153 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 22:55:45 ID:My/vEzLg0
.
 時は数十分前……、
 ブーン達の 『 ゲーム 』 開始直前まで遡る。

 センターテーブル前の椅子に腰かけると、
 ポセイドンは席に着くよう促した。


(-[]3[]) 「じゃあ、最初に一度だけ模擬戦をやろう。
      これでゲームの進行は八割方理解してもらえるだろうから」

(; ^ω^) 「お……お、わかったお」

(-[]3[]) 「わかっていると思うが、
       このゲームは “ 自分のカードを知ることができない ”
       という部分が最大のキモだ。

       もちろんそれはジャッジの人間も同様。
       しぃちゃんには、賭けのラウンドまで、目隠しをしてもらうことになる」
.

154 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 22:56:53 ID:My/vEzLg0
.
 ポセイドンはテーブル上を指差す。


(-[]3[]) 「着けてくれたまえ」


 アクリルパーテーションの隙間は、JZ方向にも存在している。
 テーブルはしぃからも手の届く範囲にあり、
 その端っこに、黒いアイマスクが置かれていた。


(*〓〓) 「これでいいですか?」

(-[]3[]) 「イイね。 このまま別のプレイに移行したいところだ……くくっ」

 li|!_, 
(; ^ω^) (……もっとマシなAAはなかったのかお?)

(-[]3[]) 「じゃあゲームをはじめようか。
      あまり何度も説明したくない。 よく聞いてくれよ……?」
.

155 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 22:58:53 ID:My/vEzLg0
.

            □ ■ □  ゲームの流れ  □ ■ □


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 内藤兄弟とポセイドンによる、インディアン ・ ポーカー勝負。

 このゲームは 『 セット 』 という単位で進行し、1セットごと勝敗がつく。
 1セットは以下のような流れで、@〜Aはゲームの予備作業。
 B〜Dの区切りは特に 『 ラウンド 』 と呼ぶ。

 @ カードのシャッフル ・ セレクト
 A セッティング&プットアップ
 B トーキング ・ タイム ・ ラウンド
 C ベット ・ ラウンド
 D ジャッジメント ・ ラウンド

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(-[]3[]) 「まずは僕が親をやろう」

( ^ω^) 「お? 親と子の違いってあるのかお?」

(-[]3[]) 「カードを引く順番、チップを賭ける順番などに多少影響するくらいだ。
      このゲームに親子の差は “ さほど ” ないといっていい」

(*〓〓) (うー……何やってるんだろ。 気になるなぁ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 はじめにコイントスやじゃんけんなど、なんらかの方法で親を決める。
 以降、親は1セットずつ交代でおこなう。

 ジャッジとなるしぃは、@〜Cのラウンド間、アイマスクを着用する。
.
157 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:00:51 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「今回はダイヤにしておこうか」

( ^ω^) 「何がだお?」

(-[]3[]) 「使うカードのスートだよ。
       ま、別にどれでもいいんだけどさ」

┌──┐┌──┐┌──┐       ┌──┐┌──┐
│ ◇ ││ ◇ ││ ◇ │       │ ◇ ││ ◇ │
│. A . ││. 2 . ││. 3 . │       │. Q ││. K....│
└──┘└──┘└──┘ ・ ・ ・ ・ ・ └──┘└──┘

(; ^ω^) 「おおお? カード、これだけかお?」

(-[]3[]) 「残りのカードはこっち(サイドテーブル)に置いておく。
       紙のトランプだからね……折れたら別のスートを使うことにしよう」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 このゲームでは、同一スート(マーク)のカード一組、計13枚のみを用いる。
 A〜10と絵札のJ、Q、Kで、数字の大きさがそのままカードの強さになる。
 (ただし特別ルールとして、AはKに、2はAとQに勝つことができる。後述)

 各数字が一枚ずつの、13枚。  ジョーカーは使用しない。
 したがって、このゲームに同一ランク(数字)による引き分けは存在しない。
.

158 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:03:57 ID:My/vEzLg0
.
【 @ カード ・ セレクト ── 手札(ハンドカード) 】


(((-[]3[])) シャッシャッシャッ…
  つ[[[ ]ど


 (-[]3[])つ[[[[ ] 「僕のほうは切り終わった。
            ホライゾンさんも同じくシャッフルしてくれ」


 (; ^ω^))  「枚数が少ないから混ぜにくいお……」 シャカシャカ
  ((つ[[[[ ]ど


 ( ^ω^)つ[[[ ] 「お。 できたおー」


(-[]3[]) 「よし、カードを広げてくれ。 僕が選びやすいようにね」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 まず、親がカードをシャッフルし、束ごと子に渡す。
 子もカードをシャッフルし、親に差し出す。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
.

159 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:04:50 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[])つ□ミ 「はじめに僕が一枚引く。
          ……じゃ、これにしようか」 スッ

( ^ω^) 「お! 次は僕の番かお」

(-[]3[])つ 「ああ。 残ったカードから一枚選んでくれ」

    ?
(; ^ω^) 「お……ど、どれにしようかおっおっお」
  つ づ

(-[]3[]) 「しょせん模擬戦だ。 あまり迷う必要はないだろ。
      さっさと選んでくれないか」

(; ^ω^)つ□)) 「……確かにそうだお。 じゃ、これ」 スッ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 子の持つカードの束から、親が任意の一枚を引く。
 親にカードの束を返し、同様に、子も一枚カードを引く。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(-[]3[]) 「今引いたカードが、手札(ハンドカード)になる。
      ハンドは伏せたままテーブルに置いてくれ。
      当たり前だが、数字は見ないようにしてくれよ」

( ^ω^)   「お……! ここに置いていいのかお? (コースターがあるお)」
    つミ_ 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 束から引いた一枚のカードが、手札(ハンド)になる。 
 引いたカードは 『 絶対に確認せず 』、
 伏せたまま、テーブル上のコースターに置く。
.

160 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:06:16 ID:My/vEzLg0
.
【 山札(タロン) 】


(-[]3[]) 「残った11枚のカードはテーブル端に置いておく。
      これが、『 山札 』 」

( ^ω^) 「お」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 親は(この時点でもう一度シャッフルしてもよい)、
 テーブルの、なるべくジャッジとは逆の離れた位置に、カードの束を置く。
 (しぃがカードに触れる事を防ぐため)

 これが、山札(タロン)となる。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
.

161 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:07:07 ID:My/vEzLg0
.
【 台札(アップカード) 】


(-[]3[])つミ[4] 「次に、山札の一番上のカードをこうやって、めくる」 ペラリ

(; ^ω^) 「お? い、いいのかお? カード見えちゃって……」

(-[]3[]) 「この一枚が見えることで、カードの大小を巡る心理戦に深みが増すのさ。
      ゲームのスパイスってところかな。
      とにかくこれが 『 台札 』 だ」

( ´ω`) ~~~ ゚ (スパイスかお。 なんだかおなかが空いてきたお……) グー

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 続けて親は、山札の一番上のカードをめくって、場に提示する。
 これが、台札(アップカード)となる。

 タロンおよびアップカードは、特にゲームに用いられるわけではない。
 一枚だけオープン ・ カードとすることにより、
 心理戦における戦略決定 ・ 駆け引きの材料のひとつとなる。
.

