119 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:04:12 ID:nvfrfWVc0


第35話


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122 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:06:30 ID:nvfrfWVc0



薄暗い広間で、対峙する二者の隔たりには、


かつてこれまでに無いほど凍り付いた――――――


緊迫した空気が張りつめていた。




(メ;゜ω゜)



( ゚∀゚)




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124 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:07:49 ID:nvfrfWVc0


(メ;゜ω゜)「な・・・何を言ってるんだお・・・?ジョルジュ」

(メ;゜ω゜)「ジョルジュは人間、で・・・ブーンを助けて・・・」

(メ;゜ω゜)「じょ、ジョルジュは人間だお!そうだお人間じゃないかお!」

( ゚∀゚)「いつかお前に話した事があったな」

( ゚∀゚)「“竜族は、人間の身に姿を変えられる様に進化した”」

( ゚∀゚)「といっても、上位の竜族のみだがな・・・」

(メ;゜ω゜)


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125 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:09:19 ID:nvfrfWVc0


(メ;゜ω゜)「違うお。だってジョルジュは、ブーンを守るために・・・
       魔物を倒して・・・撃退してくれたお・・・同じ魔族なら」

( ゚∀゚)「確かに同じ魔族だが、誇りは共有しねえぜ。
     俺は属するのは、竜族のみ。それ以外は同類なんて思っちゃいねえ」

( ゚∀゚)「それに、俺に対して牙を剥いて来る奴に、拳を向けねえ理由もねえからな」

(メ;゜ω゜)「・・・・・・」



(メ;゜ω゜)「馬鹿な・・・う う、嘘だお・・・!」

( ゚∀゚)「ブーン・・・今のお前になら解る筈だろう・・・」


( ゚∀゚)「この俺から放たれる殺気が、“人”のものか“魔”のものか・・・な」


(メ;゜ω゜)


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126 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:10:38 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「信じたくねえって気持ちは解るがよ」

(( ゚∀゚)「ここはお前の敵の本拠地だぜ。薄ら惚けていると―――」スッ

(メ;゜ω゜)「ッッ・・・!!」


(((♯゚∀゚)「ズアッ!!」ドリュッ!

((メ;゜ω゜))「く、くおお!!?」ズドンッ!


間合いに踏み込まれ、正拳を喰らう。
腕で受けたものの、反動で後方に数歩下がらせられる。

しかし追撃は止まない。


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127 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:12:14 ID:nvfrfWVc0


((♯゚∀゚)「ケエエイイッ!!」ビュシャオッ!

((♯; ω )))) 「がハァ!っぐ!」ドガァ!!


上中段の拳連撃。
加えて鋭い足刀蹴りが、ブーンの腹部に押し込まれる。
途轍も無い速度で吹っ飛び、部屋の石柱に叩き付けられた。



(メ#; ω )「か・・・げほッ・・・」


( ゚∀゚)「本気の俺の拳を受けて、なお動けるだけでもお前は強ええ」

( ゚∀゚)「普通の人間なら、ただの一撃で即死しててもおかしくない。
     鍛え上げたな、ブーン」


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128 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:13:25 ID:nvfrfWVc0


震え起き、剣先を向けて牽制しながら立ち上がる。

岩をも砕く武闘家の攻撃をまともに受けた。
凄まじい衝撃がその身に痛みをもたらす。


だが、衝撃が伝ったのは、ブーンの肉体だけにあらず。



(メ# ω )「・・・・・・どう、してだお、ジョルジュ・・・」

( ゚∀゚)「・・・・・・」

(メ# ω )「どうして・・・ブーンを、助けたんだお・・・!」

(メ# ω )「いつでも殺せるって・・・ちっぽけな人間は脅威にはならないって・・・!」

(メ#゜ω゜)「脆弱な人間を掌でただ転がして、遊んでいただけなのかお!!?」

( ゚∀゚)「・・・」


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129 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:15:04 ID:nvfrfWVc0


(メ# ω )「答えろお・・・」


(メ#;ω;)「 答えろお、ジョルジュ・・・!! 」


( ゚∀゚)



