15 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:29:57.77 ID:dFsXF70kO
( ^ω^)はあらゆるチート達と戦うようです

第二十五話。

『前回までのあらすじ』
最強能力決定戦と称し様々なチート能力者と戦うはめになったブーンは、安価内容をそのまま使える能力【気分次第《アンカーテイク》】を駆使して強敵を倒していく。
狂乱したドクオが内藤に敗北。
そしてメタルはブーンの元へ到着。
そしてロマネスク達の因縁の会合。
戦いは、また新たな一面を見せる。

今回の敵は!?今回の安価は!?
もうあと一週間ちょっとにせまるクリスマスという顔面格差社会最大の魔の祭典をどう乗り切る気なのか!?
19 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:35:39.01 ID:dFsXF70kO
一応、登場人物とその能力

( ^ω^)【気分次第《アンカーテイク》】(vip)
( ´_ゝ`)【強制規制《ストッパーテイク》】(vip)
メタ*' -')ル【ザ・スライダー】(ブギーポップ)
・VIPタワー4F

( ФωФ)【終了《シャットダウン》】(プログラム)
(´・ω・`)【弱者のパラダイム】(PSYREN)
lw´‐ _‐ノv【オニヨン】(ピクミン)
川 ゚ -゚)【火水木金土日月を操る程度の能力】(東方)
  _
( ゚∀゚)【本質晒し《フシアナテイク》】(vip)
( ´∀`)【百式観音】(HxH)
(,,゚Д゚)【荒々しい空気《ラドンテイク》】(vip)
ξ゚听)ξ【拳王ラオウ】(北斗の拳)
( ・∀・)【世界《ザ・ワールド》】(ジョジョ)
・VIPタワー

( メ^ω^)【人間《チート》】(vip)
("∀`)【一方通行《アクセラレータ》】(アレンジ)(禁書)
・???

20 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:37:48.76 ID:dFsXF70kO
※ブーンの能力【気分次第《アンカーテイク》】について
指定アンカーにかかれていた能力をそのまま使える能力
「〜能力」と、最後に能力とかかれていなければ再安価。
一人の敵につき一回ずつ出来、その戦闘が終了した時点で能力は消える。

今まで出てきた能力
『手から溢れんばかりのコーラを出す能力』
『座布団を一週間近く回し続けられる能力』
『髪の毛を急速に成長させる能力』
『超反射神経が身に付く能力』
『アンサートーカーを取得しそれを100%使いこなす能力 』
『手の平からピクミンを無限に出現させる能力』
『指定した範囲の空間の疎密を固定する能力』
『ワリバシを上手に割れる能力』
『尻から毎秒50トンの土石流をほとばしらせる能力』
『目視したものを任意で捻る能力』
『口からもの凄い勢いで腐った牛乳を出す能力』『どんな状況下においてもフワッフワのパンケーキを作ることができる能力』
『体外に射出した自らの精子をミニサイズのキタキタおやじに変化させる能力』
『すべての攻撃の対象をドクオに変える能力』
『自分の爪を折ると相手の歯が折れる能力』
『脈絡なく死を与える能力』
『FFに出てきた全ての黒魔法が使える能力』『明日の正座占いが一位になる能力』『スタンド”ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム”を自分に発現さ せ、120%使いこなす能力(オリジナルも超える)』『未元物質 の能力』『理想を現実に変える力を100%使える能力』
『同じ物を4つ以上揃えると消せる能力』
22 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:39:31.45 ID:dFsXF70kO
『殲滅眼(イーノ・ドゥーエ)を使いこなす能力』
『任意の寓話付きになれる能力』
『ガッキーを召喚する能力』『btcmに出てきた全ての指輪の力を自由に使える能力』
『両腕がドクオに股間がモララーになる能力』『大嘘憑きを100%使いこなせる能力』『事象の確率を操作する能力』『体がものすごく臭くなる能力』
『チープ・トリックを目の前に山積みにする能力』『自分の黒歴史を一つ言うごとに相手の攻撃を一回無効できる能力』『オナニーしている最中ステルス状態になる能力』『人間サイズのデモンベイン(フル装備)に変身できる能力』
『手から任意の大きさの文房具を出す能力(何個でも出せる)』『七鍵守護神を使用できる能力』『蟲を自由に呼び出し、自由に扱う能力』『対象に不安を植え付け増長させる能力』『プレインズウォーカーになる能力』『物体の大きさを自由に変えられる能力』
『相手をふたなりにする能力』『奇跡を起こす程度の能力』『ものすごい速さで頭突きできる能力』『アドン・サムソン並にマッチョになる能力』『イマジンブレイカーが使えるようになる能力』
『周囲で発生した音を記憶し、音の発生源で起こった現象を相手に発生させる能力』『任意の人物に下痢を伴う猛烈な腹痛(※だがうんこは絶対に出ない)を与え続ける能力』
『チャリオッツ・レクイエムを使える能力』『任意の仮面ライダーに変身する能力』『デリヘルをいくらでも呼べる能力』『物理的なダメージを無効にする能力』
『能力を100%扱えるようになった渡辺を再びこの世に存在させる能力(能力が消えても渡辺は消えない)』『金玉袋を四時元ポケットにする能力』『息を止めている間自分以外誰も能力が使えなくなる能力』
』『既存の法則を無視できる能力』『「ブーン系」のSSに出てきたブーンが使ったことのあるすべての能力』『ドラえもんの四次元ポケットに入ってる道具が使えるようになる能力』『ピカピカの実の能力』
『魔法律の使者を召還し自由に使役できる能力』『相手の髪の毛が急速に発達する能力』『手から洗剤を出せる能力』『光の速さで縦横無尽に飛び回れる能力』

