- 329 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:37:55.34 ID:Ttl8esRw0
- 12月15日。夜。調和機構(今北産業)。
ブーンとアタッシュケースから出たツンがライブラリルームへ向かって歩いていた。
(;^ω^)「ショボンに見つかって危なかったお・・・。」
ξ゚听)ξ「それにしてもショボンは何しに来てたのかしらね。」
( ^ω^)「確かに何できてたんだお。」
ξ゚听)ξ「まあ、帰りにもいるかもしれないから気をつけた方がいいわね。」
( ^ω^)「わかったお。」
ブーンとツンはライブラリルームに着いた。
中に入るとまだ誰もいなかったのでブーンは椅子に座ってパソコンを起動した。
パソコンが起動されるとディスプレイに「T.N.E.ライブラリ」という画面が表示された。
( ^ω^)「さてと、アンノウンの情報でもおさらいするお。」
ブーンはキーボードを叩き始める。
- 330 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:38:29.47 ID:Ttl8esRw0
- ( ^ω^)「あ、やっぱりビッグアイやミステリアスキューブの戦闘パターンが更新されてるお。」
ξ゚听)ξ「さすがにこーいう仕事ははやいわね。」
( ^ω^)「えーと、他のアンノウンは・・・っと。」
その時、ライブラリルームのドアが開き、ジョルジュとしぃが入ってきた。
( ゚∀゚)「勉強熱心だなあ。」
(*゚ー゚)「やっほー。」
( ^ω^)「あ、今、いろいろと見てるところだお。」
ジョルジュは椅子を持ってくるとブーンの隣に座り、ディスプレイを眺める。
( ゚∀゚)「・・・リスキーピラミッド(危険な三角錐)か・・・。」
( ^ω^)「ほかには、メランコリーシリンダー(憂鬱な円柱)とかあるお。」
( ゚∀゚)「何が憂鬱なんだろう?」
ξ゚听)ξ「名前に深い意味なんてないんじゃない?」
( ゚∀゚)「これは、ホラーオクタヘドロン(恐怖の八面体)か。何が恐怖なんだろう?」
- 331 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:40:08.17 ID:Ttl8esRw0
- (*゚ー゚)「こーやって見るとアンノウンは幾何学的な形が多いのね。」
ξ゚听)ξ「そういわれてみるとそうね。」
( ^ω^)「どれも戦闘パターンのデータがないから実際に闘うとなると厳しいお。」
( ゚∀゚)「そうだよなあ。レリックがあるから何とかなるかもしれないが、
相手の攻撃方法がわからないってのは厳しいよなあ。」
ブーンとジョルジュが話し合う。その様子を見ていたしぃが言った。
(*゚ー゚)「コーヒーでも飲む?持ってくるわよ。」
( ゚∀゚)「おう、頼むぜ。」
( ^ω^)「ありがとうだお。気が利くお。」
ξ゚听)ξ「どうせ、私は気が利きませんよ。」
(;^ω^)「あ、いや深い意味はないお。」
(*゚ー゚)「じゃ、ツン行こっか。」
ξ゚听)ξ「はーい。」
しぃとツンはライブラリルームを出て行った。
(;^ω^)「・・・。」
- 332 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:41:28.00 ID:Ttl8esRw0
- その頃、ショボンは調和機構(今北産業)に潜入していた。
(´・ω・`)「ブーンの助手だって言えば案外簡単に入れるものなのね。」
ショボンはできるだけ堂々と廊下を歩く。
(´・ω・`)(四谷さんに会わなければ誰も僕のこと知らないだろうし、大丈夫かな。)
すれ違う人を無視しつつ調和機構内をうろつくショボン。
(´・ω・`)「うーん、ブーンはどこに行ったんだろう・・・。
誰と会うか聞いておけばよかったなあ。」
調和機構内を練り歩いてたショボンだったがブーンを見つけることができない。
(´・ω・`)「ありゃ、行き止まりか。」
来た道を引き返そうとしたところ、守衛が3人立っていた。
