2 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:40:46.93 ID:xINW6dV/0
 
エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ!
という人のための登場人物紹介

川 ゚ -゚) エスパー女子高生。物を呼び寄せる超能力

( ><) これでも高1。千里眼

ξ*゚听)ξ クソガキ。記憶を刈り取る

川д川 オカ女。空間を構築、接続する能力

( ´∀`) ダイプロ主任。一般人

( ・∀・) ダイプロ補佐。テレパシー能力

( ФωФ) 県知事。元『最強』エスパーで氷を操る

(゚、゚トソン ロマネスクの秘書


(‘_L’) アメリカエスパー施設エスパゴン主任。一般人

(’e’) エスパゴン『フォー・オブ・ア・カインド』の一人。別名:聖杯

( ゚∋゚) エスパゴン『フォー・オブ・ア・カインド』の一人。別名:焼きごて

ミセ*゚ー゚)リ エスパゴン『フォー・オブ・ア・カインド』の一人。別名:ソードクィーン

6 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:50:03.61 ID:xINW6dV/0
 
〜15 Years ago〜

ξ*゚听)ξ ダイプロ悪ガキs その1

(,゚Д゚) ダイプロ悪ガキs その2

(*゚ー゚) ダイプロ悪ガキs 優等生

ハ ゚-ノハ ダイプロ悪ガキs ハイリッヒ博士の娘?

( ´∀`) ダイプロ主任。ダイプロ設立の立役者

从 ゚∀从 ダイプロ技術長。通称「博士」

( ^ω^) ハインリッヒの助手でありながら、エスパー

( ФωФ) 『最強』。氷を操る超能力

(´・ω・`) バーボンハウスマスター。年齢不詳


7 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:51:01.58 ID:xINW6dV/0
 
(‘_L’)「で」

(‘_L’)「どういうことなんですか、これは」

( ゚∋゚)「…」


―エスパゴン、会議室


( ゚∋゚) つ(*- -) ヒョイ


( ゚∋゚)「女、人質」


( ゚∋゚)а チョイチョイ


( ゚∋゚)「私、美人」




(;‘_L’)「そんなこと聞いてませんよ!」



8 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:52:12.16 ID:xINW6dV/0
 
(’e’)「まぁ、フィレンクト主任。落ちついて」

ミセ*゚ー゚)リ「血圧上がっちゃうよー」

(;‘_L’)「む…」


(‘_L’)「…まぁ、いいでしょう」

(‘_L’)「…」

(‘_L’)「…今回の件、政府に働きかけてもらいました」

(’e’)「ほぉ」

(‘_L’)「大日本エスパープロジェクトには、日本政府から圧力がかかっているはずです」

ミセ*゚ー゚)リ「最初から、そうすればよかったのに」

(‘_L’)「あそこに借りは作りたくないんですよ」

(‘_L’)「だからこその隠密行動だったのに、まったく…」

( ゚∋゚)「…」
10 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:53:36.16 ID:xINW6dV/0
 
(‘_L’)「大体、何で貴方が行く必要があるんですか」

( ゚∋゚)「…」

( ゚∋゚)「……」ゴゴゴゴゴ

(;‘_L’)「…“貴女”が、行く必要があるんですか」


( ゚∋゚) …フッ


( ゚∋゚)ノロ サッ


(‘_L’)「?」


( -∋-)ヾロ サラサラサラ

テン、テケテケテケテン

( -∋-)ノロ「…ここで一句」

( ゚∋゚)ノロ「どこからか、薫ってくるよ、いい男」



(;‘_L’)「理由になってません!」

11 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:54:25.68 ID:xINW6dV/0
 
ミセ*゚ー゚)リ「HAIKUってやつ?」

(’e’)「しかし、季語がありませんね」


(;‘_L’)「冷静に分析しないで、突っ込んでください」


(’e’)「まぁ、人それぞれ役割というものがありますから」

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇ」

( ゚∋゚) コクコク

(‘_L’)「(こいつら…)」

(‘_L’)「そういえばシラネーヨさんは、どこですか?」

(‘_L’)「そもそも、今回の件はシラネーヨさんに頼んだのですが…」

( ゚∋゚)「…シラネーヨ in 日本」

( ゚∋゚)「…」


( ゚∋゚)「甘味巡り、だって」

(‘_L’)「…」


12 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:55:15.62 ID:xINW6dV/0
 
(‘_L’)「…もうなんて言えばいいか分かりません」

(’e’)「相変わらずの放浪癖ですね」

ミセ*゚ー゚)リ「甘いものか〜、いいなぁ〜」

ミセ*゚ー゚)リ「ミセリも行きたい〜」

(‘_L’)「一人で行ってきてください」


ミセ*゚ー゚)リ「…」


     ヒュカッ!!

(;‘_L’|、 「のわっ!!?」



(;‘_L’)「何するんですか!!」


ミセ*゚ー゚)リ「いい加減、ミセリも、行きたぁいな☆」

(;‘_L’)「わ、分かりました」

(;‘_L’)「いずれ機会があれば…」
14 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:57:12.69 ID:xINW6dV/0
 
ミセ*^ー^)リ「わーい、主任大好きー♪」

「どーん」ミセ*^ー^))_L゚)・∴「ふぐっ!?」


(’e’)「モテモテですね」


ミセ*^ー^))_L’)「皮肉ですか」


(’e’)「見たままですよ」


「…とりあえず、どいてください」(‘_L’)つミセ*゚ー゚)リ「やん♪」



(‘_L’)「えっと……」

(‘_L’)「大事なことを聞くのを忘れていました」


(‘_L’)「結局、ジョーカーはどうしたんですか?」


( ゚∋゚)「置いてきた」


15 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:57:52.14 ID:xINW6dV/0
 
(‘_L’)「…」

(‘_L’)「…」

(‘_L’)「は?」



(‘_L’)「ワンモア、プリーズ」


( ゚∋゚)「O I TE KI TA」







(;‘_L’)「お前、何しに行ったんだよ!!!」



ミセ*゚ー゚)リ「どーどー」

(’e’)「血管浮き出てますよ」
17 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:58:50.21 ID:xINW6dV/0



川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −第三十話:15(後編)−




18 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 11:59:34.73 ID:xINW6dV/0
 
―※―

―※―※―

―※―※―※―



从 ゚∀从「どーどー」

(;´∀`)「血出てるモナ…」


( ^ω^)「…」


研究員「…な、なにをするんですか」




―15年前

―ダイプロ研究室



20 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:00:23.25 ID:xINW6dV/0
 
( ^ω^)「ツンと約束したお」

( ^ω^)「ツンに酷いことを言ったヤツをぶん殴るって」


研究員「は、はぁ?」


(# ^ω^)「しらばっくれる気かお!!」

从 ゚∀从「どーどー」

(# ^ω^)「ふんがー!!」

从 ゚∀从「どー…」


从 ゚∀从「ちと大人しくしてろ」

 ビシッ!!

、(  ゚ω゚)・∴「はぐお!!!」

( ×ω×)「…むきゅぅ」


(;´∀`)「おぉ、延髄蹴り…」

从 ゚∀从「まったく、この馬鹿は」

21 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:02:04.83 ID:xINW6dV/0
 
研究員「た、助かった…」

研究員「…ッう……一体、なんなんだよ」

从 -∀从「…」

从 ゚∀从「大方、あのときの話でも聞かれてたんだろうよ」

从 ゚∀从「ツンにな」


研究員「あの、ときですか…?」


从 ゚∀从「…記憶力ねぇな」

从 ゚∀从「プロジェクトから外すぞ」

研究員「え!? いや、ちょっと待ってください!!」

研究員「えぇっと、う〜んうぅん…」


从 -∀从「はっw」

( ´∀`)「あのとき…?」

从 ゚∀从「なーんでもない」

23 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:03:56.04 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「んなことより、モナー」

从 ゚∀从「アメ公に連絡ついたか?」

( ´∀`)「モナ」

( ´∀`)「先方も了承してくれたモナ」

( ´∀`)「それで、意見交換会を開きたいと…」

从 ゚∀从「はん、情報をくれってか」

从 ゚∀从「お断りだね」

(;´∀`)「…ちょっ」

从 ゚∀从「と、言いたいとこだが、しょうがねーな」

从 ゚∀从「お前の顔を立ててやるよ」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「“つー”の近況も聞きたいしな」

( ´∀`)「…モナ」


24 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:05:21.96 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「(アメリカか…)」

从 ゚∀从「…」

从゚∀从「…」



( ×ω×) チーン



从゚∀从=3

从 -∀从「(…ツンは大丈夫なのかねぇ)」


25 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:05:51.98 ID:xINW6dV/0
 

―※―※―※ (,゚Д゚) ※―※―※―


―ダイプロミーティングルーム


ξ*゚听)ξ「…」


(,゚Д゚)「むぅ…」

(*゚ー゚)「…んん」

ハ ゚-ノハ「んん」


(,゚Д゚)「…勝負は一瞬だな」

(*゚ー゚)「負けないわよ」

ハ ゚-ノハ「わよー」

ξ*゚听)ξ「せぇの…」



26 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:07:00.53 ID:xINW6dV/0
 


『じゃんけん、ぽい!!』



(,゚Д゚)、п  ←パー

(*゚ー゚)Vm   ←チョキ

ハ ゚-ノハVm   ←チョキ

ξ*゚听)Vm  ←チョキ



(; Д )、п「はうわっ!!!」



(*゚ー゚)「残念〜」

ハ ゚-ノハ「ざんねんー」

ξ*゚听)ξ「頭と一緒ね」

28 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:07:43.13 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「というわけで、このクッキーは女の子三人のもの〜」