23 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:40:38.72 ID:dFsXF70kO
『黒魔神闇皇帝を呼び出し、自由に操れる能力』『( ,'3 ) 中嶋が有する主謀者《オリジナル》任意の空間への入口(URL)を設置、触れた者をそこへ強制移動させる【未知への誘い《ジャンプテイク》】が選択者《アレンジ》になった時の能力』
『「盗」を距離制限無しで使える能力』『相手の頭の中をピンク色にする能力』『↓の能力を無効化する能力』『熱気バサラ以上の歌エネルギーを用いて歌で争いを終わらせることができる能力』『ガイルの能力』
『涅槃寂静・終曲を完全に使いこなす能力』『一度だけ好きなタイミングでベヘリットを使用できる能力』『右手からドラクエの全呪文を左手からドラえもんの秘密道具を出す能力』
『T.M.RevolutionのHOT LIMITの衣装を着て、PVのダンスを完璧踊りきるとスタンドが解除される能力』
『安価で決めたことがそのまま起きる能力』
『今まで出会った人たちの全ての能力』
『ウィジャ盤を瞬時に完成させる能力』
『ランダムで周りの人物の黒歴史を華麗に抉る能力』
『大嘘憑きを使用できる能力』

以上。
26 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:46:23.60 ID:dFsXF70kO
lw´;‐ _‐ノv「………」

アタシはシュー。
モテカワスリムの恋するゆるふわ系森小学生。

………なんてふざけてる場合じゃなく。

lw´‐ _‐ノv「なにこのややこしい状況……!」

睨みあってます。

私のネタをスルーするいけすかない野郎のロマと、マユゲの人が。

遊び相手のショボンと、ツンさんとタメ張れそうなくらい怖い顔の兄貴が。

ショタコンビッチのクーと、そのお………お兄ちゃんって言ってたよ。まじかよ。


にらみ合ってるよこのご時世に。
まじかこいつら。

シューちゃんびっくらこいてる。

まじびっくらこいてる。
31 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 20:50:15.74 ID:dFsXF70kO
私とモララーさんと未だに気絶中のツンさんが、この状況に取り残されてる。
なんだこれ。

lw´‐ _‐ノv(だから今から各方面の状況をお伝えします。現場のシューさん、シューさーん。はーい……)

lw´‐ _‐ノv(…ツッコミが欲しいや……)

lw´‐ _‐ノv「モララーさん、ツンさん頼んだよ」

そう、隣にいる情けないやつに投げかけるシュー。

(;・∀・)「は?なんだよこの状況で」

lw´‐ _‐ノv「後で私のはいてるパンツあげるから。色は紫」

(;・∀・)「いるか!!」

lw´‐ _‐ノv「チクショウ!!」

ξ )ξ
37 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:01:32.24 ID:dFsXF70kO
互いに目線を合わせるショボンとギコ。
大人と子供とも言うべき身長差の二人が、不動のままに立ち会う姿がなんとも言えない可笑しさを醸し出す。

そこに、シューが行く。

lw´‐ _‐ノv「………ショボン」

(´・ω・`)「シュー」

(´・ω・`)「危ないから、さがって」

しかし、ショボンは目をシューに向ける事すらしなかった。
決意ある瞳で眼前の敵をしっかりと見据えながら、手でシューを牽制するだけ。

lw´‐ _‐ノv(…え、なにこいつ無駄にかっこいい…)

(´・ω・`)「……」

(,,゚Д゚)「……」

(,,゚Д゚)「この戦いが始まって」

(´・ω・`)「?」

(,,゚Д゚)「この戦いが始まってすぐ、俺は弟と戦った」

(´・ω・`)

(,,゚Д゚)「結果は引き分け。互いに致命傷を負い、退散を余儀なくされた」
44 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:09:56.44 ID:dFsXF70kO
(,,゚Д゚)「あの時からだ。俺は弟を超える為に戦いを繰り返し、確実に強くなっていった」

