- 48 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
18:13:03.38 ID:ihx8x5HMO
- 校門の辺りにに人だかりが出来ていた。
おそらく全員、高校に避難して来た人だろう。
(´<_` )「はーい、慌てないで慌てないで。そこを右に曲がったところにある体育館に入ってくださーい」
校門で場を仕切っている人間がいる。この学校の教頭だ。
( ^ω^)“ドクオ、教頭があそこにいるお”
('A`)「本当だ。俺達のこと覚えてるかな・・・・・・・教頭先生ーーー!!」
二人はショボンの手を繋いだまま教頭先生のところに駆け寄った。
- 52 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
18:24:15.24 ID:ihx8x5HMO
- (´<_` )「おぉ、君達は学校をやめた三人組じゃないか・・・・・・・真ん中の君はショボン君だね?」
(´・ω・`)「はい・・・・・」
(´<_` )「話は聞いてるよ・・・・・・元気そうでなによりだ」
(´・ω・`)「・・・・・・」
(´<_` )「さぁさぁ早く体育館に入るんだ。回りの人たちにも迷惑だからね」
('A`)「わかりました・・・・・・・・先生、世界はどうなるんですか・・・?」
(´<_` )「先生にもわからんよ・・・・」
('A`)「そうですか・・・・・・」
五人は通路を右に進み、体育館の扉を開いた。
- 57 : ◆xJiyHZHPtM
:2006/02/08(水) 18:39:32.67
ID:ihx8x5HMO
- ('A`)「うわ・・・・すごい人だな・・・・」
7、8百人はいるだろうか。
まだ少しスペースに余裕があるが、全員が寝たりすることは出来なさそうだ。
あとからも次々と避難をしに人が入って来る。
8('A` )8「とりあえず、私たちも場所を取りましょう」
ブーン達は体育館のすみに残っていたスペースに陣取った。
窓の外は真っ暗で、遠くの様子はまるで分からない。
時計は午前2時を指していた。
- 59 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
18:53:56.39 ID:ihx8x5HMO
- 8('A` )8「大阪はどうなったのかしらね・・・・」
('A`)「さあな・・・・・・」
( ^ω^)「・・・・・・・」
('A`)「アメソカはどうしてるんだろう・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・」
川'A')「・・・・・・・・・」
会話が続かない。
みんな精神的に疲れきっていた。
(´・ω・`)「ちょっとトーチャン達がいないか探してくる・・・・・」
('A`)「あっ・・・・俺達も行くよ。ブーン、行こうぜ!」
- 63 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
19:08:11.52 ID:ihx8x5HMO
- 三人は人で溢れる体育館を見て回った。
(´・ω・`)「・・・・・・・」
('A`)「いないなぁ・・・・・・・・」
( ^ω^)“さすがに俺達より早くここに来るのは無理なんじゃないかお?”
(´・ω・`)「・・・・・・・・そうだよね」
('A`)「も、もうちょっしたらきっと来るよ・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・」
(;^ω^)“一応もう一周探してみるお・・・”
- 64 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
19:12:49.29 ID:ihx8x5HMO
- 一通り体育館内を見てまわったが、やはりまだショボンの両親はいないようだ。
今ごろ何処でどうしているのだろう・・・・
( ^ω^)“ショボン、心配することないお。あの2人なら絶対逃げきるお”
(´・ω・`)「あぁ・・・・・・・・ありがとう」
('A`)「ショボン・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・ドクオ、さっきはごめんな」
('A`)「・・・・・??」
(´・ω・`)「俺のために止めてくれたのに、あんなこと言ってさ・・・・」
('A`)「・・・・・・・・・気にしてないよ、ショボン」
(´・ω・`)「・・・・・・・・」
三人が元の場所に戻ろうとした時だった。
( ゚∀゚)「おーーい!!!」
- 70 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
19:18:34.57 ID:ihx8x5HMO
- ('A`)「ジョ、ジョルジユさん!!」
( ^ω^)“無事だったんですかお?”
