- 2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/18(日) 12:34:26.03 ID:zjTYJlW70
エスパークス、エスタークじゃねぇのかよ!
という人のための登場人物紹介
川 ゚ -゚) 新人。物を呼び寄せる超能力
(,,゚Д゚) 先輩。超脚力の超能力
(*-ー-) 身体が不自由。人の内面の色を視る
( ><) 新人。千里眼
ξ*゚听)ξ クソガキ。記憶を刈り取る
川д川 オカ女。空間を構築、接続する能力
( ´∀`) プロジェクト主任。一般人
( ・∀・)プロジェクト補佐。テレパシー能力
从 ゚∀从 プロジェクト書記長。なんでも半分こにする
('A`) クーの幼馴染。ダイプロでアルバイト中
(*゚∀゚) 米国籍のしぃの姉。重力を操る
- 154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/18(日) 12:36:13.70 ID:zjTYJlW70
―最近、寒くなってきた
吐く息は白く、風が肌に突き刺さる
朝
学校へと続く道
私が考えるのは、数日前の“ある事件”
知事が乗った車の爆発炎上事故
この事件は私たちに、そして世間一般に少なからず動揺を与えた
知事の命が狙われたのだ
マスコミが放っておくわけがない
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/11/18(日) 12:39:01.22 ID:zjTYJlW70
しかし、実際ニュースで流れたのは
「知事が乗車していた車が交通事故に遭い、知事は怪我で入院」
その程度のものだった
ダイプロは政界とも繋がりがある
情報操作が行われているらしい
そこに、つーさんの名前が出てくることはなかった
「一足早い、寒波の到来!?」
『最強』の超能力も“寒波”の一言で片付けられてしまった
それでも人目に晒されてしまった分の“後処理”は大変だった
この数日、それに掛かりきりで少々疲れが溜まっている
肉体的にも、精神的にも
- 7
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:40:37.16 ID:zjTYJlW70
- つーさんは目を覚まさない
「最善を尽くします」
医者はそう言ったが
―が、希望はありません―
続く言葉が絶望的だということを、その暗い表情は物語っていた
それに―
しぃさんは病院に通い詰めて、逆に身体を壊してしまった
- 8
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:42:09.50 ID:zjTYJlW70
-
―何故、つーさんと知事が戦っていたのか?
―つーさんの暴走の原因は?
―知事はどこに消えたのか?
分からないことだらけだ
しかし、うんうんと考えても解決するわけではなく
ただ、疲れるだけだった
つーさんの件は主任がアメリカに報告し、今後の対応を練っているはずだ
知事の件も収まるところに収まるのだろう
- 9
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:43:27.23 ID:zjTYJlW70
私が出来ることなど、なにもない
私はたd
ダ…ハ…ハッ
川 ><)・∵ ックション!!!
川 ゚、゚) …ズズッ
川 ゚ ゚)「寒いな」
川 ゚、゚) …グスッ
- 10
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:44:03.33 ID:zjTYJlW70
川 ゚ -゚)エスパークーのようです
−第十八話:ハクションクー−
- 12
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:45:30.09 ID:zjTYJlW70
―県立VIP高校2年教室
ックシュッ…!
('A`)「…」
クッシュン…!
('A`)「…」
('A`)「大丈夫ですか?」
川 ゚、゚)「え゙?」
川 ゚ ゚) ズビーッ
人
川 ゚ -゚)「ドクオ、…くんか」
- 14
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:48:15.27 ID:zjTYJlW70
('A`)「風邪ですか?」
川 ゚ -゚)「かもしれん」
川 ゚、゚) グス…
('A`)「…」
('A`)「帰ったほうがいいじゃないですか?」
川 ゚ -゚)「一応、授業は受けるよ」
川 ゚ -゚)「最近まともに勉強してないしな」
('A`)「この前も途中で授業抜け出してましたしね」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「最近、色々と忙しいんだ」
川 ゚ -゚)「(凍ったところを歩き回ったからな……風邪をひくのも無理はないか)」
- 15
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:50:28.84 ID:zjTYJlW70
川 ゚ -゚)「そんふぁ…」
('A`)「ふぁ?」
川 ><)・∵'A`) ックション!!!
川 ゚、゚) …ズズッ
川 ゚ ゚)「すまん」
(:A`)「いえ…」
- 17
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:51:44.69 ID:zjTYJlW70
―ハックション!!
―ゴッ!