「しかし、お前だけ」

(´・ω・`)「……」

(,,゚Д゚)「お前だけだ、小僧。お前だけは、仕留める事が出来なかった。わかるか?」

(,,゚Д゚)「数々のチートを操る猛者を奢り去ってきた俺が、お前みたいなガキを仕留めれなかったんだ」

(,,゚Д゚)「あの屈辱は忘れねぇ。今の俺は、もうあの頃とは違う」

(,,゚Д゚)「貴様を、倒す」

(´・ω・`)「えらく、言ってくれるね」

(,,゚Д゚)「………ほう」

(´・ω・`)「僕だって、あの頃のままじゃないんだ」

(´・ω・`)「逃げまわるだけのびびりの弱者の僕は、もういない!あなたが向かってくるなら、立ち向かう!」

(,,゚Д゚)「………」

「やってみな。その希望ごと、押し潰す」

ギコが、笑う。
47 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:16:37.36 ID:dFsXF70kO
「さぁ行って、シュー。こいつは、僕一人で倒す」

だってさ。熱い、熱いよショボン。なに覚醒してんのお前。なんだお前ジャンプにありがちなパターンか。ウソップやチョッパー的な立ち位置か。

lw´‐ _‐ノv「……こっちは…」

次に視線を移したのは、クーの方。

川 ゚ -゚)

( ´∀`)

lw´‐ _‐ノv「ゎーぉ…」

こっちも盛大に睨みあってます。
なんとも優しそうな…お兄ちゃん………だっけ。

………つーかさ。

lw´‐ _‐ノv「ねぇクー、まじでお兄ちゃん?」

川 ゚ -゚)「………ああ。お兄ちゃん」

( ´∀`)「……」

lw´‐ _‐ノv「へぇ、クーにあんなお兄ちゃんが…」

似合わねぇな。似合わねぇよ。
50 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:23:05.05 ID:dFsXF70kO
川 ゚ -゚)「ただ」

川 ゚ -゚)「血は繋がってないんだがな」

lw´‐ _‐ノv「………」

lw´‐ _‐ノv「え」

lw´‐ _‐ノv「………それって、ほら、あの」

川 ゚ -゚)「なんだ」

lw´‐ _‐ノv「『義兄ちゃん』ってやつ?」

川 ゚ -゚)「そうそれ」

lw´‐ _‐ノv「一番萌えるやつ?」

川 ゚ -゚)「一番萌えるやつ」

川 ゚ -゚)「………なんだけどな。なぁ

「お、に、い、ちゃん?」

( ´∀`)「………」

川 ゚ -゚)「悪いがシュー、これ以上深入りするな」

川 ゚ -゚)「私はこれから、この義兄を殺す」
56 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:29:11.27 ID:dFsXF70kO
( ´∀`)「あらまぁ、なんとも嫌われちゃったもんだモナ」

川 ゚ -゚)「なんだ、私に好かれたかったのか?」

( ´∀`)「………」

「ごめんだモナ」

先に動いたのは、モナーだった。

殴りかかるわけでもなく、何かを放つわけでもなく。

ただ、合掌。

川 ゚ -゚)「ッ!!」

クーが同時に一歩下がり、手に抱えた魔導書を開く。
そして、能力を。

川 ゚ -゚)「『火符:アグニレイディアンス』!!」

( ´∀`)「百式観音……弐の手」

ぶつかり合う、巨大な掌と広げられた弾幕。
59 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:35:06.13 ID:dFsXF70kO
相殺され虚空に消える、火の弾幕と観音の掌。

川 ゚ -゚)「………」

( ´∀`)「………へぇ」

( ´∀`)「僕の能力と同じくらいの乱打力はあるみたいモナね」

川 ゚ -゚)「みたいだな」

( ´∀`)「まぁ、僕の百式観音は、まだ99の手を残しているんだけどね」

川 ゚ -゚)「私の弾幕も、百を悠に越える数はあるぞ」

( ´∀`)「知ってるモナ。つまりどのみちこの戦いは」

川 ゚ -゚)「ああ」

「………手数勝負だ」

そしてここに、乱戦が始まる。
61 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:41:39.20 ID:dFsXF70kO
「どっか行ってろシュー。こいつは、私の獲物だ」

ブルータ………違った、クーよ、お前もか。
なんなの?なんでみんなこんなにはっちゃけてんの?
今回は覚醒回なの?私だけ空気?
私寂しいよ。私超寂しい。サボテンだったら黒く変色してるレベルだよ。

lw´‐ _‐ノv「あと、残るは………」

(;ФωФ)「ジョルジュ!」


あ、いた。ロマさん、か。
ぶっとい眉毛………ジョルジュっていう人としゃべってる。

………なんか嫌だなぁ。

一番ややこしそうだもん。
64 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:47:50.47 ID:dFsXF70kO
(;ФωФ)「勘違いするな、ジョルジュ」

と、ロマネスクの大声。
  _
(;゚∀゚)「おおぅ、ツンデレのおにゃのこでもねぇのにそんな切り出し方すんなよ…!」

(;ФωФ)「我輩の目的は、このゲームの強制終了だ!お前も知ってるだろう!?あのブーンという異常を!」
  _
(;゚∀゚)「……やっぱ、そんなとこだろうと思ったぜ…」

