…」


(;)'A`)「マジで?」

川 ゚ -゚)「マジ」

(;)'A`)「つーか、そんなこと出来んのかよ」

川 - -)「…できるさ」

川 - -)「一人じゃ無理だけど」

川 ゚ -゚)「お前と一緒ならな」

(;)-A-)「…ったくよぉ」

(;)'A`)「…………恥ずかしいこと言うんじゃねぇよ」

629 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:30:18.27 ID:q/C9jZhZ0
 

(`Дメメ##)『があああああああああああああああっ!!!』



川 ゚ -゚)「そう喚くな」

川 ゚ -゚)「すぐに静かにしてやる」


(メ)'A`)「で、どうやんだ?」

川 ゚ -゚)「お前は、空に意識を集中させろ」

川 ゚ -゚)「座標だけ分かれば、あとはなんとかするさ」

(メ)'A`)「さいでっか」
634 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:32:54.40 ID:q/C9jZhZ0
 
―黒い雲が広がる空の上

―その、更に上空


―成層圏を突き抜けて

―オゾン層をぶち破り

―大気も重力もない、漆黒の空間



―座標は、高度数千キロメートル

―対象は






         ゴ ォ ッ





636 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:33:57.71 ID:q/C9jZhZ0
 


(`Дメメ##)『………!?』






―――小隕石







川 ゚ -゚)「名付けて“メテオストライク”!!!」

(メ)'A`)「…すごく厨二です」

川 ゚ -゚)「ドクオっぽいと思うのだが」

(;)'A`)「そ、そんなことねぇよ!!」

川 ゚ -゚)「そうか?」

(;)'A`)「そうだよ!」 ←サンダーブレイクとか言っちゃう人

639 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:36:05.65 ID:q/C9jZhZ0
 



 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ッ




(`Дメメ#;)『…ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』



(;)'A`)「お、おい、やっぱこれ、無茶苦茶すぎねぇか!?」

川 ゚ -゚)「無茶なのは今に始まったことじゃないだろう」

(;)'A`)「そうだけどよ…」

(;)'A`)「…つーか、このでかさだとオレらも危なくね?」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「やっべ」

(;)'A`)「…おい!!」
646 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:38:46.96 ID:q/C9jZhZ0
 





(;)'A`)「馬鹿やろう――――――――!!!!!!」






――真っ白な衝撃が、辺り一面を吹き飛ばした







651 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:41:04.07 ID:q/C9jZhZ0
 



 )メ)e’)「…っがぁ!!!?」 ズザァッ!!


ミ#,゚Д゚彡「…はぁ…、はぁ…」


(メメ)e’;)「………っぁ…ぐ…」



ミ,,゚Д゚彡「…」

ミ,,゚Д゚彡「エスパゴン――…」


ミ,,゚Д゚彡「お前の、お前らの、負けだ」



(メメ)e’;)「……負け?」

(メメ)e’;)「私の…負け……だと……?」

654 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:42:59.42 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「……」

(メメ)e’)「……はっ」

(メメ)e’)「あはははははははははははっ!!!」

(メメ)e’)「馬鹿を言うのも大概にしたまえ!!!」

(メメ)e’)「貴様らのような出来損ないに、私が負けた、だと!!?」

(メメ)e’)「……」

(メメ)e’)「ははっ…」


(メメ)e’)「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


――キンッ


(メメ)e’;)「……!?」

(メメ)e’;)「身体が……っ」

(Фω□≡)「凍てつけよ、四肢」

(メメ)e’;)「き、貴様…!!」

658 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:46:08.63 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「ぐっ…」

(メメ)e’)「おい、貴様なら分かるだろう!?」

(メメ)e’)「この世界の、ノーマルの愚かさが!!」

(Фω□≡)「…」

(Фω□≡)「そうだな」

(メメ)e’)「私はそれを救わねばならない!!」

(メメ)e’)「私がやらなくて、誰がやるというのだ!!!」

(Фω□≡)「…」

(Фω□≡)「そんなのは、誰がやることでもない」

(Фω□≡)「世界も、人も、愚かだが」

(Фω□≡)「そう悪いことばかりじゃないみたいだ」

(メメ)e’)「…っ!!」

(メメ)e’)「この……!! ガキがぁぁぁぁ!!!」

(Фω□≡)「ガキか…」

(+ω□≡)「そうだな……」
663 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:50:13.69 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「このカスどもめ!!」

(メメ)e’)「でぃ!! でぃ、起きろ!!!」

(メメ)e’)「こいつらを皆殺しにしろ!!!」


( -;; #)「…」


(メメ)e’)「いつまで寝てるだ!! でぃ!!!」


(*-ー-)「無理よ」

(*-ー-)「あなたのために、よっぽど頑張ったんでしょうね」

(*-ー-)「体中がボロボロよ」

(*゚∀゚)「…」

(*-ー-)「人は物じゃないわ」

(*-ー-)「そんなことも分からない人が、世界を変えるなんて出来るわけないじゃない」


(メメ)e’)「ぐぅぅ……っ!!」

(メメ)e’)「まだ、不完全だったというのか…!!!」
666 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:52:18.75 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「ラストナンバー…」

(メメ)e’)「そうだ、ラストナンバー…、あれさえあれば…!!!」



【残念だが――…】


(メ ・∀・)【それは無理な話だな】



(*-ー-)「…!!」

ミ,,゚Д゚彡「この声…!!」

(Фω□≡)「まさか……!!」



【よぉ、ガキんちょども】

【ハインリッヒママ岡様だ】

【元気してたか】


672 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 00:56:43.73 ID:q/C9jZhZ0
 
( <   )「モララーさん…」

( メ)_ゝ`)「まさか、そこまで…」


(;・∀・)「違う!!」

(メ ・∀・)「決して、声色変えてるとかじゃないからな」

(メ ・∀・)「ブースター仕様、衛星中継テレパシーだ」


【って、わけだ】

【久しぶりだな、セントジョーンズ】


(メメ)e’)「貴様…」


【若いままの声だな…、お前も歳を止めたのか? オススメしねぇぜ?】

【それに、そっちの“でぃ”とかいうガキも】

【“ナンバーズ”全員分のデータ詰め込もうだなんて、無理があんだよ】

678 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:00:11.12 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「そんなことはどうでもいい!!」