ξ*゚听)ξ「わー」パチパチ

ハ ゚-ノハ「わー」パチーンパチーン


(;゚Д゚)「ぐぅぅ……、これで三日連続負けてる…」

(;゚Д゚)「絶対にヘンだ」

(;゚Д゚)「しぃ、ズルして…」


(*゚ー゚)「いやー、ギコくん弱いから」

(*゚ー゚)+ ギラリ

ハ ゚ーノハ 「ギラリ!」

ξ*゚听)ξ「クッキー、クッキー」

ハ ゚-ノハ「ラッキー、クッキー、ヤシロアッキー」

ξ*゚听)ξ「…ナニソレ」


29 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:08:18.24 ID:xINW6dV/0
 
(,゚Д゚)「…」

(,-Дー)「はぁ…」

(,-Дー)「ハインの分も用意してくれりゃいいのによぉ…」


(*゚ー゚)「まぁまぁ」

(*゚ー゚)「男なら細かいこと言わない」

ハ ゚-ノハ「言わない」

ξ*゚听)ξ「一枚〜、二枚〜」


(,゚Д゚)「ちぇっ」


ξ*゚听)ξ「一人六枚!! 完了ー!!」


(,゚Д゚)「…」


ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「なによ、お金とるわよ」


30 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:08:58.15 ID:xINW6dV/0
 
(,゚Д゚)「なんで金払わなきゃいけないんだよ」


ξ*゚听)ξ「人のことじろじろ見てるからよ」

(*゚ー゚)「ギコくんのエッチー」

ハ ゚-ノハ「ヘンタイー」


(;゚Д゚)「エッチでも、変態でもねぇよ!」


ξ*゚听)ξ「じゃ、なんなのよ」


(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)、「いや、元気になったな」



ξ*゚听)ξ「へ?」


(*゚ー゚)「…」

ハ ゚-ノハ「?」

32 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:11:41.27 ID:xINW6dV/0
 
(,゚Д゚)「いや、ほら。最近、元気なかっただろ」

(,゚Д゚)、「何かしらねーけどさ」

(*゚ー゚)「ふぅ〜ん…」

(,゚Д゚)「…んだよ」

(*゚ー゚)「いい“色”してますね〜」

ハ ゚ーノハ「ね〜」

(,゚Д゚)「うっせーな」


ξ*゚听)ξ「…」


(,゚Д゚)「別にどーでもいんだけどさ」

(,゚Д゚)「いつも一緒にいるのに、一人だけ暗い顔してるとこっちも暗くなるし」

(,゚Д゚)「いや、ホントにどーもいいんだけど」

(,゚Д゚)「なんか放っておけないつーか」


(*゚ー゚) ニヨニヨ ハ ゚ーノハ「ニヨニヨー」

35 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:12:48.99 ID:xINW6dV/0
 
ξ*゚听)ξ「…」


(,゚Д゚)「なんとか言えよ…」

 (*゚ー゚)「こっちが恥ずかしいじゃねーか」

 ハ ゚ーノハ「ちょっと気になってただけだつーの」


(;゚Д゚)「オレのセリフ取んなよ! 顔文字間違えたと思われるだろ!!」

(;゚Д゚)「つーか、ハイン! お前、ちゃんとしゃべれんのかよ!」





ξ* )ξ「…」


ξ* )ξ グスッ…



(;゚Д゚)「ん……って、きょあああああ!!!!?」

(;゚Д゚)「な、なに泣いてんだよ、お前!!」

38 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:13:30.47 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「いーけないんだ」

ハ ゚-ノハ「いけないんだ」

(*゚ー゚)「ツーンちゃん、泣ーかした」

ハ ゚-ノハ「ナイートーに言ってやろ」


ξ*;凵G)ξ「う…、ぐっす…」


(;゚Д゚)「あわ、あわわわわわわわわ…」

(;゚Д゚)「ごめん! なんか、ごめん!」

(;゚Д゚)「すげーごめん!!」


ξ*;凵G)ξ「ぐす……ひんっ…」
40 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:14:19.06 ID:xINW6dV/0
 
(;゚Д゚)

(゚Д゚;)

(;゚Д゚)


(゚Д゚;) ←しぃ助けてという眼差し


(*゚-゚)「…」

(*゚ー゚) ニッコリ


(゚Д゚;)


ξ*;凵G)ξ「ひっひっ……あぅ…」

ξ*;凵G)ξ「…ひぐ、……ごめんね」


(;゚Д゚)「な、なにをおっしゃいまする!!」

(;゚Д゚)「いや、いやいや、あいやいや、こっちこそすいませんでした!!!」

(;゚Д゚)「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」


41 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:15:56.62 ID:xINW6dV/0
 
ξ*;凵G)ξ「…っく、うぐ…」


(:゚Д゚)「―――っっ!!」

(;´゚Д゚)「ほーら! 面白い顔だぞ!!」


つ<;´゚Д゚>⊂「のびーる!! のびーる!!!」


ξ*;凵G)ξ「……」




   グィ――

つ<  ;´゚Д゚  >⊂「引っ張ってー!!」



  バチコ―イ

∩ >´゚゚Д゚゚< ∩「もどーす!!!」


43 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:17:05.57 ID:xINW6dV/0
 
:(*゚ー゚):「…」

ハ ゚-ノハ「しぃ、大丈夫か?」

ハ ゚-ノハ「ふるえてるぞ」




ξ*;凵G)ξ「……」








(;´゚Д゚)「―――っ!!!!」



∩|;´゚Д゚|∩「サ、サボテンダー!!」






44 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:18:04.25 ID:xINW6dV/0
 















ξ*;凵G)ξ「……」

ξ*;凵G)ξ「…おもしろく……ない」





|´゚Д゚|


45 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:19:21.21 ID:xINW6dV/0
 



(*゚ー゚)「いやー、ギコくん。お疲れさまw」

ハ ゚ーノハ「藁藁藁」


(, Д )「…」


(*゚ー゚)「私は、面白かったよw」

ハ ゚ーノハ「暗黒微笑」


(, Д )「…」


(*゚ー゚)「サボt   プッ   センスあるよw」

ハ ゚ーノハ「核爆」



(, Д )「シニタイ…」


48 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:20:20.61 ID:xINW6dV/0
 
ξ;゚ -゚)ξ「あの…」


(, Д )「エ?」

(, Д )「アァ、オモシロクナクテ スイマセン」


ξ;゚听)ξ「いや、そうじゃなくて」

ξ;゚听)ξ「…」

ξ;--)ξ「…」

ξ;-、-)ξ「その、……ごめん」


49 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:22:24.92 ID:xINW6dV/0
 
(, Д )「…なにが?」


ξ;゚听)ξ「あー、えっと」

ξ;゚听)ξ「べ、べつに落ち込んでなんかいなかったんだけど」

ξ゚听)ξ、「気付いてるとは思わなかったというか」

ξ;゚听)ξ「いや、落ち込んでないんだよ?」

ξ゚听)ξ、「でも、なんか嬉しくて…」

ξ;゚听)ξ「違うのよ!? 嬉し泣きじゃないよ!」

ξ;゚、゚)ξ「めにごみが、いやいや、あいこんたくとのふぐあいが…」



(*゚ー゚)「つまり、『ギコくん、ありがとう』ってことだよ」

ハ ゚-ノハ「ギコくん、あざーす」


(,゚Д゚)「…」


51 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:23:21.97 ID:xINW6dV/0
 
ξ;゚听)ξ「ち、ちがーう!!!」

ξ;゚听)ξ「このバカに、そんなこと言うわけないじゃない!!」


(#,゚Д゚)「んなっ!?」

(#,゚Д゚)「なんだと、このチビ!!!」


ξ#゚听)ξ「――チっ!?」

ξ#゚听)ξ「うっさい!! チビで悪かったわね!!!」


ギャーギャー


(*゚ー゚)「…」

(*゚ー゚)「“チビで悪かったわね”だって」

ハ ゚-ノハ「だって?」

(*゚ー゚)「ううん、なんでもない」

(*゚ー゚)「クッキー、食べよ」

ハ ゚ーノハ「うん…!」

52 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:24:11.64 ID:xINW6dV/0
 

―※―※―※ 爪'ー`) ※―※―※―


( ´∀`)「以上が、今回のテストの結果モナ」

爪'ー`)「なるほど」


―ダイプロ、大会議室


―テーブルを挟んで二対一

―モナーとハイン、それに見知らぬ男が椅子に腰を落としていた


爪'ー`)「中々の高水準ですね」

爪'ー`)「ウチの連中にも、見習ってほしいものです」

爪'ー`)「ふふっ」



     爪'ー`)
 フォックス(エスパゴン前主任)

54 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:25:39.64 ID:xINW6dV/0
 
爪'ー`)「これほどのモノが出来るとは、いやはや、Dr.ハインの腕前ですかな」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「ウチの子達は“モノ”じゃねぇよ」

爪'ー`)「ふふっ、これは失礼しました」

爪'ー`)「日本語というのは、難しいものですね」

从 -∀从「…」

爪'ー`)「Dr.ハイン。2、3よろしいですかな?」

从 ゚∀从「んだよ」

爪'ー`)「資料にざっと目を通したところ」

爪'ー`)「いくつがNoが抜けているのがありますが、これは?」

从 ゚∀从「別に。毎回成功とはいかねぇよ」

爪'ー`)「そうですか…。とすると、このNo.0も失敗例ですかな?」

从 ゚∀从「そーゆー言い方は、大嫌いだね」

爪'ー`)「それは失礼しました」

从 ゚∀从「…っち」
56 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:26:48.35 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「そっちに預けた、つーは元気にしてるんだろうな」

爪'ー`)「あぁ、“ジョーカー”ですか」

( ´∀`)「ジョーカー?」

爪'ー`)「えぇ、ウチではまた別のコードネームを付けてます」

爪'ー`)「彼女のコードネームはジョーカー、“切り札”という意味ですよ」

从 ゚∀从「んなことはどうでもいいよ、元気かどうかが知りたいんだ」

爪'ー`)「失礼しました」

爪'ー`)「彼女は元気ですよ。物覚えもいい」

爪'ー`)「ただ、“副作用”は、緩和するのが精一杯というところでしょうか」

从 ゚∀从「そうかい」

从 ゚∀从「…元気にしてるならいい」
58 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:29:03.72 ID:xINW6dV/0
 
爪'ー`)「しかし、素晴らしい」

爪'ー`)「これだけの設備でよくぞここまで」

( ´∀`)「…モナ」

从 ゚∀从「嫌味か」

爪'ー`)「とんでもない」

爪'ー`)「…」

爪'ー`)「それで、“例の件”は考えていただけましたか?」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「それは…」

爪'ー`)「良い条件と思うのですがね」

爪'ー`)「潤沢な資金、整った設備、我々はそれを準備できる」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「人材はいないみたいだがな」

(;´∀`)「ハイン…!」

爪'ー`)「…」

59 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:30:08.66 ID:xINW6dV/0
 
(;´∀`)「す、すいませんモナ」

爪'ー`)「はは、こういうのは、歯に衣着せないと言うんですかね」

爪'ー`)「結構結構」

从 ゚∀从「…」

爪'ー`)「そうですね」

爪'ー`)「天才Dr.ハインリッヒを筆頭とするこの研究チーム」

爪'ー`)「ここほど質の高い研究所はそうないでしょう」

( ´∀`)「ありがとうございますモナ」

从 ゚∀从「…はん」

爪'ー`)「特異な分野なので注目はされていませんが、私は非常に買っています」


爪'ー`)「だからこそ、―――欲しい」


爪'ー`)「我がアメリカの元で、その力を存分に発揮して欲しい」

爪'ー`)「アメリカの、いや、世界のために」


60 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:31:09.08 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「…」