男子生徒「痛っ!!」
男子生徒「…?」
男子生徒「……」
男子生徒「なんで、空から筆箱が…?」
- 18
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:53:45.13 ID:zjTYJlW70
※
(*゚ー゚)「……」
―私は夢を“視た”
私は宙にふよふよと浮いていて、世界を見下ろしていた
普段、ぼやけた色合いでしかない世界が今日ははっきりと見えていた
こんな風に世界を見るのは何年ぶりだろうか
喜びと共に現実味の無さを実感する
―夢か、幻か
所詮そんなところだろう
それでも気持ちが幾分か高揚している
私は目を大きく開き、世界を見渡した
- 19
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:55:44.64 ID:zjTYJlW70
眼下に広がるのは、大きくて綺麗な部屋
何かの施設なのだろうか
調度品は高そうな物が置いてあるが、どこか区画的で機能性を重視した作りに見える
部屋の中央には大きなテーブル
テーブルにはクロスが掛けられ、その上に料理が所狭しと並んでいる
そして、座っていたはずの椅子から立ちあがり、料理の前でよだれを垂らしているのは
(*゚∀゚)「♪」
つー
私のお姉ちゃん
- 21
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:57:35.00 ID:zjTYJlW70
『…!?』
『お、お姉ちゃん!?』
一瞬目を疑った
しかし、直感で分かった
顔を見るのは初めてだが、間違いない
あの人は私のお姉ちゃんだ
『お姉ちゃん!!――』
私は再び声を張り上げる
しかし、それは彼女の耳に届ていないらしく彼女は振り向きもしない
いてもたってもいられず、近づこうとするも
もがく手は宙を切るばかりで少しも前に進まなかった
- 23
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 12:59:35.18 ID:zjTYJlW70
『―っ!!』
『…っ夢なら、思い通りになりなさいよ…!!』
誰に言うでもなく悪態をつく
その場でバタバタするだけで、体力ばかりを消耗してしまう
私が見えない何かと格闘している間に、下のテーブルでは食事が始まっていた
『ぐぅ……はぁ、はぁ…』
疲れ切った私は一旦抵抗することを止め、視線をテーブルへと戻す
- 24
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:01:07.96 ID:zjTYJlW70
(*゚∀゚)「♪」
(*゚w゚)「♪」
お姉ちゃんが美味しそうに何かを頬張っている
パエリアなようなもの
海鮮系のパスタ
パンを、ひとつ、ふたつ、みっつ…
『炭水化物ばっかり……野菜もちゃんと食べなさいよ、もう』
夢と分かっていても、つい口を出してしまう
- 25
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:02:20.03 ID:zjTYJlW70
…
しかし、本当にこれは夢なのだろうか
自分の夢にしては実に不便だ
知覚夢というのは、もっと融通が利くものではないのだろうか?
それに
“誰だろう、あの人達は―”
- 26
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:04:52.32 ID:zjTYJlW70
(*゚∀゚)「♪」
お姉ちゃんの他に、数人
席について食事をしている
中年男性から、小さい女のまでいる
いずれも知らない顔ばかりだ
顔を知らない知人の誰かという可能性はあったが
違うな、と思った
彼らは顔の作りからして、日本人のそれとは違った
私の知人に“外人”はいない
お姉ちゃんも元々は日本生まれだ
そのせいかお姉ちゃんだけが“浮いている”ように見えた
- 27
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:06:19.75 ID:zjTYJlW70
彼らのうちの一人が席を立ち、お姉ちゃんに近づく
手にはワインのボトルを持っている
(’e’)「〜」
(*゚∀゚)「〜」
お姉ちゃんと一言、二言交わす
何かのお祝いなのだろうか
お姉ちゃんを祝っているように見える
彼はにこやかに笑い、お姉ちゃんのグラスにワインを注ぐ
液体がグラスに満たされていく
- 28
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:07:03.04 ID:zjTYJlW70
(*゚∀゚)、「〜」
お姉ちゃんはそれを見て、困ったような顔をする
確かお酒は駄目なはずだ
美味しいと思わない、と言っていた
(‘_L’) 「〜」
渋るお姉ちゃんに、向かいの席から話しかける人がいた
身なりと席の位置から察するに、彼がこの場では一番偉いらしい
優しそうに笑い、お姉ちゃんに対しワインを勧めるような仕草をする
―せっかくだ、乾杯しようじゃないか
そんな言葉が聞こえてきそうだ
- 29
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:09:24.98 ID:zjTYJlW70
(‘_L’)
彼が目配せすると、一人を除く全員がグラスを手に持った
今から乾杯するようだ
お姉ちゃんにワインを注いだ男も、お姉ちゃんの横でグラスを掲げている
グラスを持たない一人は黙々と料理を食べているが
いつものことなのだろうか、誰も気にする様子はない
『……』
なんだろう、これは
何かのパーティーだろうか
パーティーにしては…
―少々“歪(いびつ)”な感じがする
- 31
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:10:34.59 ID:zjTYJlW70
『……』
目の前にうっすらと赤い霧のようなものが見える
それは先程のワインの色のようであり
血のようでもあった
(‘_L’) 「〜!」
トップであろう男が乾杯の音頭をとる
グラスが高く上がり、皆が液体を喉に流し込む
(*゚∀゚)、「…」
お姉ちゃんも渋々、“それ”に口を……
- 33
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:12:10.62 ID:zjTYJlW70
…駄目だ
それに口をつけてはいけない
―いや
“そもそも、この場にいてはいけない”
駄目だ駄目だ駄目だよ、お姉ちゃん
『駄目だよ!! お姉ちゃん!!!』
止めなければいけない
何故だかそう感じた
大声を出し、必死にもがく
しかし、声は届かず身体は前に進まない
- 34
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:14:06.65 ID:zjTYJlW70
『―っ!!』
『お姉ちゃん―!!!』
無駄だと分かって、尚、限界まで声を張り上げる
その時
叫び声が届いたのか、誰かがこちらに視線を向ける
(’e’)
( ’e’)
その男はこちらを見て、にやりと笑った
…気がした
赤い霧が濃くなっていき、次第に何も見えなくなる
- 35
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:15:09.10 ID:zjTYJlW70
『おねえt――』
―ゴンッ!