(メメ)e’)「…無理とはどういうことだ」


【その通りだよ】

【無理なもんは、無理】


【だって、“ラストナンバーなんてのは、いないんだからな”】



(メメ)e’)「…」

(メメ)e’)「……は?」


【完成しなかったんだよ、結局】

【どっかの馬鹿が襲ってきたからな】


(メメ)e’;)「ば…」

(メメ)e’;)「バカな!!」

682 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:02:37.32 ID:q/C9jZhZ0
 
【馬鹿はそっちだっつーの】

【勝手に思い込んで、襲ってきたのはそっちだろうが】

【お陰で予定が狂ったんだよ、ボケ】


(メメ)e’;)「ならば、No.9、あの少女は何だというのだ!?」

(メメ)e’;)「ナンバーズプロジェクトの最後の作品はあれだろう!!」


【人の娘を物扱いすんのはいただけねぇな】

【あいつは“隠し子”みたいなもんだよ】

【もし、お前らがダイプロを皆殺しにしても、あいつが生きている限り私の意志は残る】

【……エゴだけどな】


(メメ)e’;)「ぐ…っ」


683 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:05:10.33 ID:q/C9jZhZ0
 
【……と】

【ロマ、ギコ、しぃ、つー…】

【辛い思いをさせちまったな】


(Фω□≡)「…」

(+ω□≡)「いえ…」


ミ,,゚Д゚彡「あとで殴らせろ、ゴラァ」


(*-ー-)「…」

(*゚∀゚)「むー…」

(*-ー-)「私は、恨みますよ」

(*゚∀゚)「C…?」

685 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:07:28.51 ID:q/C9jZhZ0
 
(*-ー-)「勝手に決めて勝手にやって…」

(*-ー-)「家族なら相談してくれても良かったじゃないですか」

(*-ー-)「それとも、私たちはそんなに頼りになりませんでしたか!?」


【…ははっ】

【そうだな】

【私は悪い親だったな】


【すまなかった】




(メ ・∀・)「…家族ね」

( ∵)『…』

(メ ・∀・)「…? どうかしたか?」

( ∵)『…いや、別に』

690 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:10:53.34 ID:q/C9jZhZ0
 
( <   )「…なぁ、兄者」

( メ)_ゝ`)「…なんだよ」

( <   )「…」

( <   )「家族っていいもんだな」

( メ)_ゝ`)「あんな破天荒な母親はいらんがな」

( <   )「そっか」

( メ)_ゝ`)「あぁ」



(メメ)e’)「貴様…」


【なぁ】

【セントジョーンズ】

【お前も、私も、もう過去の人間だ】

【ここにいるべきじゃない】

【そろそろ、終わりにしようぜ】

692 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:13:06.02 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「…」


ミ,,゚Д゚彡「…」

(*-ー-)「…」

(*゚∀゚)「…」

(メ ・∀・)「…」

(Фω□≡)「…」

( <   )「…」

( メ)_ゝ`)「…」


(メメ)e’)「…」

(メメ)e’)「ふっ…」

(メメ)e’)「終わりだと…?」

(メメ)e’)「くくっ、そうか、終わりか…」

(メメ)e’)「なるほど」
695 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:15:06.53 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「…?」

(Фω□≡)「何が可笑しい」


(メメ)e’)「くくくっ」

(メメ)e’)「我が理想、我が願いは理解されず、か……」

(メメ)e’)「貴様らは、いつまでも疎まれる存在で い続けるというのか」


ミ,,゚Д゚彡「…別に」

ミ,,゚Д゚彡「オレはオレらだろうが」

ミ,,゚Д゚彡「そんなことしなくても、立派に生きてやんよ」


(メメ)e’)「ふっ」

(メメ)e’)「甘すぎて反吐が出る」

(メメ)e’)「…」

(メメ)e- )「…」

(メメ)e- )「……諦めはついた」

701 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:17:28.00 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’)「が」

(メメ)e’)「終わりにするのならば、貴様らも一緒だ」


(;-ー-)「!? “色”が……」

(*゚∀゚)「…セント?」


(メメ)e’)「これで、最期だ…」

(メメ)e’)「せめて…」


(メメ)e’)「せめて、一緒に死んでいけ!!!!」


―セントジョーンズは手首に歯を突き立てる

―千切れる音とともに、赤い飛沫が散った


―それは全て、彼自身に降りかかった


(Фω□;)「なっ!?」

ミ;,゚Д゚彡「こいつ…!!」
704 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:19:48.90 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ)e’;)「はー…、はー…」

(メメ)e’;)「私を甘く見るな!!!」

(メメ)e’;)「…―――“盃”よ!!!」


(メメ)e’;)「私を、支配しろ!!!!!」


ギシッ


―血液がセントジョーンズを侵食をする

―輪郭が歪み、色素が崩壊していく


(メ:::)e::::;)『あぁぁぁぁぁっ!!!!!』



ミ;,゚Д゚彡「おいおい…」

( <   )「まさかこれって…」

( メ)_ゝ`)「まぁ、展開的には…」

(Фω□;)「自爆する気か…!!」
709 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:24:45.23 ID:q/C9jZhZ0
 
(*゚∀゚)「…!!」


(*゚∀゚)「…」

(*゚∀゚)「…?」

(メ ・∀・)「あぁ、ボッカーンするってことね」

(;゚∀゚)「そいつはヤバいでーす!!」

(;-ー-)「……お姉ちゃん」


ミ;,゚Д゚彡「ちっ…、全員は連れていけねぇ」

(・∀・ メ)「おい…」

( ∵)『さすがのオレ様でも無理だな』
707 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:22:37.30 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ:::)e::::;)『逃がさん…!!』

(メ:::)e::::;)『逃がさんぞぉぉぉぉぉっ!!!』

(メ:::)e::::;)『ここで全員死ねぇぇぇ!!!!』


…サァ―…



ミ;,゚Д゚彡「しまっ…!!」

( <  ;)「ロマネスクさん!!」

(Фω□;)「ちぃっ!! 油断し――…」

( メ)_ゝ`)「油断してましたね!!」

(Фω□≡)「…」

( <   )「お前が言うな」

715 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:27:58.16 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ:::)e::::;)『ふはっ、ふはははははははっ』

(メ:::)e::::;)『私と一緒に散れぇっ!!!』


(メ ・∀・)「ハインリッヒ博士、どうにかならないんですか」


【……う、う〜ん】

【頑張れ!!!】


(メ ・∀・)「…」

ミ,,゚Д゚彡「…相変わらずだ」

(Фω□≡)「…相変わらずだな」

(*-ー-)「…相変わらずね」


(メ:::)e::::;)『私の話を聞けぇ!!!』

(メ:::)e::::;)『いつまでも悠長に構えてられると思うなよ!!!』

(メ:::)e::::;)『あと三分だ!! あと三分で跡形もなく消え去るんだ!!!』
719 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:33:19.12 ID:q/C9jZhZ0
 
ミ,,゚Д゚彡「…なんだって?」

(メ ・∀・)「あと三分だと」

ミ,,゚Д゚彡「…そっか」

ミ,,゚Д゚彡「…」

(Фω□≡)「どうするつもりだ?」

ミ,,゚Д゚彡「まぁ…」

ミ,,゚Д゚彡「爆発する前に、全力でぶっ飛ばしてみるだけですよ」

(Фω□≡)「単純だな、下手すれば死ぬぞ」

ミ,,゚Д゚彡「何もしないよりマシです」


(Фω□≡)「…」

(Фω□≡)「かもしれんな」

(Фω□≡)「私も手伝おうか」

(*゚∀゚)「ワタシもメイアイヘルプユーでーす」

(*-ー-)「…合ってるのかなぁ、この英語」

725 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:35:38.55 ID:q/C9jZhZ0
 
( メ)_ゝ`)「弟者!!」

( <   )「あぁ!!」

( メ)_ゝ`)「逃げる準備だ!!」

( <  ;)「なんでお前はそうなんだよ!!」





(メ:::)e::::;)『このカスどもがぁ…』

(メ:::)e::::;)『何をしても、もう遅い!!! あと二分だ!!!』


(メ ・∀・)「何事も、やってみなければ分からんがね」

ミ,,゚Д゚彡「その通りだゴラァ!!!」

ミ,,゚Д゚彡「いく―――…」


グィ!!

