728 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 14:56:13.37 ID:FSK3/u8TO




(`・ω・´)「みんな準備は出来たか?」

('A`)「オッケーです!」

8('A` )8「大丈夫です・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・」

(`・ω・´)「よし、じゃあ出発しよう!」


ブーン達は外に出る。

空はすっかり暗くなっていて、いつもならこの時間帯は閑散としているはずだった。

しかし今日は違う。

避難するために家から慌てて出てきた人たちで、辺りは騒然としている。

泣き叫ぶ声、怒鳴り散らす声・・・・いろんな声が聞こえてきた。

729 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 14:58:11.59 ID:FSK3/u8TO
七人はブーン達が通っていた高校へと歩き出した。

ドクオの妹は相変わらず泣きっぱなした。
ショボンはショボンの両親に手を引かれて歩いている。
手足の固定は外されているが・・・大丈夫なのだろうか。


('A`)「・・・・・・もし東京に核が落とされたら・・・・・・こんな避難なんて意味ないのにな」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・」

('A`)「最期ぐらいは・・・・・・自分の好きな人といたかったな・・・・・」

( ^ω^)“ドクオ好きな人いたのかお?”

('A`)「いないけどさ・・・・・・・好きな人も出来ないまま死にたくなかったよ・・・・・」

733 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 15:01:33.02 ID:FSK3/u8TO
( ^ω^)“死ぬって決めつけちゃだめだお。生きのびてから、好きな人をつくればいいんだお”

('A`)「・・・・・・・・・・・ブーンは偉いよな」

( ^ω^)“なにがだお?”

('A`)「ブーンは・・・・・一番辛い状況なのにさ・・・・・・・」

( ^ω^)「・・・・・・・・・・」

('A`)「ブーンのカーチャンが死んだ時さ、ブーンもあとを追っちゃうんじゃないかって心配してたんだよ」

( ^ω^)“・・・・・・・・カーチャンのおかげだお・・・”

('A`)「・・・・・・・・・・」

( ^ω^)“カーチャンがいつもそばにいてくれたから、今もこうして元気にいられるんだお”

734 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 15:05:13.61 ID:FSK3/u8TO
('A`)「カーチャンか・・・・・・・・」


8('A` )8「ドクオ?どうしたの・・・・?」

('A`)「いや、なんでもいけど・・・・・・・・カーチャンもドクコも、絶対に死なないでくれよ・・・・・・」

8('A` )8「どうしたのよ・・・・・・急に・・・・」

('A`)「なんでもないよ・・・・・・・・」

8('A` )8「カーチャンは死なないわ・・・・・ドクオもドクコも、絶対死なせはしないわよ・・・・・・」

('A`)「・・・・うん」





J(´・ω・`)し「・・・!!!!・・・あなた・・・・あそこ・・・・・」
739 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 15:37:22.10 ID:FSK3/u8TO
(`・ω・´)「!!!・・・・・・ついに・・・・・来たか・・・・」


ショボンの両親が足を止めた。


('A`)「・・・・?・・・どうしたんですか?」

(`・ω・´)「君達は・・・・・・先に行っててくれ」

(´・ω・`)「・・・・・なんで?」

(`・ω・´)「あそこにいるのは・・・・・・・私たちのドッペルゲンガーだろう」

( ^ω^)「・・・!!」


100mぐらい先にいる二人組の夫婦が、こっちに向かって来ていた・・・・
746 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 15:47:27.30 ID:FSK3/u8TO
8('A` )8「そんな!!ここまで来たのに・・・・」

(`・ω・´)「私たちもどうにか遠回りをして高校に行く!!あとで合流しよう!!」

J(´・ω・`)し「あなた・・・・・・・・」

(`・ω・´)「安心しろ、俺がついてる!!ドクオ君とブーン君、ショボンをよろしく頼むよ・・・・」

('A`)「は、はい!!」

(`・ω・´)「じゃあなショボン・・・・また後でな・・・!!!」

(´・ω・`)「あっ・・・・・・」


そう言い残し、ショボンの両親は今来た道を走って戻っていった・・・・
753 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 15:57:06.65 ID:FSK3/u8TO
二人組の夫婦はどんどんとブーン達に近づいてくる・・・・

顔がはっきり見えてきた・・・・・・間違いなくあの二人のドッペルゲンガーだ!!


(´・ω・`)「くそっ・・・・・俺がやっつけてやる!!!」

('A`)「やめろ!!!!」


ショボンがドッペルゲンガーに飛びつこうとしたのを、ドクオが後ろから抑えた。


('A`)「あいつらに触るな!!大火傷するぞ!!」

(´・ω・`)「放せよっ!!!火傷ぐらいで・・・・・・」

('A`)「今は救急車もすぐ来れないんだ!!下手したら死んじゃうんだぞ!!!」

(´・ω・`)「俺が死にたがってるの知ってるだろ!!!いいから放せよ!!!」
757 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 16:07:47.62 ID:FSK3/u8TO
('A`)「だめだ!!ショボンが死なないように見とけって、お前のお父さんに言われてるんだ!!!」

(´・ω・`)「そのトーチャンが死んじゃうじゃないか!!!」


そうこうしているうちに、ドッペルゲンガーはブーン達の前を過ぎていった。





(´・ω・`)「トーチャンとカーチャンが死んだら・・・・・・許さないからな・・・・・・」

('A`)「・・・・・・・・・・・」

(´;ω;`)「なんか言えよ!!!お前のせいで・・・うっ・・・うっ・・・・」

('A`)「ショボン・・・・・・・・・・・・」

(´;ω;`)「・・・うぅ・・・・うっ・・・・・・・・うぅ」

('A`)「あの二人なら絶対帰ってくるよ・・・・・・俺達より先に学校についてるかもしれないしさ・・・・」
759 : ◆xJiyHZHPtM :2006/02/07(火) 16:15:55.13 ID:FSK3/u8TO
8('A` )8「ショボン君には悪いけど・・・・・・・今は先を急ぎましょう・・・・」

(´;ω;`)「・・・・・・・・・・・・・」

('A`)「ほらショボン・・・・・・立てよ・・・・」


ブーンとドクオは両親に代わって、ショボンの手を引いて歩いた。


高校はもう目の前だ。
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