( ゚∀゚)「そうかも、しれねえな・・・」

( ゚∀゚)「どうあれ彼処でお前を助けた事は、今となっちゃあ、お前に対する侮辱かもしれねえ・・・」

( ゚∀゚)「すまなかった」

(メ#;ω;)「・・・・・・ッ!」

( ゚∀゚)「だがな、あの時お前を救って嘲笑おうなんて気持ちは微塵もなかった」

( ゚∀゚)「それだけは真実だ」

(メ#; ω )「ジョル・・・ジュ・・・」


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130 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:16:14 ID:nvfrfWVc0



( ゚∀゚)「ブーン」


( ゚∀゚)「俺ぁ、人間が好きだ。」


(メ#; ω )



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131 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:18:01 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「俺達は言葉を通じ合える。解り合える」

( ゚∀゚)「その事実があるだけで、救う理由に足る」

( ゚∀゚)「だから、ついお前に情けをかけちまった」

( ゚∀゚)「すまねえ」

(メ#; ω )「・・・」


(メ#; ω )「魔物と人間は敵対関係にあるお・・・」

(メ#; ω )「好きだなんて・・・ 助けるなんて、おかしいお・・・」

( ゚∀゚)「・・・・・・」



( ゚∀゚)「・・・ああ・・・おかしいな」


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133 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:18:55 ID:nvfrfWVc0


いつかのラダトーム――――――。



( ゚∀゚) クィッ・・・ ゴクン

( ゚∀゚)『か〜〜〜〜っ、うめえ!!酒ってのは、やっぱり良いモンだな』

<ヽ`∀´>『ホルホル。そうだろう、ウチの酒は美味しいニダ』

<ヽ`∀´>『ニダーバー、特製のお酒ニダ』

( ゚∀゚)『こいつを飲んでると、嫌な事も何にもかも忘れちまうぜ』

<ヽ`∀´>『金を落としてくれるのはいいけど、あんまり飲み過ぎないようニダ』

( ゚∀゚)『ああ・・・解ってる、もう一杯』

<ヽ`∀´>『ん?何か、外が騒がしいニダ』

<ヽ`∀´>『・・・・・・? 悲鳴・・・・・・?』


( ゚∀゚)『・・・・・・』グイ・・・チビリ


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134 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:20:26 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)『ごちそうさん。勘定ここおいとくぜ』

<ヽ`∀´>『ホルホル、毎度アリニダ』


外に、出る。



( ゚∀゚)『・・・・・・』


.

135 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:21:44 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)『・・・・・・』


町人『キャァアアーーーー!!』


( ゚∀゚)


町人『う、うわぁあああ!!』


(゚∀゚ )


町人「おかあさあーん!おかあさああん!!」


( ゚∀゚)


  _
( ゚∀゚)


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136 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:23:00 ID:nvfrfWVc0






・・・・・・何をやっているのだ、お前は。


( ゚∀゚)『気乗りがしねえ。俺くらい居なくても、どうにかなると思ってよ』


馬鹿が。指揮官が居なくなれば統制もとれなくなるのは当然だろう。


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137 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:23:41 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)『・・・・・・』

( ゚∀゚)『どうしても、人間を滅ぼさなきゃいけねえのか』


・・・・・・


( ゚∀゚)『昔ぁ、仲良くやってたじゃねえか』

( ゚∀゚)『無理に滅ぼさなくてもいい。共存出来りゃあ越した事はねぇ』


またそれか。どうやらお前は、どうしても人間とやり合いたくないようだな。


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138 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:24:22 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)『俺は・・・拳法や言葉や多くを、人間に教わってきた』

( ゚∀゚)『あいつらは、嫌いになれねえよ』


甘い事を抜かすな、ジョルジュ。それでも竜族の一族の長か。



奴らは我ら竜族の力を恐れ、奴らだけの世界を構築し始めおった。

力も無い、数で群れるだけが取り柄の矮小な分際で・・・。

そんな勝手な種族など要らぬ。滅ぼすか服従させるかしてしまえばよい。

全ての頂点に立つは、誇り高き我らが竜族よ。


( ゚∀゚)


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139 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:25:54 ID:nvfrfWVc0


我に従わぬものはどうなるか解っているのか、ジョルジュ。


( ゚∀゚)『・・・・・・』


竜族の中でも、人間を滅ぼす事に異を唱えているのはお前くらいのものだ。

同じ竜族といえど派閥はある・・・貴様らの派族を殲滅するだけの力を我はもっているのだぞ。

貴様の我が儘で、一族を皆殺しにしたくはあるまい?


