- 3
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:29:55.56 ID:SIsG4nrx0
第3話
- 4
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:31:37.97 ID:SIsG4nrx0
(*^ω^)
ブーンは、心躍らせていた。
ここは、港町ガライ。
その昔、さすらいの吟遊詩人ガライがこの町を作った事から、その名をガライの町とする。
勇者ロトの子孫を追い、ラダトームからの旅をしてきたブーンは、ようやくこの町に辿り着いた。
道中、死ぬような目に何度も遭遇し、すり減った精神と傷ついた体――――――それを、癒せる。
- 5
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:32:53.29 ID:SIsG4nrx0
喧噪、活気あふれるその町で、ブーンは一息をつく。
( ^ω^)(人がいるっていいもんだお)
( ^ω^)(今までの旅は、ほとんど一人で、寂しかったんだお)
( ^ω^)(こうやって人々の賑わい、雑踏の中にいると、それだけで安心するお)
ここは比較的小さな町だが、さわやかな潮風が香る。
沿岸にあるこの町は、漁業によって栄え、それなりに活気に満ちていた。
いや、小さい町だからこそ、今まで竜王軍によって侵攻を受けなかったとも言える。
この町で、旅の疲れを取ろう。
- 6
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:34:37.85 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「・・・さて、まずは何をするかお」
やるべき事はたくさんある。
食料や必要品の補充、買い込み作業。
ロトの勇者の情報の聞き込み。
調子の悪い道具の補修や衣類の洗濯。
怪我の治りを良くするための、消毒や包帯。
装備の充実をはかるなど・・・
しかし。
- 8
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:36:35.87 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)<グウゥウゥウウ--......
( ^ω^)「あ」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ^ω^)「・・・まずは、」
(*^ω^)「飯だお」
- 9
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:39:03.57 ID:SIsG4nrx0
腹が減っては戦ができぬ。
まずは、先ほどから鳴り止まぬ空腹をどうにかする事にした。
そして、腹を満たしたら、寝よう。
宿屋で思い切り爆睡しよう。
旅の疲れを、癒すのだ。
ブーンはふらりと歩き、良さそうな食堂を探す。
- 10
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:40:50.70 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「むむむ・・・ このお店から、とっても良い匂いがするお!」
これといった店をみつけ、入る。
『磯料理、タカオカ亭』
- 11
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:42:39.79 ID:SIsG4nrx0
港町であるこの町は、漁業が盛んな事で有名だ。
さぞかし美味い、磯の名物料理のある事だろう。
金はある。ラダトームで支給された支度金、
それに先ほど、旅の中で手に入れた品々を、いくらか金に換えていた。
モンスターや動物に襲われても、その死骸から使えそうな物をはぎ取り
それを有用に活用するのも、旅では重要な方法だ。
( ^ω^)「ごめんくださいお」
从 ゚∀从「いらっしゃい」
- 12
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:44:43.13 ID:SIsG4nrx0
店内は、寂しい外装とはうって変わって、華やかな印象を受ける。
砂の入った瓶、壁は色をつけた貝殻で装飾されている。
カウンターに、珊瑚が飾ってあった。
時間が飯時を外しているせいか、客は少なかった。
というより、入って来たブーン一人だけだった。
( ^ω^)「まずは、このお店で、一番オススメのものをおねがいしますお!
