- 8 :
◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
18:58:58.17 ID:+vn/lXzfO
- ( ^ω^)はあらゆるチート達と戦うようです
第二十六話。
『前回までのあらすじ』
最強能力決定戦と称し様々なチート能力者と戦うはめになったブーンは、安価内容をそのまま使える能力【気分次第《アンカーテイク》】を駆使して強敵を倒していく。
VIPタワーの崩落、そして内外に起こる動乱。ついに内藤とブーンが出会い、ブーンが何かを思い出し………。
今回の敵は!?今回の安価は!?
今のうちから町中のクリスマスツリーをへし折りに行く計画を企てているのは俺だけなのか?
- 41 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:17:43.04 ID:+vn/lXzfO
- 一応、登場人物とその能力
( ^ω^)【気分次第《アンカーテイク》】(vip)
( ´_ゝ`)【強制規制《ストッパーテイク》】(vip)
("∀`)【一方通行《アクセラレータ》】(アレンジ)(禁書)
(* ∀ )【鬼《オーガ》】(バキ)
・VIPタワー跡
( ФωФ)【終了《シャットダウン》】(プログラム)
(´・ω・`)【弱者のパラダイム】(PSYREN)
lw´‐ _‐ノv【オニヨン】(ピクミン)
川 ゚ -゚)【火水木金土日月を操る程度の能力】(東方)
_
( ゚∀゚)【本質晒し《フシアナテイク》】(vip)
( ´∀`)【百式観音】(HxH)
(,,゚Д゚)【荒々しい空気《ラドンテイク》】(vip)
ξ゚听)ξ【拳王ラオウ】(北斗の拳)
( ・∀・)【世界《ザ・ワールド》】(ジョジョ)
・VIPタワー跡
( メ^ω^)【人間《チート》】(vip)
・???
- 44 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:18:42.16 ID:+vn/lXzfO
- ※ブーンの能力【気分次第《アンカーテイク》】について
指定アンカーにかかれていた能力をそのまま使える能力
「〜能力」と、最後に能力とかかれていなければ再安価。
一人の敵につき一回ずつ出来、その戦闘が終了した時点で能力は消える。
今まで出てきた能力
『手から溢れんばかりのコーラを出す能力』
『座布団を一週間近く回し続けられる能力』
『髪の毛を急速に成長させる能力』
『超反射神経が身に付く能力』
『アンサートーカーを取得しそれを100%使いこなす能力
』
『手の平からピクミンを無限に出現させる能力』
『指定した範囲の空間の疎密を固定する能力』
『ワリバシを上手に割れる能力』
『尻から毎秒50トンの土石流をほとばしらせる能力』
『目視したものを任意で捻る能力』
『口からもの凄い勢いで腐った牛乳を出す能力』『どんな状況下においてもフワッフワのパンケーキを作ることができる能力』
『体外に射出した自らの精子をミニサイズのキタキタおやじに変化させる能力』
『すべての攻撃の対象をドクオに変える能力』
『自分の爪を折ると相手の歯が折れる能力』
『脈絡なく死を与える能力』
『FFに出てきた全ての黒魔法が使える能力』『明日の正座占いが一位になる能力』『スタンド”ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム”を自分に発現さ
せ、120%使いこなす能力(オリジナルも超える)』『未元物質 の能力』『理想を現実に変える力を100%使える能力』
『同じ物を4つ以上揃えると消せる能力』
- 46 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:22:14.91 ID:+vn/lXzfO
- 『殲滅眼(イーノ・ドゥーエ)を使いこなす能力』
『任意の寓話付きになれる能力』
『ガッキーを召喚する能力』『btcmに出てきた全ての指輪の力を自由に使える能力』
『両腕がドクオに股間がモララーになる能力』『大嘘憑きを100%使いこなせる能力』『事象の確率を操作する能力』『体がものすごく臭くなる能力』
『チープ・トリックを目の前に山積みにする能力』『自分の黒歴史を一つ言うごとに相手の攻撃を一回無効できる能力』『オナニーしている最中ステルス状態になる能力』『人間サイズのデモンベイン(フル装備)に変身できる能力』
『手から任意の大きさの文房具を出す能力(何個でも出せる)』『七鍵守護神を使用できる能力』『蟲を自由に呼び出し、自由に扱う能力』『対象に不安を植え付け増長させる能力』『プレインズウォーカーになる能力』『物体の大きさを自由に変えられる能力』
『相手をふたなりにする能力』『奇跡を起こす程度の能力』『ものすごい速さで頭突きできる能力』『アドン・サムソン並にマッチョになる能力』『イマジンブレイカーが使えるようになる能力』
『周囲で発生した音を記憶し、音の発生源で起こった現象を相手に発生させる能力』『任意の人物に下痢を伴う猛烈な腹痛(※だがうんこは絶対に出ない)を与え続ける能力』
『チャリオッツ・レクイエムを使える能力』『任意の仮面ライダーに変身する能力』『デリヘルをいくらでも呼べる能力』『物理的なダメージを無効にする能力』
『能力を100%扱えるようになった渡辺を再びこの世に存在させる能力(能力が消えても渡辺は消えない)』『金玉袋を四時元ポケットにする能力』『息を止めている間自分以外誰も能力が使えなくなる能力』
』『既存の法則を無視できる能力』『「ブーン系」のSSに出てきたブーンが使ったことのあるすべての能力』『ドラえもんの四次元ポケットに入ってる道具が使えるようになる能力』『ピカピカの実の能力』
『魔法律の使者を召還し自由に使役できる能力』『相手の髪の毛が急速に発達する能力』『手から洗剤を出せる能力』『光の速さで縦横無尽に飛び回れる能力』
- 47 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:24:12.59 ID:+vn/lXzfO