162 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:09:13 ID:My/vEzLg0
.
【 A ゲームの開始 】


(-[]3[]) 「よし。じゃあ、もう一度手札を持ってくれ。
      表側をコースターに重ねたままね」

( ^ω^) 「お」
  つ[□


    (((([]ε[]- ) 「そうしたら次に、そのまま後ろのラインまで下がる」

( ^ω^)))) 「……お。 この辺かお?」
  つ[□


(-[]3[]) 「そう、そのあたりだな。 そこでいい。

      横にサイドテーブルが設置してあるだろ?
      重ねていたコースターをテーブルに置き、手札だけ持った状態にしてくれ。
      もちろん手札は表側を相手に向けたまま、決して見ないようにね」

( ^ω^) 「おっおー」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 それぞれが手札(ハンド)をコースターごと持ち、
 1〜2メートル後ろ、床のラインまで下がる。

 (ラインの脇にはサイドテーブルがあり、
  チェスクロックのようなタイマーが置いてある)

 所定の位置についたら、コースターをサイドテーブルに置き、手札だけを持つ。
.
164 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:12:11 ID:My/vEzLg0
.
【 カードの提示 】


   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿ミ  「準備はいいかい? じゃ、“ アップ ” 」 ピッ

( ^ω^) 「お? アップ?」


   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「カードを見せるときの合図だよ。
         さあ、手札をひたいにあててくれ」

( ^ω^) 「お! そういうことかお」


   [?]⊂ヽ
( ^ω^)ノ丿ミ サッ


   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「この距離ならどうにかカードの数字もわかると思う。
         それでも見えづらければ、少し前に出てもらったり、
         腕を伸ばすよう相手に要求していい」

   [?]⊂ヽ
( ^ω^)ノ丿「おー……(ポセイドンのカードは6だお)」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 準備が整ったら、親が『 アップ 』 と掛け声をかける。
 合図に合わせ、二人がハンドを “ 額に当てて ” 公開する。
 同時に、親はもう片方の手で、タイマーのスイッチを押す。

 カードは相手によく見えるようにする。
 また、絶対に自分で自分のハンドカードを見てはならない。
.

165 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:13:23 ID:My/vEzLg0
.
【 B トーキング ・ タイム 】


   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「ここからが、このゲームのメイン ・ ラウンド。
        『 トーキング ・ タイム 』 のはじまりだ」

   [?]⊂ヽ
( ^ω^)ノ丿「? なんだおそれ?」

   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「難しく考えなくていい。
         自由に会話を楽しめばいいのさ。 もちろん手札はそのままでね。

         時間は一分間。
         互いに質疑応答があってもいいし、馬鹿正直に答える必要もない。
         だが、質問されたら、なんらかのリアクションは返すように」

   [?]⊂ヽ
( ^ω^)ノ丿「わかったおー」

   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「……それにしても、だ。
        模擬戦とはいえヒドいね。 なんだいその手札は。
        ホライゾンさんの運のなさを象徴しているな」

      [?]⊂ヽ
Σ(; ^ω^)ノ丿「お!? そ、そんなにかお!?」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 心理的な駆け引きを行うラウンド。
 嘘をつくもよし。 わざとらしい仕草で罠を仕掛けるもよし。
 話術と観察眼をもって、相手の動向を探る時間が設けられる。

 無理に話す必要はない。
 しかし、相手の質問にはできる範囲で答えなければならない。
 (まともな回答はしなくてもよいが、なんらかの返答をすること)
.

166 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:14:52 ID:My/vEzLg0
.
<ピピピ……

   [6]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「おっと、時間か」


    [?]⊂ヽ
(; ^ω^)ノ丿(あうあう……そんなに悪いカードなのかお?
         見えないから全然わからないお……) ドキドキ


(-[]3[]) 「サイドテーブル上のコースターに、もう一度手札をセットしてくれ。
      そうしたら、ふたたび中央に戻り、席につく。
      手札はコースターごとセンターテーブルに戻す」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 トーキング ・ タイムは一分間。
 タイマーのベルが鳴ったら終了。
 再びコースターをカードに当て、センターテーブルに戻る。
.

167 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:17:36 ID:My/vEzLg0
.
【 C ベット ・ ラウンド   ── 1ターン目 】


(-[]3[]) 「さぁて、ここからベット ・ ラウンドのスタートだ。
      まずはチップを3枚用意してくれ」

         @
( ^ω^)つ @@ 「これでいいのかお?」


(-[]3[]) 「最初に示すこの3枚が 『 アンティ 』。 いわゆる場代だ。

      では、子方であるホライゾンさんが先に選択してくれ。
      チップを賭けて勝負するなら 『 ベット 』 、
      降りるなら 『 フォルド 』 だ」

( つω^)つ 「しょっぱなから逃げるわけないお! 『 ベット 』 だお!」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ハンドをコースターごとテーブルにセットしたら、賭けの始まり。

 初めに、子がアンティ(場代)として、チップ3枚を用意する。
 続けて 『 ベット(賭ける) 』 と 『 フォルド(降り) 』 いずれかを選択する。
 (このゲームに 『 チェック 』 のルールはない)
.

168 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:21:08 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「降りたほうが無難なケースは往々にしてあるんだがね……まあいい。
      では、チップを何枚賭けるか決めてくれ。
      ちなみに1セットにおけるベットの上限は、10枚とさせてもらう」

( ^ω^) 「お? さっき払った3枚じゃだめなのかお?」

(-[]3[]) 「そいつはアンティ、あくまで場代にすぎない。
      ゲームの参加料として必ず払わなければならないチップだ。
      正確には払わなくていい時もあるんだが、それはあとで説明する。

      とにかく。
      実際に賭けるチップは、アンティの他に枚数を提示しないとならない」

  _,
( ^ω^) (ベットする場合、最低4枚はチップがいるってことなのかお……?)
  つと

         @
( ^ω^)つ @ 「じゃあ、2枚賭けることにするお! 勝負だお!」

       @
(-[]3[])つ@@  「待て待て。 次は親である僕が選択する番だ。
            こちらもアンティを用意して……」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ベットする場合は、『 ベット 』 の掛け声のあと、枚数を提示する。

 親はそれを受け、
 『 コール(勝負を受ける) 』
 『 レイズ(賭け金の吊り上げ) 』
 『 フォルド(降り) 』 のうち、いずれかを選択。 アンティを用意する。
.

169 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:23:46 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[])つD 「僕は……そうだな、『 レイズ 』。
          5枚にしよう」

Σ(; ^ω^) 「お! ご、五枚!?」

(-[]3[]) 「そうだが何か?
      まあ、ホライゾンさんのあのハンドを見れば、ねえ。
      勝負に出ないわけにもいかないかなぁ」

 :::(; ^ω^)::: (そ、そんなに僕のカードの数字は悪いのかお……)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 勝負を受ける場合は 『 コール 』 、相手と同数のチップを提示する。
 賭け金を吊り上げたい場合は 『 レイズ 』 の掛け声に続き、枚数を提示。

 これにて、1ターン目のベット ・ ラウンドが終了。
 親が 『 コール 』 した場合、そのままショーダウンに移行する。

 子がフォルドした場合、子はアンティ3枚を支払って、1セット終了。
 親がフォルドした場合、親はアンティ3枚を支払って、1セット終了となる。
 (つまり、ここで相手を降ろしたプレイヤーはノーリスク。 後述)
.

