- 94 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
22:41:54.69 ID:BGyMvZI+0
(* ω )「じゃ、じゃあ」
もっと強く、もっと速く、もっと激しく、その淫靡な手を、指を、動かして欲しい。
しかし、本能的にブーンのM気質を読み取った田村は、彼の切実な願いを聞き入れようとはしない。
爪* 〜 )「でも、まだ駄目であります。まずは、私の胸を堪能して欲しいであります」
更なる快感を切望するブーンの姿を、見下しながら、田村は呟く。
その後、人影が、股の間から頭部の方へと、
ブーンの身に覆い被さるように迫り、二つの塊を顔の上に落とした。
重量感のある二つの塊が、ブーンの顔を挟み込み、たぷたぷと音を立てながら揺れる。
爪* 〜 )「んっ、……私の胸、どうですかぁ?」
田村の囁く声に、ブーンの理性の壁が一瞬にして崩壊した。
もう今の彼にとって、この行為がマッサージだろうと、他の何かだろうと、関係無い。
唯、今は、彼女の胸の中で、溺れてしまいたい。
溜まった男の果て無き欲望を解放してしまいたい。
- 102 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
22:53:52.02 ID:BGyMvZI+0
爪*///)「あっ、ふあっ、いっ、いい……んんっんぁ」
顔面に圧し掛かかった大塊によって、息苦しさを感じていたブーンは、
生まれたばかりの赤子が鳴き声を上げ、必死に息を吸う時のように、無我夢中で胸にしゃぶりついた。
さらに先程の、仕返しと言わんばかりに、ツンと立った突起物を舌の上で転がし始める。
爪*///)「はぁ…ぁ…ち、くび、だえぇ……ぅん…あ、ふぁ」
近くから聞こえてくる田村の喘ぎを聞きながら、欲望のままに、もう一つの塊を、左手で鷲掴みにした。
弾力のある大塊は、ブーンの指を呑み込み、その造形を大きく歪ませる。
爪*///)「そんなに……強く、握っちゃァ、んァ……ハァ…駄目、で、あります…よぉ…んんっ!!」
(* ω )「ハア、んむぅ、ふぅ、フゥ、はむぅ」
爪*///)「やっ、あぅ、んん、御客様のした、あっ、気持ち、い、ん、いいよぉ」
指を強く食い込ませる度に、田村は声を漏らし、ブーンの欲情を煽る。
よりいっそう興奮が高まった彼は、出る筈も無い母乳を絞りだそうと、突起物に噛みついた。
- 106 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
22:56:34.50 ID:BGyMvZI+0
爪*///)「いァっ!! そんなにぃ、つよ、くぅ、んんっ、噛んじゃぁ……あん…んっ!!」
コリコリとした感触に舌鼓をしながら、下顎を動かして甘噛を続ける。
その間、左手も休む事無く、掴んだ塊を強く揉みしだきながら、手の平で、硬くなった小粒を押し潰した。
爪*///)「ハア、ああ、もっと優しく、してぇ。はぅんっ、くぅ、あっ、あっ、んぅあ」
小粒を捏ね繰り回し、身近で漏れる荒い吐息と共に、戯れる。
爪*///)「ふぅぅん、ああっ!! はあ、だぇ、ダメでありますよぉ……御客さまぁ」
ツンの貧乳と、暴力によって溜まった欝憤を解消しようと、魅惑的な感触を余す事無く堪能するブーン。
(* ω )「おあっ!!」
爪*///)「ハア、ハァ、はぁ」
しかし、突如として、行為に没頭していたブーンの陰茎が、何かに挟み込まれた。
淫靡な音を立てながら、その何かは、両側からがっしりと肉棒を押さえ、ゆっくりと蠢動を始める。
- 109 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
22:58:00.44 ID:BGyMvZI+0
爪* 〜 )「……もう、言う事を聞かない子はおしおきでありますよ」
陰茎を包んでいるモノが、人影の太腿だと気付いた時には、遅かった。
(* ω )「あ、あああ、うぁあ……」
予想だにしていなかった強い刺激に襲われ、体の力が一瞬にして抜け堕ちる。
喘ぎ声を上げた口内からは、歯型のついた突起物がこぼれ、
脱力した左腕は、弾力のある塊から容易く弾かれた。