(;ФωФ)「なら話は早い!あのブーンという者が、内藤を……倒せなくていい、少し弱らせる事でも出来れば…」

(;ФωФ)「確実に、内藤の支配を受ける中枢制御室の力が弱まる!そこを狙って、強制終了させる事が出来れば…」
  _
( ゚∀゚)「今まで内藤がこのゲームを勝ち続けて手にした権力がリセットされるかも知れない、だろ」

(;ФωФ)「理解がはy」
  _
(;゚∀゚)「わかってんだよ」

(;ФωФ)「……?」
  _
(;゚∀゚)「問題は、その後だろ」

lw´‐ _‐ノv「………ロマさん…!」

(;ФωФ)

うわぁ、やっぱりややこしそう。
67 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:51:22.86 ID:dFsXF70kO
  _
( ゚∀゚)「内藤の製作者《プログラム》としての力を消す。消して、その後だ」

  _
(;゚∀゚)「その後、どうするんだ?」

(;ФωФ)「………」

(;ФωФ)「…は?我輩は、何も」
  _
(;゚∀゚)「うそこけ」

  _
(;゚∀゚)「お前、このゲームを乗っ取ろうとしてねえか?」

(;ФωФ)

lw´‐ _‐ノv「…?」

………え、ロマさん?
69 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 21:57:05.36 ID:dFsXF70kO
lw´;‐ _‐ノv「え、あんた何を言って」
  _
( ゚∀゚)「なぁそこのお嬢ちゃん」

lw´‐ _‐ノv「?」
  _
( ゚∀゚)「俺の能力は【本質晒し《フシアナテイク》】ってんだ」
  _
( ゚∀゚)「この能力は、俺が聞きたい事はなんでも教えてくれる。『俺の質問を強制回答させる』の能力さ」
  _
( ゚∀゚)「簡単に説明すればクジラやコウモリみたいなもんだ。俺の質問が不可視不認識の波動みたいなのに変わって相手にぶつかり、その反応で俺は答えを知る」

lw´‐ _‐ノv「…あらまぁ、便利だね」
  _
( ゚∀゚)「俺が突くのは人間の無意識の部分さ。無意識だから、ガード出来ない。だから俺は例えばお嬢ちゃんのパンツが紫だって事も知ってる」

lw´;‐ _‐ノv「んにゃっ!!せ、せくはらだ!!」
  _
(;゚∀゚)「おお、なかなか凄い性癖をお持ちで………」

lw´;‐ _‐ノv「やめて!それ以上はまじで!お願いします!!」


76 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:04:00.60 ID:dFsXF70kO
  _
( ゚∀゚)「しかし、ガードしようと。『死んでも誰にも言うまい』とか意識してる事は、知る事が出来ない。無意識じゃ、ないから」
  _
( ゚∀゚)「で、だ。ロマネスク」
  _
( ゚∀゚)「なんで俺は、お前にこの能力で投げ掛けた質問を……

『この戦いを終わらせた後、どうする気だ?』っていう質問の答えを知る事が出来ないんだ?」

(;ФωФ)「」

lw´‐ _‐ノv
  _
( ゚∀゚)「答えろよ」

(;ФωФ)「………」

lw´‐ _‐ノv「………」

………なんで黙るの、ロマさん?
84 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:12:32.13 ID:dFsXF70kO
――――――VIPタワー、??階

(;^ω^)「くっそ………!!」

ブーンの知る最強の人物の中に、フォルテッシモという人物がいた。
能力も、そのまま彼の名を冠し【フォルテッシモ】という。

彼の目には、空間にびっしりと存在する『ヒビ』が見えているらしい。
それをちょいと広げてやれば、そこにある物質はたちまち破壊される。

空間を攻撃しているために、防御も不可能だ。
それは防御にも応用出来、周囲のヒビを切り続ければ、相手の攻撃は届かない。
例え炎の中だろうが毒の中だろうが核爆弾の雨の中だろうが生きられる。

まさに最強、故に名をフォルテッシモという。

(;^ω^)(だけど、それだけじゃないお……!)

あいつ…めーちゃんとやら。名前知らんけど。
めーちゃんは自分でこう言った。

【ザ・スライダー】と。

(;^ω^)(【ザ・スライダー】………最強の、その向こう側……何があるかよくわかんねえお。原作でも、一回しか出てないんだし…!!)

メタ*' -')ル「………」

ざっ、ざっという等間隔な足音が恐怖を掻き立てる。
そう。ブーンはただいま、兄者を抱えて絶賛逃亡中なのだ。
101 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:23:26.47 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「ねぇ、なんで逃げる」

メタ*' -')ル「の?」

(;^ω^)(きたっ!!)