170 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:27:24 ID:My/vEzLg0
.
 ・ 2ターン目


(-[]3[]) 「さあてどうする?
      チップ5枚賭けて勝負するか、ここで降りるか。
      決めてくれ」
  _,
(; ^ω^)づ 「し、勝負するお! 僕は降りないお!」


(-[]3[]) 「即決か。 ま、模擬戦だし失うものが無いからね。
      ちなみにここでさらに掛け金を上げることもできる。
      僕と同じく、レイズのかけ声に続いて枚数を提示すること」

  _, ,_
( ^ω^) 「うーん……なんかイヤな予感もするお。
  つと  無難に5枚のままでいくお」

(-[]3[]) (……本当に考えて選択してるのか?)


(-[]3[]) 「同じ枚数で勝負するなら、『 コール 』 してくれ。
      ここで初めて勝負が成立することになる」

( ^ω^)つD@ 「と見せかけて! レイズだお! 6枚!」

(-[]3[]) (うぜえ)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 第1ターンの、親の 『 コール 』 『 レイズ 』 を受け、
 子は 『 コール 』 『 レイズ 』 『 フォルド 』 を選択する。
.

171 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:28:13 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「ずいぶんと強気に出たね。
       じゃあ僕も、『 レイズ 』 しよう」

( ^ω^) 「お! 賭け金がまた上がるのかお……」


(-[]3[])つD@@@@   「その勇気に敬意を表し、9枚だ」

     て
(; ^ω^)そ 「9枚!?」


(-[]3[]) 「何か?」

(; ^ω^) 「お、おお……。
      (アンティも合わせると、この1ゲームだけでチップ12枚が動くことになるお。
       ベットの上限10枚とはいえ、展開次第では50枚のチップなんて
       すぐに消し飛んでしまいそうだお)」


(-[]3[]) 「そうあからさまに動揺されちゃ、駆け引きもへったくれもないな。
       ま、そう見せかけてるのなら大した策士だね」

(; ^ω^) (9枚賭けてもいいってことは……い、いや! きっとハッタリだお!
       僕のハンドはあいつより強いはずだお!)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 子が 『 レイズ 』 した場合、親も同様に選択する。

 ここで、子 ・ 親いずれかが 『 コール 』 した場合は勝負成立。
 ショーダウンに移行する。


※ 2ターン目のフォルドについて

 降りたプレイヤーは、それまでに賭けたチップ+アンティ3枚を支払う。
 もう片方は、アンティ1枚のみ支払う。 これで1セット終了。
.

172 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:29:31 ID:My/vEzLg0
.
 ・ 3ターン目(ファイナル ・ ターン)


(-[]3[]) 「3ターン目まで来たか。
      親の 『 レイズ 』 を受け、子が最後の選択をする番だ」

( ^ω^) 「お? 親はもう選択できないのかお?」

(-[]3[]) 「ああ、親の選択はさっきのターンで終わり。

      そしてここで子ができるのは、
      レイズされた賭け金のまま勝負を受ける(コール)、
      もしくは、今まで賭けた金額を払って勝負を降りる(フォルド)の選択だけだ。

      3ターン目にレイズはできない」


( ^ω^)つ 「そんなの! コールに決まってるお!」

(-[]3[]) 「ま、そう言うとは思ったけどね」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 2ターン目で親が 『 レイズ 』 した場合、子は 『 コール 』 『 フォルド 』 を選択。
 子が 『 コール 』 した場合、ショーダウンに移行する。

 言い換えると、親にはレイズの権利が2回、
  子にはフォルドの権利が3回与えられている、ともいえる。


※ 3ターン目のフォルドについて

 降りたプレイヤーは、それまでに賭けたチップ+アンティ3枚を支払う。
 もう片方は、アンティ2枚を支払う。 これで1セット終了。

 (つまり、2 ・ 3ターンでフォルドが発生した場合は、
  1ターン目と違って、両者ともアンティを支払うことになる。 後述)
.

173 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:32:24 ID:My/vEzLg0
.
【 D ジャッジメント ・ ラウンド  ── SHOW DOWN 】


(-[]3[]) 「さあ、いよいよ勝負のラウンドだ。
      しぃちゃん、目隠しを取って」

(*〓〓) 「わかりました」
  _,
(; ^ω^) (何度見てもこのAAはアレだお……改良案あればキボンヌ)


(;*゚−゚)っ〓〓 サッ

(*> 、<)っ〓〓  ←まぶしい


               ┃
               ┃
               ┃
               ┃         
  (.  ;^ω)つ..I@─┼─I@-.(]ε[]-  )
  (    ./ [?]@ __|___  @ [?] と   )
      /       |    .|       .\
     . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| ̄ ̄ ̄l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                ∧ ∧
               (*   )
           〓〓⊂   .(

.

174 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:34:01 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「見てのとおり、今回のベット枚数は9枚だ。
      アンティが3枚加算されているので、場にはそれぞれ12枚のチップ。
      ……わかるよね? 意味」

(*´−`) ~~~ ゚ 「は、はい」


 ( ;^ω^)つ[?]  (ポセイドンの手札は6だったお……つまり)


(-[]3[]) 「では、掛け声と同時に互いの手札をめくる。
      用意はいいかな?  『 オープン』 !」


 (((  >ω<)つ[?] ))  (7以上、7以上のカードが出れば勝ちだお……頼むお!!)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 勝負が成立した(3ターン目までにどちらもフォルドしなかった)場合、
 親の 『 オープン 』 の合図で、
 両者同時に、伏せられたハンドを表に向ける。
.

175 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:38:52 ID:My/vEzLg0
.
【 判定(ジャッジ) 】


(-[]3[])っミ[6] 「僕のカードは……6か」 ペラリ


 :::(# >ω<)っ[?]:::: (おおおおおっ!! きてくれお、7以上ぉぉぉっ!)


  (# `ω´)っミ[3] ペラッ


  (  ‘ω‘)っ[3]


(;*゚−゚)そ 「ああっ……!」


  (:::::: ゚ω゚)っ[3] チーン


(-[]3[]) 「ホライゾンさんの手札は、3。
      僕の勝ちだね」
.

176 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:42:42 ID:My/vEzLg0
.
(:::::: ゚ω゚) 「ま……負け……12枚の……負け……」

(-[]3[]) 「敗者は、場に出したチップ全てを横のボックスに流す
      ……ところだが、今回は模擬戦だからそのままだ。 くくっ」

(; ^ω^)= 3 「お、そうだったお! 助かったお」

(;*゚−゚) (えっと、9枚が二人の賭けたチップで、3枚が場代で……えっと……)
   ъ

(-[]3[]) 「しぃちゃんも見たよね? 今回の僕の勝利。
      そうそう。 賭けの結果をよぅく心に刻んでくれよ……くくっ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 数字の大きいほうが、そのセットの勝者となる。
 アイマスクを外したしぃも含め、賭けの結果を全員で確認する。

 負けプレイヤーは、賭けたチップとアンティを失う。
 勝ちプレイヤーはそのまま。 アンティも支払わなくてよい。
.