从 ゚∀从「…」

爪'ー`)「答えはまだ保留でしょうか」

( ´∀`)「…それは」

爪'ー`)「運営が厳しいと伺っていますが?」

从 ゚∀从「…ふん」

从 ゚∀从「余計なお世話だ」

爪'ー`)「貴女のその力、充分に活かしきれないのでは?」

从 ゚∀从「余計なお世話だって言ってんだろ」

从 ゚∀从「それに、お前らが欲しいのは私なんかじゃないだろ」

爪'ー`)「はい?」

从 ゚∀从「ウチのデータが欲しいんだろ」

从 ゚∀从「エスパーを人為的に作り出す術を」

爪'ー`)「…」
63 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:34:09.80 ID:xINW6dV/0
  
爪'ー`)「イエスと、答えたほうが貴女好みですかね」

从 ゚∀从「人の顔色窺う男は嫌いだね」

爪'ー`)「そうですか」

爪'ー`)「では、率直に申し上げましょう」

爪'ー`)「我々は、全研究データを要求します」

爪'ー`)「一刻も早くね」

爪'ー`)「無論、悪いようにはしませんよ」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「断る、と言ったら?」

(;´∀`)「ちょっ、ハイン…!」


64 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:34:54.44 ID:xINW6dV/0
 
爪'ー`)「ふ…」

爪'ー`)「今まで我々がどれだけ援助してきたとお思いですか?」

爪'ー`)「それ相応の貸しはあるはずですが」

从 ゚∀从「はっw」

从 ゚∀从「てめぇらが勝手についてきただけのだけの話だろうがよ」

从 ゚∀从「金は出してもらう。しかし、それとこれとは話が別だ」

爪'ー`)「……それでは?」

( ´∀`)「…」

从#゚∀从「――こt」

⊂(´∀` )「ハイン」


「むぎゃ…!?」从#゚⊂( ´∀`)


( ´∀`)「…ハインは、頭に血が上って冷静な判断ができないみたいモナ」

( ´∀`)「少々考えさせてもらいたいモナ」


65 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:36:29.99 ID:xINW6dV/0
 
爪'ー`)「そうですか」

爪'ー`)「個人の一感情と組織の未来。天秤にかけるまでも、ないと思うのですがね」

爪'ー`)「良い返事をお待ちしておりますよ」

( ´∀`)「…モナ」

( ´∀`)「帰りにウチの者をつけますモナ」

爪'ー`)「いやいや、結構です」

爪'ー`)「また、近いうちに会いましょう」

( ´∀`)「…」




キィ
バタン


从#゚∀从「ぷはっ!」

从#゚∀从「モナー!! てめぇ!!!」

( ´∀`)「すまんかったモナ」

67 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:37:23.63 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「…どういうことだよ」

从 ゚∀从「事と次第によっちゃ、お前を殺す」

(;´∀`)「いや、マジで怖いから勘弁してくれモナ」

从 ゚∀从「…」

( ´∀`)、「やっぱり、アメリカに抵抗姿勢を見せるのは得策じゃないモナ」

( ´∀`)「ここは従ったほうがいいモナ」

从#゚∀从「んだと!? いつからアメ公の手下になった!!!」

从#゚∀从「ここで、殺す」


(;´∀`)「ちょっ!! タンマモナ!!!」

(;´∀`)「従うっていても、一旦従うフリをするだけモナ!」

从 ゚∀从「あ?」

(;´∀`)「ね゛? だから、首がら手をはなじでくれモナ」


从 ゚∀从「…ふん」

从 ゚∀从「一旦って、何か作戦でもあんのかよ」
69 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:38:10.07 ID:xINW6dV/0
 
(;´∀`)「…ゴホッ」

( ´∀`)「あっちが欲しているのは、ここの研究成果」

( ´∀`)「それなら…」


( ´∀`)「全部くれてやるモナ」

从 ゚∀从「は?」


( ´∀`)「ここを囮にみんなで逃げるモナ」

从 ゚∀从「…ここを捨てる気か」

( ´∀`)「モナ」

从 ゚∀从「金はどーすんだよ」

从 ゚∀从「資材は? 今後の活動は?」

( ´∀`)「どうにかなるモナ」

从 ゚∀从「どうにかって、お前…」

71 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:38:40.95 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「研究なんてどこでも出来るモナ」

( ´∀`)「モナとハインと、みんながいれば」

从 ゚∀从「…!」


( ´∀`)

从 ゚∀从「…」

( ´∀`)「だから、ハイン…」


从 -∀从「…」

从 ∀从「帰る」

(;´∀`)「ハイン…!」


从 -∀从「少し、考えさせてくれ」



72 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:39:23.18 ID:xINW6dV/0
 
スタスタスタ

从从 -)「…」

从从 -)「あとで、また話そう」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「迷ってる暇はないモナよ」

从从 ゚)「あぁ、わかってる」



ガチャ
バタン……


( ´∀`)「…」


73 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:39:58.46 ID:xINW6dV/0
 

―※―※―※ ( ФωФ) ※―※―※―


ショリショリ
ショリショリ

( ФωФ)「…」

(´・ω・`)「上手いもんだね」


―BAR:バーボンハウス、キッチン


ショリショリ
ショリショリ

( ФωФ)「はぁ」

(´・ω・`)「こんなに、長くかつら剥きが出来る人はそういないよ」

ショリ…

( ФωФ)「…まぁ、好きでやってますから」


74 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:40:51.87 ID:xINW6dV/0
 

トントントントン


(´・ω・`)「うーん、見事な包丁捌きだ」

(´・ω・`)「ウチには勿体無いぐらいだよ」

( ФωФ)「そんなことありませんよ」

(´・ω・`)「本格的にこの道でやっていけるんじゃないかな」

( ФωФ)「……そうですね。いつか自分の店を持ってみたいです」

(´・ω・`)「へぇ」

(´・ω・`)「バーかい? それともカフェとか?」

( ФωФ)「秘密です」

(´・ω・`)「えー」

( ФωФ)「すいません」

(´・ω・`)「体に聞いちゃうぞ☆」

(;ФωФ)「勘弁してください」

(´・ω・`)「冗談だよ。無理やりに、能力を使うつもりもないさ」
76 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:42:05.23 ID:xINW6dV/0
 

トントントントン


( ФωФ)「…」

( ФωФ)「ショボンさんは、モナー主任と仲が悪いんですか?」

(´・ω・`)「…どうしてだい?」

( ФωФ)「いえ、以前二人で話しているときにそう感じたもので」

( ФωФ)「ショボンさんが、ダイプロに来ない理由もそういうことなのかな、と」


(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「別に仲が悪いわけじゃないさ」

(´・ω・`)「ただ、古い友人だからね。色々あるってだけだよ」

( ФωФ)「そうですか」

78 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:42:41.28 ID:xINW6dV/0
 
(´・ω・`)「ボクがダイプロに入らないのは、この場所を好いてるからさ」

(´・ω・`)「ここから、気持ちを離したくないんだ」

( ФωФ)「…」

(´・ω・`)「それは、彼らにもいえる事だろうけどね」

( ФωФ)「…ですかね」


( ФωФ)「しかし、大根のおつくりなんて何に使うんですか?」

(´・ω・`)「うん。実は今日パーティをすることになってね」

( ФωФ)「なるほど」

(´・ω・`)「バーの飾り付けに使おうかと」

( ФωФ)「…飾りつけって、大根をですか?」

(´・ω・`)「うん。透き通って綺麗じゃない?」

(;ФωФ)「いや、まぁ、透き通ってはいますが…」

81 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:44:09.36 ID:xINW6dV/0
 

―カランカランカロン


(´・ω・`)「ん?」(ФωФ )


「あれ…?」

「だれかいませんかー」


( ФωФ)「…!」

(´・ω・`)「おや、この声は…」

(´・ω・`)「やあ、いらっしゃい」



ξ*゚听)ξ「いっらしゃいましたー」




82 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:45:14.59 ID:xINW6dV/0
 
(´・ω・`)「久しぶりだね。一人で来たのかい?」

ξ*゚听)ξ「うん」

ξ゚听)ξ キョロキョロ

(´・ω・`)「どうかしたかのかい?」

ξ*゚听)ξ「ううん…」


ФωФ;) コソコソコソ…


ξ*゚听)ξ「あ」


;ФωФ)「げっ…!」

ガタガタガシャーン!!


ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「お尻、見えてるよ」



ωФ;) オシリ)「…むぅ」

83 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:46:00.84 ID:xINW6dV/0
 
(;ФωФ)「…このことは秘密で」

ξ*゚ー゚)ξ「いいよ」

( ФωФ)、「恩にきる」


―ロマネスクがほっとしたのもつかの間


ξ*゚ー゚)ξ「ただし、こーかんじょうけん付きでね」

(;ФωФ)「うぐっ…」


―ツンは意地悪な笑みを浮かべてそう言った


85 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:46:44.30 ID:xINW6dV/0
 

―※―※―※ (*゚ー゚) ※―※―※―


―ダイプロミーティングルーム


(*゚-゚)「ゆっくりしていってね」

ハ ゚-ノハ「ゆっくりしていってね」

(*゚ー゚)「わたしは、ゆっくりします」

ハ ゚-ノハ「しぃは、ゆっくり」

(*゚ー゚)「ハインは、勉強してます」

ハ ゚-ノハ「オレは、勉強します」

(*゚ー゚)「ギコくんは、暇人です」

ハ ゚-ノハ「ギコ、ダメ人間しね」



(*゚ー゚)「うん。いい感じ」

87 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:47:50.47 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「ただ、女の子がオレっていうのはあれかな」

ハ ゚-ノハ「?」

(*゚ー゚)「私って言うのよ。私は、ハイン」

ハ ゚-ノハ「オレは、ハイーン」

(*゚ー゚)「…アイーンみたいに言わないでね」

(*゚ー゚)「ま、いいか」


(,゚Д゚)「よくねーから」

(*゚ー゚)「あれ、ギコくんいたの?」

(;゚Д゚)「ずっといたよ! なんだよ、ダメ人間ってのは!!」

ハ ゚-ノハ「クズ。人間のクズ」

(#゚Д゚)「――このクソガキ!!」
89 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:48:43.69 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「クソガキって、ギコくんより年上だよ?」

(#゚Д゚)「一歳しか変わらないだろ!」

ハ ゚-ノハ「オレ、おねーさん。えっへん」

(#゚Д゚)「にゃろぉ…」


ピンポンパンポーン


(*゚ー゚)「ん?」

(,゚Д゚)「なんだ?」


『あー、あーあー』

『ハイン〜、至急部屋に戻るように。聞こえてるな〜、早く戻ってくるように』


ハ ゚-ノハ「…」

(,゚Д゚)「博士の声だ」

(*゚ー゚)「ここで、今日はおしまいかな」

(*゚ー゚)「ハインちゃん、また明日ね」
91 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:49:41.91 ID:xINW6dV/0
 
