32 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:37:12.62 ID:1tIOit+40
【第5話 : Aim】


――ヴィップ城・第一軍議室――

(´・ω・`)「いい、そこでいい。そこで話を聞いていてくれ」

( ゚∀゚)「わざわざ悪いな、ブーン」

 そう言ったジョルジュの口調は、悪いと思っている風ではなかった。

 ジョルジュからの伝令が来た直後、ショボンからも伝令が飛び込んだ。
 至急、第一軍議室に来てくれ、という内容。
 今度こそ、本当に軍議室に踏み入ることになった。

 浩々とした軍議室に居たのは、ショボンとジョルジュだけで、落莫感さえ覚えた。
 長机の再奥に座った二人に近づこうとするも、そこでいい、と静止され、立ち止まる。
 そして、ジョルジュが口を開いた。

( ゚∀゚)「さて、伝令から聞いたと思うが、ブーン……お前をラウンジ戦に伴う」

(;^ω^)「どうしてですかお? ブーンは新兵ですお」

( ゚∀゚)「そんなことは知っている。だが、ただの新兵でないことも知っている」

(;^ω^)「新兵テストでアルファベットを発熱させたからですかお?
     だけど、ブーンはまだ未熟ですお。戦争で活躍できる力はありませんお」

( ゚∀゚)「おいおい、早とちりするなよ」
36 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:40:06.06 ID:1tIOit+40
 ジョルジュは軽く笑っていた。
 ショボンが一瞬、眉間に皺を寄せてジョルジュを睨んだ。しかしすぐ、こちらに視線を戻す。

(´・ω・`)「ブーン、お前の役目は伝令だ」

( ゚∀゚)「本陣と最前線――――つまり、最重要ラインを繋ぐ伝令をやってもらう」

 伝令。
 意外な一言だった。

 しかし、その一言だけで納得できるはずはない。

(;^ω^)「なんでブーンが……? ブーンは馬を上手く扱えませんお!」

( ゚∀゚)「それも知っている。だが、馬は関係ねーんだ」

(;^ω^)「関係ないはずないですお。一刻でも早く伝令を伝えなきゃいけないのに、馬を使わないなんて」

( ゚∀゚)「正確には、使えねーんだ」

 ジョルジュが、少し苛立ち始めているように感じた。
 はっとして自分の発言を思い返すと、大将に対して利く口ではない。
 慌てて謝ろうとするが、ジョルジュは言葉を続ける。

37 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:42:51.80 ID:1tIOit+40
( ゚∀゚)「ハルヒ城の周りは森や丘陵が多い。更に都合の悪いことに、ラウンジはそういう場所での戦いが得意だ。
     森に陣取らざるを得ない場合、、馬を使って伝令させるのは困難……。
     つまり、足の速いやつが必要になる」

 ようやく、理解できた。
 新兵の身体能力検査で、全新兵中トップの速さを記録した。そこに、目を付けたのだ。
 しかし、それが自分である必要性が分からない。他にも速い兵は居るはずだ。

( ゚∀゚)「戦場では一秒でも速い伝達が必要になる。ブーン、お前の足の速さが鍵になるかも知れねーんだ」

(;^ω^)「……西塔には、足の速い人がいないんですかお?」

( ゚∀゚)「いや、居るよ。そりゃ居るさ」

 だったら何故だ、と思わず言いかけた。乱暴な言葉遣いだった。
 どう言えば失礼にならないか考えている間に、今度はショボンが喋りだした。

(´・ω・`)「ジョルジュ大将は、期待の新兵であるお前に少しでも早く戦争経験を与えるべき、とお考えだ」

(;^ω^)「……戦争経験……? でも、ブーンが戦うわけじゃ……」

( ゚∀゚)「戦争ってのは、その場にいるだけでも経験になる。
     お前はまだ死体を見たこともないし、頭がおかしくなりそうなほどの血の匂いを嗅いだこともない。
     少しでも早く戦場というものを知るべきだ、というのが俺とショボンの共通見解だ」

(´・ω・`)「入軍してわずか一ヶ月のお前には少々荷が重いかも知れないが……
     これも貴重な体験だと思って、頑張ってくれ。無理はしないようにな。
     敵に遭遇したら全力で逃げろよ。お前なら逃げ切れるはずだ」

(;^ω^)「は、はいですお……」
39 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:45:11.58 ID:1tIOit+40
 ショボンも、了承している。
 だからこそジョルジュから伝達が来たのだろうが、衝撃は小さくなかった。
 ショボンなら、自分を守るために反対してくれる、という気がしていたからだ。