いきなり衝撃が顔面を襲う
私の叫び声はそれによって中断される
意識が遠くなっていく
夢の中で気を失うというのは有りなのだろうか
おねえちゃん…
薄れゆく意識の中、私はもう一度姉を呼んだ
- 37
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:16:26.87 ID:zjTYJlW70
―
――
―――
―ダイプロCルーム
ガバッ
(*-ー-)「…!!」
(-ー-*)「…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「私の部屋…」
(*-ー-)「……やっぱり夢、か…」
(*-ー-)「…変な夢」
(*-ー-)「…」
- 38
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:17:35.31 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「っていうか…」
(;-ー-)「いったぁい…」
(;-ー-)「顔がじんじんする…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「…ん?」
(*-ー-)「これは………タライ…?」
(*-ー-)「なんでこんなのが部屋にあるのかしら…?」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「…なんのよ、もう」
- 39
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:19:29.16 ID:zjTYJlW70
※
―Cルーム前廊下
―ハックション!!
川 ゚、゚) …ズズッ
川 ゚ -゚)「…うーむ」
川 ゚ -゚)「いつもの流れでダイプロに来てみたが…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「まぁ、軽く顔だけ出して帰るか」
川 ゚ -゚)「帰りは貞ちゃんに送ってもらおう」
川 ゚、゚) …ムズムズ
―ハックション!!!
ゴンッ
『いたっぁ―!!』
- 42
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:21:34.39 ID:zjTYJlW70
※
―ダイプロミーティングルーム
川д川「あらぁ、クーちゃん風邪〜?」
川 ゚、゚)「…あ゙ぁ」
川 ゚、゚) …ズズッ
川 ゚ -゚)「それっぽいな」
川 ゚ -゚)「それより、今日は貞ちゃんだけか?」
川д川「みんなもダウンなのよ〜」
川 ゚ -゚)「…なるほど」
- 43
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:23:10.79 ID:zjTYJlW70
川д川「だから、“大変なことになる”って言ったのにね〜」
川д川「どちらにしろ、回避不可能だったかしら〜」
川 ゚ -゚)「…?」
川 ゚ -゚)「なんのことだ?」
川д川「観測による危険予知よ〜」
川д川「プラーナ(気)の流れを読めば、ある程度は可能よ〜」
川д川「必ずしもそれが良い結果を生み出すとは限らないけどね〜」
川 ゚ -゚)「??」
川д川「こっちの話だから、気にしないでいいわ〜」
川 ゚ -゚)「あ、あぁ…」
川 ゚ -゚)「(…頭痛が酷くなってきた気がする)」
- 45
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:24:22.19 ID:zjTYJlW70
川 ゚、゚) …ムズッ
川 ゚、゚)「また、くs」
―ハックション!!!
ゴイン!