あ!いや、もう一皿、違うものを」
从 ゚∀从「あいよーわかったぃ」
- 15
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:48:22.54 ID:SIsG4nrx0
女主人か。見た目はかなり若く見えた。
みずみずしく豊満で、健康的な体つきに、すこし目を奪われた。
主人は、料理をつくりはじめた。
( ^ω^)「・・・ふー やっとまともな食事ができるお」
从 ゚∀从「にいさん、旅人かい?この辺じゃあ、見ない顔だねぇ」
- 17
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:50:17.47 ID:SIsG4nrx0
女主人が、具材を刻みながら話しかける。
トントンサクサクと、小気味良い音が響く。
( ^ω^)「そうだお。ラダトームからきましたお」
从 ゚∀从「へえ、ラダトームねぇ。あすこは、大きい都なんだろう。一度、いってみたいねぇ」
( ^ω^)「規模は大きいですお。人も多いし。でも、人口密度で言えば、この町の方が」
从 ゚∀从「ふぅん」
( ^ω^)「確かに大きいけど、ラダトームの人間はいつも暗い顔をしているお。
魔物の襲撃に脅かされて・・・ でも、この町の人はみんな、元気で明るいおね」
从 ゚∀从「ははっ、そうだろう。この町の奴らぁ、楽観的で、前向きさ」
从 ゚∀从「なにせ、町の創設者が遊び歩いてた、吟遊詩人なんだ。そういう気風なんだろうねぇ」
( ^ω^)「楽しくなる町ですお」
- 18
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:53:22.09 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「そういやこの間、ラダトームが魔物に襲われたって話を聞いたが ・・・大丈夫だったのかい?」
( ^ω^)「・・・・・・村人の、何人もが死にましたお」
从 ゚∀从「はぁ、そうかぁ・・・お気の毒にな」
从 ゚∀从「ったく、いつになったら世界の景気はよくなるのかねぇー・・・ っと」ジャー
( ^ω^)(・・・・・・)
从 ゚∀从「ほい、できたよ」
ブーンの前に、皿が置かれる。
(*^ω^)「おおっ!これは美味しそうだお!」
- 20
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:56:50.26 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「これは、なんだお?」
从 ゚∀从「蟹と貝の羊乳焼き塩胡椒、それに鱈とニンニクの辛味スープだよ」
ふうわりとした新鮮な磯の香りと、香ばしいニンニクの香りが、食欲をそそる。
ブーンの腹が、またグゥと鳴った。
- 22
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 19:59:05.71 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「今日は良い鱈が入ったからね。コイツはいけるよ」
(*^ω^)「うっはぁ・・・ いただきますお!」
( ^ω^)「ハフハム!モグ・・・」
( ;゜ω゜)「・・・ぅううううまいおおおお!? こっ・・・これはやめられないとまらないお!」ガツガツ
ズルズル
从; ゚∀从「おーおー、すごい勢いで食うな」
(*^ω^)「め、めちゃくちゃ美味しいですお! も、もう一人前違うもの下さいお!」ムシャムシャ
- 23
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:01:32.21 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「いやぁ、いい食いっぷりだねぇ、よっぽど腹が空いてたんだな」
( ^ω^)「このお店にして、よかったですお!ブーンの目に、いや鼻に狂いはなかったですお!」
从 ゚∀从「そうまでいってくれると嬉しいねえ、腕にヨリをかけた甲斐があるってもんさ。
よっしゃよっしゃ、もう一品、サービスしたるわ」
(*^ω^)「あ、ありがとうございますお!」バクバク
- 24
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:03:36.49 ID:SIsG4nrx0
自然の中では味わえない、丁寧に調理された料理。
胃の腑にまで、じんわりと感動がしみ込む。
今まで味気のない木の実や野草ばかりだった。
獣をとって食べた事もあったが、やはり旅の途中。
十分な調味料もないので、味気のある調味などはできない。
ブーンは、久方ぶりの「料理」を、心ゆくまで堪能した。
- 27
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:11:35.99 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「ふー・・・ 食べたお。 満足だお・・・」
从 ゚∀从「結局、5人前も食べよった・・・ なかなか食うねえアンタ」
( ^ω^)「すばらしい料理でしたお。ラダトームにも、こんなに凄いお店は無いお」
从 ゚∀从「そうだろそうだろ。ウチのは新鮮な材料をたっぷり使ってるんだ。栄養も満点さ!」
从 ゚∀从「なにせ、あのロトの勇者のお墨付きだからな」
( ^ω^)「!!」
- 28
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:12:53.45 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「ロトの勇者が・・・ここに立ち寄ったんですかお?」
从 ゚∀从「ああ、そうだよ。しばらくこの店に通ってくれてね」
从 ゚∀从「いい男だったのに・・・ 竜王軍に捕まっちまうなんてねぇ」
( ^ω^)「ロトの勇者が・・・ここへ・・・」
( ^ω^)「そのときの話を、聞かせてくれませんかお?」
从 ゚∀从「へ?ああ、いいよ」
