2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:52:24.20 ID:AY485pVN0

エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ!
という人のための登場人物紹介

川 ゚ -゚) エスパー女子高生。物を呼び寄せる超能力

(,,゚Д゚) 直情ダメ人間。超脚力の超能力

(*-ー-) 身体が不自由。人の内面の色を視る

川д川 オカ女。空間を構築、接続する能力

从 ゚∀从 ダイプロ書記長。なんでも半分こにする

(´・ω・`) バーボンハウスマスター。絶対質問能力

( ∵) 悪魔人形。今はクーの鞄のキーホルダー

('A`) クーの幼馴染。ダイプロでアルバイト中

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:53:08.95 ID:AY485pVN0

―ダイプロトレーニングルーム


川 - -)「ん〜」

川 - -)「…」

川 - -)「…」

川 - -)「…」

川 ゚听)「――はっ!!」



ヒュ
パッ



―ガタン

カランカラン



川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「……ふぅ」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:54:12.53 ID:AY485pVN0

川 ゚ -゚)「…」

( ∵)『…なぁ』

川 ゚ -゚)「ん?」

( ∵)『…何してんだ?』

川 ゚ -゚)「あぁ、これか」

( ∵)『金ダライなんてテレポートさせてどうすんだよ?』

川 ゚ -゚)「どうもしないな」

( ∵)『じゃあ何でだ? イライラしてんのか? 生理でm』

ゴギィ



( ∴).,『ぐほぉ…』


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:55:16.76 ID:AY485pVN0

( ∴)『この暴力糞アマ…』

川 ゚ -゚)「ほほぉ……首、もう一回転してみるか?」

( ∴)『て、てめぇがはぐらかすから悪いんだろ!』

川 ゚ -゚)「はぐらかしてないかないぞ」

( ∴)『あー、もういいから目的を言え! 目的を!』

( ∴)『何で金ダライなんて呼んでるんだよ』

川 ゚ -゚)「特訓だ」

( ∴)『特訓?』

川 ゚ -゚)「あぁ、別に金ダライじゃなくてもいいんだが」

川 ゚ -゚)「精度と距離、それに柔軟性」

川 ゚ -゚)「そこら辺の強化をしているんだ」

( ∴)『ふ〜ん』
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:58:03.39 ID:AY485pVN0

( ∴)『…』

( ∴)『なぁ』

川 ゚ -゚)「なんだ?」

( ∴)『精度と距離ってのは分かるんだけどよ』

( ∴)『“柔軟性”ってなんだ?』

川 ゚ -゚)「あぁ、柔軟性という言葉が合っているかは知らんが」

川 ゚ -゚)「要するに、対象の範囲を広げることだ」

( ∴)『範囲を広げる?』

川 ゚ -゚)「あぁ、今はある程度の大きな無機物しか呼ぶことはできない」

川 ゚ -゚)「特訓によってこの制限を緩めていきたいと思っている」

( ∴)『有機物……、人でもテレポートさせる気か?』

川 ゚ -゚)「現状では難しいが、試してみる価値はある」

( ∴)『…』

( ∴)『特訓、ね』

川 ゚ -゚)「何か言いたげだな」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 20:59:54.49 ID:AY485pVN0