⊃≪ ;,゚Д゚彡「ぞ ぐぇぶ!!?」

729 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:38:58.07 ID:q/C9jZhZ0
 
ミ;,゚Д゚彡「ごほっ、ごほごほっ」

ミ;,゚Д゚彡「なっ…!?」


(メ゚;;-゚)つ【……コホッ】


ミ;,゚Д゚彡「チビ助!?」

ミ;,゚Д゚彡「おま…!!? 無事だったのか!!」

(Фω□≡)「…」

(Фω□≡)「貴様、邪魔立てする気か…」


(メ゚;;-゚)【……】

731 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:41:24.21 ID:q/C9jZhZ0
 
⊂(メ゚;;-゚)⊃ …スッ


( メ)_ゝ`)「…?」

( <  ;)「兄者、気をつけ…!!」



――キンッ


 、., 

 、., 



ミ;,゚Д゚彡「お、おい!!」

(メ ・∀・)「消えた…!?」

(Фω□≡)「…貴様!!」
737 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:43:49.72 ID:q/C9jZhZ0
 
⊂(メ゚;;-゚)⊃ …スッ


(Фω□≡)「やらせるか!!」

(メ ・∀・)「…」

(メ ・∀・)「待ってください、ロマネスクさん」

( Фω□)「…な」


――キンッ

 、., 

 、., 


ミ;,゚Д゚彡「モララー補佐!! ロマネスクさん!!」

ミ;,゚Д゚彡「チビ助、どういうつもりだ!!」

(*-ー-)「ちょっと待って、ギコくん」

ミ;,゚Д゚彡「…?」
739 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:46:01.83 ID:q/C9jZhZ0
 
⊂(メ゚;;-゚)⊃ …スッ


(*゚∀゚)「オゥ? やるですか!?」

(*-ー-)「お姉ちゃん、…たぶん、違うから…」


――キンッ

 、., 

 、., 


ミ;,゚Д゚彡「しぃ!! つー!!」


(メ゚;;-゚)【……】


(メ:::)e::::;)『き、貴様ぁ!!!』

(メ:::)e::::;)『まさか……!!!』
741 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:47:47.85 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ゚;;-゚)つ …スッ


ミ;,゚Д゚彡「チビ助……、お前……」


(メ゚;;-゚)つ【……】

(メ-;; -)つ【…――バイバイ、“ギコ”】


ミ;,゚Д゚彡「ま、待て――…!!!」




――キンッ


 、., 



747 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:50:22.38 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ:::)e::::;)『貴様ぁ……、その能力……』

(メ:::)e::::;)『ここにきて、廃棄物が目覚めたというのか……』

(メ:::)e::::;)『くっ…』

(メ:::)e::::;)『ははははははははははっ』

(メ゚;;-゚)【……】

(メ:::)e::::;)『滑稽だな』

(メ:::)e::::;)『所詮はここまでということか…』

(メ:::)e::::;)『………捨てた人形にしてやられるとはな』

(メ゚;;-゚)【……】

(メ-;; -)【……パパ】

(メ゚;;-゚)【……私も、“でぃ”って呼んで?】

(メ:::)e::::;)『…』

(メ:::)e::::;)『ふっ…』


(メ:::)e::::;)『人形に感情はいらん』

752 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:51:50.23 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ゚;;-゚)【……】

(メ-;; -)【……】

(メ:::)e::::;)『残り五秒……』

(メ:::)e::::;)『終わりだ』


(メ-;; -)【……………バカ】



  ( -;; #)

  ( -;;゚#)「…」




     カ ッ



 ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!




756 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:53:55.38 ID:q/C9jZhZ0
 
ドサッ!!

ミ;,゚Д-彡「ぐえっ!!」

(;,゚Д゚) バラッ…

(;,゚Д゚)「……ここは!?」

(メ ・∀・)「外だよ」

(;,゚Д゚)「モララー補佐!!」

(メ ・∀・)「やあ、無事だったみたいだね」

(メ ・∀・)「キミで最後だよ」

(,,゚Д゚)「最後って…」


( <   )「みんな無事ですよ」

(Фω□≡)「…癪だがな」

( メ)_ゝ`)「弟者、なんだかよく分からんのだが」

( <   )「……兄者」

(;メ)_ゝ`)「なんだよ!! 哀れむような声を出すなよ!!」
759 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:55:59.15 ID:q/C9jZhZ0
 
(*-ー-)「つまり、あの子が助けてくれたのよ」

(*゚∀゚)「テレポーテーションですか?」

(*-ー-)「いえ、違うわ」

(*-ー-)「たぶん、あれは…」

(メ ・∀・)「アポーツ」

(メ ・∀・)「素直クールと同じ能力かな。もっとも、人を移動させるなんて聞いたことないが」


(,, Д )「そんなことはどうでもいいんだよ!!」


(*-ー-)「…!」

(メ ・∀・)「…」

(,,゚Д゚)「オレが最後ってことは…」

(,,゚Д゚)「あいつは…、エスパゴンは……」

763 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 01:59:18.78 ID:q/C9jZhZ0
 
(Фω□≡)「向こうだ」

(Фω□≡)「もう崩れてしまったが…」


(,,゚Д゚)「…」


―ギコが目を向けると

―木々の隙間から、焼け落ちた施設が垣間見えた


(;,゚Д゚)「そんな……」

(メ ・∀・)「最後に我々を助けてくれたということか…」

( メ)_ゝ`)「あのチビ…」

( <   )「…」

(*-ー-)「ギコくん、あの子は…」


(;, Д )「そんなのありかよ!!」
769 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:01:31.33 ID:q/C9jZhZ0
 
(*-ー-)、「ギコくん…」

(Фω□≡)「…」

(Фω□≡)「ギコ、それは――…」



  グシャッ!!!