- 『黒魔神闇皇帝を呼び出し、自由に操れる能力』『(
,'3 ) 中嶋が有する主謀者《オリジナル》任意の空間への入口(URL)を設置、触れた者をそこへ強制移動させる【未知への誘い《ジャンプテイク》】が選択者《アレンジ》になった時の能力』
『「盗」を距離制限無しで使える能力』『相手の頭の中をピンク色にする能力』『↓の能力を無効化する能力』『熱気バサラ以上の歌エネルギーを用いて歌で争いを終わらせることができる能力』『ガイルの能力』
『涅槃寂静・終曲を完全に使いこなす能力』『一度だけ好きなタイミングでベヘリットを使用できる能力』『右手からドラクエの全呪文を左手からドラえもんの秘密道具を出す能力』
『T.M.RevolutionのHOT LIMITの衣装を着て、PVのダンスを完璧踊りきるとスタンドが解除される能力』
『安価で決めたことがそのまま起きる能力』
『今まで出会った人たちの全ての能力』
『ウィジャ盤を瞬時に完成させる能力』
『ランダムで周りの人物の黒歴史を華麗に抉る能力』
『大嘘憑きを使用できる能力』
『相手を限界まで不幸にして自分を限界まで幸せにする能力』
以上
- 51 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:26:19.55 ID:+vn/lXzfO
- ――――――少しだけ時は遡り、それは丁度このVIPタワーが崩れさった所から始まる。
(;ФωФ)「………!!」
_
(;゚∀゚)「……はああ…!?」
lw´;‐ _‐ノv「なんで………」
その衝撃は、外にいたこの者達にもあった。
当然だ。彼らがいたのはちょうどその真下。
崩落の被害を一番に受けるべき場所にいたからだ。
しかし
lw´;‐ _‐ノv「なんで……私たち無事なの…」
3人は傷一つつかなかった。
落ちてきた絶大な質量を前に、3人は負傷なくこの事実を捉えている。
否、それも当然と言えば当然なのだが。
_
(;゚∀゚)「【本質晒し《フシアナテイク》】……とりあえず、とっさに発動出来て良かったぜ…!!」
その答えは、ジョルジュの能力にあった。
彼は咄嗟に崩れたVIPタワーに対し、「安全地帯」の質問を投げ掛けた。
その回答が、今まさに3人がいる地点だというだけだ。
- 56 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:31:51.76 ID:+vn/lXzfO
- ――――――
外から見ていたデレが。
ζ(゚ー゚*;ζ「え、ええええ………?」
目の前で崩れさる、VIPタワー。
もしまたんきが暴れたあの時、逃げていなかったら………
ζ(゚ー゚*;ζ
ζ(゚ー゚*ζ「いや、その時はその時で瞬身の術使えばいいか」
別に大したことでもなかった。
否、問題はそんな事じゃなく。
ζ(゚ー゚*ζ「内藤さんは………?」
その時、デレは
あるものを、見つける。
- 62 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:37:30.88 ID:+vn/lXzfO
- ――――――
(;ФωФ)「しかし……これは…参った…」
lw´;‐ _‐ノv「大丈夫?その…中枢制御室…は」
(;ФωФ)「いや、それは大丈夫なのだ」
lw´;‐ _‐ノv「え?」
(;ФωФ)「よく考えろ。中枢制御とまで呼ばれる部屋が、一介の能力で崩れてしまう場所にあると思うか」
(;ФωФ)「おそらく、中枢制御室があるのは………地下。この真下に、核シェルターのようにあるのだろう」
lw´‐ _‐ノv「ああ……なるほど…」
確かにそう言われたら、そうかもしれない。
チートだらけのこの世界で、のうのうと存在している方がおかしい。
(;ФωФ)「しかし、だからって問題がないわけじゃない。VIPタワーのどこかに、地下室への扉があった………はずなのに」
lw´‐ _‐ノv「………」
その手がかりすら失った、と言うわけか。
- 73 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:43:21.30 ID:+vn/lXzfO
- (;ФωФ)「早く、探さないと」
_
( ゚∀゚)「じゃないだろ。問題はよ」
(;ФωФ)「っ…」
lw´‐ _‐ノv「………」
_
( ゚∀゚)「お前が何を企んでるか。それが問題だろうがよ」
_
( ゚∀゚)「言えよ。てめぇの作戦は一先ず置き、てめぇが信用ならねーってんだよ………!」
(;ФωФ)
lw´‐ _‐ノv「………」
そうだ。ロマさんは
私たちに何かを隠している。
- 79 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:46:18.87 ID:+vn/lXzfO
- ………しかし
ロマさんは。
(;ФωФ)「………」
_
( ゚∀゚)「おい………」
(;ФωФ)「言わ、ない」
lw´‐ _‐ノv「……!!」
(;ФωФ)「言わないし、言えない。だからお前が信じようが信じまいが関係ない」
_
(;゚∀゚)「は?おい、おま」
(;ФωФ)「だから」
(;ФωФ)「信じるかどうかは、君に任せる。」
(;ФωФ)「シュー」
lw´‐ _‐ノv
lw´;‐ _‐ノv「………え?私?」
- 82 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:49:25.62 ID:+vn/lXzfO
- (;ФωФ)「君の能力なら、探せるんだろう………」
lw´;‐ _‐ノv「え、ええ?いや、うう………」
(;ФωФ)「頼む。理由は言えないんだ。だが我輩を信用してくれ…」
lw´;‐ _‐ノv「………」
(;ФωФ)「………頼む」
ちょ、ふざけんなってまじで。世界の命運託しましたよみたいな顔しないでよロマさん。
私が求めてんのはこういうのじゃない。どっちかってーと、脆弱で救われ系なお姫様タイプのが良かった。
なのに……この人と来たら。
(;ФωФ)
lw´;‐ _‐ノv「………」
――――――『任せたお!』
lw´;‐ _‐ノv(……!)