( ゚∀゚)「ところでショボン、オオカミに奪われたアラストール城はどうなったんだ?」

(´・ω・`)「今のところ、変わりありません。
     ギコが到着してからそれほど時間も経っていませんし、これからです」

( ゚∀゚)「相変わらず動きが鈍重だな。
     二年前、後手後手になってオオカミにやられた反省は、ゼロか?」

(´・ω・`)「あの時とは状況が違います。
     無抵抗で渡した城ですから、時間が経てば経つほど相手の準備が整う……というわけでもありません。
     今はモララーとギコが話し合ってる最中です。こちらの体勢を磐石にしてから、攻め込みます」

( ゚∀゚)「前にも言ったが、アラストール城を取り戻すのは至難だぞ。
     下手な攻めを打って、オオカミとの戦端を開いたりするなよ」

(´・ω・`)「オオカミもバカじゃないでしょう。もしオオカミが攻めるとしたら、南進するラウンジです。
     こちらがラウンジを迎え撃つ状態で、オオカミが攻め込めばラウンジは二つ戦線を抱えることになりますし」

( ゚∀゚)「そうは言い切れねーのが、オオカミの怖いところなんだよ。
     ラウンジの南進が現実味を帯びてきたとき、オオカミには打診を入れた……
     共同歩調を取り、最大国ラウンジの戦力を削ろう、と。
     その打診をした直後に、オオカミはアラストール城を攻め落とした。事実上の打診破棄だ。
     オオカミの行動を自分の物差しで計って、分かった気になってると痛い目に遭うぞ」

(´・ω・`)「……それは、二年前に実感しています。
     まだラウンジのほうが王道を進んでくる分、対応しやすいことでしょうね」
41 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:47:37.82 ID:1tIOit+40
 空気が、肌に突き刺さる。
 皮肉ったショボンに、ジョルジュの鋭い視線が向いた。
 互いに口を閉じ、しかし目は逸らさない。そんな息苦しい状況が、数秒続いた。
 そしてジョルジュが言葉を発したときには、話題が変わっていた。

( ゚∀゚)「ラウンジはもうヒグラシ城に五万を集めたって話だ。
     これから城の周りに展開させて、ハルヒ城目掛けて進軍してくる……ぶつかり合いは、遠くない」

 ヒグラシ城は、北のハルヒ城から五十里ほど離れている城で、ラウンジ領の最南端だった。
 ヴィップ領の最北端ハルヒ城は、一万の兵で守られている。しかし、それは援軍を加算していない状態だ。
 ジョルジュが城から一万を率い、更に他の城からも兵が集められ、最終的には三万になるという。
 五万と、三万。二万もの差が出ていた。

( ゚∀゚)「明朝には第一軍が進発して、三日後までに全てがヴィップ城を発つ。
     ショボン、プギャー=アリスト中尉にはちゃんと伝達してあるんだろうな?」

(´・ω・`)「二日後、二千の歩兵を率いて進発。もちろん、伝えてあります」

( ゚∀゚)「すまねーな、将まで貸してもらっちゃってよ」

(´・ω・`)「約束は、約束ですから」

 あまりに冷静な二人の会話。
 決して気分の良いものではなかった。

42 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:50:17.41 ID:1tIOit+40
( ゚∀゚)「ブーン、三日後には俺と一緒に進発だ。
     どれだけかかるか分からねぇ。一ヶ月、半年……一年かかったっておかしくない。
     ずっと拘束するつもりはねーが、覚悟だけはしておけよ」

(;^ω^)「……分かりましたお……」

( ゚∀゚)「じゃあな。話は以上だ」

(´・ω・`)「では、私も失礼します」

 後を追うように、ショボンが部屋を出てきた。
 扉を閉め、黙って歩き出す。

 窓の外に輝くのは、限りなく新月に近い三日月。
 小刻みに音を立てて鳴る窓は、この場の静けさを強調している。
 石が敷き詰められた床を叩く靴の音も、はっきり響いていた。

 ショボンは、やはり黙って歩いている。

 ショボンが何も言ってくれなかったのが、少し不満だった。
 戦場に赴く。当然、命を落とす危険もある。
 それなのに何故、反対してくれなかったのか。

 しかし、突如鳴り響く、轟音。
44 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:53:09.10 ID:1tIOit+40
 壁の一部が、砕けている。
 他の誰でもない、ショボンの拳によってだ。

 立ち止まってしまった。どうしていいのか、分からなくなった。

(#´・ω・)「……くそっ!!」

 ショボンが、怒りに震えている。
 一瞬、項垂れて、顔を上げ、こちらを見た。

 最初の一言は、すまない、だった。

(´・ω・`)「……ジョルジュ大将がお前を希望した理由は分からない……だが、大丈夫だ。
     プギャー中尉がラウンジ戦に参加する。お前を守るよう、指令も出してある。
     さっきも言ったが、敵に遭ったら全力で逃げてくれ。逃げ切れるはずだ。
     ラウンジ戦中の訓練は、プギャーが相手してくれる。あいつなら安心だ。
     それから、お前の次のアルファベットも至急仕上げるようツンさんに頼んである。
     完成次第、秘密裏に届ける」

