246 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 19:05:59.88 ID:kg+fQVFqO
ブーンはドクオと別れてからスーパーへ行き、必要なものを揃えた。


( ^ω^)oΟ(お米お米っと・・・・・・・・・あったお!)


ブーンは少し迷ったが、玄米を買った。

白米を買うことも出来たが、ブーンにとって玄米はカーチャンの味だったのだ。


他にもブーンは味噌汁用の味噌や具を買い、家へと急ぐ。





( ^ω^)“カーチャンただいまだお。ついにお米を手に入れたお”

( ^ω^)“カーチャンはお腹空いてると思うお。すぐつくるから待っててお”


相変わらずカーチャンは幸せそうな顔をしている。
249 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 19:15:52.95 ID:kg+fQVFqO
ブーンは夕飯をつくり始める。

そういえば味噌汁を作るのは初めてだ。

インターネットはもちろん料理本もないので、ブーンは自分の感覚に頼ることにした。



( ^ω^)“カーチャン出来たお!”


ブーンは仏壇にご飯と味噌汁を置いた。


( ^ω^)“おいしいかお?初めての味噌汁だお”

( ^ω^)“味噌の加減が難しいお。ちゃんと出来てるか心配だお”


ブーンは自分の分をよそり、食べはじめた。




(;^ω^)oΟ(味噌汁薄すぎたお・・・)

250 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 19:23:02.42 ID:kg+fQVFqO




ブーンは食事をすませるとラジオをつけた。


戦争の勢いはとどまるところを知らず、日に日に激しくなっている。

アメソカでは数千万人の国民が死んだらしい。

自殺者の数も爆発的に増えていた。


ブーンは貧乏でもこうして働いていられることが幸せに思えてきた。



( ^ω^)oΟ(もう寝るお・・・・・)





251 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 19:28:19.44 ID:kg+fQVFqO




朝、ブーンはドクオに借りている自転車でドクオの家に行った。



ピンポーン


('A`)「おうブーン来たか。今行くからちょっと待っててくれ」


ドクオが窓から顔を出して言う。

ブーンは手でわかったのサインを出した。
257 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 19:35:38.95 ID:kg+fQVFqO
すぐにドクオはドアからでて来た。


('A`)「お待たせっ、じゃあ行くか」

( ^ω^)“出発だお”

('A`)「あいつ、起きてるかな・・・・・」

( ^ω^)“起きてるといいお”


二人はショボンのもとへと向かった・・・・
277 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 20:52:39.13 ID:kg+fQVFqO
('A`)「あいつも大変なんだろうな・・・・・・死にたいのに死ねないんだもんな・・・・・」

( ^ω^)「・・・う・・・・う・・・」


ブーンは自転車に乗っているためプレートを使えない。

仕方なく声を出すが、やはりうまく喋れない。


このまま一生喋れないままなんだろうか。

ブーンはだんだん心配になってきていた。





( ^ω^)「・・・・・・・・・・!」
288 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 21:27:31.44 ID:kg+fQVFqO
ブーンは自転車に乗ったまま、ドクオの肩を叩いた。


('A`)「どうした?」


ブーンは遠くを指さす。


('A`)「あれは・・・・ジョルジュさん!」


道の向こうに、ジョルジュさんが歩いている。

二人はジョルジュさんのところへと自転車を走らせた。
299 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 21:44:01.62 ID:kg+fQVFqO
('A`)「ジョルジュさーん!!」

( ^ω^)「じ・・・・・・じょ・・・・・・る・・・・!!」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・」

('A`)「ジョルジュさん、こんなところで何やってるんですか?」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・」


ジョルジュさんは無言のまま、ゆっくりと歩き続けている。


( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・」

('A`)「ジョルジュ・・・・・さん?」
305 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 21:53:06.99 ID:kg+fQVFqO
( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・・・」

('A`)「・・・・・・・・・・・・」

( ^ω^)「・・・じ・・・・じょる・・・・・?」


それでもジョルジュさんは喋らない。


('A`)「・・・・・・これ・・・・・・まさか・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・!」

('A`)「・・・・・ドッペル・・・・ゲンガー・・・・・なのか?」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・・・」
315 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 22:06:06.83 ID:kg+fQVFqO
('A`)「ジョルジュさん!!!ジョルジュさん!!!!」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・・」

('A`)「・・・・・だめだ!!これはジョルジュさんじゃない!!!」

( ^ω^)“どうするお?”