lw´;‐ _‐ノv「…ああ、もう!!」
- 84 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:52:12.83 ID:+vn/lXzfO
- lw´‐ _‐ノv「おいで!白ピクミン!」
(;ФωФ)「!!」
その号令を合図に、シューの持つリュックから飛び出す白ピクミン。
その地面に、大量に飛び散る。
lw´‐ _‐ノv「あなた達ならわかるでしょ?地中のお宝を感知出来るあなた達なら………!!」
一斉に広がる、白い絨毯。
その赤い目を光らせ、探す。
lw´‐ _‐ノv「その地下室の場所…あわよくばその扉を、見つけてきて!」
『ピクー!!』
シューの言う通り、その地下室への扉を。
- 89 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
20:57:18.04 ID:+vn/lXzfO
- lw´‐ _‐ノv「………勘違いしないでよね」
(;ФωФ)「ん?」
lw´‐ _‐ノv「私、別にあんたを信用したわけじゃないんだからね」
(;ФωФ)「……」
…いやほんとに。ツンデレとかじゃなく、ね。
別にその内藤って人がどんだけ驚異かも知らないし、私がいまやってる行為が正しいかどうかなんて知らない。
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv(……ただ)
『任せたお!』
少しだけ、ロマさんの言葉でブーンを思い出した。
今のロマさんに、ブーンに似たものを感じた。
lw´‐ _‐ノv(…信じる理由なんて、それで充分でしょう)
- 97 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:04:39.15 ID:+vn/lXzfO
- (;・∀・)「あ、いたっ!」
ξ )ξ
lw´‐ _‐ノv「あ!!ツンさん!!」
(;・∀・)「だあああああかぁあああらあああああああ!!!!」
lw´‐ _‐ノv「…大丈夫だったんだね。良かった、安心した。心配してた………」
( ・∀・)「もうそうやって……え?いや…」
( ・∀・)「………まぁ、うん。良かったねシューも無事で」
lw´‐ _‐ノv(…こいつちょろいなあ)
- 104 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:12:44.25 ID:+vn/lXzfO
- (;・∀・)「ん?今はこれどういう状況?」
lw´‐ _‐ノv「察して」
( ・∀・)「察した」
lw´‐ _‐ノv「なら聞くな」
(´・∀・)
( ФωФ)「とにかく、まずは扉を探そう。そして中枢制御室を見つけたなら…」
( ФωФ)「そこに、我輩の力で強制終了を促す。今はまだ無力かも知れないが、内藤の力がブーン君により、弱るまで何度も………!!」
lw´‐ _‐ノv「…うん」
だから早くしなければ、とシューは白ピクミンを見やる。
これだけの数………悠に100はいるので無用かも知れないが、年のためにゲキカラスプレーをふっておく。
( ФωФ)「そして………!!」
lw´‐ _‐ノv
その続きを、ロマさんは言わなかった。
その視線がどこを見ているのかはわからなかったが
確かな覚悟を、私は感じた。
………なんか臭いな、どうした私。
- 107 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:20:58.41 ID:+vn/lXzfO
- _
(;゚∀゚)「………ったく!!」
置いてきぼりかよ。
ジョルジュが一人、そう思う。
ヘタすりゃ内藤より危ないかも知れない人物かも知れないロマネスクを、なぜこうも信じられるのか。
_
(;゚∀゚)「………」
自分には、わからない。
lw´‐ _‐ノv
あの少女が、何を考えているのか。
_
( ゚∀゚)「………」
lw´‐ _‐ノv「………?なんでこっちみてんの?」
_
(;゚∀゚)「あ、いや」
_
(;゚∀゚)「………お前、なんでそんなやつを………ロマを信用出来るんだよ?」
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv「ああ、うん」
- 109 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:27:03.31 ID:+vn/lXzfO
- lw´‐ _‐ノv「理由なんて、特にないよ」
_
(;゚∀゚)「はぁ?嬢ちゃん、あんた馬鹿k」
lw´‐ _‐ノv「答えなんて、多分ないよ」
_
( ゚∀゚)
lw´‐ _‐ノv「あなたは………自分の能力のせいかな、答えばっか求めてるんだね」
_
(;゚∀゚)「………は?」
lw´‐ _‐ノv「答えって本当に、必要なの?あなたはずっと、不安のない世界じゃないと生きてけないの?」
lw´‐ _‐ノv「私は、どっちでもいい。楽しかったら。自分が納得出来たら」
_
(;゚∀゚)
lw´‐ _‐ノv「そんだけ」
_
(;゚∀゚)「……お、おおぅ…」
( ・∀・)「小学生に人生観語られてやんのwwwwだっさwwwwww」
lw´‐ _‐ノv「ブーンに言い付けてやる」
( ・∀・)「僕のダイナミックな土下座見せてやるから許そう?な?それだけは許そう?」
- 113 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:33:07.12 ID:+vn/lXzfO
- lw´‐ _‐ノv「いつだって同じだよ」
_
( ゚∀゚)「?」
lw´‐ _‐ノv「私は、ブーンを信用するだけ」
( ・∀・)「俺は、ブーンに服従するだけ」
lw´‐ _‐ノv「おい私の見せ場だぞ引っ込んでろ」
( ・∀・)「僕も最近空気なんだけど………」
二人はそのまま、わいわいと言い争いを始めてしまう。
(;ФωФ)「………」
大丈夫か、と少し感じるロマネスクだった。
( ФωФ)(………まぁ、安心して頼っていいのだろうが………)
今のシューの言葉。それには、確かな重みを感じた。
何に対しての重みなのかはわからない。
信頼なのかも、責任なのかも知れない。
………まぁ、そんなのも考える必要はないだろう。
( ФωФ)「それだけで十分、か………」
- 115 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:38:53.04 ID:+vn/lXzfO
「何がだ?」
( ФωФ)「え?」
_
( ゚∀゚)「あ」
( ・∀・)「?」
lw´‐ _‐ノv「え?」
( メ ω )「えらく楽しそうだな、お前ら」
lw´‐ _‐ノv
その時、私に見えたものは僅かだった。
でも。
何かが、現れて………
……そして。
- 118 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:45:45.87 ID:+vn/lXzfO
- ――――――丁度、同時刻だった。
(;゚ω゚)「あいつの能力は、あいつの能力は――――――!!!!」
(;´_ゝ`)「お、おいブーン?」
("∀`)
(* ∀ )
ドクオとつーが、二人を襲ったのは。
- 123 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:51:46.54 ID:+vn/lXzfO
- (;´_ゝ`)「ッ!!」
いち早く異変に気付いたのは、兄者だった。
瓦礫の山の中、真正面から気配も殺さずに向かってくる人間がいるのだ。
当然だろうか。
(;´_ゝ`)「まずいっ!!」
(;^ω^)「うぐっ!?」