( ゚∀゚)「それはこっちのセリフだよ・・・・・・ドクオ、大丈夫だったのか?」
('A`)「はい。ちょっとお腹に火傷したぐらいですよ」
( ゚∀゚)「そうか・・・・・・・よかった」
( ^ω^)“なんでバイトに来なかったんですかお?”
( ゚∀゚)「・・・・・・・・・怖かったんだ」
('A`)「・・・・・・・・」
( ゚∀゚)「もしドクオが死んでしまったら・・・・・・・自殺願望を持ってしまったら・・・・・ってな」
('A`)「そうだったんですか・・・・・・・・」
- 90 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
20:31:39.85 ID:ihx8x5HMO
- ( ゚∀゚)「ドクオ、悪かったな・・・・俺のせいで・・・・」
('A`)「いやいや、いいんですよ」
( ゚∀゚)「実は逃げ出したあとさ・・・・・・オレ、軍隊に入ろうとしたんだよ・・・」
('A`)「・・・!そうだったんですか・・・」
( ^ω^)“じゃあなんでここにいるんだお?”
( ゚∀゚)「結局さ・・・・・怖くなってやめたんだ・・・・・」
('A`)「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「オレはいっつもそうなんだ・・・・・あの時ドクオが止めてなくても、俺は逃げ出してたかもな・・・」
( ^ω^)「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「強そうなことばっかり言ってさ・・・・結局はなんにもできないんだよ・・・・」
('A`)「・・・・・・・・」
- 96 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
20:54:46.29 ID:ihx8x5HMO
- ('A`)「そんなこと・・・・ないですよ」
( ゚∀゚)「いや、俺はダメダメだ・・・ダメダメ、ダメ人間だよ・・・」
( ^ω^)“そこまで言わなくても・・・”
( ゚∀゚)「ん・・・・・・・そういえば、君は?」
('A`)「あぁ、ショボンです」
( ゚∀゚)「あの時言ってた人か!!君が・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・」
( ゚∀゚)「一応普通に見えるが・・・・・・・・・・・・死にたいとか、思うのか?」
(´・ω・`)「はい・・・・・・」
( ゚∀゚)「そうか・・・・・」
- 102 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
21:29:35.62 ID:ihx8x5HMO
- ( ゚∀゚)「まぁ・・・・頑張って生きろよ!!こんな俺が言っても・・・・・・説得力無いけどな」
(´・ω・`)「・・・・・・・・」
('A`)「そんなことないですよ」
( ゚∀゚)「じゃあ・・・・・・本当にごめんな、ドクオ」
('A`)「あっ・・・・・ジョルジュさんも僕達のところに来てくださいよ」
( ゚∀゚)「・・・・いいのか?」
( ^ω^)“もちろんだお”
( ゚∀゚)「じゃあ移動しようかな・・・・・・一人で寂しかったんだ」
- 116 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
22:02:28.03 ID:ihx8x5HMO
- ( ゚∀゚)「じゃあ自分の荷物をまとめてくるよ」
('A`)「じゃああそこのすみにいるんで・・・」
( ゚∀゚)「分かった、じゃあ後でな」
ジョルジュさんといったん別れ、三人はドクオのカーチャン達が待ってる場所へと戻った。
('A`)「カーチャン、オレのバイトの先輩が今からここに来るよ」
8('A` )8「そうかい、まぁ人数は多い方がいいからね・・・」
数分後、ジョルジュさんが荷物をもってやって来た。
物凄い量の荷物だ。旅行にでも行く予定だったんだろうか。
- 119 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
22:14:05.09 ID:ihx8x5HMO
- ( ゚∀゚)「どーも、ジョルジュと言います!これ、食料なんでみんなの足しにしてください」
('A`)「すごい量ですね・・・・・」
( ゚∀゚)「軍隊に入ろうとして荷物をまとめてたんだよ・・・・・・・まさかこんな風に役に立つとはな」
8('A` )8「こんなにすいません・・・・・ドクオの母です・・・・」
暫くジョルジュさんとドクオのお母さんは会話をしていた。
一時間もたつと、ジョルジュさんはドクコとも仲良くなり、楽しそうに喋っている。
- 130 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
22:39:59.62 ID:ihx8x5HMO
- ・
・
・
(´<_` )「校長!!体育館のトイレで人が死んでるとの報告が・・・」