『いたっ!!』
―扉の向こう、通路の方から声が響いた
―二人がそちらに顔を向けると同時に扉が開いた
―ガチャ
(;´∀`)「モナ…」
- 47
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:25:54.63 ID:zjTYJlW70
川д川「あら、珍しい」
川 ゚、゚) …ズズッ
川 ゚ -゚)「主任、どうかしたんですか?」
(;´∀`)「いや、いきなりタライが……」
( ´∀`)「ま、まぁ、どうでもいいモナ」
( ´∀`)「皆は?」
川д川「風邪でダウンです〜」
川 ゚ -゚)「私もです」
( ´∀`)「そうモナか…」
( ´∀`)「…」
川 ゚ -゚)「何かあったんですか?」
( ´∀`)「…」
( ´∀`)「今後について決まったモナ」
- 49
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:27:50.94 ID:zjTYJlW70
川д川「あら」
川 ゚ -゚)「…どうなったんですか?」
( ´∀`)「…」
( ´∀`)「つーくんはアメリカに帰ることになったモナ」
( ´∀`)「彼女の暴走の原因の調査、及び処罰諸々はあちらで行うとのことモナ」
川 ゚ -゚)「…処罰、ですか」
( ´∀`)「…モナ」
( ´∀`)「早急につーくんを引き渡すよう言われているモナ」
川 ゚ -゚)「しかし……」
川 ゚ -゚)「彼女はまだ昏睡状態です。そんな状態で…」
( ´∀`)「こちら側も管理責任を追求されたモナ」
川 ゚ -゚)「…」
- 50
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:28:50.36 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「明日にもアメリカの調査員が来るモナ」
( ´∀`)「時間は、ないモナ」
川д川「アメリカ人が事件を起こして、被害者は日本人なのに随分横暴ね〜」
( ´∀`)「…」
川д川「脅されているとか、かしら〜?」
( ´∀`)「…」
( ´∀`)「…ダイプロを失うわけにはいかないモナ」
川 ゚ -゚)「そんな、大げさな…」
( ´∀`)「大げさじゃない!」
川 ゚ -゚)「…!」
川д川「…!」
- 52
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:32:15.07 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「…」
( ´∀`)「…すまないモナ」
( ´∀`)「疲れているのかもしれないモナ…」
川 ゚ -゚)「…いえ」
( ´∀`)「…」
川д川「…」
( ´∀`)「…どうにかしたいのは山々なんだモナ」
川 ゚ -゚)「…」
( ´∀`)「でも、明日には連れて行かれてしまうモナ」
( ´∀`)「どうにもできないモナ」
- 54
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:33:22.54 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚、゚) …ムズッ
川 ><)・∵ ックション!!!
ゴン!!
川 )「ぶっ!!」
川д川「あ、空からタライが…」
( ´∀`)「…犯人が分かったモナ」
- 55
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:35:32.68 ID:zjTYJlW70
゛Θ ゛
日 ピコーン
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「モナー主任」
( ´∀`)「…モナ?」
川 ゚ -゚)「ちょっと、提案が、あるんです、が…」
川 ゚、゚) …ハ…ハッ
―ックッシュ
- 57
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:36:54.69 ID:zjTYJlW70
※
―ダイプロCルーム
(;-ー-)「いたぁ…」
(*-ー-)「なんだか最悪な目覚めね…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「はぁ…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「…いつまでも寝てるわけにはいかないわね」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「…よいしょっと」
…ギシッ
(*-ー-)「お姉ちゃんのところ、行こうかな…」
- 58
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:39:53.97 ID:zjTYJlW70
―コンコン
(*-ー-)「―! はい?」
『あー、オレオレ』
(*-ー-)「オレオレ詐欺?」
『ちげーよ、ギコだよ。ギ・コ』
(*-ー-)「冗談よ。開いてるから、どうぞ」
『このやろう…』
―ガチャ
(,,゚Д゚)「んだよ、元気そうじゃねーかよ」
- 59
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:40:47.33 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「一人だけ風邪ひいてないギコくんほどじゃないわよ」
(,,゚Д゚)「照れるぜ」
(*-ー-)「誉めたつもりじゃないんだけどな…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「そういえば、何の用?」
(,,゚Д゚)「いや…」
(,,゚Д゚)「お見舞いのつもりだったんだがな。必要なかったか」
(*-ー-)「そう、ね」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…」
(,,゚Д゚)「…あんまり思い詰めんなよ」
(*-ー-)「そんなことないわ」
(,,゚Д゚)「ぶっ倒れるまで看病してた人間が言うセリフかよ」
(*-ー-)「…」
- 61
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:43:53.49 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「ねぇ、ギコくん」
(,,゚Д゚)「あん?」
(*-ー-)「…お姉ちゃんが暴れてるって聞いたとき、どう思った?」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「びっくりしたよね」
(,,゚Д゚)「…あぁ」