( ゚∀゚)『ちっ・・・』


我とて昔から共に連れ添ったお前を殺したくはない。

お前の強さも認めておるのだぞ。なればこそ、四天王という地位においているのだ。


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140 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:26:50 ID:nvfrfWVc0


いいか・・・この竜王に逆らうものは誰とて容赦はせぬ。


それが例え、同胞のお前でもな・・・


失望させてくれるな。


ジョルジュよ。




( ゚∀゚)(・・・・・・――――――)



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141 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:27:36 ID:nvfrfWVc0













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142 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:29:10 ID:nvfrfWVc0




( ゚∀゚)「確かに俺は竜族だ。魔族だ」

( ゚∀゚)「だが、人と共に生きてきたのもまた俺の真実なんだ」


( ゚∀゚)「竜王の軍が結成されてから後・・・」

( ゚∀゚)「滅ぼす為に、人間の村に邪魔する事もあった。それでも・・・」

( ゚∀゚)「あいつらの幸せそうな顔を見ると、その気も失せちまうんだ」

( ゚∀゚)「中途半端な野郎だろう、俺は」


(メ;゜ω゜)「・・・だったら!侵略なんてやめたらいいお!」

( ゚∀゚)「そういう訳にもいかねえんさ・・・」

( ゚∀゚)「どうあれ俺の立ち位置は、魔族」

( ゚∀゚)「血の仲間を裏切る事はできねえ」


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143 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:30:03 ID:nvfrfWVc0


(メ;゜ω゜)「ジョルジュ・・・ッ」

(メ゜ω゜) ハッ

(メ゜ω゜)


(メ゜ω゜)「ジョルジュ・・・一つ聞くお・・・」


( ゚∀゚)


(メ ω )「ラダトームに・・・ リカントを連れて、けしかけにきた事はあるかお・・・」


( ゚∀゚)「・・・・・・」


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144 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:30:57 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「――――――ああ」





( ゚∀゚)「ある」





(((メ#゜ω゜)つ「うわぁああああ!!!!」ブンッ

( ゚∀゚)))「ふっ!」シュッ


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145 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:31:40 ID:nvfrfWVc0


(((メ#゜ω゜))「ジョルジュうううう!!」


( ゚∀゚)))「ブーン・・・動揺して剣が」


((( ゚∀゚))つ「乱れているぜッッ!!」バギィッ!

(メ#; ω )))「がはッっ!!」



(メ#; ω )「ジョル・・・ジュ・・・」


(メ#; ω )「どうして・・・どうして!」

(メ#; ω )「くあああああッッ!!!」


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146 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:34:27 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「この姿じゃやりにくいってか、ブーン」

( ゚∀゚)「なら、俺の本当の姿を見せてやるぜ」

( ゚∀゚)「お前の本当の力を引き出す為にな・・・」


((♯゚∀゚))「ぐぅンっ!!」ビギッ


((((♯゚∀゚)))「はああアッ」バキバキ



ジョルジュの肉体が、隆起し変化してゆく。



(メ#; ω )


.

147 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:35:10 ID:nvfrfWVc0




( ;^ω^)『はぁ・・・疲れたお。もう一歩も動けん・・・お』

( ゚∀゚)『こんぐらいで音を上げるとは基礎体力がなってねえな』

( ;^ω^)『いくらなんでも、組み手終わりからの腕立て800回は地獄すぎるお』

( ゚∀゚)『へへ。明日からどんどん増やしてくぜ』

( ;´ω`)『おー・・・』


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148 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:35:53 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)『ブーン』