( ∴)『別にぃ、何でそんなことする必要があるのかと思っただけだよ』

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「…お前には関係のないことだ」

( ∴)『冷てーな、おい』

川 ゚ -゚)「…」

( ∴)『…』


川 ゚ -゚)「帰る」

( ∴)『あ、そ……って、おい!』

( ∴)『あ、痛い! 無理矢理カバンに押し込むな!! 切れちゃう! 身体切れちゃう!!』


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:01:09.49 ID:AY485pVN0


ギュウギュウ
ジー


『―!――!!』


川 ゚ -゚)「…」

:川 ゚ -゚): ブルッ

川 ゚ -゚)「…寒いな」

川 ゚ -゚)「早く帰ろう」






【 ( ∴) 『はー……、何なのこいつ? マジで生理か?』】

【 ( ∴) 『…』                          】

【 ( ∴) 『…首、元に戻せよな』               】


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:01:59.09 ID:AY485pVN0



川 ゚ -゚)エスパークーのようです

    −第二十二話:変わらないモノ−


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:03:49.98 ID:AY485pVN0

―ダイプロCルーム


(*゚ー゚)「むーん」

(-A-)「…」

(*゚ー゚)「…」

(-A-)「…」

(*-ー-)「―はい、OK」

('A`)「うっす」

('A`)「…どうでした?」

(*-ー-)「良い感じね」

('A`)「良い感じっすか」

(*-ー-)「うん」

('A`)「…」

('A`)「あの、どう“良い感じ”なのか教えてもらえますか?」

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:08:25.55 ID:AY485pVN0

(*-ー-)「えぇっと、こう どばーっ てバラバラだったのが、ぎゅっ て纏まった感じかな」

('A`)「いや、さっぱり分かんないです」

(*-ー-)「そう? 分かりやすく説明したつもりなんだけど」

('A`)「…もう少し詳しくお願いします」

(*-ー-)「うーん」

(*-ー-)「…」

(*-ー-)「なら、その前にひとつ聞いて良いかしら」

('A`)「あ、はい。大丈夫です」

(*-ー-)「…」


(*-ー-)「最近、何かあった?」

('A`)「え?」


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:09:42.04 ID:AY485pVN0

(*-ー-)「最近、何かあったか って言ったの」

('A`)「…最近ですか? いえ、特には」

(*-ー-)「そう?」

(*-ー-)「…」

('A`)「どうかしましたか?」

(*-ー-)「う〜ん」

(*-ー-)「カウンセリングした感じからすると」

(*-ー-)「何だか一本芯が出来たというか、そんな感じがするのね」

(*-ー-)「何かきっかけがあると思ってたんだけど…」

('A`)「…きっかけですか」

('A`)「…」

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:11:21.19 ID:AY485pVN0


('A`)「あ」


(*-ー-)「思い当たること、あった?」

('A`)「えぇ」

('A`)「実は…」

(*-ー-)「…」



('∀`)「先日、ナベちゃんにサインもらったんですよ!」


(*-ー-)「…」



('∀`)「もちろん、『ドクオくんへ』って入れてもらいました!」


(*-ー-)「…」

(*-ー-)「…はぁ」

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:13:11.62 ID:AY485pVN0

('∀`)「文化祭の打ち合わせ様々ですよ」

('∀`)「生で見れなかったのは残念だったっすけど、補佐がばっちりビデオで…」


('A`)「…って、あれ?」






         「あ。アップルティーとレモンティー、どっちがいい?」(-ー-*)



('A`)「あ、はい。え〜と、アップルティーで」






                   「は〜い」           (*-ー-)

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:15:15.76 ID:AY485pVN0

キコキコキコ


(*-ー-)つcU「はい」

( 'A`)「あ、どうも」
 つcU

(*-ー-)「えっと、他には何かあるかしら?」

(*-ー-)「…」

('A`)「…(無言のプレッシャーを感じる)」

('A`)「うぅん…」

('A`)「…」

('A`)


(*-ー-)「…はぁ」

(*-ー-)「まぁいいわ」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:16:35.98 ID:AY485pVN0

(*-ー-)「成長してることに変わりはないし、お姉さんは嬉しいわよ」

(*- -) ズズッ
 つcU

( 'A`)「…」
 つcU

(*-ー-)「飲んだらどう?」

('A`)「はぁ…」


('A`)「…」

('A`)「あの、しぃさん…」

(*-ー-)「何かしら?」

('A`)「…」

('A`)「成長してるってことでしたけど…」

('A`)「…オレは、いつになったらトレーニングを終えることが出来るんでしょうか?」

('A`)「自分ではあんまり手応え、つーか実感がないんすよ」

(*-ー-)「…」

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:19:56.97 ID:AY485pVN0

(*-ー-)「そう、ね」

(*-ー-)「…そう遠くはない未来よ」

(*-ー-)「キミが“気付き”さえすれば、たぶん大丈夫」

('A`)「…気付く?」

(*-ー-)「…」

(*-ー-)「私の“色視”はね。その人の“色”の流れを見て、現状と、ほんの少しの未来を視れるの」

(*-ー-)「ドクオくんは言うなれば、紫色の湖」

(*-ー-)「深く、暗い湖の奥には、確かな光が佇んでるわ」

('A`)「…はぁ」

(*-ー-)「その光は強すぎて、水面に顔を出せば湖を覆い隠してしまうけど」

(*-ー-)「でも、きっと」

(*-ー-)「きっと、乗り越えられるはずよ」

(*-ー-)「そのときが、トレーニング終了ってことかしら」

('A`)「…」


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:20:55.08 ID:AY485pVN0

('A`)「…よく分かんないっす」

(*-ー-)「いいのよ、分かんなくても」

(*-ー-)「確実に前進してるんだから」

('A`)「そう、っすか」

(*-ー-)「えぇ」

('A`)「…」

(*-ー-)「…」


(*-ー-)「アップルティー、冷めちゃったね」

(*-ー-)「淹れなおす?」

('A`)「あ、大丈夫です。オレ、猫舌なんで」

(*-ー-)「そう」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:23:04.35 ID:AY485pVN0

