2 :登場人物 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:20:11.20 ID:xbBbqHRP0
〜東塔の兵〜

●( ^ω^) ブーン=トロッソ
19歳 少尉
使用可能アルファベット:J
現在地:シア城周辺

●('A`) ドクオ=オルルッド
19歳 シャッフル城戦・ブーン少尉配下部隊長
使用可能アルファベット:G
現在地:シア城周辺

●(´・ω・`) ショボン=ルージアル
29歳 大将
使用可能アルファベット:T
現在地:エヴァ城

●( ・∀・) モララー=アブレイユ
24歳 中将
使用可能アルファベット:R
現在地:シンジ城

●(,,゚Д゚) ギコ=ロワード
27歳 少将
使用可能アルファベット:?
現在地:エヴァ城
4 :登場人物 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:21:12.33 ID:xbBbqHRP0
●( ^Д^) プギャー=アリスト
25歳 大尉
使用可能アルファベット:L
現在地:エヴァ城

●( ><) ビロード=フィラデルフィア
22歳 少尉
使用可能アルファベット:?
現在地:マルコシアス城

●(=゚ω゚)ノ イヨウ=クライスラー
28歳 中尉
使用可能アルファベット:P
現在地:???

●( ´∀`) モナー=パグリアーロ
44歳 中将
使用可能アルファベット:?
現在地:パニポニ城

●(‘_L’) フィレンクト=ミッドガルド
26歳 シャッフル城戦・ブーン少尉配下部隊長
使用可能アルファベット:I
現在地:シア城周辺
13 :登場人物 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:22:38.88 ID:xbBbqHRP0
〜西塔の兵〜

●( ゚∀゚) ジョルジュ=ラダビノード
34歳 大将
使用可能アルファベット:S
現在地:ヴィップ城

●<ヽ`∀´> ニダー=ラングラー
35歳 中将
使用可能アルファベット:?
現在地:ハルヒ城

●(-_-) ヒッキー=ヘンダーソン
38歳 大尉
使用可能アルファベット:N
現在地:ヴィップ城

●ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス
31歳 少将
使用可能アルファベット:?
現在地:ヴィップ城
16 :階級表 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:24:06.72 ID:xbBbqHRP0
〜東塔〜

大将:ショボン
中将:モララー/モナー
少将:ギコ

大尉:プギャー/シラネーヨ
中尉:イヨウ
少尉:ブーン/ビロード


〜西塔〜

大将:ジョルジュ
中将:ニダー
少将:フサギコ

大尉:ヒッキー
中尉:ビコーズ
少尉:

17 :使用アルファベット一覧 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:25:39.22 ID:xbBbqHRP0
A:
B:
C:
D:
E:
F:
G:ドクオ
H:
I:フィレンクト
J:ブーン
K:
L:プギャー
M:
N:ヒッキー
O:
P:イヨウ
Q:
R:モララー
S:ジョルジュ
T:ショボン
U:
V:
W:
X:
Y:
Z:

18 :この世界の単位 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:26:54.90 ID:xbBbqHRP0
一里=400m
一刻=30分
一尺=24cm
一合=200ml

19 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:29:25.15 ID:xbBbqHRP0
【第21話 : Aid】


――シア城周辺――

 オオカミ軍の背が、見えた。

 シア城から五里か六里ほどしか駆けていない。
 意外なほど早く追いつけたのは、戦っていたからだ。
 オオカミ軍と、イヨウ率いる騎馬隊。
 やはり馬は捨てていた。この悪路の中を馬が走るのは困難だろう。

 ブーンはアルファベットJを抜いた。
 突撃すべく、速度を上げる。

 アルファベットPが見えた。
 イヨウは生きている。戦っている。
 後ろには増水した河があった。正に背水の陣だ。
 決死の覚悟でアルファベットを振るっているのだろう。

 オオカミ軍の背後を、襲った。

 まともに陣も組んでいなかったオオカミ軍は、一撃で算を乱した。
 アルファベットJで敵の首を飛ばしていく。疲れ切った体は限界に近いが、それでも戦った。
 無心だった。とにかく敵を斬り倒しつづけた。