ハ ゚-ノハ「…」

(*゚ー゚)「ハインちゃん?」

ハ ゚-ノハ「帰りたくない」

(*゚ー゚)「…?」

(*゚ー゚)「ダメだよ、お母さんが呼んでるんだから」

ハ ゚-ノハ「…」

(,゚Д゚)「そーだぞ。かーちゃんの言うことは聞かないとな」

(,゚Д゚)「ナイトウの受け売りだけど」

ハ ゚-ノハ「…」


ハ ゚-ノハ「おかあさんじゃない」


(*゚ー゚)「へ?」

(,゚Д゚)「は?」


93 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:50:17.75 ID:xINW6dV/0
 
ハ ゚-ノハ「ハインは、ハイン」

ハ ゚-ノハ「オレは、“ワタシ”」

ハ ゚-ノハ「二人で、半分こ」


(*゚ー゚)「…ハインちゃん?」

(,゚Д゚)「??」

ハ ゚-ノハ「…」

(*゚ー゚)「と、ともかく、行ったほうがいいよ。ね?」

(,゚Д゚)、「ん、あぁ。そうだな」

ハ ゚-ノハ「…」

ハ ゚-ノハ「わかった。しぃが、そう言うなら」

ハ ゚-ノハ「また、あしたね」


(*゚ー゚)「うん」

95 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:51:27.47 ID:xINW6dV/0
 
カチャ
バタン


(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「あれ。どーゆー意味だ?」

(*゚ー゚)「さぁ…」

(,゚Д゚)「…ふーん」

(*゚ー゚)「…」

(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「そういえばツンは?」

(*゚ー゚)「そういえばいないね」

(*゚ー゚)「内藤さんのトコじゃないの?」

(,゚Д゚)「……まーたナイトーか」


96 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:51:58.61 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「なにそれ、ヤキモチ?」

(;゚Д゚)「なんでオレがヤキモチするんだよ!」

(*゚ー゚)「いや、なんとなく」

(;゚Д゚)「なんで、オレがあんなの…!!!」


ガチャッ

ξ#--)ξ「あんなので、悪かったわね」


(*゚ー゚)「あら」

(;゚Д゚)「んげっ」

ξ#--)ξ「でも、あんたにそんなこと言われるスジアイはないのよ」

ξ#゚听)ξ「こー・のー・やー・ろー・がー」

ギリギリギリ

< ;゚Д゚ >「いだい、いだいー!!」

98 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:53:20.83 ID:xINW6dV/0
 
(メ;Д;メ)「うぅ…」

(*゚ー゚)「うん、相変わらず」

ξ*゚听)ξ「ばーか」

(*゚ー゚)「ツンちゃん、遅かったね」

(*゚ー゚)「内藤さんのトコ?」

ξ*゚听)ξ「ううん、ショボンのお店」

(*゚ー゚)「ショボンさんって、あの?」

ξ*゚听)ξ「そう。しょぼくれた顔の」


  (´・ω・`) ックシュ

  ( ФωФ)「風邪ですか」

  (´・ω・`)「ズズッ…、誰か噂でもしてるのかな」

  ( ФωФ)「そんなわけないですよ」

  (´・ω・`)「…」

  ※してました


99 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:53:55.72 ID:xINW6dV/0
 
(メ,゚Д゚)「あそこって、お酒飲むとこじゃねーの?」

ξ*゚听)ξ「そーみたい」

(*゚ー゚)「飲みにいったの?」

(メ,゚Д゚)「お、大人だ…」

ξ*゚听)ξ「飲んでないよ」

(*゚ー゚)「じゃあ、何しに行ったの?」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「しぃって、“ケーキ”作れる?」

(*゚ー゚)「え?」

ξ*゚听)ξ「ケーキ。クリームがいっぱいのったイチゴのケーキ」

(*゚ー゚)「ムリだよ、そんなの」


100 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:54:37.74 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「ツンちゃんは作れるの?」

ξ*゚听)ξ「ううん」

ξ*゚听)ξ「だから、教えてもらいに行ったの」

(*゚ー゚)「ショボンさんのとこに?」

ξ*゚听)ξ「うん」

(,゚Д゚)「ケーキ作ったのか!」

ξ*゚听)ξ「まぁね」

(,゚Д゚)「おー、それならみんなで食おうぜ!」

ξ*゚听)ξ「ダーメー」

(,゚Д゚)「なんでだよ」

ξ*゚听)ξ「あんたのためのモノじゃないの!」


(*゚ー゚)「…ははぁん」

(*゚ー゚)「なるほどね〜」

ξ*゚听)ξ「な、なに…?」


101 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:55:55.18 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「そのケーキ、内藤さんにあげるんでしょ」

(,゚Д゚)「…!」

ξ;゚听)ξ「!! ちょっ、なんでブーンにあげなきゃいけないの!」

(*゚ー゚)「じゃあ、誰の?」

ξ;゚听)ξ「わたしの! わたひが一人で食べるの!!」

(*゚ー゚)「ふぅん」

(*゚ー゚)「そういえば、内藤さんの誕生日ってもうすぐだったよね」

ξ;゚听)ξ「そ、そうだったけ」

(*゚ー゚)「ピンク色が見え隠れしてるよ〜」

ξ;゚ -゚)ξ「むぐっ…」

ξ;゚ -゚)ξ「…」

ξ;--)ξ「…はぁ」

ξ;--)ξ「まぁ、誕生日近いっていうし…。ついでよ、ついで」

(*゚ー゚)「うふふ」

ξ*-听)ξ「なぁによ」

102 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:56:45.02 ID:xINW6dV/0
 
(*゚ー゚)「恋ね」

ξ;゚听)ξ「ななななななんいに言ってんのよ!!」

(*゚ー゚)「うふふふふふ」

(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「なーんだ、ツマンネ」

(*゚ー゚)「妬かない妬かない」

(;゚Д゚)「だから、誰がこんなのに…」

(゚Д゚;)「はっ!!」


ξ#--)ξ「…」

ξ#゚听)ξ「お前はケンカ売っとんのかー!!」



ギャー



(*゚ー゚)「…恋ねぇ」

104 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:58:08.01 ID:xINW6dV/0
 


―ダイプロ研究室

―二人のハインリッヒ高岡は、画面に映し出される文字列を目で追っていた


从 ゚∀从「…」ハ ゚-ノハ


カタカタカタカタ

从 ゚∀从「…」

  「―――っ」

カタカタカタカタ

从 ゚∀从「…」

  「――インっ」

カタカタカタカタ

从 ゚∀从「…」


( ´∀`)「ハイン…!」


105 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 12:58:49.37 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「ん…?」

ハ ゚-ノハ「…」

从 ゚∀从「なんだ、モナーか。今、忙しいんだ。後にしてくれ」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「忙しいって、何をしているモナ」

从 ゚∀从「ヒミツ」

ハ ゚-ノハ「ヒミツー」

( ´∀`)「…」


―画面を覗き見るモナー

―そこに並ぶのは、いかなる数式とも違う不可解な文字列


( ´∀`)「……この、プログラム」

( ´∀`)「『ラストナンバー』、“最後の子”のモノだモナ」

从 ゚∀从「…」

107 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:01:09.45 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「どうして今更」

( ´∀`)「No.7の失敗で、しばらくはやらないと言ってたモナ」

从 ゚∀从「気が変わった」

从 ゚∀从「なんとなくだ」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「“適合者”は?」

( ´∀`)「…適合者は、誰だモナ」

从 ゚∀从「…いねぇよ」

( ´∀`)「モナ?」

从 ゚∀从「適合者は、いない」

从 ゚∀从「探す時間もなかったしな」

(;´∀`)「な…!? 適合者なしでどうやるモナ!」

从 ゚∀从「いないもんはしょうがないだろ」

从 ゚∀从「だから、“作る”」

ハ ゚-ノハ「…」
110 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:02:02.14 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「作る…って」

(;´∀`)「人そのものを…モナ?」

从 ゚∀从「あぁ」

(;´∀`)「クローンでもなく、ゼロから作るモナ?」

从 ゚∀从「あぁ」

(;´∀`)「無理だモナ!!」

从 ゚∀从「内藤にもそう言われたよ」

从 ゚∀从「…私には、“ハイン”で培ったノウハウがある」

ハ ゚-ノハ「…」

从 ゚∀从「やってやれないことはないさ」

(;´∀`)「この子の時とは違うモナ!」

(;´∀`)「…それに」

从 ゚∀从「人道に反する、ってか?」

( ´∀`)「…」

从 ゚∀从「はは、いまさらだな」

111 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:03:18.68 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「…」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「だいじょーぶハカセだ」

(;´∀`)「…あからさまな失敗フラグが立ってるモナ」

从 ゚∀从「はっw、心配すんなよ」

从 ゚∀从「私は、天才だからな」

ハ ゚-ノハ「だからな」

(;´∀`)「…」

( ´∀`)、「ハイン」

( ´∀`)「別にそんなに急ぐ必要はないモナ?」

( ´∀`)「後で適合者を見つけてからでもいいモナ」

从 ゚∀从「…」

从 -∀从「…」

从 -∀从「まぁ、なんだ」


112 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:04:22.24 ID:xINW6dV/0
 
从 ゚∀从「今やれることが明日やれるとは限らない」

从 ゚∀从「やりたいと思ったときが、やるときなのさ」

从 ゚∀从「…たぶんな」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「ハイン」

( ´∀`)「それじゃあ、まるで……」

从 ゚∀从「モナー」

( ´∀`)「…」

从 ゚∀从「お前は、皆と逃げる準備でもしといてくれ」

从 ゚∀从「場所は……、そうだな、近くに湖があるところがいいな」

从 -∀从「夏に皆で水遊びってのもいいだろう?」

从 ゚∀从「なぁ、ハイン」

ハ ゚-ノハ「うん」

从 ゚∀从「かっかっ、いい子だ」

( ´∀`)「…モナ」

113 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:04:58.44 ID:xINW6dV/0
 
( ´∀`)「…わかったモナ」

( ´∀`)「無理をしないように…」

从 ゚∀从「わーたっよ」

( ´∀`)「…」

(  ´∀)「…」


ガチャ
バタン



从 -∀从「…」

ハ ゚-ノハ「…」

从 -∀从「大丈夫だ、心配すんな」

从 ゚∀从「…」

カタカタカタ…



114 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:06:20.92 ID:xINW6dV/0
 



  (´∀` )「…」

  (´∀` )「…」

  ( ´∀`)「はぁ…」


   (( ´∀`)



