110 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/03(日) 17:22:56
◆◇◆◇◆◇◆朝◆◇◆◇◆◇◆
『こっぱみじんにするよ? あの小僧のように……』

「あの小僧って……!!」

ガバッ( ゚ω゚)「クリリンの事か――――――っ!!!!!!」

ドゥラゴンボール目覚ましで目を覚ましたブーン。

(;^ω^)「あうあう……朝から大声で叫ぶのはキツイお……」

するとドアからノックが聞こえた。
  コンコン ごめんくださーい
( ^ω^)「はーいだお」
  ガチャッ
( ^ω^)「どちら様かお?」
( ゚∀゚)「よ!」
( ^ω^)「おお!ジョルジュかお!」
( ゚∀゚)「ああ。今日の朝方この村に着いて今荷物整理が終わったところだ」
( ^ω^)「そうですかお」

( ゚∀゚)「それにしてもここはいい村だな!」
( ^ω^)「それはよかったお♪」
( ゚∀゚)「ああ、特に女の子たちのおっp」
( ゚∀゚)「いや、なんでもない。それじゃ、これからいろいろとよろしくな。じゃあな!」
そう言うとジョルジュは自分の家の方へ帰っていった。

111 名前: ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/03(日) 17:32:10
あ、説明するの忘れた。
第二部そのVの最後でのプギャーが逝ってた アイツ とはジョルジュのことです。
二人はダチ関係ってわけです。でプギャーは元ラウンジ村人です。
補足忘れスマソ

112 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/03(日) 17:55:39
ブーンは家に入り、掲示板を見た。
すると、村のイベント情報のスレが更新されていた。

内容は『フリーマーケット』についてだった。

( ^ω^)「ほほう。フリマかお。そういえば小さい頃行ったことあるお。」
*〜*〜*〜*回想・ブーン幼少時*〜*〜*〜*
「ママー。ここは何をやってる所なのかぉ?」
母「ここはね。フリーマーケットっていって、みんな家にあるいらないものを売ってるのよ」
「ふ〜ん。あ!あそこにはオモチャがいっぱい売ってるぉ!」
母「あら、ホントね。ブーン。何か欲しいものあったら買ってあげてもいいわよ」
「ホントかぉ!?わーいだぉ♪」
   :
   :
   :
*〜*〜*〜*回想終わり*〜*〜*〜*
( ^ω^)「………母さん……」
ブーンはふと思い返した。
そういえば母はよく欲しいものはなんでも買ってくれた。
ブーン家はそれなりに裕福だった。
それに一人っ子だったので、ブーンは大事に大事に育てられてきた。
それなのに、恩返しや親孝行などろくにした覚えがない。
タクシーの中でも思ったように、親不孝もいいところだ。
ただ単に、一人暮らしをしたい。という理由だけで家を出てしまった。
それでも許してくれた母に、何か恩返しをしたい。

そうこう母のことを思い返しているうちに、ブーンは少しだけホームシックになりかけた。
( ^ω^)「…………」
元気にしているだろうか。まだ村に来て一週間ほどしか経っていないが、やけに長く感じる。
違う言い方をすれば、一週間でもうだいぶこの村に馴染み始めた。
すると、玄関から音がするのに気がついた。
 ピコン ピコン
( ^ω^)「おっと、手紙が来てるお」
ブーンは表に出た。

113 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/03(日) 21:18:40
手紙は二通入っていた。
ひとつはHRAからである。
────────────
あなたのお部屋は 1536点
お部屋の広さはまあまあで
すね。もっと家具を増やし
ましょう。
        HRAより
────────────

(;^ω^)「まだまだいいお部屋になるにはほど遠いお…」
続いてもう一通の方を見た。
差出人は――
( ^ω^)「………母さん!」
ブーンは慌てて手紙を開けた。

────────────
   ブーンへ
元気にしてる?村のみんな
とは仲良くしてる?
あなたが家を出てから一週
間が経ちました。我が家は
ふだんから静かですが、よ
り一層静かになりました。
やっぱり父さんと二人だけ
だと寂しいから、今度お友
達を連れてきて、顔を見せ
てちょうだい。それじゃ風
邪引かないようにね。
        母より
────────────