その場で兄者はとっさにブーンを蹴り飛ばし、その反動で自分も回避するという荒業をやってのける。
そこに。
(* ∀ )「――――――!!」
地面をえぐる一撃が、飛ぶ。
- 128 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
21:58:13.64 ID:+vn/lXzfO
- (;´_ゝ`)「え………」
(;^ω^)「………!!」
二人は素直に驚愕の色を見せる。
その一撃の破壊力に、ではなく。
そこにいた人物、二人に。
(* ∀ )
("∀`)
(;^ω^)「ドクオ!!?つー!!!」
(;´_ゝ`)「………ドクオ、なのか?それに、でぃが使ってた子……!…何故……」
("∀`)「よぉ、ブーン。やっと会えたな」
ドクオが平然と語る。
(;^ω^)「ど、ドクオ?それより、どうしたおお前!!その体…!!」
ブーンにとっては、それどころではない。
ひどい有り様なのだ。
顔面、特に右目がただれるように潰れ、右手が消失している。
【一方通行《アクセラレータ》】を持つこいつが、どうしてここまで………。
- 130 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:02:09.20 ID:+vn/lXzfO
- ("∀`)「ああ、ごめんな。キモブタの質問にはあんまり答えたくねーからスルーするわ」
(;^ω^)「ちょ、ふざけんなおお前………」
("∀`)「とりあえず、今からぶっ殺すお前に一言言っておきてぇのよ」
(;^ω^)「は?」
("∀`)「ごめん。」
その元親友は。
狂った顔のまま、そう言い放った。
- 136 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:09:29.49 ID:+vn/lXzfO
- (;´_ゝ`)「え?」
("∀`)「どうやら………あの内藤ってのは、相当お前の事が嫌いらしい。ブーン」
("∀`)「どうやったのかは知らないが、俺は今あいつに操られている。お前を殺すように命令されてる。それは隣のつーも一緒だ」
(;^ω^)「え?」
("∀`)「だから、もう俺は………ま、ず助か、らない、んだろうな」
("∀`)「ああああああああああはははははは」
(;^ω^)「ドクオ!!?」
("∀`)「ああ、あああああああやばああああああいあああ。自我をあああ保つのも、そろ、そろ、しんどいああああああ」
("∀`)「最後、に一つ頼、むわ。今から俺、暴走す、るけども」
("∀`)「止めてくれ。解放、してくれ」
(;^ω^)
- 144 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:13:29.34 ID:+vn/lXzfO
- 「助けてくれ」
その言葉を最後に
("∀`)「行くぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!あはははははははははははは!!!!!」
ドクオは、ドクオじゃなくなった。
(* ∀ )
つーも、その場に構えた。
(;´_ゝ`)「……どうする、ブーン」
(;^ω^)「………お」
- 154 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:19:18.83 ID:+vn/lXzfO
- (;^ω^)「………兄者は」
(;´_ゝ`)「ん?」
(;^ω^)「つーを、頼む」
(;^ω^)「つーは今、絶賛精神崩壊中だお。だから頭を使った緻密な動きなんか、しない。規制するのは簡単なはずだお」
(;´_ゝ`)「………お、おお。でもじゃあお前、あのドクオと………?」
(;^ω^)「………規制、出来るのかお?」
(;´_ゝ`)
(;^ω^)「兄者はあのドクオを、規制出来るのかお?」
(;´_ゝ`)
(;´_ゝ`)「………無理、だろうな。恐らくだが、『反射』される………気がする。今のあいつは、何かがおかしい。だからこそ、お前が心配なんだよ」
(;^ω^)「だろうな。あいつ、おそらく弟者の演算力を………最悪、【電人HAL】そのものを頭ん中に取り込んでる………!!」
(;´_ゝ`)「!?お、弟者が!?」
(;^ω^)「もしかすると、な」
- 159 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:23:44.72 ID:+vn/lXzfO
- (;´_ゝ`)「だったら、尚更」
( ^ω^)「いい、僕がやる」
(;´_ゝ`)「………!」
( ^ω^)「ドクオも、弟者も、つーも。みんな、救ってやる」
(;´_ゝ`)「おい、ブーン………」
( ^ω^)「大丈夫だお」
( ´_ゝ`)
( ^ω^)「必ず、救ってやる。僕が力を手にした理由は、そこにあったお」
( ^ω^)「だから、ドクオは僕に任せろ」
( ´_ゝ`)
( ´_ゝ`)「頼んだ」
( ^ω^)「頼まれた」
("∀`)「ひゃあああっほおおおおおおおおおおおう!!!!」
(* ∀ )
――――――迫る。
- 163 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:27:22.59 ID:+vn/lXzfO
- まず先陣を切ったのは、つー。
(* ∀ )
最強の体がリミッターを外し、人体ではスピード違反確定の速度で動く。
だが、それも。
( ´_ゝ`)「規制対象だ」
(* ∀ )「!!」
がたっ、と膝が崩れるつー。
【強制規制《ストッパーテイク》】で、つーの力が無力と化した。
( ´_ゝ`)「よし、いけそうだ。相変わらず攻撃手段はねーけどな」
問題は、ブーン。
- 174 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:31:38.41 ID:+vn/lXzfO
- (;^ω^)「ドクオっ……!」
("∀`)「あは………ははははははははは」
("∀`)「ぶち殺ォォォォォす!!!」
ドクオがベクトルを操り、脚力を何倍にも倍増させ飛び出す。
最初から、全力。
しかしそれはこちらにしたって一緒だ
(;^ω^)「お前がその気なら、僕だって一緒だお………」
(;^ω^)「必ず!助けてやるからな!待ってろ!」
( ^ω^)「【自分次《アンカーコー………!!!」
(;゚ω゚)「………う゛」
その時。
ブーンは、体がいきなり重くなるのを感じる。
- 178 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:33:41.11 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )「うぐっ………」
あ………あれ?
("∀`)「?」
まさか、これは。
(; ω )(能力の反動……!!?よりによって、こんな時に――――――!!)
確かにこの所、なかなかのペースで休む事なく【気分次第《アンカーテイク》】と【自分次第《アンカーコール》】を使い続けてきた。
しかし、だからって。
(;゚ω゚)(だからって……ふざけんなお…!!こんなタイミングで………!!)
("∀`)「はははははは!!!」
ダメだ。くる。早く、発動しないと。
迫っている。ドクオが。早く。早くしろ。
(;゚ω゚)
- 82 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:36:40.95 ID:+vn/lXzfO
- 早く、しないと。
今、限界を超えたっていい。
僕は内藤を倒さなきゃならない。
だから。
(;゚ω゚)(だから――――――!!!)
