- 30
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:27:08.37 ID:s1CP3d6NO
( ^ω^)はあらゆるチート達と闘うようです
第四話
- 35
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:30:13.84 ID:s1CP3d6NO
- ※ブーンの能力【気分次第《アンカーテイク》】について
指定アンカーにかかれていた能力をそのまま使える能力
「〜能力」と、最後に「能力」とかかれていなければ再安価。
一人の敵につき、一回ずつ出来る。
今まで出てきた能力
『境界を曖昧にする能力』
『あらゆる値を2倍から1/2までの範囲で変更できる能力』
『触れた物体の時を巻き戻す能力』
- 44
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:36:33.53 ID:s1CP3d6NO
- ――――――
我輩は「玄人向け」という言葉が嫌いだ。
一部の人しか好きになれない、そしてそれを見た玄人が優越感に浸る。
我輩は玄人であれ素人であれ、それを楽しもうというのは少し気が引けるのだ。
どうせなら、みんな楽しめる方がいい。
だから目指すはハッピーエンドがいい。
誰もが納得する。
そう思っている。
そのハズだ。
例え、我輩一人だけは
それに納得出来ないとしても――――――
- 61
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 20:41:46.59 ID:s1CP3d6NO
- 「選択をあげよう。ロマネスク」
「君は今、力を欲した。それがどんな力かはわからないが……君の望んだものだろう」
「しかし今まで傍観者に過ぎなかった君がチートを持つのは、世界を危険に晒しかねない。力に飲まれ、それで終了なんて事もあり得る」
「それでも君は、これを掴むかい?」
|(●), 、(●)、|「さぁ、決断の時だロマネスク」
そんなの、決まっているだろう。
一歩を踏み出せば必ず変わる。
「決断」?
それは『断つ事』を『決める』って事だろう。
何を?
答えは、『恐怖』と『臆病心』だ――――――
( ФωФ)
- 76
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:48:57.15 ID:s1CP3d6NO
――――――仮想都市VIP中心部
「世紀末状態」などと言う言葉があるが、この荒れようはそう形容するにふさわしかった。
「……まったく」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「寝込みを襲うなんて、それでもあんたは女の子かい?というか、人でなしじゃないか」
ノパ听)「ナチュラル人でなしのアンタに言われたくないね!完全に不意打ったつもりだったのに、平然と避け腐りやがったし!」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「こんなんで驚かれてても、困るよお嬢ちゃん」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「あんたはまだ、1000回驚かなきゃいけないんだから」
- 86
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:54:14.28 ID:s1CP3d6NO
- 【加速する者《1001テイク》】。
この母者という人物の能力を説明するとなれば、それはひどくわかりやすい。
『だんだん強くなる能力』。
単純で単直なアホらしくすらある能力。
しかしこの能力、波に乗った時こそ恐ろしい。
徐々に跳ね上がるその力は、どんな試練も乗り越えていくその力は、
対峙するものにとって見ればただ事ではない恐怖だろう。
だからと言って、戦い初めが弱いというわけでもない。
それはもはや初期設定値をバグらせたかのような強さなのだ。
しかしバグだというなら、対峙する彼女もまたそうかも知れない。
彼女が持つのは、【千の顔を持つ英雄】。
「生きるバグキャラ」と呼ばれる、これまた規格外の生物のアーティファクト名、またその二つ名。
なかなかどうして、相対するにはとても相性の良い二人だと言えるのかも知れない。
- 95
名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 20:59:20.16 ID:s1CP3d6NO
- @@@
@#_、_@
( ノ`)
そして、だからこそ
@@@
@#_、_@
( ノ`)「あんたで良かった」
母者は笑った。
ノパ听)「ん?なにがだよ?」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「戦うのがあんたで良かった、って言ってるんだ」
ノパ听)「何がいいたいか、さっぱりだね」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「まぁ、つまりはな――――――」
「――――――与えられたネタが上質であるほど、スレッドは勢い良く伸びていくって事さ」
この二人のこれから暴れ様に畏怖せんかの如く大気が震う。
そして、次の瞬間には二人は、空へ跳んだ。
- 112 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:07:39.74 ID:s1CP3d6NO