177 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:43:48 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「まったく、だからあれほど “ 弱いね ” って忠告したのに。
      ホライゾンさんは人を信用しないなあw」

(; ^ω^) 「も……模擬戦だからだお! 本番ではこうはいかないお!」

(;*゚ー゚)o゙ 「そ、そう。 その意気だよっ。
       内藤くん気にしないで! 次はがんばって!」

(; ^ω^)ノシシ 「お! まかせてくれお! 猫塚さんもリラックスしててくれお!」


(-[]3[]) (……くくっ。 この結果が、今後の展開を暗示していると思うがね)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 審判という立場ではあるが、実際にしぃは勝敗の判定は行わない。
 ゲームに自ら介入することはできず、あくまでも確認のみをおこなう。

 これには、『 負けてゆく 』 過程をその都度確認させることでフラグを刷り込み、
 『 負けの事実の成立 』 時に、オーダーの実行をよりスムーズにする
 ……というポセイドンの思惑が隠されている。
.
181 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:47:54 ID:My/vEzLg0
.
 〜 〜 〜
                                        

(-[]3[]) 「── と、以上がゲームの一連の流れだ。 やってみれば簡単だろ?」

(;'A`) 「ま、まあ大体……なっ」


 模擬戦を終え、俺はテーブルに両手をついた。

 説明を受けながらおこなった、初めてのインディアン ・ ポーカー勝負。
 結果は、5枚ベットのショーダウン。

 俺のハンドが<Q>、ポセイドンが<4>で、
 本来ならば8枚の勝ちだった。


(-[]3[]) 「いやあ、強いじゃないかドクオさん。 恐れ入ったよ。
      本番で使うべき運をこんなところで消耗していいのかい?」

(;'A`)+ 「う、運は消費するもんじゃにゃい……。
      勝って、相手から奪い取るもんなんだぴょ」

(-[]3[]) 「言ってくれるじゃないか。 ……噛み噛みだけど」


 賭けには勝ったものの、正直言って頭が爆発しそうだ。  Bomb A Headだ。
.

182 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:49:19 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「あ、そうそう。
      今の流れで説明できなかった “ 特別ルール ” が二つあるんだ」

   そ
(;'A`) 「……はぁ? ま、まだあるのか?!」

(-[]3[]) 「そうややこしい話じゃないから、聞いてくれ」


 しぃちゃんと顔を見合わせる。
 何か言いたそうな感じだったが、ポセイドンのダミ声がそれを阻んだ。
.

183 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:51:06 ID:My/vEzLg0
.
 ※ 特別ルール@   〜 ターンによるアンティの違い 〜


(-[]3[]) 「一つ目は、フォルド……勝負放棄についてだ。

      仮にフォルドが発生した場合、
      降りたプレイヤーはそれまでに賭けたチップとアンティ3枚。
      降りなかったほうは “ アンティのみ ” 支払って、1セット終了となる」

(;'A`) 「え。 相手を降ろした場合でも、場代を払わなきゃいけないのか?」

(-[]3[]) 「そう。 基本的にこのゲームでは、勝負に勝たない限り、
      毎回チップを徴収されるものだと考えてほしい。

      2ターン目にどちらかが降りた場合、もう片方はチップ1枚を。
      3ターン目に子が降りた場合は、親はチップ2枚を
      アンティとして支払う」

( 'A`) 「降りるタイミングで、枚数が違うんだ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 2〜3ターン目でフォルドした(降りた)プレイヤーは、
 それまでに賭けたチップと、アンティ3枚を失う。
 もう片方はアンティ1〜2枚のみ支払って、1セット終了となる。
.

184 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:53:38 ID:My/vEzLg0
.
(-[]3[]) 「……が、最初のターンだけは、
      フォルドしたプレイヤーのみアンティを支払い、
      もう片方は何も支払わず、1セット終了となる」
   ?
 ? 
   ?
(;'A`) (つ、つまり、どういうことだ……?)

(-[]3[]) 「こういうことだよ」


        << フォルド発生時の各プレイヤーの支払い枚数 >>


    .      │  フォルドした(降りた)側      │      勝った側   
   ─────┼──────────────┼─────────────
    1ターン目 |         3  .            |         0     
           |                      .|
    2ターン目 |  (3+1ターン目のベット枚数)  |         1
           |                      .|
    3ターン目 | (3+2ターンまでのベット枚数)  |         2      
           |                      .|


(-[]3[]) 「場面によって、即降りが有利なのか、ハッタリでも賭けるべきなのか。
      ま、それらはゲームを進める中で、
      ドクオさん自身で確かめてみることだね」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 最初のベット選択時のみ、
 片方が即フォルドすることで、もう片方はアンティを支払うことなく
 ゲームを終えることができる。
.

185 名前:名も無きAAのようです:2012/09/08(土) 23:56:40 ID:My/vEzLg0
.
 ※ 特別ルールA   〜 下剋上アタック 〜


(-[]3[]) 「もう一つのルールはわかりやすい。
      2のカード。 こいつはAだけじゃなくQにも勝てる。
      そしてさらに。 最弱のAは、最強のKに唯一勝てるカードとなる」

( 'A`) 「……へぇ」
                                        
(-[]3[]) 「夢のあるルールだろ?」


 `⌒´⌒´`⌒´⌒´`⌒´⌒´`⌒´⌒´`⌒´⌒´⌒´
  キャッキャ
   キャッキャッ (* ´_ゝ`) 从∀゚*从 ウフフウフフ

 `〜〜〜〜〜○〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
          O
            ゚ ( 'A`)


( 'A`) 「ブサメン(俺)がイケメンに勝つことも……」

(-[]3[]) 「それはない」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 2のハンドは、Aの他、Qにも勝つことができる。
 Aは最弱のカードだが、Kにのみ勝つことができる。

 仮にそのような組み合わせが起こった場合、
 ・ 2のハンドがQに勝った場合は、ベット枚数の2倍
 ・ AのハンドがKに勝った場合は、ベット枚数の4倍

 上記の枚数+アンティが、負けプレイヤーの支払い分となる。
.

186 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:00:48 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「何故こういったルールを設定したか、わかるよね?」

   そ
(;'A`) 「ま、まあなんとなくは、な」


 思わずそう返したものの、実は全然わかっていない。


(-[]3[]) 「相手のカードが強いからといって、
      簡単に捨てゲーできるルールじゃ、いささか興ざめだからさ。
      リスクを負って、ハッタリ ・ ベットする決断も、時には必要ってこと」

('A`) 「ああ……」

(-[]3[]) 「この2つは、普通のポーカーみたいな……。
      言ってみれば “ ベットによる駆け引き ” を促すためのルールだよ。

      ショーダウンの可能性を高めるという意味合いもある。
      そのほうがゲームとして面白いだろう?」

(;'A`) 「……」


 中央のカードを手繰り寄せ、ポセイドンは嗤う。


( A ) (……面白い、か)
.