 ショボンが早口で一気に喋ったため、気が動転した。
 お構いなしに、ショボンは言葉を続ける。

(´・ω・`)「無論、反対はしたんだが……ジョルジュの言うことが、あまりに正論すぎた……。
     戦場には慣れておくべきだし、伝令ならさほど危険はない……。
     真っ当に反対する理由が、何もなかった……すまない」

(;^ω^)「そ、そんな……ショボン大将が謝ることじゃ……」

(´・ω・`)「可能であれば、何か理由をつけてお前を呼び戻す。
     それまで、頑張ってくれ……」

45 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:56:24.50 ID:1tIOit+40
 ショボンに、申し訳なかった。
 ショボンは反対してくれていた。なのに、不満を抱いてしまった。

 不思議と、心が落ち着いた。
 きっと大丈夫だ。そう思えてきた。

( ^ω^)「大丈夫ですお……頑張りますお!」

(´・ω・`)「貴重な機会であることには変わりない。色々と勉強してきてくれ」

 不安は、さほどなかった。



――二日後――

――ヴィップ城・外――

( ^Д^)「わざわざお見送り下さり、ありがとうございます。ショボン大将」

(´・ω・`)「すまない、プギャー。お前にはいつも迷惑をかけてばかりだな」

( ^Д^)「迷惑などと……私の役目は、ショボン大将のお役に立つことなのですから」

(´・ω・`)「この戦いが終わったら、お前を昇格させるようアラマキ皇帝に頼んでみるよ」

 空は曇り、空気は湿っている。
 城外で隊を組んだ二千の兵は、進発の準備を万端に整えていた。
47 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 22:58:49.96 ID:1tIOit+40
 プギャーとショボンは、その二千から離れたところで話している。
 何故かブーンも呼ばれたが、話に入ることはできなかった。

( ^Д^)「……ブーン」

(;^ω^)「はい!」

 話に入れない、と思っていた直後だった。
 突然名を呼ばれて、思わず声が大きくなった。

(;^Д^)「元気がいいな」

(´・ω・`)「緊張してるのさ」

( ^Д^)「まぁ、そうだろうな。戦わないとはいえ、明日は初めての戦争に行くんだ。
     初戦争のとき、俺なんて震え上がって何もできずに逃げてきたぜ。
     あの時ショボン大将に喰らった拳骨は戦場の一撃より痛かったな」

(´・ω・`)「あのお前が今や中尉だからな。人は成長するもんだ」

( ^Д^)「ブーン、戦争は怖い。いつまで経っても、それは変わらない。
     だが、臆するばかりじゃ成長しない。今回の戦争で、それを学び取ってほしい、と俺は思う」

( ^ω^)「……はいですお!」

 実直な人だ、と思った。
 まだ24歳だというが、かなりの落ち着きを感じる。
 これから戦争に赴くとは思えないほどだった。
50 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:01:23.87 ID:1tIOit+40
( ^Д^)「ショボン大将から話は聞いてるよ。特別メニューで訓練中らしいな。
     ずっと、ってわけにはいかねーけど、可能な限り俺が相手をするつもりだ。
     俺のアルファベットはLだが、まぁ本気で殺しあうわけじゃないし、問題ないと思う」

(*^ω^)「ありがとうございますお! 頑張りますお!」

( ^Д^)「じゃあな。また、北で会おう」

 プギャーが二千の兵の前に立った。
 進発、と大声を発し、兵が歩いていく。
 しばらく見つめているうちに、その姿が小さくなっていった。



――明朝――

――ヴィップ城・東寮塔 - ブーンの部屋――

('A`)「お前は今日から戦争か……頑張って来いよ」

( ^ω^)「とは言っても、ただの伝令だお。走り回るだけだお」

('A`)「いつ何が起きるか分かんねーのが戦争だぜ。油断するなよ」

( ^ω^)「もちろんだお。じゃあ、行ってくるお」

 アルファベットを携えて、部屋を出た。
 初めて身に纏う具足が重く感じ、歩く速度は速くない。
 この状態で、素早く移動できるかどうか、少し不安になった。
53 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:03:55.87 ID:1tIOit+40
――ヴィップ城・外――

( ゚∀゚)「おうブーン。具足、似合ってねーな」

 外で一時間ほど待って、ようやくジョルジュは現れた。
 騎兵が一千、歩兵が二千。合計三千を率いて、ジョルジュは北進する。

 ブーンはどこに居ていいか分からず、歩兵の集まりの後ろで佇んでいた。
 そこに、汗血馬に跨ったジョルジュが、ゆっくりと近寄ってきた。
 朱色の鐙は、汗血馬の色を一層映えさせている。