   ハイン

   それじゃあ、まるで




     まるで、死んでしまうみたいモナ






115 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:07:14.49 ID:xINW6dV/0
 


―うす暗い部屋に、二つの声が響いていた

―暗号のように交わされるそれは、一種の儀式のようにも見える


―機械のように

―熱病に冒されているように

―ただ、黙々と言葉を連ねていた


「――報告は以上です」


 「なるほど。ご苦労様でした」

 「あちらの、従う意思の有無はいかがでしょうか」


「なんとも言えません」

「モナーは条件を飲むようでしたが、ハインリッヒ高岡については、抵抗の素振りが見えました」

128 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 13:36:40.14 ID:xINW6dV/0
 
―※―※―※ ( ^ω^) ※―※―※―


―ダイプロミーティングルーム


―部屋の中の空気が、ぴんと張り詰めていた

―やるかやられるか

―まさに真剣勝負


ξ*゚听)ξ「ドロー2!」

(*゚ー゚)「ドロー4、赤」

ハ ゚-ノハ「ドロー4、青」



(;゚Д゚)「があああああああああ!!!!」




―UNOで

208 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:32:53.50 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「えっと、計32枚ね」

(*゚ー゚)「はい、ギコくん」

(;゚Д゚)「うぅ…」

(*゚ー゚)「じゃあ、ギコくんから」

(*゚ー゚)「今は青ね」

(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「(手札はいっぱいあるからな、まずは地道に減らしていくか…)」

(,゚Д゚)「よーし」

(,゚Д゚)「どりゃ!」 ペシッ

ξ*゚听)ξ「はい、UNO」 ペシッ

(*゚ー゚)「私も、UNO」 ペシッ

ハ ゚-ノハ「ウノー」 ペシッ

(;゚Д゚)「ちょっ、えええええええ!!?」

(;゚Д゚)「(…いや、まて、まだドローカードがあれば)」

(;゚Д゚)「って、ねぇぇぇええええ!!!」
211 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:34:10.00 ID:SZDZs8pV0
 
(*゚ー゚) クスクス

ハ ゚-ノハ「クスクス」

(;゚Д゚)「は、謀ったな!!」

(*゚ー゚)「やぁね、なんのことかしら」クスクスクス

ハ ゚-ノハ「クスクスクス」

(;゚Д゚)「うぅ…」


ξ*゚听)ξ「はい、あがりー」

(*゚ー゚)「わたしもー」

ハ ゚-ノハ「オレもー」

(*゚ー゚)「だから、ハインちゃん。オレはダメだって」

ハ ゚-ノハ「オーレオレオレオレー?」

(*゚ー゚)「Jリーグとはまた旬なものを…」

※Jリーグの開幕は1993年だよ


(, Д )「また、負けた…」
213 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:35:42.65 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「じゃあ、みんなでおやつー」

ξ*゚听)ξ「今日はケーキだよ」

(*゚ー゚)「あれ? 4つあるね」

(*゚ー゚)「それに、これ、ツンちゃんの手作り?」

ξ*゚听)ξ「まぁね」

(,゚Д゚)「オレの分もあるの!?」

ξ*--)ξ「イチオーね」

(*゚Д゚)「やふー!!」

(*゚ー゚)「よかったわねー」

ハ ゚-ノハ「しぃ、棒読み」


(,゚Д゚)「じゃあ、いただきます!」

(*゚ー゚)「いただきまーす」

ハ ゚-ノハ「いただきます」

215 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:37:53.74 ID:SZDZs8pV0
 
(*゚ー゚)「おいしー」

ハ ゚-ノハ「うまいー」

ξ*゚听)ξ「そ、そう?」

ξ*゚听)ξ「失敗したやつ持ってきただけだから、あんまり期待……って」





(,;Д;)「おぉう…」


ξ;゚听)ξ「泣いとる!」

ξ;゚听)ξ「ちょっとなんで泣いてるのよ」

(,;Д;)「いや、最近ずっとおやつ食えなかったからさ」

(*゚ー゚)「…」

ハ ゚-ノハ「しぃのせいだね」

(*゚-゚)「お黙り」

217 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:39:57.72 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*--)ξ、「そ、そんなにあれなら。私の分も食べていいよ」

(*゚Д゚)「ホントか!!」

ξ*゚听)ξ「うん。作ってるときにつまみ食いしたから、お腹いっぱいだもん」

ハ ゚-ノハ「これはよいツンデレ」

ξ;--)ξ「うっさい」


(*゚ー゚)「で、本命の彼には、ちゃんとしたのをあげたの?」

ξ*゚听)ξ「…はへ?」

(*゚ー゚)「内藤さんのために作ったんでしょ、このケーキ」

ξ;゚听)ξ「ち、違うよ!」

(*゚ー゚)「違うって、
>>101ではっきりと言ってるよ」

(*゚ー゚)「誕生日って、確か明日だったよね」

ξ;゚听)ξ「…うっ」
219 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:41:13.33 ID:SZDZs8pV0
 
(*゚ー゚)「明日かぁ…」

(*゚ー゚)「今日の夜からお泊り? キャー」

ξ;゚听)ξ「なにいってんの!」

(*゚ー゚) ニヨニヨ

ξ*゚ -゚)ξ「…なーんか、今日は大事なお客さんが来てるんだって」

(*゚ー゚)「お客さん?」

ξ*゚听)ξ「外国の人だって」

(*゚ー゚)「ふー…ん」

ξ;゚听)ξ「いちいちニヤニヤしないでよ」



(,゚Д゚)「…」 モグモグモグ

ハ ゚-ノハ「まずい?」

(,゚Д゚)「不味かねーよ」

223 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:42:54.16 ID:SZDZs8pV0
 

―ゆっくりとした空間

―ゆっくりとした時間


ξ;--)ξ

(*゚ー゚)


(,-Д-)

ハ ゚ーノハ





―それらを、全て引き裂くように

―警報が、鳴り響いた





225 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:43:54.03 ID:SZDZs8pV0
 





ビ―――――ッ!!!!







ξ*゚听)ξ「――!?」

(*゚ー゚)「!!」

(,゚Д゚)「…これは」

ハ ゚-ノハ「…?」

(*゚-゚)「緊急避難警報…」

ハ ゚-ノハ「きんきゅうひなんけいほー?」

(*゚-゚)「…ギコくん」

(,゚Д゚)「練習かな…」

231 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:46:46.08 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「…コホッ」

ξ*゚听)ξ「何か、煙たいよ?」

(,゚Д゚)「…マジかよ」

(*゚-゚)「ど、どうしよう、ギコくん…?」


(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「ヤな感じだ…」

(,゚Д゚)「しぃ、“視える”か?」

(*゚-゚)、「う、うん」


(*゚-゚)゚ キンッ


(*゚-゚)「…黒くて赤いのが、たくさん」

(,゚Д゚)「…」

(*゚-゚)「……火、かな」
234 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:48:42.18 ID:SZDZs8pV0
 
ξ;゚听)ξ「火って、火事!?」

ξ;゚听)ξ「どどどどうしよう!?」

(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「…しぃ、ここから一番出口に近い道ってさ」

(*゚-゚)「ここからだと、食堂かな……、あそこを通って行くしかないみたい」

(,゚Д゚)「あそこか」

ξ;゚听)ξ「他のみんなは…!?」

(,゚Д゚)「…だいじょうぶだろ」

(,゚Д゚)「殺しても死ぬような人たちじゃないし」

(,゚Д゚)「とりあえず逃げよう」

(,゚Д゚)「“走る”から、つかまって」

ξ;゚听)ξ「でも…」


(,゚Д゚)「…いいから。つかまれ」

238 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:50:38.32 ID:SZDZs8pV0
 
(*゚-゚)「…」 キュッ

ハ ゚-ノハ「つかまるー」ギュゥ

ξ;゚听)ξ「…」

(,゚Д゚)「ここにいたら、あぶないだろ?」

ξ* - )ξ「……」ギュッ


(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「いくぞ」

(,゚Д゚)「せーの…!!」




――ズギャッ!!!



242 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:52:21.83 ID:SZDZs8pV0
 



从 ゚∀从「お断りだね」


―事が起きる数十分前

―ハインは、きっぱりと言い放った


(;´∀`)「ハイン…!?」


爪'ー`)「ほぅ、それはどういう意味ですかな」

从 ゚∀从「言葉のとおりだ」

从 ゚∀从「私たちはアメリカの下に入るつもりはない」


(;´∀`)「な、なにを言い出すモナ!」

(;^ω^)「…」


―立ち会っていた内藤も目を白黒させている

―それほどハインの発言は予想外だった
245 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:55:20.62 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)「ふふ、なるほどなるほど」

从 ゚∀从「…」

爪'ー`)「それは、そちらの総意でしょうか?」

(;´∀`)「ち、ちがうモナ」

从 ゚∀从「私個人の考えだ」

爪'ー`)「個人の考えだけで、組織は動かせませんよ」

从 -∀从「はっ、別にそんなんはどーでもいい」

从 ゚∀从「ただ、ウチをお前らに渡すのは嫌だ、と」

从 ゚∀从「そう言ってんだ」

爪'ー`)「……ふむ」

爪'ー`)「それでは資金援助の件は白紙ということですかね」

从 ゚∀从「そーなるな」

(;´∀`)「待ってくださいモナ!」

爪'ー)「…」

爪'ー`)「仲間の理解を得られてはないようですね」
247 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:57:12.63 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「ケンカ中だからな」

(;´∀`)「ハイン!!」

爪'ー`)「ふふ、まぁいいでしょう」

爪'ー`)「それではどうやって、研究を続けていくのです?」

从 ゚∀从「どうにでもなるさ」

从 ゚∀从「モナー、ブーン、ロマネスク、ツンに、しぃ、ギコ」

从 ゚∀从「みんながいれば、どうにでもなる」


(;´∀`)「…!」

( ^ω^)「…博士」



爪'ー`)「…」

爪'ー`)「ははっ」

248 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 20:58:37.03 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)「はははははははっ」


从 ゚∀从「なにが可笑しいんだよ」

爪'ー`)「はは、失礼失礼」

爪'ー`)「もう少し利口な方だと思っていましたよ」

从 ゚∀从「余計なお世話だ」

从 ゚∀从「天才ってのは、いつの時代も理解されないもんなんだよ」

爪'ー`)「理解しているつもりでしたが?」

从 ゚∀从「てめぇのポークビッツな物差しで、私を計ったつもりか?」

从 ゚∀从「今まで援助してもらったのは感謝しているが、それ相応の見返りはしたつもりだ」

爪'ー`)「ふむ…」

从 ゚∀从「つーも、返してもらう」

从 ゚∀从「治療法はこっちで見つける」

从 ゚∀从「あんたのトコとは、これっきりだ」

爪'ー`)「…なるほど」

251 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:01:28.69 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「…」

爪'ー`)「…」


(;^ω^)「(これって、今後どうするんですかお?)」 ボソボソ

(;´∀`)「(モナ…、アメリカもそう簡単に折れるとは…)」





爪'ー`)「ふふ」

爪'ー`)「…大方、想定通りです」


从 ゚∀从「は?」

( ´∀`)「モナ?」

( ^ω^)「…お?」


252 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:03:12.90 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)「“ウチが欲しいのは、研究資料のみ”」

爪'ー`)「“むしろ、いらぬ火種は消しておいたほうがいい”」

爪'ー`)「“従うようならそれでも良し、逆らうようなら”」

爪゚ー`)「“焼き払えばいい”」


从;゚∀从「んな…!」

(;´∀`)「なにを!?」


爪'ー`)『出番ですよ』

爪'ー`)『――クックルさん』


ゴッ!!