(*-ー-)「あ。日記、書いてきた?」

('A`)「もちろんっすよ。大したこと書いてないっすけどね」

('A`)「えぇっと……」

('A`)つ「どうぞ」

(*-ー-)「はい、確かに」


('A`)「…」

('A`)「(しかし、どうやって読んでるんだろう)」

('A`)「(文字なんかも“色視”で読めるんだろうか?)」


(*-ー-)「…ふむふむ」
 つ⌒⌒i




('A`)「…」

('A`)「…謎だ」

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:25:49.11 ID:AY485pVN0



―同刻、某隠れ家的BAR


ギィ
カランコロンカラン



(´・ω・`)「やぁ。ようこそ、バーボンハウスヘ」

(´・ω・`)「…って、キミか」





(,,゚Д゚)「よぉ」

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:28:27.73 ID:AY485pVN0

(´・ω・`)「昼間から酒かい?」

(´・ω・`)「ボクが言うのも変だけど、あんまり関心しないよ」

(,,゚Д゚)「…いんや」

(,,゚Д゚)「ちょっと聞きたいことあってね」

(´・ω・`)「へぇ」

(´・ω・`)「ともかく、カウンターに着きなよ」

(´・ω・`)「久しぶりの客だ。サービスするよ」

(,,゚Д゚)「久しぶりの客?」

(,,゚Д゚)「一時期は繁盛してたじゃないか」

(´・ω・`)「あれね。もはや、十九話も前の話さ」

(´・ω・`)「ボクが最後に出てきたのも九話だし、作者に嫌われてるのかな」

(,,゚Д゚)「…? 作者? 何の話だ?」

(´・ω・`)「チラ裏ってやつさ。さ、サービスのバーボンだ。早く席に着いた」

(,,゚Д゚)「? …あぁ」


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:30:32.24 ID:AY485pVN0

カタン


(´・ω・`)「で、お客さん。お話ってのは、何でしょうか?」


(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「ショボン。いや、……ショボンさん」


(,,゚Д゚)「あんたは、昔のダイプロを知ってるだろ?」


(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「まぁね」

(,,゚Д゚)「…どこまで知ってる?」

(´・ω・`)「別に。大したことは知らないよ」

(´・ω・`)「若い頃、モナーが良くここで愚痴をもらしていてね。それを聞いていたぐらいさ」

(,,゚Д゚)「そうか」

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:32:07.71 ID:AY485pVN0

(´・ω・`)「ダイプロのことに関しては、キミの方が詳しいだろう?」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「そうも言えないんでね」

(´・ω・`)「どういう意味かな?」

(,,゚Д゚)「案外、記憶ってのは当てにならない、ってことさ」

(´・ω・`)「…」

(,,゚Д゚)「…」


(,,゚Д゚)「質問を変えよう」

(,,゚Д゚)「杉浦ロマネスク、という人物を知ってるか?」

(´・ω・`)「…あぁ」

(´・ω・`)「ウチの県知事だ。知らないほうがおかしい」


(,,゚Д゚)「エスパーとしては?」

(´・ω・`)「…」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:34:27.78 ID:AY485pVN0

(´・ω・`)「…さぁ?」

(´・ω・`)「言ってる意味が分からないね。彼がエスパーだとでも?」

(,,゚Д゚)「そうだ」

(´・ω・`)「そうかい。そっちはよく知らないな。ボクが知ってるのは、“県知事としての彼”だよ」

(,,゚Д゚)「モナー主任からは聞いてないのか?」

(´・ω・`)「愚痴といっても、雑談や家族の話、それに恋愛相談みたいなものばかりさ」

(´・ω・`)「ボクはあくまでも第三者だよ」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「じゃあ、その県知事が巻き込まれた事件は知ってるか?」

(´・ω・`)「あぁ、確か大通りで事故にあったんだってね」

(´・ω・`)「現在も療養中だとか」

(,,゚Д゚)「…あぁ」

(,,゚Д゚)「…」


(,,゚Д゚)「“なんでそんな事故が起きた”と思う?」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:36:32.64 ID:AY485pVN0