負けるわけには、いかない。
(;゚ω゚)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
頼む。発動してくれ。
もう【自分次第《アンカーコール》】じゃなくてもいい。
もう少しだけ、言うことを聞いてくれ。
("∀`)
(;゚ω゚)「――――――【気分次第《アンカーテイク》】!!」
- 185 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:37:54.16 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )「…ハァ…ハァ…」
(;^ω^)「さぁ……みなさん…!!」
(;^ω^)「あの親友のキチガイを、倒す時が。助ける時が来たんだお……!!」
(;^ω^)「その為に、僕に力を………!!指定アンカーは………」
――――――>>6822759!!
(;^ω^)「え?」
- 197 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:39:01.70 ID:+vn/lXzfO
(;^ω^)「え、な………!!!」
("∀`)「はっ」
(;゚ω゚)「あ――――――!!」
魔のスピードで迫るドクオの手が
("∀`)
(;゚ω゚)「がっ……あ゛ああ…!!」
ブーンの無防備な腹を穿ち、貫いた。――――――
- 224 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:44:05.72 ID:+vn/lXzfO
- (;゚ω゚)「――――――」
こりゃあ痛い。僕も数々の戦いを経験したけど、腹に穴が空くのは始めてだ。
でも、なんで。
なぜ、安価が………。
("∀`)「甘いよ、ブーン」
(;゚ω゚)
そのまま僕は地面に投げ捨てられる。
栓を失った腹が、血を止めてくれなくなった。
("∀`)「お前のその安価ってのさ」
("∀`)「スレッドという流れの中から一つ指定するもの、なんだろ」
("∀`)「じゃあ、ベクトル………力の流れを操るこの俺がよぉ」
("∀`)「それを暴走させる事が出来ないなんて、何故思った?」
("∀`)「あはははははははは!!!」
(;゚ω゚)「………!!」
そんな、でたらめな………。
- 239 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:47:43.18 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )
もう、おしまいかなぁ。
ただでさえ能力の反動できつい。
【気分次第《アンカーテイク》】だって、今のが最後の力のつもりで振り絞ったものだ。
それが安価暴走。
腹に風穴。
(;´_ゝ`)「――――――!!!」
兄者がこっち見て、なんか言ってる。
馬鹿、そっちに集中しろ。
………あ、やばいなこれ。
- 243 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:49:37.76 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )
遠くなる意識の中
これまでの事が、走馬灯のように浮かぶ。
(; ω )(また)
………また、僕は。
仲間一人守れないままの人間なのだろうか。
从'ー'从
あの少女を失ってから、幾度となく葛藤し続けた。
自分の無力さを、呪い続けた。
なのに、また。
(; ω )(………)
- 252 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:51:00.00 ID:+vn/lXzfO
「何も、怖くないんだよ」
(; ω )「………?」
「自ら狂って、私たちを拒絶しなくていいんだよ」
その時、ふと。
(; ω )
(ツン………?)
彼女の声を、思い出す。
- 258 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:51:53.07 ID:+vn/lXzfO
- 「私たちは、仲間なんだよ」
ツンはそう言っていた。
拒絶しなくていい。そう、言っていた。
違う。僕は。君たちを守る為に。
失うのが、怖いから。
無くすのが嫌だから。
拒絶なんか。
(; ω )
(; ω )(………ああ)
なんの事はない。
拒絶ではないにしろ。
僕は今まで一度も、仲間を受け入れてないじゃないか。
- 265 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:54:04.85 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )「………」
僕は一度も
仲間に信頼していなかったのかも知れない。
簡単に人が死ぬ世界で。あらゆる人を目の前で失って。
自分の中で、何かが狂っていた。
(; ω )
失うのが怖かった。
僕が守らなければ、なんて。
(; ω )「でも……どうすれば…」
「――――――。」
(; ω )
(; ω )「え?」
- 278 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:57:32.22 ID:+vn/lXzfO
- 「――――――。」
(; ω )
「信頼しなよ。仲間の事なら」
「あなたが手を差しのべたら、取ってくれる人は必ずいるんだよ」
「あなたが手に入れたものは、とっても大きなものなんだよ」
「だから」
(; ω )「………」
ああ。
("∀`)「おい、いつまでシカトしてんだよ」
ドクオが、来る。
- 282 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
22:59:49.75 ID:+vn/lXzfO
- ("∀`)「なぁ、こういう時に言ってみたいセリフがあるんだが、言っていいか?」
("∀`)「最後になんか、言い残す事はあるか?」
("∀`)「なんてな!!ぎゃははははははははははは!!!!」
(; ω )
(; ω )「言い残す事、な」
(; ω )「助けてくれ」
("∀`)
("∀`)「…は?」
- 287 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:02:46.72 ID:+vn/lXzfO
- (; ω )「助けてくれ」
それは、今まで一度も心から言った事がない一言。
("∀`)「お前、何を言って」
(; ω )「助けてくれ……」
それは、ブーンすら気付かなかった最後の切札。
(; ω )「助けてくれ………」
「………渡辺。」
(`∵)
(;"∀`)「なっ………!!」
忘れさられていたかのようなその小人が、大きな輝きを見せる。
- 309 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:06:06.30 ID:+vn/lXzfO
- (;"∀`)「はぁ!!?」
(; ω )「………」
ああ、なるほど。
( ∵)
今まで、お前は。
(; ω )「ずっと僕を守ろうとしててくれたんだな………!!」
( ^ω^)「渡辺っ………!!!」
腹の傷が癒える。否、それだけじゃない。
【気分次第《アンカーテイク》】の反動も、癒えている。
いや………癒えていると言うより。
まるで《なかったこと》のように、元通り。
- 327 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:10:17.94 ID:+vn/lXzfO
- あの時。
フサギコとの戦いの時に。
中途半端にだが、僕は、渡辺を生き返らせた。
しかし再生不十分。僕はその場に倒れてしまった。
しかし渡辺はそれでは納得が行かなかったらしい。
能力でもなんでもなく、ただ心から。
生き長らえる為の依り代を探し求めた。
そこにあったのが、チープ・トリックの残骸。
渡辺はその残骸に寄生するように、今の姿になった。
僕を助ける為に。
ずっと、そこにいた。
- 346 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:15:53.44 ID:+vn/lXzfO
- (;"∀`)「………?お前、なんで………!」
しかし、これで形勢逆転というわけじゃない。