187 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:04:10 ID:uz.aL2OA0
.
 ブーンはこうやってゲームをこなし、
 そして、負けた。

 _,
(;* − )


 眉根を寄せ、力なく俺の方を見上げるしぃちゃん。
 彼女の目の前で、負けた。

 _,
(#'A`) 「お、面白くなんてねぇよ。 こんな状況で……!」

(-[]3[]) 「おお、怖い怖い」


 おどけたようにそう言うと、
 ポセイドンは一枚のコインを取り出した。


(-[]3[]) 「──ここからが本番だ。
      さあ、はじめようじゃないか。 楽しいゲームをね」

( 'A`) 「……勝つ。 勝って」


 全部、取り戻す。

 捕らわれの身であるギコも。
 砕かれたブーンのプライドも。
 そしてしぃちゃんの自由も。

 どっかのドラ息子の戯れで、
 こいつらの未来が閉ざされることなど、あっちゃならない。

 くだらない野望なんざ、ぶっ潰してやる。
.

188 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:05:02 ID:uz.aL2OA0
.

   
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_009.jpg



               ,. -─=─- 、.
         ● ,. ‐' ´          `丶、  V
           /                 \  S
      第 /                    ヽ.  .
       /                       ヽ ポ
     B .l                          l.
       l                          l セ
      l      『  う そ つ き             .!
    @ .|                            | イ
      l          イ ン デ ィ ア ン  』     ! 
      .l.                          .l .ド
     話 l.                         /
       .ヽ                       / ン
        \                    /
          \                ./ E
           ゙丶、           ,. ィ
              ` 'ー-=====-‐'' ´
.

 

 

 

190 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:08:44 ID:GduB1arg0
これってどんどんチップが減っていく方式ってことでいいんだよな?

191 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:11:56 ID:PK5s0wAk0
親がフォルドしても子はアンティを払うの?
192 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:26:07 ID:uz.aL2OA0
>>190
 Yes、完全に消耗戦。
 1ターン目で相手を降ろすか、ショーダウンで勝たない限りチップは減る。

>>191
 フローチャートがあればよかったかな。
 支払いは下の通り。 わかりにくくてすまん。



〜 各ターンの流れと支払い枚数  〜


1ターン目 @ 子ベット ……A(親の選択)へ
           フォルド…… 子3枚  親無傷

       A 親コール……E(ショーダウン)へ
           レイズ……B(2ターン目)へ
           フォルド…… 親3枚  子無傷


2ターン目 B 子コール……E(ショーダウン)へ
           レイズ……C(親の選択)へ
           フォルド…… 子ベット枚数+3枚  親1枚

       C 親コール……E(ショーダウン)へ
           レイズ……D(3ターン目)へ
           フォルド…… 親ベット枚数+3枚  子1枚


3ターン目 D 子コール……E(ショーダウン)へ
           フォルド…… 子ベット枚数+3枚  親2枚

  ------------------------------------------------

       Eショーダウン    負け…… ベット枚数+3
                    勝ち…… 無傷



 ますますわかりにくい。
195 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:33:34 ID:uz.aL2OA0
.
  《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉  <<  第1セット  >>  〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》

.    _______________________________
   |┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓|
   |┃                                              ┃|
   |┃          ('A`) : 50           (-[]3[]) : 50          ┃|
   |┃                                              ┃|
   |┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 しぃちゃんのコイントスは、
 見ていて気の毒になるくらい弱々しかった。

 震えながら宙へ飛ばした硬貨は、
 案の定てのひらで受けきれず、床に転がった。

 示されたのは、裏。
 ポセイドンが最初の親となる。


(-[]3[]) 「……よし。 じゃあ、そっちもシャッフルしてくれ」


 数回カードを切ったあと。
 ポセイドンはそう言って、カードの束をテーブルに置いた。

 カードを選ばせる段になっても、必ずテーブルを介してやり取りし、
 決して手渡そうとしない。
.

196 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:37:09 ID:uz.aL2OA0
.
 嫌悪感を露わにする俺を、いちおうは警戒しているのだろう。
 直接的な接触は極力避けてゆくようだ。


(-[]3[]) 「ふんどしを締めてかからなきゃ、かな。
      少なくとも、ホライゾンさんよりは楽しませてくれそうだ」

(;'A`) (ブーン……)


        ., -―=''''''¨¨´ ̄ ̄ ̄ ̄"゛'''=―-、
 ―-=三        (ヽ´ω`)         三=-─
        .`‐―= ..,,,,______,,,,..=―‐´


 完全に意気消沈していたブーン。
 あいつは外に待機しているはずだが、大丈夫だろうか。

 先ほど、彼らの勝負終了を待っていた時の、
 外での会話が思い起こされる。


 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜


 爪 ゚〜゚) 『 ……はー。 早いトコ終わらねえかな 』

 / ゚、。 / 『 まったくだケド。
        目の前にエモノたーくさんなのに、おあずけなんてヒドいケド。
        その上こんなのまで着せられて、フラストレーションバリバリだケド 』
.

197 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:38:07 ID:uz.aL2OA0
.
 爪 ゚〜゚) 『 俺だってなあ! テメーとお揃いなんて反吐が出るってんだよ。
        けどまあこのくらい我慢しろよな。
        全ては金……じゃなかった、ごしじんサマのため、だろ? 』
                         ・ ・ ・ ・

 / ゚、。 / 『 スズキ? スズキは自分のためオンリーだケド? 』
σ


 爪;゚〜゚)

 黒服 『 少しは本音を隠せ…… 』


 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜


 雇われどもに忠誠心は乏しい。 特にダイオード。
 よって、可能性は低いとは思うのだが……。

 もし仮に、奴らの手で無法な暴力が行使された場合、
 それに対する抑止力はない。

 『 ロッカー 』 を着けられたブーンは、飛べない豚で、ただの白豚だ。
 何事も起きていなければいいが。
.

198 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:40:43 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「……なに考えてるんだい? 早く移動してくれよ」

(;'A`)゙ 「えっ! あ、ああっ」


 気づけば既に、ポセイドンはハンド片手に椅子から立ち上がっていた。

 コースターへ手を伸ばし、小さく頭を振る。
 ブーンのことはもちろん気がかりだ。
 しかし、今は目の前の勝負に集中しなければ。

 見えないようにカードを持つと、ラインの場所まで摺り足で下がる。
 慌てていたせいで、サイドテーブルに尻をぶつけた。


Σ(;'A`) (……そうだ、台札は!?)


 俺はセンターテーブルへ視線を戻した。
 山札の一番上、めくれていたのは、[ J ] のカードだった。
.