偶然入ったこの店で、ロトの勇者の手がかりを得られたのは、幸運だった。
やはりこの店にして良かったと、ブーンは思った。
- 30
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:24:21.96 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「4年くらい前かなぁ。
まだ俺のおっかさんが生きてて、一緒にこの店を切り盛りしてた頃にさ」
从 ゚∀从「あのロトの勇者さんがきて、しばらくこの町に留まってたんだ」
从 ゚∀从「で、この店にも馴染んでもらえてね。
5、6日に一回はきて、アンタみたいに思い切り食っていったよ」
( ^ω^)「すると、この町にはかなり滞在してたんだお」
( ^ω^)「いったい、何の為に、この町に・・・?」
从 ゚∀从「なんでも、修行だっていってたな」
( ^ω^)「修行・・・?」
- 31
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:27:41.04 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「この町のかなり南の方に、岩山の洞窟があるんだ。
そこで、勇者さん修行してたんだ。魔物を相手にさ」
从 ゚∀从「そこは、凶悪な魔物で溢れてる。熟練の兵士でも、生きて帰るのは困難さ」
从 ゚∀从「この町と、その岩山の洞窟を往復。しかも、結構なスピードでだよ」
从 ゚∀从「で、その洞窟からボロボロになって帰って来て、」
从 ゚∀从「ウチの店で腹いっぱい食ったら、宿屋に泊まって思い切り寝るんだ」
从 ゚∀从「その繰り返しを、ずっとしてたんだ。すげえよなぁ」
( ^ω^)「・・・・・・」
- 32
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:28:46.84 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「当時は、その勇者さんが、ロトの勇者だって話は誰も信じなくてさ」
从 ゚∀从「でも、そうやって頑張ってる姿を、町の人々は応援してた」
从 ゚∀从「実際、この町の近くに魔物がせめて来た事があって、
その時も、勇者さんが退けてくれたんだ」
从 ゚∀从「あいつなら、本当にやれるんじゃないかって、みんな期待してたんだ」
从 ゚∀从「あとあとの風の噂で、その人がロトの勇者だったってことは、この町にも伝わったんだけど・・・」
从 ゚∀从「その時はすで、勇者さんが竜王の野郎に捕まったって噂も聞いててさ」
从 ゚∀从「やっぱりロトの勇者でも駄目なのかぁ、って落ち込んだりもしたなぁ」
- 33
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:31:00.17 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「なるほど・・・」
( ^ω^)「その修行の後は、何処にいったんだお?」
从 ゚∀从「その後は、確かマイラにいくって言ってたっけな」
从 ゚∀从「村のみんなで見送るとき、ウチのカーチャンも泣いちゃって泣いちゃって。
なんかファンだとか、いってたしなぁ。ハハハ」
从 ゚∀从「ま、そんな感じだな。大体知ってる事は、こんぐらいだよ」
( ^ω^)「いや、ありがとうお、聞けて良かったお」
( ^ω^)「参考になったお」
- 34
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:37:31.23 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「てか、そんな話きいてどーすんだ?アンタも勇者のファン?なわけないか」
( ^ω^)「お・・・ブーンは」
从 ゚∀从「もしかして、アンタも竜王倒す旅・・・って訳かい?」
( ^ω^)「そうだお」
从 ゚∀从「おー・・・ そりゃ勇敢な事だけどね」
从 ゚∀从「やめときなよ。あの勇者でさえ、竜王には勝てなかったんだ」
从 ゚∀从「アンタふとっちょで、とろそうだし・・・ 死んじまうのがオチだよ」
( ^ω^)「ブーンは動けるデブですお!」
- 35
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:38:42.54 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「まぁ、アンタの人生だ、好きにしたらいいさ」
从 ゚∀从「ただ、アンタが良ければ、この町で暮らすのも悪くないと思うぜ?」
从 ゚∀从「美味い魚と、人情のあるトコだよここは」
( ^ω^)「・・・本当にここはいい町ですお」
从 ゚∀从「だろ。アタシも気に入ってんだ」
从 ゚∀从「この町で生きて、この町で死ぬ。それが、この世界で生きる最高の幸せさ」
( ^ω^)「・・・・・・」
- 37
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:40:47.84 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「この町は、本当にいい町だお」
( ^ω^)「でも・・・いつ魔物に教われるかも知れない恐怖も秘めながら暮らす」
( ^ω^)「現に、他のいくつもの町が滅ぼされてきているお」
( ^ω^)「この町の人だって、いままで全員無事だった訳じゃないはずだお」
从 ゚∀从「・・・・・・」
( ^ω^)「・・・きっと、本当の幸せは」
( ^ω^)「竜王を倒して、平和な世界を手に入れる事だお」
( ^ω^)「誰も心に不安のない、晴れやかな青空の世界だお」
- 38
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:43:16.09 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从(!)