(´・ω・`)(やっぱりつけられてたかあ。簡単に入れたのは泳がされたのね。)
ショボンは両腕を上げると守衛の方へ歩いていった。
(´・ω・`)(さて、どーしようかねえ。)
- 333 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:42:29.30 ID:Ttl8esRw0
- その頃、ジョルジュとブーンはT.N.E.ライブラリを見ながら話をしていた。
( ゚∀゚)「T.N.E.の情報を持ち出したいよなあ。いちいちここに来るのは面倒くさいぜ。」
( ^ω^)「まあ、情報が漏れたらまずいからそれは無理だお。それに結構更新も多そうだお。」
( ゚∀゚)「そうだよなあ。しょうがねえ。せっかくだから今日は一杯覚えて帰ろう。」
( ^ω^)「その意気だお。」
先ほどまではあまりやる気がなかったジョルジュだったが、
腹を決めると熱心にディスプレイを見つめるようになっていた。
その様子を眺めているブーンがポツリと呟いた。
( ^ω^)「・・・それにしてもT.N.E.って何なんだお?」
( ゚∀゚)「へっ?The Natural Enemy。人類の天敵ってやつだろ?」
( ^ω^)「それはそうなんだけど、何のために存在しているのかとかだお?」
( ゚∀゚)「さあな。とにかく無差別に人間を殺しているだけで俺的には許せない存在だけどな。」
ジョルジュは拳を握り締めた。
( ゚∀゚)「で、ブーンはどう思ってるんだ?」
( ^ω^)「うーん、なんだかわからないけどT.N.E.の行動には、
何か意味というか理由があるような気がするんだお。」
( ゚∀゚)「理由ねぇ・・・そんなもんあっても人間を殺すなんて許されるとは思えないけどな。」
- 334 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:43:25.85 ID:Ttl8esRw0
- ( ^ω^)「でも、それって人間の視点の話だお。」
( ゚∀゚)「そりゃそうだ。俺達は人間だからな。」
( ^ω^)「この世界全体で考えると人間って何なんだろうってならないかお?」
( ゚∀゚)「あー、そういう視点ね。まあ、それでも俺はT.N.E.は許したくないがな。」
その時、ツンとしぃがコーヒー持ってライブラリルームに戻ってきた。
(*゚ー゚)「ただいまー。」
ξ゚听)ξ「はい、ブーン。」
ツンがブーンにコーヒーを渡した。ブーンはそのコーヒーを飲んだ。
( ^ω^)「お、おいしいお!!このコーヒー!!」
(*゚ー゚)「インスタントでもいいんじゃないの?
って言ったんだけど豆からひくんだってツンが張り切っちゃったの。」
( ^ω^)「ツン、ありがとうだお!おいしいお!」
ξ////)ξ「べ、別にブーンのために豆ひいたんじゃないからね!
気が利くいい女になりたいだけだからね!」
( ^ω^)「うん、でも嬉しいお。」
- 335 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:44:11.28 ID:Ttl8esRw0
- ( ゚∀゚)「よし、コーヒー飲んで徹夜でがんばるか!」
(*゚ー゚)「あら、ジョルジュが張り切ってるわ。」
( ^ω^)「もう覚悟を決めたみたいだお。僕も付き合うお。」
ブーン達はT.N.E.ライブラリで情報をいろいろ調べたり、
遊撃の攻撃パターンなどを話あったりした。
そうしている間に15日ももうすぐ終わりになろうとしていた。
( ゚∀゚)「そろそろ16日になるな。」
ジョルジュが腕時計をみた。
( ^ω^)「ジョルジュの予想が当たっていればT.N.E.が現れる時間帯に突入だお。」
(*゚ー゚)「そうね。」
ξ゚听)ξ「とりあえずはここで待機してればいいわよね。」
( ゚∀゚)「そうだな。何かあれば連絡がくるだろう。」
( ^ω^)「では、もうひと踏ん張りがんばろうだお。」
ブーン達は再びT.N.E.ライブラリをチェックし始めた。