( ^ω^)『お?』

( ゚∀゚)『お前は・・・本気で竜王を討つつもりか?』

( ^ω^)『そりゃもちろんそうだお。そうじゃなかったら、
      こんな血反吐はいて地獄の特訓なんてしやしねえお』

( ゚∀゚)『そーか』

( ^ω^)『魔物のいない、安らかな世界は、このアレフガルドの人間すべての願いだお』

( ^ω^)『・・・それに、友との誓いだお』

( ゚∀゚)『・・・ふぅン』


.
150 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:36:50 ID:nvfrfWVc0


( ;´ω`)『あー・・・腹減ったお。でも食糧を取りにいくほど元気が残ってないお・・・』

( ゚∀゚)『あんだよだらしねえな。じゃあ、あの鳥とって食おうぜ』

( ^ω^)『鳥?弓もないお』

( ゚∀゚)『いや石投げてぶつけて獲れるよ』

( ^ω^)『やっぱバケモンだお、お前!』

( ゚∀゚)『あんだとぉ。このヤロ!よし、もう一本組み手だ!』

( ;゜ω゜)『くぁwせdrftgyふじこlp;』



.
152 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:39:11 ID:nvfrfWVc0



          「グルルルルルゥ・・・これが」



    ミミ≧ ゚々゚彡「これが俺の、竜族としての本当の姿だ」




(メ#; ω )


.

153 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:40:01 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧ ゚々゚彡「本気で・・・全力でかかってこい、ブーン。じゃねえと俺に勝つ事は無理だ」


ミミ≧ ゚々゚彡「その心乱れて、震えた剣じゃあな」


ミミ≧ ゚々゚彡「恨みっこなしとは言わねえ。だが全力を出し切らねえと――――――」


ミミ≧ ゚々゚彡「後悔するぜ」




        「  グルォオオオオォォオオオォオオオオオオ!!!!  」



(メ#; ω )


.
155 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:42:19 ID:nvfrfWVc0


その咆哮は、ブーンの心に響いた。

重く、重く、重く。


ブーンの胸中にあらゆる感情がないまぜになり、一挙に流れ込む。

怒りも悲しみも、切なさも痛みすらも内包して。


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157 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:43:45 ID:nvfrfWVc0


母と友の死を紡いだ仇でもある魔物。

自分に武を教えてくれた師匠。

この世界に暗黒をもたらす人間の敵。

ロトの勇者と並び、いつしか自分の目標ですらあった、ジョルジュ。


拳と友情を分かち合えた者と、これから始めねばならない。

どちらかが死に、どちらかが生き残る――――――



過酷な、生命のやり取りを。



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159 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:45:09 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧ ゚々゚彡「グゴォオオオォォオオ!!!!」ブォン!!

(((メ; ω )「くウッ」バッ


ドゴォンッ!!パラパラ


(メ;゜ω゜)「・・・・・・!」


瞬時避けたジョルジュの長い尾の攻撃は、幾本の石柱を軽々と砕く。
それをまともに身にもらえば、間違いなく一撃で戦闘不能になるだろう。


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160 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:46:10 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧ ゚々゚彡「ガァアアるアアアア!!!!」

((メ#^ω^)「・・・はっ!」ギャリッ

((メ#; ω ))))) 「ぐぅぅうううう!!」ズザザザッ


噛み砕こうとしてくる牙を剣撃で返すが、御しきれない。


ミミ≧ ゚々゚彡瓜 「ヴルロォアァアアッ」ヒュガッ!

((メ#゜ω゜))))「ッッぼがハアッ!!?」


前足の鋭い爪の攻撃を腹部に受けて、吹っ飛ぶ。


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161 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:47:16 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧ ゚々゚彡「ふうぅ――――――」

(メ;゜ω゜)「!!」


ジョルジュの口元の空気がゆらりと揺れる。


ミミ≧ ゚々゚彡「ゴハァアアアアァアアア!!!!」


炎熱の息吹が波のようにうねり放射される。


(メ;゜ω゜)「うおおおおおおおお!!」


ブーンはよたよたと走る、走る。しかし炎はブーンを追う。

石柱の影に身を隠し、熱から逃れようとする。
が――――――


.

162 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:48:08 ID:nvfrfWVc0


ミミミミ≧ ゚々゚彡「バオオオォオオオォッッ」ドゴガァッ!!