   つ゚;;-゚)つ
、.⊂(Фω□⊂,・「ぶっ!!!?」



(メ゚;;-゚)【……】 スタッ


(,,゚Д゚)「…」

(メ ・∀・)「…」

(*-ー-)「…」

(*゚∀゚)「…」

( メ)_ゝ`)「…」

( <   )「…」
777 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:04:06.14 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ゚;;-゚)【……あ】


(;,゚Д゚)「なっ!?」

(;,゚Д゚)「え…?」

(゚Д゚,;)「え、おま…、ちょっと…」

(;,゚Д゚)「えぇ―――――――!!!?」


(;-ー-)「ギコくん、ちょっと落ち着いて」


(Фω□;)「……ぐっ」

(Фω□;)「私を足蹴にするとは、中々いい度胸…」


   つ*゚∀゚)つ 「どーんでーす!!」
、.⊂(Фω□⊂,・ 「じゃ ばぶっ!?」


(*゚∀゚)「足毛でーす!!」

(メ ・∀・)「…それ、間違えてるから」

782 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:06:07.85 ID:q/C9jZhZ0
 
(;,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)、「無事、だったのか」

(メ゚;;-゚)【…あ】

(メ゚;;-゚)【……うん】

(,,゚Д゚)「良かった…」

( メ)_ゝ`)「うん、本当に良かった」

( <   )「兄者が言うと重みが薄れるな」

( メ)_ゝ`)「…何気に酷くね」

( <   )「何気にじゃないけどな」

784 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:08:10.77 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「しかし、よく間に合ったな」

(メ゚;;-゚)【…】

(メ゚;;-゚)【その…】

(メ゚;;-゚)【妹が……、助けてくれたから…】

(メ ・∀・)「…そうか」

(*゚∀゚)「…」

(*-ー-)「…」


(Фω□;)「ど…いてくれ……」

(*゚∀゚)「アイアイサー」


(*-ー-)「…」

(*-ー-)「ありがとうね」

(メ゚;;-゚)【…ううん】

789 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:10:53.19 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「終わったのか……」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「…これで良かったのかな」

( メ)_ゝ`)「ギコさん?」

( <   )「どうしたんですか」

(,,゚Д゚)「…いや」

(,,゚Д゚)「オレは、オレのわがままでここまで来たけど…」

(,,゚Д゚)「こいつの家もあんな風にしちまったし…」

(メ゚;;-゚)【…】


(Фω□≡)「……良いかどうかは、誰にも分からんさ」

(,,゚Д゚)「ロマネスクさん…」


790 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:12:43.96 ID:q/C9jZhZ0
 
(Фω□≡)「所詮は私怨、自分のために動いていたに過ぎん」

(Фω□≡)「高尚な目的があるわけでもなく、大義名分があるわけでもない」

(Фω□≡)「ただし、結果は結果だ」

(Фω□≡)「それ以上、それ以下はない」

(Фω□≡)「汚名や非難は全て被るつもりで動いてきたんじゃないのか?」

(Фω□≡)「そうだろう?」

(,,゚Д゚)「…」

(,,-Д-)「…」

(,,-Д-)「…そうですね」

(,,゚Д゚)「……ただ、オレは、こいつの家族を奪っちまったってことが……」

(,,゚Д゚)「……それが」

(メ゚;;-゚)【……】

(メ゚;;-゚)【……ううん】

(,,゚Д゚)「…?」

794 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:15:38.16 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ゚;;-゚)【……パパは、私、必要じゃなかった…】

(メ゚;;-゚)【……最後まで一緒にいたのは、妹だけ】

(,,゚Д゚)「…」

(メ ・∀・)「…」

(Фω□≡)「…」


(メ゚;;-゚)【……家はもういい】

(メ゚;;-゚)【……だから】


(メ゚;;-゚)【……だから、ギコがパパになって】



(,,゚Д゚)



801 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:17:45.30 ID:q/C9jZhZ0
 
 
(,,゚Д゚)「え?」


(メ ・∀・)「そうきたか」

( ∵)『へぇ、なんつーかなぁ』

(Фω□≡)「なるほどな」

(*-ー-)「うぅん…、父親かぁ」

(*゚∀゚)「パパでーす」

( メ)_ゝ`)「おい、弟者、ヤバいぞ!! 近親相姦フラグだ!!」

( <   )「お前は首を吊って死ね」


(;,゚Д゚)「いや、ちょっと待ってよ!! 意味分かんねーぞ!?」



802 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:18:34.48 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「なんだ、理解力のない男だな」

( ∵)『女は強い男に惹かれるって言うだろ?』

(;,゚Д゚)「それ関係ねーだろ!!」

(;,゚Д゚)「…だから、なんでオレなんだよ」

(メ゚;;-゚)【好きだから】



(,,゚Д゚)



810 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:20:40.88 ID:q/C9jZhZ0
 

(;,゚Д゚)「いや、いやいやいやいや」


(メ ・∀・)「ふむふむ」

( ∵)『オレ様の言った通りじゃねーか』

(Фω□≡)「…これは」

(*-ー-)「…ギコくん」

(*゚∀゚)「不潔でーす」

(* メ)_ゝ`)「ほら、弟者!!」

( <   )「なんだ? ロープならオレの影で代用するから心配するな」



(;,゚Д゚)「ちょっと、待てぇ!!」

(;,゚Д゚)「おい、チビ助!! お前、それでいいのか!?」

(メ゚;;-゚)【うん】

(;,゚Д゚)「………――っ」
816 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:22:18.95 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)、「あのなぁ…」


―そのとき


―バン!!


―四方からライトが照らされる



(,,゚Д⊂「…!?」

(メ ・∀⊂「…なに?」



―眩い光の中、現れたのは

―屈強な兵隊たちと


フ ´Д`)ク『また、会いましたね』


―米国副大統領だった


817 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:24:02.21 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「フクちゃん…?」

(Фω□≡)「誰だ?」

( メ)_ゝ`)「フクちゃんですよ」

( <   )「アメリカの副大統領です」

(Фω□≡)「また随分とスケールが大きいな」


フ ´Д`)ク『事の次第、観察させていただきました』

フ ´Д`)ク『まさか、エスパゴンがあのような思想を抱えているとは、夢にも思わず』

フ ´Д`)ク『下手をすれば国家転覆をも引き起こしたと思うと、ぞっとします』


(メ ・∀・)「…」

(,,゚Д゚)「なんだって?」

(メ ・∀・)「まぁ、しばらく黙っていたまえ」

(メ ・∀・)『それで?』

(メ ・∀・)『その悪党を倒した褒美でもくれるというんですかね?』

820 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:26:06.76 ID:q/C9jZhZ0
 
フ ´Д`)ク『ふっ、そうですね』

フ ´Д`)ク『国賊どもの始末、大変お疲れさまでした』

フ ´Д`)ク『しかし、それはそれ。これはこれ』

フ ´Д`)ク『あなた方も、脅迫、器物破損、挙げればキリがありません』

フ ´Д`)ク『悪党は法で裁くもの』

フ ´Д`)ク『人で裁くものではありません』


(メ ・∀・)『…まぁ、そうですがね』

(メ ・∀・)『しかし、今回の事態、あなた方のみで収束できたと?』

(メ ・∀・)『我々がいなかったら、どうなったか』

(メ ・∀・)『想像はできるでしょう?』


フ ´Д`)ク『さぁ、どうでしょうか』

フ ´Д`)ク『しかし、我らは世界のアメリカ』

フ ´Д`)ク『正義は我々にあります』

フ ´Д`)ク『どういう意味か、お分かりでしょう?』
825 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:28:15.75 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ ・∀・)「…」

