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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:34:54.68 ID:fY1KLw1e0
- その日も、僕はツンと屋上で昼食を食べていた。
ξ゚ー゚)ξ「―――――でね、最近はそのドクオってのも一緒にいるようになったのよ」
( ^ω^)「そうなのかお!今度僕も会ってみたいお!!」
彼女が楽しそうに話すのに合わせて口ではそう言ったが、心のなかでは不安でいっぱいだった。
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:36:48.42 ID:fY1KLw1e0
- 学年が上がってクラスが変わり、仲の良かったショボンやギコ、ツンとは別のクラスになってしまっている。
今のクラスに馴染めていないわけでもないが、それでも以前ほど学校が楽しくないのは事実だった。
(´・ω・`)「あれ、邪魔しちゃったかな?」
不意に声がしたほうを見ると、校内へと続くドアの隙間から、ショボンが顔をのぞかせていた。
久し振りに会ったせいか、なぜか緊張しているのが自分でも分かった。
少しだけ心臓の音が大きくなったような感覚に襲われる。
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:39:04.58 ID:fY1KLw1e0
- ( ^ω^)「おっお、ショボンだお!
久しぶりだお!!」
ドキドキしながらそう言うと、ショボンは毎日クラスで馬鹿な話をしていた時のように、当たり前のように言った。
(´・ω・`)「うん、久しぶりだね。
クラスが変わってからは、あんまり会えなかったし。
新しいクラスでの調子はどうだい?」
何気なく言っただろうショボンのその質問に、僕は一瞬詰まってしまった。
だが、すぐに気を取り直して返答する。
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:42:11.80 ID:fY1KLw1e0
- ( ^ω^)「めちゃくちゃ楽しいお!
ショボンとかと別なクラスなのは寂しいけど、友達いるしへっちゃらだお!!」
ショボンは僕に、『そっか』とだけ言うと、ちらっとツンの方を見る。
その仕草が気になり僕もツンを見ると、彼女はみるみる顔を赤くした。
ξ゚听)ξ「な、何二人してこっちなんか見てるのよ?
別にあんたが元気ないから、ショボンに来てもらったとかじゃないんだからね!」
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:45:19.22 ID:fY1KLw1e0
- その言葉で、ツンに心配をかけていたことに気付いたが、僕はそれ以上に、ツンが心配してくれたことに嬉しくなった。
( ^ω^)「ツン、ショボン、心配かけてすまないお。
でも僕は本当に大丈夫だお!
僕は好きなことを適当にやってるお!!」
もちろん、そんなことなんてない。
みんながいないのは寂しいし、出来ることならみんなとまた一緒のクラスで馬鹿をやりたかった。
でも、心のどこかで『そんな泣き言を言うような、格好悪いことはできない』という思いがあった。
ツンに対する―――――みんなに対する、見栄があった。
だがショボンは、微笑みながら言った。
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:45:32.28 ID:fY1KLw1e0
- (´・ω・`)「そうだね、内藤はそうやって笑いながら馬鹿なことやってるのが一番合ってるよ」
( ^ω^)「おっ?」
僕は、ショボンを見る。
表情こそいつものままだが、ショボンの瞳には何か力が宿っているように感じた。
(´・ω・`)「きっと、内藤ならなんでもできるよ。
今までだって、走り続けてこれたじゃないか」
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名前:番外編
◆KAKASHIqlM :2008/04/11(金)
20:47:10.24 ID:fY1KLw1e0
- 僕は、ショボンは僕の考えを読めるのではないかとも思った。
そのうえで、こうして僕に言ってくれているのでは、と。
( ^ω^)「……その通りだお!
僕は、まだまだ行けるお!!」
僕は、ショボンに答える。
そうだ、まだまだだ。
例え傍にはいないとしても、僕のことを想ってくれている人達がいる。
それだけで、どこまでも走っていける気がした。
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