 気付けば、オオカミ軍は潰走していた。
21 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:33:01.86 ID:xbBbqHRP0
(=メメメ;゚ω゚)ノ「ブーン少尉……!」

 イヨウは傷だらけだった。
 体から流れる血は雨と混じって色を薄くしている。
 しかし、そう見えるのは別のことにも原因があるかも知れない、と思った。
 体もふらついている。

(;´ω`)「イヨウ中尉……ご無事でしたかお……」

(=メメメ;゚ω゚)ノ「追ってきたのか……!?」

(;´ω`)「追うに決まってますお……そんなことより、今は……」

 重い腕を前に向けた。
 自分を追ってきていたオオカミ軍が、姿を現す。
 数は四千といったところだろう。E隊とG隊だ。

 イヨウの騎馬隊は、半数ほどにまで減っていた。
 伏兵の攻撃を受けたのだ。むしろ多いと感じるほどの数だった。

 ブーンが率いてきたのは三千。合算すれば、敵の数を上回っている。
 アルファベットでも上回っている。しかし、余力があるのは向こうだ。
 勝敗は、どちらに転ぶか分からない。

 頬を叩いた。
 まだ戦える。まだ走れる。
 これくらいで、倒れてたまるか。志を果たしていないうちに、死んでたまるか。
 視界が明瞭になった。
24 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:36:58.12 ID:xbBbqHRP0
(;^ω^)「イヨウ中尉、後ろは河で、エヴァ城に引き返すのは不可能ですお」

(=メメメ;゚ω゚)ノ「あぁ、そうだ……だから俺は討ち死にを覚悟した」

(;^ω^)「なら、前に行くしかないですお。シア城の奪取ですお」

(=メメメ;゚ω゚)ノ「正気か? 俺が無様に敗北したこの戦を、ひっくり返そうというのか?」

(;^ω^)「きっとやれますお。野戦のイヨウと呼ばれた、イヨウ中尉が一緒なら」

 Jを構えた。
 敵軍が迫ってくる。疲労に満ちているのはこちらだ。互角の勝負になるだろう。
 無理やりに、突っ切るしかない。

 雄叫びをあげた。

 敵とぶつかる。Gで防いでくるが、かいくぐって斬り裂いた。
 足を止めるな。駆けろ。そう叫んだ。

 隣でPを振るうイヨウの迫力が、凄まじかった。
 まさに圧巻。アルファベットGなどお構いなしに斬り砕いて、敵を討ちとっていく。
 豪傑と呼ばれるイヨウだが、戦場では鬼神の如しだ。
 一振りで二つも三つも首が飛ぶ。この武勇、ヴィップ国軍でも屈指のものだろう。

 何とかなるかも知れない。
 希望が、いくつか湧いてきた。
26 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:40:24.94 ID:xbBbqHRP0
――シア城――

(;‘_L’)「……賭け、ですね」

 フィレンクトに、策を伝えた。
 雨か汗か分からないが、水滴が頬を流れていく。

 危険な賭けだ。
 まだ遮二無二突っ込めと言われたほうが楽だろう。

 成功すれば損なしで利を得られる。
 失敗すれば、死は、免れない。

('A`)「ブーン少尉の歩兵隊に追い付くのは困難でしょう……ならば……」

(‘_L’)「……分かりました。私は、その策に賛成です。やりましょう」

('A`)「ありがとうございます」

(‘_L’)「上手くいけば最上の結果を得られます。この策しか、ないでしょう。さすがです」

 シア城の守兵はまだこちらに気づいていないだろう。
 雨で視界は悪く、音も聞こえない。
 二千の兵が一里離れていては、分かりようがないはずだ。

 二人の曹長にも、策を伝えた。名は確か、スメアとローダ。
 二人とも、ドクオより四つ年上だ。
 初陣の自分を侮っているのは、最初から分かっていた。
29 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:44:44.86 ID:xbBbqHRP0
( V-V)「……成功、するでしょうか?」

