- 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:13:34.80 ID:SIsG4nrx0
第2話
- 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:15:35.38 ID:SIsG4nrx0
(ノ^ω^),, バシャバシャ・・
(;;^ω^)「っぷぁ!気持ちいいお!」
ブーンは、川のほとりで肌を洗っていた。
ここは、ガライの町近くの、森。
そこで水を浴びていた。
清新な空気が、ひやりと顔に心地よかった。
- 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:18:41.16 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「ここんとこずっと汗かきっぱなしだったからお」
( ^ω^)「それに、返り血や、自分の血も・・・うげぇ」
( ^ω^)「スッキリするお」
冷たい川の水で喉を潤す。
水筒にも汲み、充分に補充した。
もちろん、水浴びしている時でも、注意が散漫にならないよう気をつける。
常に、手を伸ばせば届く距離に武器をおく。
- 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:21:08.79 ID:SIsG4nrx0
ブーンはガライの町を目指している。
もう、明日か明後日には到着できるだろう。
水浴びで汗や血を洗い流した後、食料を探す事にした。
もうラダトームで買った携帯食料は、尽きていた。
これからガライに着くまでは、野生のものを獲るしかない。
- 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:24:07.33 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「はらへったお・・・」
( ^ω^)「野ウサギでもいれば、ご馳走になるんだけどなぁ」
ウサギ ピョコ
( ^ω^)「!!」
(*^ω^)「っとぉ、言ってるそばから!!こぉれはラッキーだお!!」
( ^ω^)「捕まえるお!!」タッ
ウサギ ピョピョン!
- 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:28:24.74 ID:SIsG4nrx0
( ;^ω^)「はぁはぁ、まてお。すばしこい元気な奴だお!」
ウサギ ピョンピョンピョピョン
( ^ω^)「はぁはぁ、 ・・・お?」ガサッ
少し開けた場所に出た。
するとそこには。
- 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:30:55.47 ID:SIsG4nrx0
(;'A`)「・・・ち・・・」
ゴースト「フォオオオ」
( ^ω^)(あ・・・あれ、は・・・?)
いつか見た、黒いローブをまとった青年だった。
どうやら、数体の魔物に取り囲まれているようだ。
- 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:33:27.08 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「おい、大丈夫かお!?」
('A`)「! アンタは・・・」
( ^ω^)「助太刀するおッ!!はぁっ」ダッ
ゴー「フルゥオオ!?」
(♯^ω^)つ「せいっ!!」ザシュッ
ゴー「オオオ・・・」
('A`)「むっ」
- 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:36:54.56 ID:SIsG4nrx0
ゴー「オオオオオン」ブワッ
( ;^ω^)「!!」
('A`)《・・・ギラッ!》
閃光、爆熱。魔物の体が、炎に包まれる。
ゴー「クワァオオ・・・」
( ^ω^)「おー・・・」
魔物は、全滅した。魔物の死骸は、ブスブスと消滅していった。
- 176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:38:59.94 ID:SIsG4nrx0
('A`)「フー・・・」
( ^ω^)「大丈夫かお。といっても、アンタに助太刀は入らなかったかお?」
('A`)「いや、俺の魔力も尽きそうになっていた。助かったよ、礼を言う」
( ^ω^)「これで、以前の借りを返したお!」
('A`)「ん?借り?初対面じゃ?」
( ;^ω^)「いやいや!何度か会ってるお!2回目は命を救って頂きましたお!」
('A`)「なんだったかな・・・忘れたよ」
- 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:41:13.21 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「まぁいいお・・・ それにしても、さっきの術は、いつ見ても凄いお」
('A`)「呪文か・・・まあな」
( ^ω^)「呪文・・・以前聞いた事があるけど、よくわからなかったお。あれはなんなんだお?」
('A`)「魔法さ。自然界の精霊の力を借りて、神秘の力を発現させる」
( ^ω^)「あんなものがあるなんて、知らなかったお」
('A`)「まぁ、そうだろう。基本的には、一般の人間には知られていない秘術だからな」
( ^ω^)「ブーンには、使えないんだおね?」
- 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:43:39.00 ID:SIsG4nrx0
('A`)「並の人間がパッパと使える代物じゃない。呪文を唱えて発現させる代償として、
相応の魔力を支払わねばならない。魔力をもたない人間には無理だ」
( ^ω^)「そうらしいお、前も聞いたお。ガッカリだお」
('A`)「アンタ、こんなところにそんな格好ってことは、竜王討伐の旅ってことか」
( ^ω^)「そうだお。ドクオもそうだお?」
('A`)「あ?ああ・・・俺も・・・って何で俺の名を知ってる?」
( ;^ω^)「だから前会ったときに聞いたんだってば」
('A`)「そうか・・・ そうだったな」
- 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:49:13.08 ID:SIsG4nrx0
('A`)「それより、何かいい匂いがしないか?」
( ^ω^)「え? ・・・あっ、ホントだお」
('A`)「何か、肉の焼けるような・・・」
( ^ω^)「あっ・・・ これは・・・」
ウサギ ジュー・・・
(*^ω^)「さっきのウサギだお!ドクオの魔法の余波で、一緒に焼けたんだお!」
('A`)「ウサギ」
( ^ω^)「このウサギを追って来たら、ドクオのところに来たんだお」
- 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:51:53.05 ID:SIsG4nrx0
('A`)「そうか・・・じゃあ、コイツは命の恩人って訳か」
( ^ω^)「恩人ついでに、お腹の恩人にもなってもらうお。調理して、食べようお」
('A`)「肉か、久々だ」
二人は、安全そうな場所に陣取り、火をおこす。
ブーンは手慣れた手つきで、ウサギを解体していく。
ナイフで皮をはぎ、肉を捌き、骨を分ける。