(,,゚Д゚)「…なんて言ってんすか?」

(メ ・∀・)「要は、手柄は自分たちで頂くが、責任はお前たちが取れよ、と」

(メ ・∀・)「そういうことらしい」

(メ ・∀・)「まぁ、犯罪者扱いということだな」

( ∵)『大人ってのは狡賢いねぇ』

(メ ・∀・)「キミは子供とでも?」

( ∵)『さぁな』

(,,゚Д゚)「…」

(Фω□≡)「…元より覚悟していたことだ」

(Фω□≡)「あちらの筋書き通りというのが気に食わんがな」


(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「…おい、チビ助」

(メ゚;;-゚)【…】

827 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:30:26.70 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「オレに親父になれって言ったな」

(メ゚;;-゚) コクン

(,,゚Д゚)「…じゃあ」

(,,゚Д゚)「オレに付いてくるか?」

(メ゚;;-゚)【…】

(メ゚;;-゚)【うん】

(,,-Д-)「…上出来だ」


(*-ー-)「ギコくん…?」

(メ ・∀・)「おい、バカな真似は…」


(,,゚Д゚)「“でぃ”!! こいつらを蹴散らせ!!!」

(メ゚;;-゚)【……!】

(メ゚;;ー゚)【うん】

831 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:32:21.43 ID:q/C9jZhZ0
 
(Фω□;)「何を…!!」

(;メ)_ゝ`)「おいおい、マジかよ」

( <  ;)「兄者、伏せろ!!」


――キィィィン


(メ゚;;-゚)つ



ドゴン!!!!



『ぎゃぁ!!?』

『ぷぐぇ!!?』

『ひぐぅ!!?』


フ;´Д`)ク『ぬわっ!?』

フ;´Д`)ク『お、お前ら、こんなことをしてただで済むと…!!!』

837 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:34:19.76 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)「…おい」

(メ゚;;-゚) コクン

(,,゚Д゚)【んー…、ごほん】

(,,゚Д゚)【今回のエスパゴンの騒動】

(,,゚Д゚)【これは全部、オレら二人がやったことだ】

(,,゚Д゚)【他の奴らは関係ねー】

(,,゚Д゚)【脅されて嫌々やってただけだ】


フ;´Д`)ク『そんな詭弁が…!!』


(,,゚Д゚)【フクちゃんよぉ】

(,,゚Д゚)【他の奴らに手ぇ出してみろ】


(,,゚Д゚)【……ただじゃおかねぇからな】


フ;´Д`)ク『ひっ』
841 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:36:59.65 ID:q/C9jZhZ0
 
(,,゚Д゚)【というわけで、アメリカ軍の諸君】

(,,゚Д゚)【主犯はオレ】

(,,゚Д゚)【共犯はこいつ】

(メ゚;;-゚)Vm【いぇい】

(,,゚Д゚)【捕まえるならオレたちだ】

(,,゚Д゚)【もっとも――……】


ミ,,゚Д゚彡【“捕まえられれば”、だけどな】 ザワッ


ミ,,゚Д゚彡【捕まえられるもんなら捕まえてみろや!!】



ズギャッ!!!


 、., 


845 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:39:32.59 ID:q/C9jZhZ0
 
『なっ!? 消えたぞ!!』

『おい、どこだ!!?』

『副大統領…』

『ど、どうしますか…?』


フ;´Д`)ク『ぐぬ……ぐぬぬぬぬっ』

フ;´Д`)ク『そのような詭弁に踊らされてたまる…』


(メ ・∀・)『残念だが』


フ;´Д`)ク『…?』


(メ ・∀・)ゞ『実は、私のテレパスが絶賛稼動中でね』

(メ ・∀・)『アメリカ全土に先程のやりとりは送信済みだ』

(メ ・∀・)『勿論、最初からな』

(メ ・∀・)『無理を通しても構わんが、やることは他にあるんじゃないのかな?』

851 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:44:04.44 ID:q/C9jZhZ0
 
『副大統領!!』

『大統領から、緊急帰還の命令が!!』

『ホワイトハウスがパニックだよー助けてー、とのことです!!』


フ;´Д`)ク『ぐっ…』

フ;´Д`)ク『ぬぐぐぐぐぐっ…』

フ;´Д`)ク『……一旦、退きますが』

フ;´Д`)ク『このままで済むとは思わないことです』


『覚えてろー!!』



(メ ・∀・)「…発言がまんま悪役だな」

(メ ・∀・)「さて、と」

(*゚∀゚)「モリャリャ!! どーゆーことですか!?」

(*゚∀゚)「四文字以内で説明するでーす!!」

(;・∀・)「だからね……、って四文字!?」
855 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:45:48.66 ID:q/C9jZhZ0
 
(*-ー-)「…ギコくん」

(Фω□≡)「……あのバカたれは」

(;メ)_ゝ`)「旦那は!? ギコの旦那は!?」

( <   )「兄者、落ち着け」


(メ ・∀・)「まぁ、確かにバカですよ」

(Фω□≡)「追うか」

(メ ・∀・)「いや、止めておきましょう」

(メ ・∀・)「色々とありますが、何にせよ、あのバカはそれを望んでないでしょう」

(Фω□≡)「…」

(+ω□≡)「そうか……、そうかもな」

859 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:47:30.61 ID:q/C9jZhZ0
 
(*゚皿゚)「モリャリャー、説明するでーす!!」

< ;・∀・ >「おぅふ!?」 ズンッ

( ∵)『おー、潰れとる潰れとる』

(*゚皿゚)「モリャリャー…!!」

< ;・∀・ >「うん、分かった。あとでちゃんと説明してあげるから」 ギシギシ

(*゚∀゚)「ホントですか?」

(;・∀・)「ごほっ…、ホントホント」



(  ・∀)「…とりあえず、帰ろうじゃないか」



     「ダイプロへ」



861 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:49:42.69 ID:q/C9jZhZ0
 


从=-∀从「…」

从=゚∀从「……終わったかな」

( ´∀`)「……そうモナか」

从=゚∀从「ん」

从=゚∀从「15年かかっちまった」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「……色々と迷惑かけたな」