(  ω )「……………」


川 ゚ -゚)「お早うブーン」
(  ω )「…!!」
( ^ω^)「おはようだお!」
川 ゚ -゚)「今起きたところか?」
( ^ω^)「ついさっき起きたお」
川 ゚ -゚)「そうか。寝起き早々悪いが少し手伝って欲しい」
( ^ω^)「お? おやすい御用だお!」
川 ゚ -゚)「悪いな。じゃあついて来てくれ」
116 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/04(月) 20:08:33
クーに案内されたところは、たぬき商店の前だった。
そこには包装された商品がたくさん積まれていた。
( ^ω^)「これは?」
川 ゚ -゚)「全部私が買ったものだ。ちょっと家まで運んで欲しいんだ」
( ^ω^)「荷物持ちかお。任せるお!」
物はたくさんあったが、昨日のツンに持たされた量ほどではなかった。
そして、ブーンは荷物を全部抱えた。
川 ゚ -゚)「! 無理して全部持たなくてもいいぞ?」
クーは少しビックリした。
( ^ω^)「お? このくらい軽いお!」
ツンの時と比べればだいぶ軽い。
川 ゚ -゚)「そ、そうか? 大丈夫ならいいが…」
どこか不安げなクーだったが、無事に家まで辿りついた。

*〜*〜*〜*クー宅前*〜*〜*〜*
川 ゚ -゚)「ご苦労様。しかしよく持てたな」
( ^ω^)「それなりに鍛えてますお!」
ツンの時と同じように、力こぶを見せた。
川 ゚ -゚)「おお……凄いな……」
( ^ω^)「そうかお?」
川 ゚ -゚)「ああ……」
クーはじっとブーンの腕を見つめている。
川 ゚ -゚)「……触っても、いいか?」
(;^ω^)「え……」
ブーンはあまり体を触られた経験がない。それ故触っていいかと聞かれたのは初めてである。
(;^ω^)「ど、どうぞですお」
川 ゚ -゚)「すまんな。では失礼して……」
クーは指先でそっとブーンの腕に触れた。
川 ゚ -゚)(……硬い…たくましいな…)
だんだんクーの手が積極的になってくる。
ぺた、ぺた、と少し叩くように触る。
そして今度は撫でるように腕をさすった。
くすぐったい。が、少し気持ちよくもあった。

(;^ω^)(うう、なんか変な気持ちだお……)
(;^ω^)(…ってクーの目がなんかトロンとしてきてるお!このままだと変になっちゃうお!)

( ^ω^)「クー、もういいかお?」
川*゚ -゚)「……………」
(;^ω^)(ああっ!!今度は頬ずりしてきたお!!嬉しいけどさすがにやめさせるお!)
( ^ω^)「もうしまうお?」
ブーンは袖を下ろし、二の腕をしまった。
川 ゚ -゚)「ハッ! ああ、いや、すまなかったな。
     よかったら家に上がっていくか?」
( ^ω^)「いいのかお?」
川 ゚ -゚)「ああ、せっかくだから茶でも淹れようか」
( ^ω^)「そうですかお。それじゃお邪魔しますお」
川*゚ -゚)(ついでにもっと筋肉が見たい……)
ブーンは変な視線を感じながらクーの家に入っていった。

117 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/04(月) 20:39:53
*〜*〜*〜*クー宅*〜*〜*〜*
クーの部屋はシック家具が集められている。
中にはコントラバスなどの弦楽器が2、3個おかれている。
彼女らしい落ち着く空間だ。
川 ゚ -゚)「今茶を淹れる。ゆっくりしてくれ」
( ^ω^)「はいですお」
ブーンはソファーに腰掛け、クーの後姿を眺めた。
スラリとした長身。男よりは小さいが、ツンやしぃよりは背が高い。
その腕は白くて美しく、細く伸びた指はとても綺麗だった。
( ^ω^)「……………」
ブーンはその綺麗な後姿に見惚れていた。
121 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/05(火) 21:14:35
しばらくすると、クーが戻ってきた。
川 ゚ -゚)「待たせたな」
テーブルにはティーセットといろんな洋菓子が並べられた。
洋菓子はスコーンやクッキーなどであった。
( ^ω^)「うほっ♪美味そうだお!んじゃいただきますお!」
川 ゚ -゚)「たくさんあるからいくらでも召し上がってくれ」
( ^ω^)「ハフハフッ、美味いお!メチャクチャ美味いお!」
川 ゚ -゚)「そうか。ならよかった。菓子は私の手作りだからな」
( ^ω^)「本当かお? クー料理上手だおね」
川 ゚ -゚)「そう言われると嬉しいものだな」
クーは、美味しそうに食べるブーンを嬉しそうにずっと見つめていた。