- 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:54:26.72 ID:SIsG4nrx0
('A`)「へえ、上手いもんだな」
( ^ω^)「料理をつくるのが得意だったんだお。いつも、山で動物をとっては料理してたお」
('A`)「ほぅ」
( ^ω^)「ドクオも旅を続けるなら、こういう技術は必要なんじゃないかお?」
('A`)「ああ、そうだな。でも、俺はそういうのは苦手だ」
( ^ω^)「苦手でも、覚えると便利だお」
('A`)ノ「いや・・・ほれ」
( ^ω^)「! ・・・それ、その右手・・・義手かお?」
- 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:57:03.08 ID:SIsG4nrx0
('A`)「・・・・・・ああ。昔、ちょっとあってな」
( ^ω^)「そうなのかお」
('A`)「だから、あまり機敏に手を動かしたりするのは得意じゃないんだ」
( ^ω^)「ふうむ・・・」
ブーンは、肉を鍋に入れ、袋から香草や塩などを取り出し、入れた。
煮え立つ程に、いい香りがする。
- 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 00:59:24.97 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「ここんとこ、ろくなモン食ってなかったから、嬉しいお」
('A`)「俺もだ」
( ^ω^)「・・・そうだお。コレからドクオは、どういう方向に旅をするんだお?」
('A`)「うむ。先ずは、俺はマイラの町に用があるんだ。そこへいく」
( ^ω^)「マイラに、何が?」
('A`)「ある書を探していてな。それが、おそらくマイラにある。
俺の見立てだと、それが竜王を倒す鍵になるはずだ」
( ^ω^)「そいつぁすげえお!」
('A`)「肉、まだ煮えない?」
鍋 グツグツ...
- 203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:02:11.76 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「もうそろそろ、いいお。食えるお」
('A`)「あーいいにおい」
(*^ω^)「・・・ほほ!熱っ!うまっ!」ハフッハフハフッ
('A`)「これは美味いな。いい味だ。体の芯から温まりそうだ」ズ・・・
( ^ω^)「肉も柔らかいお。ヴァジスの香草入れたのがいいアクセントだお、良かったお」
('A`)「おかわり」
久々の良餐に、二人は舌鼓をうった。
- 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:04:35.37 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「・・・そうだお。ドクオ、これから一緒に旅しないかお?」
('A`)「・・・いっしょに?」
( ^ω^)「そうだお!ブーンの足りない部分をドクオが、ドクオが足りない部分をブーンはもってるお!」
( ^ω^)「二人で旅すれば、互いの欠点を補えるお!」
('A`)「・・・・・・」ズズー・・・
( ^ω^)「どうだお?ドクオ」
('A`)「いや・・・それは遠慮する」
( ^ω^)「・・・お」
- 207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:06:59.87 ID:SIsG4nrx0
('A`)「おれは、自分の身を守る事で必死だ。これからは、想像を絶する過酷な旅になる」
('A`)「他人の命まで、背負えない」ズズー・・・ モグ
( ^ω^)「・・・いや、ふたりでなら危険も
('A`)「それに・・・俺の本当の旅の目的は、竜王討伐じゃない。
前にも言ったかもしれんが、竜王を倒すのはあくまでオマケだ」
('A`)「世界を救うとか、そんな高尚な目的で旅をしてないんだよ。
だから、おまえみたいに、平和の為に、なんていう奴と一緒にいたら、俺は足手まといになる」
( ^ω^)「・・・目的って、なんだお?」
('A`)「・・・・・・会いたい奴がいるんだ」
( ^ω^)「会いたい奴・・・?」
- 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:10:07.43 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「それは・・・どんな人だお?」
('A`)「・・・さ、もういいだろ。俺はそろそろいく。飯、ありがとう。美味かったよ」
( ^ω^)「おお・・・」
('A`)「また何かの縁で会えればいいな。それじゃあな。ブーンも元気でな」
( ^ω^)「ああ・・・わかったお。ドクオも気をつけてやれお」
- 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:12:55.27 ID:SIsG4nrx0
('A`)「・・・ブーン」
( ^ω^)「お」
('A`)「死ぬなよ」
( ^ω^)
ドクオは身支度をし、去っていった。
- 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:15:46.66 ID:SIsG4nrx0
ブーンは、食事の後片付けをした。
ウサギの皮は、捨てずにとっておいた。
旅先で売れるかもしれないし、これをあしらえて防寒具にしてもよい。いくらでも使い道はある。
旅で重要な事は、必要になりそうな物は、なんでも使う事。
それが、生き残る秘訣だ。
- 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:19:04.20 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)「・・・ふぅ・・・」
肉を食べ、英気も養った。
友ができた。歩む道は違えど、二人は仲間になった。
ブーンの旅は、一人である。 しかし、この大地のどこかに、心で繋がる友がいる。
ともすれば押しつぶされそうな孤独の恐怖を、少しだけ和らげる事ができた。
- 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:24:05.33 ID:SIsG4nrx0
( ^ω^)(ドクオ・・・か)
( ^ω^)(死なせたくない男だお。 彼の旅の成功を、ブーンも祈るお)
空を仰いだ。相変わらず、薄暗い曇天が広がる。
しかし、いつもと違って見えた気がした。
- 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:25:15.26 ID:SIsG4nrx0
もう少しで、町が見えるはずだ。
もう少しで、町が見えるはずだ。
( ^ω^)
ブーンは、再びガライに歩を進める。
その足取りは、以前より軽く。
to be continue...!!
- 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/09(日) 01:26:45.31 ID:SIsG4nrx0
- ( ^ω^)ブーンの今のステータス
LV4
こんぼう
かわのふく
新しく登場した敵
なし
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