(´・ω・`)「…? 運転手の不注意とニュースでは言ってたね」

(,,゚Д゚)「違う。もっと根本的なものだ」

(,,゚Д゚)「“なんでロマネスクは事故に巻き込まれた”んだ?」

(´・ω・`)「…不運だった、と言うしかないね」

(,,゚Д゚)「それだけか?」

(´・ω・`)「そうだね。最近、精力的に頑張ってただけに残念だよ」

(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「そう、か」


(,,゚Д゚)
 つ凵

(,,゚Д)ノ ゴクゴクゴク


(,,゚Д゚)「…邪魔したな」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:37:40.89 ID:AY485pVN0

(´・ω・`)「もういいのかい?」

(,,゚Д゚)「あぁ」

(,,゚Д゚)「マスターの口は存外固いようだし、自分で調べるよ」

(´・ω・`)「…」


ガタッ

(,,゚Д゚)「じゃあ。客、来るといいな」

(´・ω・`)「余計なお世話だよ」

( ,,゚Д)「あぁ、そうかな」

(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「…」


(´・ω・`)「――ギコ」


(  ,,゚)

( ,,゚Д) ?

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:39:00.95 ID:AY485pVN0


(´・ω・`)「ボクも余計なお世話をしようかと思う」


(´・ω・`)「杉浦ロマネスク。彼は何か調べ物をしていたみたいだ」

(´・ω・`)「政治関係者と接触して、何らかの情報を集めていたらしい」



(,,゚Д゚)「…」


(´・ω・`)「それが、何なのかは不明だが…」

(´・ω・`)「どうやら、“個人的なこと”らしい」



(,,゚Д゚)「…」

(,,゚Д゚)「どうしてそんなことを?」


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:41:04.43 ID:AY485pVN0


(´・ω・`)「『そんなことを?』、知っているという意味かな? それとも、なんで今更という意味かな」


(,,゚Д゚)「両方だ」


(´・ω・`)「仕事柄、色々な情報が入ってきてね」

(´・ω・`)「しかし、情報を仕入れのはいいんだが、どうも忘れっぽい」

(´・ω・`)「今、思い出したんだよ」

(´・ω・`)「やれやれ、ボクも歳かな」


(,,゚Д゚)「そうは見えないけどな」

(,,゚Д゚)「…」

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:50:28.00 ID:AY485pVN0

(,,゚Д゚)「…参考になった」


(  ,,゚)「ありがとう……、ございます」


(  ,,)


ギィ
カランコロンカラン



(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「…ふむ」

(´・ω・`)「知って何を為す、か」

(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「こうなることは、予想していたとはいえ…」

(´・ω・`)「…やはり介入するのは性に合わないね」

(´・ω・`)「…」

(´・ω・`)「……モナーはきっと怒るだろうな」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:51:35.79 ID:AY485pVN0



―ダイプロトレーニングルーム


川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「とりゃ!」



ヒュ
パッ



―ガタン

カランカラン



川 ゚ -゚)「まだ、浅いな」

川 ゚ -゚)「…」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:53:46.12 ID:AY485pVN0

川 - -)「…」

川 ゚ -゚)「(…心のもやもやが晴れない)」

川 ゚ -゚)「(いくら強くなろうとしても、限界があることは知っている)」

川 ゚ -゚)「(…所詮は無駄な足掻きか)」

川 ゚ -゚)「…」


川 ゚ -゚)「…それでも」

川 ゚ -゚)「…!」









―ガチャ


('A`)「あー、またトレーニングd」

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:54:53.38 ID:AY485pVN0


ヒュ
パッ



゛_″


('A`)



ガンッ

; ,_・;
( A )「ダルビッシュ!!」



( A ) …クラァ

( A )「…我が生涯に……一片の悔いなし?……ぐふぅ」


川 ゚ -゚)「!?」

川;゚ -゚)「ド、ドクオ!? 」


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:55:51.99 ID:AY485pVN0


――


(-A-)「う……っん」

('A`) !