((((メ#゜ω゜)))「あがっぐあぁああッッ!!!」ドガァッ


石柱を体当たりで砕きながら、ジョルジュが突進してくる。



(メ# ω )「あ・・・ガほッ・・・ッ」


吐瀉物を吐き散らして横転しながら、距離をとり後方に逃げた。


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163 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:49:01 ID:nvfrfWVc0


(メ# ω )(つ――――つよい)

(メ# ω )(これが魔物としての本来のジョルジュの力・・・)

(メ# ω )(ぐ・・・ あ・・・)



先の攻撃で、鉄で出来た鎧の一部が切り裂かれる。
内蔵を直に抉られこそしなかったものの、
凄まじい衝撃はブーンの体全体に水の波紋の如くダメージを残す。

しかし、痛みに打ちひしがれ、すぐには起き上がれない。

意識が、揺れる。


.
165 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:51:09 ID:nvfrfWVc0


(メ# ω )「うぐ・・・」


『ほれほれ、いつまで寝てんだ?』


(メ;゜ω゜)(はっ)



ミミ≧ ゚々゚彡「グゥオオアアアア!」ドスドス



『命のやり取りの実戦じゃあ、敵は待ってくれねえぜ。倒れたら、すぐ起きる』
『そして、すぐに周囲の状況を確認するんだ』


(メ; ω )「ハッ・・・!」


すぐに気をやり、突進してきたジョルジュの踏みつぶしを、躱す。


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167 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:52:13 ID:nvfrfWVc0


『もし相手が自分よりも巨体なら、小手先の立ち回りの分はお前にある』
『近接の戦闘に持ち込まれた場合、相手の懐に飛び込んで、足で掻き回し隙をつくんだ』


(((メ#゜ω゜)「ふぅおおッッ!」ザンッ

ミミ≧ ゚々゚彡「グゥルルふふ・・・ッ」



ブーンは、ジョルジュの股の間を転がり通り抜ける。
その隙に、足腿を斬りつけてゆく。竜の鳴き声が響く。

そうして、背後をとる。


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168 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:53:30 ID:nvfrfWVc0


『相手の先を取ったとしても、浮かれちゃならねえ』
『常にその状況に応じてどんな攻撃が飛び出してくるか、それをすぐに見極めろ』


(メ#゜ω゜)「うあああ!!」ドカッ


ブーンは、その長い尻尾に剣を突き立てる。
背後をとれば、尻尾の攻撃がくるからだ。
先制し、釘を打つ。


ミミ≧# ゚々゚彡 「ギャオオオオオオ!!」


そうしてまた距離をとる。


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169 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:55:17 ID:nvfrfWVc0


(メ# ω )「はぁ・・・はっ・・・、はっ・・・!!」



いつも闘いのさなかに、ジョルジュの教えがあった。


心に息づいている彼の教えが、ブーンを死の窮地から救い出してきた。


そして、今も。


彼との修練にあけくれた日々があったからこそ、今ここで剣を振るう事ができる。


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171 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:58:29 ID:nvfrfWVc0


(メ ω )「やられて・・・たまるかお」

(メ ω )「例え・・・相手がジョルジュであっても・・・」

(メ ω )「ブーンには・・・守ると誓ったものがあるんだお・・・!」


――――――――――――――――――


          从 ゚∀从


――――――――――――――――――


(メ ω )「負けられないんだお・・・」

(メ ω )「負けられないお。 誰にも。 何にも! ジョルジュにも!!」


ミミ≧ ゚々゚彡


.

172 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 22:59:51 ID:nvfrfWVc0


(メ ω )「倒してみせるお、ジョルジュ」

(メ^ω^)「すべてのために。ここで君を――――――」


(メ^ω^)「超えてゆくお」




ミミ≧ ゚々゚彡「ふ・・・」

((((ミミ≧ ゚々゚彡))「グゥっ・・・!」バキバキ!


(メ^ω^)「!!」


.

173 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:01:24 ID:nvfrfWVc0


ジョルジュの体が、ばきばきと凝縮し、鱗が消え小さくなってゆく。




( ゚∀゚)


(メ^ω^)



.

