- 405 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:03:14 ID:Adp3CZ6Y0
第37話
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- 407 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:05:55 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「おいで、ドクオ。遊んであげる」
川 ゚ -゚)「私を、楽しませてくれよ――――――」
川 ゚ -゚)《 くくく・・・・・・ 》ボボボボボボ
('A`;)「!?」
女性の周りに、幾つもの光り輝く炎の塊が浮かび上がる。
光は部屋の中を反射し、青白く染め上げる。
ドクオの蒼白の顔をも。
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- 408 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:06:50 ID:Adp3CZ6Y0
('A`;)(これは・・・ひとつひとつが別個のギラ・・・・・・!)
('A`;)(・・・・・・複数呪文同時発動・・・だと・・・!?)
川 ゚ -゚)「さぁドクオ。良い子だから――――」
川 ゚ -゚)「私を失望させないでくれよ」
川 ゚ -゚)《くらえ――――――》
炎熱の光弾が、流星のようにドクオに向かって弾け飛んでゆく。
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- 410 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:08:19 ID:Adp3CZ6Y0
('A`#)「ぐうぅっ・・・《ルーラ!!》
ドクオの体を光が包み、瞬発的に高速で横方へ飛ぶ。
熱弾はドクオに当たる事なく、その奥の壁を破壊する。
飛び上がったドクオは、移動した先の壁に叩き付けられた。
((( A #)))「!!ッッ・・・」ドカッ
川 ゚ -゚)「ほう・・・“ルーラ”を瞬間回避として利用するか。やるな」
('A`;)「は・・・ はァ・・・」
('A`;)《ギラ・・・
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- 413 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:10:06 ID:Adp3CZ6Y0
((川 ゚川 ゚ -川 ゚ -゚) ゚ -゚))-゚)))
(゚A゚;)「!!」
突然、視界がぐにゃりと波のようにぶれる。
感覚が揺らぎ、強烈な倦怠感と、痛みにも近い程の眠気がドクオを襲う。
倒れ伏しそうになるが、すんでで堪えた。
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- 414 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:11:04 ID:Adp3CZ6Y0
('A ;)(ぐぅっ・・・!)
('A ;)(これは・・・“ラリホー”・・・!?)
半ば虚ろ、混濁した意識の中で必死に思考する。
まずい。
このまま正気が沈めば、確実に殺される。
よろけながら、走った。
一所に留まっていては危険だ。やみくもながらも、移動する。
(('A`#)「くぅお・・・ おおッッ!」ジャキッ
咄嗟に、義手からナイフを切り出し、自分の腿を挿した。
足に奔(はし)る痛覚によって、瞬時ドクオの意識が現実に引き戻される。
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- 415 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:12:12 ID:Adp3CZ6Y0
('A`;)「は・・・」
我に帰る。
目に映るものは、青。
肌にひりつくは、熱。
('A`;))「!! ハッ!?」
すぐさま顔面を腕で庇い、体勢を変えローブで体を覆った。
丹に魔力を込め、覚悟を決めて備える。
ドクオは蒼炎に包まれ、風圧で後方に体ごと舞い上げられ、転がされた。
.
- 416 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:12:57 ID:Adp3CZ6Y0
((((#A ;)))))) 「ああああああッッ!!」バシュッ!!
衣をばたばたと振り払い、火を消す。
( A ;)「は・・・ぅ ッ」
川 ゚ -゚)「催眠から逃れたか。いい判断だ」
川 ゚ -゚)「もし糸ほども遅れをとれば、直撃し、あのまま火だるまだったろう」
('A ;)
.
