27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:21:54.89 ID:fxalm6I80
12月10日。ニューソクシティーのラウンジ商業会館の裏手にある倉庫で死体が発見された。
ショボンが死体に被せてある布を動かすとそこには右目が抜き取られている死体があった。

(´・ω・`)「・・・5人目か。」

死体に被せてある布を死体にかけ直すとショボンは呟いた。
側にいるモララーがショボンに話しかける。

( ・∀・)「死亡推定時刻は12月10日の深夜0時から2時くらいの間ですね。
商業会館の管理人の方が死体の第一発見者です。
今朝、倉庫の掃除をしようとしたときに死体を発見したそうです。」

(´・ω・`)「右目がないね。」

( ・∀・)「はい、今回も同一犯と見ていいでしょうね。」

(´・ω・`)「そうだね。」

( ・∀・)「こうなると次は左目でしょうかね。」

(´・ω・`)「・・・。」

ショボンはモララーの側から離れて、タバコに火をつけた。
煙草の煙をボンヤリと眺めながら考え事をしているショボン。
そこにモララーが封筒を手にやってきた。

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:24:49.08 ID:fxalm6I80
( ・∀・)「例のものです。」

(´・ω・`)「お、頼んでたヤツだね。ありがとう。」

ショボンはモララーから封筒を受け取ると中の書類に目を通した。
書類には今までの被害者5人の情報がかなり細かく記載されていた。

(´・ω・`)「うーん、被害者の年齢がみんな24歳で同じってところは間違ってないようだね。」

( ・∀・)「そうですね。今回の被害者も今までの被害者と同じ年齢です。」

ショボンが書類に目を通していくうちにあることに気がついた。

(´・ω・`)「あれ?」

( ・∀・)「どうかしましたか?」

(´・ω・`)「被害者の誕生日が微妙にずれているね。」

モララーが書類を覗き込んだ。

( ・∀・)「あ、ほんとですね。」

(´・ω・`)「1人目の誕生日が1月18日、2人目が2月10日・・・。」

( ・∀・)「あ、でも、3人目と4人目が3月生まれですよ。」

(´・ω・`)「うーん・・・3人目が3月3日で4人目が3月25日か・・・。」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:27:12.00 ID:fxalm6I80
( ・∀・)「まあ、でも誕生日が後ろにずれていく感じですよね。」

その時、ショボンにある閃きが起きた。

(´・ω・`)「あっ!そうか!」

( ・∀・)「どうかしましたか?」

(´・ω・`)「これ星座だよ。」

( ・∀・)「星座?」

(´・ω・`)「被害者の星座が全員違うんだよ。3月3日と3月25日だとうお座とおひつじ座で星座が違う。」

( ・∀・)「なるほど!そう言えばそうですね。」

(´・ω・`)「まだ憶測の域だけど可能性はある。ニューソクシティーに住む24歳で6つの目の星座は・・・ふたご座か。
このあたりを調べてみるのはありだね。」

ショボンはモララーの顔を見た。

( ・∀・)「わかりました。急いで調べます!」

モララーはパトカーに乗るとラウンジ産業会館を後にした。
ショボンは煙草を携帯灰皿に入れるとあたりを見回した。

(´・ω・`)(そういえばブーンが来ないな・・・。いつもならそろそろ何処からともなくやってきそうだけど。)
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:29:21.81 ID:fxalm6I80
ホテルシベリアのブーンが借りている部屋。ツンはベッドの上で眠っていた。
ジョルジュが紋章の付いた手袋をはめ、ドールコマンド(人形指揮)を行っている。
しぃは某ファミレスを彷彿させる胸を強調したファミレスの服を着ていた。
そのしぃの体から溢れる緑のオーラがツンの体を包んでいた。
ブーンはツンの横に立ち心配そうにずっとツンを見つめいてる。やがてツンが目を覚ました。

ξ゚听)ξ「・・・こ、ここはどこ?」

( ^ω^)「ツ、ツン!よかったお!大丈夫かお!」

ξ゚听)ξ「あ、ブーン。だ、大丈夫よ。ちょっと疲れただけ。」

ジョルジュはドールコマンド(人形指揮)をやめると側にある椅子に座った。

( ゚∀゚)「ふぅ。大丈夫そうだな。」

(*゚ー゚)「ツン、大丈夫?」

ξ゚听)ξ「しぃが私に癒しのオーラを送ってくれてたのね・・・。ありがとう。」

(*゚ー゚)「いえいえ、困ったときはお互い様よ。」

しぃはツンにウィンクしてみせた。
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:30:24.60 ID:fxalm6I80
( ^ω^)「ツン、ここはホテルシベリアの僕が借りてる部屋だお。
ビッグアイにやられたツンをしぃとジョルジュが助けてくれたんだお。」

ξ゚听)ξ「・・・ビッグアイ・・・ああぁっ!」

ツンは起き上がると壁に立てかけてある大剣を手に取ろうとした。
しかし、足元がふらついて床に尻餅をついてしまった。
ブーンはツンを抱えるとベッドに連れて行き、再び寝かせた。