174 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:02:21 ID:nvfrfWVc0


(メ^ω^)「・・・どうして人間の姿に戻ったんだお」

(メ^ω^)「動揺を誘うためかお。それとも」


( ゚∀゚)「いや・・・違う」


( ゚∀゚)「俺は武術を・・・拳法を人間に教わった」

( ゚∀゚)「自分の持てる力を、この“人”の身で練り上げてきた」

( ゚∀゚)「一番俺の全力を発揮出来る・・・
     いわば、これが俺の真の “最終形態” なんだ」


(メ^ω^)「・・・・・・」


.

175 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:04:00 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「ブーン」


(メ^ω^)


( ゚∀゚)「いい面構えになったな」


(メ^ω^)


( ゚∀゚)「人間じゃねえ俺だが・・・理解はできる」

( ゚∀゚)「お前のその目に宿る、人間の強い“意志”って奴をよ」


(メ^ω^)


.
177 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:05:21 ID:nvfrfWVc0


( ゚∀゚)「さぁ」

( ゚∀゚)「最高の勝負をしようぜ――――――」

( ゚∀゚)「ブーン」



(メ#^ω^)「はぁッ!!」


ブーンは鋭い剣突きを放つ。


(♯゚∀゚)「せいあッッ!!」


ジョルジュはそれを紙一枚で躱す。
そして横から剣を腕の内側で弾き、逆突きで崩拳一撃。


.

178 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:06:19 ID:nvfrfWVc0


((((メ#^ω^)))「グッ!!」ドンッ!


しかしそれを察知していたかのように盾で弾いて押し返す。
どうん、と大きい音と衝撃。


(♯゚∀゚))「ぐっ・・・!?」ヨロ

(メ#^ω^)「ふっ・・・!!」


ジョルジュの体勢がよろけた。
間隙をついて、斜からの斬撃。


(♯゚∀゚)「ずあッ!!」


地を蹴り、躱そうとするが、剣はジョルジュの右肩をなで斬る。
表面を斬っただけだ。致命傷には至らず。

人のものとは違う、黒い血が散った。


.

179 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:08:02 ID:nvfrfWVc0


(♯゚∀゚)「ぐ・・・熱・・・!?」

(((メ#^ω^)「おおッッ!!」ヒュッ


もう一閃。剣の熱に気をとられた隙に、首もとを狙う。
それもすんでで躱される。
ジョルジュの頬肉を血で泣かせたのみ。


(((♯゚∀゚)「しゃあらあッッ!!」


ジョルジュの強烈な前蹴りが、ブーンの盾を弾いて飛ばす。


(メ;゜ω゜)「しまっ・・・


(♯゚∀゚)「けえええいりゃあああっ」


.

180 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:08:58 ID:nvfrfWVc0


ジョルジュの手刀が、ブーンの左腕を切り裂いた。


(メ;^ω^)「ぐっ・・・つッ」


(メ゚∀゚)「くっく・・・本気の俺の手刀は、岩をも切り裂く」

(メ゚∀゚)「なまじそこらのなまくら刀なんぞより、よっぽど切れるぜ」




(メ^ω^)「・・・」


(メ゚∀゚)「ふぅーー・・・・・・」


.

181 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:10:03 ID:nvfrfWVc0


間合いをとり、二人はゆっくりと弧を描きながら移動する。



(メ゚∀゚)


(メ^ω^)



あの頃は、いつもジョルジュの強さを見上げていた。


だが近い。今は、ジョルジュに限りなく近づいてきている。


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182 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:10:51 ID:nvfrfWVc0


確かにブーンは、ジョルジュとの修行によって鍛え上げらた。


それは間違いない。


だが、本当に彼を戦士として円熟させていったもの――――――



(メ^ω^)



それは、あくなき “冒険” だった。



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183 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:12:16 ID:nvfrfWVc0


荒涼の吹き荒ぶ突風が、ブーンを強くした。


超えてきた死線の数々が、ブーンを強くした。


旅の中で拾い集めてきた人々との誓いが、ブーンを強くした。



(メ^ω^)



己の力ひとつでくぐり抜けてきた孤独なる冒険があったからこそ、


ブーンの力量は今まさに、かつての師と比肩し得る程に成長を遂げたのだ。


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184 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:13:37 ID:nvfrfWVc0


(メ゚∀゚)