('A`)「・・・・・・とりあえずジョルジュさんに知らせないと・・・・・」

( ^ω^)“でもジョルジュさんがどこにいるか分かんないお”

('A`)「くそっ・・・・・・・こんなことになるなら昨日携帯の番号を聞いとくんだった・・・・・」
330 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 22:23:40.24 ID:kg+fQVFqO
('A`)「とりあえず二手に分かれよう!俺はコイツを見張る。ブーンはジョルジュさんを探してきてくれ!!」

( ^ω^)“でもどこにいるか・・・・・”

('A`)「今は11時だからもしかしたら仕事をしてるかもしれない!」

( ^ω^)“わかった!行ってみるお”

('A`)「連絡手段がないな・・・・・・とりあえずジョルジュさんにあったら、
   携帯で俺に電話するように言ってくれ。番号は覚えてるか?」

( ^ω^)“覚えてるお”

('A`)「任せたぞ!!」
336 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 22:43:32.63 ID:kg+fQVFqO
ブーンは町の中へと消えていった。


('A`)「・・・・・・・・ジョルジュさん・・・・・」


そいつはゆらゆらと歩き続けている。


('A`)「・・・・・ドッペルゲンガーに会ったジョルジュさん本人ってことないよな・・・・」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・」

('A`)「とりあえず俺は見張るだけだ・・・・・・・・・ブーン、うまく見つけられるかな・・・・・」
345 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 23:02:39.31 ID:kg+fQVFqO




( ^ω^)oΟ(ついたお!!!)


ブーンはビルの中に駆け込んだ。


( ^ω^)oΟ(ジョルジュさんは・・・・・)

( ^ω^)「・・・じ・・・・・じ・・・・・・・・・・・・じょ・・」


こんな時でも声が出ない。

ブーンは自分が憎かった。
356 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 23:24:09.33 ID:kg+fQVFqO
( ^ω^)「あぉぉぉおおーーーーーーーーーーーーん!!!!!」




( ゚∀゚)「な、なんだなんだ!!どうした・・・・・・ってブーンじゃないか」

( ^ω^)「・・・・・・・!!」

( ゚∀゚)「どうしたんだよ?今日は仕事入ってないだろ??」

( ^ω^)“ジョルジュさんのドッペルゲンガーを見つけたんだお”

( ゚∀゚)「・・・・・・・!!」

( ^ω^)“いまドクオが見張ってるお”

( ゚∀゚)「本当か・・・・・・」
371 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 23:37:54.65 ID:kg+fQVFqO
( ゚∀゚)「今どこにいるんだ?」

( ^ω^)“分からないお。ドクオの携帯番号教えるから電話してほしいお”

( ゚∀゚)「そっか・・・・・・」


ブーンはジョルジュさんに番号を教えた。



プルルルルル



《はいっ!!ジョルジュさんですか??》

( ゚∀゚)「そうだ!!今どこにいる??」

《ジョルジュさんのドッペルゲンガーと一緒にいます!!
ドッペルゲンガーはだんだん○○ビルの方に向かっていますけど、今どこですか??》

( ゚∀゚)「・・・・・・○○ビルだ・・・・」
385 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 23:46:40.52 ID:kg+fQVFqO
《・・・!!早く逃げてください!!ドッペルゲンガーの歩くスピードもだんだん速くなってます!!!》

( ゚∀゚)「あとどのくらいでこっちに着く?」

《この早さだと・・・・・・あと5分ぐらいです!!》

( ゚∀゚)「わかった!!・・・・・けどどっちに逃げれば・・・??」

《ブーンに聞いてください!!ブーンが来たのと逆方向に逃げればオーケーです!!》

( ゚∀゚)「了解!!じゃあ切るぞ」

《はい!!》



ツー・・・ツー・・・
394 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/03(金) 23:55:32.55 ID:kg+fQVFqO
ジョルジュとブーンは急いでビルから出た。

辺りを見回すが、まだドッペルゲンガーは来ていないようだ。


( ^ω^)“この自転車使ってくださいお”

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・」

( ^ω^)“・・・・・・・・・・どうしたんですかお?”

( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・???」
427 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 00:09:04.34 ID:t9e1rDjPO
( ゚∀゚)「・・・・・・・・俺はどこまで逃げればいいんだ?」

( ^ω^)“・・・・・・さぁ”

( ゚∀゚)「逃げてもどうせ追い掛けて来るんだろ?」

( ^ω^)“・・・・・・・多分・・・”

( ゚∀゚)「・・・・・・じゃあ俺は逃げない」

( ^ω^)「・・・・・・・!!!」

( ゚∀゚)「俺はドッペルゲンガーに会っても死なない自信がある。
    第一、逃げるなんてのは俺のしょうに会わねーんだ」

( ^ω^)“・・・・・・無茶だお!!速く逃げるお!!!”
450 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 00:23:33.05 ID:t9e1rDjPO
( ゚∀゚)「俺はな、死にたいなんて思ったことは一度もないんだ」

( ^ω^)“そういう問題じゃないんだお!!”

( ゚∀゚)「いいから見てろって。ドッペルゲンガーの対処法ってやつを見せてやるよ」

( ^ω^)“無理なんだお!!ジョルジュさんに死んでほしくないんだお!!!”


ブーンはジョルジュさんの腕を引っ張るが、動こうとしない。



遠くから駆け足ぎみの二人が近付いてきた。


( ゚∀゚)「・・・・・・・・来たか」
464 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 00:34:58.94 ID:t9e1rDjPO




('A`)「だんだん速くなってきたな・・・・・・」


ドッペルゲンガーは不気味な走り方で○○ビルへと向かっている。


('A`)「うまく逃げたかな・・・・・あいつら・・・・・・」


ドクオはだんだん辛くなってきた。

どこまで追い掛けるんだ、こいつは。

どこまでついて行けばいいんだ、俺は。


('A`)「はぁ・・・・はぁ・・・・・・・」


ドッペルゲンガーはさらにスピードを増す。

○○ビルが見えてきた。



('A`)「あそこにいるのは・・・・・・!!!」
470 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 00:40:24.14 ID:t9e1rDjPO
ビルの前にジョルジュさんとブーンが立っている。

ブーンが必死にジョルジュさんを逃がそうとしている感じだ。


('A`)「あのバカ・・・・・・・逃げろーーーーーーージョルジュさーーーん!!!!!!」


聞こえているのか聞こえていないのか、ジョルジュさんは動かない。


('A`)「逃げろってばぁぁぁあああああああああああああああああああああ」
478 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 00:48:34.07 ID:t9e1rDjPO




( ^ω^)“ほら、逃げろって言ってるお!!”

( ゚∀゚)「いいから見てな!!」


ジョルジュはブーンの腕を振りほどいた。


( ゚∀゚)「さあーーーー来い!!お前なんかぶっ倒してやるぜ!!!!!」



ドッペルゲンガーはどんどん近付いてくる。
503 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/04(土) 01:18:20.61 ID:t9e1rDjPO
('A`)「駄目だあいつ・・・・・・早くなんとかしないと・・・・・・・」


相変わらずジョルジュは逃げる気配もない。

それどころか、かかって来いとかいってやがる。


('A`)「逃げろっつってんだろぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」


( ゚∀゚)「ドッペルゲンガーなんかに負けるかぁぁぁあああああああああああ!!!!」


('A`)「くそっ・・・・!こうなったら・・・!!!!!!」



ドクオはドッペルゲンガーに飛び付いた。
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