と、思ったら彼女が見ていたのはブーンの腕だった。
川*゚ -゚)「……………」
それほどブーンの腕が気に入ったのだろうか、クーは目をそらすことなく見つめている。
(;^ω^)「……………」
そんなに見つめられると食べづらい。とブーンは思っているが、実際には食べてるところを見られているわけではない。

( ^ω^)「そういえば、なんであんなに買い物をしたんだお?」
川 ゚ -゚)「ん? ああ、明日はフリーマーケットだからな。昨日今日のうちに商品をいろいろ買って、明日のフリマで売りつけるわけだ」
( ^ω^)「そうですかお。 でもあんなに買ってたら売っても元は取れるのかお?」
川 ゚ -゚)「今日はたまたま特売日だったから格安だった。これらをフリマで『買値よりは安く、売値よりは高く売る』んだ。そうすれば結構儲かる」
( ^ω^)「そうなんですかお」
川 ゚ -゚)「ツンを見たか?あの子は商売上手で、フリマをやるとだいぶ儲けているしな」
(;^ω^)「昨日買い物に付き合わされたお……」
川 ゚ -゚)「そうだったか。大変だっただろ?ツンの買う量はハンパじゃないからな」
( ^ω^)「メチャクチャ多かったお。でもそんなに重くはなかったから僕一人で全部持てたお」
川 ゚ -゚)「そうか、やっぱりそれだけ筋肉があれば持てるよな………」
するとクーはまたブーンの腕を見つめた。
しまった、話を逸らしたつもりだったのだがまたクーは自分の腕を見始めた。
(;^ω^)「……それじゃあそろそろ失礼しますお」
川 ゚ -゚)「ん、そうか。じゃあな。手伝ってくれてありがとな」
( ^ω^)「いえいえ、力仕事は任せてくださいお!」
川*゚ -゚)「ああ、是非そうさせてもらうよ……」

(;^ω^)「……そ、それじゃお邪魔しましたお」

ブーンはクーの家を出た。

122 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/06(水) 20:16:27
( ^ω^)「フリーマーケットかお……みんなもやるのかお?」
ブーンは村のみんなに聞き回った。

('A`)「俺は買う側だな」

( ゚∀゚)「俺は売る側だ」

( ^Д^)「俺は今回は買う側だな」

(*゚ー゚)「私は買う側かな……」

(´・ω・`)「僕は買うというか見る側だ」

   :
   :
みんなの話によると、どうやらフリマというものは「買う側」と「売る側」に分かれるらしい。
( ^ω^)「だいたい半分半分に分かれてるお。
      僕は初めてだから買う側にするお」


( ^ω^)「まだ昼前だお。ちょっとその辺をブラブラするお」

すぐ近くにジョルジュの家があった。ジョルジュの家もすごい量の荷物が積まれている。
ジョルジュはフリマの準備をしているようだ。
(;^ω^)「ここもすごい荷物だお……こんなに勝手も売れ残るんじゃないかお?」
( ゚∀゚)「大丈夫だ。フリマっつーのは他の村人も来るもんだ。そんで一日中やるわけだから全部売れるはずだ。 つーか俺は意地でも全部売りさばいてやるぜ!」
( ^ω^)「そうかお」
( ゚∀゚)「お前は売る側か?」
( ^ω^)「初めてだから今回は買う側にするお」
( ゚∀゚)「そうか。ならお前も明日は俺の家に立ち寄ってくれよ」
( ^ω^)「わかったお」
( ゚∀゚)「それじゃ俺はまだ準備があるから」
( ^ω^)「ばいばいだお」


( ^ω^)「お!もうお昼だお。昼メシは何にするかお」
とは言ってもブーンの家には何もない。しかもこの村には食材屋とかはなさそうだ。
そう考えてみると、みんなは一体どこで食材を手に入れているのだろうか。

  それについては後々説明するとしよう。

とりあえずブーンは魚を釣って、それを昼メシにすることにした。

123 名前:第二部そのY ◆QPdwSf6WQk 投稿日: 2006/12/07(木) 20:15:16
( ^ω^)「とりあえず適当に川釣りでもするお。今の季節は美味しい魚ばかりだお♪」
ブーンは中流あたりの魚影が見えた所で竿を降ろした。
すると、早速アタリが来た。
( ^ω^)「おおっ!!きてるおきてるお!!なかなかデカイお!」