- 336 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:45:02.15 ID:Ttl8esRw0
- そして、16日の0時になった。その時、ブーン達の足元に霧のようなものが現れた。
( ^ω^)「あれ?何だおこの霧は?」
( ゚∀゚)「なんだこりゃ?」
(*゚ー゚)「火事の煙かしら?」
ξ゚听)ξ「それにしては火の気を感じないわね。」
ブーン達の足元に現れた霧のような霞は、いつの間にか部屋一杯に広がっていた。
そして、その場にいる者達は何か激しい波動のようなものを全身に感じた。
(;^ω^)「こ、これはひょっとして!?」
( ゚∀゚)「かもしれねえな・・・。」
ブーン達の予想通り霧の中からT.N.E.が現れた。
それは一般自動車程度の大きさの三角錐の形をしていた。色は黄色だった。
(;^ω^)「うわあぁあ!?」
( ゚∀゚)「落ち着けブーン!こいつはさっき勉強したばかりの奴だな・・・。」
- 337 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:45:38.70 ID:Ttl8esRw0
- (*゚ー゚)「リスキーピラミッド(危険な三角錐)ね。」
ξ゚听)ξ「でも、何で調和機構の中にいきなり現れるのよ!?」
( ゚∀゚)「さあな。だが、探す手間が省けたぜ。向こうから出向いてきてくれるとな。」
( ^ω^)「と、とにかく倒さないといけないお。」
ξ゚听)ξ「さっさと倒さないと被害が大きくなりそうね。」
ツンは壁に立て掛けてある皮のケースを開くと大剣を取り出した。しぃも弓と矢を装備する。
ジョルジュとブーンはコマンドグローブ(甲の部分に紋章の入っている手袋のこと)を装着した。
ξ゚听)ξ「こっちの準備はOKよ。」
(*゚ー゚)「私もOKよー。」
( ^ω^)「ドールコマンド発動だお!」
( ゚∀゚)「ドールコマンド発動!」
ツンとしぃの体から黄色いオーラが溢れ出した。
- 338 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:47:56.54 ID:Ttl8esRw0
- ξ゚听)ξ「うおおおりゃあああ!!!」
ツンがリスキーピラミッドに向かって突っ込んでいく、
そして、ジャンプすると上段に構えた大剣を振り下ろした。
( ^ω^)「あああ!ツン、ちょっと待ってだお!!!」
リスキーピラミッドは動きもせずにツンの斬激を受けた。
その瞬間、ツンの大剣が爆発した。
ξ゚听)ξ「!」
ツンは爆発の衝撃で吹っ飛ぶと壁にぶつかって床に落ちた。
しかし、ツンはすぐに立ち上がる。
ξ゚听)ξ「あイタタ・・・。あ、大丈夫だから。しかし、いきなり爆発するとはね。」
( ^ω^)「どんな攻撃してくるかわからないから無闇に攻撃しちゃだめだお。」
ξ゚听)ξ「そうみたいね。ちょっと迂闊だったわ。」
ツンは大剣が妙に軽いと思い見てみると、大剣の刃の部分がポッキリと折れていた。
柄の部分からほんの少ししか刃が残っていない。爆破によって破壊されたようだ。
ξ゚听)ξ「アッーーー!!!」
( ^ω^)「ツン、一旦こっちへ戻っておいでだお。」
ツンはブーン達にいる場所に戻った。
- 339 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:49:04.36 ID:Ttl8esRw0
- ( ゚∀゚)「うーむ、これはリスキーピラミッドに触れると爆発するみたいだな。
まさしく、危険な三角錐ってわけだ。」
(*゚ー゚)「と、なると私の矢で遠距離攻撃するしかないわね。」
しぃはリスキーピラミッドから距離をとると矢を撃ち始めた。
矢がリスキーピラミッドに当たると爆発が起こる。
立ち上がる爆煙の中から現れたリスキーピラミッドは無傷だった。
(*゚ー゚)「やっぱりアンノウンはレリック使わないと無理かしら・・・。」
( ゚∀゚)「しかし、こんなところでレリック使って闘ったらまずいぞ。」
( ^ω^)「どこか広いところに誘導した方がいいお。」
ξ゚听)ξ「そうね。」