- 417 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:14:34 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「そして私の魔術を喰らってなお、消し炭にならないとは」
川 ゚ -゚)「有している魔力防壁が強靭な事の証明・・・ククク」
川 ゚ -゚)「そうでなくてはな。さすがあの王族の血の者だけはある」
川 ゚ -゚)「それでこそ・・・“取り入れる”価値がある。クックック・・・」
('A ;)「・・・・・・」
川 ゚ -゚)「お前の一族は、豊富な魔力と、類い稀なる呪文の技術を持っていたが為に、
我が魔軍に狙われた。反抗勢力としての脅威にならないようにな」
川 ゚ -゚)「その懸念は正しかったよ」
川 ゚ -゚)「中でもとりわけお前は・・・宝石のように優秀だ。美しくすらある」
('A ;)「だ・・・まれ・・・ッッ」
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- 418 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:15:56 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「だが、まだだ――――――」
川 ゚ -゚)「現段階では、私のほうが上のようだな」
川 ゚ -゚)「催眠効果など、個体の生理に影響を及ぼす魔法の類いは」
川 ゚ -゚)「使用する術者の格によって成功するかが決まる」
川 ゚ -゚)「やはりお前は、私には及ばない。私こそが、真の“魔導士”なのだ」
('A ;)「ふ・・・」
('A ;)「それはどうかな・・・」
ドクン
川 ゚ -゚)「虚勢か。哀れな・・・」
川 ゚ -゚)《ベギラマ――――――
.
- 419 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:17:01 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「!?」
魔女の腕に纏われる魔力の光が分散してゆく。
川 ゚ -゚)「これは――――」
川; ゚ -゚)「魔封の呪文――――“マホトーン”・・・・・・!?」
('A`#)《 ・・・ベギラマ!! 》シュドゥッ
((((川;;;; - )))))))「・・・!!」ボボゥッ
ドクオの放つ炎が、魔女の純白を包み込む。
余波で周囲の空気が陽炎により揺らぐ。
.
- 422 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:18:30 ID:Adp3CZ6Y0
川# -゚)「く・・・・・・」シュウゥ...
魔女の纏う衣類の袖が焼かれ、白い肌の一部が露出した。
('A`)「・・・どうやら、そこまでの差があるってもんでも無さそうだな」
('A`)「とはいえ効果は一瞬しか保たなかったようだがな」
川 -゚)
川 ゚ -゚)「く・・・フフ」
川 ゚ -゚)「あははははははははははは!!!!おもしろい!!」
川 ゚ -゚)「そうでなくては!こうでなくてはな!!」
.
- 424 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:19:38 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「良いぞドクオ!もっとだ!もっとお前の秘める力を見せてくれ!」
川 ゚ -゚)《ベギラマ!!――――――》
('A`#)《――――――ベギラマ!!》
('A`#)《くあああ・・・ッッ》バチバチ
川 ゚ -゚)) ズアッ
('A`;)「!?ッ」
川 ゚ -゚))「ふん!!」バキィ!!
( A#)「がハッ!?」
.
- 425 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:20:38 ID:Adp3CZ6Y0
魔力の衝突の光の狭間から、瞬時現れた。
杖で殴打され、吹っ飛ぶ。
華奢でありながら、まるで大型の獰猛な獣に殴られたかの衝撃。
川 ゚ -゚)《ギラ》
三((((( A#;)))))「うおおおッ・・・!!」バオォッ
ドクン
('Aメ;)「う・・・」
:('A`;):《ベホイミ!》ヒュウウ
川 ゚ -゚)「ふん・・・」
.
- 426 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:22:07 ID:Adp3CZ6Y0
('A ;)《―――レミーラ!!》カッ
川 ゚ - )「・・・むっ」
呪文で刹那光を放射して、視界を奪う。
('A`)《ベギラマ!!》
川 ゚ -゚)「ふぅ――――――」
((((川 ゚ -゚)))))「 効かん。 」バシュウ!!
('A`;)「!?」
隙をついて放った魔法が、かき消された。
.
- 427 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:23:27 ID:Adp3CZ6Y0
('A`;)(ば・・・ばかな・・・内在する魔法耐性のみで打ち消すだと・・・!?)
川 ゚ -゚)《ベギラマ》カッ
((((( A ;メ))))「がはァっっ・・・!!?」ドォン!!
ドクン
( A ;メ)(・・・馬鹿な・・・俺の魔術が)
( A ;メ)(ここまで簡単に・・・ あしらわれるなんて――――)
.