(;'A`)「っつぅ」

('A`)「あー、なんだ? 頭が痛い……?」


川 ゚ -゚)「やぁ、ようやく起きたな」


('A`;)「ほぁ!! す、素直さん?」


川 ゚ -゚)「あぁ。さっきはすまなかった」

川 ゚ -゚)「私が呼んだ金ダライが頭を直撃したようだ」

川 ゚ -゚)「大丈夫か?」


('A`)、「え、えぇ」


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:56:56.96 ID:AY485pVN0

('A`)「…」

('A`)「素直さんもトレーニングですか?」

川 ゚ -゚)「ん。まぁ、そんな感じだ」

('A`)「そうっすか」

('A`)「…」

('A`)「素直さんみたいな人でも、訓練をするんですね」


川 ゚ -゚)「…どういう意味だ?」

(;'A`)「あ、すいません。変な言い方でした」

('A`)、「素直さんみたく、凄い人でも訓練をしてるんだなぁ、と」

('A`)「当たり前ちゃ、当たり前かもしれないですけど」


川 ゚ -゚)「…」

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 21:57:57.94 ID:AY485pVN0

川 - -)「……私は、凄くなんかないよ」

川 ゚ -゚)「キミの方がよっぽど凄いし、強いと思う」

('A`)「え?」

('A`)、「…あ、あぁ。ありがとうございます。お世辞でもうれしいっす」

川 ゚ -゚)「世辞など言わないさ」

川 ゚ -゚)「素直にそう思うだけだ」

('A`)「…」

('A`)「ははっw …そうっすか」

川 ゚ -゚)「あぁ」

('A`)「…」

川 ゚ -゚)「…」

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:02:29.83 ID:AY485pVN0

川 ゚ -゚)「…そうだ、少し質問してもいいかな」

('A`)「なんですか?」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「この前、プギャーの超能力に私たちはかかってしまった」

('A`)「…」

('A`)「…えぇ」

川 ゚ -゚)「ヤツの能力は『相手にとって一番怖いものを見せる』というものだ」

('A`)「…そうでしたね」

川 - -)「…」

川 - -)「私は恐怖に囚われていた」

川 - -)「…怖くてしょうがなくて、ガタガタと震えていた」

川 - -)「もう駄目かと思ったとき、助けてくれたのが」


川 ゚ -゚)「――ドクオくん、キミだ」

('A`)「…」

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:04:24.50 ID:AY485pVN0

川 ゚ -゚)「キミの恐怖とはなんだ? どうやってそれを乗り越えたんだ?」

川 ゚ -゚)「言いたくないなら、答えなくてもいい」

川 ゚ -゚)「ただ、私にはどうしても分からないんだ」

川 ゚ -゚)「“あの恐怖を乗り越える”ということが」

('A`)「…」


('A`)「…」

('A`)「…う〜ん」

川 ゚ -゚)「…」

('A`)「…」

('A`)「オレの恐怖、ですか」

川 ゚ -゚)「あぁ」

('A`)「…」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:06:33.91 ID:AY485pVN0

('A`)「あんまり覚えてないですけど…」


('A`)「オレが怖いと思ったのは、――自分です」


川 ゚ -゚)「自分?」

川 ゚ -゚)「自身が恐怖の対象だということか」

('A`)「えぇ」

('A`)「自分でもよく分かんないんですけどね」

('A`)「自分自身に罵られて、それこそ自己嫌悪に陥ってました」

川 ゚ -゚)「…」

('A`)「…」

('A`)「たぶん、オレは自分が大嫌いなんでしょうね」

('A`)「そいで、自分が怖いんだと思います」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「しかし、キミはそれを乗り越えた……はずだ」

('A`)「…」

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:08:40.20 ID:AY485pVN0

('A`)「それもよく覚えてないっす」

('A`)「ただ――」

川 ゚ -゚)「ただ?」



('A`)「“案外、自分も捨てたもんじゃない”」

('A`)「そう、教えてもらいました」


川 ゚ -゚)「…教えてもらった?」

('A`)「えぇ」

川 ゚ -゚)「誰に?」

('A`)「…」

('A`)「神さま? いや、女の人だったから女神さま?」

('A`)「まぁ、あんまり覚えてないっす」

川 ゚ -゚)「…そうか」

('A`)「…」

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:11:01.35 ID:AY485pVN0

('A`)「結局、自分は自分でしかないんだから、無理をすることはないんです」

('A`)「自分が嫌いだからって、無理に変わろうとするんじゃなくて」

('A`)「『変わらないモノ』ってのも、もっと大事にしたほうがいいじゃないか って」

('A`)「きっと、その人はそう言いたかったんだと思います」

川 ゚ -゚)「…」

('A`)「…」


川 - -)「…」

川 ゚ -゚)「やっぱり、キミは強い」

('A`)「…」

川 ゚ -゚)「昔から助けられっぱなしだ」

('A`)「昔…?」

川 - -)「あぁ…」

川 - -)「…」

('A`)「…?」

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:12:56.89 ID:AY485pVN0
('A`)「よく分かんないですけど、オレは強くないっすよ」