( ゛ロ゛)「少々、非現実的すぎるかと。私たちに死ねと仰るのでしょうか」

 明らかな皮肉をこめた言い方をしたのは、ローダだ。
 やはり、初陣の自分の命令を、聞いてくれるはずがなかった。
 分かっていたことだ。ブーンは大丈夫だと言ったが、そんなに簡単な問題ではない。
 自分だって、初陣の兵の下についたら、不満を抱くだろう。

 この人事そのものに、無理があったのではないか。
 しかし、今はそんなことを言っている場合ではなかった。

('A`)「僕がいきます。皆さんはただ後ろで待っていて下されば、それで構いません」

( ゛ロ゛)「命を捨てるために、待てと。そういうことでしょうか?」

(‘_L’)「時間がありません。指揮権は私たちにあるのです、従っていただくしか」

( ゛ロ゛)「私はブーン少尉を追いますよ。それが配下としてあるべき姿でしょう?」

('A`)「……決定権はこっちです。とにかく、時間がないのです。早くしなければ」

( ゛ロ゛)「お断りですね。初陣の新兵の策なんて私は」

(#‘_L’)「黙って従え!! ローダ!!」

 フィレンクトの恫喝が、辺りに響いた。
 空気をも震わすような声だった。
33 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:48:00.33 ID:xbBbqHRP0
 文句を垂れていたローダが、震えている。
 アルファベットを手から滑り落としていた。

 雨でなければ、シア城にも届いていたであろう、フィレンクトの声。
 穏やかないつものフィレンクトからは、想像もできなかった。
 ドクオ自身、怖くなったほどだ。

(‘_L’)「……取り乱してしまい、申し訳ありません。
    行きましょう。シア城を、奪い取りましょう」

 フィレンクトが颯爽と歩き出した。
 感謝の言葉を述べたが、恐らく雨に遮られて、届かなかっただろう。

 地面に落ちている旗を拾って、シア城の城門へ向かった。


――シア城・城門――

 フィレンクトから貸してもらい、頭に巻いていた布を、目深にした。
 多少はごまかせるだろう。

 城門に近づくと、門兵が近寄ってきた。
 雨で髪が垂れ下がっていてよく顔が見えないが、えらの張った骨格だ。
 痘痕が酷く、鼻の頭まで突起物が浮かんでいる。

 よく見れば、こいつは、シア城の守将だ。
 昨日、似顔絵を見た。これほど特徴的な顔は見紛わない。
 ギム=エストラダ。オオカミ国軍の少尉だ。
37 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:51:24.32 ID:xbBbqHRP0
 門を挟んで、ギムとドクオが向かいあった。
 不安が肩に圧し掛かる。恐怖や緊張まで入り混じっている。
 成功するのか。分からない。しかし、やるしかない。

 寒さと怯えで震えた唇は、思うように動かない。
 手も震えている。様々な要素に襲われて。

<`・・´>「どうしたんだ?」

 先に口を開いたのは、ギムだった。
 低い濁声。普段通りの声なようだ。

 フィレンクトが、オオカミ軍の旗を掲げている。
 加えて、自分はGだ。後ろの歩兵にはアルファベットを隠させている。
 オオカミ軍だと思いこませることには、成功しているようだ。

('A`)「ブーンとイヨウがこっちに向かっています」

 声は、震えていなかった。
 限りなく平静に近い。怪しさは、隠せているはずだ。

<;`・・´>「なっ……どういうことだ! イヨウだけじゃなかったのか!?」

('A`)「挟撃されました。ブーンが機転を利かせたようです。一千は失ったと思います。
   ヴィップ側も二千は失ったと思いますが、三千ほどがこちらに向かっています。
   城内にはまだ二千の歩兵がいますよね? この二千と合わせて四千で迎撃しましょう」

<;`・・´>「……いや、それはできない」
42 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:54:52.22 ID:xbBbqHRP0
 ギムの体も雨に濡れている。
 門を挟んでいても、寒さで体が震えているのが分かった。