爪* 〜 )「どうでありますか、御客様。私の太腿の感触は?」
(* ω )「うっ、ふぅうう、っあ、がぁ、あっ、ああっ、あっ」
爪* 〜 )「そんなに声を荒げちゃって。それ程、気持ち良いんでありますか?」
(* ω )「はあっ、あっ、うあっ、ううっ、ハッぁ、ハァっ、くうぅ!!」
爪* 〜 )「ふふ、やっぱり、かわいいであります」
喘ぎ声を漏らし、呼吸が荒くなるブーンの頭を、優しく人影は撫でる。
解放された二つの巨峰も、その重量で、ブーンの顔を圧迫し続けた。
- 111 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
22:59:53.43 ID:BGyMvZI+0
爪* 〜 )「足でこんなに感じるなんて、御客様は変態さんでありますね」
艶めかしく動く太腿はグチュグチュと音を立てながら、竿を挟み扱き続ける。
手とは違った足の力強さは、日頃行ってきた自慰とは比べ物にならない程の、強い快感を与えてきた。
爪* 〜 )「聞こえてますか? いやらしい音が、グチュグチュいってるでありますよ?」
(* ω )「うあっ、もっ、やめ、やめて、やめてくれお、ふぅ、うっ、かぁ」
爪* 〜 )「止めて欲しいだなんて……」
(* ω )「くぅあッ!! うあぁぁっ、うう、は、あうぅ」
爪* 〜 )「嘘をついちゃダメでありますよ。ここは、こんなに気持ち良さそうに痙攣しているのに」
未だかつて殆ど触れる事の無かった剥き出しの亀頭が、途切れる事の無い刺激に、激しく痺れる。
なんとか腰を引いて、婀娜っぽく動く太腿から逃れようとするが、
ぴったりと寄り添ってくる相手の動きから、逃れる事が出来ない。
それどころか、腰を引く動きによって、カリ首が強く擦られた。
- 114 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:03:34.86 ID:BGyMvZI+0
(* ω )「はぁああぅあ!!」
初体験の感覚に、声量も増し、
痙攣した下腹部が、意志とは関係無く体を仰け反らす。
人影を体の上に乗せたまま突き出された陰茎は、より深く、太腿の狭間に飲み込まれた。
だが、陰茎から流れ出る刺激が、突き上げた体の力を奪い、再度、マットの上に腰が落ちる。
爪*///)「んっ、あんっ……もう、自分から腰を動かすなんて、いやらしい人でありますね」
(* ω )「ちがぅお、あくぅ、こ、こしが、かってにぃ、い」
爪* 〜 )「もう、本当に正直じゃ無い人でありますね。そういう人は、こうであります」
田村の声に合わせて、陰茎を挟み込んでいる太腿、がギュウっと閉じられた。
脈打つ陰茎の血流を遮り、
精液を絞りだそうとするその動きに、込上げてくる射精感。
脈動する鈴口から、絶え間無く漏れるぬめり気を帯びた液体が、ブーンと人影の股の間を濡らしていく。
- 117 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:05:20.69 ID:BGyMvZI+0
爪* 〜 )「我慢汁がだらしなく垂れ出てきてるでありますよ」
(* ω )「ふあっふあぁ、もう、もう、ダメ、だお、おっ、イ、うぅぁ」
人影の太腿は、絶頂への階段を上るブーンを後押しするかのように、縦に激しく蠢き始めた。
腰を器用に使って太腿を動かす人影は、自分も快楽を貪る為に、己の性器をブーンの腹に激しく擦りつけてくる。
爪*///)「んっんぅっ、ほらぁ、我慢しないで、あっ……んぅっ」
(* ω )「ほぉあ、あっ、あ……くぅ、で、でるお、う、あああああ!!」
爪*///)「ん、んんっ!!」
限界を超えた息子から、無残にも搾り出された精液が宙を舞い、人影の臀部に降り注いだ。
体を激しく震わせた人影の陰部からも、ブーンの腹上に、大量の粘液が放出される。
どちらの液体も、二人の間で糸を引くローションと混ざりあい、闇の中、白く輝いた。
- 119 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:07:04.18 ID:BGyMvZI+0
爪*///)「ハア、ハぁっ、いっぱいでたでありますね」