- ノパ听)「――――――!!」
拳を先に出したのはヒートだった。
そこから放たれる魔力は、ミサイルのように空を侵略する。
@@@
@#_、_@
( ノ`)「……5」
そのミサイルをいとも容易く掻き消すのは、母者。
まるで鬱陶しい小バエを払うかのごとく単調に。
ノパ听)「……えらく簡単に潰してくれるなぁ。ちょっと、戦法を変えようかな」
ノパ听)「来れ《アデアット》」
そこでようやく覚悟を決めたヒートが
アーティファクトを解放し、千の刃を召喚する。
- 116 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:13:10.86 ID:s1CP3d6NO
――――――と、名戦の予感を感じさせた次の瞬間。
まさに刹那的、時は止まる。
@@@
@#_、_@
(; ノ`)「……?」
ノパ听)「あ」
二人はほぼ同時にそれに気付いた。
異質。
戦いを進めるにおいて、異質なそれに。
傍観者と呼ぶには大きすぎ、
第三者と呼ぶには小さすぎる、その人間に。
- 120 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:15:22.67 ID:s1CP3d6NO
- ( ФωФ)
ノパ听)「ロマ!遅かったね!」
@@@
@#_、_@
( ノ`)「……だれだ?」
( ФωФ)「始めまして、母者」
( ФωФ)「そして、君から始めよう」
この世界にて初めてロマネスクが動いた瞬間だった。
そしてそれが、この世界を今までのどの分岐とも違う
まったく異質な世界に変えてしまう、その始まりだと言えた。
- 131 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:20:45.96 ID:s1CP3d6NO
- |(●), 、(●)、|「そもそもロマネスク君の失敗の原因は、その極めて平和主義な性格でした」
大きなモニターにはヒートと母者、そしてロマネスクが映る。
そこから目を動かさないままに、ダディは続けた。
|(●), 、(●)、|「自身の持つ【終了《シャットダウン》】。それのみで、事を済ませようとした。そんなこと、出来るはずないのに」
声色は変わらないが、そこからは様々な感情が伺える。
それに気づくか気づかないか、デレは返した。
ζ(゚ー゚*ζ「ねえダディさん。そもそもその、プログラムとは……いったいなんなんですか?どういった効果を持つ能力郡なんですか?」
|(●), 、(●)、|「……ああ、デレさん。そもそも少し相違を招いているようですが、製作者《プログラム》の5人のそれは、能力ではないんですよ」
ζ(゚ー゚*ζ「え?」
|(●), 、(●)、|「正確にはね」
- 146 名前: ◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:24:42.79 ID:s1CP3d6NO
- |(●), 、(●)、|「解りづらいですか。なら、例えで話しましょう。この戦いを……そうですね、とあるホームパーティにでも例えましょうか」
ζ(゚ー゚*ζ「……ホームパーティ?」
|(●), 、(●)、|「まぁ友達が大勢で家に集まってゲームをして遊ぶとか、そういうノリで考えていて下さい」
|(●), 、(●)、|「そうなると当然、『パーティやろうぜ』と言う人、発案者がいますよね」
ζ(゚ー゚*ζ「まぁ……そうなりますね」
|(●), 、(●)、|「それならば幹事係の人間も出てきますね?あと人を集める役割の者も必要ですね。ゲームを用意する者も、ね」
ζ(゚ー゚*ζ「……それが、プログラムだと……?」
|(●), 、(●)、|「ええ」
「言うなれば、彼らは『実行委員』みたいなものなのですよ」
- 158 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:29:38.36 ID:s1CP3d6NO
- |(●), 、(●)、|「ロマネスク君は、終わりや後始末を取り仕切る実行委員です。さしずめ、『お片付け係』みたいなものですかね」
ζ(゚ー゚*ζ「お片付け係……ですか」
|(●), 、(●)、|「はい……そして彼は、いち早く違和感に気付きました」
|(●), 、(●)、|「幾度となく繰り返されるホームパーティ。その中で、彼は能力を持たず……まぁつまりパーティに参加せずに傍観者を続けていたわけですが」
|(●), 、(●)、|「ある日、ふと気付いてしまった。そのパーティが、だんだんおかしくなっている事に。終わりを、結末を見る者だからこそ気付けたのでしょうね」
ζ(゚ー゚*ζ「……内藤さんの手によって」
|(●), 、(●)、|「そうです。ゲームは徐々に、水面下で歪められた」
片付け係だからこそ気付けたのだろう。
いつもは落ちているはずのないゴミが落ちている。
荒れるはずのない場所が荒れる。
渦中にいてはわからないが、終わりという結果を見ればわかる事が、たくさんあったのだろう。
「そこで彼は意を決し、その白熱するパーティを中止させようとしたんですね。熱狂する皆を前に、そのゲームを終わらせようとしたわけです」
- 171 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:35:52.20 ID:s1CP3d6NO
- ζ(゚ー゚*ζ「でもそんなの……成功するわけがない」