(*-ー-)「私はそれと同時に『あぁ、またか』って思ったの」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「お姉ちゃんが心を病んでるのは知ってるでしょ?」
(,,゚Д゚)「…あぁ」
- 62
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:46:11.37 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「…慣れ、なのかな」
(*-ー-)「もちろん、すごく心配したし、大慌てだったわ」
(*-ー-)「…でもね、思うの」
(*-ー-)「もっと注意していれば気付けたんじゃないかって」
(,,゚Д゚)「それは…」
(*-ー-)「前の日、病院でお姉ちゃんの様子がおかしかったの」
(*-ー-)「あれは予兆じゃなかったのか―」
(*-ー-)「あそこで気付いていれば、私が病院に留まれば、今回のような事態は防げたんじゃないのか」
(*-ー-)「―そう、思うの」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「もう、遅いけどね」
(,,゚Д゚)「…」
- 64
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:47:52.29 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「オレはさ」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「アメリカが嫌いなんだよ」
(*-ー-)「…?」
(,,゚Д゚)「別に理由なんてないけどね」
(,,゚Д゚)「何か虫が好かないんだよ」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…明日、アメリカから調査員がくるらしい」
(,,゚Д゚)「調査なんてろくにしないだろう。つーを引き取るのが目的だ」
(*-ー-)「―!!」
- 67
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:50:23.92 ID:zjTYJlW70
(,,゚Д゚)「引き取られたあと、どうなるかは分からない」
(,,゚Д゚)「ロクでもないことになるのは確かだけどな」
(;-ー-)「そんな…!!」
(,,゚Д゚)「やっぱ、アメリカはいけ好かねぇ」
(,,゚Д゚)「―だから、一泡吹かせようと思う」
(*-ー-)「へ?」
(,,゚Д゚)「反抗すんだよ」
(;-ー-)「…反抗って」
(,,゚Д゚)「このまま つーが連れて行かれるのを黙って見てるつもりか?」
(*-ー-)「そんなわけじゃないけど…!」
(,,゚Д゚)「じゃあ、決定」
- 68
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:53:08.03 ID:zjTYJlW70
―ガチャ!!
川 ゚ -゚)「よくやった、ギコ」
(,,゚Д゚)、「照れるぜ」
(*-ー-)「へ?」
( ・∀・)「よし、確保だ」
从 ゚∀从「確保〜」
(*-ー-)「え?え?え?」
( ´∀`)「作戦の礎となってくれモナ」
川 ゚ -゚)「時間がないぞ、急ごう」
川д川「大丈夫よ〜すぐ済むから〜」
(;-ー-)「え――――――!?」
- 72
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:57:03.34 ID:zjTYJlW70
※
―翌日、ダイプロミーティングルーム
( ´∀`)( ・∀・)从 ゚∀从
| ^o^|「こんにちは、アメリカから来たブームと言います」
( ´∀`)「アイムファインセンキューハワイユーだモナ」
| ^o^|「日本語、できるので大丈夫です」
( ´∀`)「…モナ」
| ^o^|「早速ですが、本題に移りたいと思います」
| ^o^|「ジョーカーに会わせてください」
( ´∀`)「いきなりモナか…!?」
( ´∀`)「そ、その前に施設の見学なんてどうですかモナ」
| ^o^|「私の仕事は調査及びジョーカーの回収です」
| ^o^|「迅速な対応を願います」
( ´∀`)「…モナ」
- 76
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 13:59:05.23 ID:zjTYJlW70
从 ゚∀从「ヘイ、アメリカン」
| ^o^|「…」
| ^o^|「なんですか、この粗雑な猿は」
从 ゚∀从「んだとぶっ飛ばすぞ、てめぇ」
( ・∀・)「落ち着くんだ、ハインくん。相手は客だ」
从 ゚∀从「…」
从-∀从「はい、ダーリン(はぁと)」
从 ゚∀从「…失礼しました、アメリカンさま」
| ^o^|「…」
从 ゚∀从「病院まで道案内しますので、どうぞ付いてきやがれ」
| ^o^|「…」
| ^o^|「…まぁ、いいでしょう」
- 79
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:01:51.82 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「それじゃあ、行くモナ」
( ・∀・)「それでは、私はここで留守を預かります」
( ´∀`)「任せたモナ」
―ガチャ
( ・∀・)「…」
( ・∀・)「―さて」
( ・∀・)「急がないとな…」
- 81
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:02:47.59 ID:zjTYJlW70
※
―VIP総合病院
| ^o^|「ここですか…」
从 ゚∀从「イエスアイドゥー」
| ^o^|「距離的にはそう遠くないと思っていましたが、時間がかかりましたね」
( ´∀`)「に、日本の道路は複雑なんだモナ」
| ^o^|「…」
| ^o^|「確かにそうかもしれませんね」
| ^o^|「それではジョーカーに会わせてください」
- 83
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:04:01.88 ID:zjTYJlW70
―VIP総合病院、病室前
(,,゚Д゚) 川 ゚ -゚)
(,,゚Д゚)「お待ちしておりました」
| ^o^|「…」
| ^o^|「日本のエスパーは猿ばかりなんでしょうか?」
(,,゚Д゚)「あ?」
从 ゚∀从「やんのか、おい」
(;´∀`)「もういや…」
- 86
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:04:50.70 ID:zjTYJlW70
川 ゚ -゚)「すいません、猿がご迷惑を」
(,,゚Д゚)「ちょ、クーt」
―ゴッ
川 ゚ -゚)「ジョーカーは、こちらです」
(,, Д )「…オレ、何も悪いことしてないよね?