( ω )「ふぅ、フゥ、ふぅ、はあ、あ、ああ……」
爪* 〜 )「でも、まだまだ時間はあるのでありますよ……んっ!!」
射精直後で敏感になったブーンの陰茎に、
またも、太腿が強く擦りつけられた。
爪*///)「出したばかりなのに、こんなに硬くしちゃって……」
(* ω )「はああっあぁ……」
爪*///)「本当に、どうしようも無い変態さんでありますね……」
(* ω )「うぐぅ、あっ、はあっ!!」
爪* 〜 )「さあ、もっともっと、私達と一緒に、楽しみましょう、御客様」
彼の淫楽の宴はまだ始まったばかりだ。
横たわり息を荒げるブーンの息子に、淫靡な人影の魔手が迫る――――
- 122 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:08:47.03 ID:BGyMvZI+0
爪* 〜 )「では、そろそろ時間でありますので」
(ヽ ω )「………おぁ」
その後、四発も強制的に搾り取られ、
最早、指先一つとして動かせなくなったブーンの傍らで、田村はゆっくりと立ち上がった。
そのまま、彼女は殆ど目視が効かない暗闇の中、確固たる足取りで、電灯のスイッチへと、進んでいく。
―――――ふぅ、ハァ、フゥ。
( ω )「………お?」
その時、マットの上で力無く横たわるブーンは、異音を感知し顔を、持ち上げた。
近くから、誰かの激しい息遣いが、聞こえてくる。
現在、田村は電灯のスイッチがある壁へと、歩いて行った筈だ。
つまり、マット付近には、疲れ果てて寝転がるブーンしかいないという事になる。
- 124 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:10:10.58 ID:BGyMvZI+0
―――――ハア、ハァ、ハァ、フゥゥゥ。
だと言うのに、何故、彼のすぐ横に、荒く呼吸を繰り返す人影があるのだ。
(; ω )「……お?」
全身から迸る、底知れぬ悪感。
意図せず流れ出た冷汗が、
許容量を超えた快楽によって正常な機能を停止していた脳髄を、否応無く蘇らせる。
爪 〜 )「じゃあ、電気をつけるでありますよ〜」
そして、現状を把握する前に、田村の手によって、部屋の電気が灯された。
( ゚ω゚)「っ!!!」
心の準備さえも儘なら無かったブーンの眼前に、衝撃の映像が晒される。
- 127 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:11:16.42 ID:BGyMvZI+0
人
(0゚・∀) 入
/
jjjj (;A;)
/ ノ
{!!! _ ヽ、
, |\_/ ̄ ̄\_/|、
\ 「どうだ ぼうず。
`、 \_|
▼ ▼ |_/'` ノ おれの ぱふぱふは きもちよかった だろう?」
ムキ━━━━ \ `\ 皿
/ ノ━━━!!
`、ヽ. ``Y"
r '
i.
、 ¥ ノ
`、.`
-‐´;`ー イ
i 彡 i ミ/
/ ♂ `\
/ /ヽ、 ヽ
- 132 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:12:20.02 ID:BGyMvZI+0
( ゚ω゚).・;'∴ 「ぶぅぅぅうううううううううううううううううううううううう!!!」
そこには、二匹のピンクスライムを手にした、ローションにまみれた全裸のマッチョ男の姿が。
よくよく見ると、スライムの片割れの尖がり部分には、歯形のような痕もついている。
(;゚ω゚)「う……おっ……?」
あの二匹のスライムの柔い感触を、田村の巨乳だと勘違いし、ブーンは暴走してしまったのだ。
いや待て、両胸がスライムだと言う事は、素股をしていたのは――――
........../⌒ヽ
..........´ω`) ………
受け入れ難き現実に玉砕したブーンの肉体は、悉く灰燼と帰し、マットの上で四散した。
爪*●ー●)「声の担当はこの私、鈴木田村が御送りしましたであります♪」
(;゚ω゚)「おっ!?」
後方からの声に反応して、慌てて実体を再生したブーン。
すぐさま、ドアの方に振り向くと、暗視ゴーグルを装着した田村がこちらに向かって、微笑んでいた。