( ゚∀゚)「当然、行軍も初めてだな。体力に自信はあるか?」

(;^ω^)「大丈夫ですお」

( ゚∀゚)「頼もしいな。途中で倒れねーように頑張ってくれよ」

 ジョルジュが騎馬隊の集まりに、進発と声をかける。
 騎馬一千が、あっという間に原野を駆けていき、すぐに見えなくなった。

(-_-)「……進発」

 見るからに覇気のない男が、先頭から声を発した。
 ヒッキー=ヘンダーソンという大尉だと、昨日ショボンが教えてくれた。

 三千の後を追う形で、歩き出す。
 さほど暑い日ではないが、汗を掻くのは早かった。
55 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:06:28.37 ID:1tIOit+40
 その日はずっと原野を歩き続け、深夜になってようやく野営し、一息ついた。
 体力にはそれなりに自信があり、疲れは大してないが、足が痛い。
 時折の休みで回復するが、しばらく歩くとまた痛み出すのだ。
 そのせいで動く気にもならず、兵糧を取ったあとはすぐに眠りに就いた。


 それから、森を通過したり、隘路を通ったりし、三日が経った。
 ハルヒ城にほど近い、ミクル城に一旦拠って、編成を整える。
 兵糧を取り、再び進発。一日経って、ようやくハルヒ城に到達した。

 ハルヒ城に集まったのは、全部で二万。
 他、ミクル城やキョン城、ナガト城の兵が全部で一万。合計三万となった。

( ゚∀゚)「ラウンジ軍がヒグラシ城に集結している」

 二万の大軍を前に、ジョルジュが立つ。
 馬上から、全兵に行き届くほどの声で、しかし静かに、兵を奮わせる。

( ゚∀゚)「その数、五万。こちらが寡兵であることは、紛れもない事実だ。
     しかし恐れるな。ハルヒ城は防衛の要塞として知られる、全土屈指の堅城だ。
     このハルヒ城さえ守りきれば、ラウンジは攻め手を失う。そこを一気に叩く。
     守るだけじゃない。ラウンジを迎撃し、俺はヒグラシ城を奪るつもりだ。
     皆、この戦は勝てるぞ。俺が居るんだ。何も疑うことはない」

 血が滾るのを感じた。
 本当に、勝てると思えてきた。それほど、ジョルジュの言葉には力があった。

 ジョルジュの眉が、つり上がる。
57 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:09:44.45 ID:1tIOit+40
  _
( ゚∀゚)「全てをアルファベットに込めろ! 敵を貫け! 臆するな! ラウンジを打ち破るぞ!!」

 呼応の声が、全兵から上がった。
 突き上げるアルファベットが、光を受けて輝く。
 その輝きが、心に沁みていくのを感じた。



――翌日――

――ハルヒ城――

 ハルヒ城の城内で一泊し、起きてすぐジョルジュの許に駆けた。
 ジョルジュは軍議室で、ハルヒ城守将のニダー=ラングラー中将と、早くから話し合いをしているという。

 廊下を駆けて、軍議室へ向かう。
 途中、窓の外から見える景色は、確かに山や森ばかりだった。
 騎兵が力を発揮できる地形ではない。

 しかし、戦時でなければ、壮観な風景であっただろうと思える、そんな美しさもあった。

( ^ω^)「……あ!」

 ジョルジュが居た。
 今まさに軍議室から出てきたところだった。
 隣にはニダーもいる。

58 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:12:15.21 ID:1tIOit+40
<ヽ`∀´>「ウリは失礼しますニダ」

 ニダーが背を向けて、歩き去っていく。

 ジョルジュが、いつもと変わらない様子で、こちらに近づいてきた。

( ゚∀゚)「ブーン、早速だが、伝令だ」

(;^ω^)「もうですかお?」

( ゚∀゚)「昨晩のうちに歩兵五千が二十里東に移動している。森を抜ければそこに着くはずだ。
     伝令の内容は『歩兵三千が夕方にはそっちに到着する。馬止めの柵を用意しろ』。以上だ」

( ^ω^)「了解ですお!」

 伝令内容を反唱し、城の外に向かった。
 ヴィップ軍での初仕事。気分は高まっていた。


( ゚∀゚)「……悪いなブーン……。
     だが……」


( ゚∀゚)「……ショボンが目にかけている存在であるお前を……生かしておくわけには、いかねーんだ」
60 :第5話 ◆azwd/t2EpE :2006/12/17(日) 23:14:31.51 ID:1tIOit+40
 開け放たれた窓から、一陣の風が舞い込んだ。
 森の木が、風に揺らされ、ざわめいていた。


















 第5話 終わり

     〜to be continued

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