―轟音と熱風

―二つが通り抜けた後、大きな影がその場に現れた


( ゚∋゚)『…随分と、待たせるのね』

爪'ー`)『すいませんね』

253 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:04:55.72 ID:SZDZs8pV0
 
( ´∀`)「!?」

( ^ω^)「誰だお!?」


( ゚∋゚)『あら』

( ゚∋゚)『…良い男』


爪'ー`)『…』

爪'ー`)『……そうですか?』


( ゚∋゚)『…馬鹿ね』

( ゚∋゚)『…男は顔じゃない』

( ゚∋゚)『大事なのは締りの良さ』


( ´∀`)「 !? 」(^ω^ )


(;´∀`)「なんだか知らないけど、お尻の穴がヒュウンとなったモナ!」

(;^ω^)「奇遇ですお!! ボクも同じ症状が…!!」


254 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:06:20.93 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「なんのつもりだ…」


爪'ー`)「…」

爪'ー`)「脅迫ですよ」

爪'ー`)「死にたくなければ、此処にある全ての実験データを寄越しなさい」


从 ゚∀从「嫌だと言ったら?」

爪'ー`)「その科白は聞き飽きました」





爪'ー`)「それでは、死にますか?」



256 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:08:33.92 ID:SZDZs8pV0
 


―走る

―ひたすら走る

―両腕に二人、背中に一人


―ギコは、煙に巻かれながら必死に走った



ガシャーン!!


(;゚ー゚)「キャー!!」

(;゚Д゚)「こら、しぃ! 暴れるな!!」

(*゚ー゚)「だ、だってぇ」

ハ ゚-ノハ「ギコが変なとこ触るから」

(;゚Д゚)「触ってねぇよ!!」
259 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:11:43.46 ID:SZDZs8pV0
 
(,゚Д゚)「…」

(,゚Д゚)「変だ」

ハ ゚-ノハ「ギコが?」

(;゚Д゚)「ちげーよ!」

(;゚Д゚)「お前、無駄に突っ込みすぎだろ!」


(*゚ー゚)「変って、なにが?」

(,゚Д゚)「……誰もいない」

(,゚Д゚)「火事なのに、逃げてる人が誰もいない」

(*゚ー゚)「もうみんな逃げちゃったんじゃない?」

(,゚Д゚)「オレらをおいてか…?」

(*゚ー゚)「…ありえない話じゃないでしょ?」

(,゚Д゚)「…」


ξ*゚听)ξ「(ブ−ン…)」
262 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:12:53.01 ID:SZDZs8pV0
 

ガラガラガラ!!!


(,゚Д゚)「――!!!」

(;゚ー゚)「んきゃっ!」

ハ ゚-ノハ「おほぅ」

(*゚ー゚)「どうしたの?」

(,゚Д゚)「道が…」

(,゚Д゚)「ここ以外に出口に通じるとこは?」

(*゚ー゚)「…わかんない」

(;゚Д゚)「う…」

ハ ゚-ノハ「…」

ハ ゚-ノハ「下りる」

トタッ

264 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:14:15.84 ID:SZDZs8pV0
 
(,゚Д゚)「…ハイン?」

テクテクテク

ハ ゚-ノハ「…」


ピトッ

ハ ゚-ノハつ

―ハインは、道を塞ぐ瓦礫に手を添えると、静かに言い放った


ハ ゚-ノハ「“半分になれ”」


ゴッ!!!

―瓦礫が、二つに分かれる


(,゚Д゚)「おぉ…」

(*゚ー゚)「すご…」

ξ*゚听)ξ「…」

266 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:15:30.19 ID:SZDZs8pV0
 
ハ ゚-ノハ「行こう?」

(,゚Д゚)、「あ、あぁ」


―先に進もうとするギコ


(;゚Д゚)「…!?」


―しかし、その足はすぐに止まる

―瓦礫の向こう側には




クスクスクス



ミセ*゚ー゚)リ『…あれ? まだいたんだ、生き残り』




―血に塗れた少女が立っていた
268 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 21:18:23.19 ID:SZDZs8pV0
 


爪'ー`)「…ふむ」

爪'ー`)「資料はこれで全てですか?」


(;´∀`)「ごほっ…」

(;´∀`)「そうモナ…!」

(;´∀`)「…だから、もう止めるモナ」


爪'ー`)「やめる?」

爪'ー`)「やめるとは?」


(;´∀`)「燃やすな! 壊すな!! 殺すな!!!」

(;´∀`)「もう止めてくれモナ!!!」

308 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:34:22.05 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)「ははははっ」

爪'ー`)「なるほど、なるほど」


爪'ー`)『クックルさん』



(゚∋゚ )『…?』


爪'ー`)『そちらはもう良いです』

爪'ー`)『ミセリさんの方も、もう終わる頃でしょう』

爪'ー`)『そろそろ仕上げにしましょう』


( ゚∋゚)『…そう?』

( ゚∋゚)『まだ生きてるけど…』

 从 ∀从「…」

 (  ω )「…」
310 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:36:11.75 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)『構いません』

爪'ー`)『どちらにせよ、焼け死にます』


(;´∀`)「ハイン…! 内藤くん…!!」

(;´∀`)「っ……!」

(;´∀`)「…こんなことになるなら……はじめから…!!」


爪'ー`)「後悔先に立たずと言ったところですかね」


(;´∀`)「ぐっ…!」

(;´∀`)「これは犯罪だモナ!!」

(;´∀`)「何を考えてるか知らないモナが、ここまでのことをやってただで済むわけがないモナ!」


爪'ー`)「…」

爪'ー`)「そうですね」


311 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:37:42.89 ID:SZDZs8pV0
 
爪'ー`)「今回の一件、責任は全て私にあります」

爪'ー`)「しかし、何も悲観することはありません」

爪'ー`)「これが全て、世界のための礎となるのですから」


(;´∀`)「正気モナか…」


爪'ー`)「私は至って正気です」

爪'ー`)「帰国した後にいかなる処罰も受けましょう」


(;´∀`)「他国でここまでのことをして無事に帰れると…!!」


爪'ー`)「帰れますよ」

爪'ー`)「日本政府には、不穏分子の鎮圧との名目で通ってますから」


(;´∀`)「んな…!?」


313 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:39:32.82 ID:SZDZs8pV0
 
(;´∀`)「なんでモナたちが…!」


爪'ー`)「人体実験を繰り返し、超常的な能力を使う集団」

爪'ー`)「目をかけている者もいれば、疎ましく思っている者もいるという話ですよ」

爪'ー`)「あなた方は売られたのです。自分たちの国ね」


(;´∀`)「……そんな」



 「…だぁから言ったろ、モナー」

 「自分以外は信じるな、ってな」



爪'ー`)「…?」

( ゚∋゚)『あら…』


(;´∀`)「……ハイン!!」


从 -∀从「この糞野郎どもが……、人の家で散々暴れやがって……」
316 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:41:06.06 ID:SZDZs8pV0
 
―ハインは、スティック状の何かを取り出し


从 ゚∀从「後悔しやがれ!!!!」


―その突起部分に付いている赤いボタンを押した



カチンッ




ガシャガシャガシャン!!!
チキチキチキ!!



爪'ー`)「…ぬ!?」

( ゚∋゚)『まぁまぁ』


―研究室の、床、壁、天井、ありとあゆるところから

―黒光りする銃器が顔を出した

318 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:42:30.03 ID:SZDZs8pV0
 
(;´∀`)「ちょっ!? いつの間にこんな…」

从 ゚∀从「いい女ってのは、下ごしらえをしっかりすんだよ!!!」


―くるりとスティックを回し、逆側に付いている青いボタンを押し込む


从#゚∀从「ミンチになりやがれ!!!」

(;´∀`)「ひぃぃ…!?」




バラララララララララララララッ!!!!!!



―全方位からの一斉射撃



爪;'ー`)「しまt…!!」

( ゚∋゚)『…』

320 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:44:05.96 ID:SZDZs8pV0
 

―しかし


( ゚∋゚)『…所詮は、鉄』


―どう足掻いても、逃げれることが出来ないこの弾幕を

―炎の壁は全てを飲み込んだ



从;゚∀从「うっそぉ」

(;´∀`)「あぅあぅ」



爪;'ー`)「ふっ、ふふふ」

爪'ー`)「…少々、肝が冷えました」

爪'ー`)「が、しかし結局は無駄な足掻きでしたね」

爪'ー`)『クックルさん』

( ゚∋゚)『…ん』
323 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:46:15.79 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「っち」

( ´∀`)「ハ、ハイン…」

从 ゚∀从「…」


―ハインが、降参という風に手を上げる

―そのとき



「二人とも、ボクに掴まるお!!!」



(´∀`;)「!?」



―ハインの腰と、モナーの肩を掴み

―内藤が吼えた


324 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:47:14.45 ID:SZDZs8pV0
 


(;^ω^)「おおおおおおおおおおお!!!!!!!」



―ッキン!!!

―鋭い音と共に、三人はその空間より姿を消した



( ゚∋゚)『…?』

爪'ー`)「テレポ−ト…ですか」

( ゚∋゚)『テレポート?』

爪'ー`)「…」

爪'ー`)『困りましたね…』

( ゚∋゚)『?』


爪'ー`)『逃げた際にどうするのか、聞いていませんでした』

( ゚∋゚)『…』

326 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:49:21.05 ID:SZDZs8pV0
 



―ズザッァ!!!