- 428 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:24:41 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「どうした。そんなものか?もう終わりか、ドクオよ」
川 ゚ -゚)「せっかく私が力を与えてやったと言うのにな」
( A ;メ)「・・・・・・」
ドクン
川 ゚ -゚)「なかなかのものだが、やはりここまでか」
川 ゚ -゚)「これが人間の限界か」
川 ゚ -゚)「・・・・・・」
:川 ゚ -゚):「もういい・・・」
ズズズ・・
((( A ;メ)))「!! は・・・ぐ・・・!?」
.
- 429 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:25:59 ID:Adp3CZ6Y0
ドクオの体が、ゆるりと宙に浮いた。
体をギシギシと締め付ける様な圧迫感。
何かに潰されそうな感覚で、呼吸もままならない。
(((( A ;メ)))) (こ・・・れは・・・)
ギシギシ
(((( A ;メ)))) (呪文じゃない・・・単純に質量を伴うほど凝縮された魔力――――)
ギシバキ
(((( A ;メ)))) (溢れ出す濃密なエナジーの圧力のみで・・・!?)
ギシ ギリ
(((( A ;メ)))) (な・・・なんて・・・ パワー・・・!!)
バキビキ
ドクン――――――
.
- 430 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:28:13 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)「くっくっくく・・・」
川 ゚ -゚)「お前はこれまで、自分一人の力でそこまでの魔力を
発揮していると思っていたのだろうが・・・」
川 ゚ -゚)「それは、私が与えた魔力の片鱗を有しているからに過ぎない」
川 ゚ -゚)「この勝負を面白くするために、お前に植え付けた私の魔力をな」
((( A ;メ)))「が・・・! あぐ・・・!」ビシビシ
川 ゚ -゚)《そして・・・与えられた強過ぎる力の代償を》
川 ゚ -゚)《――――――支払わねばならない》
ド ク ン !!
.
- 431 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:28:59 ID:Adp3CZ6Y0
((( A ;メ)))「うあああぁああああああああああああぁ!!!」
ドクオの首もとの肉腫が腫れ上がり、
胸、肩、顔にまで浸食してゆく。
ツタが根を這うように。
川 ゚ -゚)《お前も薄々気付いていただろう》
川 ゚ -゚)《自分の魔力が、血肉が、少しずつ
“魔” に変貌してゆくのをな・・・》
((( A ;メ)))「・・・ッ・・・!!」
.
- 432 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:30:26 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)《お前は、魔族になるのだドクオ》
川 ゚ -゚)《人間の記憶も肉体も・・・魂も失って》
川 ゚ -゚)《お前は優れた魔族になるだろう。その資質を充分に秘めている》
川 ゚ -゚)《お前ならば、四天王という地位につく事も可能の筈だ》
((( A ;メ)))「・・・ッ・・・!!」
川 ゚ -゚)《お前が魔族である私に恋情を抱くというなら、それもよかろう》
川 ゚ -゚)《私とて、お前のその魔の力の輝き・・・嫌いではない》
((( A ;メ))) 「や・・・めろ・・・ !!」
.
- 433 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:32:21 ID:Adp3CZ6Y0
川 ゚ -゚)《さぁ、ドクオ。人間としての自分の“殺す”のだ》
川 ゚ -゚)《共に歩もう――――――共に生きよう!》
川 ゚ -゚)《 我らが “眷属(けんぞく)”
として、共に永遠を生きるのだ!!ドクオ!! 》グォオ
((( A ;メ))) (――――――・・・・・・)
意識が、薄れてゆく。
.
- 435 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:34:29 ID:Adp3CZ6Y0
俺が魔族に。
魔だと。くそったれ。
それもいいか。
確かに俺はいつも、 “魔” と共にあった。
脳が、肉が、心が。
魔に飲まれ、喰われてゆく。
落ちる。 堕ちる。
もう、何も考えられない――――――
.
- 437 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:36:02 ID:Adp3CZ6Y0
( A メ)
(゚、゚トソン
( A メ)
( ^ω^)
( A メ)
.