|(●), 、(●)、|「はい。世界はまた繰り返され、気付けばここまで歪められてしまった。幾度挑戦しようと、それは不可能だった」
当たり前だろう。
かつての王者、内藤。
文字通りの【人間《チート》】を手にした男を、どうして倒せようか。
|(●), 、(●)、|「そんな彼は、此度初めて力を手にしました」
|(●), 、(●)、|「何故かは知りませんが、何か思うところでもあったのでしょう……たとえば」
|(●), 、(●)、|「世界を終了させる算段が、ようやくついたとかね」
- 193 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:42:47.84 ID:s1CP3d6NO
- ζ(゚ー゚*ζ「……という事は、ロマネスクさんは【人間《チート》】以上の力を見つけたのでしょうか……?」
|(●), 、(●)、|「どうですかねぇ……私は、【人間《チート》】、またその進化【人間次第《チートテイカー》】以上の力は存在する訳がないと思いますが」
ζ(゚ー゚*ζ「あれ?ダディさんもまだ能力はわからないんですか?」
|(●), 、(●)、|「はい、まだですね……私は読者ですが、これも一興だと思いまだ知らない事にしましてね」
「さてはて、【正解を選択する者《ビッパーテイク》】。彼の力は、なんぞやら――――――」
- 221 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:53:23.87 ID:s1CP3d6NO
――――――商店街
(;^ω^)「くっそ……またかお……」
どうもブーンです。
さっそくでなんですが、「一難去ってまた一難」なんて言葉はありますが、
こいつらは一難どころじゃないと思うんですよね。
チートなんです。百難くらいてすよ一人一人が。
だからこそ「百難去ってまた百難」なんて言えば、僕の受難もわかって頂けるんじゃないでしょうか……
| ^o^ |「どう しましたか」
o川;*゚ー゚)o「……助けてブーン……」
はい、さっそくですが
残念ながらうざったい彼女は捕まってしまっています。
- 254 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
21:59:50.32 ID:s1CP3d6NO
- (;^ω^)「誰だお、お前……」
| ^o^ |「おや なまえを おしえてませんでしたか」
| ^o^ |「わたしは 「ゆー」 。ともだちからは ゆうたろう、なんて よばれてます」
| ^o^ |「よろすく」
ゆうたろうはその張り付いた笑顔のままに、頭を下げた。
しかし、その横ではキュートを捉えている。
ゆうたろうが、ではなくその【スタンド】が、だ。
- 270 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:05:44.40 ID:s1CP3d6NO
- o川;*゚ー゚)o「ちくそー……囚われのお姫様って、もっと丁重に扱われるもんじゃないの……?」
キュートが無理に動こうとするが、びくともしない。
当たり前だろう。スタンドの力に、10代の女子の力が敵うはずもない。
(;^ω^)「キュート、軽々しく動くなお。そのまま大人しく捕まってろお」
(;^ω^)「でないとお前、消えちまうお」
おかしいのは、そのスタンドだ。
ブーンは、この世界で見たことがあるのだ。
そのスタンドを。
右手で触れたものを問答無用で消し去る力。
その【ザ・ハンド】を。
- 290 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:12:05.75 ID:s1CP3d6NO
- 一番考えられる可能性は、今回の新ルールにある。
勝者は、敗者の能力と交換出来るというそれだ。
まさか、ニダーさんは。
(;^ω^)「……なぁ、ゆー」
| ^o^ |「ゆうたろう でいいですよ」
(;^ω^)「うるせぇお。とにかく、お前の能力は見たことがあるんだ。とある人が、その能力を持っていたんだお」
(;^ω^)「お前、まさかその能力は……」
| ^o^ |「おや しつれいな」
| ^o^ |「わたしが ひとをころしたと?」
(;^ω^)「……」
- 305 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:16:54.24 ID:s1CP3d6NO
- | ^o^ |「しらないです」
| ^o^ |「しんじるかどうかは あなたが きめてください」
| ^o^ |「それより たたかいましょう」
(;^ω^)「……キュートを離せお」
| ^o^ |「ええ、離してあげます」
o川;*゚ー゚)o「ぅあ」
どさり、とキュートが地に落ちる。
ゆうたろうは、簡単にキュートを離した。
まさか本当に解放してくれるとは思わなかったらしく、キュートはきょとんとしている。
| ^o^ |「このこは あなたが なかまをすててにげるかもしれない と、おもっていたから つかまえただけです」
| ^o^ |「あなたが そこまでのせいぎかんなら そのりゆうもない」
(;^ω^)「……そうかお」
| ^o^ |「では いざじんじょうに」
- 320 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:21:53.58 ID:s1CP3d6NO
- | ^o^ |「えい」
( ^ω^)「!!」