( ゚∀゚)「じゃあ、屋上だな。」
(*゚ー゚)「それがいいわね。屋上に誘導しましょう。」
しぃは矢を撃ちながらライブラリルームを出た。ブーン達も後に続く。
- 340 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/30(火)
19:51:00.79 ID:Ttl8esRw0
- 矢の攻撃を受け、爆煙を上げながらリスキーピラミッドはしぃを追う様にライブラリルームを出ようとした。
しかし、ドアの幅がリスキーピラミッドよりも小さいのリスキーピラミッドは強引に壁を潰しながら移動する。
その際にも爆発が発生し周りの壁にもひびが入る。
(;^ω^)「触れたものを爆発しながら移動してくるのはやばいお!!」
ξ゚听)ξ「建物が壊れるかもしれないわね。」
( ゚∀゚)「だが、しょうがねえ。ここで闘うよりはマシだ。」
(*゚ー゚)「そうね。さっさと屋上に誘導しましょう。」
ブーン達はリスキーピラミッドを誘導しながら屋上へ向かって走った。
ξ゚听)ξ「ブーン、途中でラボに寄ってもいい?武器が無ければ闘えないわ。」
(;^ω^)「そ、そうだお。ジョルジュ、僕達は一旦ラボに移動して武器を取ってから屋上に行くお。」
( ゚∀゚)「わかったぜ!じゃあ、ここで一旦別れよう。」
(*゚ー゚)「気をつけてね。」
ξ゚听)ξ「そっちもね。」
ブーンとジョルジュは二手に分かれた。
- 384 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:31:18.45 ID:OwROxetP0
- 12月16日。深夜。調和機構(今北産業)。
ブーンとツンはラボに向かって走っていた。
( ^ω^)「新しい武器って言ってもまた壊れるかもだお。」
ξ゚听)ξ「そうねえ。じゃあ、2、3本持っていく?」
(;^ω^)「ちょwww。それ運ぶの僕じゃないかおwww。」
ξ゚听)ξ「だってしょうがないじゃない。私じゃそんなに運べないし。」
その時、調和機構の壁に設置されているスピーカーから声が聞こえた。
スピーカーの声「緊急事態発生!緊急事態発生!現在、調和機構本部内に複数のT.N.E.が出現しました!
戦闘員は各自迎撃をお願いします。非戦闘員は速やかに退避してください。
なお、2次災害による火災も発生しております。くれぐれも気をつけて行動してください!
緊急事態発生!緊急事態発生!現在、・・・。」
(;^ω^)「複数って他にもT.N.E.がいるのかお!?」
ξ゚听)ξ「火事も起きてるみたいね・・・。これは急がないとまずいわ。」
ブーンとツンはさらに足を速めた。
- 385 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:32:32.45 ID:OwROxetP0
- その頃、調和機構内にあるトレーニングルームで流石兄弟がT.N.E.と闘っていた。
大きさは一般自動車くらいで形は八面体。ホラーオクタヘドロン(恐怖の八面体)だった。
( ´_ゝ`)「・・・。」
兄者はパソコンのキーボードを叩くような動きをしている。
弟者は体から赤いオーラが溢れていた。
(´<_` )(広いところにおびき寄せたはいいが、分身するとはな。
まさに恐怖の八面体と言ったところか。)
ホラーオクタヘドロンは8体に分身して弟者を攻撃していた。
7体の偽物は風船のような存在らしく攻撃力はないが、
本物と区別がつかないためこちらの攻撃が一向に当たらない。
(´<_` )(まあ、だが捉えるのも時間の問題だ。)
弟者はホラーオクタヘドロンから離れて手裏剣を投げるだけで、直接に攻撃はしていない。
執拗に体当たりをしてくる相手の攻撃をひたすらかわし続ける。
(´<_` )「そろそだな。」
弟者は8体のホラーオクタヘドロンが一列になるように移動をはじめた。
(´<_` )「『流石なる兄弟の絆(ブラザービート)』発動!」
弟者と兄者を結んだ直線上に存在しているホラーオクタヘドロン8体はすべて動かなくなった。