つい、とメタルの指が動く。
それによりブーンの左側の壁、コンクリートが破裂。

(;^ω^)「ッ!!」

壁の内部の空間が切られたのか、その衝撃波がコンクリートをこちらに押し出す。

無数の破片となり、ブーン達を襲った。

(;^ω^)「………う」

しかし、ブーンはそれに見事反応して見せる。

(;^ω^)「おおおおおお!!」

前方へ、大きくダイブ。
一歩遅れてブーンがいた位置を多くのコンクリート片が通り過ぎる。

メタ*' -')ル「……」
107 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:30:42.61 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「ねぇ、なんで逃げるの。めーちゃん失望。寂しいよ」

(;^ω^)「ふざけんなお。知ってるお。お前の完全射程圏内に入っちまえば……」

(;^ω^)「僕の脳を内部から破壊したり心臓を潰したりなんかお茶のこさいさいだろうがお…」

メタ*' -')ル「あら、あら。そんなめんどくさい事しないよ。ただでさえこの能力、コントロールがしんどいんだから」

メタ*' -')ル「どうせやるなら全身破壊して殺すよ」

(;^ω^)「………」

出来るなら早く【気分次第《アンカーテイク》】を使いたい。
しかし、まだだ。
まだ僕は、こいつの能力の真価を見ていない。

ここまでなら、【フォルテッシモ】の能力でも出来た事ばかり
問題は、アレンジ進化した【ザ・スライダー】の能力だ。

ただでさえ博打のこの能力を、敵の能力を見極めずに使うのはやはり気が引ける。
いつぞやみたいにヤケになり、手足を失いたくはないから。

どうせ後だしじゃんけんなんだから、盛大に遅れてやろうじゃないか。

(;^ω^)(だから、やっぱ僕一人じゃ無理なんだお…)

(;^ω^)「兄者、早く起きろー!!」
109 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:35:42.34 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「え、ここにきて仲間頼り?」

(;^ω^)「後でフルボッコにしてやるから、前座を用意してんだお。だからちょっと待てよ」

メタ*' -')ル「待たない」

(;^ω^)「ですよねー!!」

言い終わったメタルの手が乱暴に振るわれる。
空間をどう切ったのか、その衝撃波が直線に。

まっすぐ、ブーンを目掛けて走り来る。

(;^ω^)「や、やべっ…!!」

(  _ゝ )

(;^ω^)「兄者、起きろお!!」

(  _ゝ )

反応は、ない。
115 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:42:39.97 ID:dFsXF70kO
(;^ω^)「兄者!!早く!!」

(  _ゝ )

メタ*' -')ル

(;^ω^)「………ああ、もう!!」










(;^ω^)「後でマイケルのスリラーのダンスを完全習得するって誓うから、早く起きてくれお兄者ああああああああああ!!」

(  _ゝ )

(  _ゝ )「その言葉が、聞きたかった」


メタ*' -')ル「え」

「【強制規制《ストッパーテイク》】!!」


衝撃波、二人を目の前に停止――――――。
131 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:52:55.20 ID:dFsXF70kO
( ´_ゝ`)「やれやれ、お前は。俺がいないとムーンウォーク一つ出来ないんだから…」

(;^ω^)「あ、兄者!ありがたいんだが前向け前!!」

( ´_ゝ`)「ムーンウォークはな?こう、踵を押し上げるようにだな」

(;^ω^)「後で聞くからやらんでいいわ!空気読めお前!!」

メタ*' -')ル「ふっ………!!」

( ´_ゝ`)「はい、規制します」

メタ;*' -')ル「え?」

メタルは、がくっ、と腕が重くなるのを感じる。
いきなりの事だったので、まだ理解が追いつかない。

( ´_ゝ`)「で、ブーン………俺はなんだ?時間稼ぎをすりゃいいのか?」

(;^ω^)「そんな感じ、だお………」

( ´_ゝ`)「やれやれ。めんどくさいが、これもダンス仲間の為………」

( ´_ゝ`)「当方、兄者。押して参る」

メタ*' -')ル「………!!」
140 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 22:59:33.75 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「………!!」

状況分析。
最初にあいつに衝撃波を放ったところ、停止した。
そして次に、空間を切ろうとしたら腕が重くなった。

メタ*' -')ル「………いや、わかんないな。止める能力とか、そんな感じかな」

( ´_ゝ`)「…わかる?【強制規制《ストッパーテイク》】って言うんだ、これ」

( ´_ゝ`)「悪いけど、君の攻撃は全部規制対象、さ」

メタ*' -')ル「じゃあ、こんなのは?」

指を振るう。
攻撃手段は、先ほどと同じく壁の破壊。

次は、上空、つまり天井の壁を。

直接攻撃するんじゃなく、破壊したコンクリートを襲わせるなら………

メタ*' -')ル(あるいは……だよね!!)
144 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:03:29.25 ID:dFsXF70kO
しかし

( ´_ゝ`)「無駄だってば」

メタ*' -')ル「………え?」

何も、起こらなかった。
自分の切ったはずの空間が、切れていない。

( ´_ゝ`)「言ったよ俺は。君の攻撃は全て規制対象だ、って」

( ´_ゝ`)「どのみち俺に向かう力なら、全て規制出来る」

( ´_ゝ`)「どんな強い能力もな」

(;^ω^)「お、おお………」


やはり、兄者。
バカだが、頼もしい。

メタ*' -')ル「………」

しかし、メタルも

メタ*' -')ル「仕方ない、なぁ」

微塵も動じた表情は、なかった。
148 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:08:03.47 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「めーちゃん本気だす」