199 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:43:20 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「そうそう。 これから “ トーキングタイム ” に入るが、
      カードの具体的な数字を言うことは禁止する。
      用意はいいね?  『 アップ 』」          ピッ


 タイマーのスイッチ音に合わせ、
 俺たちは互いのカードをひたいにあてた。


   [?]⊂ヽ
(-[]3[])ノ丿 「へーえぇ……なるほどね〜ぇ。
         運の強さはホライゾンさんとどっこいどっこいってところかな」


 カードの陰で、ポセイドンの眼鏡がイヤらしく光る。
 プレイングエリアを隔てる透明の壁。
 その先、かろうじて見えるポセイドンのハンドは、[ 10 ] だった。


(;'A`) (く……強い、な)


 動揺を隠すように、俺は小さく咳払いする。
.

200 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:44:40 ID:uz.aL2OA0
.
 このゲームには、同じ数字のカードがない。
 よって、引き分けがない。

 1〜13のうち、10というのは明らかに 【 強い 】 ハンドだ。
 さらにこのセットにおいては、その強さがより保証されている。

 台札が [ J ] だからだ。


                                   【 HIGH 】
                      ├────────────→
    [A] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [J] [Q] [K]
  .←──────────┤
  【 LOW 】


 仮に、全13枚の中で相対的に上位のカードを 『 ハイ ・ カード 』、
 弱いカードを 『 ロー ・ カード 』 と定義したとする。

 カードを引いていない状態では、7を中間として8以上が 『 ハイ ・ カード 』、
 6以下のカードが 『 ロー ・ カード 』 だ。
 7は50%の確率で勝ち、50%の確率で負ける、強くも弱くもないカード。

 その後、台札という名の “ 死にカード ” が決まると同時に、
 7という数字の上位 or 下位が確定する。
.

201 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:46:51 ID:uz.aL2OA0
.
 そこで、俺に与えられている情報を当てはめて考えると、以下のようになる。


                           (-[]3[])     【 HIGH 】
                    ├─────────────→
    [A] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] 【10】 [■] [Q] [K]
  .←──────────┤
  【 LOW 】


 ハイ ・ カードの [ J ] が台札として提示されている。
 (この時点で、7はハイ ・ カードに含まれる)

 そしてポセイドンのハンドは [ 10 ] 。

 つまり、俺のカードは、
 A 2 3 4 5 6 7 8 9 Q K   のいずれかだ。

 11種類の可能性のうち、ポセイドンの [ 10 ] に勝てるハンドは、
 [ Q ] と [ K ] の2つのみ。
 単純に考えれば、2/11= 18%。


( 'A`) (仮にショーダウンした場合……)


 82%の確率で、敗北する計算になる。
.

202 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:49:32 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「どうした? 何も言わないってことは、怖気づいてるな。
      はは〜ん、僕のハンドが強すぎて、ぐうの音も出ないわけか」

(;'A`) (うるせぇな……)

(-[]3[]) 「質問にはなんらかのリアクションを返すこと。
      ゲームのはじめに言ったよね?」

(;'A`)゙ 「は、反応しづらいんだよ、色々と」


 もちろん82%というのは何も考えずカードをめくった場合であり、
 実際のゲームでは、そう単純な確率どおりにはいかない。

 ポセイドンもいま、俺のハンドを見て思考を巡らせているはずだ。
 奴の目にはいったいどんな光景が見えているのだろうか。


(-[]3[]) 「勝負を回避する方法で頭がいっぱいなのかな?
       ふむふむ。 どうやら相当僕のハンドは強いみたいだね」
  _, ,
<(;'A`)> 「あーあーあーキコエナーイ」
.

203 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:52:21 ID:uz.aL2OA0
.
 インディアン ・ ポーカーは、言うまでもなく不完全情報ゲームだ。
 プレイヤーに等しく与えられる情報は、相手の 『 手札 』 と、
 センターテーブルに置かれた 『 台札 』 の二種類のみ。

 残りの判断材料は、己の力で手に入れる他ない。
 いくつかの駆け引きタームを通して、
 情報を探り、それらの取捨選択をおこなわねばならない。

 _,,
( 'A`) (言われっぱなしじゃどうしようもないな。
     俺もどうにかしてヤツに探りを) ピピピピピ…

(;゚A゚)そ 「あっ! えっ」

(-[]3[]) 「トーキング ・ タイム終了。
      カードをコースターに戻し、センターテーブルへ持ってくること」

(i|!'A`) (うそーん……)


 ……が。
 ぐずぐずしている間に、トーキング ・ タイムが終わってしまった。
.

204 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:55:24 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「ベット ・ ラウンドだ。 手順はさっきの通り……わかるね?」


 センターテーブルに戻ると、
 ポセイドンはオフィスチェアに斜め座りし、投げ出すように足を組んだ。
 段々見慣れてはきたものの、尊大な態度と余裕顔は相変わらず憎たらしい。

 ベットは子方からスタートする。
 俺は傍らの箱に手を伸ばし、“ 1$ ” のチップを4枚取り出した。


('A`) (ベット。 1枚)


 模擬戦の時よりスムーズに、勝負を宣言する。
 賭け金の1枚プラスアンティで、計4枚のチップがテーブルに並べられる。


(-[]3[]) 「……くくっ。 そうこなくちゃ」
                                        

 勝負相手から不敵な笑みが漏れた。
 両者の手札はコースターに鎮座し、オープンの時を静かに待っていた。
.

205 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:56:36 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「さて。 僕はどうしようか。
      さっきは出鼻をくじかれたことだし、
      ここはしっぺ返しをお見舞いしてあげたいな」


 独り言なのか挑発しているのか。 どちらにせよ揺さぶりの一種だろう。
 無表情 ・ 無言 ・ 無関心を貫き、メガネボーイのブツブツトークを跳ね返す。


(-[]3[]) 「どっちでもいいんだが……。
      よし。 『 コール 』 しておこうか」

(;'A`) 「えっ」


 ……あ。 声、出ちゃった。
 俺のポーカーフェイスが続いたのは、わずか5秒間だった。


(-[]3[]) 「ははっ。 いいねえその反応。
       さあ、ショー ・ ダウンといこう」
.
207 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 00:59:46 ID:uz.aL2OA0
.
 『 サイアミーズ。 夢から覚める時間だ 』


 じんましんの出そうなことを平気で口にできるのも、
 こいつの特徴といえばそうなのか。

 アイマスクを外すと、しぃちゃんは眩しそうに目を細めた。
 まだ微かに手が震えている。
 “ 催眠能力(ヒュプノシス) ” は着実に、少女の身体を蝕んでいる。


(-[]3[]) 「しっかりジャッジしてくれよ、しぃちゃん?
      状況を言ってみてくれ」

(*´−゚) ~~~ ゚ 「……場代を合わせて4枚の勝負、ってことですよね?」

(-[]3[]) 「それでいい。 じゃあ……」


             『  オ ー プ ン  』


 合図に合わせ、俺たちはカードをめくった。
.

208 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:01:56 ID:uz.aL2OA0
 ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
 |        S H O W     D O W N          |
 |___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ __.|
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                 ┌───┐
                 │(⌒⌒)│
                 │ .\/ .│
          (-[]3[])  │  10  │
                 └───┘
       \_人_人∧从_人_∧_人_从_//
       )                  >
      <       V  S       >
       <                 (
       /^Y ̄∨ ̄∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
        ┌───┐
        │(⌒⌒)│  ('A`)
        │ .\/ .│
        │   8  │
        └───┘


(-[]3[]) 「楽勝、かな」


 掌の下に現れた俺のハンドは、[ 8 ] 。


Σ(;'A`) 「……!」

(;*゚□゚)そ 「ああっ……」


 しぃちゃんが口元を覆う。
.