- 386 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:34:07.93 ID:OwROxetP0
- (´<_` )「OKOK、終わりだな。」
( ´_ゝ`)「・・・。」
(´<_` )「いくら分身しようとも、動かなければどうということはない。」
弟者は腰に装着されている2本の小太刀を両腕に持つとホラーオクタヘドロンに突っ込んでいった。
(´<_` )「回転剣舞16連!」
弟者の小太刀がものすごいスピードで1列に並んだホラーオクタヘドロンを次々と切り刻んでいく。
偽物は簡単に潰されていく。そして、最後の1体が本体だった。
(´<_` )「手ごたえあり!」
ホラーオクタヘドロンは血飛沫のようなものを飛び散らせながら床に落下し、動かなくなった。
(´<_` )「ターゲットの沈黙確認。」
( ´_ゝ`)「・・・。」
(´<_` )「さて、兄者行くぞ。とりあえずもうこの場は離脱した方がよさそうだ。嫌な予感がする。」
( ´_ゝ`)「・・・。」
兄者は頷いた。流石兄弟は足早にトレーニングルームを去った。
- 387 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:35:05.65 ID:OwROxetP0
- その頃、ブーンとツンはラボに向かって走っていた。
( ^ω^)「そろそろラボだお。」
ξ゚听)ξ「あの角を曲がったらすぐね。」
ブーン達は通路を曲がった。しかし、そこには大きさが一般自動車くらいで形は円柱のT.N.E.がいた。色は青かった。
ξ゚听)ξ「出たわね。T.N.E.!」
(;^ω^)「しかも、アンノウンだお。メランコリーシリンダー(憂鬱な円柱)だお・・・。」
ξ゚听)ξ「とりあえず、武器はこれだけか・・・。」
ツンは手に持っている折れた大剣の柄を見た。
ξ゚听)ξ「まあ、また攻撃して爆発したらあれだしチェックするわ。」
ツンは折れた大剣をメランコリーシリンダーに投げつけた。
折れた大剣はメランコリーシリンダーにぶつかったが特に何も起こらなかった。
- 388 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:36:17.23 ID:OwROxetP0
- ξ゚听)ξ「・・・大丈夫そうね。」
( ^ω^)「っていうかあのT.N.E.さっきから全然動いてないお。」
ξ゚听)ξ「そう言えばそうね・・・。電柱みたいに突っ立ってるだけね。」
( ^ω^)「このまま通り過ぎてみようかお。」
ξ゚听)ξ「うーん、危なそうだけどそれでもいいような気もする。」
( ^ω^)「じゃあ、ドールコマンドを発動していこうだお。」
ξ゚听)ξ「うん、それでいきましょう。」
ブーンはドールコマンドを発動させた。ツンの体から黄色いオーラが溢れ出る。
そして、2人は通路に突っ立って動きもしないメランコリーシリンダーの横を通り過ぎた。
( ^ω^)「おっ!なんともなかったお。」
ξ゚听)ξ「よしっ、あとはラボに行って武器とってきてあいつをやっつければいいわね。」
ブーンとツンはラボに到着した。勢いよくドアを開ける。
しかし、そこには凄まじい血の匂いが溢れていた。
- 389 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:37:55.22 ID:OwROxetP0
- (;^ω^)「こ、これは!?」
ξ゚听)ξ「研究員が全員死んでるわ・・・。」
ラボの中には研究員が血まみれになった死体が大量にあった。
研究員の死体はなぜか刃物で自分の腹を切っているようにも見えた。
(;^ω^)「あっ!あそこの人ちょっと動いてるお!」
ξ゚听)ξ「あれは荒巻博士!!!」
ブーンとツンは今にも息絶えそうな荒巻の側に走った。
(;^ω^)「荒巻博士!!だ、大丈夫ですかお!」
ξ゚听)ξ「荒巻博士!」
/ ,' 3 「メランコリー・・・シリンダーに研究員が・・全員やられた・・・。
あ、あいつは・・・。ぐふぅっ・・。」
(;^ω^)「しゃ、しゃべっちゃだめですお!」