つ´∀`)つ「モナ!?」


(;´∀`)「ごほごほっ…」

(´∀`;)「…」

(;´∀`)「ここは、……食堂?」


从 ゚∀从「内藤、お前…」

(;^ω^)「すいませんでしたお」

(;^ω^)「この距離が精一杯で…」

从 ゚∀从「ムリをしたな」

(;^ω^)「いえ…」

329 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:50:45.23 ID:SZDZs8pV0
 
(;´∀`)「まさか、さっきのはテレポートモナ?」

( ^ω^)、「はいですお」

( ´∀`)「そんな能力持っていたモナか」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「内藤は全部の“元”だからな」

从 ゚∀从「複合型なんだよ」

从 ゚∀从「能力自体はそう強くないけどな」

( ´∀`)「はじめて知ったモナ」

从 ゚∀从「秘密だったからな」


从 ゚∀从「…食堂か」

从 ゚∀从「たしか、ここいらに…」

ゴソゴソ

334 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:53:11.03 ID:SZDZs8pV0
 
( ^ω^)「…」

( ^ω^)「博士」


从 ゚∀从「んー?」


( ^ω^)「質問があります」


从 ゚∀从「あー、後にしてくれ」

从 ゚∀从「見りゃ分かると思うが、色々忙しい」



( ^ω^)「なんで、断ったんですかお?」



从゚∀从「…」

从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「なにがだ?」

339 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:56:55.90 ID:SZDZs8pV0
 
( ^ω^)「…アメリカからの誘いですお」

( ^ω^)「元々は、乗ったふりをして逃げ出すんだったはずですお」

( ^ω^)「なんで、あそこで断ったんですか」


从 ゚∀从「…なんでだろうなー」


( ^ω^)「とぼけないで下さい」

( ^ω^)「そのせいで、この有様ですお」


( ´∀`)「…」


从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「ここは私の家だ」

从 ゚∀从「そいで、お前らは私の家族だ」


( ^ω^)「…?」

( ´∀`)「…」

342 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:58:35.96 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「自分の家を渡せって言われて、ほいほい了承できると思うか?」


(;^ω^)「でも、こんなことになるぐらいなら!!」

(;^ω^)「それに、元よりその予定だったはずですお!」


从 ゚∀从「そう言うなよ」

从 ゚∀从「渡すぐらいなら、“こんなこと”になったほうがいいのさ」

从 ゚∀从「私は、そう思う」
346 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 22:59:39.55 ID:SZDZs8pV0
 
( ´∀`)「ハイン…」


从 ゚∀从「ごめんな、モナー」


( ´∀`)「…」


从 ゚∀从「こうなることが、想像できなかったわけじゃない」

从 ゚∀从「別にみんなに迷惑をかけたかったわけでもない」

从 ゚∀从「…でも」

从 ゚∀从「あそこでイエスとは言えなかった」

从 ゚∀从「それだけさ」

353 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:00:50.99 ID:SZDZs8pV0
 
(;^ω^)「でも…」

(;^ω^)「そんなの……」

(;^ω^)「そんなの、おかしいですお!!!」


从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从「昔、好きだった人にもそう言われたよ」

从 ゚∀从「私は、変人なんだろうな」


チャリ…

从 ゚∀从「内藤、これを」


( ^ω^)「これは…?」

从 ゚∀从「御守だ」

从 ゚∀从「精神感応ブースター。てっとり早く言えば、超能力強化装置だな」

( ^ω^)「なんで、こんなものを…」

356 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:02:40.33 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「子供たちを助けてやれ」

(;^ω^)「子供……、そうだ!! ツンたちはまだこの中にいるお!?」

从 ゚∀从「たぶんな」

从 ゚∀从「念のために、ミーティングルームに集めて外から入れないようにロックをかけておいた」

从 ゚∀从「もう逃げ出してるかもしれないが」


(;^ω^)「なんで、それを早く言わないんですかお!!」


从 ゚∀从「しょーがねぇだろ」

从 ゚∀从「ベル鳴らすのが精一杯だったんだ」


(;^ω^)「場所は!?」


从 ゚∀从「自分で探せ。そのためのブースターだ」


(;^ω^)「…むぐっ」

360 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:04:29.81 ID:SZDZs8pV0
 
(;^ω^)「ここでじっとしていて下さいお! すぐに戻りますから!!」

从 ゚∀从「いや、お前は子供たちを助けたら一緒に逃げろ」

(;^ω^)「なんでですかお!」

从 ゚∀从「私たちは自力で脱出する」

从 ゚∀从「お前は、自分と子供たちのことだけ考えりゃいい」

(;^ω^)「脱出って…」

从 ゚∀从「心配するな」

从 ゚∀从「私はハインリッヒ高岡だぞ?」


( ^ω^)「…」

( ^ω^)「分かりましたお」

( ^ω^)「必ず生きてくださいお」

从 ゚∀从「ん」

从 ゚∀从「わーったから、さっさと行け」

363 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:05:50.10 ID:SZDZs8pV0
 
( ^ω^)「…」

(^ω^ )「…ホントに」

从#゚∀从「早く行けっつーの!!」

(^ω^;)「わ、わかりましたお!!」

(^ω^;)「絶対ですお!」




( ^ω^)「ジャンプだ、とう!」



―ッキン!!



从 ゚∀从「いってら〜」

( ´∀`)「…」


从 ゚∀从「さて、と」

从 ゚∀从「モナー」
366 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:07:41.61 ID:SZDZs8pV0
 
( ´∀`)「…なんだモナ」


从 ゚∀从「もう火がきてる」

( ´∀`)「そうモナね」


从 ゚∀从「このままじゃ二人とも焼け死ぬ」

( ´∀`)「そうモナね」


从 ゚∀从「ところがどっこい、天才な私はこんなときために脱出用ポッドを各部屋に準備させてある」

(;´∀`)「初耳モナ」

从 ゚∀从「だが、しかし、この脱出ポッドは一人乗りなわけだ」

(;´∀`)「!!」

(;´∀`)「ちょっ、待って、置いていかないでくれモナ!!」

从 ゚∀从「…」

(;´∀`)「見損なったモナ、ハイン!!」

(;´∀`)「モナを置いて一人助かろうだなんて!!」


367 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:08:40.61 ID:SZDZs8pV0
 


从 ゚∀从「モナー」



(;´∀`)「え、なに!?」




从 ゚∀从「お前が、乗れ」




( ´∀`)「…」

( ´∀`)「は?」


从 ゚∀从「お前は先に脱出しろ」

从 ゚∀从「私は、他の部屋のを使っていく」

369 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:10:26.60 ID:SZDZs8pV0
 


( ´∀`)「はは、こやつm」



パカッ!



「――モナ!!?」



―ちょうどモナーの下の床が抜け、落とし穴宜しくモナーは落ちた

―底にはシートが敷いてあり、ちょうど人一人が座れるようになっている



(;´∀`)「ちょっ!!? ハイン…!!!!」


371 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:11:45.83 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「…私は、さ」

从 ゚∀从「この“家”が大好きだから」

从 ゚∀从「まぁ、これでいいんだよ」


(;´∀`)「何を言ってるモナ!!!」


从 ゚∀从「ダイプロを…」

从 ゚∀从「いや、みんなを」

从 ゚∀从「―――よろしくな」



カシュン



(;´∀`)「――――!!!!!」




―床のふたが閉まり、ポッドが射出された

373 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:13:55.22 ID:SZDZs8pV0
 
从 ゚∀从「…」

从 ゚∀从ヾ ポリポリ

从 -∀从「…ふー」

从 -∀从「…こんなことなら、他の部屋にも作っとけば良かったな」

从 ゚∀从「脱出ポッド」



ゴォォォ………ッ



从 ゚∀从「お前、ブーン、ロマネスク、ツンに、しぃ、ギコ」

从 ゚∀从「みんながいれば、どうにでもなる」

从 ゚∀从「…ってな」


从 -∀从「頼んだぜ、モナー」




―炎が部屋を赤く染め上げた

374 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:14:57.53 ID:SZDZs8pV0
 

―※―※―※―

―※―※―

―※―


パチッ


ξ*゚听)ξ「…!」


―ダイプロ、ツンルーム

―現在


ξ*--)ξ。「ふああああ…」

ξ*゚听)ξ キョロキョロ

ξ*゚听)ξ「私の部屋…?」

387 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:23:17.53 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「えっと…」

ξ*゚听)ξ「クーの退院のお祝いをやってから……」

ξ*゚听)ξ「いつの間にか、寝ちゃったんだ…」


ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「……なんだろ」

ξ*゚听)ξ「何か…、忘れてるような…」

ξ*゚听)ξ「何か……、思い出したような…」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ;゚ ゚)ξ ズキン

ξ;- ー)ξ「頭、痛い…」

ξ*゚ -゚)ξ、「…ん」

ξ*゚听)ξ「…まぁ、いいや」
390 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:25:31.98 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「お腹、減ったな」

ξ*゚听)ξ「確か…、ここにお菓子が…」

ガサガサ

ξ*゚ー゚)ξ「へへー」

ξ*゚听)ξ「かっぱえびすん!」

ξ*゚、゚)ξ ボリボリ

ξ*゚、゚)ξ「…みんな、ミーティングルームかな」

ξ*゚听)ξ「病院行くって言ってたけど」

ξ*゚听)ξ「ん…?」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「あれ」

392 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:27:28.67 ID:SZDZs8pV0
 
ξ*゚听)ξ「変だな…」

ξ*゚听)ξ「日付が一日ズレてる…」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「…」

ξ*゚听)ξ「なんでだろ…」


ξ*゚、゚)ξ「とりあえず、ミーティングルームに行くかぁ…」

ボリボリ


394 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:29:23.07 ID:SZDZs8pV0
 



( ´∀`)「――それで」


( ´∀`)「脱出ポッドに乗せられたモナは、辛うじて難を逃れたモナ」

( ´∀`)「…モナが気付いたのは病院で」

( ´∀`)「事件から数日が経っていたモナ」


川;゚ -゚)「…」

(;><)「…」

川д川「…」

( ・∀・)「…」



―ダイプロミーティングルーム

―現在

399 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:32:09.81 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…」

( ФωФ)「よく、15年も隠し通したものだな」

( ´∀`)「…ダイプロのためだモナ」

( ФωФ)「よく言う」


川 ゚ -゚)、「ちょ、ちょっと待ってください」

( ´∀`)「…?」

( ФωФ)「なんだね」

川 ゚ -゚)「話が突飛過ぎて理解しがたいのですが…」

(;><)「ボクもわけが分かんないんです」

川д川「ん〜」

川д川「要は、悪いのはエスパゴンってことかしら〜?」

(゚、゚トソン「端的に言えばそうではないでしょうか」

( ・∀・)「…端的過ぎると思いますがね」

401 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:34:15.51 ID:SZDZs8pV0
 
( ・∀・)「ふー…」

( ・∀・)「…アメリカはダイプロの技術、つまり、エスパーを作り出す術を欲していた」

( ・∀・)「しかし、ハインくんの母親にあたるハインリッヒ博士がそれを是としなかった」

( ・∀・)「そのせいで15年前、ここは焼け落ちた」

( ・∀・)「その生き残りが、今のダイプロというわけですね」

( ´∀`)「…そうモナ」

( ・∀・)「…」

( ・∀・)「当時の事件」

( ・∀・)「概要だけは知っていました」

( ・∀・)「ただ、このような内容だったとは…」

( ´∀`)「すまなかったモナ」

( ・∀・)「…いえ」


川 ゚ -゚)「…しかし」

川 ゚ -゚)「今のダイプロを見ても、そんなことがあったとは思えません」

405 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:35:58.76 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…」