( ´∀`)「いや、大したことないモナ」

从=-∀从「そっか」


( ´∀`)「…なぁ、ハイン」

从=゚∀从「あん?」

864 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:51:28.49 ID:q/C9jZhZ0
 
( ´∀`)「15年前に聞きそびれたことがあるモナ」

从=゚∀从「……なんだよ?」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「あのとき、なんでモナを逃がしたモナ?」

从=゚∀从「なんで、ってありゃ一人乗りだったからな」

从=゚∀从「しょうがないだろ」


( ´∀`)「……しょうがなくないモナ!!」


从=゚∀从「…」

( ´∀`)「ハインに言われたとおり、ダイプロを守ってきたモナ」

( ´∀`)「ロマはそれに反対して出て行ったモナ…」

( ´∀`)「それでもモナは、どんなことをしても、地面に頭を擦り付けてでも、必死で守ってきたモナ…」

从=-∀从「…」

( ´∀`)「でも、やっぱりダメモナ…」

( ´∀`)「……ハインがいないと」
868 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:54:53.74 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「…はっ」

从=゚∀从「乳臭ぇこと言ってんじゃねぇよ」

(;´∀`)「そんなつもりは…!!」

从=-∀从「ウチの娘で我慢しときな」

从=゚∀从「私に似て可愛いんだから」

( ´∀`)「………それはないモナ」

从#゚∀从「あぁ?」

(;´∀` >「痛いっ、痛いモナ!!」

从=゚∀从「…」


(;´∀`#)「あー、また皺が…」

从=゚∀从「…モナー、歳取ったな」

( ´∀`)「そりゃそうモナ」

( ´∀`)「苦労ばっかだったモナ」

872 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:56:38.45 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「だな。……すまんかった」

(;´∀`)「ハインが、素直に謝ってる!?」

从=゚∀从「失礼な奴だな」

从=゚∀从、「…」


从=゚∀从「今思えば…」

从=゚∀从「私は家族が欲しかったんだよ、きっと」

从=-∀从「たとえ、それが研究の副産物であろうとな」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「最初は純粋な探究心から始めた」

从=゚∀从「その裏に、エゴを隠しつつな」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「気付いたら、依存してた」

从=゚∀从「渡したくなかった、ずっと抱きしめていたかった」

876 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 02:58:31.38 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「……でも、それは無理だった」

从=゚∀从「私はすでに破綻してたんだ」

从=゚∀从「この子を作ったそのときから、心は半分なかったようなもんだ」

( ´∀`)「…」


从=゚∀从「それでも、幸せだったと思えるのは…」

从=゚∀从「お前らのおかげだよ」

从=-∀从「ありがとう、そして、本当にすまんかった」

( ´∀`)、「…ハイン」
878 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:00:20.04 ID:q/C9jZhZ0
 


从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」




コソッ

(;´・_ゝ・`)「(……こ、これは)」

爪;゚ー゚)「(……会話に入りづらい)」

爪;゚∀゚)「(……っていうか、いることすら認知されてない気が)」

爪メ)A(メ)「(……顔が痛い)」
882 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:02:46.75 ID:q/C9jZhZ0
 

カタンッ


川д川「ん〜…、こっちは粗方片付いたみたいね〜」



从=゚∀从「おっ?」

( ´∀`)「…モナ」


(;´・_ゝ・`)「(……貞子さん!!)」

爪;゚ー゚)「(ここにきて、この空気の読まなさぷっり!!)」


川д川「あらぁ、お邪魔だったかしら〜?」

(゚、゚トソン「…分かってて言ってますよね、それ」


从=゚∀从「おぅ」

从=゚∀从「終わったのか」
886 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:05:35.46 ID:q/C9jZhZ0
 
川д川「一応ね〜」

川д川「あと、これお土産」

ミセ*;Д;)リ『びぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん』



(;´・_ゝ・`)「ひぃ!!?」

爪;゚ー゚)「帰ってきた!!?」

爪;゚∀゚)「でも泣いてる!!?」

爪メ)A(メ)「……私も泣きたい」


(゚、゚トソン「大丈夫です。実害はありませんので」


(;´∀`)「本当モナか?」


川д川「試してみる〜?」


(;´∀`)「…遠慮しとくモナ」

893 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:11:36.47 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「ん? 野郎共はどうした?」


川д川「ドックンはクーちゃんのとこ」

川д川「あとの二人は足元」



(メメ×∀×)

(メメ><)



(;´∀`)「瀕死!!?」


川д川「頑張って引きずってきたんだけど〜」

(゚、゚トソン「たぶん、そのせいで傷が増えてますよね…」


从=゚∀从「…あーぁ」

从=゚∀从「まぁ、しょうがねぇか」

897 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:14:00.45 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「おい、そこの……え〜、でかい顔と、三馬鹿っぽいの」


(;´・_ゝ・`)「……でかい顔」

爪;゚ー゚)「三馬鹿に、“っぽいの”がつく私たちって…」


从=゚∀从「病院に連れていってくんねぇか?」

从=゚∀从「こいつらと、“私”をだ」


爪;゚∀゚)「…?」

爪メ)A(メ)「ついでに私もいいですか…」


( ´∀`)「…ハイン?」

从=゚∀从「…そろそろ時間だ」

从=゚∀从「この身体にいるのも限界だな」

(;´∀`)「モナ!? ちょっと待つモナ!!」

901 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:16:41.86 ID:q/C9jZhZ0
 
从=゚∀从「…」

从=゚∀从「ちっとなら待つぜ?」

(;´∀`)「…」

(;´∀`)「また会えるモナか?」

从=゚∀从「無理だな」

(;´∀`)「…」

从=゚∀从「まぁ、せいぜい長生きしな」

从=゚∀从「あっちでまた会おうぜ」

( ´∀`)、「…モナ」

( ´∀`)「……ハイン、最後にいいモナ?」

从=゚∀从「…なんだ?」


( ´∀`)「ハインはモナのことどう思ってたモナ?」


从=゚∀从「…」

( ´∀`)「…」
905 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:21:05.46 ID:q/C9jZhZ0
 
川д川「あら、いい場面ね〜」

(゚、゚;トソン「ちょっと、しー…!!」


从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」

从=゚∀从「モナー」

(;´∀`)「…」


从=゚∀从「それは、…――秘密だ」

(;´∀`)「ちょっ!!?」

从=゚∀从「かかっ、お前があっちに来たときに教えてやんよ」

从=゚∀从「…」

从=゚∀从「……時間だ」

(;´∀`)「…はぁ」

( ´∀`)「……またモナ」

从=゚∀从「…おう」
908 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:24:04.37 ID:q/C9jZhZ0
 
从=-∀从「またな」

ガクッ


(;´∀`)「ハイン!!」

从=-∀从「…」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「……最後の最後まで引っ張りまわされたモナ」

