817 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/01(水) 23:16:19.89 ID:Rri0wD56O
( ^ω^)“実は2日間なにも食べてないんだお”

('A`)「はっ!?うち来ればよかったのに・・・・コンビニで何か買ってやるよ。」

( ^ω^)“ありがとうだお、あとで返すお”


二人はコンビニでおにぎりを買った。


( ^ω^)“うまいお!”

('A`)「ただのおにぎりで大袈裟な・・・・・・・・・・・よし、着いたぞ」
824 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/01(水) 23:34:38.15 ID:Rri0wD56O
('A`)「すいませーーん」

ドクオが声をあげると、奥から20歳ぐらいの男が出てきた。


( ゚∀゚)「おぉ、お前らが社長が言ってた新人か!名前は?」

('A`)「ドクオと言います!よろしくお願いします!」

( ^ω^)“ブーンですお”

( ゚∀゚)「お前喋れないんだってな・・・・でも気にすることはないぜ!
    気持ってもんはもともと言葉なんかじゃ伝わらないんた。ハートだよハート!!」


言ってる事はよく分からないが、悪い人間じゃないようだ。


( ^ω^)“よろしくお願いしますお”

( ゚∀゚)「はい、よろしく」
829 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/01(水) 23:42:45.86 ID:Rri0wD56O
('A`)「あの、あなたのお名前は・・・?」

( ゚∀゚)「おれか!?おれはジョルジュ長岡だ!ジョルジュって呼んでくれ!」

('A`)「は、はい、ジョルジュさん」

( ゚∀゚)「じゃあ簡単に仕事の説明をするぜ!一回しか言わねえからよく聞けよ!!」

('A`)「はい!!」


ジョルジュは説明を始めた。

この人はすごく熱い人のようだ。仕事の説明だけでも熱意が伝わってくる。



説明を聞き終った二人は早速仕事に取り掛かった。
833 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/01(水) 23:58:17.43 ID:Rri0wD56O




もくもくと作業を続けていると、ジョルジュさんが話しかけてきた。


( ゚∀゚)「お前らさ、ニュースとかみてるか?」

('A`)「はい、見てます」

( ゚∀゚)「おぉ〜偉いじゃないか、その若さで!」


そういうジョルジュさんも十分若いが。


( ゚∀゚)「世界が戦争のまっただなかだってんのに、俺達は清掃だぜ?」

('A`)「・・・・・・・・・・はは」

( ゚∀゚)「俺も自衛隊みたいに世界に貢献できる仕事がしたかったな・・・・・・そういえば知ってるか?」

('A`)「なんですか?」
837 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 00:10:46.99 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「ブウェート王国がさ、核を発射台にのせてるって噂」

('A`)「ま・・・・まじですか!!?」

( ゚∀゚)「あぁ、今ブウェート側は戦況不利だからな。でさ、目標はどこだと思う?」

('A`)「・・・・・・そりゃアメソカじゃないんですか?」

( ゚∀゚)「当たりだ。でもな、それだけじゃない。日本もイギソスも、敵国のほとんどに向けて
    核を発射準備しているらしいぞ。まぁオドシだとは思うが・・・・」

('A`)「そうですよね、本当に使う気はさすがにないでしょうね・・・・・・」

( ^ω^)oΟ(まじかお・・・・・・・・)
839 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 00:24:13.49 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「それとさ、アメソカが日本にもっと兵隊を出せって言ってきてるんだと」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「さすがに日本も徴兵令出したりはしないと思うけど・・・・・まぁ俺は兵隊になりたいけどね」


ジョルジュはずっと喋り続けていた。

ジョルジュの話が止まりかけたとき、今度はドクオが話をふった。


('A`)「ジョルジュさん、ドッペルゲンガーってしってますか?」

( ゚∀゚)「・・・・!!」
847 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 00:42:22.65 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「ドッペルゲンガーか・・・・・・見たのか?」

('A`)「いえ・・・・・僕達、自分のは見てないんですが・・・・・・ジョルジュさんは?」

( ゚∀゚)「・・・・・・おれは見たよ」

('A`)「・・・・・え・・・・・本当ですか?」

( ゚∀゚)「あぁ・・・・・ただ、おれも自分のじゃない。おれの・・・・・・友達のだ。」


さっきまで元気だったジョルジュさんが、きゅうにおとなしくなった・・・・
851 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:06:14.10 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「一ヶ月ぐらい前になるか・・・・・・・この仕事の帰り道でのことだったな」