間抜けた声とは対照に、【ザ・ハンド】の腕は振るわれた。
ガオン、と。
何もない空間は削り取られ、その空間を埋め合わせるべく――――――
(;^ω^)「ちっ……」
| ^o^ |「わたしの りーちです」
ブーンが、引き寄せられる。
凶器の右手は、さらに横に流れるように薙いでいる。
(;^ω^)「……まったく……!!」
- 332 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:24:22.65 ID:s1CP3d6NO
- まったく失礼なやつだと、そう思った。
仲間を見捨てて逃げるだなんて。
僕がするわけないじゃないか、と。
そうだよ。
このループも、悪い事だらけじゃない。
まだまだ助けられる人が、いるじゃないか。
見捨てられない人が、いくつもいるじゃないか。
だから、こんなところでは――――――
(;^ω^)「まだまだ死ねるかってんだお!!」
(;^ω^)「【気分次第《アンカーテイク》】!!」
- 352 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:27:55.47 ID:s1CP3d6NO
- (;^ω^)「さぁみなさん久しぶりですお!」
(;^ω^)「今回は【ザ・ハンド】!問答無用で削り取る、つよーい能力!」
(;^ω^)「さぁ、それに対抗する為のあなたの厨二妄想を!!指定アンカーは――――――」
――――――>>400
- 400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 22:32:00.15 ID:ho7cVymX0
- 無敵のスタープラチナ・ザ・ワールドを自由に使える能力
- 435 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:36:18.32 ID:s1CP3d6NO
- 『能力が決定しました。』
>>400 無敵のスタープラチナ・ザ・ワールドを自由に使える能力
( ^ω^)「久々のほぼ上位互換だお……」
( ^ω^)「いってきます!」
- 459 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:42:50.37 ID:s1CP3d6NO
- | ^o^ |「ほ」
次の瞬間には、ゆうたろうの手は止まっていた。
否。止められた、というのが正解だろう。
「少年と呼ばれ10年ほど――――――」
( ^ω^)「この能力に憧れなかった時は、なかったお!!」
ブーンの真上に、君臨した偶像。
【スタープラチナ・ザ・ワールド】。
あらゆるスタンドの中にて最も強く。最も堅く。最も速く。最も賢く。最も誇り高きスタンド。
空条承太郎のスタンドが、ノーリスクで開花した。
- 482 名前: ◆BnhUepkPaA
:2011/07/19(火) 22:51:32.82
ID:s1CP3d6NO
- | ^o^ |「これは まずいですね」
( ^ω^)「……右腕を掴まれていて、わかるお?」
( ^ω^)「僕はこのままこの手を、握り潰す事だって出来るんだお」
曰く史上最強のスタンド、【スタープラチナ・ザ・ワールド】。
常軌を逸したパワー、スピード、そして精確さを持ち
さらには数秒間だけなら時間をも止められる力。
その力のほど、パラレルワールドを生むほどの異常な能力によってしか敗北を許した事がないのだ。
たかだか、【ザ・ハンド】。
( ^ω^)「抵抗の瞬間もなく倒せるお」
| ^o^ |「……ですよね」
- 497 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
22:56:55.48 ID:s1CP3d6NO
- | ^o^ |「たしかに」
| ^o^ |「ぼくは このじてんで まけかくてい のようなものです」
( ^ω^)「……じゃあ、どうするんだお?」
| ^o^ |「しかし」
| ^o^ |「ぼくがあきらめる りゆうには なりません」
( ^ω^)「っ!」
ゆうたろうは掴まれたまま
その右手首を、ちょいと動かした。
ガオン、と。
そこには小さな、空間のズレが生まれる。
しかし、それで十分。
一瞬でも空間が削れ、ブーンがずれれば
| ^o^ |「そこに、すきがうまれる……」
(;^ω^)
右手が、動いた。
- 513 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:02:59.04 ID:s1CP3d6NO
そして。
| ^o^ |「おらっ!!」
o川;*゚ー゚)o「ブーン!!」
ブーンは、消えた。
| ^o^ |
| ^o^ |「……しっぱい ですか」
ザ・ハンドの右手の能力ではなく、自身の能力。
( ^ω^)「【ザ・ワールド】。時は止まる……ってね」
【スタープラチナ・ザ・ワールド】。
時間停止によって
すり抜けるように、ゆうたろうの背後に周りこんでいた。
( ^ω^)「……まったく。モララーの馬鹿がきゃいきゃい騒ぐわけだお。後で言ってやるか」
( ^ω^)「こりゃあ確かに最高の気分だお、ってね」
- 522 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:05:32.21 ID:s1CP3d6NO
- (#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