( ФωФ)「だろうな」

( ФωФ)「それは、この主任殿の働きであり」

( ФωФ)「国ぐるみで隠蔽工作がされたからだ」

(;><)「な、なんでそんなことするんですか!」

( ФωФ)「国はアメリカとの関係を考え、こいつはダイプロを元に戻すことを考えた」

( ФωФ)「主犯の人物は極秘裏に処分されたようだが、エスパゴンそのものに処分が下ったわけではない」

( ・∀・)「組織に責任はないと?」

( ФωФ)「まぁ、そういうわけだ」

( ФωФ)「個では組織は動かんらしいからな」

( ・∀・)「…」


川д川「皮肉ね〜」


410 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:37:47.13 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…ふん」

( ФωФ)「その結果、この事件は“なかったこと”にされた」

(;><)「そんな…、無茶があるんです!!」

( ФωФ)「無茶だが、無理ではない」

( ФωФ)「それを可能とするエスパーがここにはいるだろう」



川 ゚ -゚)「…!」

川 ゚ -゚)「ツン、か…」


川д川「あらぁ、おかしいわね? さっきの話だと、ツンちゃんはまだ覚醒してなかったんじゃないかしら〜?」

(;><)「それに、そんなことツンさんが応じるわけがないんです!」

( ´∀`)「…」

( ФωФ)「まぁ、そうだな」

( ФωФ)「それまでの彼女ならば、断っていただろうな」
413 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:39:34.10 ID:SZDZs8pV0
 
( ><)「それまでの…?」

川 ゚ -゚)「…どういう意味です?」




( ФωФ)「彼女は、焼け跡の一角にて無傷で発見された」

( ФωФ)「ただし、全ての記憶を失った状態でな」




(;><)「な…!」

川 ゚ -゚)「…!」

( ・∀・)「……なるほどね」


( ФωФ)「記憶と引き換えに、ツンの能力(ちから)は覚醒した」

( ФωФ)「あの能力は、人の記憶を刈り取る」

( ФωФ)「その代償として、自らの記憶を差し出したんだろうな」

415 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:41:06.63 ID:SZDZs8pV0
 
( ・∀・)「その彼女を使って、皆の記憶を消したと」

( ・∀・)「そういうことですか」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「…そうモナ」


( -∀-)「……そうですか」


( ФωФ)「…」

川 ゚ -゚)「…」

( ><)「…ひどいんです」

(;><)「そんなの……、そんなの、おかしいんです!!!」


( ´∀`)「…」

( ´∀`)「皆が不満に思うのはしょうがないモナ」

( ´∀`)「…モナもこれが正しいのか分からないモナ」
420 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:43:47.45 ID:SZDZs8pV0
 
( ・∀・)「…」

川 ゚ -゚)「…」


( ´∀`)「でも」

( ´∀`)「ダイプロを復興、存続させるためにはその方法しかなかったモナ」

( ФωФ)「…」

( ФωФ)「…そのためにアメリカに頭を下げるのか」

( ФωФ)「家を、家族を、焼き払った奴らに、頭を下げるのか」

( ´∀`)「下げるモナ」

( ´∀`)「…それが、ハインとの約束モナ」


(# ФωФ)「…そんなこと!!」

(゚、゚トソン「…知事」

( ФωФ)、「……ぬっ」
422 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:45:29.43 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…」

( ФωФ)「…私は、あの人がそんなことを望んでいたとは思わない」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「…モナは」

( ´∀`)「これ以上、誰も傷ついてほしくないモナ」

( ФωФ)「それは、あなた自身が傷つきたくないだけでしょう?」

( ´∀`)「…」

( ´∀`)「確かに、そうかもしれないモナ」

( ´∀`)「身勝手で、欺瞞に満ちた理由かもしれないモナ」

( ・∀・)「…」


(  ∀ )「それでも、モナは…」

(  ∀ )「ここを守り通さなければならなかったモナ」

(  ∀ )「ここを…! ダイプロを…!!」

426 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:47:35.35 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…」

(゚、゚トソン「…」

川 ゚ -゚)「…」

( ><)「…」

( ・∀・)「…」


川д川「それで〜」


( ФωФ)「…」

( ´∀`)「…」




川д川「結局」

川д川「どうするのかしら〜?」


(゚、゚トソン「(この空気の読まなさ……、中々やりますね)」
429 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:49:16.62 ID:SZDZs8pV0
 
( ФωФ)「…そうだな」

( ФωФ)「私は、アメリカに行く」


(;´∀`)「だめモナ!!」

( ФωФ)「……なぜだ?」

(;´∀`)「無理だからモナ!」

( ´∀`)「…冷静に考えるモナ」

( ´∀`)、「どうやって しぃを救い出すモナ? エスパゴンも黙っていないモナ、その後はどうするモナ?」



( ФωФ)「全部、叩き潰す」



( ´∀`)「は?」


( ФωФ)「手がかりは掴んだ」

( ФωФ)「あとは、確固たる証拠が欲しい」

( ФωФ)「そのためには、直接本拠地を叩くしかあるまい」
432 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:51:03.01 ID:SZDZs8pV0
 
川 ゚ -゚)「…たしかにそうだが」

(;´∀`)「ちょっと待つモナ!! いくらなんでも無謀すぎモナ!!」


( ФωФ)「無謀か」

( ФωФ)「しかし、やらねばなるまい」

( ФωФ)「そのために、15年間耐え忍んだのだ」


(;´∀`)「しかし…」


( ФωФ)「…モナー」

( ФωФ)「あなたが苦悩したことは分かっている」

( ФωФ)「しかし、言ったはずだ。“あなたとは、違う答えを探す”、と」

( ФωФ)「これが、私の答えだ」


( ・∀・)「…」

( ・∀・)「(違う、答えか…)」

( -∀-)「…」
434 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:53:27.16 ID:SZDZs8pV0
 
川 ゚ -゚)「しかし、どうやって?」

川 ゚ -゚)「ただ単に、突っ込むつもりではないでしょう?」


( ФωФ)「あぁ」

( ФωФ)「策はある」

( ФωФ)「賛同してもらえるかは分からんが、協力してほしい」

(゚、゚トソン「私からもお願いします」


( ・∀・)「…なるほど」


( ФωФ)「乗る気かね?」


( ・∀・)「…」

( ・∀・)「…そう、ですね」

438 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:55:38.94 ID:SZDZs8pV0
 
( ´∀`)「…!」

川д川「どういう風の吹きまわしかしら〜」


( ・∀・)「…勘違いしないでもらいたいですね」

( ・∀・)「少し、興味があるだけですよ」


( ФωФ)「ふっ…、そうか」

( ФωФ)「しかし、もう夜も遅い」

( ФωФ)「話は明日にしよう」


( ФωФ)「…眠い子もいるようだしな」

( ・∀・)「…」

川 ゚ -゚)「…」

川д川「…」


(;><)「ちょっ、なんでボクを見るんですか!!」
440 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:57:16.51 ID:SZDZs8pV0
 
川 ゚ -゚)「どおりでさっきから静かだと…」

川д川「エスパークー史上一番の長話だし〜、しょうがないわよ〜」

(゚、゚トソン「先ほど、作者も寝落ちしかけましたからね」


(;><)「意味の分からない慰めをしないで下さいなんです!」


( ФωФ)「まぁ、皆、集中も切れてきただろう」

( ФωФ)「続きは明日にしよう」

( ・∀・)「…」

( ´∀`)「…」

( ФωФ)「…それで構わんだろう?」

( ・∀・)「えぇ」

( ´∀`)「…分かったモナ」

445 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/22(金) 23:59:20.23 ID:SZDZs8pV0
 
川 ゚ -゚)「明日の夕刻でいいかな?」

( ФωФ)「あぁ、学業もあるだろうからな」

( ><)「お見舞いにも行きたいんです」

( ФωФ)「じゃあ、その後でだ」

川 ゚ -゚)「…そういえば、ツンは大丈夫なのか?」

川 ゚ -゚)「気分がすぐれないようだと聞いたが」

川д川「さぁ、ね〜」

川д川「様子が変だったとは聞いたわ〜」

川 ゚ -゚)「そうか」

川 ゚ -゚)「後で、行ってみるか」

( ФωФ)「…」

川 ゚ -゚)「…」

( ФωФ)「刺激はするなよ」

川 ゚ -゚)「言われるまでもない」

( ´∀`)「…」
448 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/23(土) 00:01:04.68 ID:hPghRpHP0
 




カタン





(;><) ビクッ!

川 ゚ -゚)「ん…」

川 ゚ -゚)「誰だ…?」

(;><)「…」


川д川「お化けかしら〜」

(;><)「黙っているのに、言わないんでくださいなんです!」
450 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/23(土) 00:02:12.96 ID:mgq2E86V0
 

▽◎ェ◎▽ ウィーン ガション


川 ゚ -゚)「なんだ、ビーグルか」

川д川「っち」

(;><)「っち、って言った! 今、っち、って言ったんです!」

川 ゚ -゚)「お前のご主人様は、今は病院だ」

川 ゚ -゚)「お前も明日行くか?」


▽◎ェ◎▽ ウィーンウィーン

▽◎ェ◎▽ ガション


川 ゚ -゚)「そうか」


( ФωФ)「…」

( ФωФ)「あれは意思の疎通が出来ているのかね?」

(゚、゚トソン「判断しかねます」
453 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/23(土) 00:03:22.34 ID:mgq2E86V0
 
川 ゚ -゚)「それなら…」

川 ゚ -゚)「ん?」

川 ゚ -゚)「…何か落ちてる」

川 ゚ -゚)ノ ヒョイ


川 ゚ -゚)「えびすん…?」

川 ゚ -゚)「何で、こんなところに…」
457 : ◆SEOMSVVqUg :2008/08/23(土) 00:06:27.02 ID:mgq2E86V0
 








     ―――ずっと ずっと


     ―――ずぅぅぅっと いっしょだお  ツン








  ξ*  )ξ



―タタッ



第三十話了

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