ただの【大嘘憑き《オールフィクション》】では、今のドクオには『反射』されてしまう。
僕の【気分次第《アンカーテイク》】も同じく。
だが、僕にも考えがある。
( ^ω^)「使わせてもらうお。お前のおかげだお渡辺!!」
( ∵)
( ^ω^)「ビコーズって名前通り、お前の事を信じてるお!」
(´∵)←本当はビリーブなんだよ、と伝える手段がなくやるせない気持ちになってる渡辺
- 358 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:19:32.56 ID:+vn/lXzfO
- ( ^ω^)「お前が反動を消し去ってくれたお陰で、僕は力を遺憾無く発揮できるってもんだお。安価が暴走されちまうなら………!!」
( ^ω^)「安価がなかったらいいんだお!」
そう。
それは、この渡辺を生み出したあの力。
( ^ω^)「【自分次第《アンカーコール》】!!」
――――――「『時限能力《タイムアンカー》』!!」
安価を発生させず、時間のみに頼る力。
- 371 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:21:57.87 ID:+vn/lXzfO
- ( ^ω^)「はい、どうも」
( ^ω^)「さっきはごめんね」
( ^ω^)「だから今度は出血サービス。1秒間に、託します」
( ^ω^)「指定アンカーは………」
――――――23:25:00から23:25:01までに出た能力、すべて。
- 413 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:24:37.26 ID:+vn/lXzfO
- ( ^ω^)「さらに!!」
( ^ω^)「『強欲能力《アウトアンカー》』!!も上乗せ!!」
( ^ω^)「出た能力全部、拡大解釈!!」
( ^ω^)「イッツ、パーティタァァァァァァァァァイム!!!!!!!」
- 431 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.15 ID:vvwDkZFtO
- 異界をさまようSDKの能力
- 432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.12 ID:H/PFCJGv0
- 【人間《チート》】を超越するチートになる能力
- 433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.12 ID:10xF7QKp0
- 任意の相手に対し強烈な思い込みをさせる事の出来る能力
- 434 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.34 ID:+HRamgSz0
- 手から溢れんばかりのソーダを出す能力
- 435 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.48 ID:kUPIpyc10
- 渡辺が完全復活する能力
- 436 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.75 ID:qrpt/DOR0
- 自分の体に触った者は触れている間不幸を打ち消すことが出来る能力
- 437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.37 ID:ouD7WJMTO
- 好きなポケモンを召喚する能力
- 438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.92 ID:k9rPjzjB0
- パンツのゴムをゆるゆるにする能力
- 439 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.84 ID:VNWzhLNL0
- 「信じる」と言う言葉は英語で「believe(ビリーブ」であると知ることができる能力
- 440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 23:25:00.94 ID:HAggZsnP0
- 戦場カメラマン渡辺陽一のモノマネをしながらクリスマスカップルを呪う能力
- 544 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:31:52.47 ID:+vn/lXzfO
- 『能力が決定しました。』
異界をさまようSDKの能力
【人間《チート》】を超越するチートになる能力
任意の相手に対し強烈な思い込みをさせる事の出来る能力
手から溢れんばかりのソーダを出す能力
渡辺が完全復活する能力
自分の体に触った者は触れている間不幸を打ち消すことが出来る能力
好きなポケモンを召喚する能力
「信じる」と言う言葉は英語で「believe(ビリーブ」であると知ることができる能力
戦場カメラマン渡辺陽一のモノマネをしながらクリスマスカップルを呪う能力
引力と斥力を自在に操る能力
これを全て、拡大解釈
(;^ω^)「曲者揃いだけど、なんとかなる気がするお!」
- 576 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:37:42.70 ID:+vn/lXzfO
- ( ^ω^)「さてと………」
ブーンの頭上に日輪が輝く。
そこから現れる、3つの針。
それはまるで、大きな大きな時計盤。
( ^ω^)「さぁ」
「行くお」
カチッ………と。
時計の針が刻む。
今回の制限時間は、一分。
――――――アンカータイム、スタート。
- 591 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:42:48.13 ID:+vn/lXzfO
- (;"∀`)「……ごちゃごちゃとォォォォォ!!!」
ドクオが後悔と共に、走る。
こんな事ならばさっさと血液を逆流させて爆発でもさせてりゃ良かった。
まぁ、今からでも遅くないはず。
息の根を、止める。
("∀`)「おらああああああ!!!」
( ^ω^)「………」
("∀`)
( ^ω^)
(;"∀`)「………」
ぴたり、と足を止めて。
ドクオにふと、ある思いが過る。
(;"∀`)(あれ、こいつ………)
(;"∀`)(超イケメンじゃね………?)
- 617 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:48:31.08 ID:+vn/lXzfO
- 『任意の相手に対し強烈な思い込みをさせる事の出来る能力』
( ^ω^)
(;"∀`)「やべぇ!!なんだこのイケメン!!抱かれてぇ!!すっげぇ抱かれてえよ!!」
(;"∀`)「つーかこんなイケメンに俺みたいなゴミクズが能力なんか使用していいのかなぁ!!ダメだな!!ダメだわ!!」
(;"∀`)「一方通行《アクセラレータ》、解除!!」
( ^ω^)「………『好きなポケモンを召喚する能力
』」
(;"∀`)
(;"∀`)「はっ!!」
- 641 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:53:08.35 ID:+vn/lXzfO
- (;"∀`)「……ああ…」
やべぇ。くそ。なんか知らんが、目の前のイケメンに全てを蹂躙されそうな気がする。
このままじゃいけない。せめて、能力を使わなければ。
能力が無ければ、俺はただの非力な人間だ。
(;"∀`)「う゛ああああああ゛あああああああ!!!!」
思い込むな。思い込むな。
思い込むってのも、全ては脳の電気信号。
ならそれを操れ。操れ――――――
( ^ω^)「おせぇよ」
(;"∀`)
ドクオの脳内改ざんより早く
ポケモンが出現。
しかし、それは
(;"∀`)「な、なんだよ………そいつら………!!」
ドクオがおよそ見た事がない、ポケモンだった。
- 668 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/23(木)
23:58:22.15 ID:+vn/lXzfO
- 現れた2匹の何か。
(;"∀`)
(;"∀`)「………な」
なんだよ、こいつら。
ポケモン全編をこなした俺ですら、こんなポケモンみた事がない。
つーかまず、これポケモンか?