(  ∀ )「………全く、しょうがないモナ」


(゚、゚トソン「…」

(゚、゚トソン「病院行きが三人ですか…」

(゚、゚トソン「また引きずります?」

川д川「ん〜」

川д川「男手があるから、そっちに頼みましょう〜」



(;´・_ゝ・`)「……え゛」
911 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:26:00.25 ID:q/C9jZhZ0
 







…パラッ



(;)'A`)「……ぐっ」

(;)'A`)「…生きてんのか、オレ?」

(;)'A`)「……」

(;)'A`)「……クレータ出来てんぞ」

(;)'A`)「なんつー無茶苦茶な…」


(;)'A`)「…はっ、クー!?」

(;)'A`)「クー、どこだ!!」

914 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:28:51.45 ID:q/C9jZhZ0
 
川 - -)「…」


(;)'A`)「お、おい!! 大丈夫かよ!!」

川 - ゚)「…ん」

(;)'A`)「クー…!!」


川;゚ -゚)Vm「だいじょーV、……なんつって」


(;)'A`)「ふざけてる場合か!!」

川;゚ -゚)「…お前もやってたじゃないか」

(;)'A`)「そうだけどよ…」


―視線をクレーターに向ける、ドクオ

―大量の白煙の向こう側には、ぽっかりと大きな穴が開いていた


川;゚ -゚)「…しかし、無茶をしたもんだな」

(;)'A`)「そりゃ、こっちのセリフだ」

916 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:30:23.49 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「まぁ、さすがにこれなら……」


―ドクオは言いかけた言葉を飲み込む

―白煙の奥に、影が見えた



ゴォ…



(` メメメ##)『………』




(;)'A`)「お、おいおい…」

川;゚ -゚)「……タフにもほどがあるだろう」


(`Дメメメ##)『……ガ…ァッ』

(`Дメメメ##)『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!』
921 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:33:41.85 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…っ」

(;)'A`)「マジかよ…」

(メ)'A`)「動けるか、クー…?」

川;゚ -゚)「…かろうじてな」

(メ)'A`)「そうか…」

(;)'A`)「万事休すってやつかね…」

川;゚ -゚)「…」

川;゚ -゚)「(もう大岩を呼ぶ力も残ってない…)」

川;゚ -゚)「(ここまでか…)」

川;゚ -゚)「(いや…、最後に…)」

川;゚ -゚)「(最後に、一太刀でも……)」

川;゚ -゚)「…」


川 - -)「…ドクオ」

924 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:35:56.54 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…?」

川 ゚ -゚)「手を」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「…お、おぅ」

ギュッ


川 - -)「…」

川 - -)「ありがとう」




(`Дメメメ##)『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!』



―シラネーヨから殺意の塊が放たれる

―当初の目的など既に忘れ去り、ただ殺すためだけの一撃


928 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:37:55.06 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「…くっ」

川 - -)「…―――」

川 - -)「(力も残ってないし、頭も働かない)」

川 - -)「(…あるのは、ただ)」

川 - -)「(……気持ちだけだ)」

川 - -)「(だけど、それで充分)」

川 - -)「(充分だから…)」


川 ゚ -゚)「だから……!!」



―クーはドクオの手を固く握りしめると


川 ゚ -゚)「……これで、本当に、最後だっ!!!!!」


―残った力全てを開放した



932 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:39:51.80 ID:q/C9jZhZ0
 






         ;・ ::







(`Дメメメ##)『……』

川;゚ -゚)「…」



川;゚ ゚)::「がっ…!!」


―クーの胸元が弾ける


(;)'A`)「クー!!」

川;゚ ゚)「…っ」
940 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:41:56.33 ID:q/C9jZhZ0
 
川;゚ -゚)「……あぐっ」

川;゚ -゚)「大丈夫だ……、ギリギリな…」


―心臓を狙った一撃は僅かにずれていた

―それは



(`Дメメメ##)『……』



―クーの攻撃が、先にシラネーヨを捕らえていた為だった



( Дメメメ##)『……ァ』



…ドサッ


―シラネーヨが倒れる
943 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:44:37.49 ID:q/C9jZhZ0
 
(;)'A`)「おぉ…」

川;- -)「く……はっ」

川;゚ -゚)「…自分で呼んだとはいえ、“あれ”で倒れるとは思わなかったな…」

川;゚ -゚)「…さすがの奴も、限界だったか……」



……コトン



―そして、倒れると同時に、何かが地面に転がった


―その“何か”は


―クーが最後に呼び寄せ

―シラネーヨにとどめを刺したものは



(メ)'A`)「これは…」

川;゚ -゚)「……覚えているか?」
950 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:49:50.97 ID:q/C9jZhZ0
 

―あの日、あの場所で

―ドクオがクーに渡した小さな石


―最後の最後に、彼女はそれを選んだ




(メ)'A`)「お前…、まだ持ってたのかよ…」

川;゚ー゚)「…ふっ」

川;゚ー゚)「…物持ちがいいんだよ、私は」

川;- -)「………私らしい…だろ」




―そして、クーもその場に崩れ落ちた



956 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:55:04.71 ID:q/C9jZhZ0
 
  落ちていく

  ゆっくり、ゆらゆらと

  意識が闇に落ちていく


  思い出すのは、過去の記憶

  ずっとずっと昔の記憶




  「よぉ」

  「お目覚めか」

  「あーあー泣くな、泣くな、めんどくせぇなガキってのは…」

  「んー?」

  「ははっ、取って食ったりはしねーよ」

  「だから、何もしねーつの」

  「泣くなって」


957 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:56:04.72 ID:q/C9jZhZ0
 
  「……お前は捨てられた」

  「んで、私が拾った」

  「そういうことだ」

  「…」

  「そうだな」

  「本当なら一緒に暮したいところなんだが…」

  「色々あってな」

  「そうもいかねぇんだ」

  「いいとこ紹介してやんよ」

  「…あん?」

  「じゃあ、なんで拾ったかって?」

  「そりゃ、お前…」

  「実験材…」

  「…」

  「…違うな」
960 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:57:58.20 ID:q/C9jZhZ0
 
  「最初はそのつもりだったんだけどな」

  「どうにも最近浮ついてしょうがねぇや」

  「…なんでだろうな」

  「…」

  「あ、そうだ」

  「お前、名前は?」


  「あ? 知らない?」

  「知らないってなんだよ」

  「しょうがねぇな…」

  「んー…、さすがに名無しじゃ困るしな」

  「…」

962 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 03:59:10.06 ID:q/C9jZhZ0
 
  「お、閃いた」

  「光栄に思えガキンチョ、この天才直々に名前を与えてやる」

  「なに嫌そうな顔してんだよ、喜べ」

  「泣くなよ…」

  「まぁ、いいか」



  「お前の名前は――…」





965 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:01:11.92 ID:q/C9jZhZ0
 

「クー…!」

「おい、クー!!!」


川;- ゚)「…ん」

川 ゚ -゚)「…ドクオか」

(メ)'A`)「よかった…、死亡フラグかと」


川 ゚ -゚)「ドクオと一緒にするな」


(メ)'A`)「へーへー」

(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「しかし、お前、よくこんなのであいつ倒したな…」


川 ゚ -゚)「トリカブトを塗っておいた」


(;)'A`)「えげつな!!」

(;)'A`)「てか、思い出の品になにすんだよ!!」
967 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:03:06.15 ID:q/C9jZhZ0
 