 
210 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:05:05 ID:uz.aL2OA0
.
 ポセイドンのカードは、わかっていた通り、[ 10 ] 。
 俺の負けだ。


(-[]3[]) 「順調な滑り出しだね。
      このゲームはね、最初の一試合が肝心なんだよ」

(;'A`) (よく言うぜ……練習試合で負けたくせにさ)


 “ 1$チップ ” である青いカード4枚が、ボックスに吸い込まれた。
 合わせて、俺サイドにあるデジタル表示板の数値が減少する。

  l!|l
 (;*´ー`)o゙ 「ま、まだ一試合目ですから、だいじょうぶ。
         ドクオさん、ファイトです!」

('A`) 「ありがとう。 心配いらないから」


 力なくしぃちゃんは言う。
 間違いなく空元気だったが、
 そんな彼女の姿を見て、俺は逆に勝利への決意を新たにした。


(-[]3[]) 「……いつまで続くかなぁ? や ・ せ ・ 我 ・ 慢」
 _,,
(;'A`) 「……」


 ポセイドンの攻撃! 内藤ドクオは4のダメージを受けた。

 ── 残りライフ、46。
.

211 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:07:16 ID:uz.aL2OA0
.
  《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉 《〉  <<  第2セット  >>  〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》 〈》

.    _______________________________
   |┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓|
   |┃                                              ┃|
   |┃          ('A`) : 46           (-[]3[]) : 50          ┃|
   |┃                                              ┃|
   |┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛|
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


('A`) 「えーと……このボタンを押すんだよな」


 カード選択を終え、サイドテーブルのある位置まで下がった俺は、
 傍らのタイマーに手を添えた。

 コースターごとハンドを持って、
 後ろに移動して、
 それからサイドテーブルにコースターを置いて……カードだけ持って、と。

 考える余裕ができるのはいいことだが、
 反面、わずらわしさを感じないでもない。
.

212 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:09:54 ID:uz.aL2OA0
.
( 'A`) 「一つ聞いていいか?」

(-[]3[]) 「どうぞ」

( 'A`) 「なんでわざわざ席を離れ、後ろに下がる必要があるんだ?
     カード、見えにくくなるのに」

┐(-[]3[])┌ 「は〜〜〜。 これだから凡人は……」


 ため息とともに、ポセイドンはやれやれのジェスチャーを作る。


(-[]3[]) 「いくら少ない可能性とはいってもね。
      センターテーブルの距離のままだと、
      手札がパーテーションに映り込む可能性があるじゃないか」

(;'A`) 「ああ、そういうことね」


 自分のハンドが見えるだけで、このゲームは成り立たなくなる。
 移動の際、カードの表面をいちいちコースターに添えるのも、
 万一の 『 反射 』 を考えてのことだろう。

 あ。
 光の位置によっては、ヤツのメガネに俺のカードが映るかも知れない。
 さすがにそれは無理か……いちおうあとで凝視してみるけど。
.

213 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:12:33 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「少し考えればわかるだろ。 さ、早く」


 俺はしどろもどろに手元のスイッチを押し、『 アップ 』 と声をかけた。


    [4]⊂ヽ
 (-[]3[])ノ丿


   [?]⊂ヽ
 ( 'A`)ノ丿 (おっ!?)


 目に飛び込んできたカードの図柄は、[ 4 ] 。


( 'A`) (ローカード、か)


 センターテーブルの隅に視線を移す。
 今回の台札は [ 6 ] だ。
 残るカードは、  A 2 3 5 7 8 9 10 J Q K の11種類。
.

214 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:15:01 ID:uz.aL2OA0
.
           (-[]3[])
             │                    【 WIN !! 】
             ↓├────────────────→
    [A] [2] [3] 【4】 [5] [■] [7] [8] [9] [10] [J] [Q] [K]
  .←─────┤
  【 LOSE... 】


 [ 5 ] 以上のカードは、 5 7 8 9 10 J Q K  で8種。
 俺のカードがポセイドンの [ 4 ] より強い可能性は、
 8/11= 72.7  となり。

 単純な坊主めくりでいけば、73%俺が勝つ。


( 'A`) (……うっし。 行ける)


 俺は心の中でガッツポーズを作った。


(-[]3[]) 「わかりやすいねぇ、ドクオさんは。 台札と僕のハンドを交互に見て。
      少し考え込んだってことは、勝てる可能性が高いと踏んだ上、
      その確率を割り出してたってところかな?」

Σ(;'A`) 「はぁーぁ!? な、何を言って……」


 不意打ちだった。 思わず声が上ずる。
 俺は自身のメンタルの弱さを呪った。
.

215 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:19:08 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「図星のようだねぇ。 くくっ」

(;'A`) 「……お前。 本当に “ もうひとつの超能力 ” 持ってないんだろうな?
     その……こう、テレパシーとか……」

(-[]3[]) 「その返しは “ 考えを読まれた ” と告白してるようなもんだよね」

 ;;(;'A`);; 「うぐっ」

(-[]3[]) 「嘘発見器(ポリグラフ)で証明しただろう?
      ダイオードはアレで扱いづらいヤツだ。 外で話したことに偽りはないよ。
      僕が持つのは催眠能力(コトダマ)だけ……それにね」


 ポセイドンは余裕顔で解説を続ける。


(-[]3[]) 「催眠術そのものは、ただの技術だ。
      練習すれば誰だってできるようになる。

      あとは “ 被催眠性 ” 。
      暗示へかかりやすいか否か、という、個々人の耐性の問題だよ」

(;'A`) 「……」

(-[]3[]) 「僕の超能力なんて、その程度のモノ。
      他人に打ちこむ暗示が、つまようじか薪割り楔かってだけさ」


 それこそ最大の違いだろうが、と心の中で突っ込む。
.

216 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:20:53 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「ま、それはいいとして。
      さっき程度の推察を “ テレパシー ” なんて呼んでるようじゃあ、
      僕が勝ったも同然かな。

      このゲームは、対戦相手の微細な反応を見抜く
      “ 観察眼 ” こそが勝敗を分ける」

(;'A`) 「ぐぐっ……」


 手札を持つ左手が微かに震える。
 反応しちゃ駄目だ、そう思うほどに、体が言うことをきかなくなる。


(-[]3[]) 「出来て当然なんだよ。 PSIは関係ない。
      危険察知は、生物が生存のために本来持っている能力だ。

      神経を研ぎ澄ますことができるか、そして、
      汲み取ったそれを生かす知能があるかどうかってだけだ」
.