(メ゚∀゚)「ブーン」

(メ゚∀゚)「お前を救い、闘いを教えた理由は・・・自分自身でもよく解らなかった」


(メ^ω^)


(メ゚∀゚)「俺がどう思っているにしろ、敵同士だ」

(メ゚∀゚)「お前に教えを乞われた瞬間から、なんであんなもん受けちまったのか・・・
     今の今まで、ずっと考えてきた」


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185 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:16:18 ID:nvfrfWVc0


(メ゚∀゚)「だがこうしてお前と凌ぎを削っていると、思うぜ」

(メ゚∀゚)「俺は求めていたのかもしれねえ」



(メ゚∀゚)「自分の最高の力をぶつけられる―――――」


(メ゚∀゚)「  最高の“好敵手”って奴をよ。  」


(メ^ω^)「ジョルジュ」


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186 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:18:25 ID:nvfrfWVc0


(メ゚∀゚)「ブーン。お前がその冒険で培ったものの全てを・・・俺にぶつけてこい」

(メ゚∀゚)「どちらが勝つにせよ負けるにせよ・・・俺をただの敵の魔族として斬ってくれるな」


(メ゚∀゚)「武人(もののふ)として・・・誇りをかけて・・・尋常に、手合わせ願う」


(メ^ω^)「ジョルジュ」

(メ^ω^)「アンタはいつも・・・」

(メ^ω^)「ブーンの、目標だったお」

(メ゚∀゚)「くっく・・・」


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187 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:19:50 ID:nvfrfWVc0


もはや恨みも悲しみも、敵同士の怨嗟すらもそこには無かった。


純粋に、力と力を。互いの血と誇りをぶつけ合う。


相手よりもほんの少しだけ、高みに到達するための。



武人達が――――――今、雌雄を決する。



一握の勝利を手にするのは一体、どちらか。



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188 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:21:53 ID:nvfrfWVc0


(メ^ω^)

(メ゚∀゚)

(メ^ω^)

(メ゚∀゚)

(((メ#^ω^)「はぁッ!」

(((♯゚∀゚)「つぁおッ!!」



ブーンが仕掛けた。

一の太刀は空を斬る。

ジョルジュの掌底がブーンの盾を撃つ。

ブーンの二の太刀がジョルジュの脇腹をかすめ斬った。

ジョルジュの回し蹴りがブーンの横腹部に炸裂。


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189 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:24:13 ID:nvfrfWVc0


((((メ#゜ω゜)))「ぐうぅッッ」

(((♯゚∀゚)「今!くぁありゃああッッッッ!!」



ジョルジュが、渾身の順蹴りを放つ。




その時。凄まじい揺れが起きた。地震か。いや。

何やらここでない場所で、途轍も無い力の衝突があったような。

凄まじい爆発音と揺れによって、ジョルジュの蹴りの軌道を正鵠からずらされる。


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191 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:26:15 ID:nvfrfWVc0


(((メ;゚∀゚)))「くおッッ!?」

(メ#゜ω゜)「・・・今だお!!」


ブーンは、盾を構えて、体当たりをかました。
後方に吹っ飛ばされ、ジョルジュの体勢が崩れた。

そして、ブーンはなお追撃する。


(メ#゜ω゜)づ「おおおおッッ!」

(メ;゚∀゚)「く・・・!?」



刹那、ジョルジュの思考――――――


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192 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:28:16 ID:nvfrfWVc0


(メ;゚∀゚)(しまった。虚ををつかれた)

(メ;゚∀゚)(俺の体勢がまともじゃねえ。この状態でどう迎撃する)

(メ;゚∀゚)(拳で迎え撃つか――――いや、奴を懐に迎え入れては)

(メ;゚∀゚)(今の奴の剣を、確実に捌ききれる自信はねえ)

(メ;゚∀゚)(・・・意表をついて喰らわせられる)

(メ;゚∀゚)(この人間状態でも使える・・・炎の息吹で!!)




