4 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 20:59:33 ID:wCxLOavU0


最終話


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6 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:01:21 ID:wCxLOavU0




(メメ# ω )「・・・ぅ・・・ぐ・・・・・・」





( A メ)「・・・・・・っ・・・」





ミミ♯メメ; ωФ彡 「はぁ・・・ がふっ・・・っ!」




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8 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:02:20 ID:wCxLOavU0


ミミ♯メメ; ωФ彡「はぁ・・・ はぁ・・・・・・」



ミミメメ;ФωФ彡「ふ・・・ ふはは・・・」

ミミメメ;ФωФ彡「ふははは・・・!」



ミミメメ;ФωФ彡「勝った・・・勝ったぞ・・・!」



(メメ# ω )



( A メ)




.

9 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:03:11 ID:wCxLOavU0


ミミメメ;ФωФ彡「お前達は、よくやった。敬意を表する・・・」

ミミメメ;ФωФ彡「よもやニンゲンの身でありながら、我をここまで追いつめるとは・・・」

ミミメメ;ФωФ彡「ここまで我の力に近づいたのは、ロトの勇者をも超えて、貴様らが初めてであろう」

ミミメメ;ФωФ彡「素直に驚嘆に値する・・・! ・・・・・・だが!!」



(メメ# ω )



( A メ)




.
11 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:04:32 ID:wCxLOavU0



ミミメメ;ФωФ彡「もう貴様等には、反撃をする力は残っていまい・・・そして・・・」


ミミメメ;ФωФ彡「最後に立っているのは、竜王・・・!この戦いに勝利したのは・・・我!!」



ミミメメ;ФωФ彡  「        この竜王である・・・・・・!!!!        」





(メメ# ω )



( A メ)




.

12 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:05:47 ID:wCxLOavU0



ブーン達は、もてる限りのすべてを尽くした。


困憊しきったその身を、動かす事すらままならない。


悔恨の涙すら、沸き起こる程の余力もなかった。


竜王を倒す牙は、失われた。



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13 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:07:05 ID:wCxLOavU0



それでも、出来る事がある。 たった一つだけ、出来る事がある。







         (メメ# ω )         ( A メ)







それは――――――“ 想う ”事だった。






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14 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:08:53 ID:wCxLOavU0



この世界の、平和を想う。

高らかに鳥が歌い、暖かく草木に満ちあふれたこの世界を。

人々が平和への賛美歌のもと、笑顔で暮らしてゆける世界を。

自分の大切な人が、そよ風と陽だまりの中で、安らかに夢をみる世界を。



(メ# ω )



自分たちは、ここまで竜王の力に接近した。
後一歩まで、追いつめることができた。

ならば、自分たちを超える者が現れてもおかしくはない。



( A メ)



最後までアレフガルドの平和を願い続ける事のみが、
死力を尽くしきった今の戦士達に許された、最後の抵抗だった。


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16 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:10:31 ID:wCxLOavU0



(メメ ω )


ドクオ


よくやったお





( A メ)


ああ


ブーン おまえもな



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18 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:11:37 ID:wCxLOavU0



言葉は交わさない。


そんな力も、残ってはいない。


だが、語らずとも、通じるものが、そこにある。


確かに彼らはいっとき、一心同体だったのだ。



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21 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:12:38 ID:wCxLOavU0



伝説を紡ぐ事は、叶わなかった。


自分たちは、 “勇者” にはなれなかった。



竜王を討ち果たせなかった事は、無念だ。


口惜しさで、体が震える程に。


しかし、互いに全力を尽くしきった事だけは、死の際まで誇りにする事ができる。


それだけは、誰にも否定させない。




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23 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:13:35 ID:wCxLOavU0





運命(さだめ)で結ばれた彼らは、二人でひとつ。






         (メメ ω )                ( A メ)







最期まで、共にあったのだ。








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25 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:14:46 ID:wCxLOavU0



ミミメメ;ФωФ彡「もはや、我の傘下に加われなどという無粋な事は言わぬ・・・」


ミミ♯メФωФ彡「我に残る最高の力でもってして、一思いに殺してくれる・・・・・・!」



炎熱の息吹を吹かんと、竜王が、大きく息を吸込む。








( A メ)(・・・・・・くそ・・・)



(メメ ω )(ギコ――――――お前のもとへ・・・いくお・・・・・・)



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27 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:15:58 ID:wCxLOavU0





              「待てッッ!!!!」






ミミメメ;ФωФ彡「!!?!?」








('A;メ)「・・・っっ?!」



(メ;゜ω゜)「・・・・・お・・・・・・」



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33 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:17:33 ID:wCxLOavU0


                 (メ#´∀`)