(#^ω^)「ふんぬらばッッッ!!!!」
  ザバァッ!
 『サケ』が釣れた。
( ^ω^)「うほっ♪これは美味そうだお!早速これをオカズにするお!」
(;^ω^)「………あ…」
ブーンは重要なことを思い出した。
ブーンは料理を全くしたことがない。それどころか包丁を握ったことすらない。
無論魚などさばけるはずがない。
(;^ω^)「これはうっかりしてたお……ドクオにさばいてもらうお…」

*〜*〜*〜*ドクオ宅*〜*〜*〜*
('A`)「ん?ブーンじゃねぇか。どうしたんだ?」
( ^ω^)「実はカクガクブルブルガタガタワナワナ…」
('A`)「そうか、それなら俺がさばいてやるぜ。ついでにさばき方を教えてやるから一緒に厨房に来い」
 二人は部屋の奥に入っていった。
部屋の奥には、空気嫁なくて叩かれてばかりの中坊、ではなく厨房があった。
('A`)「よし、じゃあ教えてやるからそこにある包丁を持て」
( ^ω^)「わかったお」
そこには刺身用の細身の包丁があった。
( ^ω^)「初めて見るおこんな包丁……」
ブーンは包丁を逆手に構えている。
(;'A`)「ちょwwwwww危ねぇよwwwwwなんで包丁そんな風に持つんだwwww」
(;^ω^)「包丁なんて触ったこともないお」
('A`)「mjdk!? 一体どんな環境で育ったんだワリャwww」
前にも説明したがブーンの自宅はそれなりに裕福である。実家ではお手伝いさんを雇っているほどだ。
掃除や洗濯はお手伝いさんが担っていて、料理は母とお手伝いさんでやっている。 故にブーンは料理どころか家事すらやったことがない。
だから包丁も逆手に持つという行動もしたのだろう。

( ^ω^)「テレビで確か寿司屋さんがこんな風に包丁を構えていた場面を見た希ガスるお…それを真似てみたお」
('A`)「どんな場面だよwwwwwwwwww とにかくいいか?包丁はこう持て」
そしてしばらくドクオに指導された。
   :
   :
「それじゃ切るお」
「ちょwwそんなに包丁振り上げてどうするww」
  ズタンッッ!!
   :
   :
「よしよし、その調子だ」
「なかなか難しいお……」
「指切らないように気を付けろよ」
   ブシッ!
「あみゃぁぁぁあああ!!!」
「言ってるそばから切んな!!wwwww」
   :
   :
「ついでに煮魚とかも教えてやる。コンロに火つけてくれや」
「わかったお」
   :
「……ん?臭ぇな…ってオイ!ガス栓開けんな!」
「お? あ、思い出したお!確か押してひねって付けるんだお!」
「やめろ!!今つけたら爆発する!!!」
   :
   :
「んで、ここでみりんを入れる」
「わかったお」
  ドボドボ
「ちょwwwそれ酢wwwww」
   :
   :

 そんなこんなで5時間後――

('A`)「よし、もう出来るようになったな」
( ^ω^)「慣れると案外簡単だお」

('A`)「しかしお前の料理下手には驚いたなw」
(;^ω^)「初めてだから仕方ないお」
('A`)「ま、とりあえず食うとするか」

*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*

( ^ω^)「ぶはwwww 煮魚酸っぺぇぇwwwwwwwww」
('A`)「そりゃみりんと酢を間違えたもんなww」

( ^ω^)「焼き魚塩辛ぇぇwwwwwwww」
('A`)「塩かけすぎなんだよお前ww」

( ;ω;)「刺身辛ぇぇぇええ!!!」
('A`)「ワサビつけすぎだwwwwww」


('A`)「ま、なんだかんだいっても案外美味かったな」
( ^ω^)「教えてくれてありがとうだお!それじゃ僕はそろそろ…」
('A`)「待てぃ」
部屋を出ようとしたブーンはドクオに腕を捕まれた。
 
('A`)「 あ と か た づ け ☆ 」

 チ――(;^ω^)――ン…


第二部そのY  完
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