<;`・・´>「ミルナ大将に無断で迎撃などすれば、私が問責を受けるはめになる。
     今は城の死守が最優先だ。お前たちの二千を加えた四千で、とりあえず城に籠ろう。
     伝令を一人出したほうがいいな。シア城の兵はあと五千ほど戻ってくるはずだが、リン城に行ってもらおう」

('A`)「では、一人を伝令に向かわせます」

 フィレンクトが曹長のローダに指示して、向かわせた。
 まだ怯えた表情をしていたが、それなら指示には確実に従ってくれるだろう。

<`・・´>「よし、入れ」

 門が、開いた。

 ここまで想定通りに進むとは。
 運が良かったのだ。敵将のギムは、完全に焦っている。
 そのせいで、周りが見えなくなっているのだろう。思考が浅薄だ。
 ギムが冷静で賢者なら、この二千は今まで何をしていたのか、何故戻ってきたのかなどを、問い詰めるはずだった。
 それがなかったということは、臆病者か間抜けかのどちらかだろう。

 堂々と、門を潜った。
46 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 18:58:32.57 ID:xbBbqHRP0
('A`)「城内の二千は?」

<`・・´>「いつでも出陣できるよう、すぐそこで待機させている」

(‘_L’)「なら、もうこいつに用はありませんね、ドクオ部隊長」

 言ったと同時に、フィレンクトのアルファベットは動いていた。
 同時に、音もなくギムの首が宙に舞う。

 その様子を見ていたオオカミの兵が、奇声をあげた。
 血が滾った。

(#'A`)「おおおおおおおおおおお!!!」

 駆けだした。
 オオカミの兵は確かにすぐ近くにいた。アルファベットを構えることもなく、談笑している者すらいる。
 こちらの突撃に驚き、狼狽していた。

 アルファベットGを振るった。
 重くて振り回しにくいが、首を的確に狙えばいとも容易く討ちとれる。
 その重みに任せて上から振り下ろせば、頭蓋すら断ち割れた。

 オオカミの兵を、次々に討ちとっていく。
 算を乱して逃げ惑う者、わけも分からずアルファベットを振るう者。
 様々だったが、どれも打ち倒せた。

 空が白みはじめる頃には、シア城のオオカミ軍は消えていた。
55 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 19:01:58.84 ID:xbBbqHRP0
(メメ;'A`)「ハァ、ハァ……や、やった……」

(メ;‘_L’)「辛い戦いでしたが……やりましたね」

(メメ*'A`)「シア城を奪ったぞおおおおお!!」

 ヴィップの兵が歓声をあげた。

 いつしか雨も止んでいる。
 青白い景色を城壁から観望した。
 水たまりや露を浮かべた草木、それを揺らす朝風。
 何もかもが、素晴らしい。

 これほどの絶景が他にあるだろうか、とドクオは心の底から思った。


――シア城周辺(シア城まで一里)――

(メメメ;^ω^)「シア城……やっとだお……」

(=メメメメメ;゚ω゚)ノ「……どうやって奪う? シア城にはまだ数千の兵がいるはずだ」

(メメメ;^ω^)「打って出てくるなら、打ち破る……じゃなければ、一時滞陣しますお」

(=メメメメメ゚ω゚)ノ「……感謝している、ブーン少尉」

(メメメ;^ω^)「え?」
61 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 19:05:37.80 ID:xbBbqHRP0
 雨は上がっている。
 シア城まで五里の距離から、駆けてきた。

 敵軍とは互角の戦いを繰り広げたが、何故か途中で後退していった。
 追撃する余裕などなかった。とにかくシア城に向かおう、と言った。

(=メメメメメ゚ω゚)ノ「ブーン少尉が来てくれたおかげで、ここにいる多くの兵は命拾いした。
       俺の浅はかな独断で、捨てさせてしまったかも知れない命だ……感謝している。
       今から敵軍と戦うことになろうと……ブーン少尉の命は、俺が死んでも守り抜く」

 イヨウがアルファベットPを力強く握った。
 血まみれの体は限界に近いはずだ。それでも、頼もしさを感じる。
 ヴィップ軍の兵は四千にまで減っているが、イヨウがいれば何とかなるかも知れない、と思った。