- 438 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:36:57 ID:Adp3CZ6Y0
(*゚∀゚)
.
- 439 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:37:43 ID:Adp3CZ6Y0
('A メ)
いや
終われない
ここで終わるわけには いかない
.
- 442 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:39:15 ID:Adp3CZ6Y0
((川 ゚ -゚))) 《!!?》 ビギッ
((( A メ))) 《・・・めだ・・・》
((( A メ))) 《 ・・・れは・・・ まだ・・・・・・ 》
((川; ゚ -゚))) (こいつ・・・この状態で、わたしの魔力を押し返して・・・!?)
((('A メ)))《俺には・・・帰るべき場所が・・ある・・・》
((('A メ))) 《あいつの・・・ために・・・》
((('A メ)))《人間の・・・・・・希望のもとへ――――――》
((('A#メ))) 《 約束の場所へ・・・! 俺は・・・ 帰る・・・!! 》
.
- 444 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:40:42 ID:Adp3CZ6Y0
((川; ゚ -゚))) 《くぅっっ・・・》
((川 ゚ -゚))) 《しゃらくさい!魔力を強めて、このまま暗黒へと突き落としてくれる!》
((('A メ))) 《お・・・ れは・・・今まで・・・3つの魔術を・・・研究・・・してきた・・・》
((('A メ))) 《一つは・・・自分の生命力を・・・魔力に還元する方法・・・》
((('A メ))) 《一つ・・・は・・・ここまで辿り着くため・・・移動する秘術・・・》
川 ゚ -゚) 《何をごちゃごちゃ言っている――――――》
((('A メ))) 《そして・・・3つ目は・・・》
((('A メ))) 《古代魔術を 復活させた・・・・・・》
((('A メ))) 《強大な敵を――――――討ち倒すための、力・・・!!》
.
- 445 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:42:12 ID:Adp3CZ6Y0
((( A メ))) 《ベ・・・ ギ・・・・・・!!》
((('A`#メ))) 《 ベ ギ ラ ゴ ン ! ! ! ! 》
ドクオの腕から、竜巻のような絶大の爆熱が放たれる。
((川#゚ -゚))) 《く・・・ ぬ・・・ッッ 》
((川#゚ -゚))) 《・・・・・・ぬううぅぅぅぅううううううううううん!!!!》
.
- 448 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:43:50 ID:Adp3CZ6Y0
炎は、龍牙の勢いで白魔女を飲み込む。
が、焼かれ尽きはしない。
同じく魔力の放出で、耐える。
阿修羅の如き力のぶつかり合いは、凄まじい衝撃を生んだ。
それは、この城全体を揺るがし――――――
ここで無い別の空間にまでも、大きな揺れを生じさせた。
.
- 450 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:45:13 ID:Adp3CZ6Y0
((川#゚ -゚))) 《くおおおぉ
ぉぉおぉぉおおぉお おおお!!》
チリチリとその身が灼かれていく。
激烈の熱風の中、その白い髪が靡いて。
光の輝きに、純白がとけてゆく。
.
- 453 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:46:45 ID:Adp3CZ6Y0
((川#゚ -゚))) 《わ・・・ わたしが・・・ こんな程度で・・・!!》
((('A`#メ))) 《うおぉおおおおぉおあああああ!!!!》
((川#゚ -゚))) 《くぉ・・・ くおおお・・・・・・!!
((('A`#メ))) 《くおあぁあああぁあああああぁぁあああぁああああああああ!!!!》
((川#゚ -゚))) 《ぐあああぁああああああああぁああぁぁああああああああああ!!!!》
閃光が、白をすべて飲み込んだ。
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- 454 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:47:37 ID:Adp3CZ6Y0
.
- 455 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:49:38 ID:Adp3CZ6Y0
('A メ)
川メ - )
女性の白い長髪が、黒く染まってゆく。
やがて、美しい黒髪に変わった。
肌は火傷を帯びながらも、血色のいい肌へ。
瞳の凛とした青色は、依然そのままに。
.