ぐふっ…」
| ^o^|「(…ゴリラもいるようですね)」
川 ゚ -゚)「…」
|;^o^|「…あ、開けてもらいましょうか」
川 ゚ -゚)「はい」
- 88
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:05:55.30 ID:zjTYJlW70
―ガチャ
[(*-∀-)]「…」
| ^o^|「…」
| ^o^|「確かに」
| ^o^|「昏睡状態と聞きました、あとは本国に帰って治療します」
( ´∀`)「モナ」
| ^o^|「輸送における手続きなどは、追って…」
[(*-∀-)]「…」
[(*-∀-)]「…ん」
- 90
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:06:48.36 ID:zjTYJlW70
| ^o^|「…?」
( ´∀`)「!?」
川 ゚ -゚)「今…」
| ^o^|「声が…?」
[(*-∀-)]「…んっ…」
[(*-∀-)]
[(*-∀゚)] !
[(*゚∀゚)]
―ガバッ
(*゚∀゚)「おう!? こ、ここはどこですかー!?」
- 93
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:09:38.37 ID:zjTYJlW70
|;^o^|「な!?」
( ´∀`)「目が覚めたモナか…!?」
从 ゚∀从「マジかよ…」
|;^o^|「ば、バカな…」
(,,゚Д゚)「(…バカな…?)」
(*゚∀゚)「は、はぁい、みんな。どうしたですかー?」
(,,゚Д゚)「いや、どうしたって…」
从 ゚∀从「全部、お前のせいだろ」
(*゚∀゚)「ワッツ?」
- 95
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:10:27.03 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「と、ともかく、目が覚めて良かったモナ」
( ´∀`)「つーくん」
( ´∀`)「研修日程を大幅にオーバーしてしまったモナ」
( ´∀`)「もう帰らないといけないモナ」
( ´∀`)「こちらのブームさんがお迎えの人だモナ」
|;^o^|「そ、そうです」
| ^o^|「本国への帰還命令が出ています」
| ^o^|「早速ですが、帰りますよ。ジョーカー」
(*゚∀゚)「…」
- 97
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:11:18.27 ID:zjTYJlW70
(*゚∀゚)「…」
(*゚皿゚)「いー」
(*゚δ゚)「やー」
(*゚Д゚)「だー」
(*゚∀゚)「でーす」
|;^o^|「…」
- 99
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:11:54.40 ID:zjTYJlW70
|;^o^|「ワガママを言わないでください、ジョーカー」
|;^o^|「期間限定の約束です。あなたは、盃を交わしたはずです」
(*゚∀゚)「そんなの知りませーん」
|;^o^|「なんというワガママ…」
( ´∀`)「…」
(,,゚Д゚)「…」
从 ゚∀从「…」
川 ゚ -゚)「…」
- 101
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:12:44.81 ID:zjTYJlW70
※
―隣の病室
川д川「いいわ〜いいわ〜」
川д川「ノってるわね〜」
川д川「さすが“妹”ね〜」
( ・∀・)「いいから状況を教えろ」
川д川「はいはい〜」
川д川「…ん〜」
川д川「ターゲット、ブームはその場に停滞。現状維持で〜」
( ・∀・)「了解」
( ・∀・)【ターゲットはその場に停滞。現状維持だ】
【はい…分かりました】
- 104
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:14:21.57 ID:zjTYJlW70
( ・∀・)「…ふぅ」
( ・∀・)「つーくんに変装させた、しぃか」
( ・∀・)「よっぽどじゃなければ、見分けはつかんだろうな」
川д川「私が“扉”で監視して、モララー補佐がテレパシーで伝える。完璧な作戦ね〜」
( ・∀・)「そうか…?」
( ・∀・)「肝心の“どうやって連れて行かれないようにするか”の部分」
( ・∀・)「“つーくんのワガママ”というのは、凄く不安なんだが」
川д川「まぁ、なるようになりますよ〜」
( ・∀・)「そりゃそうだろうがな…」
- 108
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:18:08.29 ID:zjTYJlW70
※
― 一方、つー(しぃ)の病室では
(*゚∀゚)「やだやだやだでーす」
|;^o^|「ぐぅ…」
―未だ熾烈な戦いが繰り広げられていた
( ´∀`)「…(さすがに、つーくんの力を知ってるだけに、手は出せないはずモナ)」
(,,゚Д゚)「…(しぃ、ノリノリだな)」
从 ゚∀从「…(補佐、頑張って(はぁと))」
川 ゚ -゚)「…(やばい、またくしゃみが…)」
- 111
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:19:52.55 ID:zjTYJlW70
(*゚Д゚)「や――――だ―――――――!」
|;^o^|「…っく」
|;^o^|「……」
|^o^;|「おい、お前達。ジョーカーをどうにかして連れ出しなさい」
|^o^;|「こうなった責任はお前達にあります。責任をとりなさい」
(;´∀`)「…(え? …やばいモナ)」
(;,゚Д゚)「…(あれ、これって想定外?)」
从;゚∀从「…(なんという浅はかな作戦)」
川;゚、゚)「…(…限……界)」
- 113
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:22:52.44 ID:zjTYJlW70
(;゚∀゚)「……」
|^o^;|「おい、早くしn」
―ックッシ
- 115
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:23:40.72 ID:zjTYJlW70
ガシャン!!!