( ´_ゝ`)「いや無駄だよ。規制する」

メタ*' -')ル「無駄じゃないよ」

( ´_ゝ`)「」

メタ*' -')ル「言ったよあなた。自分に向かう力は全て規制出来るって」

(;´_ゝ`)「………?」

(;^ω^)「え?」

メタ*' -')ル「……さぁ」

メタ*' -')ル「規制出来るならしてみせて」


「――――――【ザ・スライダー】」
153 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:12:21.71 ID:dFsXF70kO

その時、ブーンは何が起きたか理解が出来なかった。

【ザ・スライダー】を見る事は出来た。
別に大した事もない。大きなトリックもない。


ただ、単純な。

その場の空間に埋め尽くされたヒビのほとんどを一斉にこじ開ける事により起きる



圧倒的な、超、超、超大破壊だった。


(;゚ω゚)「――――――!!」

(;´_ゝ`)

兄者は規制出来なかった。
もちろんだ。この破壊は、何も兄者を破壊しにかかったわけじゃない。

破壊したのは


VIPタワー、そのものだった。
157 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:16:43.41 ID:dFsXF70kO
外から見ていたもの達はわかりやすかった。

川;゚ -゚)「え?」(;´∀`)
  _
(;゚∀゚)「え?」(;ФωФ)

(,,゚Д゚)「え?」(;´・ω・`)

(;・∀・)「え?」ξ )ξ

lw´‐ _‐ノv「………え」



lw´;‐ _‐ノv「ええええええええええ?」



なんの予兆もなかった。


VIPタワー、完全崩落。
160 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:19:24.10 ID:dFsXF70kO
(;^ω^)「おい、兄者――――――!!」

(;´_ゝ`)「くっ――――――!!」

メタ*' -')ル「私はあなた達を殺さないよ。あなた達を殺すのは」

メタ*' -')ル「ただの、重力」


兄者とブーンには、それを止める方法もなく。

瓦解した大量のVIPタワーの残骸と共に、落下していった。
172 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:26:11.78 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「………」

メタルは、落下しない。

足元の空間を切り、その衝撃なのかずっと空中に体を固定している。
図上から迫る瓦礫も、当然空間を切っているため届かない。


(;´_ゝ`)「ブーン、悪いな!!」

(;´_ゝ`)「落下、なう!!」

(;^ω^)「知っとるわ!!誰がフォローするかそんなの!!」

(;´_ゝ`)「イイネ!押すわ!!」

(;^ω^)「そんな最近になってmixiに導入された空気機能なんかいらんわ!!」

(;^ω^)「でも、ありがとう!」

「――――――こっからは僕の見せ場だお!!」

ブーンが叫ぶ。
落下中につき、恰好がつかないのが悔しいところだ。
184 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:31:14.07 ID:dFsXF70kO
(;^ω^)「ただ、問題が一つ………」

(;´_ゝ`)「やっぱわかってるか。ブーン」

(;^ω^)「僕ら落下中。安価ミスったら」

(;´_ゝ`)「その時点ではいおしまい」

(;^ω^)

(;´_ゝ`)

(;´_ゝ`)「頼むぞ」

(;^ω^)「僕に言うなお」




「【気分次第《アンカーテイク》】!!!」
199 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:33:38.56 ID:dFsXF70kO
(;^ω^)「はいどうも、安価の時間だお」

(;^ω^)「落下なう。だから、助けて頼むから」

(;^ω^)「じゃあ僕らを窮地から救ういい能力を。指定アンカーは………」


――――――
>>220

 

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/16(木) 23:33:53.65 ID:TlZUTj8A0
相手を限界まで不幸にして
自分を限界まで幸せにする能力

 

260 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:35:43.67 ID:dFsXF70kO
『能力を決定しました。』

>>220 相手を限界まで不幸にして
自分を限界まで幸せにする能力

( ^ω^)「………」

( ^ω^)「いいじゃんいいじゃん………!!」
81 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:38:29.32 ID:dFsXF70kO
(;´_ゝ`)「どうだ?ブーン!!」

(;^ω^)「能力がわかったお!!」

(;^ω^)「幸せになれるんだってさ!!」

(;´_ゝ`)「………」

(;´_ゝ`)「大丈夫か!?」

(;^ω^)「知らぬ!!」



――――――二人が、地上にぶつかる。
298 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:42:44.41 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「………」

メタ*' -')ル「死んだかな?」

拍子抜けだった。
そんな感想しか出てこない。

いや、私の能力なら負ける事なんかなかったわけだから、仕方ないっちゃ仕方ないのかも知れないが。

メタ*' -')ル「………」

相手が何をしてきても、だいたい同じ。
空間を破壊したら、何も出来ず死ぬ。
そんなやつらばかりだった。

そうして作業のように戦ううちに


人間なんてものは


この空間のヒビに引っかかってる遮蔽物にしか見えなくなった。

メタ*' -')ル
313 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:47:19.23 ID:dFsXF70kO
まともに生きてた頃の価値観を失う。
これほど辛い事はなかった。