ξ゚听)ξ「荒巻博士!」
荒巻は震える手で自分の作業服のポケットに入っていたカードをブーンに渡した。
/ ,' 3 「パスワードは・・ktkrだ・・・。」
- 391 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:39:18.18 ID:OwROxetP0
- (;^ω^)「荒巻博士!!」
ブーンはカードを受け取ると荒巻の腕の握った。
(;^ω^)「す、すぐにお医者さんを呼びますお!」
/ ,' 3 「わ、わしは・・・もう駄目じゃ・・・。ツ、ツンはおるか・・?」
既に焦点が合わなくなった目で空中をボンヤリと眺めている荒巻。
ξ゚听)ξ「こ、ここにいるわよ。」
ツンは荒巻の手を握った。
/ ,' 3 「おまえには・・・本当に・・・すまないことをした・・・。」
ξ゚听)ξ「えっ!?」
/ ,' 3 「わ、わたしの・・・かわいい・・・かわいい・・・。」
そう言うと荒巻を息を引き取った。
(;ω;)「荒巻博士ぇええ!!!」
ξ;凵G)ξ「荒巻博士!!!」
- 392 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:40:22.68 ID:OwROxetP0
- ξ゚听)ξ「・・・こうなったらあのメランコリーシリンダーって奴をぶっ倒すわよ!!!」
立ち上がったツンの表情は怒りに溢れていた。
( ^ω^)「で、でも武器がないお。」
ξ゚听)ξ「ああっ!もうこうなったら素手でやってやるわよ!!」
その時、ブーンは荒巻からもらったカードを思い出した。
( ^ω^)「これは・・・ラボのロッカーの鍵だお。」
ξ゚听)ξ「何やってるのよ!行くわよ!」
( ^ω^)「ちょ、ちょっと待ってお。」
ブーンはラボの中にあるロッカーの中から荒巻のロッカーを探した。
( ^ω^)「あった。パスワードは・・・ktkrっと。」
ブーンは荒巻のロッカーを空けた。そこには、黒い皮のケースと手紙と1枚のデータディスクがあった。
手紙を拾ったブーンはそこに『ツンへ』と書いてあるのに気づいた。
( ^ω^)「こ、これは!?ツ、ツン!ちょっとこっちにきてだお!」
- 393 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:42:18.12 ID:OwROxetP0
- ξ゚听)ξ「何やってるのよ。はやく行くわよ。」
( ^ω^)「さっき受けとった荒巻博士のロッカーの鍵から手紙がみつかったんだお。ツン宛てのだお!」
ξ゚听)ξ「えっ!?」
( ^ω^)「読んでみるお・・・。」
ブーンは手紙を読み始めた。
( ^ω^)「・・・『ツンへ。レリックに目覚めたおまえの力は強大すぎて、
通常の武器ではすぐに壊れてしまうだろうと思う。
そこでワシが精魂込めてツンのための武器を作ったのじゃ。
この武器ならおまえの力をそのまま使うことができるはずじゃ。思う存分闘ってくれ。−荒巻−』
ξ゚听)ξ「私のための武器・・・。」
ブーンは黒い皮のケースをロッカーから取り出すと横にあるチャックを開いた。
中には黒い鞘に入った大剣が入っていた。ブーンは黙ってツンに渡す。
ξ゚听)ξ「・・・。」
ツンは黙って鞘から大剣を抜いた。
- 394 : ◆48/2rTdoiY :2006/05/31(水)
00:43:25.61 ID:OwROxetP0
- ξ゚听)ξ「真っ黒だわ・・・。」
その大剣は漆黒の闇のように真っ黒だった。
( ^ω^)「きっとツンの服が黒いから大剣も黒にしてくれたんだお・・・。」
ξ゚听)ξ「・・・ありがとう・・・荒巻博士・・・。」
ツンはブーンに大剣を背中に装着してもらった。
( ^ω^)「あとは、このデータディスクかお・・・。
『A’S DIARY』ってラベルが貼ってあるお。
多分何か重要な情報が入っていると思うんだお。」
ブーンはデータディスクをポケットに入れた。
ξ゚听)ξ「さあ行くわよ!博士の弔い合戦よ」
( ^ω^)「うんだお!」
ブーンとツンはラボを出た。