- 457 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:50:35 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )
('A メ)
川メ - )「う・・・」
('A メ)
川メ - )「ドクオ・・ いるか・・・」
('A メ)
川メ - )「さすがだ・・・ ドクオ・・・ そして・・・許してほしい・・・」
川メ - )「お・・・まえに・・・“呪い”を与えた・・・こと・・・」
('A メ)
.
- 460 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:51:48 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )「わ・・・わたしも・・・ もとは 人間だった・・・」
川メ - )「お前の境遇と同じように・・・魔族に 国を滅ぼされ・・・」
('A メ)
川メ - )「だが・・・竜王は・・・わたしの一族のもつ高い魔力に目をつけた・・・」
('A メ)
川メ - )「・・・そして一番魔力の高いこのわたしが・・・選ばれた・・・」
('A メ)
川メ - )「魂を・・・“魔”に奪われたんだ・・・・・・」
('A メ)
.
- 461 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:53:26 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )「魔に侵されたとはいえ・・・ ひとびとの死をみるのは・・・つらかった」
('A メ)
川メ - )「だ・・・だが・・・こうしてわたしのいのちが失われようとしている今・・・」
('A メ)
川メ - )「どうやら竜王のまりょくも、このわたしを見限ったようだ・・・」
('A メ)
川メ - )「わたしは・・・ こころのどこかで、こうなることを・・・望んでいたのかもしれないな・・・」
('A メ)
川メ - )「かふっ・・・! 」
('A メ)
.
- 462 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:54:15 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )「ド・・・ドク オ・・・ こ・・・ここへ」
('A メ)「・・・」
少女の震える指が、ドクオの首元に触れた。
肉腫がとれて、尋常の肌へ戻っていった。
その首には、美しい装飾の首飾りだけが残る。
川メ - )「それは・・・ 本来、わたしの家系に代々伝わる・・・聖具・・・」
川メ - )「お前に・・・託す・・・ その秘められたまりょくが・・・
お・・・ おまえのたすけに・・・なるだろう・・・」
.
- 463 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:55:09 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )「ドクオ・・・ ほんとうに・・・ すまなかった・・・」
('A メ)
川メ - )「・・・・・・」
川メ - )「こ・・・ このへやのさきに・・・ りゅうおうが・・・ いる・・・」
川メ - )「・・・む・・・むしのいい・・・ はなしかも・・・ しれないが・・・」
川メ - )「せかいに・・・ 平和を・・・ りゅ りゅうおうを――――――」
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- 464 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:56:35 ID:Adp3CZ6Y0
川メ; -;) 「 竜王を・・・・・・ たお・・・ して・・・・・・ 」
('A メ)
.
- 465 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 22:57:40 ID:Adp3CZ6Y0
川メ - )
('A メ)
少女は、息絶えた。
ドクオはそっと、少女の綺麗なその目を閉じさせる。
名も知らぬ少女の、汚れなき深い青の瞳を。
.
- 467 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 23:04:27 ID:Adp3CZ6Y0
(メ 'A)「 “ついで” じゃあ―――――― 」
(メ 'A)「――――――なくなっちまったみたいだな」
ドクオは、灼け爛(ただ)れたローブを羽織り直し行く先の階段に向かう。
そして悲しみは決意に変わる。
首元の首飾りが揺れた。
ドクオの命をかけた、本当の――――――正義の為の
“冒険” が、今始まる。
to be continued...!!
.
- 471 名前:名も無きAAのようです:2012/02/11(土) 23:08:08 ID:Adp3CZ6Y0
('A`)ドクオの今のステータス
LV25
こんぼう
くろのろーぶ
くーのくびかざり
今回登場した敵
川 ゚ -゚):“だいまどう” クー。竜王直属の配下、四天王が一人。
ドクオに呪いを植え付けた、因縁の魔導士。
圧倒的なまでの膨大な魔力を有し、多彩な呪文を操る。
もとは人間だったが、ドクオの手により、死の間際その呪縛から解放された。
.
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