^ ;,Ω・; ^
| o ;| 「モルダァ!!」
(*゚∀゚)( ´∀`) 「 あ 」 (,,゚Д゚)
从 ゚∀从
川;゚、゚)「…しまった」
- 118
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:25:36.29 ID:zjTYJlW70
※
―後日、アメリカ:エスパゴン会議室
(‘_L’) 「…ブームが帰ってきたようです」
(’e’)「ほぅ…」
(’e’)「ようやく、ジョーカーも帰国ですか」
(’e’)「彼女は良くやってくれたようですね、労ってあげなくては」
(‘_L’)「…」
(‘_L’) 「…残念ながら、帰国したのはブームだけです」
(’e’)「! ほぅ…」
(’e’)「日本が引渡しを拒否したのですか?」
(‘_L’) 「いえ―」
(‘_L’) 「昏睡状態のはずのジョーカーが目覚め、自ら帰国を拒否したとの報告を受けてます」
- 120
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:27:17.90 ID:zjTYJlW70
(’e’)「なんと…!」
(’e’)「私の“盃”の支配から逃れたということでしょうか?」
(‘_L’) 「どうでしょうね」
(‘_L’) 「ブームは、無理矢理に連れて行こうとしたところ“手痛い反撃を受けた”と言っていますが」
(‘_L’) 「記憶の一部分が曖昧なようで、要領を得ません」
(’e’)「興味深いですねぇ…」
(’e’)「それで、どうするんですか?」
(‘_L’)「…放っておきます」
(’e’)「なるほど」
(‘_L’)「邪魔者は片付きました」
(‘_L’)「今、彼女を回収しようにも抵抗がある分、無駄な労力です」
(‘_L’)「折を見て回収する事とします」
「なぁんだ…」
(‘_L’)「…!」
- 123
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:28:35.51 ID:zjTYJlW70
ミセ* ー )リ「アタシが行こうと思ってたのに…」
(‘_L’)「…ミセリさん、ですか」
…スッ
ミセ*゚ー゚)リ「あったり〜」
ミセ*゚ー゚)リ「ジョーカー、アタシが回収してきてあげようか?」
(‘_L’)「結構です」
ミセ*゚听)リ「えー」
(‘_L’)「あなたは何でも“バラして”しまいますからね、今回のような件には向いていません」
ミセ*゚ε゚)リ「ちぇ、つまんない〜」
(‘_L’)「またの機会にお願いします」
- 127
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:32:29.74 ID:zjTYJlW70
(‘_L’)「あぁ、セントジョーンズさん。任務を失敗したブームの件ですが…」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、“それ”なら私が処分しておいたよ♪」
(’e’)「…だそうですよ」
(‘_L’)「…」
(‘_L’)「また、ですか。勝手に職員の数を減らさないでほしいんですが…」
ミセ*>ー<)リ「ごめんなちゃい♪」
(’e’)「…」
(‘_L’)「…はぁ」
(’e’)「まぁ、頑張りましょう」
- 129
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:34:01.00 ID:zjTYJlW70
※
―ダイプロミーティングルーム
川 ゚ -゚)「ごめんなさい」
川д川「…」
从 ゚∀从「…まぁ」
川д川「結果オ〜ライ」
从 ゚∀从「だな」
- 131
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:35:43.46 ID:zjTYJlW70
( ´∀`)「それにしても上手くいったモナ」
( ´∀`)「花瓶がブームの頭に落ちたときは、どうなることかと思ったモナ」
( ・∀・)「確かに結果オーライですね」
( ・∀・)「その件を、つーくんの力のせいにして」
( ・∀・)「記憶を少し削るだけで、こと足りましたからね」
从 ゚∀从「つーにはちょっと悪いことをしたかな」
川д川「結果オ〜ライ」
川 ゚ -゚)「ありがとう、ツン」
川 ゚ -゚)「風邪なのにすまんかったな」
ξ*゚听)ξ「―ば!!」
ξ*゚听)ξ、「ばーろぅ…。別にいいよ、そんなこと」
ξ*゚听)ξ「…」
ξ*゚听)ξ「あとでジュースね! 黒酢レモンウォーターだよ!」
川 ゚ -゚)「構わんが……それは、ジュースか?」
- 132
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:36:48.29 ID:zjTYJlW70
( ・∀・)「しかし、あれでアメリカは納得してくれますかね?」
( ・∀・)「正直、かなり力技だと思うのですが」