ブーンの視線を浴びた彼女は、手慣れた動きで暗視ゴーグルを取り外す。
もちろん、服装も当初のまま、ブラジャーがはだけている事も無ければ、衣服が粘液で汚れている事も無い。
唯一違った所は、しゃぶって音を立てていた指に、少量の唾液が付着している点だけだろうか。
- 133 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:13:41.41 ID:BGyMvZI+0
爪*゚ー゚)「お疲れ様でありました、御客様」
(;゚ω゚)「な、なんで、暗視ゴーグル何て持ってんだお!?」
爪*゚ー゚)「何故って……調べたところ、私、軍オタっていうAA設定らしいので」
( ゚ω゚)「なっ………」
爪*゚ー゚)「持ってても違和感は無いと思うであります」
( ゚ω゚)「お前のような、マイナーAAの設定なんて誰も知らねえお!!」
理不尽な事象を飲み込めず、微笑み続ける田村へと、怒鳴り声を上げた。
紛れも無い真実を告げられた彼女は、途端に、営業スマイルを止め、額に太い青筋を浮かべる。
爪#゚听)「……あん? 何だと?」
(;^ω^)「……ふぇ?」
豹変した彼女が放つ、底知れぬ威圧感に、恐怖を感じ、たじろいだ。
爪#゚听)「何か言ったか? コラァ」
(;^ω^)(こ、こいつは、やべぇ!! これ以上、刺激しない方が良さそうな臭いがプンプンするぜ!!)
(;^ω^)「……い、いえ、何でも無いでありますお」
- 136 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:15:28.61 ID:BGyMvZI+0
爪#゚ー゚)「おい、口でクソたれる前と後に『サー』と言いやがれ!!」
(;^ω^)「ひ、ひぃ!!」
爪#゚听)「分かったかウジ虫!!」
(;^ω^)「さ、サー、イエッサー」
爪#゚Д゚)「ふざけるな!! 大声出せ!!」
(;^ω^)「サー、イエッサー!!」
爪#゚Д゚)「何だその声は!? じじいのファックの方がまだ気合いが入ってる!! もう、一度だ!!」
( ゚ω゚)「サアアアアァ、イエッ、サアアアアアアアアアアアアアアアアァ!!」
┗(#▼皿▼)┛「うっせええんだよお!! テメエら、少し黙れやあああああああああ!!」
(;゚ω゚)「ぶひぃ!!」
爪;゚〜゚)「ひゃあっ!!」
鼓膜を引き千切らんばかりの怒声が、部屋全体を震わせた。
ブーンの大声をも?き消した声を発した男は、憮然たる面持ちで田村を睨みつける。
- 139 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:16:42.80 ID:BGyMvZI+0
∴';・.( ゚ω゚ ).・;'∴ 「耳が、耳があああああああああああああ!!」
┗(#▼皿▼)┛「たらたらとふざけた事してんじゃねえよ!!」
爪;゚ー゚)「す、すいません、あらくれ店長。
本当の事を言われたものだから、少し興奮してしまったであります」
┗( ▼皿▼)┛「……ったく、わかったんなら良いんだよ。さっさと話しを進めやがれ」
スライム達を床に下ろし、そう告げた男は、威厳に満ちた態度で腕を組んだ。
その男の言葉に従順に従った田村は、フレアスカートのポケットに入れておいた電卓を取りだす。
爪*゚ー゚)「では、御勘定の方に話しを移すでありますよ」
素直に行動に移る彼女の姿に、満足した男は、それで良いと言わんばかりに大きく頷いた。
もちろん、彼の漢気溢れる一本竿は、未だに、威風堂々とそそり立っている。
(;^ω^)「……ウワア」
あれが、腹上に擦りつけられていたかと思うと、身の毛が弥立つブーン。
爪*゚ー゚)「御客様、宜しいでありますか?」
(;^ω^)「あ、は、はいだお」
爪*^ー^)「では、さっそく、お会計の方、始めさせてもらうであります」
そう言って微笑んだ田村は、高速で己の指を、電卓の上に走らせた。
- 142 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:18:18.91 ID:BGyMvZI+0
爪*゚〜゚)「まず、パフパフ料スライム二匹分で50G。