((メ#゚∀゚),、゛;、;゛ 「  ゴバハァアアアアアア!!  」


(メ;゜ω゜)「!!ッッ」


(メ#゜ω゜)「っく――――――」

(メ#゜ω゜)「クオオオオオオオオおッッっ!!!!」


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193 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:30:16 ID:nvfrfWVc0



ブーンは、炎を斬った。


いや、燃え盛る炎の息吹を、ブーンの炎の剣が吸収してゆく。



(メ;゚∀゚)「なにィッ!!?」


(メ#゜ω゜)「うおおおおおおおおおおあああああああああッッ」





炎を纏うその剣で――――――ブーンの太刀が、ジョルジュを芯に捉えた。




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194 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:31:50 ID:nvfrfWVc0













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195 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:38:32 ID:nvfrfWVc0


倒れる拳士の傍らに、剣士が立つ。




(メ゚∀゚)

(メ^ω^)

(メ゚∀゚)「やられたぜ、ブーン」

(メ゚∀゚)「あのとき竜の力に頼らねえで・・・拳で迎え撃っていれば・・・」

(メ゚∀゚)「俺の敗因は、最後の最後で、自分の拳を信じられなかった事・・・か」

(メ^ω^)


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196 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:40:36 ID:nvfrfWVc0


(メ゚∀゚)「ブーン、強くなったなぁ」

(メ^ω^)


(メ^ω^)「ジョルジュのおかげで強くなれたお。ジョルジュのおかげで――――――」


(メ^ω^)「ブーンは、ジョルジュを超えられたんだお」

(メ^ω^)「ジョルジュ」

(メ^ω^)「ありがとうだお」


((メ゚∀゚))「へへ・・・へ」

(((メ゚∀゚))本望だぜ」パキパキ



ジョルジュの体が、本来の竜の姿へと変わってゆく。


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199 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:47:08 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧メ -々-彡「ぐ・・・ブーン・・・こいつを・・・もってけ」

(メ^ω^)「・・・・・・」


ジョルジュは、自分の黒光りする鱗を一枚剥いで渡した。


ミミ≧メ -々-彡「俺の鱗だ・・・なんでも人間様には・・・ご利益があるとかなんとか・・・へへ」

ミミ≧メ -々-彡「もってってくれよ」

ミミ≧メ -々-彡「俺とお前の・・・絆として・・・」

(メ^ω^)「ジョルジュ・・・」


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201 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:50:23 ID:nvfrfWVc0


ミミ≧メ -々-彡「ブーン・・・頑張れよ・・・あの馬鹿野郎の目・・・覚まさして・・・やって・・・く・・・れ・・・」


ミミ≧メ -々-彡「お前に出会えて・・・俺は・・・」


ミミ≧メ -々-彡「・・・れ・・・は・・・・・・――――――」


(メ ω )




ミミ≧メ -々-彡



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203 名前:名も無きAAのようです:2012/01/30(月) 23:54:31 ID:nvfrfWVc0


(メ ω )「ジョルジュ」

(メ ω )「君から・・・いろいろなものを受け継いだお」

(メ ω )「本当に――――――」



ミミ≧メ -々-彡



(メ ω )「ありがとうだお」




ブーンは、頬の血を拭う。


剣を立て、祈りを捧げた。


目の前の戦士に、敬意を表して。



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204 名前:名も無きAAのようです:2012/01/31(火) 00:01:19 ID:tRwN00mg0


そして、進むべき道へ向き直る。切なさと誇りと、強さを抱いて。


自分たちの決別に、涙など要らない。


剣と拳で・・・語り合えたのだから。




目指すは竜王のもとへ。


そう、竜王のもとへ。




(メ ω )



竜王の、もとへ――――――!!




to be continued...!!


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207 名前:名も無きAAのようです:2012/01/31(火) 00:06:20 ID:tRwN00mg0


( ^ω^)ブーンの今のステータス

LV25

ほのおのつるぎ
まほうのよろい
みかがみのたて
りゅうのうろこ


今回登場した敵

( ゚∀゚):“ダースドラゴン” ジョルジュ。竜王直属の配下、四天王が一人。
      ブーンの闘いの師でもある。竜の姿と、人の姿の二身を使い分ける。
      拳法の武術に優れ、その拳はあらゆるものを打ち壊す。
      技を教えたブーンとの闘いに破れ、永眠。誇り高き竜族の長であった。


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