全ての人間が簡単に死ぬ。
そうなると、今まで高尚に見えていたものが
全て水泡へと帰した。

メタ*' -')ル「………」

でも。

内藤だけは違った。

彼は、私の目に見える空間のヒビを

軒並み、押し退けて行った。


そこには、久々に見えたヒビのない世界。

メタ*' -')ル「………綺麗だった」
327 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:52:01.28 ID:dFsXF70kO
メタ*' -')ル「………私は、内藤さんとならどこにでも行ける」

あの人は、私に曇りない世界を見せてくれる唯一の人。
世界で一番、愛しい人。

メタ*' -')ル「めーちゃん頑張る。内藤さんのためなら、なんだって出来る」

だから。

だから………





メタ*' -')ル「あれ?」

あれ、おかしい。
空ってこんな感じだっけ。

なんか、傾いてる。


………いや、違うな。

これはもしかして………


メタ*' -')ル「私が、落ちてる………?」
340 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/16(木) 23:56:55.43 ID:dFsXF70kO
え、やばいじゃん。

これ完璧に落ちてるじゃん私。

なんで。なんで。
なんでなんでなんで――――――!

メタ;*' -')ル「――――――!!!」



メタルが気付かなかったのは、ただの油断。

彼女は瓦礫が落ちている間、周囲の空間を切り続けていたのだが

それが災いした。

自分のちょっとしたミスで足元の空間を切るのを失敗し

落下している事に、気づけなかった。

ぼーっとしていた為、目の前の急激な空色の変化がわからなかった。

空間を切って空気抵抗をなくしていた為、肌で感じる事が出来なかった。

まぁ、それはそれは

なんと、不幸な話だろうか。

メタ;*' -')ル
359 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:04:58.64 ID:KcX0jj3MO
(;´_ゝ`)「で」

(;^ω^)「………」

(;´_ゝ`)「なんで俺ら、生きてんの?」

(;^ω^)「………自分の下、見てみ」

(;´_ゝ`)「いや、わかってるよそれは」



(;´_ゝ`)「わかってるよ、運良くリネン室に置いてあったと思われる大量の布団や毛布の塊の上に落ちた事くらいさ」

ブーンと兄者は、大きく柔らかな布団の上に寝転がっていた。
何の奇跡なのか、その一帯だけ避けるように瓦礫が落ちてきていない。

(;´_ゝ`)「………いや、もしそうだとしても、あの衝撃を布団だけで受け止めれるかフツー………」

( ^ω^)「………まぁ、つまり僕らは」

――――――幸せ、だったんだお。
372 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:10:02.32 ID:KcX0jj3MO
( ´_ゝ`)「まじで、便利な能力だこと………」

( ^ω^)「はは、いいだろいいだろ」

(;´_ゝ`)「………うーん」


その二人の目の前に、
いきなり何かが落下する。

ドゴォ!!と大きな音と粉塵と共に。

(;´_ゝ`)「え?」

(;^ω^)「っ!」

それは、先ほどまで二人が戦っていた相手。

メタ;* - )ル「あ……あ゛…!!」

メタル。
393 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:17:08.64 ID:KcX0jj3MO
(;^ω^)「………あれま」

(;´_ゝ`)「うわぁ」

メタ;* - )ル「くそぉ……くそ…!!」

メタ;*' -')ル「うわあああああああああ!!!!」

それでもメタルは諦めない。
目の前のブーンに向け、メタルが指先を動かす。

空間が破壊され、衝撃が周囲を包む。


はずだった。


メタ;*' -')ル「………え?」

どこで何を間違えたのだろう。

破壊されたのは、いま振るった自分の腕だった。

メタ;*' -')ル「…き、きゃああああああああああああああああ!!!!」

女性特有の金切り声が、耳に痛く響く。
413 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:26:43.03 ID:KcX0jj3MO
(;^ω^)「もうだめだお。僕は幸せになり、君は不幸になる。君は絶対に勝てない」

メタ;*' -')ル「ああ、あああああ!!!」

(;^ω^)「だからもうやめ」

メタ;*' -')ル「うるさい!!」

(;^ω^)「っ!!」

メタ;*' -')ル「めーちゃんは言われた!!内藤さんに、ブーンを殺してこいって!!」

メタ;*' -')ル「内藤さんが、私に頼んだんだ!!内藤さんのためなら、私はここで死んだってかまわない!!」

メタ;*' -')ル「めーちゃんが、やるんだ!!」

(;^ω^)「………」

駄目だ。
この子は完全に、内藤に心を奪われている。
なら、どうすれば………
417 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:28:29.14 ID:KcX0jj3MO