( ゚∀゚)「あいかわらず元気だなあ。だが、まだ完全に回復はしていない。
もう少し休んでからだな。リベンジは。」

( ^ω^)「そうだお。それにまだT.N.E.の場所もわかっていないお。」

(*゚ー゚)「そう言うこと。私も遊撃の一員だからツンの代わりに闘えるんだし。
まずはゆっくり休んでね。」

ξ゚听)ξ「みんなありがとう。」

( ゚∀゚)「しかし、ビッグアイに戦いを挑むなんてすごいな。戦闘パターンもデータなしだろ?
どんな攻撃してくるかわからないからいきなりやられてもおかしくなかったぜ。」

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:31:07.30 ID:fxalm6I80
( ^ω^)「それはツンを止められなかった僕の責任だお。申し訳ないお。」

ブーンはジョルジュに頭を下げた。

ξ゚听)ξ「・・・。」

(*゚ー゚)「とりあえず次にまた闘う可能性がありそうだからこの前の戦闘データは貴重ね。」

( ゚∀゚)「そうだな。ツンが覚えている範囲でいいからビッグアイの攻撃の特徴とか教えてくれ。」

ξ゚听)ξ「巨大な体での高速移動からの体当たりと目を開いて光線を出す・・・くらいね。」

( ^ω^)「あ、攻撃が当たらなかったのはどんな感じだったのかお?」

ξ゚听)ξ「ああ、あれは何か変な感じだったわ。確かに目には見えていたんだけど・・・。」

( ^ω^)「見えてたけど何だお?」

ξ゚听)ξ「最初からそこにいなかったような感じだったの。」

( ^ω^)「???」

ブーンは首を捻った。

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:31:58.94 ID:fxalm6I80
ξ゚听)ξ「よくわからないかもしれないけど、何かそんな感じがしたの。
目には見えるけどそこにはいないような感覚・・・。それくらいかしら。」

( ゚∀゚)「なるほど。戦闘の情報は調和機構に送っておくよ。」

ブーンが思い出したかのように言った。

( ^ω^)「あ、そうだ。5人目の死体ってあったのかお?」

(*゚ー゚)「・・・あったわよ。ラウンジ商業会館の裏手の倉庫に。今度は右目がなかったそうよ。
ツン達が到着したときにはすでに殺されていたみたい。」

( ^ω^)「また、後手を踏まされたのかお・・・。」

( ゚∀゚)「まあ、こっちとしては奴らの活動時間である夜に網を張りまくるしかないな。
今のところT.N.E.の動きに法則性が見えないから後手になるのはしょうがない。」

(*゚ー゚)「今日もクーが索敵やるみたいだし。待機ってところね。」

( ゚∀゚)「今日、T.N.E.が見つかったら俺達が出るから。ブーン達は休んで体力を温存しておいてくれ。
フサギコさんも言ってたけど今回の件は長期戦になりそうな気がするぜ。」

( ^ω^)「ありがとうだお。」

( ゚∀゚)「じゃあ、行くぜ。」

ジョルジュはアタッシュケースの中にしぃを入れると部屋を出た。

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:32:30.84 ID:fxalm6I80
ジョルジュ達が部屋を出るとブーンがツンの元にやってきた。

( ^ω^)「具合は悪くないかお?」

ξ゚听)ξ「大丈夫。」

( ^ω^)「ならよかったお。今日は休みだしゆっくりしたらいいお。
僕は原稿の続き書くから何かあったら呼んでお。」

ブーンはノートパソコンの置いてある机に向かった。

ξ゚听)ξ「・・あ、あの・・・ごめんね。」

ブーンは立ち止まり、ツンに振り返る。

( ^ω^)「ん?どうかしたのかお?」

ξ゚听)ξ「私がビッグアイに勝手に突っ込んで行ったのに、
ジョルジュには私を止められなかった自分のせいだって言ってたよね。」


38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/25(木) 22:33:02.37 ID:fxalm6I80
( ^ω^)「あーそんなことかお。別に気にしないでいいお。
ツンがそんな酷い目にあったのは僕が止められなかったのが原因だし。
こっちこそごめんだお。」

ξ゚听)ξ「・・・。」

( ^ω^)「それに・・・その方がツンらしくていいお。」

ξ゚听)ξ「えっ!?」

( ^ω^)「まあ、今はゆっくり休んでだお。次ビッグアイにあったらリベンジだお!ね。」

ブーンはツンに笑顔を見せた。

ξ゚听)ξ「う、うん。そうよ!そうなのよ!ビッグアイなんて次あったら絶対やっつけるんだから。」

( ^ω^)「その意気だお!次はがんばろうだお。」

ブーンはそう言うと原稿の続きを書く作業を始めた。

ξ゚听)ξ(次は絶対にビッグアイをやっつけてブーンは、
すごいドールマスターだってことをみんなに知らしめてやるんだから。)
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