从 ゚∀从(コイツ・・・勇者さんと同じ事を・・・)
从 ゚∀从「んー・・・ まぁそれができればそうなんだけどさ」
( ^ω^)「だお。そのために、どこまでやれるか解らないけど、」
( ^ω^)「自分の出来る事を、するお。命を賭して」
―――――――――
(,,゚Д゚)
―――――――――
( ^ω^)(・・・ギコが、そうだったように)
- 39
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:46:10.83 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「・・・そうかい、なら、頑張りな。アタシも応援すっからさ!」
( ^ω^)「ありがとうだお!」
从 ゚∀从「あはは」
( ^ω^)「なら、お願いしたいお。何日に一度かおいしいご飯を、食べにくるお。
栄養のつくものを、おねがいしますお」
从 ゚∀从「・・・ん?何日に一度・・・ってまさか」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ^ω^)「それじゃ、もう行きますお。お話きかせて頂いて、ありがとうございましたお」
从 ゚∀从「あ、ああ」
- 41
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:47:56.11 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「それじゃあ、勘定おねがいするお」
从 ゚∀从「いいよ」
( ^ω^)「え?」
从 ゚∀从「次にくるまで、ツケとくよ」
从 ゚∀从「アンタが、生きて帰ってくりゃあね」
( ^ω^)「・・・!」
( ^ω^)「ありがとうだお!」
从 ゚∀从「フフッ」
- 43
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:49:16.59 ID:SIsG4nrx0
从 ゚∀从「そういや、名前きいてなかったね。アンタ、名前は?」
( ^ω^)「ブーンですお。あなたは?」
从 ゚∀从「アタシはハイン。ま、ヨロシク頼むよ」
( ^ω^)「ハインさん、きっと食べにくるお!まっててお!」
从 ゚∀从「ああ、それじゃ、いってらっしゃい」
从 ゚∀从「気をつけてな」
( ^ω^)「お!」
- 44
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:51:13.28 ID:SIsG4nrx0
ブーンは店を出た。これからの指針が見えてきた。
今まで、竜王のもとへ到達すればいいと思っていた。
しかし、それでは駄目だ。
これまでの旅では魔物から逃げて来た。
どうすれば遭遇しないかを、常に考えて来た。
多分、普通の旅ならそれでいいのだろう。
危険を避ける事は、旅にとっては重要だ。
- 45
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:52:59.71 ID:SIsG4nrx0
しかし、ブーンの旅は違う。
ブーンの目的は、竜王を倒す事。
あの魔の島へ到達し、竜王を倒さねばならないのだ。
奴を倒す事で初めて、真の平和を取り戻せる。
それには、自分自身が、強くあらねばならない。
何者よりも、強くなくてはいけない。
強くなる為には、逃げてはならない。
- 47
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:54:20.69 ID:SIsG4nrx0
ロトの勇者はそれに気づき、岩山の洞窟で修行をしたのだ。
自分は、ロトの勇者の跡を辿っている。
ならば、沿おう。彼の軌跡に。
自分も身を投じよう。厳しくも辛い、修練の日々に。
( ^ω^)
ブーンは決意する。強くなる。誰よりも、何者よりも。
- 48
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:57:09.38 ID:SIsG4nrx0
友との誓いを、揺るぎなきものにする為に。
店では決して見せる事の無かった彼女の、本当の笑顔を取り戻す為に。
( ^ω^)「・・・ちょっと、食い過ぎたかお」
店の外は、もう暗くなっていた。
ブーンは宿を探す。
冷たい潮風が、少し目にしみた。
to be continue...!!
- 49
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 20:58:51.72 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)ブーンの今のステータス
LV6
こんぼう
かわのふく
今回登場した敵
なし
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