( ^ω^)「アホかお」
(;"∀`)
( ^ω^)「お前がポケモンを全編やった事くらい、知ってるお」
( ^ω^)「そんな僕がお前に対し、既存のポケモンなんか出すかお」
(;"∀`)「え………」
( ^ω^)「教えてやる。お前から見て右が、『アネ゛デパミ゛』左が『らしをおこす』」
――――――特定のバグでしか出現しない、生粋のバグポケモンだお。
(;"∀`)「う、うわあああああああああ!!?」
- 690 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:03:15.55 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「行けっ『アネ゛デパミ゛』!『いいきずぐすり』だ!!」
なんだそれ。わざ名かよ。いや違うだろ。
そう思った次の瞬間には、俺の辺り一体が謎の炎上網に包まれていた。
わざ名でした☆
(;"∀`)「あ、熱ッ…!!ふ、ふざけんなぁああああああ!!!」
( ^ω^)「仕方ねーじゃん。バグだもん」
その謎の炎上網は、反射出来ない。
そりゃそうだろう。
どんなチートも、バグればおしまいだ。
- 705 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:09:31.72 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「そして『らしをおこす』!!『ね ぬる』!!」
もはや何をどう言ってるのかもわからない。だが、自分の周りを炎上網が包んだ。
またかい!!
( ^ω^)「ありゃりゃ、上手くいかねぇな」
( ^ω^)「なぁ」
( ^ω^)「………ビコーズ?」
『渡辺が完全復活する能力』
从'ー'从「『………ひどいなぁ』」
( ^ω^)「………お」
从'ー'从「『ねぇ、ブーン君』」
( ^ω^)「お?」
从'ー'从「『一応言うけど、「信じる」と言う言葉は英語でビリーブだよ』」
( ^ω^)「………あれ?」
『「信じる」と言う言葉は英語で「believe(ビリーブ」であると知ることができる能力
』
- 720 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:15:20.15 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「………あ、いや、うん。まぁ」
( ^ω^)「知ってるし。知ってたし」
从'ー'从「『え?』」
( ^ω^)「まぁあれだよ。知ってる?ゴキブリってさ、あれ元々ゴキカブリってんだぜ。実はそれが誤字ってゴキブリって言うんだぜ。それと一緒だよ」
从'ー'从「『マジかよ知らなかったぜなんだそれやべーじゃん俺先輩の事マジリスペクツ』」
( ^ω^)「………うん」
从'ー'从「『………』」
( ^ω^)
从'ー'从
( ^ω^)「なぁ、なんか言ってよ」
从'ー'从
(;"∀`)「ごちゃごちゃ喋ってんなよォォォォォ!!!」
そこに、炎上網を突き破ってきたドクオが。
- 728 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:20:47.75 ID:2Kn755DQO
- (;"∀`)「どぉらああああああああ!!!!」
(;^ω^)「やば――――――」
ドクオの右手が
今度は僕の心臓を目掛け飛んでくる。
そしてそれはあまりに脆く。
まるで豆腐に指を刺すように。
("∀`)「はぁっはぁあああああ!!!」
簡単に、僕の体を貫通した。
( ^ω^)「まぁ今僕は不死身だからどうでもいいんだけどね」
(;"∀`)「え?」
『異界をさまようSDKの能力』
不死身の異界ジェノサイダー、ここに見参。
- 743 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:25:39.59 ID:2Kn755DQO
- (;"∀`)(まずいっ!!)
ブーンの右手に出現したものを見、全力で後ろに下がるドクオ。
それは屍人を、闇人を
殲滅する為の、全滅させる為の武器
(;"∀`)(『焔薙』――――――!!!)
( ^ω^)
ブォン!!と大きな音と共に
自分がいた場所が、不死の炎――――――『宇理炎』により、焦土へと化した。
- 751 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:30:18.67 ID:2Kn755DQO
- (;"∀`)「くそがああああああ!!!」
ベクトルを遺憾無く操作。
来たる宇理炎を、無理矢理に押し戻すドクオ。
それでいい。
触れてはいけない。
触れては浄土へ帰される。
しかしその間にも、ブーンは動く。
『引力と斥力を自在に操る能力』にて。
遥か、上空へと………。
( ^ω^)
- 759 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:35:45.38 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「………」
「さぁ、終わらせようか、ドクオ」
『手から溢れんばかりのソーダを出す能力
』
大量のソーダが、雨………否、滝のように降り注ぐ。
(;"∀`)「あァ!!?」
ドクオが空を見上げた時、既にそこには空はなかった。
あるのは、大量の水の塊。
(;"∀`)「はぁぁぁ!!?だから、なんだってんだよォォォォォ!!!」
そう。ドクオは全てを反射出来る。
たかが水。何をするまでもない。
- 770 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:39:47.48 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「『自分の体に触った者は触れている間不幸を打ち消すことが出来る能力
』………!!」
しかし、ブーンは続けざまに能力を使用。
( ^ω^)「液体って、者って呼んでいいのかな。まぁいいか。人間だって水の塊みたいなもんだし………」
(;"∀`)「あれ?」
ドクオには、それを反射出来なかった。
『自分の体に触った者は触れている間不幸を打ち消すことが出来る能力』にて
手から出たソーダは、「ドクオに反射されてしまう」という不幸から守られ
重力法則を全うし、そのままドクオに丸かぶり。
ばしゃあああ、と。
(;"∀`)「………」
ドクオ、ずぶ濡れ。
- 787 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:45:49.92 ID:2Kn755DQO
- (;"∀`)「……あ…れ?」
しかし、もちろんそれでは終わらない。
今ブーンが放ったソーダは、ただのソーダではない。
( ^ω^)「気付いたかお?それは、『苛性ソーダ』っつってな」
( ^ω^)「強〜いアルカリ性を持つ、扱いが法律で取り締まられてる劇薬の一つだお」
(;"∀`)「あっ…あああああああ!!!」
デロン、と左手の皮膚がめくれあがるのを感じる。
これはまずい。早く、跳ね返せ。
ベクトルを、操れ――――――!!!
(;"∀`)「………」
あ、れ?