('A`)「最近、トレーニングのお陰で多少の体力はついてきましたけど、基本的にもやしっ子だし」

川 ゚ -゚)「もやしか。もやしは好きだぞ」

('A`)「まぁ、炒め物からサラダまで活躍の場は多いですけど」

川 ゚ -゚)「根と豆を取らないと、味が全然違ってしまうのが少し面倒だな」

('A`)「手間暇かけたほうが美味しいっていうのは当たり前…」


(;'A`)「って、関係ない話になってるし!」


川 ゚ -゚)「あぁ、すまんすまん」

川 ゚ -゚)「…」

('A`)「…」

('A`)「(…ん? 話、逸らされたのか?)」

川 ゚ -゚)「…」

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:13:57.05 ID:AY485pVN0

川 ゚ -゚)「さて、そろそろ私は帰るよ」

('A`)「あ、……すいません。話し込んじゃいましたね」

川 ゚ -゚)「いや、そもそもは私が原因だ」

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「トレーニング、頑張ってくれ」

('A`)「は、はい!」


川 ゚ -゚)「…」

川 - -)「…」


川川 -)「それじゃあ。今日は、…ありがとう」


99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:15:56.88 ID:AY485pVN0


ガチャ

―バタン




('A`)「…」

('A`)「素直さん……、何か変だったな」

('A`)「…」

('A`)「ま、気のせいかな」


('A`)「さぁ、トレーニングを……」

( 'A`)「…」

('A` )「…」

('A`)「そういや、しぃさんはどこだ…?」

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:19:27.37 ID:AY485pVN0

―トレーニングルーム前、廊下


川 ゚ -゚)「…」


ツカツカツカツカ

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「…」


―レストルーム前


(゚- ゚ 川「…」


ガチャ

…パタン


川 - -)「ふぅ…」

川 ゚ -゚)「…」

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:21:57.12 ID:AY485pVN0

( ∵)『いいこと言うじゃねーか、あのもやし』

川 ゚ -゚)「…!」

川 ゚ -゚)「…起きてたのか」

( ∵)『空気読んで黙っておいたんだ。感謝しろよ』

川 ゚ -゚)「…」








( ∵)『痛い痛い痛い!!』

( ∵)『てめぇ! すぐ暴力に訴えるのはどうにかしろよ!!』


川 ゚ -゚)「言葉責めのほうがいいか? この性悪人形」

( ∵)『…けっ』

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:23:28.36 ID:AY485pVN0

( ∵)『…』

( ∵)『言葉責めで泣きをみるのは、そっちじゃねのか?』

川 ゚ -゚)「なんだと…?」

( ∵)『ウジウジしやがって、らしくねぇって言ってんだよ』

( ∵)『今のお前なら簡単に乗っ取れるぜ』

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「“らしくない”だと…?」

( ∵)『あぁ。見てて、気持ち悪いね』

川 ゚ -゚)「言うじゃないか」

( ∵)『なんだ? またやる気か?』

( ∵)『ウジウジしたり、カリカリしたり忙しいヤツだな』

川 ゚ -゚)「…貴様と違って、普通の“人間”なんでな」

( ∵)『普通の“人間”? お前がか?』


( ∵)『笑わせんな』

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:25:21.71 ID:AY485pVN0

( ∵)『てめぇはオレと一緒だよ』

川 ゚ -゚)「なんだと…?」

( ∵)『オレと波長が合う人間なんてそうはいねぇ』

( ∵)『みんな、歪んでるのさ』

( ∵)『ひきこもりの男も、ひ弱な先公も…』

( ∵)『お前も、ドクオも、な』

川 ゚ -゚)「…」

川 ゚ -゚)「…ドクオは歪んでなんかない」

( ∵)『自分のことは否定しなんだな』

川 ゚ -゚)「…っ!」

( ∵)『庇うのは結構だが、いい加減あいつから独立しろよ』

( ∵)『もうあっちは、お前のことを覚えちゃいないんだ』

( ∵)『…一緒にいても辛いだけだろ』


( ∵)『お前は、依存しすぎなんだよ』

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:27:45.71 ID:AY485pVN0

川 ゚ -゚)「…!」

川  - )「…」

川  - )「……が…かる」


( ∵)『あ?』


川 ゚ -゚)「…貴様に何が分かる」


川# д )「今の私しか知らない貴様に、何が分かる!」


川  - )「……私は、変わったんだ」

川 ゚ -゚)「…変わることが出来た」

川 ゚ -゚)「やっと、彼と対等な位置に立てると思った」