217 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:23:22 ID:uz.aL2OA0
.
<ピピピ……


(-[]3[]) 「くくっ。 両方持ってない人は大変だねえ」

(; A ) -3 「……ぷはっ」


 口を挟む余地もなく、無情な一分は過ぎ去った。
 結局何もわかりやしない。

 反面、トーキング ・ タイムの終了にホッとしているのも事実だった。


(;'A`) (くそっ。 敏感すぎだろ俺のグラスハート)


 眼前でニヤつく腐れボンボン ・ 田中ポセイドン。

 あいつはただのメガネ厨房じゃない。
 れっきとした “ 催眠能力者 ” なんだ。  忘れていた。
 あのまま話を聞いていたら、どんな心理的誘導をされていたことやら。

 タイマーを止め、センターテーブルの座席へ戻る。
 言いようのない “ 煙に巻かれた ” 感。
 俺は小さく唇をかんだ。
.

218 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:26:19 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「さあ、お楽しみのベット ・ ラウンドだ。
      ドクオさんのさっきの顔色からして、
      僕のハンドじゃ勝てる見込みは少ないかな?」


 2セット目なので、親は俺。  つまりベットはポセイドンから。
 ひとつ大きく深呼吸して、考える。

 _, ,
(;'A`) (読まれている──。
     しかし、これがカマかけである可能性も、否定できない)


 インディアン ・ ポーカー。
 これは、ルールの単純さ以上に、複雑な情報が絡み合うゲームだ。

 相手の動揺を見抜く “ 観察眼 ” が大きくものを言う。
 ハンドへ向けられる視線。 探りを入れた時の身体反応。 口調の変化。
.

219 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:30:33 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「でもなあー。 やっぱり勝てそうな予感もするんだよなぁ。
       ドクオさんのハンドも大して怖くないし……どうしようかなあ」
 _,,
(;'A`) (くそっ、ここにきてもまーだ人間観察かよ。
     顔が近付いたぶん余計タチ悪いぜ)


 それら全てを、真実かブラフか見極めた上で、
 自分のカードを知る糧にしてゆく。


(;'A`) (危険察知なんて、出来て当然、か)


 ポセイドンの言うことは、たぶん半分くらい正しい。
 勝負の行く末に関わりそうな部分だけ、素直に受け取っておこうと思う。


(-[]3[])ノ@ 「まあ、最初はベットかな。 1枚」

( 'A`) (──ほらきた)


 幾層にも重なるブラフから、真実のみを抽出するゲーム。
.

220 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:36:54 ID:uz.aL2OA0
.
 だからこそ。
 俺みたいな素人は、逆に、シンプルな戦略を取るべきだ。


('A`) 「なら、俺は──」


 第一、俺はハッタリが得意じゃない。
 半端な小細工を態度に仕込もうとしても、すぐ見抜かれてしまうだろう。

 話術での化かし合いは、相手の土俵に立つということ。
 付き合うだけ損だ。


('A`) 「── レイズ。 3枚で行く」

(-[]3[]) 「!」


 俺は素早く、6枚のチップをテーブルに並べた。


(-[]3[]) 「くくっ……そうだよね」
.

221 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:37:39 ID:uz.aL2OA0
.
 意思決定の際、指標となるものが一つある。
 ハンドの “ ハイ ” と “ ロー ” 。
 この見極めが、ベットにおける最大のキモだ。

 相手のハンドがロー ・ カードなら 『 GO 』
 ハイ ・ カードなら 『 STOP 』 。


(::::A゚) (読まれていてもいい。
     ヤツのハンドが弱いという事実は揺るがない)


 敵が弱ければ厚く張り、強ければ速やかに降りる。
 これだけ。

 戦略とも呼べない、単純極まりない作戦。
 だが、今はこれがベストの選択だと信じよう。


( A ) (よって、ここはベット以外にない)


 人間観察力、カマかけなど、
 心理誘導というフィールドにおいて俺が不利なのは明らかだ。

 ポセイドンとの差を埋めるには、余計な情報を判断材料に入れず、
 カード運のみに身をゆだねるほうがいい。
 今は出来る限り、心理的な駆け引きを排除する方向で戦う。
.

222 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:40:24 ID:uz.aL2OA0
 _,
( 'A`)+ (ベットの選択に誤りはない。
      レイズの枚数が適正かどうかは別にして)


 それに。
 実は俺にはちょっとした切り札がある。

 ここぞという時にしか使うつもりはない──というより使えないが──。
 もし成功すれば、互角とは言わずとも、
 一矢報いるくらいは可能だと思う。

 とにかく。
 まともにやり合うためには、有効利用できる立場になるまで、
 ルールを深く理解する必要がある。

 特に、ベットのメリット ・ デメリットという部分について。
 アンティ含めた損益関係を、熟慮せねばならない。


(-[]3[]) 「そう言うと思ったよぉ。 くくっ。
       当然だよね。 僕のハンドを見れば、そりゃあねえ」

(;'A`) (……うぜー)
.

223 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:43:44 ID:uz.aL2OA0
.
 これは、複数人で行うパーティ ・ ゲームとしての
 『 インディアン ・ ポーカー 』 ではないのだ。

 タイマンでの勝負になった途端、
 このゲームは大きくその姿を変える。

 もし、このシンプル戦略を両者採用したと仮定すると、
 ショーダウンの際、大きなベット額が動くのは、
 両者ともに 『 ロー ・ カード 』 であるケースだ。


(;'A`) (ここでポセイドンがレイズしたら。
     俺のハンドも “ ロー ・ カード ” である可能性が、非常に高い)


 ドクン、ドクン。
 少しづつ鼓動が高く、速くなってゆくのがわかる。

 ──ハイ ・ カードであってくれ。
 いや、せめて [ 5 ] 以上。  それだけでいいんだ。
 念を込めながら、コースター上のカードを注視する。

 3枚ベット。 つまり、アンティ3枚を足して6枚。
 もし負けると──俺のチップは残り40枚となる。

 わずか2セットで、ポセイドンと10枚差。

 意識した瞬間、舌根から唾が湧きだした。
 飲み込むと音がしそうなので、しばらく我慢する。
.

224 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:45:42 ID:uz.aL2OA0
 _, ,
(; A ) 「……さあ、2ターン目。 お前はどうするんだ?」


 模擬戦から感じていたこと。 そして今、確信に変わった点がひとつ。

 このゲームは、アンティの比重が高い。
 ベットのミニマムが1枚なのに対し、アンティの3枚は、
 追加ダメージとしても相当な威力を発揮する。

 _, ,
(;'A`) (アンティはおまけじゃない。
     こいつの扱いを間違えると、あとあと致命傷になりそうだ)


 相手はこのルールに習熟している。
 50枚というライフゲージは、
 ゲームに慣れ、互角に戦うまでになるには、いささか少なすぎる。
.

225 名前:名も無きAAのようです:2012/09/09(日) 01:47:17 ID:uz.aL2OA0
.
(-[]3[]) 「くくっ。 そうだねえ」


 ボーっと待っている余裕はない。
 子方のベット番でも、脳をフル稼働だ。

   _, ,
 (;:::A゚)


 考えろ、内藤ドクオ。
 一秒でも早く、このゲームのコツを掴まなければ。


(-[]3[]) 「──決めた。 なら僕は──」




 本質を、見抜かなければ。




 (続く)

.

戻る

inserted by FC2 system