後方に、一人の男が立っていた。 その男もまた、ボロボロの出で立ちで。 その手に、剣を携えて。




ミミメメ;ФωФ彡「な――――――ば――――――っっ」


ミミメメ;ФωФ彡「き、貴様・・・・・・ッッ」


ミミメメ;ФωФ彡「馬鹿なああああぁッッ・・・・・・!!?」





('A;メ)「あ・・・  あれ・・・は・・・!?」



(メ;゜ω゜)(・・・ろ・・・ロトの勇者・・・モナー・・・・・・ ここに来て・・・ そ・・・)



(メ;゜ω゜)「  “蘇生”  ・・・したのか・・・お・・・・・・!!」



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37 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:19:16 ID:wCxLOavU0



((メ#´∀`)「竜王・・・! 貴様を・・・! 討つ・・・モナ!!」


ミミメメ;ФωФ彡「ぐううううおおおおおおおおおッッっ!!!?」




ロトの勇者、モナーの再来。

そして、竜王に向かって駆け出し始める。



('A;メ)「おお・・・・・・ッ」


(メ#゜ω゜)「モナー・・・・・・!!」





掛け替えのない好機が、再び訪れた。


ドクオの目に、光が戻る。

ブーンの体に、血が戻る。



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40 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:20:49 ID:wCxLOavU0


((メ# ∀ )「ぐっ・・・・・・!!」フラ



しかし、勇者もまた満身創痍だった。

駆けながらとっさに緩み、一瞬の隙が生じる。




ミミメメ;ФωФ彡「!!」

ミミメメ;ФωФ彡「今・・・!! ゴハアアアア――――――!!」




('A;メ)「あ・・・ 危・・・ない!!」


(メ#゜ω゜)「!・・・くおぉ――――――」




モナーの間隙をついて、竜王が炎熱の息吹を吐こうとする――――――!!



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43 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:22:06 ID:wCxLOavU0




( A#メ)「く・・・・・・」



( A#メ) 《――――――くおおおおおッッ、ギラアアアアアアアアアアッッ》



ドクオは、最後の力を振り絞り、呪文を唱えた。





((ミミ♯メメ;::::: ωФ彡)) 「ぐぅ・・・!!?」 ズズン!!



魔法の光熱が、竜王の意識を削ぐ。





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46 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:23:27 ID:wCxLOavU0




(メ#゜ω゜)「おおぉ――――――」



((メ#゜ω゜)づ 「おおおおおおおあああああああああああおッッ!!」



ブーンが、砕けた剣の破片を、渾身の力で投擲(とうてき)する。





ミミ♯メメ;Фω+彡))),, 「グウウゥウウウゥッッ!?」 ドカッ!!



それが、竜王の眼に突き刺さり、隙をつくる。




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47 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:24:31 ID:wCxLOavU0




(メ#´∀`) 「今モナ!!」



ミミ♯メメФωФ彡「グギャゴオオアアアアアアアアアアアアアアア!!」





モナーは、跳ぶ。


そして、竜王目掛けて、剣を振り下ろした。




それは、先にブーン達が与えた傷を、上書きするかのように。






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49 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:25:17 ID:wCxLOavU0




















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50 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:26:36 ID:wCxLOavU0




/ ,' 3 「やぁ、ナベさん、こんにちは。仕事はどうかね」

从'ー'从「あ、あらまきさん、こんにちわ!これから、お洗濯なんでお水を組んでくるんです」

从'ー'从「ふえぇ、お洗濯お洗濯・・・」



  / ,' 3   「!!」  从'ー'从



从'ー'从「あ――――――」

从'ー'从「あ・・・あらまきさ・・・・・・」



/ ,' 3 「こ・・・」

/ ,' 3 「・・・・・・これは・・・!?」




.
52 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:27:21 ID:wCxLOavU0




(´・ω・`)「はい、次の方。診察室へどうぞ」



看護婦「せ・・・せんせい・・・・・・」



(´・ω・`)「・・・? 次の方?」


看護婦「先生・・・外を・・・・・・!!」

(´・ω・`)「いったい、どうしたって・・・




(´・ω・`)


(´・ω・`)「これは――――――」




.

53 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:28:15 ID:wCxLOavU0




( ´_ゝ`)「なぁ・・・オトジャ」

(´<_` )「ああ・・・」

( ´_ゝ`)「いつぶりだろうな・・・こんな空は」

(´<_` )「ああ・・・本当に・・・いつぶりかな・・・」



( ´_ゝ`)「もしかして・・・もしかしたら・・・」

( ´_ゝ`)「あいつらが・・・やってくれたのかな」


(´<_` )「・・・・・・」



( ´_ゝ`)


(´<_` )




.

54 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:29:08 ID:wCxLOavU0



 
( 、 トソン

( 、 トソン 「ごほっ、コホ・・・」

(゚、゚トソン


寝床に付した老人が、窓辺に視線を投げる。



(゚、゚トソン

(゚、゚トソン



( 、 トソン ス...




(-、-トソン




.