116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:28:53.74 ID:AY485pVN0

川  - )「なのに…」

川 д )「なんで! なんで、過去に縛られる!?」


川 д )「弱音は吐かないと決めたのに!」

川 д )「涙は見せないと決めたのに!」

川  - )「……どうして、私は弱いままなんだ…」


( ∵)『…』


川  - )「教えてくれ……」

川  - )「自分でもどうしたらいいか分からないんだ…」


( ∵)『…』


川  - )「教えてくれよ…」


( ∵)『…』

川  - )「…」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:30:12.65 ID:AY485pVN0



( ∵)『んなん知るか、ボケ』



( ∵)ノ『お前のことなんざ、これっぽちも分かんねし』

( ∵)『お前が過去に縛られようがどうしようが、知ったことじゃねぇけどな』

( ∵)『オレの前でめそめそすんのは止めろ』

( ∵)『イライラするぜ』



川#゚ -゚)「っ貴様…!!」


( ∵)『おぉう? やる気か?』

( ∵)『そっちのほうが、“らしい”ぜ』


川  - )「……くっ」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:31:53.56 ID:AY485pVN0


川  - )「…」


( ∵)『…』

( ∵)『…っち』

( ∵)『…本当に泣くやつがあるかよ』



川 д )「泣いてなんかない…!」



( ∵)『あー、はいはい』

( ∵)『…』

122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:32:37.71 ID:AY485pVN0


( ∵)『…』

川  - )「…」


( ∵)『…はーぁ』


( ∵)『…』

( ∵)『おい、ビッチ』

川 ゚ -゚)「…」


125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:33:47.52 ID:AY485pVN0



ガキッ



( ∴)『ぎゃぁあああ!! ゴエェェ!! 首が!! 首がぁ!!』

( ∴)『…てめぇ、さっきまで泣いてたと思ったら不意打ちかよ』


川  - )「…」

( ∴)『…っち』

( ∴)『…』

( ∴)『おい、ビッチでも糞女でもいいや』

川  - )「…」


( ∴)『お前はドクオの話を聞いて、どう思ったよ?』

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:35:35.86 ID:AY485pVN0

川  - )「……?」

( ∴)『股から血ぃ流しすぎて、脳は貧血か? 情緒不安定なのもそのせいか?』

川 ゚ -゚)「…」



キュゥゥ



(∵ )

(∵ )『ま゛ぁ、いい……』


(∵ )『…』

(∵ )『あいつが言ってただろ、「変わらないモノも大事なんだ」ってよ』

(∵ )『お前が悩んでるのも、そこら辺だろ?』

川 ゚ -゚)「…」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:38:26.37 ID:AY485pVN0


(∵ )『その“変わった”、“変わらなかった”の基準はなんだ?』

(∵ )『他人の評価か? いや、違ぇだろ』

(∵ )『自分が、どう思うかだ』


川 ゚ -゚)「…それは……」


(∵ )『あの、プジョーだったけか? そいつに、何 見せられたかは知らねぇがな』

(∵ )『結局、てめぇが怖いのも“自分自身”なんだよ』

(∵ )『もやしのドクオと一緒だ』


川 ゚ -゚)「…!!」

川 ゚ -゚)「…」

(∵ )『黙ってる、つーことは合ってるのか?』

川  - )「…」

134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:39:26.53 ID:AY485pVN0


(∵ )『まぁ、いいや』

(∵ )『自分の問題だ。人に聞かず自分で解けよ』

(∵ )『ドクオみたいに女神様の思し召しがあればいいけどな』

(∵ )『てめぇは自分で解決すんだな』


川  - )「…」

(∵ )『…』

川  - )「…自分の問題か」

(∵ )『そうだろうよ』


川 ゚ -゚)「…そうかもしれんな」

138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:41:57.33 ID:AY485pVN0

(∵ )『…』

川 - -)「…」

川 ゚ -゚)「帰ろう。カバンに入れ」

(∵ )『…おい、お前』


川川 )「大丈夫だ。…いいから、入れ」

川川 )「…」


(∵ )『…』








【 (∵ ) 『…っち』                 】

【 (∵ ) 『世話のやける女だな…』      】

【 (∵ ) 『あー、首がいてぇ』          】
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:43:50.82 ID:AY485pVN0