( ^ω^)「・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「正面からさ、おれの友達が歩いてきたんだよ。なんかうつ向いた感じでさ・・・・・」

('A`)「・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「それでおれが話しかけてもさ、シカトなんだよ。ずっと下向いたままなんだ。
    そのままそいつはそいつの家の方にいっちまった。
    そのときドッペルゲンガーだって気付いてれば、おれはそいつを助けれたかもしれないのにな・・・・・」

('A`)「ジョルジュさん・・・・・・・・」
853 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:12:40.77 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「その次の日だよ、そいつが自殺したって聞いたのは・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「最初はさ、自殺するからあんな暗い表情だったのか、って思ったんだよ。
    でもさ、そいつその日はずっと家にいたって、後になって聞いたんだ」

('A`)「そうだったんですか・・・・」

( ゚∀゚)「あぁ。でさ、じゃああの時俺があったやつはなんだったんだろうって思ってるときにさ、
    ドッペルゲンガーの噂を聞いたんだ」

856 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:21:26.70 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「よく考えてみりゃ、あんな暗い表情人間にはできねーよ。絶望に満ちてる、っていうのかな?」

('A`)「・・・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「・・・・・・・・今や自殺者続出だからな・・・・・・・お前らも気をつけろよ」

('A`)「・・・・・・・・・・・ジョルジュさんは、なんでドッペルゲンガーが現れるかわかりますか?」

( ゚∀゚)「それは分かんねーよ。でも、もっと前にもドッペルゲンガーがいたって話は聞いたことあるな」

('A`)「・・・・・・本当ですか??」
858 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:29:05.76 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「あぁ・・・・・・・それは第二次大戦が始まった頃、らしいよ。
    今ほどじゃないが自殺者がかなり増えて、ドッペルゲンガーの噂もわずかだが広まっていたんだと」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「なんでそれが現れたのか、そしておさまったのか、それは分からずじまいだったんだってよ」

('A`)「・・・・・・戦争と・・・・・・・関係があるのかな・・・・?」

( ゚∀゚)「さあな。だがあんな兵器がつくれるわけないぞ」

('A`)「・・・・・・どういうことなんだろう・・・・・・」
863 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:38:55.61 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「まぁなによりドッペルゲンガーに会わないようにすることが大事だな」

('A`)「そうですね・・・・・・・・」

( ゚∀゚)「よし!!じゃあ今日の仕事は終わりだ!!なんかしゃべってばっかりだったな」

('A`)「はは・・・・・・・」

( ゚∀゚)「給料は今の時代めずらしいが手渡しだ。もらいに行こうぜ」


ブーンとドクオはジョルジュさんについて、奥にある部屋に入った。
870 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 01:48:41.22 ID:h+L3Cv4tO
( ゚∀゚)「終りましたよーーーー!」

男「ごくろう・・・・・・これがジョルジュので・・・・・・・・これがブーンの。
  そしてこれが・・・・ドクオのだ」

('A`)「え・・・・・・おれは給料は無しってことに・・・・・・」

男「知ってるよ、あの面接官には厳しく指導しておいた」

('A`)「え・・・・・・?」

男「うちはそんな血も涙もないような会社じゃないよ。
  ただ働きするやつ見つけました!って報告してきて訳を聞いた後、ぶん殴ってやったさ」

( ^ω^)“よかったお!ドクオ”

('A`)「あ、ありがとうございます!」
26 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 17:15:38.63 ID:h+L3Cv4tO
封筒にはそれぞれ7000円が入っていた。


('A`)「よし!早速なんか食うか!」


ジョルジュさんにお礼をいい、二人はファミレスに向かった。





('A`)「すいませーん、ハンバーグとライス大盛りで!ブーンは?」

( ^ω^)“トーストとサラダお願いだお”

('A`)「なんだよ・・・せっかく金入ったんだからもうちょっと頼めよ」

( ^ω^)“お米とかいろいろ買うもんがあるんだお。電気代とかも払うから貯めないといけないし”

('A`)「そうか・・・・・じゃあ飯はおごってやる・・・・・って言ってもブーンは断るんだよな・・・・・」

( ^ω^)“トーストとサラダで十分だお”

('A`)「わかったよ。じゃああとトーストとサラダお願いします」

ウエイター「かしこまりましたー」
29 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 17:22:06.27 ID:h+L3Cv4tO
('A`)「いやー案外楽な仕事でよかったな、いい先輩もいたしさ」

( ^ω^)“だおだお”

('A`)「それにしても俺たちみたいな体験してる人っているもんなんだな・・・・・・・」

( ^ω^)“ショボンのことかお?”