(メメメ^ω^)「……ありがとうございますお。でも、とにかく今は戦うことですお。
      今からパニポニ城に向かう余裕はありませんお。確実に敵軍の追撃を受けますお。
      この城を、いま奪う以外に、道はありませんお」

(=メメメメメ゚ω゚)ノ「あぁ……よし、行こう」

(メメメ^ω^)「行きましょう……お?」

 異変に気づいた。
 シア城の門が、開いているのだ。

(=メメメメメ゚ω゚)ノ「……罠かも知れんな」
64 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 19:09:31.61 ID:xbBbqHRP0
 判断に迷った。
 攻め込むべきか、様子を窺うべきか。

 門が開いている場合、考えられるのは空城の計か、攻め込まれているかだ。
 しかし、干戈の声は聞こえない。
 ならばやはり、オオカミ軍の罠か。
 だが、ここで攻め込まなければ、千載一遇の機を逃してしまうかも知れない。
 門が閉じられれば、攻め手を失うのだ。

 決めあぐねているうちに、シア城から、兵が飛び出してきた。

(メメメ;^ω^)「えっ……!?」

(=メメメメメ;゚ω゚)ノ「あれは……フィレンクト=ミッドガルドじゃないか?」

 何故、嬉しそうな顔で駆けてくるのか、一瞬分からなかった。
 しかし、後ろからさらにドクオが駆けてきたのを見て、理解した。

 シア城を、奪ったのだ。

(メメ*'A`)「やりました! シア城を奪りました!」

(=メメメメメ;゚ω゚)ノ「ど、どうやって奪った!? 敵軍の影もないぞ!?」

(メ;‘_L’)「それよりも手当を! ブーン少尉、ヴィップの兵はこれで全軍ですか?」

(メメメ;^ω^)「そ、そうだお。でもどうやって……」
68 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 19:12:55.40 ID:xbBbqHRP0
(メ;‘_L’)「それは後で説明致します。とにかく、全軍をシア城に入れて、門を閉めましょう」

 敵影は見当たらないが、いつ攻め込まれるか分からない。
 すぐに指示を出して、早急に兵を城内に入れた。

(メ‘_L’)「……ん?」

 兵を全員入れて、門を閉めようとしていたとき、馬を駆ってシア城に向かってくる兵がいた。
 見覚えはあった。しかし、何故一人だけはぐれているのか、分からなかった。

(メ‘_L’)「ローダですね。閉門はちょっと待ってください」

(メメメ;^ω^)「なんで一人だけ……?」

(メ‘_L’)「色々ありまして。とにかく、上手くやってくれたようです」

 フィレンクトが軽く笑った。
 息を切らせてぐったりしたローダが門をくぐって、ようやくシア城は閉ざされた。

 波乱ばかりだった夜が、ようやく明けた。
 山影から昇った朝日が、雨に濡れた具足やアルファベットに煌きを与えている。
 戦勝に相応しい光だ、と思った。

(メメメ^ω^)「色々あったけど……シア城を奪って、目的達成だお! 勝ち鬨をあげるお!」

 兵が呼応した。
 満身創痍。しかしそれを感じさせない、兵たちの歓喜。
 苦しみつつも、シア城を奪った。清々しい気持ちだった。
71 :第21話 ◆azwd/t2EpE :2007/03/11(日) 19:16:18.88 ID:xbBbqHRP0
(=メメメメメ゚ω゚)ノ「心から感謝する、ブーン少尉」

 イヨウが手を差し出した。
 笑顔で、それを握る。大きくて、厚みのある手だ。

(メメメ^ω^)「まだ属城を奪ったに過ぎませんお。シャッフル城を奪うまで、戦は続きますお。
      これからも、よろしくお願いしますお」

 イヨウは何も答えず、ただ笑った。
 手を解き、屋内へと入っていく。

(=メメメメメ゚ω゚)ノ(俺の最後の戦を、惨敗から勝利に変えてくれた……本当に感謝している)

 イヨウは無言のまま一人、屋内へと消えていった。
 心地よい清風を背に受けながら。










 第21話 終わり

     〜to be continued

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