―レストルーム前、廊下


-)

-)「…」


キコキコ

(*-ー-)「うぅん」

(*-ー-)「良くない“色”だわ…」

(*-ー-)「…」

川д川「良くない、良くない〜」

川д川「覗きは良くないわ〜」

从 ゚∀从「全くだな」

(*-ー-)「…!!」

(*-ー-)「…貞ちゃん、ハイン」

(*-ー-)「…」

(*-ー-)「…そういうあなた達も、覗いてたでしょ」

144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:45:34.58 ID:AY485pVN0

川д川「なんのことだかさっぱり〜」

从 ゚∀从「たまたま通りかかっただけだぜ?」

(*-ー-)「そんなことより…」

川д川「良くない気(プラーナ)ね」

(*-ー-)「やっぱり?」

川д川「いつになく不安定〜。氷の上に立つように〜、危なげなことをし、た、い〜」

从 ゚∀从「緊張感ゼロだな」

川д川「そんなことないわよ〜」

(*-ー-)「どうだか…」


(*-ー-)「しかし、何か様子が変だと思ったら、こういう事だったのね」

(*-ー-)「ドクオくんも、あの一件から変わったってわけか」

川д川「あれれ〜? ドクオくんの担当は〜?」

(;-ー-)「そ、それとこれとは話が別よ」

(*-ー-)「今はクーちゃんの方が心配だわ」


145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:46:39.37 ID:AY485pVN0

从 ゚∀从「そうだな」

从 ゚∀从「ドクオのことは、もう立ち直ってると思ったんだがな」

川д川「難しい年頃なのよ〜」

(*-ー-)「貞ちゃん……何歳?」

川д川「ウツボカズラも恥らう17歳よ〜」

(*-ー-)「…そぅ」


从 ゚∀从「クーは、ダークブルーモードに入ってるからな」

从 ゚∀从「また、一発ぶん殴ってやるか」


(*-ー-)「そうね。一発ぶん殴って……」

(;-ー-)「って、えぇ!?」

川д川「過激ぃ〜」

149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:47:41.52 ID:AY485pVN0


(;-ー-)「それに『また』って前も殴ったの?」

从 ゚∀从「うん」

(;-ー-)「さすがに今回は止めようね」

从 ゚∀从「えー、しぃ直伝だぞ。効くと思うんだけどなぁ」

(*-ー-)「私はそんなこと教えてません!」






川д川「こうして〜、何事も進展のないまま〜 雑談が続くのでした〜」

Σ(*-ー-)「勝手に〆ないでよ」


152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:48:33.10 ID:AY485pVN0



―ダイプロトレーニングルーム


バタン

(;'A`)「あー、もうダメ。限界。オレ、死んじゃう」

(;'A`)「ひぃひぃふぅ〜」

(;'A`)「ひぃひぃふぅ〜」

(;'A`)「…」

(;'A`)「いつまで続けんのかな、これ」


( 'A`)「…」

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:50:48.73 ID:AY485pVN0

ムクッ

('A`)「…」

('A`)「オレが“気付けば”、か」

('A`)「気付くってなんだよ…」

('A`)「…」

('A`) 「オレにも隠された超能力があるとか…!」


('A`)「…」

('A`)「ないな…」

('A`)「勘違いして、痛い目見たばっかりじゃないか」

('A`)「…」

('A`)「…ん?」

('A`)「あの時、誰かが追いかけてくれたような…」

('A`)「…」

('A`)「はいはい、自意識過剰、自意識過剰」

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:51:36.31 ID:AY485pVN0


('A`)「…」

('A`)「はぁ…」

('A`)「何に気付けばいいのやら」

('A`)「あぁ、女神さまっ。教えてください」

('A`)「…」


('A`)「…」

('A`)「アホくさ」


('A`)「…」

('A`)「しぃさんも来ないし、帰るか」


158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:52:28.15 ID:AY485pVN0

―ダイプロ玄関前


ウィィン


('A`)「あぁー、疲れた」

('A`)「…」






ポッ


('A`)「…ん?」

('A`)「あれ? 確か今日は晴れだって、言ってたんだけどな…」

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/18(火) 22:53:13.56 ID:AY485pVN0


ポッ
ポッ


('A`)「傘、忘れちまったな」

('A`)「…」

('A`)「走るか」




―パシャッ


クッシュッ
……サムッ



第二十二話了

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