(#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
(#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
(#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
(#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」
(#゚ω゚)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!オラァアアアア!!!」
)@^o(#"|「うぐあああああああああああああああああ」
- 539 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:09:44.51 ID:s1CP3d6NO
- ( ^ω^)「ふん……やっぱスタープラチナの前じゃこんなもんだったお」
( ^ω^)「……あ、忘れてた」
( ^ω^)「やれやれだぜ……」
一字一句、文句のつけようもない圧勝だった。
(;^ω^)「……ふぃー、疲れた……」
o川*゚ー゚)o「すごい!ブーン!」
( ^ω^)「はは。お前が捕まってなきゃ使う必要もなかったんだがな」
- 553 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:14:51.54 ID:s1CP3d6NO
- (;^ω^)「しかし……なんでこうも立て続けにわかりやすい敵が来るかね」
ブーンとしては、そこが一番気になっているところだった。
前回にはいなかった敵。わかりやすい敵。
まだ戦いが始まったばかりなのに
「まるで能力の扱いに戸惑いがない」。
それだけならまだしも、会った事のない人間ばかり。
前回とループしているならば、辻褄が合わないのだ。
o川*゚ー゚)o「なんなんだろうね。やっぱり狙われてるのは、私のせいなのかな?」
( ^ω^)「いや……」
それも考えたが、それはないように思えた。
先ほどのゆうたろうは、簡単にキュートを離した。
あまりキュートには興味がない、と言わんばかりに。
- 560 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:18:26.34 ID:s1CP3d6NO
- ( ^ω^)「キュートは前回は、どうしてたんだお?」
o川*゚ー゚)o「? 前回って?」
( ^ω^)「……いや、なんでもない」
さらに、気になる事項。
キュートには、前回の戦いの記憶がないらしい。
しかし、それは思い出せるものと思い出せないものの差違というだけかも知れない。
だから大した事はないとは思うのだが――――――
( ^ω^)「今回だけ、新たな勢力……みたいなのが増えてたり?」
o川*゚ー゚)o「?」
ブーンには、ずっと戸惑いがあった。
このキュートという少女に、不安が消えないのだ。
- 575 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:24:17.30 ID:s1CP3d6NO
――――――商店街
ξ;゚听)ξ「……」
(;・∀・)「まいったな。あいつら、マジでどっかにいっちまったみたいだな」
ξ;゚听)ξ「どうしよう、何が起きてるの……?」
( ・∀・)「さぁな。とにかく、あいつらを探す方法を考えないと……」
ξ;゚听)ξ「……え?」
( ・∀・)「? どうしたよ?」
ξ゚听)ξ「あいつらって、だれ?」
( ・∀・)「……」
( ・∀・)「え?」
- 584 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:28:19.09 ID:s1CP3d6NO
- ξ゚听)ξ「だから、あいつらって……」
( ・∀・)「いや……おいツンよ、とち狂ったか?ブーンとキュートを探してるんだろ、今は」
ξ゚听)ξ「……」
ξ゚听)ξ「あ、そっか。そうだよね。ごめんちょっとぼーっとしてた」
( ・∀・)「……まったく、胸だけじゃなく脳みそまで足りなくなったか」
ξ゚听)ξ「うん、ごめんね」
( ・∀・)「ごめんごめん悪かった……」
(;・∀・)「ってあれ!!?」
モララーは飛び退いた。
あの覇王ツンさんがお怒りにならないとは。
まさか本当に脳みそが足りなくなったのでは、と思った。
- 595 名前:
◆BnhUepkPaA :2011/07/19(火)
23:32:35.50 ID:s1CP3d6NO
- ( ・∀・)「まぁ、とにかく、早いとこ二人を探さなきゃな」
ξ゚听)ξ「うん、ブーンとキュートがどこいったかって話だよね」
( ・∀・)「ああ」
( ・∀・)
あれ。
ブーンとキュートって、だれだ?
- 606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/19(火) 23:35:03.80 ID:s1CP3d6NO
- ( ・∀・)「……」
ああ、思い出した。
仲間の二人じゃないか。
ブーンにいたっては、俺の主人だ。なーんて。
( ・∀・)「……」
いま。
なぜ、忘れかけていた?
( ・∀・)「……なんか、おかしいな」
ξ゚听)ξ「え?」
( ・∀・)「なんでもない」
第四話、終わり。
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