「もういいよ、メタル」





その時、聞き覚えがある声がした。
いや、聞き覚えがあるというよりは



(;^ω^)「………え?」

ブーン。

自分の、声が。
424 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:31:03.22 ID:KcX0jj3MO
「よくやった」


「だから」


( メ^ω^)「死ね」


メタ;*' -')ル「え゛」


(;゚ω゚)


いきなり現れた自分が


腕で、メタルの胸を

貫いていた。


436 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:35:47.09 ID:KcX0jj3MO
( メ^ω^)「今までありがとうな。大好きだぜ、メタル」

メタ;* - )ル「ない、と……さ…………?」


べちゃり、と地面に崩れ落ちるメタルの体。

それにはもはや興味がないという風に、こちらを見据える。それ。

これが――――――内藤。


( メ^ω^)「…愛ってのはとてもいい免罪符だな」

( メ^ω^)「愛ってほざきゃ、どんな事も許して貰えるんだから」

( メ^ω^)「なぁメタル?」

メタ;* - )ル「あ゛…かはっ……!」

(;゚ω゚)

(;´_ゝ`)

( メ^ω^)「さて、と」
446 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:39:39.68 ID:KcX0jj3MO
( メ^ω^)「はじめまして」


(;^ω^)


( メ^ω^)「もう一人の俺、ブーン」


(;゚ω゚)「うぐっ――――!!」

なんだこれ。いま、何かを思い出し………いた、痛い。
頭が、痛い。割れるように痛い。

(;゚ω゚)「あ、あ…」

「うわああああああああ!!!」

(;´_ゝ`)「おい、ブーン!?どうした!?」
450 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:42:48.59 ID:KcX0jj3MO
( メ^ω^)「お前さえいなきゃ、何も不安はなかったのになぁ」

( メ^ω^)「お前さえいなきゃ、ブーンよ」

(;゚ω゚)「う、ぐっ………!!」

( メ^ω^)「だから、ここで今度こそ」


「お前を殺す」


(;´_ゝ`)「………!!」

(;゚ω゚)「あ…あ゛あ……」
455 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:46:14.41 ID:KcX0jj3MO
( メ^ω^)

すっ、と。
内藤の右手が上がる。

(;´_ゝ`)「うッ!!」

しかし、兄者は感じる。
その腕に、ただならない危機感を。

(;´_ゝ`)「【強制規制《ストッパーテイク》】!!」

発動させる、規制の力。
自分に害だと感じるもの全てを、止める力。

( メ^ω^)「………」

が、発動しなかった。

(;´_ゝ`)「………え?」

( メ^ω^)「…ああ、めんどいな…」

( メ^ω^)「ロマとジョルジュの野郎、何する気だ………!」

(;´_ゝ`)「?」
459 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:49:00.70 ID:KcX0jj3MO
( メ^ω^)「気が変わった。先に倒すべきやつがいるな」

( メ^ω^)「ちょっと待ってな。ぶっ殺してすぐ戻るから」

(;´_ゝ`)「え………」

( メ^ω^)「それまで、俺のおもちゃと遊んでな」

(;´_ゝ`)「おもちゃ………?」

「んじゃ」

(;´_ゝ`)「あ、おい!!」

内藤が


消えた。
463 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:53:23.65 ID:KcX0jj3MO
(;´_ゝ`)「なんだったんだ、あいつ………」

(;゚ω゚)「兄者!!」

(;´_ゝ`)「うわっ!ブーン!!」

気付けば、グロッキーだったはずのブーンが蘇っていた。
凄い剣幕で、兄者に問いかける。

(;゚ω゚)「あいつは!?」

(;´_ゝ`)「え、どっかに行った………」

(;゚ω゚)「行かせちゃ駄目だお!!!」

(;´_ゝ`)「!!」

(;゚ω゚)「思い出した、思い出したんだお!!僕がここにいる意味を!!あいつの意味を!!」

(;゚ω゚)「あいつは僕じゃないと勝てない!!あいつが本気で動くなら、早くしないとみんな大変な事になる!!」

(;゚ω゚)「あいつの能力は、あいつの能力は――――――!!!!」
472 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 00:56:46.99 ID:KcX0jj3MO
痛い。痛いよ。

体が動かないよ。

めーちゃん、どうなったの?

内藤さんに、やられたの?

でも、「好きだ」って

「好きだ」って言われた

………えへへ、嬉しい。

………あれ?

あれ、あれはなんだろう。

("∀`)

(* ∀ )

ドクオって人と………

もう一人はわからないな。

なんでこんなとこにいるんだろう?
478 名前: ◆BnhUepkPaA :2010/12/17(金) 01:01:18.70 ID:KcX0jj3MO
あ、やだ。意識が。

あたまが、ぼーっとしてきた。

ああ、死ぬんだなあ。

でも、いいや。

なんかもう、いい。

内藤さんに言われた「好き」だけが、あたまでぐるぐる回る。

えへへ。

私が不幸になる能力?

そんなことなかったよ。

メタ* ー )ル(…わ…たし、は…しあわ……………)

………。

第二十五話、終わり。

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