スライムB医療用薬草費10G。
声優料、200000円。
ポッキー、一箱、112000円。
童貞料、42700円。
接吻料、1秒1000円で、計5分28秒間キスを致しましたので、328000円。
体臭料、93100円。
ローション代、58800円。
合わせて、834600円と60Gになるであります」
(;^ω^)「……え?」
どう考えても、ボッタクリです。本当に有難う御座いました。
爪*゚ー゚)「ですから、合計で834600円と60Gになるであります」
(;^ω^)「どういう事だお!! 看板には、一時間ポッキリ2000円て書いてあったお!!」
爪*^ー^)「ああ、あれは、『ピンクマッサージ パフ♪パフ♪ 一時間、ポッキー112000円!!』て書いてあったんでありますよ」
抗議の声を上げ、焦りの表情を浮かべるブーンに対し、ニッコリと笑う田村は、衝撃の事実を告げる。
- 144 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:19:47.63 ID:BGyMvZI+0
現在のブーンの全財産は、出掛ける前にツンから貰った5000円のみ。
誰がどう考えたって、全然足りない。
つまり、これから、この金無しブーンに到来する未来とは、
闇金に強制連行後、高金利の借金をさせられ、返済の為に働き続けるという、地獄の日々。
借りた額が少なくても関係無い。金利を上げれば、いくらでも搾り取れる。
いや、搾り取れるでは無く。搾り取るのだ、奴らは。
こんなふざけたボッタクリをする店なのだ、情け容赦無く、ブーンを破滅に追いやるだろう。
今後、彼の人生は、その身の終焉を迎えるまで、借金地獄が続く。
二度と幸せは得られない。
彼に待っているのは、ヤクザ達の陰湿な取り立てと、強制される労働の人生。
ツンに頼み込めば、834600円、耳を揃えて貸してくれるだろうか。
いや、その可能性は考慮に値しない程、低い。
マッサージ店では無く、ガチホモソープ店に行った男に、
素直に大金を貸す女が、もし、この世に存在するとしたら、そいつは唯の気違いだ。
幼馴染のツンにも頼れないとなっては、もう、この世界にブーンを救ってくれる存在はいない。
- 147 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:21:17.93 ID:BGyMvZI+0
( ω )「………」
完全に、この人間社会に見放され、孤立したブーン。
弱い人間と言うものは、容易く孤独に落ち、そして、一人では生きて行く事は出来ない。
唯一の救いは死。しかし、死とは、生有る物にとって、最も恐ろしい事象。
それに、自堕落に生きてきた彼は、自ら死ねる程の度胸を持ち合わせてなどいなかった。
( ;ω;)「………」
絶望に打ちひしがれたブーンの頬を、冷たい二筋の滴が、流れ落ちる。
悔しかったのだ。己の人生さえも自由に出来ない己の愚かさが、純粋に悔しかった。
変えられるのなら過去を変えたい。それは誰もが一度は思う切実な願い。
爪#゚ー゚)「……まさか、払えねえとか言うつもりじゃねえだろうな?」
しかし、一人の男が流した涙如きで、感情を動かされる程の甘い心を、田村は持ち合わせていなかった。
彼女はこのブーン小説AA界で生きる事を決めた際に誓ったのだ、必ず名を上げて、メジャーAAになってやると。
その為には、他人の事情などに構っている余裕は無い。
強者が喰らい、弱者は喰われる。この世界は、そんな単純なルールで縛られているのだ。
- 150 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:23:01.42 ID:BGyMvZI+0
爪#゚听)「タマ切り取ってグズの家系を絶ってやろうか!? この蛆虫野郎!!」
( ;ω;)「ひ、ひぃ、お、お助けを!!」
爪#゚ー゚)「貴様は、スキンのまま生まれたクソバカか、デブ? それとも努力してこうなったのか?」
( ;ω;)「ううっ、おうっおうっおうっ」
爪#゚Д゚)「全く、両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない存在だな!!