( ^ω^)「そして」
「お前の最大の弱点も、そこにある」
- 800 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:50:46.10 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「お前の能力………【一方通行《アクセラレータ》】でも跳ね返せないもの、ってあるよなぁ」
(;"∀`)「………う、ぐぅ……」
からだがやけにだるい。なんだ、なんだこれ。
( ^ω^)「例えば、『空気』」
( ^ω^)「空気を反射しちまえば自分が吸うものが無くて死ぬ。それは、当たり前だお」
( ^ω^)「そしてね、その苛性ソーダなんだけどさぁ」
( ^ω^)「そんだけの劇薬なんだ。気化したら、これまた危ないものらしいお」
(;"∀`)「………」
………まさか、こいつ。
宇理炎の炎で、苛性ソーダを気化させて、俺に吸わせた………?
- 809 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:55:02.94 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「そして」
( ^ω^)「これで、終わりだお」
『【人間《チート》】を超越するチートになる能力』
( ^ω^)「………えい」
それがブーンの最後の行動。
右手を前に差し出した、それだけ。
(;"∀`)
(;"∀`)「………ちく」
(; ∀ )「しょお………」
ぱたり、と。
柔らかくドクオが、地に伏せた。
从'ー'从「『………』」
- 819 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
00:58:30.04 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「終わったお、ありがとう渡辺」
从'ー'从「『いやいや、別に。最後のあれ、どうやったの?』」
( ^ω^)「………ん、いや。別に。ただ………」
( ^ω^)「あいつの……内藤の能力を、ちょっと借りただけだお。あれ以上のチートは、おそらく存在しないから」
从'ー'从「『………?』」
( ^ω^)「それより、もう一つ頼まれて欲しい」
从'ー'从「『え?』」
( ^ω^)「ドクオをお前の力で助けてくれ」
从'ー'从「『だが断る』」
- 831 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:02:46.41 ID:2Kn755DQO
- ( ^ω^)「………」
从'ー'从「『いや、私にとっては仮にも敵だし。無理だろJKばかじゃねーの』」
从'ー'从「『マジでぇ…ほんと…そんな事……私がするわけ…なァいじゃ…リア充…はァ…爆発して然るべきなんです…』」
从;'ー'从「『………あれぇ?』」
『戦場カメラマン渡辺陽一のモノマネをしながらクリスマスカップルを呪う能力』
( ^ω^)「どうだ、渡辺」
( ^ω^)「これ以上恥態を晒したいか?」
从;'ー'从「『うわぁ……ブーン君は…鬼畜なんですねぇ……クリスマスツリー燃えろ……』」
- 840 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:07:42.73 ID:2Kn755DQO
(; ∀ )
ぱっ、と。
まるで写真をすげ変えるように。
( A )
ドクオが、あの見慣れたいつものドクオに戻った。
从;'ー'从「『ねぇ…ブーン君…そろそろ…戻してくれても…いいんじゃないですかぁ……?』」
( ^ω^)「嫌だお。なんか可愛いしそれ。僕への服従の証しとしt」
从'ー'从「『まぁこんなの【大嘘憑き《オールフィクション》】でなかった事に出来るんだけどね』」
( ^ω^)「………うわ、なんか僕超恥ずかしいじゃん」
- 843 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:09:40.38 ID:2Kn755DQO
- 从'ー'从「『じゃあ、聞かせてよ』」
( ^ω^)「お?」
从'ー'从「『最後のドクオを倒したあれ、どうやったの?』」
( ^ω^)「………あぁ」
「それはな――――――」
- 851 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:16:48.37 ID:2Kn755DQO
- ――――――
ξー听)ξ「ん…ぁ……」
目をあけたら、空だった。私はどうやら気絶していたらしい。
何があった?
とりあえず状況確認しようか。
ξ゚听)ξ
( Фω
Ф)
あらら。
知らない人が、死んでる。
- 858 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:18:48.03 ID:2Kn755DQO
- lw´ _ ノv
シューが血塗れになり、ピクミンにせっせと運ばれている。
_
(; ∀ )
あのいけ好かない太マユゲが、ぶっ倒れてる。
(;・∀・)「はぁ…はぁ……!!!」
モララーが頭から血を流しながら、息絶え絶えに人を睨んでる。
( メ^ω^)
その真正面ブーンがいる。
以上、状況把握終了。
ξ゚听)ξ「………………え………?」
- 876 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:23:09.93 ID:2Kn755DQO
- ξ;゚听)ξ「え………え?」
何これ。何これ。何これ。何これ。
何これ?え?嘘だ。何これ。
シュー。モララー。何よこれ。何なのこれ。
ξ;゚听)ξ「きゃああああああああああああああ!!!」
( メ^ω^)「ん?」
(;・∀・)「ッ!!?ツン!!」
私の声に、二人が一様の反応を見せる。
(;・∀・)「ツン!!!早く、逃げろォォォォォォォォォォ!!!!」
そしてモララーが叫ぶ。
今まで見た事もないような、緊迫した表情で。
- 885 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:27:07.25 ID:2Kn755DQO
- ξ;゚听)ξ「え!!?」
(;・∀・)「早く!!逃げるんだよ!!」
ξ;゚听)ξ「モララー!?なんなの?なんなのこれ!!」
(;・∀・)「早くしろォォォォォ!!」
( メ^ω^)「………あぁそう。かっこいいなお前」
(;・∀・)「【世界《ザ・ワールド》】!!」
- 889 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:28:59.22 ID:2Kn755DQO
- ――――――
从'ー'从「『教えて。その内藤が使う【人間《チート》】ってのは、どんな能力なのかを』」
( ^ω^)「………うん」
( ^ω^)「あいつの能力は………」
- 900 : ◆BnhUepkPaA :2010/12/24(金)
01:34:46.08 ID:2Kn755DQO
- ( メ^ω^)「いや、無駄だってば。フツーに動けるし」
時の止まった世界。そこでも内藤は、自在に動いてる見せる。
(;・∀・)「くそっ…くそぉ……!!」
(;・∀・)「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
――――――
( ^ω^)「内藤の能力、【人間《チート》】。その実態は」
( ^ω^)「ただ一つ。このゲーム内でただ一つ僕の【気分次第《アンカーテイク》】を除いた……」
「『この世界にある全てのチート能力を扱える。』それが、内藤ホライゾンの能力だお。」
――――――
( メ^ω^)「じゃあな」
(;・∀・)「――――――!!!!」
第二十六話、終わり。
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