('A`)「あぁ・・・・・ジョルジュさんは友達を亡くしたっていってたじゃん・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・」

ショボンは今どうしているんだろう・・・・

あれ以来警察からは連絡がない。

ショボンのカーチャンとトーチャンのことを思うと、胸が締め付けられるようだった。
32 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 17:29:35.84 ID:h+L3Cv4tO
('A`)「なぁ・・・・ドッペルゲンガーの正体ってなんなんだろう・・・・?」

( ^ω^)“わかんないお・・・・・・・でもジョルジュさんは、絶望に満ちた感じだったって言ってたお”

('A`)「そう・・・・・・・ショボンのカウンセラーの女も同じ様なこと言ってたんだよな・・・・・」

( ^ω^)“そういえば言ってたお、ショボンからは絶望感を感じるって”

('A`)「それと、第二次大戦初期もドッペルゲンガーが現れてたって話・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」

('A`)「どういうことなんだろうな・・・」
35 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 17:38:19.24 ID:h+L3Cv4tO
( ^ω^)“・・・・・・・・・・・ドクオ、聞いてほしいことがあるお”

('A`)「なんだ?」


ブーンには気になっていた事があった。


( ^ω^)“昨日、夢をみたんだお”

('A`)「へぇ〜・・・・・・どんな夢だった?」

( ^ω^)“カーチャンが出てきたんだお”

('A`)「そっか・・・・・・・ブーンのカーチャンはなんか言ってたか?」
47 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 18:04:43.71 ID:h+L3Cv4tO
( ^ω^)“・・・・・・・・・・・・ブーン、なんだか分かった気がするんだお”

('A`)「・・・・・なにがだ?」

( ^ω^)“カーチャン、夢で言ってたんだお・・・・絶望に浸っている時こそ、希望を見つけるチャンスだって”

('A`)「・・・・・・・・・・」

( ^ω^)“それにカーチャンは生きてた時も、絶望は希望そのものだ、って言ってたんだお
    ・・・・もしショボンや、世界中に現れてるドッペルゲンガーは絶望そのものなら、
     どうにかして救うことが出来るはずだお”

('A`)「・・・・・・・・・絶望を・・・・・希望に変えるのか・・・・?」


( ^ω^)“・・・・・・・・そうだお”

48 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 18:11:07.29 ID:h+L3Cv4tO
('A`)「でも・・・・・そんなことどうやって・・・・・・・?」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」

('A`)「・・・・・・・・・・・どうやるんだ?」

( ^ω^)“・・・・・・・・・・さぁ・・・”

('A`)「・・・・・・・・・・・・・・・」


そこにウエイターが食事を持って来た。

そういえば、お腹が空いていたことを忘れていた。


('A`)「・・・・・・・・・・とりあえず、食うか」

( ^ω^)“・・・・そうするお”
55 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 18:34:45.25 ID:h+L3Cv4tO
( ^ω^)「ハムッ!!ハフッハフッ!!ハムッ!!」

('A`)「・・・・・・・・・・・・そんなにうまいか?」

( ^ω^)“自分で働いた金で食う飯はうまいお”

('A`)「・・・・・・たしかにな」


二人は黙々と食べ続けた。




( ^ω^)「・・・ぷふー・・・・・・・・」

('A`)「はー、食った食った」
58 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/02(木) 18:44:12.18 ID:h+L3Cv4tO
( ^ω^)“・・・・・・・じゃあ帰るかお?”

('A`)「そうだな・・・・・・・・・・あとさ、明日ショボンのところに行ってみないか?」

( ^ω^)“・・・・・オッケーだお”


次の日はバイトもなかったので、二人はショボンのいる警察病院に行く約束をした。


( ^ω^)“じゃた明日、ドクオの家に依ってくお”

('A`)「わかった、待ってるよ」
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