覚悟しろよ。じっくりかわいがってやる!! 泣いたり笑ったり出来なくしてやる!!」
( ;ω;)「ううっ、う、う…………ひ、酷いお!!」
爪#゚ー゚)「あ?」
浴びせられた罵倒の連打に、感情が堰を超えて流れ出したブーンは、
田村の瞳を睨みつけ、負け犬の遠吠えを上げた。
突如、声を荒げた弱者の歯牙は、猛進する田村の勢いを穿ち、黙らせる。
( ;ω;)「ブーンはマッサージ師になりたかったんだお!!」
爪#゚听)「………はあ?」
( ;ω;)「ブーンはただマッサージ師になりたくて、でも、なれなくて。
だから、せめて上手に揉めるようになろうと、このお店に来ただけなのに。
こんな、こんな仕打ちって無いお!!」
- 153 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:24:28.28 ID:BGyMvZI+0
爪#゚ー゚)「………」
┗( ▼皿▼)┛「………」
( ;ω;)「僕は、僕は、ただマッサージが上手くなりたかっただけなんだおおおお!!」
そう、彼は負け犬は負け犬でも、信念ある負け犬だった。
自分の人生はくれてやってもいい、だが、その志しだけは簡単には譲れない。
爪#゚Д゚)「泣いたら許されるとでも思ってんのか!?
俺がこの世でただ一つ我慢できんのは―――ビービーと泣き喚く、貧弱な雄だ!!」
┗(#▼皿▼)┛「たむらああああ!! いいかげんにしやがれえええ!!」
沈黙を続けていた男の激昂が、狭い室内に響き渡る。
本日二度目の怒りを買った田村は、昂っていた感情の炎を急速に静ませ、
怒れる男の様子を窺うように、上目遣いで見つめた。
爪;゚〜゚)「え!? あっ……す、すいませんであります、店長」
┗(#▼皿▼)┛「さっきから変な口調で、何をピーピー騒いでやがんだ!!」
爪;゚〜゚)「わ、私は、とにかく何でもいいから、自分のキャラを確立させて、人気を得ようと……」
┗(#▼皿▼)┛「馬鹿野郎!! とにかく、何でもいいから、だと!?
テメエ、自分のキャラに妥協してんじゃねえよ、カスが!!」
爪;゚〜゚)「ひっ!!」
- 156 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:25:56.25 ID:BGyMvZI+0
┗(#▼皿▼)┛「どうせ、俺達はこの話にしか出られないマイナーAAなんだよ!!
田村!! オメエだってあの安価が無ければ、この話に出たのはハインリッヒだったんだぞ!!」
爪*゚ー゚)
爪*;ー;)ブワ
爪*ぅー;)「人気AAなんてみんな死んでしまえばいいんでありますよ。うわーん」
(;^ω^)「………」
爪*;〜;)「うぐっ、ひぐっ、うぅ」
┗( ▼皿▼)┛「……聞け、田村」
爪*;〜;)「………は、い」
┗( ▼皿▼)┛「人気ってえのは、自分に妥協している内は、絶対に手に入らねえんだよ」
爪*;〜;)「………」
┗( ▼皿▼)┛「本当の人気って奴はな、世間の冷めた目なんか眼中にもいれずに、
他人の為に、そして、自分の信念の為に、人生を突き進んだ時、自然と、オメエの事を支えてくれる物なんだよ」
爪*;〜;)「……店、長」
┗( ▼皿▼)┛「田村、ただ単に人の目を気にし、自分を押し殺して生きる人生に何の価値が有る?」
爪*;〜;)「………」
- 158 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:27:51.50 ID:BGyMvZI+0
┗( ▼皿▼)┛「そんな人生は、ゴミ屑みてえなもんだ。糞と一緒に、便所に流しちまった方が良い」
爪*;ー;)「………うぐっ」
┗( ▼皿▼)┛「腐っちまうなよ、田村。オメエが納得のいくまで、自分自身を磨き上げてから、
豪快に人気を奪い去っていくのが、粋ってもんじゃあねえのかい?」
爪*TーT)「て、てんちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
己の愚かな過ちに気付いた田村は、滝の涙を流し、跪く。
それを見下ろす覆面の男は、岩のような武骨な手を、泣きじゃくる乙女の頭の上に乗せ、力強く撫でた。
(;^ω^)(………あるあ、ねーお)
爪*T〜T)「店長、ひぐぅ、私は、間違って、えぐぅ、うっ、うっ」
┗( ▼皿▼)┛「いいんだ田村、もう泣くな。オメエの悲しみは良く分かる。