( ´∀`)「さぁ…」
( ´∀`)「今のところは何も言ってこないモナ」
( ´∀`)「所詮、一時しのぎに過ぎないかもしれんモナ…」
( ・∀・)「…」
( ・∀・)「それでも私は良かったと思いますよ」
( ´∀`)「…」
( ・∀・)「何もしないよりは、ずっと」
( ´∀`)「…そう、モナね」
( ・∀・)「えぇ」
- 133
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:37:19.34 ID:zjTYJlW70
川 ゚ -゚)「そういえば、しぃとギコは?」
ξ*゚听)ξ「つーのとこに行くって言ってたよ」
ξ*゚听)ξ「…早く良くなるといいね」
川 ゚ -゚)「あぁ…」
「そうだな」
- 135
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:39:12.84 ID:zjTYJlW70
※
―VIP総合病院、つーの病室
[(*- -)]「…」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…良かった、な」
(*-ー-)「…うん」
(,,゚Д゚)「演技、そっくりだったぜ」
(*-ー-)「…姉妹だからね」
(,,゚Д゚)「…そうだな」
(*-ー-)「…うん」
- 136
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:40:01.84 ID:zjTYJlW70
[(*- -)]「…」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…この前の話の続きだけど」
(*-ー-)「…ん?」
(,,゚Д゚)「オレ、やっぱアメリカは嫌いなんだよ」
(,,゚Д゚)「今回の件でますます嫌いになった」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「…だけど」
(,,゚Д゚)「こいつは、嫌いじゃない」
[(*- -)]「…」
- 140
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:43:12.31 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「今回の件は、どうにも腑に落ちない」
(,,゚Д゚)「こいつが理由も無しに“あんなこと”をするとは思えない」
(,,゚Д゚)「それが何かは分からなけど」
(,,゚Д゚)「きっと、何か理由がある……と思う」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「それに、お前が悪いわけじゃない」
(*-ー-)「でも、そのせいでロマネスク…さんが」
(,,゚Д゚)「あの人は殺しても簡単には死なないさ」
(,,゚Д゚)「なんたって『最強』だしな」
- 144
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:45:46.91 ID:zjTYJlW70
(,,゚Д゚)「それに……気付けなかったことなら、オレも同罪だ」
(*-ー-)「そんなこと…! …ないわ」
(,,゚Д゚)「それなら、お前もあまり気に病むな」
(,,゚Д゚)「オレは反省はしても、後悔はしない」
(*-ー-)「…」
(,,゚Д゚)「な?」
(*-ー-)「…うん」
(,,゚Д゚)「よしっ」
- 146
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:47:40.06 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)「…」
(*-ー-)「でも、ギコくん」
(,,゚Д゚)「あん?」
(*-ー-)「いつもとキャラが違うよ?」
(,,゚Д゚)「そうか?」
(*-ー-)「うん。クーちゃんの前でも、そんな風にしてればいいのに」
(,,゚Д゚)「……そうかな?」
(,,゚Д゚)
(,,゚Д゚ )+ キリッ!
(*-ー-)「あははははw うん、きっとそっちがいいよ」
- 149
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/18(日) 14:48:44.75 ID:zjTYJlW70
(*-ー-)、「…」
(*-ー-)「…ありがとう」
(,,゚Д゚)「まぁ、“弟”としてな」
(*-ー-)「いつもは頼りないけどね」
(,,゚Д゚)「言うな」
―二人は笑いながら、ベットの上のつーを見(視)る
[(*- -)]
―彼女の寝顔は、優しく穏やかで
―妹弟を見守る姉のようだった
第十八話了
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