川 ゚ -゚)「私らしいだろ?」


(;)'A`)「らしいけどよ!!」

(;)'A`)「いい科白が台無しだよ!!」


(メ)'A`)、「…」

(メ)'A`)「…変わんねぇな」


川 ゚ -゚)「…お前がか?」


(メ)'A`)「お前“も”だ」


川 ゚ -゚)「…そうか?」


(メ)'A`)「そうだよ」


川 -ー-)「…そうか」

971 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:05:11.38 ID:q/C9jZhZ0
 
(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)、「…」

(メ)'A`)「…なぁ、クー」


川 ゚ー゚)「…なんだ?」


(メ)'A`)「…こんなとき、言うのもあれなんだけど、さ」


川 ゚ -゚)「…?」


(メ)'A`)「……オレな」

(メ)'A`)「………言いたいことがあるんだ」


川 ゚ -゚)「なんだ? 言ってみろ」


(メ)'A`)「…オレ、……オレは」

(メ)'A`)「………お前のことが」

974 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:07:32.64 ID:q/C9jZhZ0
 







川д川「あ〜、ドックン、クーちゃん、無事だったのね〜」





(メ)'A`)








<(メ)'A`)> マイガッ



川 ゚ -゚)「あ、貞ちゃん…」
979 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:08:50.55 ID:q/C9jZhZ0
 
(゚、゚;トソン「ちょっと、貞子さん!! どんだけ空気読まないんですか!?」

川д川「え〜? 何のことかしら〜?」

(゚、゚トソン「…」


从=-(≡×( >(;´・_ゝ・`)「あのぅ〜…、そろそろ腕が限界なんですが…」


川д川「二人とも重症ねぇ〜」

川д川「はぁい、デミちゃん、二人追加で〜」


从=-(≡×( >(;´・_ゝ・`)「マジっすか!!!?」



川 ゚ -゚)、「助かった…」

川 ゚ -゚)「もう自力では動け……」

川 ゚ -゚)「? ドクオ、どうしたんだ?」


(メ);A;)「…いや、なんでもねーよ」
987 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:12:49.84 ID:q/C9jZhZ0
 
川 ゚ -゚)「…?」

川 ゚ -゚)「そうだ、さっき何を言いかけたんだ?」


(メ)'A`)「……もういいもん」 グスッ


川 ゚ -゚)「気になるじゃないか」


(メ)'A`)「…」

(メ)'A`)「………ただいま」


川 ゚ -゚)「ん?」


(#)'A`)「ただいま、って言いたかったんだよ!! アホっ!!」


川;゚ -゚)「なんで怒ってるんだ…?」


(#)'A`)「知るか!!」


川;゚ -゚)「…??」
989 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:14:29.67 ID:q/C9jZhZ0
 
川 ゚ -゚)「…ドクオ」


(#)'A`)「あん!?」


川 ゚ー゚)「おかえり」


(#)'A`)「…」

(メ)'A`)「……ちぇっ」

(メ)'A`)「………イヤになってくるぜ」




川д川「だよね〜」

(#)'A`)「お前が言うな!!!」




―こうして

―各地に甚大な被害を出しながらも、この件は収束を迎えたのであった


990 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:16:30.46 ID:q/C9jZhZ0
 


―あれ?

―なんか、忘れているような









ブルルルルルル…


(メメ‘_L’)『…くそっ』

(メメ‘_L’)『セントジョーンズのやつめ…』


―カリフォルニア、市街地

―車内


(メメ‘_L’)『組織をあそこまで大きくしたのは、誰のおかげだと思っている…』


991 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:18:23.19 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ‘_L’)『……』

(メメ‘_L’)『…しかし、私を生かしておいたのは失敗だったな』

(メメ‘_L’)『まだパイプはいくらでもある』

(メメ‘_L’)『どうにかして、中国やEUの組織に取り入れば…』

(メメ‘_L’)『……くっくっくっく』

(メメ‘_L’)『ただでは、終わらんぞ……』




キャー
ウワーォ

ザワザワ


(メメ‘_L’)『……?』

(メメ‘_L’)『なんだ、騒がしいな……』

(メメ‘_L’)『何かやってるのか?』


992 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:19:35.87 ID:q/C9jZhZ0
 
从'ー'从「アメリカの、みんなー」

从'ー'从「ナイストーミートユー☆」


<ナイスチュ-ミチュー!!


从'ー'从「今日はナベのアウトドアライブ(野外ライブ)に来てくれて、サンキューベリーマッチ☆」


<イエー!!
<ベリーマッチ!!!
<ナベチャーン!!!


从'ー'从「うふふ、アメリカでもエブリワンのパワーはすごいですねー☆」

从'ー'从「それでは、一曲目、いっくよー☆」


<イヤッフー!!!
<プリプリーズ!!!
<ダイテホールドオンミー!!!



(メメ‘_L’)『……』


993 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:20:43.58 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ‘_L’)『なんだ、あれは』

(メメ‘_L’)『……アイドルか何かか、馬鹿馬鹿しい』




从'ー'从「一曲目は、“ G☆S☆G”(グレート・最高ナベちゃん・Gスポット)」

从'ー'从「いっくよー☆」



<イヤホォォォォォォォォォォッゥ!!!!




(メメ‘_L’)『…』

(メメ‘_L’)『下手糞な歌だな…』

(メメ‘_L’)『……』

(メメ‘_L’)『………しかし、何故か惹きつけるものがあるな』

(メメ‘_L’)『……目が離せないというか』


994 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:21:58.84 ID:q/C9jZhZ0
 
(メメ‘_L’)『……』

(メメ‘_L’)『……』

(メメ‘_L’)『……』





パッパー!!




(;‘_L’)『はっ!!!!?』

(;‘_L’)『しまった、いつの間にか対向車線に―――…!!!!?』





ガシャーン!!!!





995 : ◆SEOMSVVqUg :2009/04/12(日) 04:23:42.71 ID:q/C9jZhZ0
 
从'ー'从「〜♪」

从'ー'从「♪♪♪」

从'ー'从「(ん〜、救急車が来てるよぉ? なんだろ?)」

从'ー'从「(救急車といえば、クーちゃん、大丈夫かなぁ…)」

从'ー'从「(入院したって聞いたけど)」

从'ー'从「(全米ツアー終わったら、お見舞いに行こうっと)」


从'ー'从「♪」


<キャホォォォォォォォォォッ




―こうして

―本当の意味で、全ては終わったのであった




第三十九話了

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