かつて総合のマイナーAAに入っていたというのに、何時の間にか、外されていたその悲しみ、痛い程良く分かる」
爪*T〜T)「うう、店長ぅ、うぐぅ、ひぐっ、ひぐっ」
┗( ▼皿▼)┛「でもな、田村、そんな顔して泣いていたら、その可愛い顔が台無しだぜ」
爪*T〜T)「うう、てんちょう、うえええええええええええええええんん」
感極まった田村は、目の前の男に抱きついた。
鍛え抜かれた硬い胸板、そして、暖かい男の心が彼女の悲しみを受け入れる。
優しい店長の言葉は、かつての醜き田村の心を、完全に寂滅させたのだ。
- 160 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:29:52.44 ID:BGyMvZI+0
(;^ω^)(一体、何なんだお、この流れは)
┗( ▼皿▼)┛「ところで、ボウズ。さっき、マッサージ師になりたいって言ったな」
(;^ω^)「は、はいだお」
┗( ▼皿▼)┛「……それは何故だ?」
( ^ω^)「そ、それは……」
ブーンの脳裏に、ツンの優しい笑顔が浮かんだ。
部屋の前で土下座して、居候を頼み込むブーンのお尻を足蹴にしながら、
心良く彼を家に受け入れてくれた、聖女のようなツン。
御飯を食べる時は、いつも正座をさせられ、
足を舐めて御飯のおかずにしなさいなどと冗談を言ってくる、お茶目なツン。
この前なんか、盗人対策なのだろうか、トイレの便器内に仕込まれていた小型カメラを発見した事もある。
その後、ツンに問いただしてみた所、「べ、別に何でも無いわよ!!」と怒られ、
お尻を撫で回すようにペンペンされたので、それ以来、深く言及するのを止めた。
そう言えば、小さい頃、「ツンね、大きくなったらね、ブーンのお尻と結婚するの」と言われた事もあったっけかな。
幼き頃のツンは、本当に素直で、とても可愛らしかった。
- 163 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:31:38.89 ID:BGyMvZI+0
全てがブーンとツンの、大切な思い出。
決して、忘れる事の出来ない、輝かしい日々。
( ^ω^)「……恩返しを、したい人がいるんですお」
┗( ▼皿▼)┛「恩返し?」
( ^ω^)「ええ、そうですお。僕は昔、言われ無き罪で、警察に捕まりそうになった時があったんですお」
┗( ▼皿▼)┛「………」
( ^ω^)「そんな時、その人は、警察の恐怖に震える僕を見捨てず、助けてくれたんですお。
いや、それ以前に、幼い時から彼女には、度々救われてきた。言わば、彼女は僕の女神様のようなものなんですお」
┗( ▼皿▼)┛「……ほう、それで?」
( ^ω^)「今の僕があるのは、彼女のおかげ。彼女は僕の全て何だお。
でも、そんな彼女が、仕事帰りに見せる疲れきった顔と言ったら、……僕には耐えられなかったお」
┗( ▼皿▼)┛「………」
( ^ω^)「こんな僕でも、彼女の役に立ちたい。少しでもいいから、彼女の疲れを癒してあげたい。
そう考えて、僕はマッサージ師になろうと思ったんですお」
これはブーンの本心。嘘偽りない、彼の心。
まあ、セクロスフラグを成就させたいという願望が、抜けてはいるのだけれども。
- 166 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:33:03.09 ID:BGyMvZI+0
┗( ▼皿▼)┛「………」
過去を懐かしみながら、話し終えたブーンの無垢な瞳を見つめながら、男は真摯な態度で聞き惚れていた。
しかし、ブーンの目の輝きが、昔、裏社会で生きていた彼には眩しすぎたのか、微苦笑を浮かべながら、顔を背ける。
┗(*▼皿▼)┛「へっ、恩返しか……いい話しじゃねえか」
( ^ω^)「ありがとうございますお」
┗( ▼皿▼)┛「……ボーズ、話しがある」
( ^ω^)「お?」
┗( ▼皿▼)┛「この店で働いてみねえか?」
( ^ω^)「!!!」
┗( ▼皿▼)┛「もし、働くって言うなら、俺がオメエを、一流のマッサージ師にしてやるよ」
爪;゚ー゚)「て、店長!! 本気でありますか!?」
┗( ▼皿▼)┛「……田村、そいつの目をよく見てみな」
( ^ω^)「………」
爪;゚ー゚)「………」
(*^ω^)ミチャイヤン