( ´_ゝ`)「自殺か・・・・・・?」
(´<_` )「おそらく・・・・・・・・ドッペルゲンガーが入り込んだ可能性が・・・・・」
( ´_ゝ`)「とりあえず先生方を集めて死体を処理だ。死者は一人か?」
(´<_` )「4人です。それよりそろそろ体育館を閉めないと・・・・我々も危険です」
( ´_ゝ`)「そうだな・・・・・」
- 143 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
22:55:39.02 ID:ihx8x5HMO
- ピンポンパンポーン
《体育館内にいる先生方、至急、入り口を含めた全てのドア、窓を閉めてください》
('A`)「え・・・・・・閉めちゃうのか・・・」
8('A` )8「人が多すぎるんじゃない・・・・・?」
(´・ω・`)「ちょ、ちょっと待てよ!まだオレのトーチャンとカーチャンが・・・・・・」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」
(´・ω・`)「ふざけんなよっ!!!」
そう言うとショボンは入り口に向かって走り出した。
('A`)「お、おい!!!」
- 152 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
23:10:01.56 ID:ihx8x5HMO
- (´・ω・`)「なんで入り口を閉めるんですか!?まだオレの親が来てないんです!!!」
先生「そう言われてもね・・・・・・校長の決定だ」
(´・ω・`)「でも!!!」
先生「諦めてくれ!きっとドッペルゲンガーを警戒してのことだ!」
(´・ω・`)「え・・・・・」
先生「さっき、トイレで人が死んでいた。あれは自殺だった・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・」
先生「ドッペルゲンガーもここに入り込んで来てるんだ!早く閉めないと、中の人も危険なんだよ!!」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・」
先生「気持は分かるが・・・・・・・閉めるよ・・・・」
先生の手によって入り口のドアは閉められ、鍵が掛けられた・・・
- 155 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
23:18:41.53 ID:ihx8x5HMO
- ドクオはショボンのもとに駆け寄った。
('A`)「おいショボン!!いきなり走り出すなよ!!」
(´・ω・`)「・・・・・・・・」
('A`)「ショボン・・・・?」
(´・ω・`)「ちょっとトイレ行ってくる・・・・」
('A`)「・・・・・・お、オレも行くよ」
(´・ω・`)「いや、一人でいいよ」
('A`)「・・・・・・いーや、オレも着いて行く」
(´・ω・`)「なんでだよ!俺は一人で行く!!」
('A`)「ダメだ!!!ブーンも連れて三人で行く!!!」
(´・ω・`)「いい加減にしてくれ!!オレはもう死ぬんだ!!!死なせてくれ!!!!」
- 170 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
23:35:51.24 ID:ihx8x5HMO
- ('A`#)「ふざけんな!!!お前が死んだらお前のトーチャン達はどうなるんだよ!!!
頑張ってドッペルゲンガーから逃げてここまで来たのにお前が死んでたらどう思うんだよ!!!」
(#´・ω・`)「うるせー!!!どうせもうドアは開かねーんだよ!!!もう助からねーんだよ!!!!」
('A`#)「トーチャンとカーチャンが来たら俺が先生をぶっ倒してでもドア開けてやるよ!!」
先生「・・・・・・・・」
(#´・ω・`)「そんなこと無理に決まってんだろ!!」
('A`#)「・・・・・・・お前に死んでほしくないのは親だけじゃない!!分かるだろ!!!」
- 177 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/08(水)
23:50:36.41 ID:ihx8x5HMO
- ('A`)「たのむから死ぬなんて言わないでくれよ・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・」
('A`)「ただでさえブーンはカーチャンが死んで声がでなくなったんだ・・・
お前まで死んだらブーンはどうなるんだよ・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・」
('A`)「トーチャンとカーチャンならきっと生きてる・・・・今は帰ってくるのを信じるしかないよ・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・」
('A`)「戻ろう・・・・・・オレたちの場所に」
(´・ω・`)「・・・・・・・・わかった」