55 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:29:50 ID:wCxLOavU0




(*゚∀゚)「お・・・おかあさん!おかああさああん!!」

(#゚;;-゚)「つー、どうしたの?」


(*゚∀゚)「そ、外をみて! 外にきてよっ!!」


(#゚;;-゚)「え・・・?」



(#゚;;-゚)「あ・・・」

(#゚;;-゚)「この感じ・・・まさか・・・・・・?」




(*゚∀゚) 「すごいすごい!お空がこんなに・・・・・・!」



(*゚∀゚) 「――――――ドクオお師匠・・・・・・!!」




.

56 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:30:39 ID:wCxLOavU0




ξ゚听)ξ「!!」


ローラ姫の付けている片割れのブローチが、輝きを失なってゆく。


ξ゚听)ξ「これは――――――」




「お、王様!!あれを・・・!?」

( ;´W`)「おお・・・こ、これは・・・!?」

( ;´W`)「ローラ、来なさい! 外を、空をみるのじゃ!!」




ξ゚听)ξ「・・・・・・」


ξ゚听)ξ「ブーン――――――・・・・・・!!」




.
58 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:31:31 ID:wCxLOavU0




(´・_ゝ・`)「あ・・・・・・」



*(‘‘)*「すごい、すごい!!なにこれ、なにこれー!!?」

*(‘‘)*「ハインおねえちゃん、外きてきてー!!」



(´・_ゝ・`)

(´;_ゝ;`) ポロッ


(´;_ゝ;`) ボロボロ...


(´;_ゝ;`)「あ――――――か・・・神・・・様・・・」




.
60 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:32:20 ID:wCxLOavU0


*(‘‘)*「ほらはやくはやく!!」


从 ゚∀从「なんだいなんだい、いったいどうしたってんだい・・・・・・」


从 ゚∀从「あ・・・」


从 ゚∀从









从 ゚∀从  「ブーン――――――」






.
62 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:33:11 ID:wCxLOavU0





















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63 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:34:17 ID:wCxLOavU0







ミミメメ ω 彡





竜王は、倒れた。 ロトの勇者、モナーの剣の前に。








.
65 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:35:27 ID:wCxLOavU0



(メ;´∀`)「や・・・やった・・・」

(メ;´∀`)「やった・・・ついにやったモナ!!」

(メメ^ω^)

('A`メ)


(メ;´∀`)「ついに竜王を・・・・・・竜王を、倒したんだモナ!!」

(メメ^ω^)

('A`メ)



(メ*´∀`)「君たちのおかげだモナ!!君たちが先に竜王を・・・・・・」


(メ ´∀`)「――――――ハッ!!?」



.
69 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:37:03 ID:wCxLOavU0



(メ;´∀`)「こ、この二人――――――・・・・・・!!」



(メメ^ω^)


('A`メ)





(メ;´∀`) 「    死んでいる・・・モナ・・・・・・!!    」



(メメ^ω^)


('A`メ)


             

.
73 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:37:58 ID:wCxLOavU0










               (メメ^ω^)                ('A`メ)














.
76 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:38:52 ID:wCxLOavU0



ゴゴゴゴゴゴゴ――――――。



(((メ;´∀`))「!! いかんモナ・・・」


(((メ;´∀`))「本格的な、城の崩壊が始まる・・・・・・!!」



(((メメ^ω^))


((('A`メ))



(((メ;´∀`)) (・・・・・・!!)



.
82 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:40:26 ID:wCxLOavU0




モナーは、かろうじて竜王の城から脱出した。



そして城から距離をとった断崖に佇む。

城が半壊していく様子と、空を眺めながら。


いつまでも、いつまでも。


いつまでも、見続けていた。

 


.
84 名前:名も無きAAのようです:2012/03/30(金) 21:41:19 ID:wCxLOavU0






        
           : |:
                   j_ l、          
              
!i j、ノ¨{}|::
        
      : /^'| ̄ト=イト、j!!i
             , :/{7丁 ̄入仁!:.,,!i
          。: }{}TT{}j:,ii
            rイΛ:_llゝノ:{::!:{Λ。
   
        !i/:/'::::丿/({:ヾ\::`ヽ、
....._       i/ノ::´ノ/::丿}`):ハヾ`ヽ、_\− - ...___
:. :..
⌒ヽ..._::_''´ ''"´`⌒:⌒゙ ''= -(,,..='':: ´ ゙̄'':: - ... _
:: :: :. :. .:. : ..`⌒:: ‐ ‐- - -=´ -_,,.. - = '':: - ... __
: :: =.. ‐、_::- .. ⌒゙'':: =::'' :)`ヽ - ''" ..⌒゙ ヽ、_ __
::.::.::.:.. ::
 : ヽ : )...,. -=':⌒ー:、く(´ ::.  ' .... :: ⌒ヽ_,,. - ‐‐::-
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⌒丶、 ::_ ,,...、ー ' .:  :.=、 .....`ヾ、.... .: .:`⌒:: ´      _ ..... __
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