- 170 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:34:51.60 ID:BGyMvZI+0
┗( ▼皿▼)┛「その目はな、己の恩人の為に覚悟を決めて、突き進む、言わば真の漢の目だ。
こんなに決意の籠った目は、このマッサージ稼業を始めて以来、初めて見たぜ。
……俺はな、こいつのこの純真な瞳に、べらぼうに惚れちまったのさ」
(*^ω^)「うほっ、いいあらくれ」
┗( ▼皿▼)┛「だからよ、俺がお前の事を一人前のマッサージ師にしてやる。
その代り、お前は、その彼女さんに、誰よりも幸せな時間を送らせてやんな」
( ^ω^)「で、でも、マッサージ師にしてくれるって言っても、三年間専門学校に通わないとダメだって聞いたお?」
┗( ▼皿▼)┛「フンッ、裏技があんだよ、裏技がな。法律には必ず穴があるってもんさ」
( ^ω^)「裏技……かお?」
┗( ▼皿▼)┛「お前、整体師って知ってるか?」
( ^ω^)「……聞いた事はあるお」
┗( ▼皿▼)┛「この整体師っていうのはな、国家資格が無くても開業できちまう。
だが、施術内容はマッサージと、殆ど変わらん。
骨格の歪み、ズレを矯正しやすくする為に、筋肉をほぐすとか適当に理由を付けて、マッサージと同じ事が出来ちまうのさ」
( ^ω^)「な、なんと!!」
┗( ▼皿▼)┛「それにな、御客様に施術ミスで危害を加えるか、余程有名になってボロもうけでもしない限り、
わざわざ訴える馬鹿は、この世には存在しねえ」
- 173 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:36:37.25 ID:BGyMvZI+0
( ^ω^)「……じゃ、じゃあ」
┗( ▼皿▼)┛「ああ、お前は、マッサージをちゃんと生業とする事が出来るし、彼女を幸せにする事だって出来ちまうんだよ」
そう告げた真っ裸の男は、横たわったまま大人しく話を聞いていた全裸のブーンに、手を差し出した。
差し出された手の意味を、瞬時に理解したブーンは、
黙って体を起こし、そして、その手をしっかりと握る。
がっちりと掴み、離れない、裸体同士の拳と拳。
全身に付着しているローションは、
室内を灯す蛍光灯の光を反射し、眩い輝きが二人の門出を祝福していた。
たった今ここに、永遠に切れる事の無い師弟の絆が、固く結ばれたのだ。
┗( ▼皿▼)┛「俺の名は、テンチョー・アラクレ。ボウズ、オメエの名は?」
( ^ω^)「僕は、僕は内藤ホライゾン!! 師匠、ブーンって呼んで下さいお!!」
┗( ▼皿▼)┛「いい返事だ。ますます、俺の編み出した、『アラクレ流、我血捕喪按摩接骨術』を教えたくなってきたぜ」
( ^ω^)「師匠、今後ともよろしくお願いしますお!!」
- 176 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:38:25.01 ID:BGyMvZI+0
┗( ▼皿▼)┛「……修業は、辛く、厳しいものだが、ついて来れるか?」
( ^ω^)「もちろんですお、師匠!!」
┗( ▼皿▼)┛「ふふ、本当にいい男だな。じゃあ、ブーン、さっそく始めようぜ!! 俺達の栄光へのサクセスストーリーをな!!」
( ^ω^)「了解だお、師匠!!」
爪*///)(熱い視線を交わし合う、裸の男達………店長、素敵過ぎであります、ハァハァ)
- 180 : ◆ZKiCFm8B3o :2007/10/06(土)
23:39:56.21 ID:BGyMvZI+0
やあ (´・ω・`)
ようこそ、あとがきへ。
まず、このポッキーを、食べて落ちついて欲しい。
お金ははもちろん払ってもらうがね。
うん、『ぱふぱふ』なんだ。済まない。
まあ、ぱふぱふの領域を軽く超えているけど、あやまって許してもらおうとも思っていない。
でも、このスレを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「師弟同士の固い絆」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このスレをたてたんだ。
じゃあ、整体にでも行こうか。
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